JPH106776A - ドア構造 - Google Patents
ドア構造Info
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- JPH106776A JPH106776A JP8157259A JP15725996A JPH106776A JP H106776 A JPH106776 A JP H106776A JP 8157259 A JP8157259 A JP 8157259A JP 15725996 A JP15725996 A JP 15725996A JP H106776 A JPH106776 A JP H106776A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明はドア構造に関し、ドアを閉じる際に
発生するばたつきを確実に抑えることができるようにす
る。 【解決手段】 ドア1の裏面全周又は車体開口部全周に
亘ってウェザストリップ10が取り付けられるととも
に、ドア1の一端側が車体側に枢支され、他端側が車体
の係止部に着脱自在に係止可能に構成されたドア構造に
おいて、ドア1の重心位置Gと、ドア1の閉扉にドア1
が受ける反力中心Eとが略一致するように構成する。
発生するばたつきを確実に抑えることができるようにす
る。 【解決手段】 ドア1の裏面全周又は車体開口部全周に
亘ってウェザストリップ10が取り付けられるととも
に、ドア1の一端側が車体側に枢支され、他端側が車体
の係止部に着脱自在に係止可能に構成されたドア構造に
おいて、ドア1の重心位置Gと、ドア1の閉扉にドア1
が受ける反力中心Eとが略一致するように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアの裏面全周又
は車体開口部全周に亘ってウェザストリップが取り付け
られたドア構造に関する。
は車体開口部全周に亘ってウェザストリップが取り付け
られたドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、トラック等の自動車のドアは、
アウタパネルとインナパネルとからなるドア本体に、窓
枠が一体に連設されている。この窓枠内には昇降可能な
窓ガラスが設けられており、窓ガラスが完全に下降した
状態では、窓ガラス全体がドア本体内に収容されるよう
になっている。
アウタパネルとインナパネルとからなるドア本体に、窓
枠が一体に連設されている。この窓枠内には昇降可能な
窓ガラスが設けられており、窓ガラスが完全に下降した
状態では、窓ガラス全体がドア本体内に収容されるよう
になっている。
【0003】また、ドア本体の前端側には、ドアヒンジ
部が取り付けられており、車体側に枢支されるようにな
っている。一方、その後端側にはドアロック部が設けら
れており、車体のドアキャッチ部(係止部)に着脱自在
に係止されるようになっている。また、ドアと車体との
間にはウェザストリップが介在し、通常は、ドアの裏面
全周に亘って、ウェザストリップが取り付けられてい
る。そして、このウェザストリップにより、ドアを閉じ
た際の衝撃吸収、走行中のドアの振動抑制等ができるよ
うになっている。このウェザストリップはゴム材で形成
され、その肉厚は均一になっている。
部が取り付けられており、車体側に枢支されるようにな
っている。一方、その後端側にはドアロック部が設けら
れており、車体のドアキャッチ部(係止部)に着脱自在
に係止されるようになっている。また、ドアと車体との
間にはウェザストリップが介在し、通常は、ドアの裏面
全周に亘って、ウェザストリップが取り付けられてい
る。そして、このウェザストリップにより、ドアを閉じ
た際の衝撃吸収、走行中のドアの振動抑制等ができるよ
うになっている。このウェザストリップはゴム材で形成
され、その肉厚は均一になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ドアの重心G及びドアを閉じる際にドアがウェザストリ
ップから受ける反力の中心(反力中心)Eは、通常、図
7に示すような位置関係になっている。つまり、図7に
示すように、ドア100の重心Gは、ドア100の下方
のドア本体100a側、反力中心Eは、重心Gよりもド
ア100の上方の窓枠100b側にそれぞれ位置してい
る。これは、ドアの構造上、ドアの質量が比較的下方に
集まってしまうからであり、一方、ウェザストリップ1
01によりドアが受ける反力は、ドアの図心近傍となる
からである。したがって、重心Gと反力中心Eとは一般
的には一致していない場合が多い。
ドアの重心G及びドアを閉じる際にドアがウェザストリ
ップから受ける反力の中心(反力中心)Eは、通常、図
7に示すような位置関係になっている。つまり、図7に
示すように、ドア100の重心Gは、ドア100の下方
のドア本体100a側、反力中心Eは、重心Gよりもド
ア100の上方の窓枠100b側にそれぞれ位置してい
る。これは、ドアの構造上、ドアの質量が比較的下方に
集まってしまうからであり、一方、ウェザストリップ1
01によりドアが受ける反力は、ドアの図心近傍となる
からである。したがって、重心Gと反力中心Eとは一般
的には一致していない場合が多い。
【0005】このため、ドア100を閉じる際に発生す
る振動(以下、このような振動をばたつきという)を十
分に抑えることができないという課題がある。つまり、
上述のように、重心Gと反力中心Eとが一致していない
場合、ドア100を閉める際に、反力中心Eから重心G
までの距離Lとウェザストリップ101によるドア反力
との積に相当する回転モーメントが、重心G回りに発生
し、この回転モーメントの作用によりドア100のばた
つきが発生するのである。換言すれば、重心Gと反力中
心Eとが一致していない場合は、ドア100の慣性主軸
とウェザストリップ101の弾性主軸とが一致していな
いため、ばたつきの発生を抑えることができないのであ
る。
る振動(以下、このような振動をばたつきという)を十
分に抑えることができないという課題がある。つまり、
上述のように、重心Gと反力中心Eとが一致していない
場合、ドア100を閉める際に、反力中心Eから重心G
までの距離Lとウェザストリップ101によるドア反力
との積に相当する回転モーメントが、重心G回りに発生
し、この回転モーメントの作用によりドア100のばた
つきが発生するのである。換言すれば、重心Gと反力中
心Eとが一致していない場合は、ドア100の慣性主軸
とウェザストリップ101の弾性主軸とが一致していな
いため、ばたつきの発生を抑えることができないのであ
る。
【0006】一方、ドア100の窓枠100bは、当然
ながらその内側に窓ガラス100cを収納するようにな
っており、その剛性は必然的に低くなるため、ドア10
0を閉める際に、ドア100と図示しない車体とがウェ
ザストリップ101を介して衝突すると、ドア本体10
0aに比べ剛性の低い窓枠100bは振動しやすく、ば
たつきが発生する。このため、ドア本体100aと窓枠
100bとが一体として成形されるプレスドアを採用
し、窓枠100bの剛性を増大させ、ばたつきの発生を
抑えるようにしたドア構造があるが、たとえ窓枠100
bの剛性を増大させたとしても、ドア100の重心Gと
反力中心Eとが一致していなければ、ばたつきの発生を
十分に抑えることができないという課題がある。
ながらその内側に窓ガラス100cを収納するようにな
っており、その剛性は必然的に低くなるため、ドア10
0を閉める際に、ドア100と図示しない車体とがウェ
ザストリップ101を介して衝突すると、ドア本体10
0aに比べ剛性の低い窓枠100bは振動しやすく、ば
たつきが発生する。このため、ドア本体100aと窓枠
100bとが一体として成形されるプレスドアを採用
し、窓枠100bの剛性を増大させ、ばたつきの発生を
抑えるようにしたドア構造があるが、たとえ窓枠100
bの剛性を増大させたとしても、ドア100の重心Gと
反力中心Eとが一致していなければ、ばたつきの発生を
十分に抑えることができないという課題がある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ドアを閉じる際に発生するばたつきを確実に
抑えることができるようにした、ドア構造を提供するこ
とを目的とする。
たもので、ドアを閉じる際に発生するばたつきを確実に
抑えることができるようにした、ドア構造を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のドア構造は、ドアの裏面全周又は該ドアの装
備される車体開口部全周に亘ってウェザストリップが取
り付けられるとともに、該ドアの一端側が車体側に枢支
され、他端側が車体の係止部に着脱自在に係止可能に構
成されたドア構造において、該ドアの重心位置と、該ド
アの閉扉時に該ドアが該ウェザストリップから受ける反
力中心とが略一致するように構成されていることを特徴
としている。
の本発明のドア構造は、ドアの裏面全周又は該ドアの装
備される車体開口部全周に亘ってウェザストリップが取
り付けられるとともに、該ドアの一端側が車体側に枢支
され、他端側が車体の係止部に着脱自在に係止可能に構
成されたドア構造において、該ドアの重心位置と、該ド
アの閉扉時に該ドアが該ウェザストリップから受ける反
力中心とが略一致するように構成されていることを特徴
としている。
【0009】請求項2記載の本発明のドア構造は、請求
項1記載の構成において、該ウェザストリップのバネ定
数を部分的に変化させることで該ドアの反力中心の位置
が該重心位置又はこの近傍に近づけられていることを特
徴としている。請求項3記載の本発明のドア構造は、請
求項1又は請求項2に記載の構成において、該ウェザス
トリップのバネ定数が、該ドアの上方において高めに設
定され、該ドアの下方において低めに設定されているこ
とを特徴としている。
項1記載の構成において、該ウェザストリップのバネ定
数を部分的に変化させることで該ドアの反力中心の位置
が該重心位置又はこの近傍に近づけられていることを特
徴としている。請求項3記載の本発明のドア構造は、請
求項1又は請求項2に記載の構成において、該ウェザス
トリップのバネ定数が、該ドアの上方において高めに設
定され、該ドアの下方において低めに設定されているこ
とを特徴としている。
【0010】請求項4記載の本発明のドア構造は、請求
項2又は3記載の構成において、該ウェザストリップの
バネ定数が段階的に変化するように構成されていること
を特徴としている。請求項5記載の本発明のドア構造
は、請求項2又は3記載の構成において、該ウェザスト
リップのバネ定数が漸次変化するように構成されている
ことを特徴としている。
項2又は3記載の構成において、該ウェザストリップの
バネ定数が段階的に変化するように構成されていること
を特徴としている。請求項5記載の本発明のドア構造
は、請求項2又は3記載の構成において、該ウェザスト
リップのバネ定数が漸次変化するように構成されている
ことを特徴としている。
【0011】請求項6記載の本発明のドア構造は、請求
項4又は5記載の構成において、該ウェザストリップの
肉厚を変更することで該ウェザストリップのバネ定数が
所望の値に設定されていることを特徴としている。
項4又は5記載の構成において、該ウェザストリップの
肉厚を変更することで該ウェザストリップのバネ定数が
所望の値に設定されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の一実施
形態について説明すると、図1〜図6は本実施形態にか
かるドア構造を説明するための図である。図1は、トラ
ック等の自動車のドア1を示している。このドア1は、
アウタパネル2aとインナパネル2bとからなるドア本
体2、このドア本体2に取り付けられる窓枠3等から構
成され、ドア本体2と窓枠3とは一体成形されている。
また、窓枠3内には昇降可能な窓ガラス4が設けられて
おり、窓ガラス4が完全に下降した状態で、窓ガラス4
がドア本体2内に収容されるようになっている。
形態について説明すると、図1〜図6は本実施形態にか
かるドア構造を説明するための図である。図1は、トラ
ック等の自動車のドア1を示している。このドア1は、
アウタパネル2aとインナパネル2bとからなるドア本
体2、このドア本体2に取り付けられる窓枠3等から構
成され、ドア本体2と窓枠3とは一体成形されている。
また、窓枠3内には昇降可能な窓ガラス4が設けられて
おり、窓ガラス4が完全に下降した状態で、窓ガラス4
がドア本体2内に収容されるようになっている。
【0013】また、ドア本体2の前端側(一端側)に
は、ドアヒンジ部5が取り付けられており、図示しない
車体側に枢支されるようになっている。一方、ドア本体
2の後端側(他端側)にはドアロック部6が設けられて
おり、図示しない車体のドアキャッチ部(係止部)に着
脱自在に係止されるようになっている。また、ドア1の
裏面には、全周に亘って、ウェザストリップ10が取り
付けられている。したがって、ウェザストリップ10
は、図2に示すように、ドア1の閉じた際に、ドア1と
車体7との間に介在し、このウェザストリップ10によ
り、ドア1を閉じた時の衝撃吸収、走行中のドア1の振
動抑制等ができるようになっている。
は、ドアヒンジ部5が取り付けられており、図示しない
車体側に枢支されるようになっている。一方、ドア本体
2の後端側(他端側)にはドアロック部6が設けられて
おり、図示しない車体のドアキャッチ部(係止部)に着
脱自在に係止されるようになっている。また、ドア1の
裏面には、全周に亘って、ウェザストリップ10が取り
付けられている。したがって、ウェザストリップ10
は、図2に示すように、ドア1の閉じた際に、ドア1と
車体7との間に介在し、このウェザストリップ10によ
り、ドア1を閉じた時の衝撃吸収、走行中のドア1の振
動抑制等ができるようになっている。
【0014】このウェザストリップ10はゴム材により
形成されており、ドア本体2又は窓枠3に取り付ける際
の取付部10aと、この取付部10aと一体に設けら
れ、外方へ突出する本体部10bとから構成されてい
る。なお、図2の断面図に示すように、本体部10bは
中空状になっている。また、ウェザストリップ10は、
上述したように、ドア1の全周に亘って取り付けられて
いるが、ここでは、そのバネ定数が部分的に変化するよ
うに構成されており、これにより、ドア1の重心Gの位
置とドア1を閉める際にドア1がウェザストリップ10
から受ける反力の中心(反力中心)Eとが略一致するよ
うに設定されている。なお、ここでは、本実施形態のド
ア構造において特徴となるドア1の上下方向のバネ定数
の変化を例にして説明することとする。
形成されており、ドア本体2又は窓枠3に取り付ける際
の取付部10aと、この取付部10aと一体に設けら
れ、外方へ突出する本体部10bとから構成されてい
る。なお、図2の断面図に示すように、本体部10bは
中空状になっている。また、ウェザストリップ10は、
上述したように、ドア1の全周に亘って取り付けられて
いるが、ここでは、そのバネ定数が部分的に変化するよ
うに構成されており、これにより、ドア1の重心Gの位
置とドア1を閉める際にドア1がウェザストリップ10
から受ける反力の中心(反力中心)Eとが略一致するよ
うに設定されている。なお、ここでは、本実施形態のド
ア構造において特徴となるドア1の上下方向のバネ定数
の変化を例にして説明することとする。
【0015】これについて、図1を参照しながら説明す
る。図1に示すように、重心Gはドアの左右方向に対し
ては、略対称な場所に位置している。一方、重心Gは、
ドア1の上下中心よりも下方側にずれており、ウェザス
トリップ10のバネ定数は、この重心Gの位置よりも上
側〔即ち、重心Gを通る仮想線Aの上方の(2)の部
分〕では低く、下側〔即ち、重心Gを通る仮想線Aの下
方の(1)の部分〕では相対的に高くなるように設定さ
れ、これによって、反力中心Eを重心Gに略一致させる
ようにしている。
る。図1に示すように、重心Gはドアの左右方向に対し
ては、略対称な場所に位置している。一方、重心Gは、
ドア1の上下中心よりも下方側にずれており、ウェザス
トリップ10のバネ定数は、この重心Gの位置よりも上
側〔即ち、重心Gを通る仮想線Aの上方の(2)の部
分〕では低く、下側〔即ち、重心Gを通る仮想線Aの下
方の(1)の部分〕では相対的に高くなるように設定さ
れ、これによって、反力中心Eを重心Gに略一致させる
ようにしている。
【0016】つまり、仮想線Aの上方側で生じるドア閉
扉時の重心回りのモーメントと下方側で生じるドア閉扉
時の重心回りのモーメントとが等しくなるようにして、
ドア1のばたつきを抑えるのである。ここで、図3に示
すように、重心Gからドア1の上方に作用する反力中心
までの距離LU は、ドア1の下方に作用する反力中心ま
での距離LL よりも大きく(LU >LL )なっているた
め、重心回りのモーメントが等しくなるように、ドア1
の上方側のバネ定数KU よりもドア1の下方側のバネ定
数KL が高く(KU <KL )なるように設定しているの
である。すなわち、KU ・LU =KL ・LL の関係が成
り立つようにバネ定数が設定されているのである。な
お、図3中、仮想線Aは、図1の仮想線Aに対応するも
のである。
扉時の重心回りのモーメントと下方側で生じるドア閉扉
時の重心回りのモーメントとが等しくなるようにして、
ドア1のばたつきを抑えるのである。ここで、図3に示
すように、重心Gからドア1の上方に作用する反力中心
までの距離LU は、ドア1の下方に作用する反力中心ま
での距離LL よりも大きく(LU >LL )なっているた
め、重心回りのモーメントが等しくなるように、ドア1
の上方側のバネ定数KU よりもドア1の下方側のバネ定
数KL が高く(KU <KL )なるように設定しているの
である。すなわち、KU ・LU =KL ・LL の関係が成
り立つようにバネ定数が設定されているのである。な
お、図3中、仮想線Aは、図1の仮想線Aに対応するも
のである。
【0017】さらに、詳述すると、本実施形態のドア構
造では、バネ定数が段階的に変化するように設定され
る。これはウェザストリップ10の肉厚を段階的に変更
することにより行なう。ここで、図4(a)はウェザス
トリップ本体部10bの肉厚の段階的な変化を示す図、
図4(b)はウェザストリップ本体部10bの肉厚に対
するバネ定数の特性図である。図4(a),(b)の横軸
はドア1の上下方向、図4(a)の縦軸はウェザストリ
ップ本体部10bの肉厚、図4(b)の縦軸はウェザス
トリップ10のバネ定数をそれぞれ示している。なお、
図4中、X軸方向は図1におけるX軸方向、(1),
(2)で示す部分は図1における(1),(2)で示す部
分にそれぞれ対応している。
造では、バネ定数が段階的に変化するように設定され
る。これはウェザストリップ10の肉厚を段階的に変更
することにより行なう。ここで、図4(a)はウェザス
トリップ本体部10bの肉厚の段階的な変化を示す図、
図4(b)はウェザストリップ本体部10bの肉厚に対
するバネ定数の特性図である。図4(a),(b)の横軸
はドア1の上下方向、図4(a)の縦軸はウェザストリ
ップ本体部10bの肉厚、図4(b)の縦軸はウェザス
トリップ10のバネ定数をそれぞれ示している。なお、
図4中、X軸方向は図1におけるX軸方向、(1),
(2)で示す部分は図1における(1),(2)で示す部
分にそれぞれ対応している。
【0018】図4(a),(b)に示すように、ドア下方
側のウェザストリップ本体部10bは、バネ定数が高く
なるように肉厚が最も厚く形成され、ドア上方側のウェ
ザストリップ本体部10bは、バネ定数が低くなるよう
に肉厚が最も薄く形成されている。つまり、ドア下方側
からドア上方側になるにしたがってウェザストリップ本
体部10bの肉厚が段階的に薄くなるように形成され、
これによってバネ定数が段階的に低くなるように設定さ
れているのである。
側のウェザストリップ本体部10bは、バネ定数が高く
なるように肉厚が最も厚く形成され、ドア上方側のウェ
ザストリップ本体部10bは、バネ定数が低くなるよう
に肉厚が最も薄く形成されている。つまり、ドア下方側
からドア上方側になるにしたがってウェザストリップ本
体部10bの肉厚が段階的に薄くなるように形成され、
これによってバネ定数が段階的に低くなるように設定さ
れているのである。
【0019】なお、ここでは、ドア1の上下方向のバネ
定数の変化を例に説明したが、ドア1の左右方向のバネ
定数についてもドア1の重心Gの位置とドア1を閉める
際にドア1が受ける反力の中心Eとが略一致するように
適宜変化させている。本実施形態としてのドア構造は、
上述のように構成されるため、重心Gと反力中心Eとを
一致させることができ、ドア1の上方側と下方側とで発
生するドア1の閉扉時の重心G回りの回転モーメントを
一致させることができるため、ドア1を閉じる際に発生
するばたつきを確実に抑えることができるという利点が
ある。
定数の変化を例に説明したが、ドア1の左右方向のバネ
定数についてもドア1の重心Gの位置とドア1を閉める
際にドア1が受ける反力の中心Eとが略一致するように
適宜変化させている。本実施形態としてのドア構造は、
上述のように構成されるため、重心Gと反力中心Eとを
一致させることができ、ドア1の上方側と下方側とで発
生するドア1の閉扉時の重心G回りの回転モーメントを
一致させることができるため、ドア1を閉じる際に発生
するばたつきを確実に抑えることができるという利点が
ある。
【0020】ここで、図5は本実施形態のドア構造によ
るばたつき抑制効果を説明するための図であり、ドア1
の上方側、即ち、窓枠3の上端の加速度により、ばたつ
きを比較するものである。図5中、縦軸は窓枠上端の加
速度、横軸は時間をそれぞれ示している。また、図5
中、Aは本実施形態のドア構造における窓枠上端の加速
度、Bは一般的なドア構造における窓枠上端の加速度を
それぞれ示している。
るばたつき抑制効果を説明するための図であり、ドア1
の上方側、即ち、窓枠3の上端の加速度により、ばたつ
きを比較するものである。図5中、縦軸は窓枠上端の加
速度、横軸は時間をそれぞれ示している。また、図5
中、Aは本実施形態のドア構造における窓枠上端の加速
度、Bは一般的なドア構造における窓枠上端の加速度を
それぞれ示している。
【0021】これによると、本実施形態のドア構造にお
ける窓枠上端の加速度の振幅(ばたつきの振幅)は、従
来のドア構造における窓枠上端の加速度の振幅に比べ小
さくなっている。これは、窓枠上端のばたつきが効果的
に抑えられていることを示している。ところで、本実施
形態のドア構造では、ウェザストリップ10の肉厚が段
階的に変化するように設定しているが、ウェザストリッ
プ10の肉厚の設定はこれに限られるものではなく、図
6に示すように、連続的に漸次変化するようにしてもよ
い。
ける窓枠上端の加速度の振幅(ばたつきの振幅)は、従
来のドア構造における窓枠上端の加速度の振幅に比べ小
さくなっている。これは、窓枠上端のばたつきが効果的
に抑えられていることを示している。ところで、本実施
形態のドア構造では、ウェザストリップ10の肉厚が段
階的に変化するように設定しているが、ウェザストリッ
プ10の肉厚の設定はこれに限られるものではなく、図
6に示すように、連続的に漸次変化するようにしてもよ
い。
【0022】図6は、上述の図4に対応するものであ
り、図6(a)はウェザストリップ本体部10bの肉厚
の連続的な変化を示す図、図6(b)はウェザストリッ
プ本体部10bの肉厚に対するバネ定数の特性図であ
る。図6(a),(b)の横軸はドア1の上下方向、図6
(a)の縦軸はウェザストリップ本体部10bの肉厚、
図6(b)の縦軸はウェザストリップ10のバネ定数を
それぞれ示している。
り、図6(a)はウェザストリップ本体部10bの肉厚
の連続的な変化を示す図、図6(b)はウェザストリッ
プ本体部10bの肉厚に対するバネ定数の特性図であ
る。図6(a),(b)の横軸はドア1の上下方向、図6
(a)の縦軸はウェザストリップ本体部10bの肉厚、
図6(b)の縦軸はウェザストリップ10のバネ定数を
それぞれ示している。
【0023】なお、図6中、X軸方向は図1におけるX
軸方向、(1),(2)で示す部分は図1における(1),
(2)で示す部分にそれぞれ対応している。図6(a),
(b)に示すように、ドア下方側のウェザストリップ本
体部10bの肉厚が最も厚く形成され、バネ定数が高
く、ドア上方側のウェザストリップ本体部10bの肉厚
が最も薄く形成され、バネ定数が低くなるように設定さ
れる。つまり、ドア下方側からドア上方側になるにした
がってウェザストリップ本体部10bの肉厚が薄く形成
され、バネ定数が漸次低くなっていくように設定され
る。
軸方向、(1),(2)で示す部分は図1における(1),
(2)で示す部分にそれぞれ対応している。図6(a),
(b)に示すように、ドア下方側のウェザストリップ本
体部10bの肉厚が最も厚く形成され、バネ定数が高
く、ドア上方側のウェザストリップ本体部10bの肉厚
が最も薄く形成され、バネ定数が低くなるように設定さ
れる。つまり、ドア下方側からドア上方側になるにした
がってウェザストリップ本体部10bの肉厚が薄く形成
され、バネ定数が漸次低くなっていくように設定され
る。
【0024】そして、このようにウェザストリップ本体
部10bのバネ定数を変更しても、やはり上述と同様の
効果を得ることができるのである。なお、本実施形態に
おけるドア構造では、ウェザストリップ10の肉厚を変
更することにより、バネ定数を変化させるようにしてい
るが、バネ定数の変更はこれに限られるものではなく、
例えば、ウェザストリップ10の硬度を調整するように
してもよい。すなわち、バネ定数を低くするには硬度を
下げ、反対に、バネ定数を高くするには硬度を上げるよ
うにすればよい。
部10bのバネ定数を変更しても、やはり上述と同様の
効果を得ることができるのである。なお、本実施形態に
おけるドア構造では、ウェザストリップ10の肉厚を変
更することにより、バネ定数を変化させるようにしてい
るが、バネ定数の変更はこれに限られるものではなく、
例えば、ウェザストリップ10の硬度を調整するように
してもよい。すなわち、バネ定数を低くするには硬度を
下げ、反対に、バネ定数を高くするには硬度を上げるよ
うにすればよい。
【0025】また、本実施形態におけるドア構造では、
ウェザストリップ10をドア1の裏面全周に亘って取り
付けるようにしているが、車体7の全周に亘って取り付
けるようにしてもよい。
ウェザストリップ10をドア1の裏面全周に亘って取り
付けるようにしているが、車体7の全周に亘って取り付
けるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のドア構造によれば、簡素な構成で、ドアを閉じる
際に発生するばたつきを確実に抑制できるという利点が
ある。また、請求項2〜6にそれぞれ記載の本発明のド
ア構造によれば、いずれも、ウェザストリップのバネ定
数を変更するという簡素な構成により、コスト増や重量
増をほとんど招くことなく、ドアを閉じる際のばたつき
を確実に抑制できるという利点がある。
発明のドア構造によれば、簡素な構成で、ドアを閉じる
際に発生するばたつきを確実に抑制できるという利点が
ある。また、請求項2〜6にそれぞれ記載の本発明のド
ア構造によれば、いずれも、ウェザストリップのバネ定
数を変更するという簡素な構成により、コスト増や重量
増をほとんど招くことなく、ドアを閉じる際のばたつき
を確実に抑制できるという利点がある。
【図1】本発明の一実施形態のドア構造におけるドア全
体を模式的に示す斜視図である。
体を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態のドア構造におけるウェザ
ストリップの模式的な断面図である。
ストリップの模式的な断面図である。
【図3】本発明の一実施形態のドア構造におけるウェザ
ストリップのバネ定数の設定を説明するための図であ
る。
ストリップのバネ定数の設定を説明するための図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態のドア構造におけるウェザ
ストリップについて説明するための図であり、図4
(a)はウェザストリップ本体部の肉厚の段階的な変化
を示す図、図4(b)はウェザストリップ本体部の肉厚
に対するバネ定数の特性図である。
ストリップについて説明するための図であり、図4
(a)はウェザストリップ本体部の肉厚の段階的な変化
を示す図、図4(b)はウェザストリップ本体部の肉厚
に対するバネ定数の特性図である。
【図5】本発明の一実施形態のドア構造のばたつき抑制
効果を説明するための図である。
効果を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態の変形例としてのウェザス
トリップについて説明するための図であり、図6(a)
はウェザストリップ本体部の肉厚の段階的な変化を示す
図、図6(b)はウェザストリップ本体部の肉厚に対す
るバネ定数の特性図である。
トリップについて説明するための図であり、図6(a)
はウェザストリップ本体部の肉厚の段階的な変化を示す
図、図6(b)はウェザストリップ本体部の肉厚に対す
るバネ定数の特性図である。
【図7】従来のドア構造の課題を説明するための図であ
る。
る。
【符号の説明】 1 ドア 2a アウタパネル 2b インナパネル 2 ドア本体 3 窓枠 4 窓ガラス 5 ドアヒンジ部 6 ドアロック部 7 車体 10 ウェザストリップ 10a ウェザストリップの取付部 10b ウェザストリップの本体部 100 ドア 100a ドア本体 100b 窓枠 100c 窓ガラス 101 ウェザストリップ
Claims (6)
- 【請求項1】 ドアの裏面全周又は該ドアの装備される
車体開口部全周に亘ってウェザストリップが取り付けら
れるとともに、該ドアの一端側が車体側に枢支され、他
端側が車体の係止部に着脱自在に係止可能に構成された
ドア構造において、 該ドアの重心位置と、該ドアの閉扉時に該ドアが該ウェ
ザストリップから受ける反力中心とが略一致するように
構成されていることを特徴とする、ドア構造。 - 【請求項2】 該ウェザストリップのバネ定数を部分的
に変化させることで該ドアの反力中心の位置が該重心位
置又はこの近傍に近づけられていることを特徴とする、
請求項1記載のドア構造。 - 【請求項3】 該ウェザストリップのバネ定数が、該ド
アの上方において高めに設定され、該ドアの下方におい
て低めに設定されていることを特徴とする、請求項1又
は2記載のドア構造。 - 【請求項4】 該ウェザストリップのバネ定数が段階的
に変化するように構成されていることを特徴とする、請
求項2又は3記載のドア構造。 - 【請求項5】 該ウェザストリップのバネ定数が漸次変
化するように構成されていることを特徴とする、請求項
2又は3記載のドア構造。 - 【請求項6】 該ウェザストリップの肉厚を変更するこ
とで該ウェザストリップのバネ定数が所望の値に設定さ
れていることを特徴とする、請求項4又は5記載のドア
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15725996A JP3407179B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | ドア構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15725996A JP3407179B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | ドア構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106776A true JPH106776A (ja) | 1998-01-13 |
JP3407179B2 JP3407179B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=15645750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15725996A Expired - Fee Related JP3407179B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | ドア構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3407179B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1439085A3 (en) * | 2003-01-14 | 2008-11-12 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Vehicle door and apparatus for preventing door from intruding into vehicle compartment during side impact |
JP2017114184A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 東海興業株式会社 | シール材及びその取付構造 |
WO2017110149A1 (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 東海興業株式会社 | 自動車用ウェザーストリップ |
CN108883690A (zh) * | 2016-03-28 | 2018-11-23 | 东海兴业株式会社 | 挡风雨条及其制造方法 |
-
1996
- 1996-06-18 JP JP15725996A patent/JP3407179B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1439085A3 (en) * | 2003-01-14 | 2008-11-12 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Vehicle door and apparatus for preventing door from intruding into vehicle compartment during side impact |
JP2017114184A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 東海興業株式会社 | シール材及びその取付構造 |
WO2017110148A1 (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 東海興業株式会社 | シール材及びその取付構造 |
WO2017110149A1 (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 東海興業株式会社 | 自動車用ウェザーストリップ |
CN108430817A (zh) * | 2015-12-22 | 2018-08-21 | 东海兴业株式会社 | 密封部件及其装接结构 |
US20190263238A1 (en) | 2015-12-22 | 2019-08-29 | Tokai Kogyo Co., Ltd. | Sealing member and attachment structure thereof |
US10611225B2 (en) | 2015-12-22 | 2020-04-07 | Tokai Kogyo Co., Ltd. | Weather strip for automobile |
US10870338B2 (en) | 2015-12-22 | 2020-12-22 | Tokai Kogyo Co., Ltd. | Sealing member and attachment structure thereof |
CN108883690A (zh) * | 2016-03-28 | 2018-11-23 | 东海兴业株式会社 | 挡风雨条及其制造方法 |
CN108883690B (zh) * | 2016-03-28 | 2021-12-21 | 东海兴业株式会社 | 挡风雨条及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3407179B2 (ja) | 2003-05-19 |
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