JPS6126109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスライドドア装置に関するものであ
る。

従来、スライドドアｋは、該スライドドアｋの
後側にロツク装置が設けられ、スライドドアｋの
前側に第１図に示すように、ドア側ブラケツトｃ
がボルト等で固着され、該ドア側ブラケツトｃに
ローラブラケツトｅが支軸ｊで枢着され、該ロー
ラブラケツトｅにガイドローラｇが枢着され、
又、車体ａにスライドドアｋの開閉方向に延在し
たガイドレールｆが固着され、該ガイドレールｆ
内にガイドローラｇがガイドレールｆに沿つて案
内されるように装着されていた。又、前記ドア側
ブラケツトｃの前端には前方に突出するラツチｈ
が形成され、車体ａには受けブラケツトｂが固着
され、スライドドアｋを閉めたとき、前記ラツチ
ｈと噛合うストライカｉを形成していた。そし
て、スライドドアｋを閉めたとき、ラツチｈとス
トライカｉとでスライドドアｋの前側が保持され
るようになされていた。

したがつて、この従来のスライドドアｋの構造
では、スライドドアｋを閉めると、前記ラツチｈ
とストライカｉとの衝撃音ばかりではなく、ロー
ラブラケツトｅが支軸ｊを中心に、該スライドド
アｋの閉時の慣性力により回動しようとして、ガ
イドローラｇとガイドレールｆの間等でもガタ音
が生じる。又、前記ラツチｈとストライカｉの間
に間隙ｄを有しているため、あるいはガイドロー
ラｇとガイドレールｆの間にガタを許容している
ため、走行中にスライドドアｋが振動でガタつい
て、前記ラツチｈとストライカｉとの間でガタ音
が生じたり、あるいはローラブラケツトｅが回動
方向に振動して、各連結部からガタ音が生じたり
していた。

しかしながら、前記ラツチｈとストライカｉに
は、スライドドアｋを閉めたとき、スライドドア
ｋの後側に設けたロツク装置の係合を確実にする
ために、スライドドアｋに若干のオーバーストロ
ークを許容するための間隙d′を設けておく必要が
あり、かつ、ガイドローラｇとガイドレールｆの
間には、スライドドアｋの開閉作動を円滑にする
ため若干のガタを許容しておく必要があつた。こ
のため、閉扉時や走行中のガタ音を止めることに
苦慮していた。

そこで本考案は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであつて、回転型のスライドドアのロ
ーラブラケツトの走行時のガタつきを防止するこ
とを目的とするものである。

そのため本考案は、車体に取付けられたガイド
レールの前方が車室の内側に湾曲され、スライド
ドアにローラブラケツトが支軸によつて水平方向
に回動可能に枢支され、かつ、前記ローラブラケ
ツトにガイドレール内を転動するガイドローラが
支軸されたスライドドア装置において、前記ロー
ラブラケツト、もしくはスライドドアのいずれか
一方にバンパーラバーが取付けられ、他方には前
記スライドドアが閉じられたとき、該バンパーラ
バーに当接するストツパ部が形成されているスラ
イドドア装置を提供して所期の目的を達成するよ
うにしたものである。

以下本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

第２図は本考案によるスライドドア装置のスラ
イドドア及びその開口部前側上部における実施例
を示したもので、１は自動車の車体、２はスライ
ドドアであつて、該スライドドア２の内側面の前
側上部には、補強のためにドア側ブラケツト９が
ボルト２２，２２′で固着されている。３は他の
ローラブラケツト（図示せず）と共に前記スライ
ドドア２を支えるローラブラケツト、４はスライ
ドドア２を開閉方向に案内するガイドレールであ
つて、該ガイドレール４はスライドドア２の開閉
方向（すなわち、車体１の前後方向）に延在さ
れ、車体１の外側部に取付けられている。該、ガ
イドレール４の前方には、スライドドア２を閉じ
たとき、該スライドドア２の外側面が車体１の外
側面と同一面となるように、スライドドア２を車
室側方向に案内できるように、車体１の内方（車
室側）に湾曲した湾曲部を有している。

前記ローラブラケツト３の基端は、支軸１０に
より前記ドア側ブラケツト９に水平方向に回動可
能に枢着されており、該ローラブラケツト３の先
端には、前後方向に配置された２個のガイドロー
ラ５，５′が支軸されており、該ガイドローラ
５，５′は前記ガイドレール４内に転動可能に装
着され、スライドドア２を閉じたとき、ガイドロ
ーラ５，５′がガイドレール４の湾曲部４１に移
動し、ローラブラケツト３が後方（時計廻り）に
揺動（回動）することによつてガイドレール４の
車室内方に突出する量が少なくなるようになされ
ている。

又、前記ローラブラケツト３の後側には、スト
ツパ部６が形成されており、スライドドア２を閉
めたとき、ドア側ブラケツト９の支軸１０の後部
に取付けられたバンパーラバー７に当接するよう
になされている。又、ローラブラケツト３の前側
にも、ストツパ部３１が形成されており、スライ
ドドア２を閉めたとき、車体１に取付けられたバ
ンパーラバー８に当接するようになされている。

尚、上記において少なくとも、ローラブラケツ
ト３の後側のストツパ部６及び該ストツパ部６が
当接するドア側のバンパーラバー７が設けられて
いれば、ローラブラケツト３の回動する角度を規
制することができるので、ローラブラケツト３の
ストツパ部３１及び該ストツパ部３１が当接する
車体１側のバンパーラバー８は廃止してもよい。

上記バンパーラバー７，８はゴム等の弾性体で
できており、第２図に示すようにドア側ブラケツ
ト９、あるいは車体１に明けられた孔に基部を嵌
込んで固定してもよく、又、ボルト止等他の方法
により固定するようにしてもよい。又、ローラブ
ラケツト３をドア側ブラケツト９に枢着するので
はなく、直接スライドドア２に枢着してもよく、
又、バンパーラバー７もドア側ブラケツト９に取
付けるのではなく、直接スライドドア２に取付け
てもよい。又、バンパーラバー７，８をローラブ
ラケツト３の後側、及び前側に取付け、該バンパ
ーラバー７，８が当接するストツパ部６，３１を
ドア側ブラケツト９及び車体１側に形成してもよ
い。

本考案は以上の構成であるから、スライドドア
２をスライドさせて閉めると、ローラブラケツト
３がガイドレール４に案内されて湾曲部４１に来
ると、時計廻り（後方）に回動され、さらにスラ
イドドア２を閉めたときの慣性力によつて、ロー
ラブラケツト３に反時計廻り（前方）の慣性モー
メントを生じるが、バンパーラバー７、あるいは
８で該ローラブラケツト３の回動、あるいは慣性
力を受け止める。又、バンパーラバー７、あるい
は８は、スライドドア２を閉めたときのローラブ
ラケツト３の回動方向の衝撃、ガタばかりではな
く、走行中のローラブラケツト３の回動方向の振
動及びガタを抑制する。又、スライドドア２は車
体１のスライドドア開口部周縁との間に設けられ
たウエザーストリツプによつて、衝撃、ガタ、診
動を抑制されるが、バンパーラバー７、あるいは
８でローラブラケツト３の回動方向の衝撃、ガ
タ、振動が抑制されることによつて、さらに抑制
される。

又、スライドドア２の振動を抑制することによ
り、スライドドア２の外周縁と車体１のスライド
ドア開口部周縁に設けられたウエザーストリツプ
の水密性をよくする。

又、バンパーラバー８を硬くすることにより、
ローラブラケツト３の回動やガタを規制すること
ができるが、その反面スライドドア２のオーバー
ストローク量を抑制することになるので、この場
合には、スライドドア３を閉めたとき、該スライ
ドドア３の後部に設けたロツク装置（図示せず）
の係合が不確実にならないようにしなければなら
ない。

以上述べたように本考案によれば、バンパーラ
バーによりローラブラケツトの回動を抑制するよ
うにしたので、ローラブラケツト及びスライドド
アの衝撃や振動及びガタを抑制することができ
る。したがつて、ガタつきによるスライド回りの
騒音（ガタ音）を低減させ、かつ、水密性を向上
させることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスライドドア装置を示す横断平
面図、第２図は本考案によるスライドドア装置を
示す横断平面図である。 １は車体、２はスライドドア、３はローラブラ
ケツト、４はガイドレール、５，５′はガイドロ
ーラ、６，３１はストツパ部、７，８はバンパー
ラバー、９はドア側ブラケツト、１０は支軸、４
１は湾曲部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 スライドドアの内側面にはローラブラケツトが
   支軸によつて水平方向に回動可能に枢着され、車
   体の外側部には前後方向に延在し、かつ、前方が
   車体の内方に湾曲した湾曲部を有するガイドレー
   ルが取付けられ、該ガイドレールにはローラブラ
   ケツトに軸支された２個のガイドローラが前後に
   配置され、スライドドアの閉時前記湾曲部にガイ
   ドローラが移動し、スライドドアの外側面が車体
   の外側面と同一面になるように案内されるスライ
   ドドア装置において、 前記ローラブラケツト、もしくはスライドドア
   のいずれか一方にバンパーラバーが取付けられ、
   他方には前記スライドドアが閉じられたとき、該
   バンパーラバーに当接するストツパ部が形成され
   ていることを特徴とするスライドドア装置。