JPH1056989A - 食感の優れた米飯又は粥の製造法 - Google Patents
食感の優れた米飯又は粥の製造法Info
- Publication number
- JPH1056989A JPH1056989A JP8245386A JP24538696A JPH1056989A JP H1056989 A JPH1056989 A JP H1056989A JP 8245386 A JP8245386 A JP 8245386A JP 24538696 A JP24538696 A JP 24538696A JP H1056989 A JPH1056989 A JP H1056989A
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- Japan
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- rice
- acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】常法により炊飯を行う際、食用たん白質単独ま
たは食用たん白質と有機酸を添加することにより、米飯
又は粥中の飯粒の硬さと粘りを食感上好ましい範囲に保
つ。 【構成】常法により炊飯を行う際、生米100重量部当
たり0.1〜10重量部の食用たん白質単独又は0.1
〜10重量部の食用たん白質と0.01〜5重量部の有
機酸を添加する。
たは食用たん白質と有機酸を添加することにより、米飯
又は粥中の飯粒の硬さと粘りを食感上好ましい範囲に保
つ。 【構成】常法により炊飯を行う際、生米100重量部当
たり0.1〜10重量部の食用たん白質単独又は0.1
〜10重量部の食用たん白質と0.01〜5重量部の有
機酸を添加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯又は粥に関するも
のである。更に詳しくは、食感に優れた米飯又は粥の製
造法に関するものである。
のである。更に詳しくは、食感に優れた米飯又は粥の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米飯や粥は、原料米の種類、原料米の収
穫から消費までの期間、精米程度、炊飯方法、炊飯後の
喫食までの時間などにより、その食味が大きく異なるこ
とが知られている。近年、外食、弁当、包装米飯などの
急速な増加に伴い、これら米飯の提供業者は、常に一定
の米飯を提供するため、原料米の選定、炊飯方法などに
多くの工夫と努力がなされている。例えば、炊飯の際に
食用油脂が5〜70重量%から成る水中油型エマルショ
ンを加えて炊く方法(特開平1−262762)やレシ
チンやショ糖脂肪酸エステルのような可食性界面活性剤
を添加する方法(特開平1−240157)などが上げ
られる。しかしながら、これらの方法では、洗米の浸漬
時間、米飯の釜への付着防止、米飯のツヤの向上、炊飯
後の米飯の老化防止には効果が見られるが、炊飯後の米
飯や粥の食感、すなわち飯粒の適切な硬さや粘りのバラ
ンスを良くし、食感を向上させる効果は期待出来ない。
穫から消費までの期間、精米程度、炊飯方法、炊飯後の
喫食までの時間などにより、その食味が大きく異なるこ
とが知られている。近年、外食、弁当、包装米飯などの
急速な増加に伴い、これら米飯の提供業者は、常に一定
の米飯を提供するため、原料米の選定、炊飯方法などに
多くの工夫と努力がなされている。例えば、炊飯の際に
食用油脂が5〜70重量%から成る水中油型エマルショ
ンを加えて炊く方法(特開平1−262762)やレシ
チンやショ糖脂肪酸エステルのような可食性界面活性剤
を添加する方法(特開平1−240157)などが上げ
られる。しかしながら、これらの方法では、洗米の浸漬
時間、米飯の釜への付着防止、米飯のツヤの向上、炊飯
後の米飯の老化防止には効果が見られるが、炊飯後の米
飯や粥の食感、すなわち飯粒の適切な硬さや粘りのバラ
ンスを良くし、食感を向上させる効果は期待出来ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】炊飯米の飯粒の適切な
硬さと粘りのバランスは、米飯や粥のおいしさを決める
重要な因子であり、常にこのバランスの取れた米飯粒が
得られることは、炊飯加工業界に取って極めて朗報であ
り、待ち望んでいる技術である。
硬さと粘りのバランスは、米飯や粥のおいしさを決める
重要な因子であり、常にこのバランスの取れた米飯粒が
得られることは、炊飯加工業界に取って極めて朗報であ
り、待ち望んでいる技術である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
好ましい食感となる硬さと粘りを与える米飯粒を得る方
法を鋭意研究した結果、炊飯時に食用たん白質単独又は
食用たん白質と有機酸を添加することにより、本発明を
完成するに至った。即ち、常法により炊飯を行う際、生
米100重量部に対して、0.1〜10重量部の食用た
ん白質又は0.1〜10重量部の食用たん白質及び0.
01〜5重量部の有機酸を添加することである。食用た
ん白質としては、カゼイン、カゼインナトリウム、ホエ
イたん白質、グルテン、活性グルテン、グリアジン、グ
ルテニン、卵白、大豆たん白質の中から選ばれた1種以
上が好ましく、有機酸としては乳酸、リンゴ酸、フマー
ル酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、コハク酸、ア
スコルビン酸、エリソルビン酸から選ばれた1種以上が
好ましい。
好ましい食感となる硬さと粘りを与える米飯粒を得る方
法を鋭意研究した結果、炊飯時に食用たん白質単独又は
食用たん白質と有機酸を添加することにより、本発明を
完成するに至った。即ち、常法により炊飯を行う際、生
米100重量部に対して、0.1〜10重量部の食用た
ん白質又は0.1〜10重量部の食用たん白質及び0.
01〜5重量部の有機酸を添加することである。食用た
ん白質としては、カゼイン、カゼインナトリウム、ホエ
イたん白質、グルテン、活性グルテン、グリアジン、グ
ルテニン、卵白、大豆たん白質の中から選ばれた1種以
上が好ましく、有機酸としては乳酸、リンゴ酸、フマー
ル酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、コハク酸、ア
スコルビン酸、エリソルビン酸から選ばれた1種以上が
好ましい。
【0005】
【作用】本発明において、食用たん白質が炊飯中に米粒
を被覆し、加熱により凝固し、飯粒に一定の硬さを与え
る。この添加量が生米100重量部に対して、0.1重
量部より少ないと、米粒を充分に被覆出来ず、飯粒に一
定の硬さを与えることが出来ない。又、生米100重量
部に対して、10重量部より多いと、たん白質の被覆が
強すぎたり、たん白質の固まりが出来て、米飯や粥とし
ては不適当である。
を被覆し、加熱により凝固し、飯粒に一定の硬さを与え
る。この添加量が生米100重量部に対して、0.1重
量部より少ないと、米粒を充分に被覆出来ず、飯粒に一
定の硬さを与えることが出来ない。又、生米100重量
部に対して、10重量部より多いと、たん白質の被覆が
強すぎたり、たん白質の固まりが出来て、米飯や粥とし
ては不適当である。
【0006】有機酸は炊飯時に飯粒の膨潤と過剰吸水が
抑制され、飯粒の形態維持に効果があると考えられる。
有機酸の添加量は、生米100重量部に対して、0.0
1〜5重量部が適当で、0.01重量部より少ないと、
たん白質と併用した効果が見られず、5重量部より多い
と食味に影響を与えて好ましくない。以下、本発明によ
る実施例及び比較例を示すが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。
抑制され、飯粒の形態維持に効果があると考えられる。
有機酸の添加量は、生米100重量部に対して、0.0
1〜5重量部が適当で、0.01重量部より少ないと、
たん白質と併用した効果が見られず、5重量部より多い
と食味に影響を与えて好ましくない。以下、本発明によ
る実施例及び比較例を示すが、本発明はこの実施例に限
定されるものではない。
【0007】
実施例1〜3 表1の配合で炊飯を行った。炊飯条件は、生米100g
を三回洗らい、水切りを行い、電気釜に150mlの水
を加え洗米と食用たん白質を添加して、60分浸漬す
る。ついで、炊飯を行い、30分間蒸らして、米飯粒の
硬さと粘りを測定し、さらに喫食テスト(官能テスト)
により、好ましい米飯粒の硬さを評価して、表2の結果
を得た。比較例1として、食用たん白質を添加しない
で、実施例と同様に炊飯した。
を三回洗らい、水切りを行い、電気釜に150mlの水
を加え洗米と食用たん白質を添加して、60分浸漬す
る。ついで、炊飯を行い、30分間蒸らして、米飯粒の
硬さと粘りを測定し、さらに喫食テスト(官能テスト)
により、好ましい米飯粒の硬さを評価して、表2の結果
を得た。比較例1として、食用たん白質を添加しない
で、実施例と同様に炊飯した。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】表2の結果、実施例配合1〜3は、米飯粒
の硬さと粘りのバランスが良く、官能テストにより米飯
粒の食感が好ましい結果を示した。しかし、比較例1で
は、米飯粒の硬さがやや少なく、官能テストにおいて
も、やや劣る結果を示した。
の硬さと粘りのバランスが良く、官能テストにより米飯
粒の食感が好ましい結果を示した。しかし、比較例1で
は、米飯粒の硬さがやや少なく、官能テストにおいて
も、やや劣る結果を示した。
【0011】実施例4〜6 表3の配合で粥を作った。炊飯条件は、生米100gを
三回洗らい、水切りを行い電気釜に500mlの水を加
え洗米と食用たん白質と有機酸を添加して、60分浸漬
する。ついで粥を作り30分間蒸らして、米飯粒の硬さ
と粘りを測定し、さらに喫食テスト(官能テスト)によ
り、好ましい米飯粒の硬さと粘りを評価して、表4の結
果を得た。比較例2として有機酸のみを添加して実施例
と同様に粥を作り、評価した。
三回洗らい、水切りを行い電気釜に500mlの水を加
え洗米と食用たん白質と有機酸を添加して、60分浸漬
する。ついで粥を作り30分間蒸らして、米飯粒の硬さ
と粘りを測定し、さらに喫食テスト(官能テスト)によ
り、好ましい米飯粒の硬さと粘りを評価して、表4の結
果を得た。比較例2として有機酸のみを添加して実施例
と同様に粥を作り、評価した。
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】表3の結果、実施例配合4〜6は粥中の飯
粒の硬さと粘りのバランスが良く、官能テストにより粥
中の飯粒の硬さが食感上好ましい結果を示した。しか
し、比較例2では、粥中の飯粒の硬さと粘りがやや少な
く、官能テストにおいても、やや劣る結果を示した。
粒の硬さと粘りのバランスが良く、官能テストにより粥
中の飯粒の硬さが食感上好ましい結果を示した。しか
し、比較例2では、粥中の飯粒の硬さと粘りがやや少な
く、官能テストにおいても、やや劣る結果を示した。
【0015】
【発明の効果】本発明による米飯又は粥の製造法には次
のような効果が見られる。 1.米飯又は粥中の飯粒の硬さと粘りのバランスが良
く、食感上好ましい米飯又は粥が得られる。
のような効果が見られる。 1.米飯又は粥中の飯粒の硬さと粘りのバランスが良
く、食感上好ましい米飯又は粥が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜庭 康生 千葉県千葉市美浜区幸町2丁目24番1号 株式会社川島屋内 (72)発明者 加来 正猛 千葉県千葉市美浜区幸町2丁目24番1号 株式会社川島屋内 (72)発明者 天野 晴之 東京都中央区東日本橋3丁目8番1号 株 式会社アマコス内
Claims (2)
- 【請求項1】常法により炊飯を行う際、生米100重量
部に対して、0.1〜10重量部の食用たん白質単独又
は0.1〜10重量部の食用たん白質及び0.01〜5
重量部の有機酸を添加することを特徴とする食感の優れ
た米飯又は粥の製造法 - 【請求項2】食用たん白質が、カゼイン、カゼインナト
リウム、ホエイたん白質、グルテン、活性グルテン、グ
リアジン、グルテニン、、卵白、大豆たん白質の中から
選ばれた1種以上であり有機酸が乳酸、リンゴ酸、フマ
ール酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、コハク酸、
アスコルビン酸、エリソルビン酸の中から選ばれた1種
以上である請求項1の範囲記載の食感の優れた米飯又は
粥の製造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8245386A JPH1056989A (ja) | 1996-08-14 | 1996-08-14 | 食感の優れた米飯又は粥の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8245386A JPH1056989A (ja) | 1996-08-14 | 1996-08-14 | 食感の優れた米飯又は粥の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1056989A true JPH1056989A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17132894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8245386A Pending JPH1056989A (ja) | 1996-08-14 | 1996-08-14 | 食感の優れた米飯又は粥の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1056989A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010004846A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | House Foods Corp | 容器入り米飯固形状食品およびその製造方法 |
US7778746B2 (en) | 2002-03-18 | 2010-08-17 | Club Car, Inc. | Control and diagnostics system and method for vehicles |
CN104222828A (zh) * | 2013-06-14 | 2014-12-24 | 廖少波 | 一种金色美容健体糯米粥及其制备方法 |
-
1996
- 1996-08-14 JP JP8245386A patent/JPH1056989A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7778746B2 (en) | 2002-03-18 | 2010-08-17 | Club Car, Inc. | Control and diagnostics system and method for vehicles |
JP2010004846A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | House Foods Corp | 容器入り米飯固形状食品およびその製造方法 |
CN104222828A (zh) * | 2013-06-14 | 2014-12-24 | 廖少波 | 一种金色美容健体糯米粥及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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