JP3183292B1 - 米飯類の製造方法 - Google Patents

米飯類の製造方法

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JP3183292B1 JP2000205653A JP2000205653A JP3183292B1 JP 3183292 B1 JP3183292 B1 JP 3183292B1 JP 2000205653 A JP2000205653 A JP 2000205653A JP 2000205653 A JP2000205653 A JP 2000205653A JP 3183292 B1 JP3183292 B1 JP 3183292B1
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    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L7/00Cereal-derived products; Malt products; Preparation or treatment thereof
    • A23L7/10Cereal-derived products
    • A23L7/196Products in which the original granular shape is maintained, e.g. parboiled rice

Abstract

【要約】 【課題】パラパラしてかつ米粒一粒一粒が適度な粘りと
ふっくら感を呈する洋風・中華風米飯として好適な食感
を与え、短時間かつ大量に安定生産可能な米飯類及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】水分含量が15〜26重量%である生米を蒸煮
した後、炊飯することにより上記課題を解決する米飯類
を製造する。ピラフ、炒飯、ドライカレー、パエリア及
びチキンライス等洋風・中華風食品類、調理品等に適し
ており、冷凍食品としても利用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は米飯類の新規製造方
法、詳しくは米粒同士の付着力が弱く、パラパラしてか
つ米粒一粒一粒に適度な粘りとふっくら感のある洋風・
中華風米飯類、好ましくはピラフ、炒飯、ドライカレ
ー、パエリア及びチキンライス等に特に適した米飯類の
製造方法、及びその方法により得られ、冷凍食品或いは
電子レンジ調理に適した米飯類に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、米飯は各種の方法で製造されてい
る。例えば、生米を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬
米を炊飯釜に入れ水を加えて炊き上げる方法(釜炊飯)、
又は生米を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬米を一次
蒸煮し、高温水に浸漬した後二次蒸煮する方法(蒸煮炊
飯:例えば特開昭59-224661号公報参照。)、更には生米
を洗米し、水に浸漬した後、この浸漬米を一次蒸煮し、
蒸し上げられた米を湯又は水と共に炊飯釜で加熱して炊
き上げる方法(ハイブリッド炊飯:特開平3-195465号公
報参照。)等、各種の方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の炊飯方法におい
ては、洗米した生米について1〜2時間浸漬を行ってい
る。これは、浸漬を行わなかったり浸漬時間が短いと、
炊き上がった米飯(炊飯米)は粘りがなく、芯のある硬
い米飯となり食味が極端に悪くなってしまうためであ
り、特に釜炊飯の場合にこのようなことが顕著で浸漬を
必要としている。従って、良好な食味の米飯を得るため
には、十分な時間の浸漬が必要不可欠であり、その時間
を含めて炊飯時間が長くなり、生産効率が悪いという欠
点があった。
【0004】ピラフや炒飯等、冷凍食品として長期保存
可能で電子レンジ調理に適した米飯類を工業的に大量に
製造するような場合には生産効率の面で洗米から炊飯終
了までの時間を短縮する必要がある。
【0005】炊飯時間を短縮する方法として、加圧炊飯
や、生米の水浸漬を省略した方法(無浸漬蒸煮炊飯:特
開平7-327617号公報参照。)等があるが、これらの方法
によって得られた米飯のうち、前者では粘りが過度に強
く、後者では粘りが極端に弱く、何れも好ましい米飯が
得られないという欠点があった。
【0006】冷凍食品にも適用可能で、ピラフ、炒飯、
ドライカレー、パエリア及びチキンライスのような洋風
・中華風米飯類に好適な食感(パラパラ感)を呈する適
度の粘りとふっくら感を与える米飯類を工業的に大量に
しかも短時間に炊飯する方法は見当たらない。
【0007】以上のような情況下に、上記洋風・中華風
米飯類に好適な食感を呈する適度の粘りとふっくら感を
与える米飯類を、冷凍食品にも使用でき、工業的にしか
も短時間に炊飯する方法の開発が求められている。
【0008】本発明の目的は、上記のような欠点を解消
して、炊飯時間を大幅に短縮した炊飯方法、及びその方
法によって得られる米粒同士の付着力が弱く、パラパラ
してかつ米粒一粒一粒が適度な粘りとふっくら感を呈す
る洋風・中華風米飯類として好適な食感を与え、短時間
かつ大量に安定生産可能な米飯類の製造方法及びその方
法により又はその方法を経由して得られた米飯類、調理
品、食品類を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、生米を水あるいは湯に浸
漬する浸漬工程を省略し、洗米後、好ましくはその後直
ちに、あるいは洗米の必要のない無洗米(以下、「無洗
米」と称する。)の場合は洗米、水あるいは湯に浸漬す
ることなしに蒸気で蒸し、蒸し上げられた米(蒸煮米)
を水あるいは湯と共に炊飯釜に入れて炊き上げることに
より、前記課題を解決し本発明の目的を達成した。これ
により、優れた米飯類を製造できることを見出し、この
知見に基づいて本発明を完成するに到った。通常の白い
御飯に求められるような粘性を抑え、ピラフ等に適した
パラパラ感を呈する米飯類が得られることを見出した。
【0010】即ち、本発明は生米を蒸煮し、蒸し上げら
れた米を炊飯せしめる米飯類の製造に際し、該生米の水
分含量が30重量%未満、好ましくは14〜29重量
%、より好ましくは20〜26重量%、更に好ましくは
21〜24重量%であることに特徴を有する米飯類の製
造方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0012】本発明の炊飯においては、炊飯に付する生
米に関し浸漬工程を実質的に省略し、蒸煮した後の米
(蒸煮米という)を炊飯することにより短時間に、かつ
目的とする、優れた米飯類を製造するものである。蒸煮
した後は蒸し上げられた蒸煮米を直ちに炊飯する。
【0013】本発明でいう生米とは、米(原料米)を十
分な水あるいは湯中で攪拌洗浄(洗米)し、ぬか、夾雑
物を除去した状態にある蒸煮や炊飯をしていない米のこ
とをいい、更に前記無洗米もこの生米に含まれる。
【0014】本発明で使用する米について、その種類
(品種)等は何ら制約をうけるものではなく、粳米、も
ち米、低アミロース米あるいは高アミロース米等いずれ
も用いることができる。これらの米の水分含量は12〜
17重量%である。また、必要に応じて麦等を適当量混
合して用いることもできる。なお、本発明でいう水分含
量とは、常圧加熱乾燥法により、試料を加熱して水分を
蒸散させ、乾燥前後の重量差を試料の水分量として測定
し、乾燥前の試料に対する割合を求めた(重量%)値で
ある。このとき、試料に不均一化が起こることを防止す
るために、試料を十分に攪拌混合した後に採取した。
【0015】生米の水分含量については、30重量%未
満、好ましくは14〜29重量%、より好ましくは20
〜26重量%、更に好ましくは21〜24重量%が採用
される。生米の水分含量が30重量%以上になると、米
飯の付着力が強くなるのでこれを回避するために30重
量%未満となるよう水分含量を選択しなければならな
い。一方、得られる米飯が硬過ぎないようにするために
は14重量%以上の水分含量を選択するのが好ましい。
なお、浸漬工程とは、生米を水あるいは湯に1〜2時間
浸漬し、十分に吸水させ、水分含量を30〜36重量%
とする工程のことをいう。
【0016】蒸煮工程においては、公知の方法を採用す
ることができ、例えば蒸気温度は90〜100℃、蒸煮
時間は蒸気温度にもよるが10〜30分程度が適当であ
る。蒸煮米については、水分含量が20〜30重量%で
糊化度が15〜35%のものが好ましく、水分含量が2
5〜30重量%で糊化度が18〜30%のものがより好
ましい。糊化度は、β−アミラーゼ・プルラナーゼ法
(澱粉科学、28、235(1981)参照。)により測定した。
蒸煮工程に引き続き炊飯工程を行うが、炊飯自体につい
ては、公知の方法を採用することができ、加熱条件等通
常炊飯に使用される方法を利用すればよい。また、炊飯
するに際し、水、好ましくは温水(湯、例えば50℃以
上、好ましくは70〜80℃程度)を使用するが、その
使用量については炊飯する米に対して通常の炊飯に使用
する水の量かそれより幾分少な目、又は多目に使用する
ことができる。米の種類や最終製品の種類に応じて適当
に選択することができるが、米(原料米、無洗米を使用
するときは無洗米)換算で100重量部当たり、好まし
くは蒸煮米に別途添加する水として100〜140重量
部程度(米飯(炊飯米)水分含量56〜67重量%)、
より好ましくは120〜130重量部程度(米飯(炊飯
米)水分含量60〜64重量%)使用することができ
る。本発明によれば、添加水量を140重量部(米飯水
分含量67重量%)としても、ピラフ、炒飯、ドライカ
レー、パエリア及びチキンライスのような洋風・中華風
米飯類に好適な食感(パラパラ感)を呈する適度の粘り
とふっくら感を与える米飯類が得られ、歩留の向上も可
能となる。
【0017】炊飯するための容器には、特に制限は無い
が、炊飯釜を使用するのが簡便である。炊飯釜において
は米と水による通常の炊き上げ(炊飯工程)を行うとよ
い。ここで、炊飯工程は、例えば炊飯釜を加熱して米を
膨潤させ糊化すると同時に米中の澱粉のα化を行う煮炊
工程と、釜中の水が米に吸収されたところで追い炊きす
る焼き工程及びその後釜の蓋を取らずに放置して蒸らす
工程とに分けることもできるが、炊飯方法として慣用さ
れる手段、公知の方法であれば何れも採用することがで
きる。具体的には、煮炊工程で、品温が100℃に達す
るまでの昇温時間を5分〜20分とすることができる。
【0018】本発明方法で得られた米飯類は、米粒同士
の付着力が弱くパラパラ感を呈していて、ピラフ、炒
飯、ドライカレー、パエリア及びチキンライスのように
洋風・中華風米飯に特に好適な食感を呈すると共に、適
度の粘りとふっくら感を与えるものである。
【0019】本発明を利用してピラフ、炒飯、ドライカ
レー、パエリア及びチキンライス等を製造するには、必
要な具材や調味料を、炊飯工程中の何れかの段階で添加
すればよい。例えば、米を本発明方法により蒸煮、炊飯
し米飯類を製造した後、例えばピラフ等の味付け調味料
を加えてピラフ用に味付けし、並行してピラフに必要な
具材を加えてピラフを調理することができる。
【0020】一方、本発明において米を炊飯する際、ピ
ラフ、炒飯、ドライカレー、パエリア及びチキンライス
の何れか用の味付け調味料を使用すると、本発明の炊飯
終了時にピラフ、炒飯、ドライカレー、パエリア及びチ
キンライス等用の米飯類が得られ、これに、それぞれに
必要な具材を加えてそれぞれに必要な調理を行うとピラ
フ、炒飯、ドライカレー、パエリア及びチキンライス等
を容易に製造することができる。これは本発明で得られ
る米飯類が、このような洋風・中華風米飯類の食感、特
にパラパラ感、粘りに好適であることによる。以上のよ
うにして得られたピラフ、炒飯、ドライカレー、パエリ
ア及びチキンライス等の各種洋風・中華風調理品も本発
明で製造された米飯類に含まれることは当然のことであ
る。
【0021】このようにして製造されたピラフ、炒飯、
ドライカレー、パエリア及びチキンライスは特にパラパ
ラ感に優れている。本発明方法は、必要に応じて洗米工
程(無洗米使用の場合は省略可。)を経た後、(浸漬工
程は実質的に省略)、蒸煮工程後直ちに炊飯することに
特徴を有しているので、少なくとも前記蒸煮工程と炊飯
工程を連続して行い米飯類を製造する方法を採用して製
造される食品は全て本発明の製造方法により製造された
製品、即ち、本発明品に含まれる。更に、これら二工程
中に特開昭56-55167号、特開昭59-275437号、特開平5-9
1844号等公報に開示されている方法により油脂を添加す
ることも可能であるが、蒸煮工程後に添加することが好
ましい。従って、本発明に必須の前記連続する二工程
加えて、本発明の効果、或いは目的を害しない範囲で、
中間状態の製品、最終製品(最終的な形態の食品)に必
要な加工工程や、調理工程等を付加しても本発明方法に
より製造された製品に含まれる。従って、本発明により
得られる米飯類は、更にこれを使用したり、含んだ形で
各種の調理品、食品類を製造することができ、これらも
当然本発明に含まれる。
【0022】本発明により得られる米飯類は、冷凍食品
に適しているので、そのような冷凍された形態で保存、
使用することができる。このような場合の冷凍方法につ
いては通常冷凍食品の製造に使用される方法、例えば特
開昭50-105847号公報、特開昭63-44857号公報等に開示
されているバラ凍結法を利用することができる。
【0023】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
を詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定さ
れるものではない。
【0024】(実施例1)平成10年産むつほまれ(産
地:青森)を精米した精白米を3kg計量し、周知の方法で
2分30秒洗米し、その後10分間水切りを行った。水切り
後の米(生米)の水分含量を測定したところ、22.1重量
%であった。この後、該水切り後の米を蒸籠(角形400mm
×400mm)に充填し、下部から約100℃の蒸気を吹き込ん
で20分間蒸した。蒸し終わった米(蒸煮米)は水分含量
が27.2重量%であった。次いで、該蒸煮米約600g(精米
換算重量500g)を計量し、これに80℃の湯を精米換算で1
00重量部当たり120重量部と、ピラフ用調味料として食
塩、胡椒、グルタミン酸ナトリウム及びコンソメをそれ
ぞれ精米換算で100重量部当たり、1.8重量部、0.14重量
部、0.26重量部及び0.9重量部加え、更にサラダ油を精
米換算で100重量部当たり2.3重量部を加えて、電気炊飯
釜で20分間炊飯した。この後、90℃以上に保った状態で
15分間蒸らした。蒸らしを終了した米飯(炊飯米)は水
分含量が62.1重量%であった。
【0025】(実施例2)平成10年産むつほまれ(産
地:青森)を用いた無洗米(水分含量15.6重量%)を3
kg計量し、蒸籠(角形400mm×400mm)に充填し、下部
から約100℃の蒸気を吹き込んで20分間蒸した。蒸し終
わった米(蒸煮米)は水分含量が20.1重量%であった。
次いで、該蒸煮米約540g(精米換算重量500g)を計量
し、これに80℃の湯を米換算で100重量部当たり140重量
部と、ピラフ用調味料として食塩、胡椒、グルタミン酸
ナトリウム及びコンソメをそれぞれ精米換算で100重量
部当たり、1.8重量部、0.14重量部、0.26重量部及び0.9
重量部加え、更にサラダ油を精米換算で100重量部当た
り2.3重量部を加えて、電気炊飯釜で20分間炊飯した。
この後、90℃以上に保った状態で15分間蒸らした。蒸ら
しを終了した米飯(炊飯米)は水分含量が60.0重量%で
あった。
【0026】上記で得られた米飯の物性をタケトモ電機
(株)製テンシプレッサー(My Boy)を用いて測定した。
測定方法は、米飯(炊飯米)1粒を試料台に載せ、プラ
ンジャー(18mmφ)により米飯(炊飯米)粒の厚みを毎回
測定し、その厚みの25%(低圧縮1バイト目)及び85%(高
圧縮2バイト目)を圧縮したときの負荷を測定した。得ら
れたチャート図(図1参照。)から付着(-H2)、粘り(A6)
を求め、米飯30粒の平均値を表1に示した。
【0027】更に、上記方法(実施例1)において、洗
米後浸漬を2時間実施し、更に蒸し上げた米を約670g計
量(精米換算重量500g)使用し、湯量を精米換算で100重
量部当たり100重量部使用すること以外何ら変更するこ
となく、実施例1と同様に米飯(比較例1)を製造し
た。上記と同様に物性を測定し、結果を表1に示した。
【0028】表1から明らかなように、比較例品に比べ
本発明品は付着、粘りが著しく低下していることが分か
る。本発明品はこの比較例品に比べてピラフに必要な具
材を加えピラフを調理したときにピラフとして著しく優
れた食感を呈することも確かめられた。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例3)本発明の方法で炊き上げた米
飯(実施例1)を、粉状に粉砕したドライアイスと混
合、撹拌しながらそれぞれバラ凍結を行い製品(実施例
3)を得た。一方、特開平7-327617号公報に開示された
方法(無浸漬蒸煮炊飯)で炊き上げた米飯を、同様にバ
ラ凍結を行い製品(比較例2)を得た。この比較例品は具
体的には、蒸煮時間を12分間として蒸煮までを実施例1
と同様に行い、次いで蒸し上がった米全量を90℃の湯に
4分間浸漬し、15秒程度水を切り、同じ蒸籠に再度充填
し12分間蒸した後、実施例1と同一・等量のピラフ用調
味料及びサラダ油を加えて得られた米飯(比較例2−凍
結前)について、更に粉状に粉砕したドライアイスと混
合、撹拌しながらそれぞれバラ凍結を行ったもの(比較
例2)である。
【0031】凍結品の各試料250gを電子レンジに入れ6
00Wで5分間加熱した後、取り出し、室温にて3分間放
置した後、パラパラ感、粘りを官能検査(n=8)により、
ピラフとして適度な粘りとふっくら感のある洋風米飯と
しての好適さを評価した。官能検査の対照品(コントロ
ール)には、前記比較例1の米飯を凍結し、電子レンジ
加熱したものを使用した。その結果を表2に示した。
【0032】評価は8名のパネルにより、対照品を0点
とする5段階評価で行い、得られた平均点で表してい
る。なお、評価点は、パラパラ感の強さ及び粘りの強さ
に関しては「2点:強い〜0点:対照品と同等〜-2点:弱
い」で、食感全体の好ましさに関しては「2点:好まし
い〜0点:対照品と同等〜−2点:好ましくない」でそ
れぞれ示される。
【0033】表2より明らかなように、本発明品(実施
例3)は好ましい食感であったが、比較例2の製品では
粘りが弱過ぎ、好ましい食感が得られなかった。
【0034】
【表2】
【0035】(実施例4)次のような方法によりピラフ
を製造した。実施例1で得られた米飯に、予め処理した
エビ、野菜類(玉葱、人参、いんげん、ピーマン、スイ
ートコーン及びマッシュルーム)を合計で精米換算100重
量部当たり54重量部加え混合しエビピラフを製造した。
バラ凍結を行った場合も行わなかった場合も得られたエ
ビピラフは、米粒同士の付着力が弱くパラパラとして好
ましい食感であった。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、洗米後あるいは無洗米使用時には洗米、水ある
いは湯に浸漬することなしに、生米を蒸煮し炊飯するこ
とにより、全体の炊飯時間を大幅に短縮することがで
き、生産性が向上する。また、得られた米飯は、米粒同
士の付着力が弱く、パラパラしてかつ米粒一粒一粒が適
度な粘りのある食感を有し、ピラフ、炒飯、ドライカレ
ー、パエリア及びチキンライス等の洋風・中華風料理、
食品類に特に好適である。
【0037】更に、本発明においては浸漬工程を使用し
ないので、大型の浸漬装置の必要がなくなり、その結果
設置面積の縮小が可能となり、また排水量の削減も可能
となる。また、無洗米使用時には洗米工程も使用しない
ため、更に設置面積の縮小、排水量の削減が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用した米飯粒に対する負荷を示す
チャート(1粒法パターン例)である。H1、H2、−
H1、−H2:ピーク値;A1〜A6:面積;L1〜L
6:変形量(mm)。 米飯低圧縮・高圧縮2バイト法の解析
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西ノ宮 武 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味 の素株式会社 食品研究所内 (72)発明者 鳥羽 茂 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味 の素株式会社 食品研究所内 (56)参考文献 特開 平9−154721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10 A47J 27/14 - 27/18

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生米を蒸煮し、蒸し上げられた米を炊飯せ
    しめる米飯類の製造に際し、該生米の水分含量が30重
    量%未満であることを特徴とする米飯類の製造方法。
  2. 【請求項2】生米の水分含量が20〜26重量%である
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】生米の水分含量が21〜24重量%である
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】生米が洗米したものである請求項1〜3何
    れか記載の方法。
  5. 【請求項5】生米が無洗米である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】炊飯工程の何れかの段階で、ピラフ、炒
    飯、ドライカレー、パエリア及びチキンライスの何れか
    用の味付け調味料が存在する請求項1〜5何れか記載の
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6何れか記載の方法を含み製造
    されたことを特徴とする米飯類。
  8. 【請求項8】冷凍された形態にある請求項7記載の米飯
    類。
  9. 【請求項9】請求項7又は8記載の米飯類を使用、又は
    含むことを特徴とする調理品、食品類。
  10. 【請求項10】炊飯に際して、添加使用する水の温度が
    50℃以上である請求項1〜5何れか記載の方法。
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