JPH09163943A - チルド流通向け米飯食品 - Google Patents

チルド流通向け米飯食品

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JPH09163943A
JPH09163943A JP7326944A JP32694495A JPH09163943A JP H09163943 A JPH09163943 A JP H09163943A JP 7326944 A JP7326944 A JP 7326944A JP 32694495 A JP32694495 A JP 32694495A JP H09163943 A JPH09163943 A JP H09163943A
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JP
Japan
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rice
cooked rice
trehalose
sugar alcohol
cooked
Prior art date
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Application number
JP7326944A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kishida
謙一 岸田
Hideyuki Nakamura
秀行 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チルド流通・保存の際に食感が劣化しない米飯
食品を提供する。 【解決手段】米飯に対して0.1〜30%のトレハロー
スおよび0.1〜30%の糖アルコールを添加して炊飯
することで得られた米飯食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チルド流通・保存
をしても食感の劣化しない米飯食品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】米飯もしくは米飯食品は日本人が食する
主食類に属し最も重要なカロリー源である。米飯は通
常、水分存在化に加熱糊化、膨潤した物を食しているが
米が含有している澱粉、タンパク質、脂質が変性した
り、離水等により劣化現象を起こすため、商品価値(食
味・食感・風味等)が低下する。この現象はチルド温度
帯と呼ばれる温度領域(0〜10゜C)で最も顕著に現
れることが知られている。そのため、米飯食品の保存・
流通温度は15〜20゜Cの常温で流通せざるを得なか
った。
【0003】このような、米飯類の劣化・老化を防止対
策もしくは遅延方法等で解決する事は数多く試みられて
いる。例えばぶどう糖、糖アルコール類、オリゴ糖など
の単糖類や少糖類、澱粉類叉は有機酸類などを添加する
方法、デキストリン、多糖類、寒天、増粘安定剤などを
添加する方法、酵素剤を用いたり、脂肪酸エステル、界
面活性剤などを添加する方法等それぞれの特性を利用し
て効果を見いだそうとしたが、いずれも充分な食味及び
食感の改質効果は得られていない。また、米飯食品の劣
化・老化対策の有効な方法として、トレハロースおよび
トレハロースとマルトースを含有させる方法が提案され
ているが、寿司類などチルド保存後、再加熱することが
好ましくない米飯食品に於いては更に高い効果が要求さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、米飯の劣化
の著しいチルド温度帯で流通・保存し、さらにその後再
加熱することなく喫食したときにも食感が劣化しない米
飯食品を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、トレハロースに
加え糖アルコールを炊飯時に添加することにより、従来
の方法より効果的に米飯食品のチルド保存による品質劣
化(食味・食感・風味)を改善できることを発見し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は米を炊飯するときの水
にトレハロースおよび糖アルコールを添加して炊飯する
ことにより得られた米飯食品であり、トレハロースと糖
アルコールの両方を含有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に於いてトレハロースと糖アルコールの含量は共
に米飯に対して0.1〜30重量%すなわち両者の合計
が0.2〜60重量%となるのが好ましく、更に好まし
くは2〜20重量%となる。糖アルコールの種類として
は単糖の還元物であるソルビトールやマンニトール、重
合度2〜4のオリゴ糖の還元物であるマルチトール、ラ
クチトール、マルトトリイトール等が挙げられる。
【0008】トレハロースと糖アルコールの添加方法
は、特に限定されないが、浸漬水に添加させ、浸漬・炊
飯の操作を行う方法や、浸漬と炊飯の工程を水を変えて
行う場合には炊飯の時の水のみに添加して炊飯してもか
まわない。また炊飯後更に調理の工程を行っても差し支
えはない。
【0009】本発明においてトレハロースは米粒内に浸
透し、澱粉やタンパク質に結合水と同じように結合する
と考えられ、その結果変性を防止すると考えられる。ま
た糖アルコールは主に澱粉とコンプレックスを形成する
と考えられ、その結果澱粉の変性(老化)を防止すると
推察されている。
【0010】本発明を構成するトレハロースは甘味度の
低い糖であるが、糖アルコールは一般的に甘味度が高い
ため、白飯としてよりも寿司飯などの調理飯とする事が
望ましいが、添加量を少なくする、または、糖アルコー
ルの種類を甘味度の低い物にすることで白飯でも問題の
無い品質となる。またトレハロース、糖アルコール共に
褐変反応を起こす恐れがないため、米飯食品の白度も無
添加のものと同等である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する。
【0012】
【実施例1】米300gを水洗いして水切りし、水を米
に対して1.3倍量加え浸漬する、この浸漬水にトレハ
ロース、糖アルコールのどちらかまたは両方を添加し、
1時間浸漬させた後、家庭用炊飯器にて炊飯を行った。
この様に炊きあがって得られた米飯を、ボールにいれラ
ップで蓋をし真空冷却器で素早く30゜Cに冷却し、3
〜5゜Cの冷蔵庫で24時間放置した。ここでは糖アル
コールとしてマルチトールとマルトトリイトールの混合
物を用いた。またこの他にもこれまで有効と報告されて
いるショ糖、乳化剤(モノグリセリン脂肪酸モノエステ
ル)、酵素剤(β−アミラーゼ)とも比較した。
【0013】喫食時は冷蔵庫から出した後30分以内に
官能検査により無添加のものとのそれぞれの保存後によ
る比較を行った。この結果を表1に示す。尚、表中、○
は良好、△は普通、×は不良を意味している。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果から、従来の方法よりもトレハ
ロース、糖アルコールのそれぞれ単独の効果が高く、さ
らに両者を同時に添加した方が冷蔵保存後の劣化が少な
いという評価が得られた。
【0016】
【実施例2】国内産米3品種、中国産米、カリフォルニ
ア産米を原料米とし、精米300gを水洗いし、十分量
の水に浸漬した。60分間浸漬した後、浸漬に用いた水
を捨てよく水を切り、浸漬米の重量と同重量の水を加え
た。糖添加区はこの水にトレハロースと糖アルコールの
どちらかまたは両方を添加しておく。この後電気炊飯器
で炊飯を行い、15分間蒸らした。こうして得られた米
飯を白飯としてまたは更に合わせ酢を加えて寿司飯と
し、実施例1と同様に冷却し、3〜5゜Cの冷蔵庫に保
存した。保存して24時間後に実施例1と同様に評価を
行い、比較した結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2の結果から品種や産地によってトレハ
ロースと糖アルコールの単独使用の効果は異なってくる
ことが分かるが、両者を同時に添加するとこの様な品種
の差や、産地の違いに対応できることが分かる。
【0019】
【実施例3】国産米300gを原料として実施例2に従
い寿司飯を作成した。この寿司飯を3〜5゜Cの冷蔵庫
で保存した。保存後12時間、24時間、36時間、4
8時間に実施例1に従い評価した結果を表3に示す。表
中のシンボルは実施例1と同じである。
【0020】
【表3】
【0021】表3の結果から、トレハロースと糖アルコ
ールを添加した寿司飯は無添加に比べ、冷蔵保存可能な
期間が36時間程度に延長されていることが分かる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の米飯食品
はトレハロースと糖アルコールの両方を含有すること
で、原料米の品種や産地によらず、米飯が最も劣化し易
い温度帯で36時間程度保存しても良好な品質を保つも
のであり、通常の米飯食品に比べ、はるかに低温保存性
が高く、チルド流通に適した米飯食品である事が示され
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】米飯に対して0.1〜30重量%のトレハ
    ロースおよび0.1〜30重量%の糖アルコールを含有
    することを特徴とする米飯食品。
  2. 【請求項2】チルド温度帯(0〜10゜C)で保存・流
    通する請求項1記載の米飯食品。
  3. 【請求項3】糖アルコールとして単糖または重合度2〜
    4のオリゴ糖の還元物のうち1種以上を含有することを
    特徴とする請求項2記載の米飯食品。
JP7326944A 1995-12-15 1995-12-15 チルド流通向け米飯食品 Pending JPH09163943A (ja)

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Effective date: 20040511