JPH08168350A - 米飯用改質剤とその改質剤を使用した米飯食品 - Google Patents

米飯用改質剤とその改質剤を使用した米飯食品

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JPH08168350A
JPH08168350A JP6313134A JP31313494A JPH08168350A JP H08168350 A JPH08168350 A JP H08168350A JP 6313134 A JP6313134 A JP 6313134A JP 31313494 A JP31313494 A JP 31313494A JP H08168350 A JPH08168350 A JP H08168350A
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JP
Japan
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rice
cooked rice
modifier
trehalose
cooked
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JP6313134A
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English (en)
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Akihiro Fukuda
明弘 福田
Toshiko Kobayashi
寿子 小林
Atsuo Nishikawa
惇生 西川
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保存の際に品質の低下を生じることなく、か
つ、炊き上げ時の食味・食感(硬さ、粘り)を有する米
飯用改質剤及びその改質剤を使用した米飯食品を提供す
る。 【構成】米飯食品に米飯用改質剤のトレハロースを、好
ましくは0.1〜50重量%添加した後、保存して米飯
食品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯用改質剤とその改
質剤を使用した米飯食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米飯もしくは米飯食品は日本人が食する
主食類に属し最も重要なカロリー源である。米飯は通
常、水分存在化に加熱糊化、膨潤した物を食しているが
米が含有している澱粉、タンパク質、脂質が変性した
り、離水等により劣化現象を起こすため、製造直後の食
味や食感が悪化し、商品価値(食味・食感・風味等)が
低下する。そのため、長時間保存や大量生産、長距離へ
の流通が困難となっている。
【0003】このような、米飯類の劣化・老化対策もし
くは遅延方法等で問題を解決する事は数多く試みられて
いる。例えばぶどう糖、糖アルコール類、オリゴ糖など
の単糖類や少糖類を澱粉類叉は有機酸類などと付与する
方法、デキストリン、多糖類、寒天、増粘安定剤などを
用いる方法、酵素剤、脂肪酸エステル、界面活性剤など
の物質などによる方法等それぞれの特性を利用して効果
を見いだそうとしたが、いずれも充分な食味及び食感の
改質効果は得られていない。そこで食味と食感の改質効
果の優れた素材もしくは効率的な改質効果の方法が求め
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存の際に
品質の低下を生じることなく、かつ、炊き上げ時の食味
・食感(硬さ、粘り)を有する米飯用改質剤及びその改
質剤を使用した米飯食品を提供することをその課題とす
る。。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、トレハロース
を、炊飯時の浸漬水に添加することにより、従来の方法
より効果的に米飯食品の保存による品質劣化(食味・食
感・風味)を改善できることを発見し、本発明を完成す
ることに至った。
【0006】すなわち、本発明の米飯食品の食味及び食
感の改質剤はトレハロースを含有することを特徴とす
る。 また、本発明の米飯食品の製造方法は生米を浸漬
するときにトレハロースを添加した後、炊飯することを
特徴とする。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に於いてトレハロースの添加量は、
米飯食品によって異なるが、原料米類に対して0.1〜
50重量%が好ましく、より好ましくは3〜15重量%
である。添加量が0.1重量%未満では本発明の効果が
得られず、また、50重量%を越えると、食感・味及び
風味が悪くなるので好ましくなくなる。
【0009】トレハロースの添加方法は、特に限定され
ないが、浸漬水に直接添加させるか、直接米に混合する
かの方法等が挙げられる。トレハロースを添加した米類
は常法に従い、調理加工され、常温、チルド、冷凍、の
方法で保存後供される。
【0010】本発明の改質剤又は改質剤を使用した米飯
食品の流通形態としては、改質剤として、トレハロー
ス単独又はその他の改質効果を有する物質と組み合わせ
て流通される(この場合、粉末、顆粒、液体、固型、そ
の他改質剤としての形態は特に限定されない)、洗浄
米などの原料米にトレハロースを添加して流通される、
トレハロース添加し、加熱調理された形態で流通され
る、などが挙げられる。
【0011】本発明の好ましい配合としては、上記トレ
ハロース単独が好ましいが場合によっては澱粉類、 糖
アルコール、と併用することにより、より米飯食品の食
味・食感を改善することが出来る。
【0012】本発明に用いられるトレハロースは、甘味
度が低いため、広範な米飯食品に適用することができ
る。例えば、弁当、すし飯、おにぎり、釜飯、ちらし寿
司、丼物、チャーハン、カレーライス 、ピラフ等の常
温、チルド、冷凍品などが挙げられる。
【0013】本発明によれば、トレハロースを添加する
ことにより、米飯食品の保存時における澱粉の変性、
離水、などによる、食味・食感の低下が効果的に抑制さ
れる。これはトレハロースが保存時において米飯の保湿
作用や米の細胞膜の構造を安定化させるためと考えられ
る。
【0014】また、トレハロースはグルコース、フラク
トース、マルトース等と比較しても、甘味が低いことか
ら米飯類に添加しても、得られる米飯食品が甘くなりす
ぎなく、また、米飯食品の風味を良好に保つことができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する。
【0016】
【実施例1】米1000gを水洗いして水切りし、水を
米に対して1.2〜1.4倍量加え浸漬する、この浸漬
水にトレハロースを(対米5重量%)添加溶解し、1時
間浸漬させた後、家庭用炊飯器にて炊飯を行った。この
様に炊きあがって得られたご飯を、ボールにいれラップ
で蓋をし真空冷却器で素早く30°Cに冷却し5時間常
温に放置した。また、真空冷却したものを3〜5°Cの
冷蔵庫で24時間放置した。喫食時は電子レンジで温
め、官能検査により無添加のものとのそれぞれの保存後
による比較を行った。この結果を表1に示す。尚、表
中、○は良好、△は普通、×は不良を意味している。
【0017】
【表1】
【0018】表1の結果から、トレハロースを添加した
米飯食品は、30°C及びチルド保存後も食味・食感
(硬さ、粘り)も良いとの評価が得られた。
【0019】
【実施例2】トレハロースの添加量を実施例1に準じ無
添加のものとの比較を行った。この結果を表2に示す。
なお、表中、○は良好、△は普通、×は不良を意味して
いる。
【0020】
【表2】
【0021】表2の結果から、トレハロースの添加量
は、30°C及びチルドの保存後でも食味・食感(硬さ
・粘り)が保たれる範囲としては0.1〜50重量%で
ある。尚、より好ましい添加量の範囲としては3〜15
重量%である。
【0022】
【実施例3】トレハロースと同じ糖類での添加(対米5
%)を実施例1に準じ無添加のものと比較を行った。こ
の結果を表3に示す。なお、表中、○は良好、△は普
通、×は不良を意味している。
【0023】
【表3】
【0024】表3の結果から、トレハロースを添加した
米飯食品は他の糖類を添加したもの及び無添加のものと
比較して、保存後も食味・食感(硬さ、粘り)も良い評
価が得られた。
【0025】
【実施例4】トレハロースと改良剤と報告されている酵
素製剤、油脂配合剤、を実施例1に準じ無添加のものと
比較を行った。この結果を表4、表5に示す。なお、表
中、○は良好、△は普通、×は不良を意味している。
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】表4、表5の結果から、トレハロースを添
加した米飯食品は酵素製剤、油脂配合剤及び無添加のも
のと比較して、保存後も食味・食感(硬さ、粘り)も良
い評価が得られた。
【0029】
【実施例5】実施例1に準じ炊飯し、炊きあがったご飯
をラップに包み、常温、チルド(3〜5°C)、冷凍庫
(ー20°C)に各24時間放置した。喫食時は電子レ
ンジで温め、官能検査により無添加のものとの比較を行
った。この結果を表6に示す。尚、表中、○は良好、△
は普通、×は不良を意味している。
【0030】
【表6】
【0031】表6の結果からトレハロースを添加した米
飯食品は常温、チルド、冷凍保存後も食味・食感(硬
さ、粘り)も良いという評価が得られた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トレハロースは米飯用改質剤となりえる、また、この改
質剤を添加する事により、保存時に於ける米飯食品の品
質劣化を改善し、良好な食味、食感(硬さ、粘り)、風
味を炊き上げ時の品質に再現出来る。また、トレハロー
スは蔗糖、乳糖、麦芽糖等と比較しても米飯類の食味、
食感(硬さ、粘り)風味を良好に保つことができる。こ
のため、種々の米飯製品の食品加工に極めて有効な物質
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレハロースを含有することを特徴とする
    米飯用改質剤。
  2. 【請求項2】トレハロースを含有することを特徴とする
    米飯食品。
  3. 【請求項3】トレハロースを原料米類に対し、0.1〜
    50重量%含有する請求項2記載の米飯食品。
  4. 【請求項4】米飯用改質剤トレハロースを添加した後、
    常温、チルド、冷凍の各保存することを特徴とする米飯
    食品。
JP6313134A 1994-12-16 1994-12-16 米飯用改質剤とその改質剤を使用した米飯食品 Pending JPH08168350A (ja)

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