JP3205112B2 - 食味が改良された炊飯うるち米の製造方法 - Google Patents
食味が改良された炊飯うるち米の製造方法Info
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Description
米に対し、喫食に最適な水分を保ち、色が白く、糠臭が
抑えられ、ふっくらとたきたての食感と粘りを与える、
食味が改良された炊飯うるち米の製造方法に関する。
米に酵素を添加して炊飯する方法において、さらに消泡
剤または、消泡剤及び甘味性アミノ酸を添加し、吹きこ
ぼれを防止し、食味を改良する方法(特開昭60−75
243号公報)、2.米麹を米に添加して炊飯すること
により、米飯のテクスチュアーと風味を改良する方法
(特開昭60−164446号公報)、3.精米に糠の
付着しないような精米機の利用(特開平2−24155
3号公報)、4.炊飯時に添加し、光沢、食味を向上さ
せるような油脂、乳化剤の利用(特開平3−17594
0号公報)等が知られている。
ば、消泡剤等の添加により食味を損なう事、2法によれ
ば、米麹の自己消化物や飯米から溶出する呈味成分が多
くなり、米飯の味のバランスをくずし、また米飯の着色
が進行する事、3法によれば、食味の向上に限界があ
り、効果が薄く、2法にしても乳化剤の異臭が米に吸着
され、美味な米飯を得る事が出来ない、など好ましくな
い種々改善すべき問題点があった。本願発明の目的は、
このような問題点を解決し、食感の優れた炊飯うるち米
を製造する方法を提供することにある。
量が20%以上のうるち米玄米を精白率88%以下に精
白し、澱粉分解酵素溶液に浸漬処理した後に炊飯する事
を特徴とする食味が改良された炊飯うるち米の製造方法
である。以下、本発明を詳細に説明する。
量20%以上のうるち米玄米である。アミロース含量が
20%以上のうるち米は、そのままでは粘りが不足し、
食感上好ましくなく、20%未満であれば大抵問題はな
い。アミロース含量が20%以上のうるち米としては、
例えばタイ産のうるち米やインディカ米等が挙げられ
る。
8%以下、好ましくは85%以下、さらに好ましくは8
2%以下に精白する。その方法としては、たとえばイン
ディカ米の精白に使用される研削式精米法や、摩擦式精
米法などがある。精白率90%までは研削式精米法でも
良いが、精白率88%以下に至る最終精米は米飯の表面
のつやが得られる摩擦式精米法が好ましい。さらに米表
面の糠を取り除く効果の高い、湿式研米を施しておくと
良い。精白率が88%より高い場合は、表層部に多く含
まれるタンパクが取り除かれないので、食感改良効果が
得られない。なお精白率とは、精白処理後の米重量の、
精白処理前の玄米重量に対する割合をいう。
あると好ましい。また、精米から炊飯までの期間は、精
米後常温保管(10〜30℃)で7日以内、冷蔵保管
(10℃未満〜凍らない温度まで)で120日以内に炊
飯する事が好ましい。すなわち米の保存環境温度を低く
抑え、短期間内に精米炊飯することにより、変色、糠
臭、古米臭、澱粉の変質等の経時変化が低く抑えられ酵
素の働きが、最も効果的となる。
を含む酵素溶液としては、少なくとも澱粉分解酵素を含
有し、他に蛋白質分解酵素、セルロース分解酵素等を併
存させた水溶液が使用できる。原料米と目的とする米飯
の種類によって適宜設定すればよいが、これらの酵素添
加物を個々に添加してもよいし、予め特定の割合で含有
せしめた組成物として添加しても良い。なかでも、力価
が12000unit(BLUE.VALUE法)程度
の枯草菌由来の澱粉分解酵素(α−アミラーゼ)を生米
に対する添加率、0.02〜1.0重量%で添加する事
が好ましい。
米を、酵素類を溶解した水に、常温(10〜30℃)で
20分〜15時間漬け込む事をいう。又、釜、炊飯器の
場合は、浸漬水をそのまま炊飯水に使う事も出来る。本
願発明でいう炊飯は通常の条件で行えば良い。炊飯に使
用する水の量は、うるち米の重量の1.8〜2.3倍に
なるように設定する事が好ましい。
高い米の精白率を一般の精白率(89%)より低くする
ことにより、酵素による米の食味改良効果が飛躍的に向
上し、酵素の添加率が抑えられる事により、過剰糊化に
よる焦げつきが防げる。また、上記の米の保存環境温度
を低く抑え、短期間内に精米、炊飯すれば、変色、糠
臭、古米臭、澱粉の変質の経時変化を低く抑えることで
きる。
ヒカリ、アミロース含量26%)500gを洗米し、α
−アミラーゼ(枯草菌由来、12000unit)0.
05%溶液に2時間浸漬した後、米に水を加えた総重量
が1150gになるように調整し、炊飯器にて炊飯し
た。炊飯後の重量は1100gであった。この炊飯米を
冷却した後凍結し、凍結米飯250gを容器に取り、5
00W電子レンジで4分30秒加熱調理、官能検査によ
り食味、外観を評価した。その結果、食味は4.1で好
ましいものであり、糠臭もほとんど感じず、色も白色で
あった。
ルにより5段階評価にて行い、米飯の一粒一粒に張りが
有り、ふっくらとした食感があり、最も美味しいと感じ
るものを5点、以下ふっくら感が劣るに従い、普通3
点、不良1点とした。なお、表1中の数字はパネル12
名の平均値である。
ヒカリ、アミロース含量25%)を用いた以外は、実施
例1と同様に炊飯、凍結し、食味、外観を評価した。そ
の結果、食味は4.0で好ましいものであり、糠臭もほ
とんど感じず、色も白色であった。
ヒカリ、アミロース含量25%)を用いた以外は、実施
例1と同様に炊飯、凍結し、食味、外観を評価した。そ
の結果、食味は3.8で好ましいものであり、糠臭もほ
とんど感じず、色も白色であった。
ヒカリ、アミロース含量25%)を用い、また酵素とし
て米麹菌由来のアミラーゼを用いた以外は、実施例1と
同様に炊飯、凍結し、食味、外観を評価した。その結
果、少々焦げつきが見られたものの、食味は3.8で好
ましいものであり糠臭もほとんど感じられなかった。
ヒカリ、アミロース含量24%)を用い、酵素処理を行
わなかった以外は実施例1と同様に炊飯、凍結し、食
味、外観を評価した。その結果、食味は2.5でぼそぼ
そ食感で、糠臭も強く、色は淡い褐色で好ましいもので
はなかった。
ヒカリ、アミロース含量24%)を用いた以外は、実施
例1と同様に炊飯、凍結し、食味、外観を評価した。そ
の結果、食味は2.8で食感は若干改良されたものの、
糠臭も強く、色は淡い褐色で好ましいものではなかっ
た。
ヒカリ、アミロース含量25%)を用い、酵素処理を行
わなかった以外は実施例1と同様に炊飯、凍結し、食
味、外観を評価した。その結果、色は白色であり、糠臭
は弱められたが、食味は3.0でぼそぼそしており、好
ましいものではなかった。
ヒカリ、アミロース含量18%)を用い、酵素処理を行
わなかった以外は実施例1と同様に炊飯、凍結し、食
味、外観を評価した。その結果、食味は4.0で好まし
いものであり、糠臭もほとんど感じず、色も白色であっ
た。
ヒカリ、アミロース含量18%)を用い、実施例1と同
様に炊飯、凍結し、食味、外観を評価した。その結果、
淡褐色の着色が見られたものの、食味は4.1で好まし
いものであり糠臭もほとんど感じられなかった。
米に対し、喫食に最適な水分を保ち、色が白く、糠臭を
抑え、パサツキが無く、ふっくらとたきたての食感と粘
りを有する、食味が改良され米飯類を得ることが出来
る。そして、本願発明の方法によって得られた米飯は、
凍結し、冷凍状態で保管し、そのまま直接電子レンジ、
蒸し器等の調理器具によって調理しても、ふっくらとし
た食感を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 アミロース含量が20%以上のうるち米
玄米を精白率88%以下に精白し、澱粉分解酵素溶液に
浸漬処理した後に炊飯する事を特徴とする食味が改良さ
れた炊飯うるち米の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03315693A JP3205112B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-23 | 食味が改良された炊飯うるち米の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3799892 | 1992-02-25 | ||
JP4-37998 | 1992-12-25 | ||
JP03315693A JP3205112B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-23 | 食味が改良された炊飯うるち米の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05304909A JPH05304909A (ja) | 1993-11-19 |
JP3205112B2 true JP3205112B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=26371800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03315693A Expired - Lifetime JP3205112B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-23 | 食味が改良された炊飯うるち米の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3205112B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4516419B2 (ja) * | 2004-12-24 | 2010-08-04 | ハウス食品株式会社 | 米飯の製造方法 |
JP6667767B1 (ja) * | 2019-08-05 | 2020-03-18 | 峰雄 菅内 | 米飯の製造方法 |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP03315693A patent/JP3205112B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05304909A (ja) | 1993-11-19 |
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