JP6667767B1 - 米飯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程を長期化せずに、更に食感を良くして一定期間保存するための殺菌を更に確実に可能にする。【解決手段】米に、当該米の重量に対して150〜165%の重量からなる水と、当該米の重量に対して0.1〜1.0%の重量からなる酵素製剤と、当該米の重量及び水の重量を合算した総重量に対して0.1〜0.6%の重量からなる食品添加物酸味料製剤とを加え、当該米を60〜90分間浸漬させる浸漬工程(S1)と、浸漬工程を終えた米を炊飯する炊飯工程(S2)と、炊飯工程を終えた米飯を冷却する冷却工程(S3)と、冷却工程を終えた米飯を耐熱部材により密閉する密閉工程(S4)と、密閉工程において密閉された米飯を、60〜70℃で少なくとも60〜120分の時間加熱する低温殺菌工程(S5)と、前記低温殺菌工程を経た米飯を加熱する滅菌工程(S6)と、を備える米飯の製造方法を実施する。【選択図】図1

Description

本発明は、米飯の製造方法に関する。
長期保存が可能な非常食として、乾パン、缶詰、レトルト食品、インスタント食品などが知られている。例えば、このような非常食として、下記特許文献1に示されるように、長期保存が可能で、色味などが損なわれず、水や加熱器具が確保できない場合であっても食することが可能な米飯が提案されており、その製造方法も提案されている。当該米飯は、水及び食品添加物酸味料製剤に米を浸漬させる浸漬工程と、浸漬工程を終えた米及び食品添加物酸味料製剤を含む水を炊飯する炊飯工程と、炊飯工程を終えた米飯を所定温度に保った状態で米飯に対して所定量の酵素製剤を添加する酵素添加工程と、酵素添加工程を終えて酵素製剤を含む米飯を耐熱トレーに入れて密閉する密閉工程と、密閉工程を終えて密閉された耐熱トレー内にある米飯を所定温度条件下で一定時間保存して熟成させる熟成工程と、熟成工程を終えた耐熱トレー内の米飯を、当該米飯の中心の温度を所定温度に保った状態で所定時間だけ加熱する滅菌工程とからなる製造方法により製造される。
特許第6254313号
上記特許文献1に記載された製造方法により製造した米飯は、水及び加熱器具を必要とせずに食せる状態で長期保存が可能であるが、更に食感を良くして一定期間の保存が可能な米飯を製造可能にすることが求められる。また、このように一定期間保存するための当該殺菌を、製造工程を長期化することなく実施できれば生産性を向上させることができる。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、製造工程を長期化することなく、更に食感を良くして一定期間保存するための殺菌を更に確実に可能にすることを目的とする。
本発明の一局面に係る米飯の製造方法は、うるち米又は餅米からなる研ぐ前の米に、当該米の重量に対して150〜165%の重量からなる水と、当該米の重量に対して0.1〜1.0%の重量からなる酵素製剤と、当該米の重量及び水の重量を合算した総重量に対して0.1〜0.6%の重量からなる食品添加物酸味料製剤とを加え、当該米を60〜90分間浸漬させる浸漬工程と、前記浸漬工程を終え、前記水、前記酵素製剤、及び前記食品添加物酸味料製剤により浸漬されている米を炊飯する炊飯工程と、前記炊飯工程を終えた米飯を冷却する冷却工程と、前記冷却工程を終えた米飯を耐熱部材により密閉する密閉工程と、前記密閉工程において前記耐熱部材により密閉された前記米飯を、60〜70℃で少なくとも60〜120分の時間加熱する低温殺菌工程と、前記低温殺菌工程を経た前記米飯を、前記米飯の中心の温度を予め定められた温度に保った状態で予め定められた時間だけ加熱する滅菌工程と、を備えるものである。
本発明によれば、製造工程を長期化することなく、更に食感を良くして一定期間保存するための殺菌を更に確実に可能にすることができる。
本発明の第1実施形態に係る米飯の製造方法を示すフローチャートである。 成形米飯を耐熱性フィルムにより全体を覆って包み込んだ状態を示す図である。 耐熱性フィルムにより包まれた状態の成形米飯を4層アルミパウチ袋に入れる様子を示す斜視図である。 密閉工程が行われた米飯を収容した耐熱トレー内の様子を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る米飯の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の第1実施形態に係る米飯の製造方法を、図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る米飯の製造方法を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る米飯の製造方法を示すフローチャートである。なお、ここでいう米飯は、うるち米及び餅米のいずれからなるものも含まれる。以下で「米」という場合は、うるち米及び餅米のいずれをも示すものとする。
〈浸漬工程:S1〉米を研ぎ、研いだ米を炊飯容器に入れ、水を加える。例えば、研ぐ前の米を100重量%として、水150〜165重量%を加える。米と水との割合は、これに限らず、米の品種、炊飯する環境状況、使用する水の硬度等に合わせて、適宜調整する。
なお、仕上がりを醤油御飯とする場合には、上記水150〜165重量%は、後の工程で加えられる調味液(例えば薄口醤油)を含んだ重量%とする。すなわち、浸漬工程の時点では、150〜165重量%から調味液及び下記濃縮出汁の分量を引いた重量分の水が加えられることになる。調味液(薄口醤油の場合)と水重量の比率は1:19とする(調味液は水に対して1:19で希釈される)。そして、醤油御飯の場合は、濃縮出汁(予め調合した味付用の調味液)を更に加える。濃縮出汁と水重量(調味液の分量を引いた水重量)の比率は1:34とする。
なお、仕上がりをわかめ御飯とする場合には、浸漬工程において、わかめ御飯用の濃縮出汁(予め調合した味付用の調味液)を加える。濃縮出汁と水重量の比率は1:49とする。なお、わかめ御飯の場合には、調味液を加えない。
そして、上記米及び水に、酵素製剤(例えば、エキソマルトテトラオヒドロラーゼ。商品名:G4−4150販売元:オルガノフードテック株式会社)を添加し、むらが生じないように当該米及び水を混ぜる。酵素製剤の添加量は、当該米飯の重量に対して、0.1〜1.0%とする。
なお、この混ぜ合わせ時には、仕上がりをわかめ御飯とする場合は、わかめを炊き上がり重量の約3%入れる。また、仕上がりを塩御飯とする場合には、食品添加物酸味料製剤を加えた後の上記水及び米に、更に塩を総水分量の0.5〜1.0%(好ましくは0.75%)投入して攪拌する。
更に、上記炊飯容器内の水及び米に、食品添加物酸味料製剤(例えば、商品名:ホズアップ・40K(商品名)販売元:株式会社タイショーテクノス)を、当該米及び水の重量を合算した総重量(酵素製剤の重量は含まない)に対して0.1〜0.6%の重量で加える。
ここで、ホズアップ・40Kは、(i)成分重量%が酢酸ナトリウム(無水)40%、アジピン酸15%、クエン酸三ナトリウム3%、フマル酸一ナトリウム2%、その他食品素材40%であり、(ii)特に耐熱性菌に対して抗菌性が強く加熱調理食品に適することを特徴とし、(iii)用途を一般惣菜類、米飯、餅などの保存向上とし、(iv)使用方法は、粉のまま振り掛けて或いは水に溶いて添加して混合し、標準添加量を原料総重量に対し0.1〜0.6%とする、食品添加物酸味料製剤である。なお、水に溶いて添加する場合は、上記水の重量に、ホズアップ・40Kを溶いた水の量が含まれるものとする。
そして、上記のように、水、酵素製剤、及び食品添加物酸味料製剤、更に、必要な場合は、調味液、濃縮出汁、又は塩を加えた米を60〜90分間浸漬させる。なお、仕上がりを醤油飯とする場合の上記調味液及び濃縮出汁は、浸漬工程を60分経過した時点で投入する。
〈炊飯工程:S2〉
浸漬工程を経た上記酵素製剤及び食品添加物酸味料製剤等を含む米及び水を炊飯する。当該炊飯方法は、一般的な通常の炊飯方法で構わない。
〈冷却工程:S3〉
上記炊飯工程を経た米飯を30〜40℃になるまで冷却して粗熱を取る。
〈密閉工程:S4〉
(1)おにぎり状の成形米飯を製造する場合の密閉工程
おにぎり状の成形米飯を製造する場合は、密閉工程において、まず、上記酵素製剤及び食品添加物酸味料製剤等を含み炊飯された米飯1を、例えば100g(一人分の場合)ずつに分けて成形しておにぎり状とした成形米飯10とする成形工程を行う。この成形作業後、密閉作業を開始し、図2に例を示すように、当該成形米飯10を耐熱性フィルム3(120〜130℃耐熱使用のもの。例えばPE(ポリエチレン)又はPA(ポリアミド))により全体を覆って包み込む。更に、図3に例を示すように、耐熱性フィルム3により包まれた状態の成形米飯10を、4層アルミパウチ袋8に入れる。そして、当該成形米飯10が潰れない程度に4層アルミパウチ袋8内の空気を抜き取り、4層アルミパウチ袋8の開口部をヒートシールで接着して当該成形米飯10を密閉包装する。このように4層アルミパウチ袋8を用いると、光及び酸素が内部に透過しないため、内容物である成形米飯10は劣化しない。4層アルミパウチ袋8の一例としては、外側からPET、ナイロン、アルミ箱、CCPを積層したフィルムからなる袋がある。なお、耐熱性フィルム3及び4層アルミパウチ袋8は、特許請求の範囲における耐熱部材の一例である。
(2)耐熱トレーに収容した米飯を製造する場合の密閉工程
この場合、図4に示すように、耐熱トレー2の開口部21から当該耐熱トレー2の内部に、上記酵素製剤及び食品添加物酸味料製剤等を含む米飯1を例えば200g(一人分の場合)入れ、耐熱フィルム(例えばPE(ポリエチレン)又はPA(ポリアミド))7を用いて、上記米飯1を収容した耐熱トレー2に蓋をして、ヒートシールにて耐熱トレー2に耐熱フィルム7を接着する。これにより、耐熱トレー2内を密閉する。なお、耐熱トレー2内に収容する米飯1の量は変更して構わない。ヒートシール材(シーラント) としては、CPP(Cast Polypropylene,無軸延伸ポリプロピレン)、HDPE(High Density Polyethylene:リニアポリエチレン)、LLDPE(Linear Low Density Polyethylene:リニアポリエチレン)などが用いられる。なお、耐熱フィルム7、及び耐熱トレー2は、特許請求の範囲における耐熱部材の一例である。
なお、上記(1)(2)は、米飯1を短期保存(例えば10日間以内)する場合の例である。米飯1を中期保存(例えば、3ヶ月)する場合は以下に示す作業を更に行う。上記(1)においては、4層アルミパウチ袋8には、包装された成形米飯10と共に、パルプ100%ペーパー及びエージレス(脱酸剤)6を入れて密封する。上記(2)においては、耐熱トレー2に収容した米飯1の上に耐熱性フィルム3(例えばPE(ポリエチレン)又はPA(ポリアミド))を敷く。当該耐熱トレー2は、例えばPP(ポリプロピレン)又はEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)からなるものであって、耐熱性125℃〜135℃(好ましくは130℃)のものを用いる。また、このように耐熱トレー2の中に収容された上記米飯1の上に耐熱性フィルム3を敷くのは、後述する脱酸剤等と米飯1(食材)が接触することを防ぐためである。続いて、上記耐熱性フィルム3の上から上記米飯1に対してパルプ100%ペーパー5を敷く。更に、パルプ100%ペーパー5の上にエージレス(脱酸剤)6を載せる。
上記のように耐熱性フィルム3の上から上記米飯1に対してパルプ100%ペーパー5を敷くのは、当該パルプ100%ペーパー5により水蒸気及び水分を吸収するためであり、エージレス6を入れるのは、脱酸することで長期保存する際の酸化を防止するためである。
なお、仕上がりを上記の醤油御飯、わかめ御飯、塩御飯のいずれとする場合でも、密閉工程において、上記(1)(2)の各工程を選択的に実施することで、おにぎり状の成形米飯、又は耐熱トレーに収容した米飯を製造することが可能となる。
続いて、密閉工程S4の後、低温殺菌工程S5を行う。低温殺菌工程S5では、密閉工程S4で密閉した米飯を、室内温度を60〜70℃に保った保温庫に60〜120分入れて低温殺菌を行う。なお、この低温・殺菌時には、室内温度を62〜65℃に保った状態で25〜35分米飯を保持するという条件を確保した上で、上記室内温度60〜70℃で60〜120分の加熱を行うことが好ましい。
〈滅菌工程:S6〉米飯1を保存するために必要な滅菌工程を説明する。上記低温殺菌工程S5が終了して得られた、成形米飯10を収容した4層アルミパウチ袋8をレトルト釜に入れて滅菌処理を行う。また、これにより、上記の浸漬工程で添加した酵素の死滅処理も行う。当該レトルト釜内の温度は95〜105℃(好ましくは100℃以上)とする。上記4層アルミパウチ袋8に収容された成形米飯10の中心部の温度が95〜105℃(好ましくは100℃以上)となっている状態を保って8〜12分間加熱する。
但し、滅菌工程S6において、上記(2)において耐熱トレー2に収容された米飯1を滅菌する場合は、上記加熱に代えて、耐熱トレー2に収容された米飯1の中心温度が115〜125℃(好ましくは120℃)となっている状態を保って3〜6分(好ましくは4分又は4分以上)の間加熱する。
〈冷却工程:S7〉上記滅菌工程S6の終了後、成形米飯10を収容した4層アルミパウチ袋8を常温まで冷却する。
以上、S1〜S7の工程を実施することによって、短期及び中期保存が可能な米飯を得ることができる。
このように、本実施形態では、製造工程を長期化することなく、短期及び中期保存が可能な、従来よりも更に食感をよくした米飯を製造することが可能になる。
次に、本発明の第2実施形態に係る、長期保存が可能な米飯の製造方法を説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る米飯の製造方法を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る、長期保存が可能な米飯の製造方法では、第1実施形態形態と同様に、浸漬工程S1、炊飯工程S2、及び冷却工程S3を行った後、酵素製剤添加工程S11を行う。酵素製剤添加工程S11では、冷却工程S3で30〜40℃まで冷却した米飯に、酵素製剤(例えば、もちソフトMF)を、当該米飯の重量に対して0.2〜1.0%添加する。
酵素製剤添加工程S11の後、第1実施形態と同様に密閉工程S4を行う。密閉工程S4では、上記(1)においては、4層アルミパウチ袋8には、包装された成形米飯10と共に、パルプ100%ペーパー及びエージレス(脱酸剤)6を入れて密封し、また、上記(2)においては、耐熱トレー2に収容した米飯1の上に耐熱性フィルム3(例えばPE(ポリエチレン)又はPA(ポリアミド))を敷く。
続いて、密閉工程S4の後、低温殺菌工程S12を行う。低温殺菌工程S12では、密閉工程S4で密閉した米飯を、室内温度を60〜70℃に保った保温庫に180〜240分入れて低温殺菌と熟成の両方を行う。なお、この低温殺菌時でも、室内温度を62〜65℃に保った状態で25〜35分米飯を保持するという条件を確保した上で、上記室内温度60〜70℃で180〜240分の加熱を行うことが好ましい。
この加熱条件は、病原微生物のうち熱抵抗性が強い結核菌及びセレウス菌等を確実に殺菌し、成形米飯10(米飯1)の風味、色調、栄養価の劣化を最小限に止めるものである。
更に、当該加熱条件は、酵素添加工程で添加した酵素製剤の活性化を促進させる条件でもある。当該60〜70℃の加熱条件下では180〜240分の加熱により上記酵素製剤の効果を十分に得ることができる。すなわち、成形米飯10を当該加熱条件下におくことで、添加した上記酵素製剤により、成形米飯10に含まれるαでんぷんを分解させることができる。米は炊飯することにより、米に含まれるβでんぷんがαデンプンに変化している。βでんぷんがαデンプンに変化することにより、米飯1の食味が良くなり、消化も良くなる。しかし、炊飯後に時間が経過すると、αでんぷんはβでんぷんに戻ってしまう。そこで、でんぷん分解酵素としての上記酵素製剤により、αでんぷんを分解する。
例えば、でんぷん分解酵素として、βアミラーゼを用いる場合、αでんぷんを構成するアミロペクチンのα−1,4結合が分解される。しかし、アミロペクチンのα−1,6結合は分解されない。したがって、αでんぷんは、主としてデキストリン(限界デキストリン)や麦芽糖に分解する。そのために、αでんぷんの分解により、食味が損なわれることを防ぐことが可能となる。また、βアミラーゼにより、アミロペクチンの末端分岐部分のみが分解されるので、αでんぷんがβでんぷんに変化することを抑制することが可能となる。
従来は、このような効果を得るために、成形米飯10を、(i)上記密閉された耐熱トレー2を30〜40℃未満に保って36時間保存する、(ii)上記密閉された耐熱トレー2を40〜50℃に保って24時間保存する、のいずれかによる長時間での熟成が必要であった。しかしながら、本実施形態における低温殺菌工程での上記加熱条件によれば、180〜240分の加熱により上記酵素製剤による当該(i)(ii)と同等の効果が得られ、更には、上述した殺菌効果も同時に得られる。
低温殺菌工程S12の後は、第1実施形態と同様に滅菌工程S6及び冷却工程S7を行う。
この第2実施形態によれば、第1実施形態で行う短期及び中期保存よりも長い長期保存(例えば、3年)のための殺菌を確実に行いつつ、従来よりも更に食感をよくすることができる。
このように、第1及び第2実施形態では、従来から行われていた滅菌工程に加えて、上記低温殺菌工程を更に行うことにより、成形米飯10に存在する、米飯の品質及び人体に悪影響を与える菌を確実に殺菌することができ、しかも、低温殺菌工程では、成形米飯10の殺菌と同時に熟成も行えるため、殺菌工程を追加したことによって製造工程が長期化することはない。特に、第2実施形態では、上記低温殺菌工程により、成形米飯10の熟成に必要な時間を短縮し、この短縮した時間内で更なる殺菌までを行うことができる。
なお、本実施の形態で用いる米は、うるち米の場合、ジャポニカ米、インディカ米、ジャパニカ米のいずれでもよく、更には、餅米でもよい。また、米の精米歩合についても、玄米、三分搗き米、五分搗き米、七分搗き米などのいずれでもよい。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。上記実施形態では、図1乃至図5を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
1 米飯
10 成形米飯
2 耐熱トレー
3 耐熱性フィルム
5 パルプ100%ペーパー
6 エージレス
7 耐熱フィルム
8 4層アルミパウチ袋

Claims (5)

  1. うるち米又は餅米からなる研ぐ前の米に、当該米の重量に対して150〜165%の重量からなる水と、当該米の重量に対して0.1〜1.0%の重量からなるエキソマルトテトラオヒドロラーゼ酵素製剤と、当該米の重量及び水の重量を合算した総重量に対して0.1〜0.6%の重量からなる食品添加物酸味料製剤とを加え、当該米を60〜90分間浸漬させる浸漬工程と、
    前記浸漬工程を終え、前記水、前記エキソマルトテトラオヒドロラーゼ酵素製剤、及び前記食品添加物酸味料製剤により浸漬されている米を炊飯する炊飯工程と、
    前記炊飯工程を終えた米飯を冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程を終えた米飯を耐熱部材により密閉する密閉工程と、
    前記密閉工程において前記耐熱部材により密閉された前記米飯を、60〜70℃で少なくとも60〜120分の時間加熱する低温殺菌工程と、
    前記密閉工程において前記耐熱部材により密閉されて前記低温殺菌工程を経た前記米飯を、前記米飯の中心の温度を95〜105℃の温度に保った状態で、8〜12分間加熱する滅菌工程と、を備える米飯の製造方法。
  2. 前記密閉工程では、前記冷却工程を終えた米飯を成形する成形工程と、当該成形工程を終えた米飯を前記耐熱部材としての耐熱フィルムにより包み込む包装工程と、当該包装工程で前記耐熱フィルムにより包み込んだ米飯を更なる前記耐熱部材としてのアルミパウチ袋に入れて空気を抜いて密封する密封工程とにより、前記米飯を前記耐熱部材により密閉する請求項1に記載の米飯の製造方法。
  3. 前記密閉工程では、前記冷却工程を終えた米飯を耐熱トレーに入れて当該耐熱トレーを前記耐熱部材として密封することにより、前記米飯を前記耐熱部材により密閉する請求項1又は請求項2に記載の米飯の製造方法。
  4. 前記密閉工程では、前記アルミパウチ袋又は前記耐熱トレー内に、前記米飯と共に、純粋パルプ100%及び脱酸素剤を充填する請求項2又は請求項3に記載の米飯の製造方法。
  5. 前記冷却工程の後に、前記米飯に、前記米飯の重量に対して0.2〜1.0%の、βアミラーゼ酵素製剤を米飯に添加して攪拌する酵素製剤添加工程を更に備え、
    前記低温殺菌工程では、前記密閉工程において前記耐熱部材により密閉された前記米飯を、60〜70℃で180〜240分内の時間で加熱する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の米飯の製造方法。
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