JPH1053997A - 印刷用塗被紙の製造方法 - Google Patents
印刷用塗被紙の製造方法Info
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Abstract
ャップフォーマ型(ツインワイヤ)抄紙機で抄紙し、得
られた原紙に塗被組成物を設けて光沢、表面平滑性およ
び耐ブリスタ適性に優れ、かつ剛度が高く印刷適性に優
れる印刷用塗被紙の製造方法を提供する。 【解決手段】ギャップフォーマ型抄紙機で抄紙して得ら
れた原紙上に、顔料と接着剤を主成分とする水性塗被組
成物を塗被、乾燥して塗被層を設けた後、熱ソフトキャ
レンダに通紙して平滑化仕上げを行う印刷用塗被紙の製
造方法であって、特に木材繊維パルプがキシラン分解活
性を有する酵素で処理されたパルプを含有してなる印刷
用塗被紙の製造方法。
Description
方法に関し、特にギャップフォーマ型抄紙機で抄紙して
得られた原紙を使用して印刷光沢、および表面平滑性に
優れ、かつ高い剛度と優れた耐ブリスタ適性が付与され
た印刷用塗被紙の製造方法に関するものである。
利用される印刷物のビジュアル化やカラー化が進んでい
る。それに伴って、印刷用塗被紙の需要が急速に増加し
ており、塗被紙の品質についても、より優れた平滑性や
印刷光沢が要請されている。これらの要請に対し、近年
高い平滑性と光沢を得ることができる熱ソフトキャレン
ダが注目されている(紙パルプ技術タイムス/昭和62
年8月号31〜36頁;Pulp&Paper Int
ernational/1987年11月号、45〜4
7頁)。
ルを100℃以上に加温して塗被層を加圧、平滑化する
方法である。この方法は、従来のスーパーキャレンダに
比較して少ないニップ数で高い表面平滑および印刷光沢
を得ることができ、さらに製品の剛度も相対的に高い値
が維持できるといった利点を有している。これは少ない
ニップ数で内部の原紙層を比較的嵩高に保持したまま、
加熱金属ロールと弾性ロールからなるニップを通過する
間に、塗被層に接着剤として使用されているラテックス
等の熱可塑性物質が高熱と圧力によって可塑化され、塗
被層中の顔料を効果的に配向させて塗被層表面の平滑化
を行うことができることによる。
平滑化は、塗被層表面が過度に緻密になる傾向が強く、
塗被層の透気性が悪くなる傾向がある。したがって、そ
のような塗被紙をオフセット輪転印刷に供すると、オフ
セット輪転(以後、オフ輪と称す)印刷の熱乾燥時に原
紙内部の水分が水蒸気となって外部に逃げ難く、結果的
に、逸散する水蒸気の力で紙層の剥離や塗被層に亀裂等
を発生させる現象、所謂ブリスタと称される火膨れ現象
(層間剥離)を起こし易いといった難点を抱えている。
現象を解消するには、原紙の内部(層間)強度を上げる
方法が知られている。即ち、抄紙工程において、カチオ
ン化澱粉やポリアクリルアミド等の紙力増強剤を内添と
して原紙に付加することが行われている。しかしなが
ら、これらの紙力増強剤の多用は、抄紙機上でパルプ繊
維が凝集体をつくり易くなるために均一な地合を得るこ
とが困難となり、結果として平滑性の優れた塗被紙を得
ることができない。また、紙力増強剤の添加は、抄紙機
上での濾水性を悪化させるために高速抄紙ができない等
の難点があった。
を解消するための幾つかの提案がなされている。例え
ば、比較的良好な透気度を有する軽質炭酸カルシウムの
使用や、高Tgラテックスの使用、あるいはゲル含有量
の少ないラテックスの使用等による方法が提案されては
いるが、いずれも塗被層の印刷強度を低下させるという
問題がある。
スタを発生させない、もしくは発生し難くする、所謂耐
ブリスタ適性を付与する方法としては、特開平8−49
187号公報に提案されている。即ち、漂白後のパルプ
繊維を濾紙分解活性を有する酵素で処理されたパルプを
用いることにより、オフセット輪転印刷用塗被紙の耐ブ
リスタ適性の改善、および折れ割れに対する軽減〜解消
効果が開示されている。一方、この方法は漂白後のパル
プ繊維を濾紙分解活性を有する酵素で処理するためにパ
ルプ繊維が損傷を受け、パルプ繊維強度が低下するとい
う欠点がある。
解活性を有する酵素で処理されたパルプを含む紙料を調
成し、ギャップフォーマ型抄紙機を用いて抄紙した原紙
に水性塗被組成物を塗被、乾燥後、熱ソフトキャレンダ
に通紙することによって、優れた平滑性、印刷光沢、お
よび高い剛度と耐ブリスタ適性を有する印刷用塗被紙の
製造方法を提供するものである。
プを主成分とする紙料を用いてギャップフォーマ型抄紙
機で抄紙して得られた原紙上に、顔料と接着剤を主成分
とする水性塗被組成物を塗被、乾燥して塗被層を設けた
後、熱ソフトキャレンダに通紙して平滑化仕上げを行う
印刷用塗被紙の製造方法において、該木材繊維パルプが
キシラン分解活性を有する酵素で処理されたパルプを含
むことを特徴とする印刷用塗被紙の製造方法である。
繊維パルプは、木材を一般に公知公用の蒸解法で蒸解し
て得られた未晒パルプを酸素脱リグニン処理に供し、次
いで特定の酵素で処理後、漂白工程を経て得られる白色
パルプを使用するものである。即ち、特定の酵素とし
て、キシラン分解活性を有する酵素を使用するもので、
一般にキシラナーゼといわれる酵素である。そして、特
に該酵素としては、キシラン分解活性は有するが、濾紙
分解活性(セルロース繊維に作用を及ぼす)を有さない
(濾紙分解活性があっても極く軽微な活性)酵素である
ことが好ましい。因みに、濾紙分解活性の強い酵素で木
材繊維パルプを処理すると、木材繊維パルプ中の結晶性
セルロースが分解され、パルプの単繊維強度が低下し、
原紙強度が低下し、寸法安定性が悪化する傾向にある。
く軽微な濾紙分解活性を有する)、キシラン分解活性を
有する酵素で木材繊維パルプを処理すると、パルプの主
要骨格であるセルロース繊維は作用を受けず、パルプ表
面あるいはパルプ中に局在するキシランが選択的に分解
される。その結果、セルロース繊維はその骨格を維持し
たまま、損傷を受けず多孔性となり、良好な紙力を維持
することができる。
プが良好な耐ブリスタ適性を示す原因については必ずし
も明らかではないが、以下のように推定される。前述し
たように、繊維周辺に存在するキシランが選択的に除去
され、結果として、パルプはセルロース繊維が主体とな
り、紙層を形成させた場合に多孔性の構造を呈し、透気
度が良好な層構成を取ることに起因しているものと考え
られる。また、内添として添加された紙力増強剤の浸透
性が増すことにより、原紙の内部強度がより一層補強さ
れることもその要因の一つと考えられる。
これを生産する微生物、菌体、バクテリア等を培養する
ことによって採取される。さらに、これらの変異株、あ
るいは酵素の生産を増大させるために遺伝子工学によっ
て製造された菌株、すなわち組み替え体菌株から採取し
てもよい。また、前記酵素は培養液中に生産されたまま
のものでも良く、その濃縮混合物、あるいはその乾燥調
製物のいずれからか製造された混合物であっても良い。
具体的に市販されているキシラン分解活性を有する酵素
(キシラナーゼ)としては、例えばパルプザイムHC
(ノボノルディスク社製)、エコザイム(ゼネカ社
製)、エコパルプ(アルコ社製)、JXL86(昭和電
工社製)等を例示できる。
る酵素は、キシラン分解活性として、0.1〜10U/
絶乾パルプg、好ましくは0.5〜5U/絶乾パルプg
の範囲でパルプに対し添加される。ここに、1U/絶乾
パルプgとは、酵素をキシランに作用させた場合に1分
間に1μモルのキシロースを生成する酵素量のことを指
す。因みに、酵素の添加量が0.1U/絶乾パルプg未
満では、パルプからのキシランの溶出が不十分であり、
通気性に優れた原紙が得にくく、十分な耐ブリスタ適性
が得られない虞れがある。一方、10U/絶乾パルプg
を越えると、酵素処理により、全パルプの歩留りが低下
し、コスト高となる虞れがあり、望ましくない。
プ濃度は、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%
の範囲で行われる。因みに、1重量%未満では、処理に
大容量の設備を必要とし好ましくない。一方、20重量
%を越えると、パルプが粘稠となり酵素が均一に混合し
難くなるために好ましくない。なお、酵素と含水状態の
パルプとの混合攪拌については、低濃度ミキサ、中濃度
ミキサ、スタティックミキサ、高濃度ミキサ等の中か
ら、処理時のパルプ濃度に応じて最適のミキサが選択さ
れる。
〜80℃、好ましくは40〜60℃の範囲である。因み
に、30℃未満では、酵素のキシラン分解活性が低下し
処理効果が不十分となり好ましくない。一方、80℃を
越えると酵素自体が変性し、不活性になるために好まし
くない。また、パルプの酵素処理時のパルプ液、あるい
はパルプに含まれる溶液のpHは3〜10、好ましくは
5〜9の範囲である。酵素による処理時間は、10分間
以上、好ましくは30〜180分間であるが、特に限定
されるものではない。
ず、未晒パルプを酸素脱リグニン処理に供し、続いて酵
素処理を行うのが好ましい実施態様である。勿論、その
次に行われる漂白、特に多段漂白工程の途中、あるいは
多段漂白の最終段で、本発明の目的を損なわない範囲で
酵素処理を複数回繰り返し実施してもよい。
はないが、通常は少なくとも3段以上の多段漂白に供さ
れる。例えば、塩素(C)、苛性ソーダ(E)、次亜塩
素酸塩化合物(H)、二酸化塩素(D)、酸素(O)、
過酸化水素(P)、オゾン(Z)、有機過酸等の公知の
漂白薬品を組み合わせてなるシーケンス、具体例とし
て、C/D−Eo−H−D、D−Eop−D、あるいは
D−E−D等が例示される。
めには、前述された如き酵素処理、漂白処理された白色
パルプが塗被紙を構成する全パルプの60重量%以上と
なるように配合する必要がある。因みに、60重量%未
満の場合には、十分な耐ブリスタ適性を得ることが難し
くなる虞れがある。勿論、上記の特定パルプ以外に、通
常の晒クラフトパルプ、機械パルプ、脱墨パルプ等を本
発明の効果を損なわない範囲で使用できる。
抄紙用紙料を調成する方法としては、特に限定されるも
のではないが、一般の紙料調成と同様に酵素処理パルプ
が単独、あるいは他の木材繊維パルプ等と混合されてシ
ングルディスクリファイナ、ダブルディスクリファイ
ナ、あるいはビータ等の叩解機により適宜叩解される。
この場合の叩解の度合いはカナダ標準濾水度(CSF)
で示される値で550〜300mlの範囲となるように
叩解される。
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の填料の他に、
一般に紙料調成時に添加される各種のアニオン性、ノニ
オン性、カチオン性、あるいは両性の歩留まり向上剤、
濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内
添助剤が適宜添加される。さらには、染料、蛍光増白
剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スラ
イムコントロール剤等も必要に応じて添加することがで
きる。
紙料を用いて、通称ギャップフォーマといわれる、所謂
ツインワイヤで構成される脱水工程を配備した抄紙機
(以後、ギャップフォーマ型抄紙機と称す)を用いて、
抄紙するものである。このギャップフォーマ型抄紙機
は、特に高速抄紙(1000m/分以上での抄紙が可
能)が可能で、しかも前述したように紙料を2枚のワイ
ヤに挟んで、その両側より脱水して紙層が形成されるた
めに均一な地合が得られ易く、塗被紙に仕上げた場合に
は良好な平滑性が得られるといったような特徴を有す
る。
型抄紙機を使用して得られた原紙は紙層内部の層間強度
が弱く、このような原紙を用いてオフセット輪転(以
後、オフ輪と称す)印刷用塗被紙とし、特に加圧処理に
熱キャレンダ、例えば熱ソフトキャレンダに通紙して加
温、加圧処理して平滑化仕上げを行うとブリスタが発生
し、商品価値を落とすといった問題がある。
れ、次いで漂白された白色パルプを主成分とする紙料を
用いて、上記の如きギャップフォーマ型抄紙機で高速抄
紙し、次いで得られた原紙に顔料と接着剤を主成分とす
る水性塗被組成物(以後、塗料と称す)を塗被、乾燥し
て塗被層を設けた後、熱ソフトキャレンダに通紙して平
滑化仕上げされた塗被紙は、ブリスタが殆ど発生せず、
しかも極めて優れた平滑性および高光沢を呈し、優れた
印刷用塗被紙であることがわかった。
型抄紙機で高速抄紙して得られる原紙に塗料を塗工、乾
燥して塗被層を設けた後、熱キャレンダ仕上げが施され
るものであるが、通常は塗工に先だって、該原紙に各種
サイズプレス装置やロールコータを用いて適宜接着剤等
を塗布して表面処理を行って、紙力の補強を図ったり、
あるいは顔料と接着剤を主成分とする塗料をロールコー
タやブレードコータ等で予備塗工した原紙等用いること
も可能である。さらには、塗工前の原紙をオンラインソ
フトキャレンダを使用して予め平滑化しておくことは、
塗工後の塗被層を均一化する上で特に好ましい。
着剤について述べる。先ず、顔料としては、通常の塗被
紙製造分野で使用される顔料が適宜使用できる。具体的
には、カオリン、クレー、焼成カオリン、無定形シリ
カ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、プラスチッ
クピグメント等のうち1種以上を適宜混合して使用され
る。
紙製造分野で使用される接着剤が適宜使用でき、例えば
澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、カゼイン、大豆蛋白、
合成蛋白等の蛋白質類、ポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタ
クリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体
ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−
酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等が
単独、あるいは2種以上が併用して用いられる。なお、
接着剤の配合量は顔料に対し、固形分対比で5〜50重
量%、より好ましくは10〜30重量%で調節される。
なお、塗料中には顔料や接着剤の他に、一般塗被紙の製
造分野で使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、
帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を適宜添加することも
できる。
に固形分濃度を30〜70重量%程度に調整され、前述
した原紙上に片面当たり乾燥重量で2〜40g/m2 と
なるように、1層または複層に分けてブレードコータ、
エアーナイフコータ、ロールコータ、ブラシコータ、チ
ャンプレックスコータ、バーコータ、グラビアコータ等
の各種公知公用の塗工装置により塗被、乾燥される。な
お、複層に分けて塗工層を設ける場合には最終製品の品
質特性等を考慮して、上層と下層の顔料や接着剤の原材
料を替えたり、配合比率等を適宜変更することもでき
る。
被紙を通常100℃〜300℃に加熱された金属ロール
と弾性ロールよりなる熱ソフトカレンダーに通紙して加
圧仕上げを行うものであるが、キャレンダのニップ圧
力、ニップ数等については特に限定されるものではな
い。なお、表面を硬質クロムメッキ等で鏡面仕上げされ
た金属ロール等を使用すると、より一層効果的である。
対をなして使用される弾性ロールの材質については特に
限定されるものではないが、一般にウレタン樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアク
リレート樹脂等の、高温や高圧で耐久性を示す樹脂ロー
ルが好ましく利用される。また、樹脂ロールの硬度とし
ては、優れた表面平滑性を得る上から、ショアD硬度で
85度以上のものが好ましく使用される。
明するが、勿論、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。また、例中の部および%は特に断らない限り、そ
れぞれ重量部および重量%を示す。
材25%、オーク材5%からなる混合チップを原料とし
て、クラフト蒸解液を使用し2ベッセル型連続ダイジェ
スタで有効アルカリ添加率16%、ダイジェスタ温度1
60℃、蒸解時間120分でクラフト蒸解を行い、カッ
パ価20の未晒パルプを得た。この未晒パルプを、酸素
添加率2.0%、アルカリ添加率0.7%、パルプ濃度
10%、処理温度105℃、処理時間30分にて、中濃
度酸素脱リグニン装置で酸素脱リグニン処理を行った。
この酸素脱リグニン処理したパルプをパルプ濃度10%
に調整した後、希硫酸を加えてPH8.2に調整し、濾
紙分解活性を有さずキシラン分解活性だけを有する酵素
(商品名:パルプザイムHC、ノボノルディスク社製)
を2U/絶乾パルプg添加した後、60℃で100分処
理した。さらにこの酵素処理後のパルプを表1に示した
条件で多段漂白を行い晒広葉樹クラフトパルプを製造し
た。
ルプ90%と晒針葉樹クラフトパルプ10%からなるパ
ルプ濃度4%のスラリをダブルディスクリファイナを用
いてカナダ標準濾水度(以下CSF)が500mlとな
るように叩解した。叩解後のパルプスラリに、填料とし
てタルクを紙灰分が7%になるように添加し、さらに内
添サイズ剤としてロジンサイズ剤(商品名:サイズパイ
ンE、荒川化学社製)0.7%および硫酸アルミニウム
2%をパルプ絶乾重量に対して添加し紙料を調成した。
この紙料を用いてギャップフォーマにて速度1200m
/分で抄紙した。さらに2本ロールサイズプレス装置
で、6%濃度の酸化澱粉(商品名:エースA/王子コー
ンスターチ社製)液を固形分で2g/m2 (両面)とな
るように塗布、乾燥して米坪68g/m2 の塗被紙用原
紙を得た。
0/EC社製)30部、重質炭酸カルシウム(商品名:
FMT−90/ファイマテック社製)70部からなる顔
料および分散剤(商品名アロンA9/東亜合成社製)を
コーレス分散機を用いて分散し、顔料スラリーを得た。
このスラリに酸化澱粉糊液(商品名エースA、王子コー
ンスターチ社製)3部、スチレン−ブタジエン共重合体
ラテックス(商品名:SN−113/住化A&L社製)
11部を添加し、固形分60%の塗料を調整した。
塗料を前述の塗被紙用原紙上に、片面当たり15g/m
2 となるようにブレードコータで両面塗工を行った。得
られた両面塗被紙を180℃に加温した金属ロールと樹
脂ロールよりなる熱ソフトキャレンダに、線圧200k
g/cmの加圧条件で、片面が金属ロール、樹脂ロール
にそれぞれ2回づつ接触するように合計4ニップの通紙
を行い、印刷用塗被紙を得た。
同じ方法で印刷用塗被紙を得た。
した後、希硫酸を加えてpH7.0に調整し、濾紙分解
活性を有さずキシラン分解活性だけを有する酵素(Ba
cillus sp.2113(FERM P−146
38)株が生産したキシラナーゼ)を2U/絶乾パルプ
g添加した後、60℃で120分間処理を行った以外
は、実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
りなる表面温度100℃のソフトキャレンダに、線圧2
00kg/cmの加圧条件で、片面が金属ロール、樹脂
ロールにそれぞれ1回ずつ接触するように合計2ニップ
の通紙を行った原紙を使用した以外は実施例1と同様に
して印刷用塗被紙を得た。
和電工社製)を2U/絶乾パルプg添加した以外は実施
例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
に、表面温度25℃の金属ロールとコットンロールから
なるスーパーキャレンダに線圧200kg/cmの加圧
条件で、片面が金属ロール、樹脂ロールにそれぞれ5回
ずつ接触するように合計10ニップの通紙を行った以外
は実施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
速500m/分で抄紙して得た原紙を使用した以外は実
施例1と同様にして印刷用塗被紙を得た。
に示す品質評価を行い、その結果を表3に示した。
測定した。
機(熊谷理機工業社製)を用いてJIS−P−8143
のA法に準拠して測定した。
により下記標準で判定した。 ◎ :非常に良好 ○ :良好 △ :やや劣
る
を使用し、オフセット用インキ(Graf−G墨/大日
本インキ化学工業製)0.4ccを用いて塗被紙表面を
印刷し、印刷後の表面光沢を目視判定した。 ◎ :非常に良好 ○ :良好 △ :やや
劣る
社製)を使用し、オフセット用インキ(Graf−G墨
/大日本インキ化学工業製)1ccを用いて塗被紙表面
を両面印刷し、印刷後のサンプルを加温したシリコーン
オイルに浸漬し、ブリスタ発生の有無を観察した。な
お、シリコーンオイルの温度は5℃単位で昇温し、最初
にブリスタが発生した温度を耐ブリスタ適性の指標とし
た(即ち、この温度が高い程耐ブリスタ適性が優れ
る)。
の方法で得られた印刷用塗被紙は、表面光沢、印刷光
沢、平滑性、および耐ブリスタ適性に優れ、かつ剛度が
高く、印刷適性の極めて優れる塗被紙であった。
Claims (2)
- 【請求項1】木材繊維パルプを主成分とする紙料を用い
てギャップフォーマ型抄紙機で抄紙して得られた原紙上
に、顔料と接着剤を主成分とする水性塗被組成物を塗
被、乾燥して塗被層を設けた後、熱ソフトキャレンダに
通紙して平滑化仕上げを行う印刷用塗被紙の製造方法に
おいて、該木材繊維パルプがキシラン分解活性を有する
酵素で処理されたパルプを含むことを特徴とする印刷用
塗被紙の製造方法。 - 【請求項2】キシラン分解活性を有する酵素が濾紙分解
活性を有しない酵素である請求項1に記載の印刷用塗被
紙の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20219496A JP3610686B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 印刷用塗被紙の製造方法 |
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