JP5033038B2 - 塗工紙の製造方法 - Google Patents
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本発明においては、上記の如く抄造した原紙上に、ロッドメタリング方式の塗工装置であるロッドメタリングサイズプレスコータで澱粉塗工液を両面1.0g/m2以上塗工した後、または、塗工液中の顔料100重量部に対し、13部以上の澱粉を配合した顔料塗工液を両面3.0g/m2以上塗工した後、上塗り塗工として顔料と接着剤を有する塗工液を塗工することにより、ラフニングが大幅に少なく、高速操業性に優れる塗工紙を得ることができる。ロッドメタリングサイズプレスコータを1300m/分以上の高速で用いることにより、ボイリングやミストの発生がなく、断紙が起こりにくく、良好な操業性が得られるものであり、好ましくは1500m/分以上、より好ましくは1600m/分以上で2500m/分程度である。
本発明の顔料塗工層に用いる顔料としては、従来から用いられている、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料であり、単独あるいは2種以上を併用して使用することができる。 本発明の顔料塗工層に用いる接着剤としては、従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白の蛋白質類、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などの通常の塗被紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料100重量部あたり5〜50重量部、より好ましくは5〜25重量部程度の範囲で使用される。また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、印刷適性向上剤など、通常の塗被紙用塗被組成物に配合される各種助剤が適宜使用される。
このようにして得られた塗工紙は、カレンダー処理を行うことが出来る。カレンダー処理は、通常コート紙の平滑化処理に使用されるスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー等でよく、これらを併用しても良いが、特にソフトカレンダー処理する際の1ニップ目の弾性ロールの硬度と金属ロールの温度を特定の範囲とすることにより、白紙光沢度と表面性に優れ、インキ着肉性が高い塗工紙を、操業性に影響を与えることなく得ることができる。本発明においては、塗工紙の最表層表面を、金属ロールと弾性ロールで構成されるソフトカレンダーを用いて、少なくとも2ニップ以上で表面処理し、この際、該弾性ロールのショア硬度がD90〜96であり、1ニップ目の金属ロールの表面温度が130℃未満である。
(1)ラフニング
Fibro社製のペーパーサーフェイスアナライザーFIBRO1000で測定した。この測定器は試料表面に水を塗布し、赤外線ランプにより乾燥後、表面繊維の盛り上がりの程度をCCDカメラにより画像解析を行なって評価する測定器である。測定は水塗布量8.0g/m2、乾燥温度150℃の条件で行ない、基準線より0.1mm以上に盛り上がった繊維の数であるQty値(本/m)でラフニング量を評価した(Qty値が小さいほどラフニングは良好である。)。
最終製品の微小光沢ムラを以下の4段階で目視評価した。
◎=無、○=ほとんど無、△=若干在り、×=光沢ムラ非常に目立つ
(3)インキ着肉ムラ
ローランド平判印刷機(4色)にて、オフセット印刷用インキ(東洋インキ製ハイユニティM)を用いて藍→紅→黄→墨の順に印刷速度8000枚/分で印刷し、得られた印刷物の特に2色(藍、紅)印刷部および藍単色ベタ印刷部およびハーフトーン(50%)印刷部の印刷面感(着肉ムラ、光沢度ムラなど)を、以下の4段階で目視評価した。
◎=非常に良好、○=良好、△=やや劣る、×=劣る
(4)高速操業性
プレスパート部での断紙が起こりにくく、塗工時にミストなどの発生がなく、カレンダー時の収縮シワの発生がなく、ロールの傷がない高速操業性の適性を評価した。
◎非常に良好、○良好、△やや不良、×不良
[実施例1]
機械パルプ含有率33%の脱墨パルプ(DIP)30部とLBKP70部からなるパルプスラリーに填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が11%になるように添加し、内添紙力剤としてカチオン化澱粉を4部添加して紙料を調整した。この紙料を用いて、2基のタンデムシュープレスを有するロールアンドブレードフォーマ形式のギャップフォーマ型抄紙機で、1600m/分で抄紙して、引き続きオンマシンのロッドメタリングサイズプレスコータを用いて、両面に固形分濃度6%の酸化澱粉溶液を1.6g/m2塗工・乾燥し、45.6g/m2の中質塗工原紙を得た。次に、重質炭酸カルシウム73部及びカオリン27部を含有する顔料100部に対して、接着剤として酸化デンプン4.5部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを8.2部配合して固形分濃度64%の塗工液を調製し、原紙片面当たり8.3g/m2を両面に上塗り塗工・乾燥した。更に、ショア硬度D94の弾性ロールを有する2ロール・6スタックの高温ソフトカレンダーを使用し、1ニップ目の金属ロールの表面温度が90℃、2〜6ニップの金属ロール表面温度が130℃、1〜6ニップ目の線圧を250kN/mとして連続カレンダー処理した。
実施例1において、機械パルプ含有率33%の脱墨パルプ(DIP)30部とLBKP70部からなるパルプスラリーの代わりに、機械パルプ含有率33%の脱墨パルプ(DIP)60部とLBKP40部からなるパルプスラリーを使用した以外は上記実施例1と同様に塗工紙を製造した。
実施例1において、ショア硬度D94の弾性ロールを有する2ロール・6スタックの高温ソフトカレンダーを使用し、1ニップ目の金属ロールの表面温度が90℃、2〜6ニップの金属ロール表面温度が130℃、1〜6ニップ目の線圧を250kN/mとして連続カレンダー処理する代わりにショア硬度D94の弾性ロールを有する2ロール・6スタックの高温ソフトカレンダーを使用し、1ニップ目の金属ロールの表面温度が120℃、2〜6ニップの金属ロール表面温度が130℃、1〜6ニップ目の線圧を250kN/mとして連続カレンダー処理した以外は上記実施例1と同様に塗工紙を製造した。
実施例1において、酸化澱粉6%溶液をロッドメタリングサイズプレスコータで塗工する代わりに、ゲートロールコータで両面1.6g/m2塗工した以外は上記実施例1と同様に塗工紙を製造した。
実施例1において、酸化澱粉を1.6g/m2塗工する代わりに0.8g/m2塗工した以外は上記実施例1と同様に塗工紙を製造した。
機械パルプ含有率33%の脱墨パルプ(DIP)30部とし、LBKP70部からなるパルプスラリーに填料として(軽質炭酸カルシウム)を紙中灰分が11%になるように添加し、内添紙力剤としてカチオン化澱粉を4部添加して紙料を調整した。この紙料を用いて、2基のタンデムシュープレスを有するロールアンドブレードフォーマ形式のギャップフォーマ型抄紙機で、1600m/分で抄紙して、引き続きオンマシンのロッドメタリングサイズプレスコータを用いて、重質炭酸カルシウム100部に対して、接着剤として酸化デンプン15部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを2部配合して固形分濃度38%の下塗り塗工液を調製し、両面4.0g/m2を下塗り塗工・乾燥し、48.0g/m2の中質下塗り塗工紙を得た。次に、重質炭酸カルシウム73部及びカオリン27部を含有する顔料100部に対して、接着剤として酸化デンプン4.5部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを8.2部配合して固形分濃度64%の塗工液を調製し、原紙片面当たり8.3g/m2を両面に上塗り塗工・乾燥して塗工紙を得た。
実施例4において、下塗り塗工液として、酸化デンプン15部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを2部の代わりに、酸化デンプン5部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを10部配合した以外は実施例4と同様に塗工紙を製造した。
実施例4において、下塗り塗工液の塗工量が両面4.0g/m2の代わりに2.0g/m2とした以外は実施例4と同様に塗工紙を得た。
Claims (4)
- 機械パルプを含む紙料から抄紙機を用いて抄紙した原紙上に、ロッドメタリング方式の塗工装置で、澱粉塗工液を両面で1.0g/m2以上塗工した後、または、塗工液中の顔料100重量部に対し、13重量部以上の澱粉を配合した塗工液を両面で3.0g/m2以上下塗り塗工した後、
顔料と接着剤を有する塗工液を塗工し、さらに、
塗工紙の最表層表面を、金属ロールと弾性ロールで構成されるソフトカレンダーを用いて、少なくとも2ニップ以上で表面処理すること、
を含み、抄紙及び塗工速度が1300m/分以上であり、該弾性ロールのショア硬度がD90〜96であり、1ニップ目の金属ロールの表面温度が130℃未満である、塗工紙の製造方法。 - 機械パルプの配合量が、すべてのパルプに対して5重量%以上である、請求項1に記載の方法。
- 前記抄紙機がギャップフォーマ型抄紙機である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記抄紙機がタンデムシュープレスを1基以上有する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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