JPH1051639A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH1051639A
JPH1051639A JP8198841A JP19884196A JPH1051639A JP H1051639 A JPH1051639 A JP H1051639A JP 8198841 A JP8198841 A JP 8198841A JP 19884196 A JP19884196 A JP 19884196A JP H1051639 A JPH1051639 A JP H1051639A
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image data
histogram
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Application number
JP8198841A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Tsutamori
康浩 蔦森
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、画像データに基づいて再生された
画像中の観察すべき画像領域の階調を所望のように変換
することのできる画像処理装置を提供することを、その
課題とする。 【解決手段】 本発明によれば、この課題は、画像デー
タを記憶する画像データ記憶手段42と、図形データを
記憶する図形データ記憶手段74とを備え、画像データ
記憶手段に記憶された画像データに基づいて、CRT5
0上に表示された画像中に、図形データ記憶手段に記憶
された図形データを用いて、関心領域を画定する関心領
域画定手段76と、関心領域画定手段により画定された
関心領域内の画像に対応する画像データを構成する画素
の濃度レベルのヒストグラムを算出するヒストグラム算
出手段204と、ヒストグラム算出手段により算出され
た濃度レベルのヒストグラムに基づいて、関心領域内の
画像に対応する画像データを構成する画素の濃度レベル
を変換する階調変換手段208を備えた画像処理装置に
よって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理装置に関する
ものであり、さらに詳細には、画像データに基づいて再
生された画像中の観察すべき画像領域の階調を所望のよ
うに変換することのできる画像処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用いて、被
写体を透過した放射線のエネルギーを、蓄積性蛍光体シ
ートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光
体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽
性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性
蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、ディ
ジタル画像信号を生成し、画像処理を施して、CRTな
どの表示手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上
に、放射線画像を生成するように構成された放射線診断
システムが知られている(たとえば、特開昭55−12
429号公報、同55−116340号公報、同55−
163472号公報、同56−11395号公報、同5
6−104645号公報など。)。また、同様な輝尽性
蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射性標識を
付与した物質を、生物体に投与した後、その生物体ある
いはその生物体の組織の一部を試料とし、この試料を、
輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートと一定
時間重ね合わせることにより、放射線エネルギーを輝尽
性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、
しかる後に、電磁波によって、輝尽性蛍光体層を走査し
て、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出され
た輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画像信号を生
成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段上ある
いは写真フイルムなどの記録材料上に、画像を生成する
ように構成されたオートラジオグラフィシステムが知ら
れている(たとえば、特公平1−60784号公報、特
公平1−60782号公報、特公平4−3952号公報
など)。
【0003】さらに、光が照射されると、そのエネルギ
ーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域
の電磁波を用いて励起すると、照射された光のエネルギ
ーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽
性蛍光体を、光の検出材料として用い、蛋白質、核酸配
列などの固定された高分子を、化学発光物質と接触し
て、化学発光を生じさせる標識物質により、選択的に標
識し、標識物質によって選択的に標識された高分子と、
化学発光物質とを接触させて、化学発光物質と標識物質
との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、蓄
積性蛍光体シートに設けられた輝尽性蛍光体層に、蓄
積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽性蛍光体
層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体か
ら放出された輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画
像信号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示
手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上に、放射線
画像を再生して、遺伝子情報などの高分子に関する情報
を得るようにした化学発光検出システムが知られている
(たとえば、米国特許第5,028,793号、英国特
許出願公開GB第2,246,197Aなど。)。ま
た、電子線あるいは放射線が照射されると、電子線ある
いは放射線のエネルギーを吸収して、蓄積、記録し、そ
の後に、特定の波長域の電磁波を用いて励起すると、照
射された電子線あるいは放射線のエネルギーの量に応じ
た光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽性蛍光体を、
電子線あるいは放射線の検出材料として用い、金属ある
いは非金属試料などに電子線を照射し、試料の回折像あ
るいは透過像などを検出して、元素分析、試料の組成解
析、試料の構造解析などをおこなったり、生物体組織に
電子線を照射して、生物体組織の画像を検出する電子顕
微鏡による検出システムや、放射線を試料に照射し、得
られた放射線回折像を検出して、試料の構造解析などを
おこなう放射線回折画像検出システムなどが知られてい
る(たとえば、特開昭61−51738号公報、特開昭
61−93538号公報、特開昭59−15843号公
報など)。
【0004】これらの蓄積性蛍光体シートを画像の検出
材料として使用するシステムは、写真フイルムを用いる
場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要で
あるだけでなく、得られた画像データに画像処理を施す
ことにより、所望のように、画像を再生し、あるいは、
コンピュータによる定量解析が可能になるという利点を
有している。他方、オートラジオグラフィシステムにお
ける放射性標識物質に代えて、蛍光物質を標識物質とし
て使用した蛍光検出(fluorescence) システムが知られ
ている。このシステムによれば、蛍光画像の読み取るこ
とにより、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マ
ウスにおける投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状
態、蛋白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評
価などをおこなうことができ、たとえば、電気泳動させ
るべき複数のDNA断片を含む溶液中に、蛍光色素を加
えた後に、複数のDNA断片をゲル支持体上で電気泳動
させ、あるいは、蛍光色素を含有させたゲル支持体上
で、複数のDNA断片を電気泳動させ、あるいは、複数
のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後
に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどし
て、電気泳動されたDNA断片を標識し、励起光によ
り、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することに
よって、画像を生成し、ゲル支持体上のDNAを分布を
検出したり、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持
体上で、電気泳動させた後に、DNAを変性(denatura
tion)し、次いで、サザン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、変性DNA断
片の少なくとも一部を転写し、目的とするDNAと相補
的なDNAもしくはRNAを蛍光色素で標識して調製し
たプローブと変性DNA断片とをハイブリダイズさせ、
プローブDNAもしくはプローブRNAと相補的なDN
A断片のみを選択的に標識し、励起光によって、蛍光色
素を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像
を生成し、転写支持体上の目的とするDNAを分布を検
出したりすることができる。さらに、標識物質により標
識した目的とする遺伝子を含むDNAと相補的なDNA
プローブを調製して、転写支持体上のDNAとハイブリ
ダイズさせ、酵素を、標識物質により標識された相補的
なDNAと結合させた後、蛍光基質と接触させて、蛍光
基質を蛍光を発する蛍光物質に変化させ、励起光によっ
て、生成された蛍光物質を励起して、生じた蛍光を検出
することにより、画像を生成し、転写支持体上の目的と
するDNAの分布を検出したりすることもできる。この
蛍光検出システムは、放射性物質を使用することなく、
簡易に、遺伝子配列などを検出することができるという
利点がある。
【0005】このように、電気信号に変換された画像デ
ータを、可視画像として、CRTなどの表示手段上に表
示して観察する場合、画像の濃淡に応じて、画像の階調
を変換して、画像を観察しやすくすることができるよう
に、画像処理装置は構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】画像の濃淡に応じて、
画像の階調を変換する方法としては、操作者が、表示手
段上に、白として表示すべき画素の濃度レベルと黒とし
て表示すべき画素の濃度レベルを指定して、この二つの
濃度レベルの間を、表示手段が表示可能な階調数にした
がって、割りつける方法や、画像の濃度ヒストグラムを
生成し、ヒストグラムイコライゼーションによって、自
動的に、画像の階調を変換する方法が知られている。し
かしながら、操作者が、表示手段上に白として表示すべ
き画素の濃度レベルと黒として表示すべき画素の濃度レ
ベルを指定して、この二つの濃度レベルの間を、表示手
段が表示可能な階調数にしたがって、割りつける方法に
あっては、観察したい画像領域内の画像の階調を最適な
階調に変換するためには、試行錯誤によらざるを得ず、
時間がかかるだけでなく、その操作も煩雑であり、場合
によっては、最適な階調に変換することができないとい
う問題があった。また、画像の濃度ヒストグラムを生成
し、ヒストグラムイコライゼーション法によって、自動
的に、画像の階調を変換する方法にあっては、CRTな
どの表示手段上に表示された画像中の一部の画像領域内
の画像のみを高いコントラストで観察したいという場合
には、観察しようとする画像領域内の画像の濃淡が画像
全体の濃淡とは大きく異なるときには、画像全体の階調
は最適に変換されても、観察しようとする画像領域内の
画像の階調は所望のように変換されず、観察しようとす
る画像領域内の画像を高いコントラストで観察すること
ができないという問題があった。
【0007】したがって、本発明は、画像データに基づ
いて再生された画像中の観察すべき画像領域の階調を所
望のように変換することのできる画像処理装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、画像データを記
憶する画像データ記憶手段と、図形データを記憶する図
形データ記憶手段とを備え、前記画像データ記憶手段に
記憶された画像データに基づいて、表示手段上に表示さ
れた画像中に、前記図形データ記憶手段に記憶された図
形データを用いて、関心領域を画定する関心領域画定手
段と、前記関心領域画定手段により画定された前記関心
領域内の画像に対応する画像データを構成する画素の濃
度レベルのヒストグラムを算出するヒストグラム算出手
段と、前記ヒストグラム算出手段により算出された濃度
レベルのヒストグラムに基づいて、前記関心領域内の画
像に対応する前記画像データを構成する画素の濃度レベ
ルを変換する階調変換手段を備えた画像処理装置によっ
て達成される。本発明によれば、図形データ記憶手段に
記憶された図形データを用いて、関心領域を画定する関
心領域画定手段と、関心領域画定手段により画定された
関心領域内の画像に対応する画像データを構成する画素
の濃度レベルのヒストグラムを算出するヒストグラム算
出手段と、ヒストグラム算出手段により算出された濃度
レベルのヒストグラムに基づいて、関心領域内の画像に
対応する画像データを構成する画素の濃度レベルを変換
する階調変換手段を備えているので、表示手段上に表示
された画像の中の観察したい画像領域を関心領域として
画定し、画定された関心領域内の画像の階調のみを、自
動的に、所望のように変換することが可能になる。
【0009】本発明の好ましい実施態様においては、前
記階調変換手段が、前記ヒストグラム算出手段により算
出された濃度レベルのヒストグラムに対して、ヒストグ
ラムイコライゼーションを施して、前記ヒストグラムを
変換し、変換されたヒストグラムに基づいて、前記関心
領域内の画像に対応する前記画像データを構成する画素
の濃度レベルを変換するように構成されている。本発明
のさらに好ましい実施態様においては、前記画像データ
が、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄
積性蛍光体シートを用いて生成されている。本発明のさ
らに好ましい実施態様においては、前記画像データが、
被写体の放射線画像データ、オートラジオグラフィ画像
データ、放射線回折画像データ、電子顕微鏡画像デー
タ、化学発光画像データおよび蛍光検出システムにより
生成された蛍光画像データからなる群より選ばれる画像
データにより構成されている。本発明において、被写体
の放射線画像データ、オートラジオグラフィ画像デー
タ、放射線回折画像データまたは電子顕微鏡画像データ
を生成するために使用することのできる輝尽性蛍光体と
しては、放射線または電子線のエネルギーを蓄積可能
で、電磁波によって励起され、蓄積している放射線また
は電子線のエネルギーを光の形で放出可能なものであれ
ばよく、とくに限定されるものではないが、可視光波長
域の光によって励起可能であるものが好ましい。具体的
には、たとえば、特開昭55−12145号公報に開示
されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体(B
1-x,2+ x )FX:yA(ここに、M2+はMg、C
a、Sr、ZnおよびCdからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ土類金属元素、XはCl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ン、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、He、
Nd、YbおよびErからなる群より選ばれる少なくと
も一種の3価金属元素、xは0≦x≦0.6、yは0≦
y≦0.2である。)、特開平2−276997号公報
に開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光
体SrFX:Z(ここに、XはCl、BrおよびIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、ZはE
uまたはCeである。)、特開昭59−56479号公
報に開示されたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光
体BaFX・xNaX’:aEu2+(ここに、Xおよび
X’はいずれも、Cl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、xは0<x≦
2、aは0<a≦0.2である。)、特開昭58−69
281号公報に開示されたセリウム付活三価金属オキシ
ハロゲン物系蛍光体であるMOX:xCe(ここに、M
はPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、YbおよびBiからなる群より選ばれる少
なくとも一種の三価金属元素、XはBrおよびIのうち
の一方あるいは双方、xは、0<x<0.1であ
る。)、特開昭60−101179号公報および同60
−90288号公報に開示されたセリウム付活希土類オ
キシハロゲン物系蛍光体であるLnOX:xCe(ここ
に、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選
ばれる少なくとも一種の希土類元素、XはCl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ン、xは、0<x≦0.1である。)および特開昭59
−75200号公報に開示されたユーロピウム付活複合
ハロゲン物系蛍光体MIIFX・aMI X’・bM'II
'' 2 ・cMIII ''' 3 ・xA:yEu2+(ここに、M
IIはBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少な
くとも一種のアルカリ土類金属元素、MI はLi、N
a、K、RbおよびCsからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属元素、M' IIはBeおよびMg
からなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属元
素、MIII はAl、Ga、InおよびTlからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の三価金属元素、Aは少なく
とも一種の金属酸化物、XはCl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、X’、X
''およびX''' はF、Cl、BrおよびIからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、aは、0
≦a≦2、bは、0≦b≦10 -2、cは、0≦c≦10
-2で、かつ、a+b+c≧10-2であり、xは、0<x
≦0.5で、yは、0<y≦0.2である。)が、好ま
しく使用し得る。
【0010】本発明において、化学発光画像を生成する
ために、使用することのできる輝尽性蛍光体としては、
可視光波長域の光のエネルギーを蓄積可能で、電磁波に
よって励起され、蓄積している可視光波長域の光のエネ
ルギーを光の形で放出可能なものであればよく、とくに
限定されるものではない。具体的には、たとえば、特開
平4−232864号公報に開示された金属ハロリン酸
塩系蛍光体、希土類元素付活硫化物系蛍光体、アルミン
酸塩系蛍光体、珪酸塩系蛍光体、フッ化物系蛍光体など
があげられる。これらの中では、希土類元素付活硫化物
系蛍光体が好ましく、とくに、米国特許第5,029,
253号、同第4,983,834号明細書に開示され
た希土類元素付活アルカリ土類金属硫化物系蛍光体が好
ましく使用し得る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明にかかる好ましい実施態様につき、詳細に説明を加え
る。図1は、本発明の実施態様にかかるオートラジオグ
ラフィ画像処理装置のための画像データを生成する画像
読み取り装置の一例を示す略斜視図である。図1におい
て、蓄積性蛍光体シート1には、輝尽性蛍光体を含む輝
尽性蛍光体層(図示せず)が形成されており、輝尽性蛍
光体層には、放射性標識物質の位置情報が、放射線エネ
ルギーの形で、蓄積されている。本実施態様において
は、輝尽性蛍光体層には、薬物を投与してから、所定時
間経過後の実験用マウスの切片中に含まれる放射性標識
物質の位置情報が記録されている。ここに、位置情報と
は、試料中における放射性標識物質もしくはその集合体
の位置を中心とした各種の情報、たとえば、試料中に存
在する放射性標識物質の集合体の存在位置と形状、その
位置における放射性標識物質の濃度、分布などからなる
情報の一つもしくは任意の組み合わせとして得られる各
種の情報を意味するものである。
【0012】試料中の放射性標識物質の位置情報が記録
された蓄積性蛍光体シート1を、レーザ光2により、走
査して、励起し、輝尽光を発生させる。レーザ光2は、
レーザ光源3により発生され、フィルタ4を通過するこ
とにより、レーザ光2による励起によって蓄積性蛍光体
シート1から発生する輝尽光の波長領域に対応する波長
領域の部分がカットされる。次いで、レーザ光2は、ビ
ーム・エクスパンダ5により、そのビーム径が正確に調
整され、ガルバノミラー等の光偏向器6に入射する。光
偏向器6によって偏向されたレーザ光2は、fθレンズ
7を介して、平面反射鏡8により反射され、蓄積性蛍光
体シート1上に、一次元的に入射する。fθレンズ7
は、蓄積性蛍光体シート1上を、レーザ光2により走査
するときに、つねに、均一のビーム速度で、走査がなさ
れることを保証するものである。このようなレーザ光2
による走査と同期して、蓄積性蛍光体シート1は、図1
において、矢印Aの方向に移動され、その全面が、レー
ザ光2によって走査されるようになっている。蓄積性蛍
光体シート1は、レーザ光2が照射されると、蓄積記録
していた放射線エネルギーに比例する光量の輝尽光を発
光し、発光した輝尽光は、光ガイド9に入射する。
【0013】光ガイド9は、その受光端部が直線状をな
し、蓄積性蛍光体シート1上の走査線に対向するように
近接して配置され、また、その射出端部は、円環状をな
し、フォトマルチプライアなどの光電変換型の光検出器
10の受光面に接続されている。この導光性シート9
は、無蛍光ガラスを加工して作られており、受光端部か
ら入射した光が、その内面で、全反射を繰り返しなが
ら、射出端部を経て、光検出器10の受光面に伝達され
るように、その形状が定められている。したがって、レ
ーザ光2の照射に応じて、蓄積性蛍光体シート1から発
光した輝尽光は、光ガイド9に入射し、その内部で、全
反射を繰り返しながら、射出端部を経て、光検出器10
によって受光される。光検出器10の受光面には、蓄積
性蛍光体シート1から発光される輝尽光の波長領域の光
のみを透過し、レーザ光2の波長領域の光をカットする
フィルタが貼着されており、光検出器10は、蓄積性蛍
光体シート1から発光された輝尽光のみを光電的に検出
するように構成されている。光検出器10によって光電
的に検出された輝尽光は、電気信号に変換され、所定の
増幅率を有する増幅器11によって、所定のレベルの電
気信号に増幅された後、A/D変換器12に入力され
る。電気信号は、A/D変換器12において、信号変動
幅に適したスケールファクタで、ディジタル信号に変換
され、ラインバッファ13に入力される。ラインバッフ
ァ13は、走査線1列分の画像データを一時的に記憶す
るものであり、以上のようにして、走査線1列分の画像
データが記憶されると、そのデータを、ラインバッファ
13の容量よりもより大きな容量を有する送信バッファ
14に出力し、送信バッファ14は、所定の容量の画像
データが記憶されると、画像データを、オートラジオグ
ラフィ画像処理装置に出力するように構成されている。
【0014】図2は、本発明の実施態様にかかるオート
ラジオグラフィ画像処理装置および画像読み取り装置の
ブロックダイアグラムである。図2において、オートラ
ジオグラフィ画像処理装置30は、蓄積性蛍光体シート
1に蓄積記録され、画像読み取り装置20により読み取
られて、ディジタル信号に変換された試料に含まれる放
射性標識物質の位置情報を含む画像データを受け、濃
度、色調、コントラストなどが適正で、観察解析特性に
優れた可視画像を再生し得るように、データ処理を施す
データ処理手段60と、画像読み取り装置20からデー
タ処理手段60に入力され、データ処理が施された画像
データを記憶する画像データ記憶手段40と、試料に含
まれる放射性標識物質の位置情報を含む画像データを画
像として再生するCRT50を備えている。画像読み取
り装置20の送信バッファ14に、一時的に記憶された
画像データは、オートラジオグラフィ画像処理装置30
のデータ処理手段60の受信バッファ62に入力され
て、一時的に記憶され、受信バッファ62内に、所定量
の画像データが記憶されると、記憶された画像データ
が、画像データ記憶手段40の画像データ一時記憶部4
1に出力され、記憶される。このようにして、画像読み
取り装置20の送信バッファ14から、データ処理手段
60の受信バッファ62に送られ、一時的に記憶された
画像データは、さらに、受信バッファ62から、画像デ
ータ記憶手段40の画像データ一時記憶部41に記憶さ
れる。こうして、蓄積性蛍光体シート1の全面を、レー
ザ光2によって走査して得られた画像データが、画像デ
ータ記憶手段40の画像データ一時記憶部41に記憶さ
れると、データ処理手段60のデータ処理部64は、画
像データ一時記憶部41から画像データを読み出し、デ
ータ処理手段60の一時メモリ66に記憶して、必要な
データ処理を施した後、このような画像データのみを、
画像データ記憶手段40の画像データ記憶部42に記憶
させ、しかる後に、画像データ一時記憶部41に記憶さ
れた画像データを消去する。
【0015】画像データ記憶手段40の画像データ記憶
部42に記憶された画像データは、操作者が、画像を観
察解析するために、データ処理部64によって、読み出
されて、CRT50の画面上に表示されるようになって
いる。図3は、データ処理手段60のブロックダイアグ
ラムである。図3において、データ処理手段60は、画
像読み取り装置20の送信バッファ14から画像データ
を受け取る受信バッファ62と、データ処理を実行する
データ処理部64と、画像データを一時的に記憶する一
時メモリ66を備えている。ここに、一時メモリ66
は、画像データを、二次元的に展開して、一時的に記憶
するように構成されている。データ処理手段60は、さ
らに、一時メモリ66に一時的に記憶された画像データ
の中から、画像データの一部を選択する画像データ選択
部68と、画像データ選択部68により選択された画像
データを拡大あるいは縮小する画像データ拡大/縮小部
70と、画像データ拡大/縮小部70により拡大あるい
は縮小された画像データを、二次元的に展開して、一時
的に記憶する拡大/縮小画像データ記憶部72と、CR
T50の画面上に表示すべき種々の図形データを記憶す
る図形データ記憶部74と、図形データ記憶部74に記
憶された図形データの中から、所定の図形データを選択
し、拡大/縮小画像データ記憶部72に二次元的に展開
されて、一時的に記憶された画像データに重ね合わせる
ために、位置およびサイズを設定する図形データ設定部
76、拡大/縮小画像データ記憶部72に一時的に記憶
された画像データと、図形データ設定部76により選択
され、位置およびサイズが決定された図形データとを合
成するデータ合成部78と、データ合成部78によって
合成された画像データおよび図形データを、二次元的に
展開して、一時的に記憶する合成データ記憶部82と、
合成データ記憶部82に一時的に記憶された画像データ
および図形データの中から、所定のデータ領域を選択す
るデータ領域選択部80と、データ領域選択部80によ
り選択された画像データおよび図形データのデータ領域
を、二次元的に展開して、一時的に記憶するウインドメ
モリ84と、ウインドメモリ84に、二次元的に展開さ
れて、一時的に記憶された画像データおよび図形データ
に基づいて、CRT50の画面上に、画像を生成する画
像表示部86と、図形によって画定された関心領域内の
画像に対応する画像データの階調を変換する階調変換部
88を備えている。
【0016】画像データ選択部68には、選択画像デー
タ決定手段90からの画像データ選択信号が入力され、
画像データ拡大/縮小部70には、画像データ倍率決定
手段92からの拡大/縮小信号が入力されている。さら
に、図形データ設定部76には、図形データ表示手段9
4からの図形データ表示信号が、入力されている。ま
た、データ合成部78には、どの図形データを選択し、
どのように、画像データと図形データを合成して、CR
T50の画面上に表示するかを決定するデータ合成指示
手段96からのデータ合成信号が入力されている。さら
に、データ領域選択部80には、データ領域指定手段9
8からのデータ領域指定信号が入力され、画像表示部8
6には、画像表示指示手段100からの画像表示指示信
号が入力されている。階調変換部88には、階調変換実
行手段110からの階調変換実行信号が入力されてい
る。本実施態様においては、選択画像データ決定手段9
0、画像データ倍率決定手段92、図形データ表示手段
94、データ合成指示手段96、データ領域指定手段9
8、画像表示指示手段100および階調変換実行手段1
10は、それぞれ、マウス112によって操作可能に構
成されている。図3においては、簡略化のために、マウ
ス112は、図形データ表示手段94にのみに接続され
ているように描かれている。
【0017】以上のように構成されたオートラジオグラ
フィ画像処理装置30は、以下のようにして、画像デー
タ記憶手段40に記憶された画像データおよび図形デー
タ記憶部74に記憶された図形データに基づいて、CR
T50の画面上に表示された画像中に、関心領域を画定
する。まず、画像データ記憶部42に記憶された画像デ
ータが、一時メモリ66に、二次元的に展開されて、記
憶される。次いで、選択画像データ決定手段90が操作
されて、一時メモリ66に二次元的に展開されて、記憶
された画像データの一部が選択され、画像データ選択部
68に、二次元的に展開されて、記憶される。その後、
画像データ選択部68に二次元的に展開されて、記憶さ
れた画像データは、拡大も縮小もされることなく、拡大
/縮小画像データ記憶部72に、二次元的に展開され
て、記憶され、さらに、図形データが合成されることな
く、合成データ記憶部82に、二次元的に展開されて、
記憶される。合成データ記憶部82に二次元的に展開さ
れて、記憶された画像データは、ウインドメモリ84
に、二次元的に展開されて、記憶され、画像表示指示手
段100が操作されることによって、CRT50の画面
上に、画像として表示される。
【0018】操作者は、CRT50の画面上に表示され
た画像を観察し、必要に応じて、画像データ倍率決定手
段92が操作して、画像データ拡大/縮小部70によ
り、画像データ選択部68に二次元的に展開されて、記
憶された画像データを拡大あるいは縮小し、画像データ
を、拡大/縮小画像データ記憶部72に、二次元的に展
開して、記憶させる。次いで、拡大/縮小画像データ記
憶部72に二次元的に展開されて、記憶された画像デー
タは、データ合成部78により読み出され、合成データ
記憶部82に、二次元的に展開されて、記憶される。そ
の後、操作者が、データ領域指定手段98を操作して、
合成データ記憶部82に二次元的に展開されて、記憶さ
れた画像データの一部の領域を指定すると、指定された
画像データが、ウインドメモリ84に送られて、二次元
的に展開されて、記憶され、画像表示指示手段100が
操作されると、画像表示部86により、CRT50の画
面上に、画像として表示される。図4は、薬物を投与し
てから、所定時間経過後の実験用マウスの切片中に含ま
れる放射性標識物質のオートラジオグラフィ画像が、C
RT50の画面上に表示された状態を示している。
【0019】図4に示されるように、実験用マウスの切
片中に含まれる放射性標識物質のオートラジオグラフィ
画像は、濃淡の大きく異なる画像領域を含んでいる。オ
ートラジオグラフィシステムにおいては、しばしば、画
像の解析のため、図形を生成して、観察したい画像領域
が関心領域として画定される。関心領域を画定する場
合、操作者は、CRT50の画面上に表示された濃度を
求めるスポット画像領域A1を画定するために使用する
図形を、マウス112を用いて、CRT50の画面上に
描くことにより、選択する。操作者が、あらかじめ、デ
ータ合成指示手段96を操作して、画像データと図形デ
ータの合成を指示し、マウス112を操作することによ
り、図形データ表示手段94を操作すると、マウス11
2の操作に応じた位置情報を含む図形データ表示信号が
図形データ設定部76に入力され、図形データ設定部7
6によって、その位置情報に対応する図形データが、図
形データ記憶部74から読み出され、データ合成部78
に読み出されて、拡大/縮小画像データ記憶部72に二
次元的に展開され、記憶された画像データと合成され
て、合成データ記憶部82に、二次元的に展開されて、
記憶され、ウインドメモリ84を経て、CRT50の画
面上に表示された画像上に、図形として表示される。そ
の結果、画像データに基づいて、CRT50に表示され
ている画像に、図形により、スポット画像領域A1が、
関心領域として画定される。合成データ記憶部82に、
二次元的に展開されて、記憶されたスポット画像領域A
1に対応する画像データおよびスポット画像領域A1を
関心領域として画定する図形に対応する図形データの座
標値は、階調変換部88に入力される。
【0020】図5は、こうして、観察すべき画像領域1
50が、図形160により関心領域として画定されたC
RT50の画面を示すものである。このようにして、画
定された関心領域150内の画像を観察する場合、関心
領域内の画像の階調が必ずしも適切ではなく、階調を変
換して、観察したいことがある。このような場合、従来
は、操作者が、CRT50上に白として表示すべき画素
の濃度レベルと黒として表示すべき画素の濃度レベルを
指定して、この二つの濃度レベルの間の各画素の濃度レ
ベルを、CRT50が表示可能な階調数にしたがって、
割りつけて、画像の階調を変換するか、あるいは、画像
を構成する画素の濃度ヒストグラムを生成し、ヒストグ
ラムイコライゼーション法によって、自動的に、画像の
階調を変換するようにしていた。しかしながら、前者に
あっては、観察したい画像領域内の画像の階調を最適な
階調に変換するためには、試行錯誤によらざるを得ず、
時間がかかるだけでなく、その操作も煩雑であり、場合
によっては、最適な階調に変換することができないとい
う問題があり、また、後者にあっては、CRT50の画
面上に表示された画像全体の濃度ヒストグラムに基づい
て、階調が変換されるため、観察しようとする画像領域
内の画像の濃淡が画像全体の濃淡とは大きく異なるとき
には、CRT50の画面上に表示された画像全体の階調
は最適に変換されても、観察しようとする画像領域内の
画像の階調は所望のように変換されず、観察しようとす
る画像領域内の画像を高いコントラストで観察すること
ができないという問題があった。
【0021】そこで、本実施態様においては、画像処理
装置30は、図形160によって画定された関心領域1
50内の画像のみを、所望の階調に、自動的に変換する
ことができるように構成されている。図6は、階調変換
部88のブロックダイアグラムである。図6に示される
ように、階調変換部88は、合成データ記憶部82から
入力された関心領域に対応する画像データおよび関心領
域を画定する図形に対応する図形データの座標値を記憶
するデータ記憶部200と、データ記憶部200に記憶
されたデータに基づいて、合成データ記憶部82に二次
元的に展開されて、記憶された画像データを読み出す画
像データ読み出し部202と、階調変換実行手段110
からの階調変換実行信号にしたがって、画像データ読み
出し部202から入力された画像データを構成する画素
の濃度レベルのヒストグラムを算出するヒストグラム算
出部204と、ヒストグラム算出部204により算出さ
れた濃度レベルのヒストグラムに対して、ヒストグラム
イコライゼーション処理を施して、ヒストグラムを変換
し、階調変換曲線を生成する階調変換曲線生成部206
と、生成された階調変換曲線にしたがって、画像データ
を構成する各画素の濃度レベルを変換し、ウインドメモ
リ84に出力する濃度レベル変換部208とを備えてい
る。
【0022】操作者によって、階調変換実行手段110
に関心領域150内の画像の階調を自動的に変換すべき
旨の指示信号が入力されると、階調変換実行信号が画像
データ読み出し部202に入力される。画像データ読み
出し部202は、階調変換実行手段110から入力され
た階調解析実行信号にしたがって、座標データ記憶部2
00に記憶された関心領域150に対応する画像データ
および関心領域150を画定している図形160に対応
する図形データの座標値を読み出して、ヒストグラム算
出部204に出力する。ヒストグラム算出部204は、
階調変換実行手段110から入力された階調変換実行信
号にしたがって、画像データ読み出し部202から入力
されたデータに基づき、画像データを構成する画素の濃
度レベルのヒストグラムを算出し、階調変換曲線生成部
206に出力する。階調変換曲線生成部206は、ヒス
トグラム算出部204から入力された濃度レベルのヒス
トグラムに対して、ヒストグラムイコライゼーション処
理を施して、ヒストグラムを変換する。その結果、ヒス
トグラムは平坦になるように変換される。こうして変換
されたヒストグラムに基づいて、階調変換曲線生成部2
06は、階調変換曲線を生成し、濃度レベル変換部20
8に出力する。濃度レベル変換部208は、階調変換曲
線生成部206から入力された階調変換曲線にしたがっ
て、画像データ読み出し部202から入力された関心領
域150内の画像に対応する画像データの各画素の濃度
レベルを変換し、各画素の濃度レベルが変換された画像
データをウインドメモリ84に出力する。その結果、観
察すべき関心領域内の画像の階調のみが、所望のように
変換された画像がCRT50の画面上に表示される。
【0023】本実施態様によれば、観察すべき画像領域
を関心領域として画定し、関心領域内の画像を構成する
画素の濃度レベルのヒストグラムをヒストグラムイコラ
イゼーション法を用いて、変換することにより、関心領
域内の画像の階調のみを、自動的に変換しているので、
観察しようとする画像領域内の画像の濃淡が、CRT5
0に表示された画像全体の濃淡とは大きく異なる場合に
も、所望のように、関心領域内の画像の階調を変換し
て、観察しようとする画像領域内の画像を高いコントラ
ストで観察することが可能になる。本発明は、以上の実
施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載さ
れた発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも
本発明の範囲内に包含されるものであることがいうまで
もない。たとえば、前記実施態様においては、薬物を投
与してから、所定時間経過後の実験用マウスの切片中に
含まれる放射性標識物質の位置情報を、蓄積性蛍光体シ
ート1に蓄積記録させ、これを光電的に読み出して、所
定のデータ処理を施し、オートラジオグラフィ画像をC
RT50の画面上に表示した場合に、CRT50の画面
上に表示された画像中に関心領域を画定し、関心領域内
の画像の階調のみを変換する場合につき、説明を加えた
が、本発明は、かかるオートラジオグラフィ画像の解析
に限定されることなく、サザン・ブロット・ハイブリタ
イゼーション法を利用して、遺伝子を電気泳動させたオ
ートラジオグラフィ画像、蛋白質の薄層クロマトグラフ
ィ(TLC)により生成されたオートラジオグラフィ画
像、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって、蛋白
質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価などを
おこなうためのオートラジオグラフィ画像など、蓄積性
蛍光体シート1を使用して生成された他のオートラジオ
グラフィ画像中に、関心領域を画定し、関心領域内の画
像の階調のみを変換する場合はもとより、蓄積性蛍光体
シート1を使用して生成した金属あるいは非金属試料の
電子線透過画像や電子線回折画像、生物体組織などの電
子顕微鏡画像、さらには、金属あるいは非金属試料など
の放射線回折画像、さらには、蛍光検出システムによっ
て、ゲル支持体あるいは転写支持体に記録された蛍光物
質の画像や蛋白質の分離、同定、あるいは、分子量、特
性の評価などをおこなうための蛍光物質の画像で、画像
データに基づいて生成された画像中に、関心領域を画定
し、関心領域内の画像の階調のみを変換する場合に、広
く適用することができる。
【0024】また、前記実施態様においては、階調変換
曲線生成部206は、ヒストグラム算出部204により
算出された濃度レベルのヒストグラムに対して、ヒスト
グラムイコライゼーション処理を施して、ヒストグラム
を変換し、変換されたヒストグラムに基づいて、階調変
換曲線を生成しているが、ヒストグラム算出部204に
より算出された濃度レベルのヒストグラムに対してヒス
トグラムイコライゼーション処理を施すことなく、濃度
レベルのヒストグラムに基づき、累積ヒストグラムを生
成して、生成された累積ヒストグラムに基づいて、階調
変換曲線を生成するなど、階調を変換すべき画像のヒス
トグラムに基づいて、階調変化曲線を生成するようにす
ればよく、濃度レベルのヒストグラムに対してヒストグ
ラムイコライゼーション処理を施すことは必ずしも必要
でない。さらに、前記実施態様においては、光ガイド3
0として、無蛍光ガラスなどを加工して作ったものを用
いているが、光ガイド30としては、無蛍光ガラス製の
ものに限らず、合成石英や、アクリル系合成樹脂などの
透明な熱可塑性樹脂シートを加工して作ったものも用い
ることができる。また、前記実施態様においては、蓄積
性蛍光体シート1を用いて、試料中の放射性標識物質の
位置情報を電気信号に変換して得た画像データを、CR
T50の画面上に、可視画像として表示しているが、蓄
積性蛍光体シート1に代えて、写真フィルムを用いて、
一旦、可視画像を形成し、この可視画像を光電的に読み
取って、電気信号に変換した画像データに対して、同様
の処理をおこなうことも可能である。
【0025】さらに、本発明において、手段とは、必ず
しも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能
がソフトウエアによって実現される場合も包含する。ま
た、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実現
されても、二以上の手段の機能が一つの物理的手段によ
り実現されてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、画像データに基づいて
再生された画像中の観察すべき画像領域の階調を所望の
ように変換することのできる画像処理装置を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様にかかるオートラジ
オグラフィ画像処理装置のための画像データを生成する
画像読み取り装置の一例を示す略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施態様にかかるオートラジ
オグラフィ画像処理装置および画像読み取り装置のブロ
ックダイアグラムである。
【図3】図3は、データ処理手段のブロックダイアグラ
ムである。
【図4】図4は、実験用マウスの切片中に含まれる放射
性標識物質のオートラジオグラフィ画像が表示されたC
RTの画面を示す中間調画像である。
【図5】図5は、実験用マウスの切片中に含まれる放射
性標識物質のオートラジオグラフィ画像中に関心領域が
設定されたCRTの画面を示す中間調画像である。
【図6】図6は、階調変換部のブロックダイアグラムで
ある。
【符号の説明】
1 蓄積性蛍光体シート 2 レーザ光 3 レーザ光源 4 フィルタ 5 ビーム・エクスパンダ 6 光偏向器 7 fθレンズ 8 平面反射鏡 9 光ガイド 10 光検出器 11 増幅器 12 A/D変換器 13 ラインバッファ 14 送信バッファ 20 画像読み取り装置 30 オートラジオグラフィ画像処理装置 40 画像データ記憶手段 41 画像データ一時記憶部 42 画像データ記憶部 50 CRT 60 データ処理手段 62 受信バッファ 64 データ処理部 66 一時メモリ 68 画像データ選択部 70 画像データ拡大/縮小部 72 拡大/縮小画像データ記憶部 74 図形データ記憶部 76 図形データ設定部 78 データ合成部 80 データ領域選択部 82 合成データ記憶部 84 ウインドメモリ 86 画像表示部 88 階調変換部 90 選択画像データ決定手段 92 画像データ倍率決定手段 94 図形データ表示手段 96 データ合成指示手段 98 データ領域指定手段 100 画像表示指示手段 110 定量解析実行手段 112 マウス 151、152、153、154、155 図形 200 データ記憶部 202 画像データ読み出し部 204 ヒストグラム算出部 206 階調変換曲線生成部 208 濃度レベル変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 G01N 23/20 H04N 1/04 G06F 15/62 390A 1/21 15/68 310 1/405 15/70 325 // G01N 21/64 H04N 1/04 E 23/20 1/40 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを記憶する画像データ記憶手
    段と、図形データを記憶する図形データ記憶手段とを備
    え、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データに
    基づいて、表示手段上に表示された画像中に、前記図形
    データ記憶手段に記憶された図形データを用いて、関心
    領域を画定する関心領域画定手段と、前記関心領域画定
    手段により画定された前記関心領域内の画像に対応する
    画像データを構成する画素の濃度レベルのヒストグラム
    を算出するヒストグラム算出手段と、前記ヒストグラム
    算出手段により算出された濃度レベルのヒストグラムに
    基づいて、前記関心領域内の画像に対応する前記画像デ
    ータを構成する画素の濃度レベルを変換する階調変換手
    段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記階調変換手段が、前記ヒストグラム
    算出手段により算出された濃度レベルのヒストグラムに
    対して、ヒストグラムイコライゼーションを施して、前
    記ヒストグラムを変換し、変換されたヒストグラムに基
    づいて、前記関心領域内の画像に対応する前記画像デー
    タを構成する画素の濃度レベルを変換するように構成さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像データが、輝尽性蛍光体を含む
    輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートを用い
    て生成されたものであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画像データが、被写体の放射線画像
    データ、オートラジオグラフィ画像データ、放射線回折
    画像データ、電子顕微鏡画像データ、化学発光画像デー
    タおよび蛍光検出システムにより生成された蛍光画像デ
    ータからなる群より選ばれる画像データにより構成され
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の画像解析装置。
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