JPH10505312A - クロージャキャップ付き容器及び容器を気泡なく充填する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 気泡なく容器をシールするためのクロージャキャップは、容器の首に嵌められたとき、容器の中身のいくらかを排出し、同時に、閉じ込められたガスを、クロージャキャップがクロージャ位置に係合する前に１つ以上の通気孔を通して逃がす。

Description

【発明の詳細な説明】 クロージャキャップ付き容器及び容器を気泡なく充填する方法 〔技術分野〕 本発明は、気泡なく液体を充填するためのクロージャキャップ付き容器に関す る。本発明は、特に、容器を気泡なく液体を充填することのできるクロージャキ ャップに関する。 〔背景技術〕 多数の用途に関して、残留空気又はガスを含ませないように液体を容器の中へ 移すことが必要である。かかる要求は、例えば、計量チャンバによって液体を計 量する或る吸入器に使用される医薬溶液用容器に当てはまる（例えば、国際公開 第９１／１４４６８号、図１を参照）。この場合に計量すべき液体は、正確に計 量されなければならない非常に効きめのある医薬物質を含有するので、投与され る投与量の変動範囲はできるだけ小さくなければならず、さもなければ、患者は 医者によって処方された活性物質の量を受けない。一回分投与される少量の液体 に照らして、比較的小さい泡でも、上述の吸入器では高い割合の偏差になる。 〔発明の開示〕 今、本発明は容器、特に、気泡なく容器を充填するためのクロージャキャップ 及び方法に関する。クロージャキャップは容器の首に配置されたときキャップが 容器の中身のいくらかを排出し、同時にキャップに閉じ込められたガスを逃がし 、そしてクロージャ位置に係合するように構成される。クロージャは、液体を容 器から取り出すためのカニューレを案内するための手段を含むのが良い。 〔図面の簡単な説明〕 図１はこの種類のクロージャキャップの中心を通る軸線方向断面を示す。 図２は本発明によるクロージャキャップをクロージャ位置に嵌めた、容器の首 を再び軸線方向断面で示し、通気孔が異なって配置されている。 図３は（少なくとも１つの）通気孔を容器の上部に凹部の形態で設けた本発明 による実施の形態を示す。 図３ａは本発明による実施の形態の拡大図を示す。 図４はクロージャキャップを嵌めた本発明による容器を示す。 図５は液体を取り出すためのカニューレの案内手段を有する本発明によるクロ ージャキャップを示す。 〔発明を実施する最善の形態〕 図１では、可撓性クロージャキャップ（１）は、この場合には、浸漬ノズルの 形態の装置（２）を有し、クロージャ工程中、容器の中身のいくらかが排出され る。クロージャキャップ（１）の下方リムの内側取り囲みビード（４）（かしめ 縁）が、容器の首の外側の周りに延びる円筒状リング（５）の下のクロージャ位 置に係合する。クロージャキャップ（１）が押しつけられている間に、クロージ ャキャップのリムは拡張し、ビード（４）はリング（５）に当接してシールを形 成し、従って、キャップの内部（７）と外部との間の唯一の連通は１つ以上の通 気孔（６）を通してである。クロージャ位置では、クロージャキャップ（１）の 平らな部分とシールを改善する取り囲みリブ（８）を随意に備えた容器の首の上 縁との間の隙間はシールリング（９）によって満たされ、この方法では、容器（ ３）の内部はシールリング（９）及び容器（３）の首を取り囲むキャップの内部 （７）から確実にシールされる。シールリング（９）の内径は好ましくは、シー ルリングが装置（２）にぴったりと嵌るように選択される。又、可能ならばキャ ップの円筒部分にはキャップの外面の、ひょっとしたら、側面の他の個所に通気 孔（６）が配置されるのが良い。 図２は、クロージャキャップ（１）をクロージャ位置で首部に嵌めた容器の首 を示す。しかしながら、この場合には、通気は凹部の形態の通気孔（６）をクロ ージャキャップ（１）の取り囲みビード（４）に設けることによって達成される 。別の例として、リング（５）に設けた凹部が又、通気手段として役立つ（図３ を参照）。浸漬ノズル（２）は下端の隔膜（１０）によって密封される。液体を 取り出すために隔膜はカニューレで突き刺される。 図３は、クロージャ工程中、クロージャキャップを首部に嵌めた容器の首を再 び軸線方向断面で示す。図３に示すように、容器のリング（５）には少なくとも １つの通気孔（６）がある。好ましくは、通気孔はリング（５）に凹部の形態で 配置される。別の例として、通気孔は孔の形態で設けられても良い。クロージャ 工程中、空気がキャップの内部（７）から通気孔（６）を通って逃げることがで きるが、容器がシールされた後には、容器の内部の液体と通気孔との間にはもは や連通がないよう通気孔（６）は配置される。 図４は、通気孔をリング（５）の外側部分に設け、クロージャキャップを容器 に嵌めた本発明による容器を軸線方向断面で示す。通気孔は凹部の形態で設けら れるのが良い。 好ましい実施の形態では、容器（３）は寸法的に安定性の外側容器と、液体が 取り出されるときに潰れる容易に変形可能な内側バック（３ｂ）とからなる。こ れらの実施の形態では、どんな残留気泡も特に有害である。例えば、かかる容器 は欧州特許第５３２８７３号に説明され、その中身をここに言及する。装置（１ １）が変形可能な内側バッグ（３ｂ）を該バッグ（３ｂ）に面する固定の外部容 器（３ａ）の内壁に固定するのに役立つ。 図５ａは、浸漬ノズルの内部を、液体の取り出しのためのカニューレの案内部 （１２）を形成するように構成した本発明によるクロージャキャップの好ましい 実施の形態を示す。本例では、通気孔（６）は容器（３）の上部に設けられる。 既に説明したように、通気孔をクロージャキャップに択一的に設けることができ る。 図５ｂ及び図５ｃは、浸漬ノズル（２）及び液体を取り出すためのカニューレ の案内部１２の構造に関する他の実施の形態を示す。 図５ｂは、案内部（１２）が圧入嵌め部（１４）に合体した実施の形態を示す 。圧入嵌め部は直径及び長さに関して一方ではカニューレの挿入抵抗を最小にし 、他方ではノズルとカニューレとの間に適当なシールが達成されるように設計さ れる。 図５ｃは、ノズルと挿入したカニューレとの間に可撓性Ｏ−リングシール（１ ３）を有する実施の形態を示し、この図ではカニューレは示されていない。図５ ｂ及び図５ｃに示すように、隔膜（１０）を有する浸漬ノズルの下端は、好まし くは、ノズル軸線に対して好ましくは４０°乃至７０°で面取りされるのが 良い。これは、端面がカニューレの軸線に垂直である「鈍い」カニューレによっ て隔膜が突き刺されのを容易にする。尖ったカニューレと違って鈍いカニューレ の利点は、使用者を傷つける危険を低くし、カニューレの端面を製作するのに伴 われる労力を減少させ、かつカニューレを挿入したとき、ノズル壁上の小片磨耗 の危険を減少させることである。 図面は、シールリング（９）及び取り囲みリブ（８）を示す。別の実施の形態 では、全部品が正確に嵌まるように高い精度で製造されるならば、取り囲みリブ （８）を省略しても良い。 液体を容器（３）から取り出すために、隔膜（１０）をカニューレで突き刺す 。好ましい実施の形態は容器（３）が容易に変形可能な内側バック（３ｂ）を有 し、液体を取り出すときカニューレの先端を容器の中程に配置するようなもので ある。この場合には、気泡は最も問題が少ない。 容器及びクロージャキャップ（１）一般にプラスチック材料で作られる。容器 の中へ移される液体は実際には圧縮性ではないので、容器及びクロージャキャッ プからなる装置は、熱による液体の膨張を許すのに十分変形できなければならな い。同様に、液体が取り出されるとき、容器の壁は十分に撓み、又は潰れること が可能でなければならない。例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンからなる 適当なプラスチックは、それらの容器の製造及びクロージャキャップ（１）に関 して当業者に利用される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バハトラー ヴルフ ドイツ連邦共和国 デー55126 マインツ ダーリーンヴェーク 14 (72)発明者 イエイガー ヨアヒム ドイツ連邦共和国 デー76646 ブルック ザール フランツ ブラエジー シュトラ ーセ ３ (72)発明者 アイヒャー ヨアヒム ドイツ連邦共和国 デー44227 ドルトム ント グスタフ コルテン アレ 24

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．気泡なく液体を充填するためのクロージャキャップ（１）付き容器（３）で あって、容器（３）の首にクロージャキャップ（１）を押しつける際、容器の中 身の一部を排出する手段（２）を設け、容器がクロージャキャップで閉じられる とき、ガス及び／又は液体をキャップの内部（７）から逃がす、外部との連通を 確立するように１つ以上の通気孔（６）を設けた、クロージャキャップ付き容器 。 ２．気泡なく液体を充填するためのクロージャキャップ（１）であって、容器（ ３）の首にクロージャキャップ（１）を押しつける際、容器の中身の一部を排出 する手段（２）を設け、１つ以上の通気孔（６）がクロージャキャップの内部（ ７）と外部との間の連通を行う、クロージャキャップ。 ３．通気孔（６）はクロージャキャップ（１）の上部又は側部に配置される、請 求項２に記載のクロージャキャップ（１）。 ４．通気孔（６）はビード（４）の凹部からなる、請求項２に記載のクロージャ キャップ（１）。 ５．通気孔（６）の代わりに、１つ以上の凹部が円筒状リング（５）に設けられ る、請求項２に記載のクロージャキャップ（１）。 ６．クロージャキャップ（１）の浸漬ノズル（１０）の下部が面取りされている ことを特徴とする、請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のクロージャキャッ プ。 ７．１つ以上の通気孔（６）が通気のために円筒状リング（５）に設けられてい ることを特徴とする、請求項１に記載の容器。 ８．容器が閉じられた後、通気孔と液体内部との間に連通がもはやないように通 気孔が配置されていることを特徴とする、請求項１に記載のクロージャキャップ 付き容器。 ９．容器はその堅い首よりは、液体が取り出されるとき容器が潰れるように容易 に変形可能な材料（３ｂ）からなることを特徴とする、請求項１、請求項７、 又は請求項８のいずれかに記載の容器。 10．容器（３）は、固定の外側容器（３ａ）と、液体が取り出されるとき、潰れ る内側バッグ（３ｂ）とからなることを特徴とする、請求項１、請求項７、又は 請求項８のいずれかに記載の容器。 11．クロージャキャップ（１）が容器（３）の首に押しつけられるとき、容器の 中身のいくらかを排出する手段（２）が設けられた、気泡なく液体を充填するた めのクロージャキャップ（１）において、浸漬ノズルが下部に容易に突き刺せる 隔膜を備えていることを特徴とするクロージャキャップ（１）。 12．浸漬ノズルの下部は面取りされていることを特徴とする、請求項１１に記載 のクロージャキャップ。 13．浸漬ノズルの内部はカニューレの案内手段を有することを特徴とする、請求 項１１又は請求項１２に記載のクロージャキャップ。 14．案内手段（１２）は圧入嵌め部（１４）に合体することを特徴とする、請求 項１１乃至請求項１３のいずれか１つに記載のクロージャキャップ。 15．ノズルはＯ−リングシールを備えていることを特徴とする、請求項１１乃至 請求項１３のいずれか１つに記載のクロージャキャップ。 16．容器の首を取り囲む円筒状リング（５）を有する、容器（３）に気泡なく液 体を移すための方法において、容器を閉じるために、クロージャ位置に係合する クロージャキャップ（１）を容器（３）の首に押しつけ、クロージャキャップが 手段（２）で容器の中身を排出し、クロージャキャップ（１）を容器の首に嵌め る際、外部との連通をクロージャキャップ（１）、又は円周状リング（５）、若 しくはビード（４）の１つ以上の通気孔又は凹部（６）を通して行わせ、ガス及 び／又は液体をキャップの内部（７）から逃がすことができることを特徴とする 、前記方法。 17．浸漬ノズル（２）及び面取りされた隔膜（１０）を有するクロージャキャッ プ（１）を収容する容器（３）から液体を取り出すための方法において、液体を 取り出すために鈍いカニューレで隔膜を突き刺すことを特徴とする方法。