JPH10504563A - ラクチドの製造方法 - Google Patents

ラクチドの製造方法

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JPH10504563A JP8508081A JP50808195A JPH10504563A JP H10504563 A JPH10504563 A JP H10504563A JP 8508081 A JP8508081 A JP 8508081A JP 50808195 A JP50808195 A JP 50808195A JP H10504563 A JPH10504563 A JP H10504563A
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ジョージ オブレイン、ウィリアム
アン カリエロ、リサ
フランシス ウェルズ、セオドア
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エコロジカル ケミカル プロダクツ カンパニー
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    • C07D319/101,4-Dioxanes; Hydrogenated 1,4-dioxanes
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 脱イオン水中に含まれる乳酸の溶液からラクチドを製造する方法であって、A)モノマー・ユニットの平均数量が8〜25となるように乳酸を縮合重合し、かつオリゴマーを形成すべく乳酸水溶液を少なくとも2つのステージで脱水する工程と、同脱水工程を鉄分含有量の低い材料から形成した装置内で実施することと、B)ラクチド蒸気を形成すべく解重合触媒の存在下でオリゴマーをサーマル・クラッキングし、クラッキング領域内におけるラクチド蒸気の平均残留時間を15秒未満とする工程と、C)ラクチド蒸気を凝縮し、さらには濃縮ラクチドを液体側留として取出すべく凝縮物を分留する工程と、D)6未満の酸性度ポテンシャルを有する精製ラクチドを分離すべく濃縮ラクチドの側留を溶融結晶化する工程とを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】 ラクチドの製造方法発明の分野 本発明は精製ラクチド(Purified lactide)の製造方法に関する。より詳細に は、本発明は高純度ラクチドを効果的に高収率で製造する方法に関する。発明の背景 ポリラクチド(ポリ乳酸)(Polylactide[poly(lactic acid)])の生物分解 性に起因して、同ポリラクチドはポリオレフィン及びポリウレタン等の容易に分 解できない材料に代わる材料として商業的に高い注目を浴びている。ポリラクチ ドを形成する基本的技術はカロサーズ他による1932年の研究に始まる(米国 化学協会誌(American Chemical Society Journal)第54刊761〜772頁 に記載の“重合及び環形成の研究.X.六員環環状エステルの可逆重合”を参照 )。ポリラクチドのコストがポリオレフィン及びポリウレタン等のポリマーのコ ストより高いため、同ポリラクチドの商業的使用は阻害され続けている。しかし 、環境問題に対する関心度の高まりとともに、ポリラクチド等の環境に優しい材 料を使用する必要性が高くなっている。これに対応すべく、ポリ乳酸(PLA) を経済的に製造する方法が必要とされる。 PLAを形成する基本的な方法では、乳酸のオリゴマーの混合物を形成すべく 乳酸水溶液を脱水する。次いで、ラクチド、即ち乳酸の環状ジエステルを形成す べくオリゴマーをサーモクラッキングする。更に、PLAを形成すべくラクチド を開環触媒と混合し、これによって得られた混合物に対して熱及び圧力の少なく ともいずれか一方を加える。 このPLAを形成する一般的な方法はグルーバー他に付与された米国特許第5 ,142,023号、並びに関連する米国特許第5,247,058号、第5, 2 47,059号及び第5,258,488号に開示されている。 グルーバー他は粗製乳酸水溶液からPLAを形成する方法であって、 1.100〜5,000の分子量(n=1.1〜72)を有する乳酸オリゴマーを形 成すべく粗製乳酸から水分を2つのステージで蒸発させる工程と、 2.オリゴマーを解重合触媒と混合し、かつラクチド蒸気を形成すべくオリゴマ ーをサーマルクラッキングする工程と、 3.サーマルクラッキング領域からラクチド蒸気を取出し、精製ラクチドを形成 すべく同ラクチド蒸気を凝縮し、かつラクチド凝縮物を分留する工程と、 4.PLAを形成すべく精製ラクチドを反応させる工程と を含む方法を開示している。 当業者は高分子量のポリマーを形成すべく、同ポリマーの形成に使用する水と 、同水及び材料(例:乳酸及び乳酸オリゴマー等)の反応生成物との少なくとも いずれか一方の濃度を非常に低く維持する必要性を認識している。例えば、19 90年に発行された英国ポリマー・ジャーナル(British Polymer Journal)第 23刊第3号の235〜240頁には、遊離カルボキシル基の含有量が0.8m eq/g(800meq/kg)を越えてはならないことが開示されている。し かし、このような少量の酸も高純度乳酸ポリマーを製造するためには多すぎるこ とが確認されている。 グルーバー他の方法はオリゴマー・クラッキング・ユニットから得られたラク チドを蒸留によって分別した際に、同ラクチドが従来使用されている結晶化また は溶剤抽出等の別の処置を施さなくとも重合に適することを前提としている。し かし、グルーバー他が開示する方法には高品質PLAの製造に不適切な幾つかの 問題点がある。 特に、グルーバー他の方法は(1)重合に長い時間を要する製造工程と、(2 )装置の過大なコストと、(3)多くの用途に不適切な特性を有する生成物との 問題を有する。ポリマーの品質に関する多くの問題点はグルーバー他の方法がポ リマーの品質に悪影響を及ぼす多くの副反応の要因及び影響を認識していない事 実 に起因する。 グルーバー他の方法はPLAの製造技術の進歩を意味する一方、消費者市場に おけるPLAの広範な使用に必要とされる大量の高品質PLAの製造に使用可能 な実用的な方法を開示していない。従って、開環重合によるPLAの形成に適す る高品質ラクチドを実用的に製造する方法が必要とされる。発明の概要 本発明の第1の態様において、本発明は少なくとも50重量%の乳酸を含む水 溶液から精製ラクチドを製造する方法であって、 A.脱イオン水中に含まれる粗製乳酸の溶液を第1の加熱領域に供給し、同加 熱領域において、フリー・ウォータ(Free water)を蒸発させて除去し、縮合 重合により乳酸及び少量のフリー・ウォータを含む縮合ポリマー(Condensatio n polymer)の溶融部分を形成し、同縮合重合は縮合ポリマー内のモノマー・ユ ニットの平均数量(n)が2〜8になるまで行う工程と、 B.工程Aから得られた縮合ポリマーの溶融部分を少なくとも1つの別の加熱 領域に供給し、同加熱領域では、ポリマーの拡散表面積を増大させ、残留乳酸及 び縮合ポリマーをnが8〜25になるまで更に縮合重合し、フリー・ウォータ及 びバウンド・ウォータ(Bound water)の両方を蒸発させて除去する工程と、工 程A及び工程Bは反応物と接触する装置表面を鉄分含有量の低い材料から形成し た装置内で実施することと、 C.溶融した縮合ポリマーをアルカリ金属を含まない解重合触媒に対してクラ ッキング領域内で接触させ、同クラッキング領域を240℃を越えない液温と、 溶融した縮合ポリマーのクラッキングを行うのに十分な圧力とで運転し、クラッ キングに付随して(1)水、乳酸、ラクチド及び飛沫同伴したヘビー・オリゴマ ー(Heavy oligomers)を含む蒸気相反応混合物と、(2)ヘビー・オリゴマー を含む溶融液体の形態をなす高沸点留分とを形成する工程と、 D.クラッキング領域内のラクチド蒸気の平均残留時間が15秒未満となる速 度で蒸気相反応混合物をクラッキング領域から取出す工程と、 E.蒸気相反応混合物を凝縮し、これによって得られた凝縮物を分留すること により、乳酸、水及び少量のラクチドを蒸気相オーバーヘッドとして取出し、濃 縮ラクチドを液体側留として取出し、高沸点留分を溶融液体として取出す工程と 、 F.濃縮ラクチドを溶融結晶化(Melt crystallization)し、これにより6 meq/kgラクチド(6 meq/kg of lactide)未満の酸性度ポテンシャル(Ac idity Potential)を有する精製ラクチド留分を少なくとも30meq/kgの 酸性度ポテンシャルを有する残留ラクチド留分から分離する工程と を含む方法を提供する。 本発明の第2の態様において、本発明は乳酸オリゴマーからラクチドの濃縮流 を形成する方法であって、 A.モノマー・ユニットの平均数量が8〜25である溶融した乳酸オリゴマー をアルカリ金属を含まない解重合触媒に対してクラッキング領域内で接触させ、 同クラッキング領域を240℃を越えない温度と、溶融したオリゴマーのクラッ キングを行うのに十分な圧力とで運転し、クラッキングに付随して(1)水、乳 酸、ラクチド及び飛沫同伴したヘビー・オリゴマーを含む蒸気相反応混合物と、 (2)ヘビー・オリゴマーを含む溶融したクラッカー残留物とを形成する工程と 、 B.クラッキング領域内のラクチド蒸気の平均残留時間が15秒未満となる速 度で蒸気相反応混合物をクラッキング領域から取出す工程と、 C.蒸気相反応混合物を凝縮し、これによって得られた凝縮物を分留すること により、乳酸、水及び少量のラクチドを蒸気相オーバーヘッドとして取出し、濃 縮ラクチドを液体側留として取出し、凝縮物高沸点留分を溶融液体として取出す 工程と、 D.溶融した液体クラッカー残留物を190℃付近まで冷却し、次いで同クラ ッカー残留物をクラッキング領域内におけるクラッカー残留物の平均残留時間が 15分未満となる速度でクラッキング領域から取出す工程と、 E.冷却された溶融状態にある液体クラッカー残留物を脱水するか、または加 水分解してから脱水し、これによって得られた脱水物をクラッキング領域に再循 環させる工程と を含む方法を提供する。図面の簡単な説明 図1a及び図1bは本発明の好ましい実施の形態に基づく方法の流れを示す図 である。 図2a、図2b、図2c、図3a、図3b及び図4は本発明の脱水工程に付随 する操作変数(Operating variables)を示すグラフである。 図4はラセミ化におけるアルカリ金属の影響を示すグラフである。 図5は生成物の色に対する構成材料組成の影響を示すグラフである。 図6は生成物中のメソ異性体の量に対する温度の影響を示すグラフである。定義 A.“酸性度ポテンシャル”とは、同用語を任意のプロセス流(Process stream )に対して使用する場合、プロセス流に含まれる酸性化合物または水等の潜在的 酸形成物質(Potential acid-forming materials)の含有量を意味する。これら の物質の測定単位はmeq/kg物質である。 B.“アルカリ金属を含まない”という用語は、主成分ラクチドのための解重合 触媒に関連して使用され、同解重合触媒がアルカリ金属またはアルカリ土類金属 を10重量ppmを越えて含まないことを意味する。 C.“バウンド・ウォータ”とは、複数の水酸基(−OH)を含む2つ以上の有 機化合物の縮合反応によって形成された水を意味する。この例としては、乳酸の 低重合によって形成された水が挙げられる。 D.“脱イオン水”とは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のイオンを10 0重量ppmを越えて含まない水を意味する。 E.“フリー・ウォータ”とは、反応物に物理的に結合した水を意味する。この 例としては、溶剤または結晶化の水が挙げられる。 F.“ヘビー・オリゴマー”とは、3つ以上の乳酸分子の縮合重合によって形成 された乳酸のオリゴマーを意味する。 G.“非鉄”とは、構成材料の鉄分含有量を指す。特に、非鉄材料とは、鉄また は鉄イオンを50重量%未満含有する材料を意味する。本発明の方法における鉄 分含有量は、鉄または鉄イオンが酸性反応物及び水性反応物の少なくともいずれ か一方に代表される反応物に接触した場合に問題になる。発明の詳細な説明 A.概要 乳酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸の重合及び共重合は、二価スズ等の開環 触媒の存在下において対応する環状エステルを開環重合することによって常には 行われる。従って、前記のように、ポリ乳酸(ポリラクチド)を形成する従来の 方法は乳酸のオリゴマーを形成すべく乳酸水溶液を脱水する工程を含む。次いで 、乳酸の環状ジエステル(ラクチド)を形成すべく乳酸のオリゴマーをサーマル クラッキングする。更に、環状ジエステルを開環してポリラクチドを形成すべく ラクチドは開環触媒と混合され、かつ熱及び圧力の少なくともいずれか一方が加 えられる。(本明細書中において“ポリラクチド”、“ポリ乳酸”及び“PLA ”という用語は互換性を有する。) ラクチドの重合において、乳酸等の少量の酸及び酸前駆体の存在がラクチドの 開環を阻害し、ポリマー内の汚染物質の量を増加させることが確認されている。 従って、高い物質変換レベルを望む場合、重合時間は非常に長くなる。本発明の 方法は低い酸性度ポテンシャルを有するラクチドを形成し、熱分解によって生じ る汚染物質の量を低減することを目的とする。 B.乳酸 本発明の方法に使用可能な乳酸水溶液は合成または生化学的に形成可能である 。例えば、乳酸水溶液はホエー透過物(Whey permeate)、コーン・グリコース 及びヒート糖等の炭水化物源を発酵させることにより形成できる。しかし、乳酸 原料は約50重量%を越す水分を含まないことが好ましい。これより少ない水分 含有量の乳酸原料を使用した場合、水分を除去するために必要なエネルギー量が 少なくなるため、同乳酸原料の使用は更に好ましい。 乳酸は2つの光学鏡像体、即ち、D−乳酸及びL−乳酸として存在する。これ らの乳酸はオリゴマーを形成するために重合可能である。このため、同乳酸はラ クチドを形成すべく本発明に使用できる。粗製乳酸の組成に基づき、これらの乳 酸から形成されたラクチドは3種類の光学活性を有する。原料がL−乳酸のみを 含有する場合、生成物はL−ラクチドである。原料がD−乳酸のみを含有する場 合、生成物はD−ラクチドである。原料がD−乳酸及びL−乳酸の混合物を含有 する場合、生成されるラクチドはL−ラクチド、D−ラクチド及びメソラクチド の混合物である。本発明の方法では、前記の全ての種類の原料を主原料として使 用し得る。しかし、光学純度の比較的高いL−乳酸またはD−乳酸を使用するこ とが常には好ましい。 乳酸が高い光学純度を有する場合にも、乳酸及び同乳酸から形成されたラクチ ドの光学活性は特定の条件下において光学不活性状態に向かって変化する。光学 不活性状態において、等量のD−鏡像異性体及びL−鏡像異性体が存在する。こ の傾向は不純物の存在と、長時間にわたる高温への露出(熱露出)とによって一 層悪化する。更に、ラセミ化の速度はD−鏡像異性体及びL−鏡像異性体の相対 的な濃度によって影響される。従って、本発明の方法は光学純度に悪影響を及ぼ す操作変数を最小限に抑制することを目的とする。 C.脱水によるオリゴマー形成 オリゴマーを形成するための乳酸の脱水では、適切な光学純度を有するオリゴ マーの経済的生産に矛盾しない可能な限り低い温度で脱水工程全体を実施するこ とが本発明の目的の達成に必要である。 更に、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の存在下において発生するラセミ化 及び他の副反応を防止すべく、拡散した乳酸を含む水溶液のアルカリ金属及びア ルカリ土類金属の含有量は100重量ppmを超えない量、好ましくは50重量 ppmを越えない量であることが望ましい。 勿論、水が乳酸オリゴマーの鎖長を低減すべく同乳酸オリゴマーと反応するこ とは周知である。従って、十分に高い分子量を有するオリゴマーを形成するため に、実用的に可能な限りの水分を乳酸から除去する必要がある。これに関して、 原料の酸が例えば98%のL−乳酸を含む場合、オリゴマー、さらに最終的には ラクチドは3.9%を下回らない量のメソラクチドを含み得る。更に、脱水工程 中における脱水時間−脱水温度(Time-temperature)と、特定の解重合の特性と に基づいて、生成されたラクチドの光学純度は更に低減される。従って、本発明 の脱水工程は光学純度に悪影響を及ぼす要因を最小限に抑制する一方で、可能な 限り多くの水分を除去することを目的とする。 水分除去速度のみを考えた場合、水の沸点を実質的に上回る温度で脱水を行う ことが望ましい。しかし、脱水温度を過度に高くした場合、形成されたオリゴマ ーが過度にラセミ化される。脱水工程における脱水温度の問題の程度は、解重合 ユニットに供給する原料において許容されるラセミ化の量に基づいて決定される 。しかし、240℃が実用的な最大温度であることが確認されている。この温度 を越えた場合、サーマル・ラセミ化の量は殆どの用途に対して過度である。18 0℃を越さない温度が更に好ましい。低い温度を使用し、オリゴマーのラセミ化 を低く維持するためには、脱水装置を特に第2のステージにおいて減圧下で運転 する ことが好ましい。 脱水のための好ましい運転条件は2つの要因のバランスによって決定される。 2つの要因としては、(1)nの値が小さくなるにつれて、更に多くの水分がシ ステム内に残存し、クラッキング工程におけるラクチドの収量が減少することと 、(2)nの値が大きくなるにつれて、システム内に残される水分量が減少し、 ラクチドの収量が増大する一方で、同ラクチドの品質が低下することが挙げられ る。 本発明の脱水工程では、実質的にフリー・ウォータのみを乳酸原料から除去し 、同乳酸原料から得られる生成物に含まれる分子の平均数量が8個を越えること なく、好ましくは4〜6個となるように第1の脱水ステージを実施する。真空を 使用することにより、第1のステージにおける水分除去の速度を高めることは適 切である。しかし、第1のステージにおいて水分除去の速度を高めることの重要 度は後の脱水ステージにおいて水分除去の速度を高めることの重要度と比較して 低い。しかし、減圧オペレーションは脱水工程の全てのステージを通じて使用可 能である。脱水の第1のステージは充填カラム内において容易に実行可能である 。 乳酸に含まれる比較的少量のフリー・ウォータ及びバウンド・ウォータを実用 的な最短時間で実用的な最低温度を用いて効果的に除去すべく、続く全ての脱水 ステージを真空中で実施することが好ましい。後の工程で使用される解重合触媒 の特性と、ラクチド生成物内において許容されるサーマル・ラセミ化の量とに基 づいて、第2の脱水ステージ及び続いて行われる全脱水ステージを実質的な真空 状態において行うことが好ましい。 一般的に、本発明の脱水工程を少なくとも2つステージで実施することが好ま しい。第1のステージでは、実質的にフリー・ウォータのみを除去する。更に、 第1のステージから得られる生成物内のモノマー・ユニットの平均数量(n)は 4〜6であり、nは8を越えないことが好ましい。 続いて行われる脱水ステージでは、バウンド・ウォータを除去することにより 、乳酸はオリゴマー混合物内の乳酸分子の平均数量(n)が8〜25になるまで 更に低重合される。nが約25を越すオリゴマーの場合、同オリゴマーの高い粘 度 に起因して、縮合反応におけるバウンド・ウォータの拡散速度は制限される。こ のため、更に高い分子量のオリゴマーの形成が困難になる。即ち、水分除去は拡 散速度によって制限される。従って、続く脱水ステージにおけるオリゴマー混合 物の脱水は同混合物の表面積を増大させて実施することが好ましい。表面積の増 大はワイプド・フィルム装置(Wiped-film equipment)または高圧スプレー装置 等を使用することにより実現可能である。これらの手段により、拡散速度が増大 し、オリゴマーの時間−温度露出全体(Overall time-temperature exposure) が最小限に維持される。本発明の実施において、nが25を越さないことが好ま しい。これは更に高い分子量を有するオリゴマーの粘度が高くなり、同オリゴマ ーに高い温度を加えることなく解重合触媒を混合することが困難になることに起 因する。 脱水を2つのステージで行う場合、第1のステージの生成物のnが2〜8(好 ましくは4〜6)となり、第2のステージの生成物のnが8〜25となるように 通常の脱水を行う。脱水を3つのステージで行う場合、第1のステージの生成物 のnは2であることが好ましい。第2のステージの生成物から得られた生成物は n=約10を有し得る。更に、第3のステージの生成物はn=15〜25を有し 得る。 D.熱分解触媒: 本発明の方法では、乳酸オリゴマーの熱分解を解重合触媒の添加によって促 進することが好ましい。このような触媒には、酸化金属、水酸化物、炭酸塩、並 びにSnII、SnIV、SbIII,ZnII及びBiIIIの各カルボキシル酸塩が含ま れる。このような触媒の例には、スズ・オクトエート(スズ2−エチルヘキソエ ート)(tin octoate(tin 2-ethylhexoate))、乳酸スズ、酸化スズ、アンチモ ン・オクトエート(Antimony octoate)、ビスマス・オクトエート(Bismuth oc toate)、ステアリン酸亜鉛及び亜鉛オクトエート(Zinc octoate)等が含まれ る(多くの例において、これらの解重合触媒はラクチドを重合するための開環触 媒としても 機能し得る)。固体触媒または可溶性触媒を使用可能である。更に、触媒は解重 合ユニットに供給するオリゴマー原料内に分散させ得る。これに代えて、サーモ クラッキング容器内に配置された触媒の固定ベッドに対してオリゴマーを接触さ せ得る。触媒をオリゴマー・クラッキング原料内に分散させる場合、触媒を0. 05〜6重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%で使用することが好ましい。 適切な解重合触媒の使用はサーモクラッキング・オペレーションを更に低い温 度条で行うことを可能にする。更に低い温度の使用は、時間−温度露出によって 生じるラクチドの分解量を低減する。 触媒の正確な組成は重要ではない。即ち、各種の解重合触媒を使用可能である 。しかし、触媒がアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオンを実質的に含まな いことが重要である。アルカリ物質がラセミ化を招来する悪影響を及ぼすことは 周知である(1959年に発行された高分子化学第30刊第1号の23〜38頁 (Makromol.Chem.30,no.1:23-38)に開示された“特に光学的に活性な乳酸の高 分子ポリエステル,巨大分子化合物の立体化学に対する貢献”を参照)。しかし 、本願の発明者は非鉄材料を使用するとともに、アルカリ金属イオン及びアルカ リ土類金属イオンの量を制限することにより、ラクチドの質及び収量の両方を低 減する他の副反応の影響を大きく低減できることを確認している。 この種の触媒を使用した経験によれば、高い品質及び高い解重合速度の両者を 1つの触媒を使用して効果的に実現することはできない。しかし、高い解重合速 度の実現に好ましい触媒としては、アンチモン・オクトエートが挙げられる。高 い光学的品質の実現に好ましい触媒としては、乳酸スズが挙げられる。任意の種 類の触媒金属を使用し得る。その一方、触媒の酸化により発色物質及び他の汚染 物質がラクチド内に形成されることを防止すべく、触媒金属は同触媒金属の安定 した原子価状態にあることが好ましい。 E.サーモクラッキングによるラクチド形成 前記に概略を示したように、ラクチドの形成はオリゴマー(n=8〜25)を 適切な触媒の存在下において熱的にクラッキングすることによって達成される。 これは加熱したオリゴマーをクラッキング・ユニット内に配置された触媒の固定 ベッドに通すか、またはクラッキング・ユニットに供給するオリゴマー原料に触 媒を混合することによって行われる。後者の場合、クラッカー内におけるオリゴ マーの時間−温度露出を最小限に抑制すべく、触媒を予備加熱し、かつオリゴマ ー原料と混合することが好ましい。そして、オリゴマーがサーマル・クラッキン グ容器の上端内を通って一連のトレイのうちの最上部に位置するトレイ内へ流入 する際に同オリゴマーは迅速に加熱される。この場合、各トレイは下方に位置す る次のトレイに対する液体下降管を有する。液体オリゴマーは一連のトレイを通 って下降する際にクラッキング温度まで加熱される。そして、クラッキングによ って形成されたラクチド生成物は蒸気となり、さらにはサーマル・クラッキング 容器のオーバーヘッドとして取出される。ラクチド及び蒸気となった他の材料を 未反応のヘビー・オリゴマー及び他の残留液体材料から分離すべく、カラム内を 下降するオリゴマー液体に対して向流をなして上方へ流動する高温ドライ窒素ガ ス流をカラム内に通す。上昇するラクチド蒸気と組み合わせた窒素流の使用は液 体からのラクチド蒸気の更に効果的なストリッピングをクラッキング容器内にお いて可能にする。この種の窒素を用いたストリッピングの使用はバチアに付与さ れた米国特許第5,023,349号及び第5,091,544号に開示されて いる。 解重合に適する温度は広く変化するが、常には185〜270℃、好ましくは 200〜220℃の範囲内である。任意のオリゴマー原料に対する最適温度は原 料組成、触媒及びクラッカー内の圧力に基づいて変化する。クラッキング・ユニ ット内の圧力は広範に変化可能であり、大気圧以上または大気圧以下であり得る 。幾つかのケースでは、蒸気相ラクチド生成物の時間−温度露出を低減すべく減 圧下で運転することが望ましい。ストリッピングに使用する窒素量を低減させ、 かつ真空下でオリゴマー・クラッカーを運転した場合、ラクチド回収オペレーシ ョンの効率を高め得る。 正確なリアクタの構成は重要ではない。しかし、好ましいリアクタとしては、 カラムの頂部に位置する生成された蒸気の流出口と、カラムの頂部付近に形成さ れたオリゴマー供給管路と、垂直方向に並べられた一連の蒸留トレイとを有し、 かつ各トレイが下方に位置する次のトレイに対する液体下降管を有するカラム反 応容器(Columnar reaction vessel)が挙げられる。物質変換されなかった液体 ヘビー・オリゴマーは最下部のトレイから下方に向かって流動し、かつ集められ たうえで、カラムの底部から取出される。ストリッピングに使用する窒素ガスは 液体残留物及び最下部トレイの間に案内され、さらには下方へ流動する物質変換 されていないオリゴマー流内を上方に向かって案内される。各篩板蒸留トレイ( Sieve plate distillation tray)は物質変換されていないオリゴマーの液体層 を有する。更に、篩板蒸留トレイは原料、蒸気及び液体を密に混合するのに非常 に効果的であり、これにより反応効率を改善することが確認されている。 クラッキングの好ましいオペレーション・モードでは、固体不活性パッキング (Solid inert packing)が各篩板蒸留トレイの頂部に配置されている。固体不 活性パッキングの使用により、カラムの反応効率が大きく改善される。特に、サ ーマル・クラッキング容器内の篩板に対してパッキングを取付けることにより、 サーマル・クラッキング・オペレーションの反応効率は以下の点において大きく 改善される。 1.パッキングは蒸気及び液体間における熱伝導率を改善する。 2.更に多い数の反応ステージを実現可能である。 3.窒素及び下降する液体の間で更に密接な接触を実現可能であり、これにより 更に効果的なストリッピングを実現可能である。 4.トレイ上における任意の液面の高さに対して、液体の総量を低減できる。こ れにより、反応物の平均残留時間及びラセミ化の度合いを低減し得る。 適切なパッキング材料としては、ベル・サドル(Berl saddles)、ラシッヒ・ リング(Raschig rings)、プレーン・リング(Plain rings)及び球体等の従来 のカラム・パッキングが挙げられる。しかし、パッキングは反応物に対して化学 的に不活性な材料から形成する必要がある。 更に、一連の蒸留トレイの使用に代えて、カラム内の中間領域に対して触媒の 固体有孔ベッド(Solid forminous bed of catalyst)を充填し得る。オリゴマ ー原料は触媒の固体有孔ベッドを通って下方へ流動する。この種の触媒ベッドは オリゴマーが触媒ベッドから排出される前に同オリゴマーをクラッキング温度ま で加熱すべく一連の加熱コイルを有し得る。 リアクタの構成とは無関係に、望ましくない副反応を防止すべくリアクタ内に おける蒸気相ラクチド生成物の平均残留時間を最小限に維持することが重要であ る。従って、リアクタ内における蒸気の平均残留時間は好ましくは15秒を越え ることがなく、更に好ましくは10秒を越えることがない。同様に、リアクタ内 における未反応オリゴマーの平均残留時間は容易に圧送できない高い粘性を備え た残留物の形成を最小限に抑制すべく好ましくは45分を越えることがなく、更 に好ましくは25分を越えることがない。 クラッキング・ユニットから得られた残留物はヘビー・オリゴマー、架橋結合 を有する物質、使用済み触媒、発色物質及び少量の吸収された揮発性物質から主 に構成されている。従って、クラッカー残留物をクラッキング領域から取出し、 さらには少量の揮発性物質をクラッカー残留物から除去すべく、同残留物を加熱 し、かつバキューム・フラッシング(Vacuum flashing)で処理することが好ま しい。残留物の一部は加水分解工程または脱水工程に再循環させ得る。しかし、 不活性な使用済み触媒の過度の蓄積を防止すべく残留物の一部を取出す必要があ る。 F.ラクチド回収 オリゴマー・クラッカーからの蒸気相オーバーヘッド流は多量のラクチドを含 有する。しかし、オーバーヘッド流はラクチドから分離する必要のある水、軽量 分解物及び飛沫同伴した液体等の不純物を多量に含む。飛沫同伴した液体の例と しては、オリゴマー及び他の高沸点留分(Heavy ends)が挙げられる。本発明の 方法において、ラクチドの回収は揮発性の更に高い物質を分離すべくクラッカ ー・オーバーヘッドを凝縮させ、次いでラクチドを多量に含む疑縮物を分留する ことを含む2つのステージからなるオペレーションで行うことが好ましい。蒸留 カラムからのオーバーヘッドは乳酸、水、窒素並びに飛沫同伴したオリゴマー及 びラクチドを主に含む。ラクチドを主に含む液体流は供給トレイの下方において カラムの側部から取出される。そして、主にヘビー・オリゴマーからなる高沸点 留分は集められ、かつカラムの底部から取出される。ラクチドの回収は温度を低 く維持すべく真空下で行われる。クラッカー・オーバーヘッド・コンデンサ(Cr acker overhead condenser)の運転では、温度を最適化することが重要である。 即ち、最大量の水分を除去するために温度を十分に高くする必要がある一方、同 温度は最大限のラクチド回収を実現すべく十分に低いことを要する。 ラクチド蒸留から得られた高沸点留分はラクチド真空蒸留カラム(Lactide va cuum distillation column)へ再循環させるか、または複数の脱水ステージのう ちの1つへ再循環させ得る。 G.ラクチド精製 ラクチド回収工程から得られた濃縮ラクチドを精製すべく濃縮粗製ラクチドを 溶融結晶化することが好ましい。溶融結晶化により、乳酸、オリゴマー残留物、 溶剤及び触媒等の不純物からラクチドを分離し得る。この精製方法は、 1.溶融した濃縮ラクチドを少なくともラクチドの凝固点まで冷却することによ り、溶融物を部分的に結晶化して不純物含有量の低い固体結晶相と、不純物含有 量の高い液相とを形成する工程と、 2.不純物含有量の高い液相から結晶相を分離する工程と、 3.分離された結晶相を任意にて“発汗(Sweating)”させることにより、残留 不純物の一部及び少量のラクチドを選択的に溶融させるべく結晶相をラクチドの 溶融温度未満まで加熱する工程と を含む1つまたは複数のステージを有し得る。 溶融結晶化プロセスから得られた不純物液体は残留ラクチドを更に分離すべく 再循環させ得る。 溶融結晶化に使用する各種の装置が周知である。例えば、簡単なバッチ法は複 数の伝熱エレメントを備えたタンクの使用を含む。伝熱エレメントは制御された 速度での加熱及び冷却を行うか、またはタンク内の材料に対する制御された温度 差動を示す。精製する生成物は単に溶融、凍結、流出、発汗及び再流出される。 そして、精製された生成物は溶融される。装置は自動制御を行うための機器を容 易に備え得る。好ましい半連続法は垂直冷却管と、溶融した粗製材料を垂直冷却 管の頂部まで圧送し、かつ液体不純物を垂直冷却管の底部から流出させる方法と の使用を含む。この方法は各種のタイミング装置及び制御装置とともに多数の管 組立体を使用することにより完全に連続して実施できる。このための好ましい装 置は米国特許第3,621,664号及び米国再発行特許第32,241号に開 示されている。この種の装置を使用することにより、溶融結晶化プロセスはラク チドの純度、収量及び経済的基準に基づいて並行または連続して実施できる。 粗製ラクチドを精製するための溶融結晶化プロセスの使用は1994年4月2 2日にオブレイン他が出願した米国特許出願第08/231,964号に開示さ れている。 H.開環触媒及び重合 本発明の方法によって形成された精製ラクチドは金属を含有する各種の触媒を 使用して開環重合できる。金属を含有する各種の触媒の多くは周知である。特に 、SnII、SbIII、ZnII及びBiIIIの各酸化金属、各炭酸塩及び各カルボキ シル酸塩は全て実質的に効果的である。しかし、好ましい触媒の例としては、フ ォード他による米国特許第5,208,297号に開示されている三価ランタン の化合物及び希土類金属化合物が挙げられる。適切な触媒には、スズ・オクトエ ート(2−エチルヘキソエート)、乳酸スズ、酸化スズ、アンチモン・オタトエ ート、ヒスマス・オタトエート、ステアリン酸亜鉛、亜鉛オクトエート及びラン タン・ヒス(2,3,6,6−テトラメチル−ヘプタン−3,5−ジオネート) イソプロ ポキシド(lanthanum bis(2,3,6,6-tetramethyl-heptane-3,5-dionato)i-propox ide)等が含まれる。 モノマーの触媒に対する比(モルベース)は一般的には20,000未満に維 持される一方で、常には500以上である。モノマー/触媒の比を15,000 〜1,000、好ましくは10,000〜4,000とした場合、好ましい結果 を得ることができた。モノマー/触媒の比を1000とし、かつ低い酸性度ポテ ンシャルを維持することにより、2分以内に高い物質変換レベルを実現可能であ る。しかし、モノマーの触媒に対する比が500以下になった際、生成されたポ リマーは頻繁に変色し、さらには汚染物質を含有し、かつ不安定であった。 一般的に、高いポリマー変換レベルを実現するために必要な時間を低減すべく 、ラクチド重合は高い温度及び高い圧力をともなって実施される。例えば、重合 は約数千ポンド/平方インチの圧力下において120〜220℃の温度を使用し て1つまたは複数のステージで実施できる。全ての場合において、ポリマーの熱 分解を低減すべく重合を可能な限り迅速に実施することが好ましい。本発明の精 製ラクチドは低い酸性度ポテンシャルを有する点において特に効果的である。低 い酸性度ポテンシャルは2分以内で高いレベルの重合を可能にする。これは前記 のグルーバー他の特許が開示する通常の2時間以上の重合時間とは対照的である 。本発明のプロセスから得られるラクチドの酸性度ポテンシャルは6を越えない ことが好ましい。酸性度ポテンシャルが更に小さい場合、更に高い重合速度を実 現可能であり、例えば2以下の酸性度ポテンシャルが更に好ましい(フォードに 付与された米国特許第5,310,599号参照)。 重合は任意の標準装置内において実施可能である。連続重合は均質なポリマー 生成物を形成すべくスクリュー・エクストルーダ(Screw extruder)または高い 混合能力を有する反応容器内において実施可能である。例えば、バッチ重合また は連続重合に対して攪拌タンク(Stirred tank)を使用できる。 ラクチド重合は溶剤を使用して実施するか、または溶剤を使用することなく実 施できる。しかし、塊状重合、即ち溶剤を使用しない重合を使用することが好ま しい。これを実施する特に効果的な方法としては、攪拌タンク・リアクタ(Stirr ed tank reactor)内において部分重合を実施し、次いで物質変換をスクリュー・ エクストルダー内で完了することが挙げられる。重合触媒は重合前及び重合中の 少なくともいずれか一方においてラクチドに添加し得る。 本発明の方法の好ましい実施の形態を以下に図面基づいて詳述する。 図1aにおいて、粗製乳酸は供給管路1を介して混合容器100に供給される 。混合容器100内において、新しい原料は後工程から供給された各種の再循環 流と混合される。次いで、混合物は所定の温度まで予熱される。前記の所定温度 未満の温度では、水の実質的な蒸発が生じる。加熱された粗製乳酸及び再循環流 の混合物は管路3を通じて第1の脱水ステージ200に圧送される。第1の脱水 ステージ200では、原料からフリー・ウォータを蒸発させ、さらには混合物内 のモノマー・ユニットの平均数量が2〜4となるように乳酸の縮合重合を開始す べく混合物を加熱する。 フリー・ウォータ及び縮合重合において発生した水は蒸気相オーバーヘッドと なる。主に水分からなるオーバーヘッドは飛沫同伴した少量の液体乳酸を含み、 さらには蒸気除去管路5を介してセパレータ300に供給される。セパレータ3 00では、水及び飛沫同伴した乳酸が分離される。分離された水蒸気は管路7を 介してコンデンサ400に供給される。コンデンサ400では、水が凝縮され、 かつ管路9を介して加水分解ユニット500へ圧送される。次いで、分離された 乳酸は管路11を介して脱水装置200に戻される。脱水装置200内の縮合ポ リマー水溶液はプロセスの後工程から供給される各種の再循環流と任意にて混合 される。 脱水装置200から供給されたモノマー・ユニットの平均数が2〜8の縮合ポ リマー生成物は管路13を介して第2のステージの脱水装置600に供給される 。次いで、原料は水分を除去し、かつモノマー・ユニットの平均数が8〜25と なるように縮合重合を実施すべく加熱される。低温での効果的な水分除去を可能 にすべく、第2のステージの脱水装置を約10mmHgを下回らない減圧下で運 転 することが好ましい。 第2のステージの脱水装置600から回収された飛沫同伴した少量の乳酸を有 する水蒸気はオーバーヘッドとして取出され、さらには管路15を介してセパレ ータ300に供給される。セパレータ300において、分離された水及び乳酸は 第1の脱水装置ステージ・オーバーヘッドに関連して詳述した方法で処理される 。第2のステージの脱水装置600から回収された縮合ポリマーは後工程から供 給された各種の再循環流と任意にて混合し得る。 第2の脱水装置ステージから回収された縮合ポリマー(オリゴマー)は管路1 7を介してプリヒータ700に供給される。プリヒータ700では、縮合ポリマ ー(オリゴマー)は管路19を介して触媒供給タンク800から供給された液体 解重合触媒と混合される。触媒及びオリゴマーの混合物は約215℃まで加熱さ れ、さらには管路21を介してクラッキング容器900の頂部に供給され、かつ 容器の下方に向かって並べられた一連の5つの篩板蒸留トレイのうちの最上部の トレイに供給される。各トレイは下方に位置する次のトレイに対する液体下降管 を有する。 乳酸原料及び縮合ポリマーと接触する脱水装置容器200,600から延出す るプロセス管路の表面は、ラクチド生成物の変色を招来し得る腐食生成物の形成 を防止し、さらには本発明の生成物の純度に悪影響を及ぼす副反応を低減すべく 、鉄分含有量の低い材料から形成されている。 クラッキング容器900内では、環状ジエステルを形成すべく、熱によって誘 発されたオリゴマーの解重合(クラッキング)が行われる。解重合から得られた 反応混合物は分留される。各トレイは原料に対して反応熱を提供し、かつトレイ 上の液体の温度制御を可能にする加熱コイル(A1〜A5)を有する。特に、オ リゴマー原料を予熱する代わりに、クラッキング・ユニット内のサーマル・クラ ッキング反応に対して熱を供給することにより、原料及び生成物の時間−温度露 出を最小限に抑制し、望ましくない副反応を低減し得る。この結果、クラッキン グ・ユニットからのラクチドの最大限の収量を実現可能である。各トレイに対す る供給熱量を制御し、更に多くの熱を下方に位置するトレイに加えることにより 、クラッキング容器全体にわたって所望のレベルのクラッキングを実現可能であ る。 加熱された窒素ガス流は下降する液体のスルー・ストリッピング(Through str ipping)を実施すべく、最下部の蒸留トレイの下側に位置するクラッキング・ユ ニット900に対して管路23を介して供給される。窒素ガス、水、乳酸、ラク チド蒸気及び飛沫同伴した少量のヘビー・オリゴマーを含む蒸気相オーバーヘッ ドは、クラッキング・ユニットの高温環境内におけるラクチド蒸気の平均残留時 間が約15秒未満、好ましくは10秒を越えない速度で管路25を通じて取出さ れる。 クラッキング・ユニット900内の各蒸留トレイは頂部トレイ及び底部トレイ の間の圧力降下を検出する検出装置B1〜B5を有する。これはサーマル・クラ ッキング・オペレーションの制御に使用し得るラクチドの粘度及び物質変換に関 する間接的な測定値を提供する。 ヘビー・オリゴマー及び錯体を主に含むクラッカー内の液体残留物はクラッキ ング容器の底部に取付けられた一連の冷却コイル(A−6)によって約190℃ 未満の温度まで冷却される。冷却された液体はクラッキング・ユニット内におけ る高沸点留分の平均残留時間が約45分未満、好ましくは20分未満となる速度 で管路27を介してクラッカーから取出される。高沸点留分は管路29を通って プロセスから除去されるか、または再循環される。高沸点留分を再循環させる場 合、同高沸点留分は加水分解ユニット500と、複数の脱水装置ステージ200 ,600のうちのいずれか1つとの少なくともいずれか一方に対して対応する管 路27,31,33をそれぞれ介して再循環される。加水分解ユニット500に 対して再循環された材料は管路35を介してスクラバー1400に供給される。 スクラバー1400によって気体洗浄された加水生成物は管路37または管路3 9を介して第1の脱水装置ステージ100に供給されるか、または管路41を介 してプロセスから除去され、かつ貯蔵装置1500に貯蔵される。 図1bにおいて、クラッキング・ユニット・オーバーヘッド蒸気は管路25を 通じてコンデンサ1000に供給される。コンデンサ1000では、窒素、一酸 化炭素、二酸化炭素、乳酸、軽量分解生成物及び水等の凝縮不能な成分は飛沫同 伴したラクチドから分離される。コンデンサ1000の温度及び圧力はラクチド を最大限に凝縮する一方で、水蒸気の凝縮を最小限に抑制すべく慎重に制御され る。 コンデンサ1000からの凝縮不能な成分は管路45を介してスクラバー11 00に供給される。スクラバー1100において、凝縮不能な成分は流体内に含 まれる残留液体を取出すべく乳酸で気体洗浄される。窒素ガス及び少量の水蒸気 を主に含む気体洗浄された凝縮不能な成分は管路47を介してドライヤ1200 に供給される。ドライヤ1200において、窒素ガスから水分が管路49を介し て取出される。次いで、ドライ窒素ガスは管路51を介してヒータ1300に供 給される。ヒータ1300において、ドライ・ガスは150〜250℃まで加熱 され、さらには管路23を介してオリゴマー・クラッキング容器900に再循環 される。補充窒素ガスは窒素貯蔵容器1350から管路52を介してプロセスに 供給される。管路52を介して供給された補充窒素ガスは管路51内の再循環窒 素ガスと混合される。 コンデンサ1000からの凝縮物はラクチド、少量のヘビー・オリゴマー及び 中間生成物の乳酸を含む。凝縮物は管路43を介してコンデンサ1000から取 出され、かつ真空蒸留カラム1400に供給される。任意にて、蒸留オペレーシ ョンから得られた液体の高沸点留分は凝縮物原料と混合して蒸留カラム1400 に供給できる。蒸留カラム1400は充填カラムであることが好ましい。同充填 カラムでは、軽留分はオーバーヘッドとして取出され、濃縮されたラクチドは液 体側留として取出され、液体高沸点留分は残留物として取出され、かつバキュー ム・フラッシング・ユニット1500に供給される。 前記のように、液体高沸点留分は未反応のヘビー・オリゴマー及び少量の部分 的に形成されたポリマーから主に構成される。更に、液体高沸点留分は軽量のオ リゴマー及び他の残留物をフラッシュすべく加熱され、かつ真空状態に曝される 。 ユニット1500から得られたバキューム・フラッシング・オーバーヘッドは管 路55に供給され、さらにはカラム1400に供給するラクチド原料と混合され る。バキューム・フラッシング・ユニットからの高沸点留分からなる残留物は加 水分解ユニット500及び脱水装置ユニット200,600の少なくもといずれ か一方に対して対応する管路57,58,60,62を介してそれぞれ再循環さ れる。高沸点留分からなる残留物は管路64を通じてプロセスから取出し得る。 濃縮されたラクチド側留は管路59を通じて蒸留カラム1400から取出され 、かつラクチド・ヒータ1900に供給され、さらには管路61を通じて溶融結 晶化ユニット2000に供給される。溶融結晶化ユニット2000において、ラ クチドは同ユニットの頂部に圧送され、さらには薄膜フィルム内を流れ落ちる。 薄膜フィルムはラクチドを冷却し、かつ同ラクチドの精製結晶を形成する。溶融 結晶化オペレーションは1つの溶融結晶化ユニットを有するか、または並列また は直列に接続された2つ以上の溶融結晶化ユニットを有し得る。結晶化されなか ったラクチド残留物はユニットの底部に流れ、かつ管路63を介して晶出装置か ら取出される。従って、晶出装置の残留物(即ち、結晶化されなかった残留物) を蓄積し、かつ晶出装置自体に再循環させるか、または管路65を介して濃縮ラ クチド原料と混合してヒータ1900に再循環させ得る。これに代えて、晶出装 置の残留物は管路57を通じて取出し、かつ加水分解ユニット500及び脱水ユ ニット200,600の少なくともいずれか一方に対して再循環させ得る。 精製ラクチドは晶出装置の壁に蓄積された結晶を溶融し、溶融したラクチドを 管路67を通じて貯蔵装置に圧送するか、または重合工程に直接圧送することに よって回収される。 真空蒸留カラム1400からの蒸気相オーバーヘッドは乳酸、水及び少量の飛 沫同伴したラクチドを含む。蒸気相オーバーヘッドは管路69を通じてコンデン サ1500に供給される。コンデンサ1500において、凝縮不能な成分は管路 73を通じてコールド・トラップ(Cold trap)1700に供給され、さらには 管路75を通じて真空ポンプ1800に供給される。コンデンサ1500からの 凝 縮液体は管路71を通じて加水分解ユニット500に供給されるか、または複数 の脱水ステージ200,600のうちの1つに供給される。 図1a及び図1bは本発明の方法の各種のステージにおいて材料の成分及び特 性を測定し得る多数の位置を示す。これらのM1〜M12で示す位置は操作変数 の監視及び制御の少なくともいずれか一方を実施すべく使用可能である。これら の制御及び/または測定ポイントの部分リストを以下に示す。 M1 (オリゴマー原料)色、オリゴマー鎖長、触媒濃度 M2 (クラッカー高沸点留分)色、鎖長、金属含有量、触媒濃度 M3 (クラッカー蒸気)酸性度ポテンシャル、ラクチド光学純度、飛沫同伴 した触媒 M3 (クラッカー蒸気)酸性度ポテンシャル、ラクチド光学純度、飛沫同伴 した触媒 M4 (加水生成物)ラクチド光学純度、色、水分含有量、金属含有量 M5 (ラクチド原料)色、水分含有量 M6 (コンデンサ・オーバーヘッド)水分含有量、ガス成分、ラクチド含有 量 M7 (気体洗浄されたガス)ガス成分、ラクチド含有量 M8 (ドライ窒素)窒素流量(Nitrogen flow)及び窒素純度 M9 (濃縮ラクチド)ラクチド・フロー・ボリューム(Lactide flow volume )、酸性度ポテンシャル、光学純度、色 M10 (精製ラクチド)酸性度ポテンシャル、光学純度、色、含有量 M11 (晶出装置残留物)酸性度ポテンシャル、光学純度、ポリマー含有量 M12 (晶出装置及び/または蒸留残留物)色、光学純度、ポリマー含有量試験手順 色測定 液体及び固体の色測定は日本国大阪府に所在するミノルタ・カメラ(株)が製 造したミノルタ・クロマメータCR−131を使用して実施した。カラー特性は L***カラー表示(L*a*b color notation)を使用して表示した。ラクチド酸性度 ラクチド(L)酸性度は無水メタノールに溶解させた標準ナトリウムメトキシ ド(NaMeO)でメチレンジクロリド(CH2Cl2)内に溶解されたラクチド をフェノールフタレイン指示薬を使用して滴定することにより測定した。酸性度 は以下の数式に基づいて算出された。 酸性度(meq/kg)=(l/gL)(mL滴定液−ブランク)(モル濃度ファクタ)ラクチド異性体分析 ラクチド異性体はチラセルOCパッキング(Chiracel OC packing:商標名 )を有するカラム内において移動相として70/30(wt.)のヘキサン/エ タノールを使用して高圧液体クロマトグラフィー(High pressure liquid chro matography;HPLC)で測定した。ラクチド試料はt−ブチルメチルエーテル 内に溶解し、さらには充填前に0.45マイクロメートル・シリンジ・フィルタ (0.45 micrometer syringe filter)を通して濾過した。各試料に対して0.5 マイクロリットル・インジェクション(0.5μL injection)を使用し、かつ2 5分の分析時間を許容した。UV検出器を220nmに設定した。ラクチド異性 体の一般的な保持時間は以下の通りであった。 L 14.5分 D 16.6分 メソ 17.9分 チラセルはセルロース及びアミロースのパッキングのトリス(3,5−ジメチ ル−フェニルカルバメート)に対する日本国東京都に所在するダイセル化学工業 (株)の登録商標名である。金属分析 本発明の生成物内の金属の分析は高周波誘導結合プラズマ技術のオンラインX 線蛍光を用いて発光分光学(Optical emission spectroscopy,on-line X-ray fluorescence of inductively-coupled plasma techniques)に基づいて実施し た。オリゴマー鎖長 オリゴマーは80/20(wt.)の無水メチレン−ジクロリド/メタノール 中に溶解し、さらには無水MeOH中の0.1MのNaMeOでフェノールフタ レイン指示薬を使用して滴定した。 (1)平均分子量=(10,000/mL 0.M滴定液)x[l/オリゴマー重量(g)] (2)鎖長(n)=[(平均分子量−90)/72]+1光学純度 旋光度は光学純度の関数である。従って、光学純度は米国イリノイ州シカゴに 所在するプレストン工業(社)の1つの部門であるポリサイエンス(PolyScien ce,a Division of Preston Industries,Inc.)によって製造されたSR− 6旋光計(SR-6 Polarimeter)を使用して各種の液体の旋光度を測定するこ とによって決定した。部分重合 溶液の曇り度(Solution cloudiness)は米国アイオワ州エームズに所在する ホック・ケミカル社(Hoch Chemical)のホック・ケミカル濁度計No.18 900(Hoch Chemical turbidimeter No.18900)を使用して測定したラクチ ド部分重合の量的尺度である。SnII分析 二価スズは比色指示薬としてフェナントレン硫酸第一鉄(Phenanthralene ferrous sulfate)を使用してCeIVで酸化還元滴定することにより測定した。 滴定は窒素ガス雰囲気中で実施することが好ましい。分析する材料は水/アセト ン中に溶解した。2N硫酸中の0.025M硫酸セリウム(IV)滴定溶液を準備 した。0.05M硫酸アンモニウム第一鉄溶液は硫酸セリウムを標準化すべく使 用した。10mLの硫酸アンモニウム第一鉄溶液を25mLのメタノール及び2 5mLのアセトンとともにビーカー内に注入した。0.025Mの1,10フェ ナントレン硫酸第一鉄を指示薬として3滴加えた。標準液を明るいレモン色の終 点に達するまでセリウムで滴定した。セリウムのモル濃度は3回の滴定結果の平 均値から以下の数式に基づいて算出した。 モル濃度=(10mLx0.05モル/L)/mLで表されるCe(IV)の滴 定量 Sn(II)を含有する計量された2gの試料を有する被滴定溶液を4SmLの アセトン中に溶解し、さらには安定した終点を形成すべく5mLのH2Oを添加 した。0.025Mの1,10フェナントレン硫酸第一鉄指示薬を3滴加えた。 そして、混合物を明るいレモン色の終点に達するまで滴定した。試料に含まれる Sn(II)の百分率は以下の数式に基づいて算出された。 重量%のSn(II)=Ceのモル濃度x(mLの滴定量−ブランク)x5.9345 Sn(II) /試料重量(g)水分析 材料の水分含有量は適切な塩基内でSo2の存在下において水をヨー素で滴定す ることによって測定した。特に、メタノール/水に含まれるラクチドの10重量 %溶液をドライ窒素ガス雰囲気中で準備した。滴定はSU.グリフェンゼェーに 所在するメトラー・インスツルメント社が製造したカール・フィッシャー・タイ トレータDL18(Karl Fischer Titrator,DL18,made by Mettler Instr umente AG,Griefensee,SU)を使用して行った。溶液の水分含有量はHPL CグレードCHCl3(HPLC-grade CHCl3)の既知の水分含有量と比較し た。 例例1 この例は本発明の脱水工程中における各種の操作変数の影響を示す。 4回の各試験において、市販されている88重量%の乳酸溶液(98%L)8 リットルを密閉された攪拌タンク・リアクタ内に注入した。液体は850〜95 0r.p.mで回転する中央に取付けたインペラを使用して十分に攪拌した。攪 拌された溶液を壁に取付けた840ワットの2つの電気ヒータを使用して制御し ながら加熱し、同ヒータは入熱を維持した。この結果、壁及び大量の液体の間の 温度差は15℃を越えることはなく、さらに液体温度は190℃を越えなかった 。 水分除去を加速すべく反応システムを50〜200mmHgの減圧下で運転し た。軽量な乳酸の損失量を低減すべくオーバーヘッド蒸気を5つのトレイを含む カラム内に通した。カラム内において、乳酸は凝縮され、かつ大量の乳酸溶液中 に還流された。各試験は互いに類似する水分除去速度を示した(図2a参照)。 特に、水分除去速度は最初の2.5〜3時間中は高かった。しかし、その後は水 分除去速度は大幅に低下した。最大の水分除去量は約4時間で達成された。 同一の4回の試験の結果から得られた図2bにおいて、190℃の最大温度は 約2.5時間以内に達成された。その後、温度は残りの試験時間(3〜6時間) を通じてほぼ一定であった。これに関して、温度の上限は分解及びラセミ化の問 題並びに成熟していないラクチドの形成を防止するために必要である。 同一の4回の試験の結果から得られた図2cは試験中における時間の関数とし てのオリゴマー鎖長を示すグラフである。これらのデータは最初の2時間中、実 質的にフリー・ウォータのみが反応システムから除去され、オリゴマーの平均鎖 長(n)は僅かに2であったことを示す。本発明の方法を連続的に実施する際、 新たな乳酸原料はこのステージで添加する必要がある。 試験の開始から2〜4.5時間で、鎖はnが約20になるまで成長した。この ような長い鎖長のオリゴマーは非常に粘性が高い。4.5時間以降、鎖は高い粘 性を有することにより低い拡散率を形成するため、非常に僅かに成長したのみで あった。このステージにおいて存在するフリー・ウォータはオリゴマー鎖を逆加 水分解(Back-hydrolyze)するため、同ステージに新しい乳酸原料を供給すべ きではない。 約4.5時間以降、システム内に残された水の実際の量は非常に僅かであり、 オリゴマーの粘性は非常に高かった。この時点において、高温への露出を最小限 に抑制し、これにより分解、ラセミ化及び未成熟なラクチド形成を低減すること が重要である。例2 オリゴマーからの残留水の拡散を制限する粘性の重要な影響を認識した後、脱 水試験はオリゴマーからの水の更なる拡散を促進すべくオリゴマーの拡散面を増 大させる装置を使用して実施された。 特に、別個の量のオリゴマー(n=6)をツイン・スクリュー・デボラティラ イザ(Twin screw devolatilizer)内においてそれぞれ真空下(0.7mmH g及び3mmHgをそれぞれ使用)で180℃で脱水した。更に、新たな別個の 量の同一のオリゴマーをロトバップ・フラスコ・エバポレータ(Rotovap flask evaporator)の商標名で販売されているロータリー・フラスコ・エバポレータ (Rotary flask evaporator)内において125mmHgの下で脱水した。前者 の装置は非常に薄いオリゴマーのワイプド・フィルムを形成した。その一方、後 者の装置は遠心力を利用してフラスコの内壁面に沿ってオリゴマーの渦を形成す ることにより、同オリゴマーの拡散領域を増大させた。両装置はいずれもオリゴ マーの拡散領域を増大させる。しかし、デボラティライザはエバポレータより更 に大きな拡散領域を形成した。図3は前記の試験中における時間の関数としての オリゴマー鎖長の変化を示すグラフである。 図3のデータはエクストルーダ薄膜リアクタ(Extruder thin film reactor )内における鎖長成長の速度がロータリ・フラスコ・エバポレータ内における鎖 成長 の速度より数倍高いことを示す。例えば、僅かに15分後、エクストルーダ内に おけるnの値は10〜17に達した。その一方、90分後、ロータリー・フラス コ・エバポレータ内において脱水されたオリゴマーのnの値はようやく11に達 した。これらのデータは任意の長さのオリゴマーを形成するために必要な時間を 低減し、これによりオリゴマーの熱露出を大きく低減するために、オリゴマーの 表面積増大が大きな効果を有することを示す。 脱水装置の真空オペレーションを拡散領域の増大と組み合わせて使用すること により、非常に高い分子量(n=30〜35)のオリゴマーを極めて容易に形成 可能である。 前記の3mmHgの圧力を使用した試験から得られたデータを図2cのデータ に重ね合わせた際、拡散表面積の増大の効果は更に明らかになる。例えば、n= 18のオリゴマーは僅か約0.5時間の脱水後に形成された。これに対して、拡 散表面積を増大させない場合、n=18のオリゴマーの形成には2.5時間以上 が必要である。例3 前記の装置を使用して、0.7mmHgの圧力下で別の一連の脱水試験を実施 した。この際、温度は180〜200℃の間で変化した。図4は同試験の結果を 示す。 最大の分子量を有するオリゴマー(n=30〜35)は190℃において形成 された。その一方、200℃でのオペレーションでは、nの値が僅かに20〜2 5のオリゴマーが形成された。前記の条件下において180℃で行ったオペレー ションでは、nが30を越すオリゴマーは1時間後に形成された。勿論、これら のデータは熱分解、主に解重合及びラクチド形成に起因して温度がオリゴマー分 子量に対して及ぼす影響を示している。更に低い運転圧力の使用は技術的に可能 であり、190℃を越す温度において更に高いnの値を形成し得る。現時点にお いて、このような運転圧力は商業的なオペレーションにおいて経済的ではない。例4 精製ラクチドの製造における各種の工程は各種の不純物の存在に起因して発生 する多くの副反応のために制御が困難である。色の形成及び同色の測定が不純物 を検出するための高感度のインジケータであることは確認されている。従って、 ラクチドの色に対する幾つかの物質の影響を決定すべく一連の試験を実施した。 試験は各種の材料、即ち、ガラス、ハステロイ、AL6XN、チタン、ジルコニ ウム及び304SSについて実施された。時間−温度露出の影響及びラクチドに 含まれる触媒の影響を確認すべく別の試験も実施した。 これらの試験において、市販されている熱安定性を有する乳酸を密閉可能な容 器内に配置した。次いで、入念に洗浄した試験材料を乳酸内に半分だけ浸漬した 。更に、ヘッド・スペースを窒素ガスで充填し、容器を密閉した。密閉された容 器を120℃に維持し、さらには乳酸の色の変化を時間の流れに沿って測定した 。更に、浸漬中に発生した腐食を測定すべく材料を発光分光学により分析した。 腐食試験の結果を以下の表1に示す。 これらのデータは鉄分含有量の高い金属が乳酸の存在下での腐食に更に弱いこ とを示す。例5 構成材料に含まれる鉄が同材料に接触したラクチドの分解に及ぼす影響を測定 すべく研究室で一連の試験を行った。この一連の試験において、高品質のL−ラ クチドを入念に乾燥させた一連のガラス容器内に配置した。316SS、AL6 XN、ハステロイ及びガラスの入念に洗浄した各試料片を各ガラス容器内に配置 した。さらに、ガラス容器を窒素ガスで不活性化した後で、同ガラス容器を密閉 した。密閉された容器は72時間にわたって130℃で加熱した。試験時間の終 了後、各容器からのラクチドの損失を測定すべく試料をHPLCで分析した。ラ クチドの色は前記の方法で測定された。この実験から得られた以下のデータはラ クチドの損失が構成材料に含まれる鉄の量に直接関連することを示す。 変色したラクチドのL**b試験(図5参照)は濃い色(L)の形成がラクチ ドに接触した材料の鉄分含有量に直接関連することを示す。例6 分子量738(n=10)の乳酸オリゴマーを1.5重量%の高純度スズ・オ クトエートと混合し、さらには1つの篩板トレイを有するカラム(Single siev etray column)に35g/分の平均速度で供給した。トレイはハステロイCから 形成され、さらには調整可能な堰セット(weir set)を0.75インチの高さに 有する。 篩板トレイは8インチの直径及び0.125インチの厚さを有し、さらには2 16個の一定間隔で開けられた0.067インチの孔を有している。供給原料の 温度は触媒の分解と、オリゴマー及び同オリゴマーから生成されたラクチドの色 形成及びラセミ化とを低減すべく最大で190℃に維持された。トレイ上の実際 の液温は210〜215℃に制御された。加熱された窒素ガス(215℃)は形 成されたラクチドを迅速にストリップして反応物及び同反応物から生成される生 成物の分解、部分重合及びラセミ化の可能性を低減すべく140標準立方フィー ト/時間(140 standard cubic feet per hour;SCFH)の割合で篩板トレイ を通って上方へ向けて案内された。この実験から得られたデータを以下の表3に 示す。 前記のデータはオリゴマー/触媒の混合物の分解によって生じる時間の関数と してのメソラクチドの形成の緩やかな増加と結びついたLラクチドの形成速度の 緩やかな低下を示す。特に、この現象はSnII〜SnIVの酸化に起因すると考え られ、同酸化はラクチドを還元することにより同ラクチドを分解する電子の損失 を伴う。これらのデータはクラッキング工程における触媒及びオリゴマーの時間 /温度露出を最小限に抑制することが望ましいことを示す。例7 ラクチド形成に対するアルカリ金属汚染物質による解重合の影響を確認すべく 、3,000重量ppmのナトリウム汚染物質を含有する市販のSnIIオクトエ ート触媒を僅かに50重量ppmのナトリウム汚染物質を含有するスズ・オクト エート触媒と比較する試験を行った。10mmHgの圧力及び6秒間の残留時間 で 運転された薄膜リアクタ内において、1460の分子量(n=19)を有するオ リゴマーを290〜335℃で解重合すべく、両方の材料を0.5重量%の濃度 で使用した。図6はこの試験のデータを示す。ナトリウム含有量の高い触媒は望 ましくない濃度のメソ鏡像異性体を低い温度においても更に多く形成した。更に 、メソ鏡像異性体の含有量は反応温度を330℃まで上げた際に20重量%を実 質的に越す量まで増大した。その一方、ナトリウム含有量の低い触媒は330℃ において僅かに約6%のメソラクチドを形成したのみであった。これらのデータ はアルカリ金属含有量の低い触媒を使用し、解重合温度を低下させることが望ま しいことを明らかに示している。例8 この例では、ラクチド生成物のラセミ化に対するアルカリ金属濃度の悪影響を 更に示すべく一連の3つの解重合触媒を使用した。3つのアンチモン触媒、即ち 、乳酸アンチモン・ナトリウム、乳酸アンチモン・アンモニウム及びアンチモン ・オクトエート(Sb Octoate)を使用した。このうち最後の触媒は僅かに50 重量ppmのナトリウムを含有していた。これら3つの触媒を450の分子量( n=6)を有する乳酸オリゴマーとそれぞれ混合し、さらには不活性化された小 さなバッチ・フラスコ・リアクタ(Inerted small batch flask reactor)内に おいて180〜190℃で加熱した。そして、生成されたラクチド蒸気を30分 間にわたって回収し、かつ凝縮させた。これら3つの試験から得られたデータを 以下の表4に示す。 これらのデータは金属触媒の存在下における乳酸オリゴマーのクラッキングに よって形成されたラクチドのラセミ化に対して、ナトリウム等のアルカリ金属イ オンが悪影響を及ぼすことを示す。例9 例8と同一種類の装置を使用して、異なる陰イオンの影響を測定すべく一連の 試験を実施した。特に、450の分子量(n=6)を有する乳酸オリゴマーにつ いて0.5重量%の触媒濃度を使用して180〜190℃で試験を行った。生成 されたラクチド蒸気は窒素ガスを用いてフラスコから一掃し、かつ回収した後で 凝縮させた。次いで、凝縮物を分析した。この比較から得られたデータを以下の 表5に示す。 ラクチドの分析は塩素を含有する触媒の存在下でのクラッキングによって形成 されたラクチドが高い酸レベル(2,000ppm)を有することを示した。更 に、前記のデータは非常に少ないラクチド収量を示す。更に、生成物は濃い色及 び強い臭気を有していた。メソラクチドの比較的高い不安定性に起因して、同メ ソラクチドのメソ・レベルが低くなったと考えられる。しかし、硫酸塩触媒を使 用した解重合は2倍以上の量のラクチドの回収を実現した。そして、これによっ て得られたラクチドは僅かな臭気及び白色を呈していた。これらのデータは残留 物中に含まれるH2SO4等の不揮発性酸性物質がクラッキング・オペレーション から得られるラクチド・オーバーヘッド蒸気内に含まれるHCl等の更に揮発性 の高い酸性物質より好ましいことを示す。例10 更に、別の実験を行った。純粋ラクチドと、入念に洗浄したスチール・ウール の僅かな量の計量済み小片とをガラス瓶内に配置し、さらにはヘッド・スペース を窒素ガスで不活性化し、次いで瓶を密閉した。そして、瓶を72時間にわたっ て120℃に曝した。その後、瓶を開放し、スチール・ウールを洗浄し、再計量 した。 驚くことに、再計量したスチール・ウールに重量の損失はなかった。更に、スチ ール・ウールの特性にも変化はなかった。即ち、スチール・ウールは腐食してい なかった。その一方、ラクチドは茶色に変色し、ラクチドの酸性度は1.5me qから166meqに増大した。HPLCを用いた分析により、ラクチドに8. 7%の重量損失が確認された。従って、これらのデータは鉄分の存在下で触媒作 用を受けたラクチドの反応中に内的に形成された水により、ラクチドの損失が生 じたことを示す。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年6月24日 【補正内容】 変色したラクチドのL**b試験(図5参照)は濃い色(L)の形成がラクチ ドに接触した材料の鉄分含有量に直接関連することを示す。例6 分子量738(n=10)の乳酸オリゴマーを1.5重量%の高純度スズ・オ クトエートと混合し、さらには1つの篩板トレイを有するカラム(Single siev etray column)に35g/分の平均速度で供給した。トレイはハステロイCから 形成され、さらには調整可能な堰セット(weir set)を0.75インチ(1.9 mm)の高さに有する。 篩板トレイは8インチ(20.3mm)の直径及び0.125インチ(0.3 2mm)の厚さを有し、さらには216個の一定間隔で開けられた0.067イ ンチ(0.17mm)の孔を有している。供給原料の温度は触媒の分解と、オリ ゴマー及び同オリゴマーから生成されたラクチドの色形成及びラセミ化とを低減 すべく最大で190℃に維持された。トレイ上の実際の液温は210〜215℃ に制御された。加熱された窒素ガス(215℃)は形成されたラクチドを迅速に ストリップして反応物及び同反応物から生成される生成物の分解、部分重合及び ラセミ化の可能性を低減すべく140標準立方フィート(3.96m3)/時間 (140 standard cubic feet per hour;SCFH)の割合で篩板トレイを通って 上方へ向けて案内された。この実験から得られたデータを以下の表3に示す。 前記のデータはオリゴマー/触媒の混合物の分解によって生じる時間の関数と してのメソラクチドの形成の緩やかな増加と結びついたLラクチドの形成速度の 緩やかな低下を示す。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも50重量%の乳酸を含む水溶液から精製ラクチドを製造する方法 であって、 A.脱イオン水中に含まれる粗製乳酸の溶液を第1の加熱領域に供給し、同加 熱領域において、フリー・ウォータを蒸発させて除去し、縮合重合により乳酸及 び少量のフリー・ウォータを含む縮合ポリマーの溶融部分を形成し、同縮合重合 は縮合ポリマー内のモノマー・ユニットの平均数量(n)が2〜8になるまで行 う工程と、 B.工程Aから得られた縮合ポリマーの溶融部分を少なくとも1つの別の加熱 領域に供給し、同加熱領域では、ポリマーの拡散表面積を増大させ、残留乳酸及 び縮合ポリマーをnが8〜25になるまで更に縮合重合し、フリー・ウォータ及 びバウンド・ウォータの両方を蒸発させて除去する工程と、前記工程A及び工程 Bは反応物と接触する装置表面を鉄分含有量の低い材料から形成した装置内で実 施することと、 C.前記溶融した縮合ポリマーをアルカリ金属を含まない解重合触媒に対して クラッキング領域内で接触させ、同クラッキング領域を240℃を越えない液温 と、溶融した縮合ポリマーのクラッキングを行うのに十分な圧力とで運転し、前 記クラッキングに付随して(1)水、乳酸、ラクチド及び飛沫同伴したヘビー・ オリゴマーを含む蒸気相反応混合物と、(2)ヘビー・オリゴマーを含む溶融液 体の形態をなす高沸点留分とを形成する工程と、 D.クラッキング領域内のラクチド蒸気の平均残留時間が15秒未満となる速 度で蒸気相反応混合物をクラッキング領域から取出す工程と、 E.蒸気相反応混合物を凝縮し、これによって得られた凝縮物を真空分留する ことにより、乳酸、水及び少量のラクチドを蒸気相オーバーヘッドとして取出し 、濃縮ラクチドを液体側留として取出し、前記高沸点留分を溶融液体として取出 す工程と、 F.前記濃縮ラクチドを溶融結晶化し、これにより6meq/kgラクチド末 満の酸性度ポテンシャルを有する精製ラクチドを少なくとも30meq/kgの 酸性度ポテンシャルを有する残留ラクチドから分離する工程と を含む方法。 2.工程A〜Eを連続的に実施する請求項1に記載の方法。 3.工程Bを真空下において200℃を越えない温度で実施する請求項1に記載 の方法。 4.工程A及び工程Bの少なくともいずれか一方において縮合ポリマーから除去 された水蒸気を同水蒸気に含まれる乳酸の残量を取出すべく高温乳酸で気体洗浄 する請求項1に記載の方法。 5.工程A及び工程Bを充填カラム内において実施する請求項1に記載の方法。 6.前記取出された乳酸の残量を工程A及び工程Bの少なくともいずれか一方に 再循環させる請求項4に記載の方法。 7.前記溶融した縮合ポリマーを加熱された解重合触媒と混合し、これによって 得られた混合物を前記クラッキング領域内に案内する請求項1に記載の方法。 8.前記ポリマー及び触媒の混合物は0.1〜5重量%の触媒を含み、さらに同 混合物を150〜240℃の温度まで加熱する請求項7に記載の方法。 9.前記触媒はSn、Sb、La、希土類金属及びこれらの混合物のうちから選 択された金属の可溶性有機化合物である請求項8に記載の方法。 10.前記触媒は不溶性金属含有材料を細かくした複数の粒子からなる請求項9 に記載の方法。 11.前記溶融した縮合ポリマーはクラッキング領域内に配置された解重合触媒 の多孔性固定ベッドを通される請求項1に記載の方法。 12.前記クラッキング工程をほぼ大気圧下において少なくとも200℃の液温 で実施する請求項1に記載の方法。 13.前記クラッキング工程は真空下で行う請求項1に記載の方法。 14.前記高沸点留分から得られた蒸気相反応混合物のストリッピングを実施す べく窒素ガスをクラッキング領域の最下端に位置する蒸気空間内に案内する請求 項1に記載の方法。 15.クラッキング領域の残留物中に含まれる前記溶融液体の形態をなす高沸点 留分を190℃未満の温度まで冷却し、さらに同高沸点留分をクラッキング領域 内における高沸点留分の残留時間が15分未満となる速度でクラッキング領域か ら取出す請求項1に記載の方法。 16.工程Cにおいてクラッキング領域から得られた溶融液体の形態をなす高沸 点留分を工程A及び工程Bの少なくともいずれか一方に再循環させる請求項1に 記載の方法。 17.前記クラッキング領域は互いに離間する複数の有孔トレイからなり、前記 トレイは同トレイ内の液体を加熱するための制御可能な熱交換手段と、液体を複 数のトレイ間で移動させるための下降管とを有する請求項1に記載の方法。 18.工程Eにおける凝縮物の蒸留を真空下で行う請求項1に記載の方法。 19.工程から得られたラクチド残留物を加熱された真空領域内に供給し、同真 空領域内において、ラクチドを残留物から蒸発させ、次いで凝縮させてから工程 A、工程B、工程C及び工程Eのうちのいずれか1つに対して再循環させる請求 項1に記載の方法。 20.乳酸オリゴマーからラクチドの濃縮流を形成する方法であって、 A.モノマー・ユニットの平均数量が8〜25である溶融した乳酸オリゴマー をアルカリ金属を含まない解重合触媒に対してクラッキング領域内で接触させ、 同クラッキング領域を240℃を越えない温度と、溶融したオリゴマーのクラッ キングを行うのに十分な圧力とで運転し、前記クラッキングに付随して(1)水 、乳酸、ラクチド及び飛沫同伴したヘビー・オリゴマーを含む蒸気相反応混合物 と、(2)ヘビー・オリゴマーを含む溶融したクラッカー残留物とを形成する工 程と、 B.クラッキング領域内のラクチド蒸気の平均残留時間が15秒未満となる速 度で蒸気相反応混合物をクラッキング領域から取出す工程と、 C.蒸気相反応混合物を凝縮し、これによって得られた凝縮物を分留すること により、乳酸、水及び少量のラクチドを蒸気相オーバーヘッドとして取出し、濃 縮ラクチドを液体側留として取出し、前記凝縮物高沸点留分を溶融液体として取 出す工程と、 D.前記溶融したクラッカー残留物を190℃未満まで冷却し、次いで同クラ ッカー残留物をクラッキング領域内におけるクラッカー残留物の平均残留時間が 15分未満となる速度でクラッキング領域から取出す工程と、 E.前記冷却された溶融状態にあるクラッカー残留物を脱水するか、または加 水分解してから脱水し、これによって得られた脱水物をクラッキング領域に再循 環させる工程と を含む方法。 21.工程Cから得られた前記濃縮ラクチドを溶融結晶化し、これにより6me q/kgラクチド未満の酸性度ポテンシャルを有する精製ラクチドを少なくとも 30meq/kgの酸性度ポテンシャルを有する残留ラクチドから分離する請求 項20に記載の方法。 22.ラクチドを形成すべく解重合するのに適した乳酸のオリゴマーを形成する 方法であって、 A.脱イオン水中に含まれる粗製乳酸の溶液を第1の加熱領域に供給し、同加 熱領域において、フリー・ウォータを蒸発させて除去し、縮合重合により乳酸及 び少量のフリー・ウォータを含む縮合ポリマーの溶融部分を形成し、同縮合重合 を縮合ポリマー内のモノマー・ユニットの平均数量(n)が2〜4になるまで行 う工程と、 B.工程Aから得られた縮合ポリマーの溶融部分を少なくとも1つの別の加熱 領域に供給し、同加熱領域では、ポリマーの拡散表面積を増大させ、残留乳酸及 び縮合ポリマーをnが8〜25になるまで更に縮合重合し、フリー・ウォータ及 びバウンド・ウォータの両方を蒸発させて除去する工程と、前記工程A及び工程 Bは反応物と接触する装置表面を鉄分含有量の低い材料から形成した装置内で実 施すること を含む方法。 23.ポリ乳酸を形成する方法であって、 A.開環触媒を請求項1または請求項21の方法で形成された精製ラクチドと 混合する工程と、 B.ラクチドの開環重合によりポリ乳酸を形成すべく、前記混合物を加圧下に おいて100〜200℃の温度で加熱する工程と を含む方法。
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