JPH10501500A - 電動シートベルト張力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 車両シートベルトへの張力印加を制御する方法および装置(10)は、制御プロセッサ(20)およびモータ(12)を使用してシートベルトに初期張力を加える。初期張力印加後、制御プロセッサ(20)はシートベルトに加わるすべての張力を実質的に除去する一方、エンコーダ(18)を介してシートベルトのペイアウトを連続的に監視する。該装置は位置ずれ警報を発信し、また衝突判別装置(22)および／または物体検出レーダー装置(26)からの車両加速情報に応答してシートベルトの張力印加を制御する。該装置はさらに交換可能発火カートリッジ(38)をもつ発火予張力装置(32)を用いることにより早期のシートベルト張力作動を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】 電動シートベルト張力装置 発明の背景 本発明は概して車両用シートベルト装置に関し、特に電動ベルト張力制御を介 して乗員の快適性を高めるシートベルト装置に関する。 一般に、公知のシートベルト装置は通常張力装置と予張力装置を組み合わせて 、シートベルトの張力を制御するものである。標準のベルト張力装置はバネ圧を 加えて一定のベルト張力をかけることにより作動する。バネ予圧は部分的に緩み を取り除いてベルトが乗員の胸にしっくり収まる一方、厚い衣服によって発生す る緩みを除くほど強くベルトを引っ張らないように設計されている。ベルト張力 は常時印加されているので、通常の張力装置により示されるベルト張力は煩わし いものと感じられることが多く、その結果乗員のなかにはベルトを締めなかった り、あるいはあまりにもベルトを緩めすぎて、胸部押さえベルトの機能が損なわ れるほどベルト張力を解除してしまう者もいる。 公知の予張力装置の構成も満足のゆくものではないことが明らかになっている 。すなわち、標準のシートベルト予張力装置は通常ガス起爆装置を使用して、膝 および胸部ベルトの緩みを巻き上げる機構を作動かつ駆動する発火装置の形態を とっている。しかしながら、標準のシートベルト予張力装置は、巻取り動作が発 火装置によって作動するピストンの力と行程に依存しているので、ベルトの長さ を巻き取る能力に限界がある。従って、上述のように煩わしさを解消するために ベルトを長くしてしまうと、予張力装置が十分な長さを巻き取って乗員の保護を 最適に行うことができない場合があるという事実により、公知のベルト張力装置 の難点は倍加されることになる。 以上述べた欠点に加えて、公知の乗員拘束装置は、乗員が乗員拘束装置による 保護を受けることができる最適位置を外れていることを、乗員に知らせることが できない。 発明の要約 従って、本発明の一目的は、危険のない状態では張力を加えない改良型シート ベルト張力装置を提供することである。 本発明の他の目的は、感知された車両加速度、衝撃を加える可能性のある物体 の検出、および／または、車両における固定構造物に対する乗員の位置の検出に 基づいてシートベルトの張力を電子的に制御する、改良型シートベルト張力装置 を提供することである。 本発明の他の目的は、再利用可能な発火式予張力装置を使用して作動後に予張 力装置を修理する費用と手間を削減し、これによって、作動しきい値レベルを下 げることに対する費用面での抵抗を排除しうるシートベルト張力装置を提供する ことである。 さらに本発明の他の目的は、信頼性が高くしきい値の低い伸張能力を備え、実 質的に張力が加わらない通常作動モードを形成するよう、電気的にシートベルト 張力を制御するシートベルト張力装置を提供することである。 さらに本発明の他の目的は、外部レーダー装置の出力を利用して潜在的な車両 衝撃力を予想し、これによってシートベルトの張力作動を早期に行うシートベル ト張力装置を提供することである。 本発明によれば、車両に用いられるシートベルトの張力を制御する方法および 装置は、シートベルトまたはショルダーベルトの巻取り状態からの展開を検出し 、引き出されたベルトの量を確定し、ベルトのバックルが掛けられた後乗員に対 して所定の第一の張力がシートベルトにより加えられるまで、ベルトを漸次巻戻 すよう巻取り手段を作動する手順より成る。漸次巻戻されるベルトの量は追跡さ れ、これに従って巻取り手段が解除されて、乗員に対しシートベルトによって加 えられた張力を実質的に解除することにより、シートベルトを無張力状態にする ものである。ベルトが無張力状態にある間は、本発明は、乗員の身体の動きに対 応するベルトの引き出し量を連続的に監視する装置を有し、監視されたベルト引 き出し量を所定の「ペイアウト」(pay out)値と比較し、乗員位置ずれ警報を発 生し、監視された量が所定値を越えたら再び張力を加えるものである。さらに本 発明はまた、連続的に車両の加速度を監視し、車両加速度が第一のしきい値を越 えたかどうかを判断し、第一のしきい値を越えた場合、所定の第一の張力よりも 大きい所定の第二の張力が乗員に加えられるまで、シートベルトを巻戻すよう巻 取り手段を作動するものである。車両加速度が第一のしきい値以下に下がると、 巻取り 手段は短期の遅延後解除され、シートベルトにより加えられた張力を解放する。 さらに本発明は、車両加速度が第一のしきい値よりも大きい第二のしきい値を越 えたかどうかを判断し、第二のしきい値を越えた場合は予張力手段を起動する。 該予張力装置は、巻取り手段により発生した所定の第二の張力よりも大きな所定 の第三の張力によりシートベルトを巻戻す。 さらに本発明によれば、所定の第三の張力により車両シートベルトを巻戻す予 張力手段は、交換可能発火カートリッジと、所定の車両加速状態の検出に応じて 交換可能発火カートリッジに点火する手段と、発火カートリッジが点火されたと き該巻取り手段を作動するためにこの巻取り手段に接続された作動手段より成り 、有利に実施することができる。点火後は、衝突エネルギーが低くてベルト装置 に損傷がなかった場合は、発火カートリッジを交換するだけでよい。 添付図面を参照して、以下の好適態様の詳しい説明を読むことにより、本発明 は十分理解しうるものである。 図面の簡単な説明 図１は、本発明に基づく電子式シートベルト張力装置のブロック図、 図２は、本発明の通常の張力制御作動を示す流れ図、 図３は、本発明の第一実施例に基づく緊急張力制御作動を示す流れ図、 図４は、本発明の第二実施例に基づく緊急張力制御作動を示す流れ図である。 好適態様の詳細な説明 図１において、モータ軸16を介してシートベルト巻取り機構14に接続するステ ップモータ等のモータ12を有する、本発明による電子式シートベルト張力装置10 が示されている。シートベルトは膝ベルトおよび／またはショルダーベルトでよ い。軸エンコーダ18が軸16に接続され、制御プロセッサ20に対する軸回転の量と 方向の定量化出力を提供する。本発明の一特徴によれば、モータ12と軸エンコー ダ18には、通常のシートベルト張力装置に用いられるような従来型のバネ予張力 装置は必要がない。当該技術の専門家であれば、軸エンコーダは公知のものであ り、軸エンコーダ18に２つの溝、または、必要な方向関連情報と位置カウントを 得るために絶対位置読み出しを設け、またベルト巻取り機構14はモータ12／軸エ ンコーダ18アッセンブリとは別に簡単に交換可能で、互いに他に影響を及ぼ すことなく交換や修理ができるように設計することができることは容易に理解で きよう。 制御プロセッサ20は軸エンコーダ18、車両外部衝撃判別装置22、シートベルト 連結スイッチ24、および場合により設けられる外部レーダー装置26からの入力を 受信する。制御プロセッサ20は入力データを分析し、制御回路28を介してモータ 12の作動を制御することによって、シートベルト巻取り機構14の作動を制御して シートベルトの張力を調整する。制御器20と装置10の全体的作動を図２を参照し て以下にさらに詳しく説明する。 制御プロセッサ20に加え、シートベルト巻取り機構14の作動はさらに、ロック 機構30および再利用可能な発火作動／予張力装置32によっても制御される。ロッ ク機構は、ｇ力により作動され、および／またはベルト張力によって作動される ロック作動装置34に応答して、巻取り機構14の動きをロックし、これによって、 緊急時すなわちしきい値であるｇ力を越えた場合、その持続時間中シートベルト を最大伸張位置に維持する、「アンチ・ペイアウト」ブレーキとして機能する。 再利用可能発火作動装置32は、危機的な緊急／衝突状況の間、張力印加モータ12 を強化する構成となっている。これに適した再利用可能発火作動装置についての さらに詳しい説明は、本願と同じ名義人が保有する、本明細書でも引用され、組 み込まれた、Behrの米国特許 5,397,075号に述べられている。説明のために、組 み込んだ作動装置32は図１において、機械的駆動機構36および交換可能発火カー トリッジ38より成るものとして示されている。 図２においては、正常時すなわち非緊急状態における本発明のベルト伸張作動 を図示する流れ図が示されている。装置10は、車両車内灯回路（または点火スイ ッチにより制御されないその他の回路、、および／または点火回路より駆動力を 導き出す。手順110において、制御プロセッサ20は軸エンコーダ入力およびベル ト連結スイッチ24入力を監視して、シートベルトが引き出されている、および／ または未使用状態であるかどうかを確定する。ベルトが引き出されている、およ び／または未使用状態であれば、プロセッサ20は手順112でモータ12を作動して シートベルトをベルト巻取り機構14に巻き戻す。車両ドアを開くことにより作動 される現行の車両回路であればどんな回路でも、車両に乗員が入り、ベルトを引 き出 すが使用はせず、車両を起動するがスタートはしないという状態にあれば、「ハ ウスキーピング」(house keeping)作動を開始することかできる。モータ12は、 ベルトを収納位置に引き込む公称巻取り張力を発生する。乗員がベルトを引き出 してバックルを留めるとこの張力を克服することができる。 ベルトを伸張すると、軸エンコーダにより、電子制御プロセッサ20がベルトの 展開を検出して(手順114)、手順116では展開プロセス中にペイアウトされたベル トの量をカウントすることができる。手順118でベルトがバックルで留められる と、引き込み力はまだそのままで、制御プロセス20によりベルト引き込み量がカ ウントされる。さらに本発明によれは、ペイアウトされたベルトの量から、プロ セッサが、乗員が実際にいるかどうかを確定することができ、この情報を利用し て、別途設けられた外部乗員位置感知装置の補足として用いることができる。 引き込み力が加わる(手順120)所定時間後、またはダウンカウント中止後、モ ータ12が起動または高出力レベルで脈動して（手順122）ベルト張力をぴんと整 える。この「ぴんと整える」張力は、乗員には何回かの軽い引きとして感じられ る。こうした引きの間、巻取り器はプロセッサ20がカウントを追跡する間（手順 124）ベルトの巻き込みを続ける。 ベルトから過剰な緩みを除いた後(手順126)、モータにより加えられた巻取り 張力はほぼゼロに低下する(手順128)。従ってベルトは通常使用状態では無張力 状態にあるので、乗員は通常のバネ押圧式ベルト引き込み装置によって加えられ るような連続的なベルト張力に悩まされることはない。ペイアウトされたベルト の量は連続的に追跡されるが、いくつかのカウントのベルトのペイアウトはベル ト張力が回復することなく許容される。乗員が少し身体を動かしたためシステム の許容範囲を越えてさらにベルトが引き出された場合、装置は予め格納された位 置にベルトを巻戻す。 制御器は周期的にモータ12を作動して低レベルの張力を加え(手順130)、張力 印加を再初期化し、これにより、不適当な初期張力印加により、例えは張力の初 期化途上で乗員が後ろに寄りかかる場合など、装置が過剰なペイアウトが発生し たものと誤って判断することを防止する。プロセッサ20はベルトのペイアウトの 監視を続け(手順132)、数カウントを越えるペイアウトを検出した場合(手順 134)、この情報は、独立した乗員位置感知装置の出力用に有効に利用することが できる。所定のペイアウトを越えると、手順136で引き込み張力が作動して、こ れによりベルトに効果的に予張力を加え、乗員に対して「正常」着座位置に戻る 警告の機能を果たす。 さらに本発明によれば、独立した外部乗員位置感知装置が、乗員が安全でない 着座位置にあると判断した場合(手順138)、張力装置10が手順140で警報ランプを 点灯し、引き込み張力が上記の「ぴんと整える」プロセスよりも高いレベルに高 まって乗員の注意を喚起することができる(手順142)。このように高めの張力を 加えることは、乗員に対して「ぴんと調整」するというプロセスを起こさせる。 図３において、急ブレーキ、緊急時、および／または衝突時などの状況におけ る本発明のベルト張力作動を示す流れ図が掲載されている。手順210でベルトが 展開され、バックルで留められたことを装置10が最初に判断すると、装置は、ア ルゴリスム式の車両衝突判別装置などで発生するような、車両加速度を表すデー タを手順212で連続的に監視する。監視されたデータは車両加速度、速度および ／または急激度（すなわち加速度データの傾斜）などを表し、シリコン加工の加 速度計および／または乗員位置感知装置等を使用する、アルゴリスム式衝突判別 装置により発生することができる。この種の感知装置は、本願と同じ名義人が保 有する、本明細書でも引用され、組み込まれた米国特許 5,363,302(Allen et al )，5,337,238(Gioutsos et al)，5,446,661(Gioutsos et al)，5,490,069(Giout sos et al)に教示されている。 加速(ａ)データは第一のしきい値ＴＨ₁(手順214)と比較され、ＴＨ₁を越える と、モータ12はシートベルト(手順216)に対して高レベルの引き込み力を加える よう作動する。しきい値ＴＨ₁は、0.3gの力にほぼ等しいかまたは、その他パニ ックを起こさない程度のブレーキ状態と同等である。加速データがＴＨ₁以下に 下がると、プロセッサは手順218でモータ12が作動したかどうかを判断する。モ ータが作動していれば、ステップ220でモータが作動解除となってベルトに対す る高張力を解除する。 さらに本発明においては、張力作動には、より危機的な状況において、さらに 高い最大限の張力でベルトを引き込む機能が備わっている。すなわち、加速デー タは手順222で第二のしきい値ＴＨ₂と比較され、この場合ＴＨ₂は0.6gの力また はその他妥当なアルゴリスム数にほぼ近似する値としうる。ＴＨ₂を越えると、 モータ12が作動して、手順224において、モータにとって可能な最大のトルクを 加えてベルトを引き込むものである。プロセッサ20は加速データを連続的に監視 しているので、印加されるベルト張力レベルは、加速データが妥当なしきい値以 下に下がれば常に解除される。 減速度が高く、衝突判別装置において安全センサを閉じるのに必要なレベルに ほぼ等しく設定された第三のしきい値ＴＨ₃を越える加速データの場合(手順226) 、あるいは衝突判別アルゴリスムにより定められるより高いレベルの減速度の場 合、手順228で発火作動装置／予張力装置32が起爆される。これにより車両の衝 撃に先だってベルト装置に対して最終的な張力印加が行われる。本発明の特徴お よび長所の一つによれば、これは、エアバッグを展開するしきい値として通常用 いられる速度よりも遅い速度の衝突の際に発生しうるもので、それは予張力装置 32が多少の保守を加えれば、すなわちカートリッジ38の交換により再利用できる からである。換言すれば、車両や拘束装置10に対してあまり高価な損傷が発生し ないので、予張力装置32を早期に作動しても不利な点がないのである。衝突が激 烈で、衝撃アルゴリスムおよび／または所定の減速しきい値を越えることで判断 されるような、ベルトの帯状部分を伸ばしてしまうほどの力であれば、衝突事故 および／またはそのデータは衝突判別装置の衝突記録装置に記録され、修理警報 ランプが点灯する。 比較的低いレベルで起爆することは、比較的低レベルの衝突事故でも保護が得 られ、これによって、高速での衝撃事故の場合には長期間にわたってシートベル トが作動するという点で特に有利である。また低いしきい値での起爆では、発火 式予張力装置が公知の装置に比べて低速のガス発生速度を使用できるので、急激 に張力が加わるベルトによって生じる胸打ちの危険が低下する。 点火後の修理においては、予張力装置32に対するカートリッジ28を交換し、ベ ルトの帯状部の伸びを目視点検する。ベルトの帯状部に伸びがある場合、または 修理警報ランプおよび診断メッセージにより、事故が十分激しいものであること が示された場合は、ベルト帯状部を交換する。低速での展開の結果では通常交換 は必要がない。 図４は、図３に関して上述した装置作動に対して、オプションで設ける物体検 出レーダー装置からの入力を組み込まれた本発明の他の実施例を示す。同様の部 品および作動手順には、同じ符号を付して説明する。手順310で示すように、独 立した、車内搭載レーダー装置26は車両周囲の物理的状態を走査して、物体／障 害物の存在を検出したりこれに応じてさし迫った衝突の危険を予測する。レーダ ー装置26は従来型の構成でよく、レーダー装置の細部は本発明にとって大きな問 題ではないので、当業者には自明の方法で実施して差し支えない。レーダー装置 26が差し迫った衝撃を予測する信号を発信すると、プロセッサはモータ12の早期 作動を実現し、予測された衝撃の1、2秒前に高張力でシートベルトを引き込み始 める(手順216)。車両加速度がしきい値を越えなかった場合のように、衝突が起 こらなければ、ベルト張力は解除される。レーダー装置に応答して実現される牽 引プロセスは、早期にベルトに張力を加えることによって乗員の安全性を高める たけでなく、乗員（すなわち運転者）に対して触知可能な警報信号としても機能 するもので、これにより運転者が防御的な運転方法を実施したり、差し迫った衝 突を避ける行動を潜在的に援助することができる。 以上述べた本発明の実施例に関する説明は例示的目的に限られるものであり、 本明細書に開示された各種の構成上および作動上の特徴に対しては、添付請求の 範囲に定められた本発明の本旨および範囲を逸脱することなく各種の修正を行う ことが可能であることは自明である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．車両シートベルトの張力を制御する方法であって、 シートベルトの巻取り状態からの非巻取り状態への展開を検出し、 引き出されたシートベルトの量を確定し、 車両乗員に対して所定の第一の張力がシートベルトにより加えられるまで、 シートベルトを漸次巻戻すよう巻取り手段を作動し、 巻取り手段を解除して乗員に対しシートベルトによって加えられた第一の所 定の張力を実質的に解放することにより、シートベルトを実質的に無張力状態に し、 シートベルトが無張力状態にある間シートベルトの引き出し量を連続的に監 視し、 監視されたシートベルト引き出し量を所定のペイアウト値と比較し、 監視された量が所定のペイアウト値を越えた場合、乗員位置ずれ警報を発生 し、 連続的に車両の加速度を監視し、 車両加速度が第一のしきい値を越えたかどうかを判断し、 第一のしきい値を越えた場合、所定の第二の張力が乗員に加えられるまでシ ートベルトを巻戻すよう巻取り手段を作動し、 車両加速度が第一のしきい値以下に下がると、巻取り手段を解除してシート ベルトにより加えられた第二の所定の張力を解放し、 車両加速度が第一のしきい値よりも大きい第二のしきい値を越えたかどうか を判断し、 第二のしきい値を越えた場合は予張力手段を起動し、該予張力装置は、巻取 り手段により発生した所定の第二の張力よりも大きな所定の第三の張力により前 記シートベルトを巻戻す手順より成る車両シートベルト張力制御方法。 ２．無張力状態にある間連続的にシートベルト引き出し量を監視する前記手順は 、車両乗員に対して所定の第一の張力がシートベルトによって加えられるまで、 シートベルトを漸次巻戻すよう前記巻取り手段を定期的に作動する手順を有する 、請求項１項に記載の方法。 ３．前記位置ずれ警報を発生する手順は、引き出されたシートベルトの量が所定 のペイアウト値よりも低くなるまで漸次シートベルトを巻き戻すよう前記巻き取 り手段を作動する手順を有する、請求項１項に記載の方法。 ４．車両と物体の間の潜在的衝撃を表す信号を受信し、車両乗員に対して所定の 第二の張力がシートベルトによって加えられるまで、シートベルトを漸次巻戻す よう前記巻取手段を作動する手順をさらに有する、請求項１項に記載の方法。 ５．前記潜在的衝撃を表す信号はレーダー装置により発生する、請求項４項に記 載の方法。 ６．前記予張力手段を起動する手順は、車両衝突の激しさを表すデータを記録し 、車両衝突データが所定の衝突の激しさを表す場合、修理警報を発生する手順を さらに有する、請求項１項に記載の方法。 ７．前記修理警報は伸びの可能性があるためシートベルトを交換する必要がある ことを示す、請求項６項に記載の方法。 ８．前記予張力手段は交換可能発火カートリッジを有し、前記起動手順は前記交 換可能発火カートリッジを点火する手段を有する、請求項１項に記載の方法。 ９．車両シートベルト張力制御装置であって、 シートベルト張力機構に連結された制御手段を有し、前記制御手段は、 車両の所定の状態を監視するプロセッサ手段と、 前記シートベルト張力機構に連結されて、監視された車両の状態に基づいて 前記シートベルトの張力を調整する電動モータと、 シートベルトのペイアウトを検出する手段と、 前記ペイアウト検出手段に応答して安全でない乗員着席状態を検出する手段 と、 前記着座状態検出手段と前記制御手段に連結して、前記電動モータが瞬間的 にシートベルト張力を高めて乗員への引きを加えることにより、検出された安全 でない着席状態を乗員に警告する触知型警報手段より成り、さらに 該シートベルト張力機構に接続して、検出された車両の緊急状態に呼応して 該シートベルトの張力を加える予張力手段であって、前記予張力手段は交換可能 な発火カートリッジを有する予張力手段を有する車両シートベルト張力制御 装置。