JPH1036440A - アミノ基を含有するビニルアルコール系重合体 - Google Patents

アミノ基を含有するビニルアルコール系重合体

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JPH1036440A
JPH1036440A JP18909296A JP18909296A JPH1036440A JP H1036440 A JPH1036440 A JP H1036440A JP 18909296 A JP18909296 A JP 18909296A JP 18909296 A JP18909296 A JP 18909296A JP H1036440 A JPH1036440 A JP H1036440A
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vinyl alcohol
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vinyl
alcohol polymer
polymer
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Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Seiji Tanimoto
征司 谷本
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記の化1で表される単位を0.01〜
30モル%含有するビニルアルコール系重合体。 【化1】 (ここで、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素原
子または置換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化
水素基を表し、Sは硫黄原子を表し、Xはアミノ基を含
有する一価の基を表す。) 【効果】 本発明によれば、機能性に優れたアミノ基を
含有するビニルアルコール系重合体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な変性ビニルア
ルコール系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールは数少ない結晶性
の水溶性高分子として優れた界面特性および強度特性を
有する事から、紙加工、繊維加工およびエマルジョン用
の安定剤に利用されているほか、ポリビニルアルコール
系フィルムおよびポリビニルアルコール系繊維等の原料
として重要な地位を占めている。一方で結晶性を制御し
たり、官能基を導入して特定の性能を向上させた高機能
化の追求も行われており、いわゆる変性ポリビニルアル
コールも種々開発されている。
【0003】アミノ基を有するビニルアルコール系重合
体に関しては、ビニルアミン共重合体(特開平4−25
5702号)、4級アンモニウム塩を含有する重合体
(特開昭56−14504号、特開昭56−11884
4号)、アミノベンザール化物(工業化学雑誌、57
巻、870ページ、1954年)が知られている。しか
し、前二者はアミノ基がビニルアルコール主鎖に直接結
合しているか非常に近い位置にあるために、ポリビニル
アルコールの水酸基との分子内相互作用やポリビニルア
ルコール主鎖の分子運動の影響を受けて、アミノ基の機
能を十分に利用できない場合が多い。また、後者はアミ
ノ基が分子運動性の低いアセタール結合で連結している
ために、アミノ基の機能を十分に利用できない場合が多
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明は、アミノ基の機能を十分に発揮できる新規
な変性ビニルアルコール系重合体を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
新規な変性ビニルアルコール系重合体について鋭意検討
した結果、下記の化3または化4で表される単位を0.
01〜30モル%含有するビニルアルコール系重合体を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】(ここで、R1 、R2 、R3 、R4 および
5 は水素原子または置換基を有していてもよい炭素数
8以下の炭化水素基を表し、Aは窒素原子、酸素原子ま
たは硫黄原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表
し、Sは硫黄原子を表し、Xはアミノ基を含有する一価
の基を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のビニルアルコール系重合
体は、分子鎖中に化3または化4で表される単位を0.
01〜30モル%含有するビニルアルコール系重合体で
あり、該重合体中における化3または化4で表される単
位の分布には特に制限はない。該単位の含有量が0.0
1モル%未満になると、導入効果が十分に発現されず、
30モル%を越えるとビニルアルコール系重合体の保存
安定性(たとえばゲル化)に問題を生じる。該単位の含
有量のさらに好ましい範囲は、0.02〜20モル%で
あり、特に好ましい範囲は0.05〜15モル%であ
る。
【0010】化3または化4で表される単位中のR1
2 、R3 、R4 およびR5 は、水素原子または置換基
を有していてもよい炭素数8以下の炭化水素基であれば
特に制限はないが、R1 が水素原子であり、R2 が水素
原子またはメチル基であり、R3 、R4 およびR5 が水
素原子または炭素数8以下(好ましくは炭素数6以下)
の炭化水素基が好んで使用される。なお、R3 とR
4 (またはR5 )がいっしょになって環を形成すること
も差し支えない。
【0011】化4で表される単位中のAは、窒素原子、
酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい2価の炭化
水素基であればその構造に特に制限はなく、たとえば、
−CH2 OCH2 −、−OCH2 −、−CONH−φ−
OCH2 −、−CONHCH2 −、−CONHCH2
CH2 −、−CONHCH2 OCH2 CH2 −、−CO
NHCH2 OCH2 CH2 CH2 −、−CONHCH2
OCH2 CH2 CH2CH2 −、−CONHCH2 −φ
(CH3 2 −CH2 −等が例示される。(なお、φは
フェニレンを意味する。)
【0012】化3または化4で表される単位中のXは、
アミノ基(一級アミノ基、二級アミノ基および三級アミ
ノ基とこれらの塩ならびに四級アンモニウム塩を含む)
を含有する一価の基であればその構造に特に制限はな
く、たとえば−CH2 CH2 NH2 、−CH2 CH2
2 NH2 、−CH2 CH2 CH2 NHCH3 、−CH
2 CH2 CH2 NHC2 5 、−CH2 CH2 CH2
(CH3 2 、−CH2CH2 CH2 N(C
2 5 2 、−φ−NH2 (1,2−)、−φ−NH2
(1,3−)、−φ−NH2 (1,4−)、−φ−NH
CH3 (1,2−)、−φ−NHCH3 (1,3−)、
−φ−NHCH3 (1,4−)、−φ−NH(CH3
2 (1,2−)、−φ−NH(CH3 2 (1,3
−)、−φ−NH(CH32 (1,4−)およびこれ
らの酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩等、−CH2 CH2 CH2
+ (CH3 3 Cl- 等が例示される。
【0013】本発明のビニルアルコール系重合体は、化
3または化4で表される単位を除くと、実質的にビニル
アルコール単位またはビニルアルコール単位とビニルエ
ステル単位からなる。ビニルエステル単位としては、蟻
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン
酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、2−エチルヘキサ
ン酸ビニル等が挙げられる。
【0014】また、本発明の主旨を損なわない範囲でこ
れら以外のモノマー単位を含有する事は差し支えない。
このような単位を例示するとエチレン、プロピレン、1
−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸などの不飽和
酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまた
はジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜
18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン
酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルア
ミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのアクリ
ルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−
アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリ
ルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あ
るいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのメタクリ
ルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルアミ
ド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシ
アン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニルエー
テル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキク
シアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;塩
化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニ
リデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;トリメ
トキシビニルシランなどのビニルシラン類、酢酸アリ
ル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルア
ルコール等があげられる。
【0015】本発明のビニルアルコール系重合体の分子
量には特に制限はないが、該重合体の4%のジメチルス
ルホキシド(DMSO)溶液の20℃の粘度(B型粘度
計で測定)で表して、3〜10,000cpの範囲が好
ましく、3〜5000cpの範囲がさらに好ましい。ま
たビニルアルコール含量は10〜99.9モル%、好ま
しくは50〜99.9モル%である。
【0016】本発明のビニルアルコール系重合体は、た
とえば、ビニルエステルモノマーとエポキシ基を有する
ビニルモノマーとの共重合体に、アミノ基を有するチオ
ールを反応させた後に加水分解する方法により得る事が
できる。
【0017】エポキシ基を有するビニルモノマーとして
は、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエ
ーテル、ブタジエンモノエポキサイド、1,2−エポキ
シ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテン、
1,2−エポキシ−9−デセン、8−ヒドロキシ−6、
7−エポキシ−1−オクテン、8−アセトキシ−6、7
−エポキシ−1−オクテン、N−(2,3−エポキシ)
プロピルアクリルアミド、N−(2,3−エポキシ)プ
ロピルメタクリルアミド、4−アクリルアミドフェニル
グリシジルエーテル、3−アクリルアミドフェニルグリ
シジルエーテル、4−メタクリルアミドフェニルグリシ
ジルエーテル、3−メタクリルアミドフェニルグリシジ
ルエーテル、N−グリシドキシメチルアクリルアミド、
N−グリシドキシメチルメタクリルアミド、N−グリシ
ドキシエチルアクリルアミド、N−グリシドキシエチル
メタクリルアミド、N−グリシドキシプロピルアクリル
アミド、N−グリシドキシプロピルメタクリルアミド、
N−グリシドキシブチルアクリルアミド、N−グリシド
キシブチルメタクリルアミド、4−アクリルアミドメチ
ル−2,5−ジメチル−フェニルグリシジルエーテル、
4−メタクリルアミドメチル−2,5−ジメチル−フェ
ニルグリシジルエーテル、アクリルアミドプロピルジメ
チル(2,3−エポキシ)プロピルアンモニウムクロリ
ド、メタクリルアミドプロピルジメチル(2,3−エポ
キシ)プロピルアンモニウムクロリド、メタクリル酸グ
リシジル等が用いられる。
【0018】アミノ基を有するチオールとしては、2−
アミノエタンチオール、3−アミノプロパンチオール、
3−(N−メチル)アミノプロパンチオール、3−
(N,N−ジメチル)プロパンチオール、3−(N−エ
チル)アミノプロパンチオール、3−(N,N−ジエチ
ル)プロパンチオール、2−アミノチオフェノール、3
−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、
2−(N−メチル)アミノチオフェノール、3−(N−
メチル)アミノチオフェノール、4−(N−メチル)ア
ミノチオフェノール、2−(N,N−ジメチル)アミノ
チオフェノール、3−(N,N−ジメチル)アミノチオ
フェノール、4−(N,N−ジメチル)アミノチオフェ
ノール等があげられる。また、これらの酢酸エステルや
安息香酸エステル等のエステルも使用できる。
【0019】本発明のビニルアルコール系重合体の製造
には、チオール基もしくはチオエステル基とエポキシ基
との反応を利用するが、該反応は、無溶媒、またはチオ
ール基もしくはチオエステル基を有する化合物ならびに
エポキシ基を有する化合物を溶解もしくは膨潤させる溶
剤中で実施される。このような溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブチル
アルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジエチルエーテル等のエーテル類やn−ヘキサン等
の炭化水素類が挙げられ、単独もしくは混合して使用さ
れる。反応条件は、エポキシ基の構造やチオールもしく
はチオエステルの構造により異なるが、通常、溶剤を使
用する場合のポリマー濃度5〜90%、チオール基もし
くはチオエステル基の濃度/エポキシ基濃度=1.0〜
5.0(モル比)で、反応温度0〜250℃、反応時間
0.01〜20時間である。ここで、チオールとの反応
では3級アミン(例えばトリエチルアミン、ピリジン
等)、ホスフィン(例えばトリブチルホスフィン、トリ
フェニルホスフィン等)、水酸化ナトリウム、テトラエ
チルアンモニウムヒドロオキサイド、ナトリウムメチラ
ート等の塩基性化合物が、チオエステルとの反応ではト
リブチルアンモニウムクロリド、トリブチルアンモニウ
ムブロミド等の4級アンモニウム塩がそれぞれ反応触媒
として有効である。また、チオールの酸化を防止するた
めに、反応系を脱気あるいは窒素置換したり、酸化防止
剤等を添加することもできる。
【0020】チオール基もしくはチオエステル基とエポ
キシ基との反応に引き続く加水分解には、通常のポリビ
ニルエステルのけん化で用いられる塩基性触媒または酸
触媒を用いたけん化反応がそのまま適用できる。すなわ
ち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラート等の塩基性触媒やp−トルエンスルホン酸等の
酸性触媒を用い、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、エチレングリコール等のアルコールや
グリコールを溶媒として反応が行われる。この場合、ビ
ニルエステル系重合体や触媒の溶解性を向上するため
に、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホ
キシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トル
エン、アセトン、水等の溶剤が適宜混合して使用され
る。けん化反応の条件は、使用するビニルエステル系重
合体の構造や目的とするビニビニルアルコール系重合体
けん化度によって適宜調整されるが、通常、けん化は触
媒濃度/ビニルエステル単位濃度(モル比)=0.00
1〜1.2、反応温度:20〜180℃、反応時間:
0.1〜20時間の範囲で実施される。
【0021】本発明で得られる化3または化4で表され
る単位を含有するビニルアルコール系重合体は、繊維糊
剤、繊維処理剤、繊維加工剤、クリアーコーテイング、
クレーコーティング等の紙コーティング剤用バインダ
ー、感熱紙のオーバーコート用バインダー等の紙加工
剤、有機、無機顔料用の分散剤、エマルジョン用重合分
散安定剤、塩ビ用重合分散安定剤、セラミックス用バイ
ンダー、画像形成材料、感光性樹脂、ホルマール樹脂や
ブチラール樹脂等のポリビニルアセタール用原料、ゲル
用基材、フィルム、繊維等に、アミノ基の反応性を利用
して、単独あるいは無変性PVAや他の変性PVAとの
併用、でんぷん(およびその変性物)、セルロース誘導
体、ガム類、ゼラチン、カゼイン等の他種ポリマーとの
併用、可塑剤との併用、エポキシ化合物、ジアルデヒ
ド、イソシアネート等の架橋剤との併用で利用される。
【0022】
【実施例】以下、合成例や実施例により本発明をさらに
具体的に説明するが、本発明は実施例により何等制限さ
れるものではない。なお、合成例や実施例中の「部」や
「%」は、特に断わりのない限りそれぞれ「重量部」お
よび「重量%」を表す。
【0023】(エポキシ基を有するビニルエステル系重
合体の合成例) 合成例1 攪拌基、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、酢酸ビニルモノマー405部、アリルグリシ
ジルエーテル11部およびメタノール30部を仕込み、
窒素ガスを15分バブリングして脱気した。別途、メタ
ノール15部に2,2'- アゾイソブチロニトリル4.5部
を溶解した開始剤溶液を調製し、窒素ガスのバブリング
により窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が6
0℃となったところで、別途調製した開始剤溶液を添加
し重合を開始した。60℃で4時間重合し冷却して重合
を停止した。この時の固形分濃度は54.8%であっ
た。続いて30℃、減圧下にメタノールを時々添加しな
がら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢
酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度44.5%)
を得た。このメタノール溶液の一部をエーテル中に投入
してポリマーを回収し、アセトン−エーテルで2回再沈
精製した後、40℃で減圧乾燥した。この精製ポリマー
について、CDCl3 を溶媒にしてプロトンNMR(日
本電子製、GSX-270 )測定およびアセトン中の極限粘度
測定(JIS)を実施し粘度平均分子量を算出したとこ
ろ、アリルグリシジルエーテル単位(エポキシ基)を
2.1モル%含有する粘度平均分子量が80×103
ポリ酢酸ビニル共重合体であった。
【0024】合成例2〜7 合成例1と同様にして(ただし、ビニルエステルモノマ
ーの種類や量、メタノール量、開始剤の種類や量、およ
び未反応ビニルエステルモノマーの除去に一部n−ブタ
ノールを使用等、適宜変更)、表1に示すエポキシ基を
有するビニルエステル系重合体を得た。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1 攪拌基、還流冷却管、窒素導入管および温度計を備えた
反応器に、合成例1で得たエポキシ基を有する重合体の
メタノール溶液(濃度44.5%)100部を計り取り
15分窒素ガスをバブリングした後、2−アミノチオフ
ェノール8.0部と水酸化ナトリウム0.03部をメタ
ノール48部に溶解したものを仕込んだ。攪拌しながら
50℃で2時間反応させた後、40℃に冷却してから1
0%濃度の水酸化ナトリウムのメタノール溶液を40部
添加しけん化を行った。40℃で5時間放置した後粉砕
し、酢酸8部を加えて中和してからソックスレー抽出器
を用いてメタノールで48時間以上洗浄し、60℃で2
0時間以上乾燥して、変性ビニルアルコール系重合体得
た。該重合体のIRおよびプロトンNMR(d6 −DM
SO)を測定したところ、エポキシ基は完全に消失して
おり、2.1モル%のアニリン基の導入が確認でき、ビ
ニルアルコール含量は97.0モル%であった。また、
該ポリマーの4%DMSO溶液を調整し、20℃で粘度
を測定したところ61.2cpであった。
【0027】実施例2〜9 実施例1と同様にして、表2に示す変性ビニルアルコー
ル系重合体が得られた。いずれの場合も目的とした変性
物が得られた。
【0028】
【表2】
【0029】2−ATP:2−アミノチオフェノール 4−ATP:4−アミノチオフェノール 2−AET:2−アミノエタンチオール 2−DMAET:2−(N,N−ジメチル)アミノエタ
ンチオール 2−DMATP:2−(N,N−ジメチル)アミノチオ
フェノール VA:ビニルアルコール単位
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、機能性に優れたアミノ
基を含有するビニルアルコール系重合体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 226/02 MNL C08F 226/02 MNL 228/02 MNR 228/02 MNR

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の化1または化2で表される単位を
    0.01〜30モル%含有するビニルアルコール系重合
    体。 【化1】 【化2】 (ここで、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は水素原
    子または置換基を有していてもよい炭素数8以下の炭化
    水素基を表し、Aは窒素原子、酸素原子または硫黄原子
    を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表し、Sは硫黄
    原子を表し、Xはアミノ基を含有する一価の基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 Xが、ベンゼン環に直接結合したアミノ
    基を含有する一価の基である請求項1記載のポリビニル
    アルコール系重合体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006064940A1 (en) * 2004-12-14 2006-06-22 Nippon Shokubai Co., Ltd. Amino group-containing water-soluble copolymer
JP2013053267A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Kuraray Co Ltd 変性ビニルアルコール系重合体、変性ビニルエステル系重合体、およびそれらの製造方法

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