JPH1035113A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH1035113A
JPH1035113A JP8358755A JP35875596A JPH1035113A JP H1035113 A JPH1035113 A JP H1035113A JP 8358755 A JP8358755 A JP 8358755A JP 35875596 A JP35875596 A JP 35875596A JP H1035113 A JPH1035113 A JP H1035113A
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JP
Japan
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group
recording material
compound
coupler
diazo
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Application number
JP8358755A
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English (en)
Inventor
Kimiatsu Nomura
公篤 野村
Koji Sato
弘司 佐藤
Naoto Yanagihara
直人 柳原
Tetsunori Matsushita
哲規 松下
Masajiro Sano
正次郎 佐野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/52Compositions containing diazo compounds as photosensitive substances
    • G03C1/58Coupling substances therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/52Compositions containing diazo compounds as photosensitive substances
    • G03C1/54Diazonium salts or diazo anhydrides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品位のマゼンタ系画像を得ることがで
き、且つ、地肌白色度の高い優れた生保存性を示し、画
像部、非画像部の耐光性に優れた感熱記録材料を提供す
る。 【解決手段】 支持体上に、好ましくはマイクロカプセ
ルに内包されているジアゾ化合物と、カプラーとを含有
する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、カプラ
ーとして下記一般式(1)で表されるピラゾロン化合物
の少なくとも1種を含むことを特徴とする。 一般式(1) 【化1】 式中、Arは核に複数の置換可能なフェニル基、ナフチ
ル基、芳香族複素環基を表し、R1 、R2 はそれぞれ独
立にアルキル基、アルケニル基、アリール基を表し、R
1 、R2 は互いに結合してヘテロ環を形成していてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジアゾ化合物とカ
プラーの組み合せを発色成分として用いる感熱記録材料
に関し、特に、記録後の画像部耐光性、非画像部耐光性
に優れたジアゾ感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩化合物)
はフェノール誘導体や活性メチレン基を有する化合物な
どのカプラーと呼ばれる化合物と反応してアゾ染料を形
成する。また光照射によって分解し、その活性を失う。
この性質を利用して、ジアゾ化合物は、ジアゾコピーに
代表される光記録材料として古くから利用されている
(日本写真学会編「写真工学の基礎−非銀塩写真編−」
コロナ社(1982)89〜117、182〜201頁
参照)。
【0003】最近では画像の定着が要求される記録材料
にも応用され、代表的なものとして、ジアゾ化合物とカ
プラーを画像信号に従って加熱し、反応させて画像を形
成させた後、光照射して画像を定着する、光定着型感熱
記録材料が提案されている(佐藤弘次ら 画像電子学会
誌 第11巻 第4号(1982)290〜296頁な
ど)。
【0004】しかしながら、これらの記録材料は、暗所
であっても活性なジアゾ化合物が徐々に熱分解して反応
性を失うので、記録材料としてのシェルライフが短いと
いう欠点があった。この欠点を改善する目的で、ジアゾ
化合物をマイクロカプセル中に内包させ、ジアゾ化合物
を、水・塩基のような分解を促進させる化合物と隔離す
る方法が提案された。この方法により、記録材料のシェ
ルフライフを飛躍的に向上させることが可能となる(宇
佐美智正ら 電子写真学会誌 第26巻 第2号(19
87)115〜125頁)。
【0005】室温より高いガラス転移温度を有するマイ
クロカプセルは、室温におけるカプセル壁が物質非透過
性を示す一方、ガラス転移温度以上では物質透過性を示
すので、熱応答性マイクロカプセルとして、感熱記録材
料に使用できる。即ち、支持体上に、ジアゾ化合物を含
有した熱応答性マイクロカプセルとカプラーおよび塩基
を含有する感熱記録層を塗布した記録材料により、
(1)ジアゾ化合物の長期間安定保存ができる。(2)
加熱による発色画像形成、(3)光照射による画像定着
化が可能となる。
【0006】このような感熱記録材料に於いて、近年多
色画像を形成する記録材料(特開平4−135787、
同4−144784)のような高機能化が行われてい
る。記録材料の高機能化に伴い、記録前の生保存性、記
録後の画像部、非画像部の耐光性の性能向上が望まれて
いる。例えば赤色画像を得る為に環状1,3−ジケトン
化合物をカプラーとして用いる方法が提案されている
(特開平2−54250、同2−54251)。しかし
ながら、これらの方法では上記性能が十分でないという
欠点があった。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記の欠点を解決するために鋭意検討した結果、カ
プラーとしてピラゾロン化合物を使用することにより、
極めて良好な結果を得られることを見出し本発明に到達
した。従って本発明の目的は、高品位の赤色系画像を得
ることができ、且つ、地肌白色度の高い優れた生保存性
を示し、画像部、非画像部の耐光性に優れた感熱記録材
料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に、ジアゾ化合物と、該ジアゾ化合物と熱時反応して
発色するカプラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱
記録材料において、該カプラーとして下記一般式(1)
で表されるピラゾロン化合物の少なくとも1種を含むこ
とを特徴とする感熱記録材料により達成された。 一般式(1)
【0009】
【化3】
【0010】式中、Arは核に複数の置換可能なフェニ
ル基、ナフチル基、芳香族複素環基を表し、ここで置換
基としては、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメ
チル基、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基、スルファモイル基を含む。
1 、R2 はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル
基、アリール基を表し、R1 、R2 は互いに結合してヘ
テロ環を形成していてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、
1 、R2 は同一でも異なってもよく、好ましくは、炭
素原子数1〜20の置換又は無置換のアルキル基を表
す。詳しくは、炭素原子数1〜20無置換のアルキル基
であり、分岐を有していてもよい。さらに、炭素原子数
1〜10のハロゲン置換アルキル基、炭素数1〜10の
アルコキシ基で置換された炭素数2〜20のアルキル
基、炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換された炭
素数7〜20のアルキル基、炭素数2〜18のアルコキ
シカルボニル基で置換された炭素数3〜19のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基で置換された炭素数7
〜11のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、
炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。
【0012】式中、Arはフェニル基、ナフチル基、ピ
リジル基、ピリミジル基、イミダゾリル基、トリアゾリ
ル基が好ましく、特に、フェニル基が好ましい。Arの
ナフチル基、フェニル基、芳香族複素環基に導入しうる
置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
1〜20のアルコキシ基、Br、Cl、F、CN、炭素
数1〜20のアシル基、炭素数2〜18のアルコキシカ
ルボニル基、アルコキシ基が炭素数1〜20のアルコキ
シカルボニル基、炭素数1〜21の置換若しくは無置換
のカルバモイル基、炭素数0〜20の置換若しくは無置
換のスルファモイル基等が挙げられる。なかでも、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基等が好ましい。
【0013】
【化4】
【0014】Arが前記式に示す如きフェニル基の場
合、これらの置換基は少なくとも1位の位置に有ること
が好ましく、1位と5位の位置に塩素原子、3位の位置
に塩素原子、メチル基、シアノ基、アルコキシ基を有す
るものがより好ましい。好ましい置換基を下記に例示す
る。
【0015】
【化5】
【0016】以下に、本発明に係るピラゾロン化合物を
具体的に例示するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】これらのカプラーはケト形、エノール形の
いずれか一方であってもよく、さらに、両者の混合物で
あってもよい。
【0028】本発明の感熱記録材料においてカプラーと
共に用いられるジアゾ化合物は、カプラーとカップリン
グ反応を起こして発色することができ、また光によって
分解することができる化合物である。これらは芳香環部
分の置換基の位置や種類によって様々な最大吸収波長を
持つ。塩を形成するジアゾニウムとしては(A)ジアゾ
ニオ基のp位がアリールチオ基、アルキルチオ基のもの
及び(B)ジアゾニオ基のp位に置換アミノ基のものが
好ましい。(A)の例としては、4−(p−トリルチ
オ)−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−
(4−クロロフェニルチオ)−2,5−ジブトキシベン
ゼンジアゾニウム、4−(2−エチルヘキシルチオ)−
2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウムが好ましい。
(B)の例としては、下記一般式(2)で表されるもの
が好ましい。 一般式(2)
【0029】
【化16】
【0030】式中、R3 、R4 、R5 は、アルキル基、
アラルキル基またはアリール基を表す。R3 とR4 は窒
素原子とともに環を形成してもよい。X- は酸アニオン
を表す。
【0031】一般式(2)において、R3 、R4 、R5
で表される基としては炭素数1〜18のアルキル基、炭
素数7〜21のアラルキル基、炭素数6〜20のアリー
ル基が好ましく、これらは更に置換基を有していてもよ
い。
【0032】一般式(2)において、R3 、R4 、R5
が置換基を有する場合の置換基としてはアルキル基、ア
リール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカ
ルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイ
ル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基などが
挙げられる。一般式(2)において、R3 、R4 、R5
の合計の炭素数の総和は油溶性の点から12以上が好ま
しく、特には14以上が好ましい。
【0033】一般式(2)において、X- で表される酸
アニオンの酸の具体例としては、例えば、下記の例が挙
げられる。炭素数1から9までのポリフルオロアルキル
カルボン酸、炭素数1から9までのポリフルオロアルキ
ルスルホン酸、四フッ化ホウ素、テトラフェニルホウ
素、ヘキサフルオロリン酸、芳香族カルボン酸、芳香族
スルホン酸、更に、塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化ス
ズなどを用いて錯化合物を形成させジアゾニウム塩の安
定化を行うことも出来る。
【0034】一般式(2)のうち発色色相記録前の保存
性の点からは一般式(3)のものが特に好ましい。 一般式(3)
【0035】
【化17】
【0036】式中、R6 はアルキル基、アラルキル基、
アリール基を表わす。L1 及びL2はアルキレン基を表
わし、A1 及びA2 はアルキル基、アラルキル基、アリ
ール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アルキル
スルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル
基、ハロゲン原子、シアノ基を表わす。L1 及びL2
1 及びA2 は互いに同一でも異なっていてもよい。X
- は酸アニオンを表す。一般式(3)の好ましいものと
しては、A1 及びA2 の少なくともひとつがアルコキシ
カルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シ
アノ基であるものが挙げられる。
【0037】本発明で使用するジアゾ化合物は、その融
点が30℃〜200℃のものが好ましいが、取り扱いの
点から50℃〜150℃のものが特に好ましい。
【0038】また、本発明においては、感熱記録材料の
使用前の生保存性を良好なものとするために、後に詳述
する如く、ジアゾ化合物をマイクロカプセル中に内包さ
せることが好ましいが、その際、適当な溶剤に溶解させ
て用いるため、これらの溶剤に対する適当な溶解度と、
低い水溶性とを有していることが好ましい。具体的に
は、使用する有機溶剤に対して5%以上の溶解度を有す
ると共に、水に対する溶解度は1%以下であることが好
ましい。
【0039】本発明においては、感熱記録層中にジアゾ
化合物を0.02〜3g/m2 の範囲で含有させること
が好ましく、発色濃度の点から、特に0.1〜2g/m
2 の範囲で含有させることが好ましい。前記の本発明の
感熱記録材料に好適に使用し得るジアゾ化合物の具体例
を以下に示すが、適用されるジアゾ化合物はこれによっ
て限定されるものではない。
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】一般式(2)で表されるジアゾ化合物は単
独で用いてもよいし、2種以上を併用することも出来
る。さらに色相調整等の諸目的に応じて、一般式(2)
で表されるジアゾ化合物と既知のジアゾ化合物を併用す
ることも出来るが、一般式(2)で表されるジアゾニウ
ム塩が、使用する全ジアゾ化合物の50重量%以上であ
ることが好ましい。併用するジアゾ化合物のうち、好ま
しいものを以下に挙げる。
【0046】4−ジアゾ−1−ジメチルアミノベンゼ
ン、4−ジアゾ−2−ブトキシ−5−クロル−1−ジメ
チルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−メチルベンジル
アミノベンゼン、4−ジアゾ−1−エチルヒドロキシエ
チルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチルアミノ
−3−メトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブ
トキシベンゼン、4−ジアゾ−1−トルイルメルカプト
−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−ピペ
ラジノ−2−メトキシ−5−クロルベンゼン、4−ジア
ゾ−1−(N,N−ジオクチルアミノカルボニル)ベン
ゼン、4−ジアゾ−1−(4−tert−オクチルフェ
ノキシ)ベンゼン、4−ジアゾ−1−(2−エチルヘキ
サノイルピペリジノ)−2,5−ジブトキシベンゼン、
4−ジアゾ−1−〔α−(2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノキシ)ブチリルピペリジノ〕ベンゼンなど。
【0047】本発明においては、一般式(I)で表され
るカプラー成分と共に、色相調整等の目的で、必要に応
じて、塩基性雰囲気でジアゾ化合物とカップリングして
色素を形成する公知のカプラーを併用することもできる
が、使用する全カプラーの50重量%以上が一般式
(I)であることが好ましい。一般式(I)で表される
カプラーと併用することのできる公知のカプラーとして
は、例えば、カルボニル基の隣にメチレン基を有するい
わゆる活性メチレン化合物、フェノール誘導体、ナフト
ール誘導体などがあり、具体例として下記のものが挙げ
られる。
【0048】レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジ
ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミ
ド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒド
ロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルホ
−ナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホ
リノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニ
リド、ベンゾイルアセトニリド、1−フェニル−3−メ
チル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロ
フェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、2−{3
−〔α−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)
−ブタンアミド〕ベンヅアミド}フェノール、2,4−
ビス−(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−
ビス−(ピバロイルアセトアミノメチル)ベンゼンな
ど。
【0049】本発明の感熱記録材料は、その使用前の生
保存性を良好とするために、ジアゾ化合物をマイクロカ
プセルに内包させることが好ましい。この場合に使用さ
れるマイクロカプセルは、常圧で40〜95℃の沸点を
もつ非水溶媒にジアゾ化合物、及び、互いに反応して高
分子物質を生成する同種または異種の化合物を溶解した
溶液を、親水性保護コロイド溶液中に乳化分散した後、
反応容器を減圧にしながら系を昇温して溶媒を留去しつ
つ油滴表面に壁形成物質を移動させ、かつ油滴表面で重
付加又は重縮合による高分子生成反応を進行させて壁膜
を形成させることにより製造される。
【0050】本発明においては、特に、後記にするよう
な、実質的に溶媒を含まないマイクロカプセルを使用す
ることが、良好なシェルフライフを得る点からみて好ま
しい。また、マイクロカプセル壁を形成する高分子物質
は、ポリウレタンやポリウレアの中から選ばれる少なく
とも1種であることが好ましい。以下に、本発明におけ
るジアゾ化合物含有マイクロカプセル(ポリウレア・ポ
リウレタン壁)の製造方法について述べる。
【0051】ます、ジアゾ化合物はカプセルの芯となる
疎水性の有機溶媒に溶解させる。この場合の有機溶媒と
しては、ハロゲン化炭化水素類、カルボン酸エステル
類、リン酸エステル類、ケトン類、エーテル類の中から
選択させる少くとも1種の溶媒が好ましい。芯溶媒中に
は、更に、多価イソシアネートが壁材として添加される
(油相)。
【0052】一方、水相としては、ポリビニルアルコー
ル、ゼラチンなどの水溶性高分子を溶解した水溶液を用
意し、次いで前記油相を投入し、ホモジナイザー等の手
段により乳化分散を行う。このとき水溶性高分子は乳化
分散の安定化剤として作用する。乳化分散を更に安定に
行うために、油相あるいは水相の少なくとも一方に界面
活性剤を添加してもよい。
【0053】多価イソシアネートの使用量は、マイクロ
カプセルの平均粒径が0.3〜12μmで、壁厚みが
0.01〜0.3μmとなるように決定される。分散粒
子径は0.2〜10μm程度が一般的である。乳化分散
液中では、油相と水相の界面において多価イソシアネー
トの重合反応が生じてポリウレア壁が形成される。
【0054】水相中にポリオールを添加しておけば、多
価イソシアネートとポリオールが反応してポリウレタン
壁を形成することもできる。反応速度を速めるために反
応温度を高く保ち、あるいは適当な重合触媒を添加する
ことが好ましい。多価イソシアネート、ポリオール、反
応触媒、あるいは、壁剤の一部を形成させるためのポリ
アミン等については成書に詳しい(岩田敬治 編 ポリ
ウレタンハンドブック日刊工業新聞社 (198
7))。
【0055】前記のジアゾ化合物を溶解し、マイクロカ
プセルの芯を形成することの疎水性有機溶媒としては、
沸点100〜300℃の有機溶媒が好ましく、具体的に
はアルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタン、ア
ルキルジフェニルメタン、アルキルビフェニルのような
芳香族炭化水素。塩素化パラフィンがトリキシリルフォ
スフェート、トリクレジルフォスフェートのようなリン
酸エステル類、マレイン酸エステル類、アジピン酸エス
テルのようなカルボン酸エステル類、硫酸エステル類、
スルホン酸エステル類などが挙げられる。これらは2種
以上混合して用いてもよい。
【0056】カプセル化しようとするジアゾ化合物のこ
れらの溶媒に対する溶解性が劣る場合には、用いようと
するジアゾ化合物の溶解性の高い低沸点溶媒を併用する
こともできる。具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、
メチレンクロライド、テトラヒドロフラン、アセトンな
どが挙げられる。また低沸点溶媒のみをカプセルの芯に
用いた場合には、カプセル化反応中に溶媒は蒸散し、カ
プセル壁とジアゾ化合物が一体となって存在する、いわ
ゆるコアレスカプセルが形成される。
【0057】マイクロカプセル壁の原料として用いる多
価イソシアネート化合物としては3官能以上のイソシア
ネート基を有する化合物が好ましいが、2官能のイソシ
アネート化合物を併用してもよい。具体的にはキシレン
ジイソシアネートおよびその水添物、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネートおよびその
水添物、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシア
ネートを主原料とし、これらの2量体あるいは3量体
(ビューレットあるいはイソシヌレート)の他、トリメ
チロールプロパンなどのポリオールとのアダクト体とし
て多官能としたもの、ベンゼンイソシアネートのホルマ
リン縮合物などが挙げられる。
【0058】更に、ポリオール又はポリアミンを、芯と
なる疎水性溶媒中又は分散媒となる水溶性高分子溶液中
に添加しておき、マイクロカプセル壁の原料の一つとし
て用いることもできる。これらのポリオール又はポリア
ミンの具体例としては、プロピレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミ
ン、ソルビトール、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げ
られる。ポリオールを添加した場合には、ポリウレタン
壁が形成される。
【0059】このようにして調整されたカプセルの油相
を分散する水溶性高分子水溶液に用いる水溶性高分子
は、乳化しようとする温度における水に対する溶解度が
5以上の水溶性高分子が好ましく、その具体例として
は、ポリビニルアルコールおよびその変性物、ポリアク
リル酸アミドおよびその誘導体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン−ア
クリル酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カゼ
イン、ゼラチン、澱粉誘導体、アラビヤゴム、アルギン
酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0060】これらの水溶性高分子は、イソシアネート
化合物との反応性がないか、低いことが好ましく、たと
えばゼラチンのように分子鎖中に反応性のアミノ基を有
するものは、予め変性するなどして反応性をなくしてお
くことが必要である。また、界面活性剤を添加する場合
には、界面活性剤の添加量は、油相の重量に対して0.
1%〜5%、特に0.5%〜2%であることが好まし
い。
【0061】乳化は、ホモホジナイザー、マントンゴー
リー、超音波分散機、ケディーミルなど、公知の乳化装
置を用いることができる。乳化後は、カプセル壁形成反
応を促進させるために乳化物を30〜70℃に加温する
ことが行われる。また反応中はカプセル同士の凝集を防
止するために、加水してカプセル同士の衝突確率を下げ
たり、充分な攪拌を行う等の必要がある。
【0062】また、反応中に改めて凝集防止用の分散剤
を添加しても良い。重合反応の進行に伴って炭酸ガスの
発生が観測され、その終息をもっておよそのカプセル壁
形成反応の終点とみなすことができる。通常、数時間反
応させることにより、目的のジアゾ化合物含有マイクロ
カプセルを得ることができる。
【0063】本発明においては、ジアゾ化合物とカプラ
ーとのカップリング反応を促進する目的で有機塩基を加
える。これらの有機塩基は、単独で用いても2種以上併
用して用いることもできる。塩基性物質としては、第3
級アミン類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン
類、フォルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、
モルホリン類等の含窒素化合物が挙げられる。
【0064】これらの中でも、特に、N,N’−ビス
(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジ
ン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)−
2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス
〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプ
ロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス(3−フェニルチ
オ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−
ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−ヒ
ドロキシプロピル−N’−メチルピペラジン、1,4−
ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロキ
シ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類;
【0065】N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒド
ロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モ
ルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼ
ン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキ
シ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N
−(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリ
ジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、ト
リフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジ
ン、ジシクロヘキシルフェニルグアニジン等のグアニジ
ン類等が好ましい。
【0066】本発明においては、ジアゾ化合物1重量部
に対するカプラー成分及び塩基性物質の使用量は、それ
ぞれ0.1〜30重量部であることが好ましい。本発明
においては、上記した有機塩基の他にも、発色反応を促
進させる目的で発色助剤を加えることができる。発色助
剤とは、加熱記録時の発色濃度を高くする、もしくは最
低発色温度を低くする物質があり、カプラー、塩基性物
質、もしくはジアゾ化合物等の融解点を下げたり、カプ
セル壁の軟化点を低下せしめる作用により、ジアゾ化合
物、塩基性物質、カプラー等が反応しやすい状況を作る
ためのものである。
【0067】本発明の発色助剤に含まれるものとして、
例えば低エネルギーで迅速かつ完全に熱現像が行われる
ように、感光層中にフェノール誘導体、ナフトール誘導
体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナフタ
レン類、ヒドロキシ化合物、アミド化合物、スルホンア
ミド化合物等を加えることができる。これらの化合物
は、カプラー成分や塩基性物質の融点を低下させるか、
あるいは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、
その結果高い発色濃度を可能とするものと考えられる。
【0068】本発明の発色助剤には熱融解性物質も含ま
れる。熱融解性物質は、常温では固体であって加熱によ
り融解する融点50℃〜150℃の物質であり、ジアゾ
化合物、カプラー、或いは塩基性物質等を溶かす物質で
ある。これらの化合物の具体例としては、カルボン酸ア
ミド、N置換カルボン酸アミド、ケトン化合物、尿素化
合物、エステル類が挙げられる。本発明の記録材料にお
いては、熱発色画像の光及び熱に対する堅牢性を向上さ
せ、または、定着後の未印字部分の光による黄変を軽減
する目的で、以下に示す公知の酸化防止剤等を用いるこ
とが好ましい。
【0069】上記の酸化防止剤については、例えばヨー
ロッパ公開特許、同第223739号公報、同3094
01号公報、同第309402号公報、同第31055
1号公報、同第310552号公報、同第459416
号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開
昭54−48535号公報、同62−262047号公
報、同63−113536号公報、同63−16335
1号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−
71262号公報、特開平3−121449号公報、特
開平5−61166号公報、特開平5−119449号
公報、アメリカ特許第4814262号、アメリカ特許
第4980275号等に記載されている。
【0070】更に、感熱記録材料や感圧記録材料におい
て既に用いられている公知の各種添加剤を用いることも
有効である。これらの酸化防止剤の具体例としては、特
開昭60−107384号公報、同60−107383
号公報、同60−125470号公報、同60−125
471号公報、同60−125472号公報、同60−
287485号公報、同60−287486号公報、同
60−287487号公報、同60−287488号公
報、同61−160287号公報、同61−18548
3号公報、同61−211079号公報、同62−14
6678号公報、同62−146680号公報、同62
−146679号公報、同62−282885号公報、
同63−051174号公報、同63−89877号公
報、同63−88380号公報、同63−088381
号公報、同63−203372号公報、同63−224
989号公報、同63−251282号公報、同63−
267594号公報、同63−182484号公報、特
開平01−239282号公報、同04−291685
号公報、同04−291684号公報、同05−188
687号公報、同05−188686号公報、同05−
110490号公報、同05−1108437号公報、
同05−170361号公報、特公昭48−04329
4号公報、同48−033212号公報に記載されてる
化合物を挙げることができる。
【0071】具体的には、6−エトキシ−1−フェニル
−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメ
チル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−
フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−
2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒド
ロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビス
−4−ヒドロキシフェニルプロパン、1,1−ビス−4
−ヒドロキシフェニル−2−エチルヘキサン、2−メチ
ル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチル−2
−フェニルインドール等が挙げられる。
【0072】これらの酸化防止剤の添加量は、ジアゾ化
合物1重量部に対して0.05〜100重量部の割合で
あることが好ましく、特に0.2〜30重量部であるこ
とが好ましい。上記した公知の酸化防止剤はジアゾ化合
物と共にマイクロカプセル中に含有させて用いること
も、あるいはカプラーや塩基性物質、その他の発色助剤
と共に、固体分散物として、もしくは適当な乳化助剤と
共に乳化物にして用いることも、あるいはその両方の形
態で用いることもできる。また酸化防止剤を単独または
複数併用することができるのは勿論である。また、保護
層に添加または存在させることもできる。
【0073】これらの酸化防止剤は同一層に添加しなく
てもよい。更にこれらの酸化防止剤を組み合わせて複数
用いる場合には、アニリン類、アルコキシベンゼン類、
ヒンダードフェノール類、ヒンダードアミン類、ハイド
ロキノン誘導体、りん化合物、硫黄化合物の様に構造的
に分類し、互いに異なる構造のものを組み合わせてもよ
いし、同一のものを複数組み合わせることもできる。
【0074】本発明に用いられるカプラーは、塩基性物
質、その他の発色助剤等と共に、サンドミル等により水
溶性高分子と共に固体分散して用いることもできるが、
適当な乳化助剤と共に乳化物にして用いることが特に好
ましい。好ましい水溶性高分子としては、マイクロカプ
セルを調整する時に用いられる水溶性高分子が挙げられ
る(例えば、特開昭59−190886号参照)。この
場合、水溶性高分子溶液に対してカプラー、塩基性物
質、発色助剤はそれぞれ5〜40重量%になるように投
入される。分散されたあるいは乳化された粒子サイズは
10μm以下であることが好ましい。
【0075】本発明の記録材料には、定着後の地肌部の
黄変を軽減する目的で、光重合性組成物等に用いられる
遊離基発生剤(光照射により遊離基を発生する化合物)
を加えることができる。このような遊離基発生剤として
は、芳香族ケトン類、キノン類、ベンゾイン、ベンゾイ
ンエーテル類、アゾ化合物、有機ジスルフィド類、アシ
ルオキシムエステル類などが挙げられる。添加する量
は、ジアゾ化合物1重量部に対して、遊離基発生剤を
0.01〜5重量部とすることが好ましい。
【0076】また同様に黄変を軽減する目的で、エチレ
ン性不飽和結合を有する重合可能な化合物(以下、ビニ
ルモノマーと呼ぶ)を用いることもできる。ビニルモノ
マーとは、その化学構造中に少なくとも1個のエチレン
性不飽和結合(ビニル基、ビニリデン基等)を有する化
合物であって、モノマーやプレポリマーの化学形態をも
つものである。それらの例としては、不飽和カルボン酸
及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール
とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミンと
のアミド化合物が挙げられる。
【0077】ビニルモノマーはジアゾ化合物1重量部に
対して0.2〜20重量部の割合で用いることが好まし
い。前記遊離基発生剤やビニルモノマーは、ジアゾ化合
物と共にマイクロカプセル中に含有させて用いることも
できる。本発明では以上の素材の他に酸安定剤としてク
エン酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン
酸等を添加することができる。
【0078】本発明の記録材料は、ジアゾ化合物を含有
したマイクロカプセル、カプラー、及び有機塩基、その
他の添加物を含有した塗布液を調整し、紙や合成樹脂フ
ィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレード塗布、エア
ナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、
スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方
法により塗布乾燥して、固型分2.5〜30g/m2
感熱層を設けることが好ましい。本発明の記録材料にお
いては、マイクロカプセル、カプラー、塩基などが同一
層に含まれていても良いが、別層に含まれるような積層
型の構成をとることもできる。また、支持体の上に特願
昭59−177669号明細書等に記載されているよう
な中間層を設けた後、感熱層を塗布することもできる。
【0079】本発明の支持体としては、通常の感圧紙や
感熱紙、乾式や湿式のジアゾ複写紙などに用いられる紙
支持体はいずれも使用することができる他、アルキルケ
テンダイマー等の中性サイズ剤によりサイジングされ
た、pHが5〜9の中性紙(特願昭55−14281号
記載のもの)、特開昭57−116687号記載された
ステキヒトサイズ度とメートル坪量との関係を満たし、
かつベック平滑度が90秒以上の紙、特開昭58−13
6492号に記載された光学的表面粗さが8μm以下
で、かつ厚みが30〜150μの紙、特開昭58−69
091号に記載されている密度0.9g/cm3 以下で
かつ光学的接触率が15%以上の紙、特開昭58−69
097号に記載されたカナダ標準濾水度(JIS P8
121)で400cc以上に叩解処理されたパルプより
抄造してなる塗布液のしみこみを防止した紙、特開昭5
8−65695号に記載のヤンキーマシーンにより抄造
された原紙の光沢面を塗布面とし発色濃度及び解像力を
改良した紙、特開昭59−35985号に記載された原
紙にコロナ放電処理を施し、塗布適性を改良した紙など
も用いることができる。
【0080】また本発明で支持体として使用される合成
樹脂フィルムは、現像過程での加熱に対しても変形せ
ず、寸法安定性を有する公知の材料の中から任意に選択
することができる。このようなフィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム
等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン等のポリオ
レフィンフィルム等が挙げられる。これらは、単体であ
るいは貼り合わせて用いることができる。支持体の厚み
としては、20〜200μmのものが用いられる。
【0081】本発明においては、必要に応じて、感熱記
録層上にサーマルヘッドで印字する際の、スティッキン
グやヘッド汚れ等を防止したり記録材料に耐水性を付与
する目的で、感熱記録層上に、ポリビニルアルコール等
を主成分とし、各種の顔料や離型剤等を添加した保護層
(以下単に保護層と呼ぶ)を、感熱記録上に更に設ける
ことが好ましい。
【0082】このようにして得られる本発明の感熱記録
材料の記録面にサーマルヘッド等で加熱すると、ポリウ
レアあるいはポリウレタンのカプセル壁が軟化し、カプ
セル外のカプラーと塩基化合物がカプセル内に進入して
発色する。記録後は、ジアゾ化合物の吸収波長の光と照
射することにより、ジアゾ化合物が分解してカプラーと
の反応性を失うため、画像の定着が行なわれる。
【0083】定着用光源としては、種々の蛍光灯、キセ
ノンランプ、水銀灯などが用いられる。この発行スペク
トルは、記録材料で用いたジアゾ化合物の吸収スペクト
ルとほぼ一致していることが、効率良く光定着させるこ
とができるので好ましい。また、本発明の感熱記録材料
は、原稿を用いて露光し、画像形成部以外のジアゾ化合
物を分解して潜像を形成させた後、記録材料を加熱して
現像し、画像を得ることができる。
【0084】本発明の感熱記録材料は多色の感熱記録材
料とすることもできる。この多色感熱記録材料(感光感
熱記録材料)については、特開平4−135787号公
報、同4−144784号公報、同4−144785号
公報、同4−194842号公報、同4−247447
号公報、同4−247448号公報、同4−34054
0号公報、同4−340541号、同5−34860号
等に記載されている。具体的には異なる色相に発色する
感熱記録層を積層することにより得ることができる。層
構成としては特に限定されるものではないが、特に感光
波長が異なる2種のジアゾ化合物をそれぞれのジアゾ化
合物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーを
組み合わせた感熱記録層2層(B層、C層)と、電子供
与性無色染料と電子受容性化合物とを組み合わせた感熱
記録層とを積層した多色感熱記録材料が好ましい。すな
わち、支持体上に電子供与性無色染料と電子受容性化合
物を含む第1の感熱記録層(A層)、極大吸収波長36
0nm±20nmであるジアゾ化合物と該ジアゾ化合物
と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第2の感熱
記録層(B層)、極大吸収波長400±20nmである
ジアゾ化合物と該ジアゾ化合物と熱時反応して呈色する
カプラーを含有する第3の感熱記録層(C層)とするも
のである。この例において、各感熱記録層の発色色相を
減色混合における3原色、イエロー、マゼンタ、シアン
となるように選んでおけば、フルカラーの画像記録が可
能となる。
【0085】この多色感熱記録材料の記録方法は、まず
第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれるジ
アゾ化合物とカプラーとを発色させる。次に400±2
0nmの光を照射してC層中に含まれている未反応のジ
アゾ化合物を分解させたのち、第2の感熱記録層(B
層)が発色するに十分な熱を与え、該層に含まれている
ジアゾ化合物とカプラーとを発色させる。このときC層
も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾ化合物は分解
しており発色能力が失われているので発色しない。さら
に360±20nmの光を照射してB層に含まれている
ジアゾ化合物を分解して、最後に第1の感熱記録層(A
層)が発色する十分な熱を与えて発色させる。このとき
C層、B層の感熱記録層も同時に強く加熱されるが、す
でにジアゾ化合物は分解しており発色能力が失われてい
るので発色しない。本発明の感熱記録材料は上記のよう
な多色感熱記録材料とすることが好ましい。
【0086】本発明の記録材料を多色感熱記録材料とし
た場合には、感熱記録層相互の混色を防止するために、
中間層を設けることができる。この中間層はゼラチン、
フタル化ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン等の水溶性高分子化合物からなり、適宜、各
種添加剤を含んでいてもよい。塗布量は2〜10g/m
2 が好ましく、さらには4〜5g/m2 が好ましい。ま
た、その膜厚は0.5〜10μmが好ましい。
【0087】
〔実施例1〕
(ジアゾ化合物含有カプセル液Aの調製):酢酸エチル
19部に本発明の(A−3)2.8部、トリクレジルフ
ォスフェート10部を添加して均一に混合した。次いで
この混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田
薬品工業製)7.6部を加えて均一に混合し、I液を得
た。次に、このI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶
液46.1部、水17.5部、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダの10%水溶液2部を加え、40℃、100
00r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳
化物に水20部を加えて均一化した後、攪拌しながら4
0℃で3時間カプセル化反応を行わせてカプセル液Aを
得た。カプセルの粒径は0.85μmであった。
【0088】(カプラー乳化分散液Bの調製〕:酢酸エ
チル10.5部に明細書中で具体例として記載した化合
物(B−1)3.0部、1,1−(p−ヒドロキシフェ
ニル)−2−エチルヘキサンを4.0部、4,4’−
(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノールを
8.0部、トリフェニルグアニジン4.0部、トリクレ
ジルフォスフェート0.64部、マレイン酸ジエチルエ
ステル0.32部を溶かしII液を得た。次に、石灰処理
ゼラチンの15重量%水溶液49.1部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ10%水溶液9部、水35部を4
0℃で均一に混合した中にII液を添加しホモジナイザー
を用いて40℃、10000r.p.m.で10分間乳
化分散した。得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して
酢酸エチルを除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量
を加水により補い、カプラー/塩基乳化液Bを得た。
【0089】(塗布液Cの調液):カプセル液A6部、
水4.4部、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液1.
9部を40℃で均一に混合した後、カプラー/塩基乳化
液B8.3部を添加し、均一に混合し、感熱記録層塗布
液Cを得た。 (保護層塗布液Dの調液):ポリビニルアルコール(重
合度1700、鹸化度88%)10%水溶液32部、水
36部を均一に混合し、保護層塗布液Dを得た。
【0090】(塗布):上質紙にポリエチレンをラミネ
ートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録
層塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃
での乾燥を行い、目的のジアゾ感熱記録材料を得た。固
形分としての塗布量は、各々6.4g/m2 、1.05
g/m2 であった。
【0091】(2)画像記録 (熱記録):京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST
型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが0〜4
0mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印
加電力及びパルス幅を決めジアゾ感熱記録層に熱印字
し、画像を得た。 (光定着):熱記録後、発光中心波長が365nm、出
力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間全面光照射し
た。 (3)記録紙の性能試験
【0092】(画像の色相):画像記録思量の色相評価
を分光光度計(反射)による極大吸収波長(nm)の測
定と目視により行った。極大吸収波長が530〜540
nmの領域によるものはマゼンタとして良好な色相と判
断した。但し、吸収スペクトルの波形が著しく異なるも
のはこの限りではない。
【0093】(生保存性試験):画像記録前の試料を、
60℃で30%RHの条件下に72時間連続で強制保存
した後に、画像記録を行い、画像部のマゼンタ濃度
1 、非画像部のイエロー濃度Y1 をマクベス反射濃度
計により測定した。上記の保存性試験の操作を行わない
試料の画像記録を行い、画像部のマゼンタ濃度M0 、非
画像部のイエロー濃度Y0 をマクベス反射濃度計により
測定した。画像部及び非画像部の生保存性を、上記強制
保存試験後の濃度変化(M1 −M0 )及び(Y1
0 )を目安として示した。この値が小さい程、記録材
料の使用前の生保存性が良好であることを示す。 (耐光性試験):画像記録した試料を32000LUX
の蛍光灯耐光性試験機で72時間連続で光照射し画像部
及び地肌部の変褪色試験を行った。画像濃度測定はマク
ベス濃度計にて初期の反射濃度が約1.1の濃度変化を
調べた。
【0094】〔実施例2〜13〕実施例1で用いたカプ
ラー(B−1)の代わりに本発明の(B−2)、(B−
3)、(B−4)、(B−5)、(B−11)、(B−
19)、(B−21)、(B−29)、(B−44)、
(B−46)、(B−50)、(B−56)を用いてカ
プラー乳化分散液を得た他は実施例1と同様な操作を行
い、記録紙の性能試験を行った。
【0095】〔比較例1〜3〕実施例1で用いたカプラ
ー(B−1)の代わりに、下記化合物A、化合物B、化
合物Cを用いてカプラー乳化分散液を得た他は実施例1
と同様な操作を行い、記録紙の性能試験を行った。
【0096】
【化23】
【0097】〔実施例14〜17〕実施例1で用いたジ
アゾ化合物(A−3)の代わりに、本発明に係る(A−
18)、(A−7)、(A−6)、(A−4)を用いて
カプセル液を得た他は実施例1と同様な操作を行い、記
録紙の性能試験を行った。
【0098】〔比較例4〜9〕実施例1で用いたジアゾ
化合物(A−3)とカプラー(B−4)の代わりに、下
記ジアゾ化合物である化合物D、化合物Eと上記カプラ
ー化合物A、化合物B、化合物Cとを下記の如き組み合
わせで用いてカプラー乳化分散液とカプセル液を得た他
は実施例1と同様な操作を行い、記録紙の性能試験を行
った。
【0099】 ジアゾ化合物 カプラー 比較例4 化合物D 化合物A 比較例5 〃 化合物B 比較例6 〃 化合物C 比較例7 化合物E 化合物A 比較例8 〃 化合物B 比較例9 〃 化合物C
【0100】
【化24】
【0101】記録紙の性能試験結果を下記表に示す。画
像部の色相については、下記表1に示した。
【0102】
【表1】
【0103】生保存性試験結果結果は下記表2に示し
た。
【0104】
【表2】
【0105】耐光性試験の結果は下記表3に示した。
【0106】
【表3】
【0107】これらの結果から、本発明のピラゾロン化
合物と、ジアゾ化合物とを用いた感熱記録材料は、マゼ
ンタ系画像が得られ、画像部、非画像部の耐光性に優
れ、且つ、地肌白色度の高い優れた生保存性を示すこと
がわかった。一方、類似の構造を有するピラゾロン化合
物を用いた比較例は得られる色相もまちまちで、生保存
性特に白色部分の生保存性が低く、耐光性も不十分であ
った。
【0108】〔実施例18〕以下に、イエロー、マゼン
タ及びシアンの3色を独立に熱記録し、フルカラーの画
像を再現することのできる本発明における多層多色感熱
記録材料の作製例を示す。(1)シアン感熱発色層(A層)用塗布液の調製 (電子供与性無色染料を含有するカプセル液の調製) 1.A層−1 電子供与性無色染料のインドリルフタリド化合物〔3−
(4−ジ−n−プロピルアミノフェニル−2−アセチル
アミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4−アザフタリド〕3部を酢酸エ
チル20部に溶解させた後、これにアルキルナフタレン
(ジイソプロピルナフタレン:高沸点溶媒)20部を添
加し、加熱して均一に混合した。得られた溶液に、キシ
リレンジイソシアナート/トリメチロールプロパンの1
対3の付加物(タケネートD−110N:商品名、武田
薬品工業製)20部を添加して均一に攪拌し、電子供与
性無色染料の溶液を調製した。
【0109】2.A層−2 フタル化ゼラチン6%の水溶液54部中に、ドデシルス
ルホン酸ナトリウム2重量%の水溶液2部を添加して調
製した液に、上記の電子供与性無色染料の溶液を加え、
ホモジナイザーを用いて乳化分散し、乳化分散液を得
た。得られた乳化分散液に水68部を加え、混合して均
一にした後、該混合液を攪拌しながら50℃に加熱し、
マイクロカプセルの平均粒子径が1.6μmとなるよう
にカプセル化反応を3時間行わせてカプセル液を得た。
【0110】(電子受容性化合物乳化分散液の調製)電
子受容性化合物であるビスフェノールPをポリビニルア
ルコール4%水溶液150部中に加えた後、ボールミル
にて24時間分散して分散液を作製し、フタル化ゼラチ
ン15%の水溶液45部及びドテシルスルホン酸ナトリ
ウム10%の水溶液5部を混合した溶液に投入し、ホモ
ジナイザーを使用して10分間乳化し、乳化分散液を得
た。 (塗布液の調製)電子供与性無色染料を含有するカプセ
ル液と電子受容性化合物乳化分散液とを、重量比で1対
4となるように混合して塗布液を得た。
【0111】(2)マゼンタ感熱発色層(B層)用塗布
液の調製 (ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)本発明の
ジアゾ化合物(A−3)(365nmの波長の光で分
解)2.0部を、酢酸エチル20部に溶解した後、更に
アルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混
合した。得られた溶液にタケネートD−110N(カプ
セル壁剤)15部を添加し、均一に混合してジアゾ化合
物の溶液を得た。得られたジアゾ化合物の溶液を、ポリ
ビニルアルコール(重合度1700でケン化度88%の
もの)6%の水溶液54部と、ドデシルスルホン酸ナト
リウム2%の水溶液2部を混合した溶液に添加し、ホモ
ジナイザーを使用して乳化分散した。得られた乳化分散
液に水68部を加えて均一に混合し、撹拌しながら40
℃に加熱し、カプセルの平均粒子径が1.1μmとなる
ように3時間カプセル化反応を行わせてカプセル液を得
た。
【0112】(カプラー乳化分散液の調製)本発明に係
るカプラーである(B−1)2部、1,2,3−トリフ
ェニルグアニジン2部、トリクレジルホスフェート0.
3部及びマレイン酸ジエチル0.1部を、酢酸エチル1
0部中に溶解した。得られた溶液を、ゼラチン6重量%
の水溶液50gとドテシルスルホン酸ナトリウム2%の
水溶液2gを混合した水溶液中に投入した後、ホモジナ
イザーを用いて10分間乳化し、乳化分散液を得た。 (塗布液の調製)ジアゾ化合物を含有するカプセル液と
カプラー乳化分散液を重量比で2対3となるように混合
して、塗布液を得た。
【0113】(3)イエロー感熱発色層(C層)用塗布
液の調製 (ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)2,5−
ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジアゾニウムヘキ
サフルオロホスフェート(ジアゾ化合物:420nmの
波長の光で分解)3.0部を酢酸エチル20部に溶解し
た後、これに高沸点溶媒としてアルキルナフタレン20
部を添加し、加熱して均一に混合した。得られた溶液
に、カプセル壁剤としてタケネートD−110Nを15
部添加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶液を得た。
得られたジアゾ化合物の溶液を、フタル化ゼラチン6%
の水溶液54部とドテシルスルホン酸ナトリウム水溶液
2部を混合した溶液に添加し、ホモジナイザーを用いて
乳化分散した。得られた乳化分散液に水68部を加えて
均一に混合した溶液を、更に撹拌しながら40℃に加熱
し、カプセルの平均粒子径が1.3μmとなるように3
時間カプセル化反応を行わせてカプセル液を得た。
【0114】(カプラー乳化分散液の調製)2−クロロ
−5−(3−(2,4−ジ−t−ペンチル)フェノキシ
プロピル)アセトアニリド2部、実施例1のクロマン誘
導体(B−3)2部、1,2,3−トリフェニルグアニ
ジン1部、トリクレジルホスフェート0.3部及びマレ
イン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部中に溶解
し、ゼラチン6%の水溶液50gとドテシルスルホン酸
ナトリウム2%の水溶液2gを混合した水溶液中に投入
した後、ホモジナイザーを用いて10分間乳化し、乳化
分散液を得た。 (塗布液の調製)ジアゾ化合物を含有するカプセル液と
カプラー乳化分散液とを、重量比で2対3となるように
混合して、塗布液を得た。
【0115】(4)中間層用塗布液の調製 ゼラチン(#750:商品名、新田ゼラチン株式会社
製)24重量%水溶液に、アクル−スチレン系樹脂製中
空カプセル(ロ−ペ−クOP−62:商品名、ロームア
ンド・ハース社製)2.4gを加えて均一に混合し、中
間層用塗布液を得た。
【0116】(5)保護層用塗布液の調製 イタコン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318:
商品名、クラレ株式会社製)6%の水溶液100gと、
エポキシ変性ポリアミド(FL−71:商品名、東邦化
学株式会社製)30%の分散液10gとを混合した液
に、ステアリン酸亜鉛40%の分散液(ハイドリンZ:
商品名、中京油脂株式会社製)15gを添加して保護層
液を得た。バック層用塗布液 ゼラチン4%水溶液1,200gをバック層用塗布液と
して使用した。下塗層を設けた支持体の調製 厚さ175μmのポリエチレンテレフタレートの両面に
SBRラテックスを固形分重量で0.3g/m2 となる
ように塗布した後、下記の下塗層用塗布液を片面当たり
の固形分重量が0.1g/m2 となるように両面に塗布
して下塗層を設けた支持体を得た。下塗層用塗布液の調製 ゼラチン5%水溶液(#810:新田ゼラチン株式会社
製)200g、粒子径2μmのポリメチルメタクリレー
ト樹脂粒子を5%分散したゼラチン分散物0.5g、
1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン3%水溶液1.0
g、スルホン酸ジ(2−エチル)ヘキシル2%水溶液1
0gを混合して下塗り層塗布液を得た。
【0117】(6)多色感熱記録材料の作製 既に調製した、下塗り層を設けた透明支持体の一方の面
に固形分重量で1.8g/m2 (乾燥後の厚さとして1
0μm)となるようにバック層用塗布液を塗布・乾燥し
た。次いで、他方の面に、スライドタイプホッパー式ビ
ード塗布装置を使用して、スライド上で、支持体側から
順にシアン感熱発色層液、中間層液、マゼンタ感熱発色
層液、中間層液、イエロー感熱発色層液及び保護層液と
なるように多層重層塗布し、乾燥して多色感熱記録材料
を得た。塗布量は、乾燥後の固形分換算で、シアン感熱
記録層が6.1g/m2 、マゼンタ感熱記録層が7.8
g/m2 、中間層が(ゼラチン1.2g/m2 、中空カ
プセル1.2g/m2 )2.4g/m2 、イエロー感熱
記録層が7.2g/m2、及び保護層が2.0g/m2
となるように各塗布液を塗布した。
【0118】(7)画像記録 得られた記録材料を用い、下記のようにして記録した。
サーマルヘッドKST型(商品名、京セラ株式会社製)
を用い、単位面積当たりの記録熱エネルギーを印加電圧
及びパルス幅を調節して、得られた記録材料にマクベス
濃度計で測定した画像部の濃度が0.5となるようにイ
エローの画像を記録した。次いで、発光中心波長420
nm及び出力40Wの紫外線ランプ下に10秒間曝し
て、イエロー感熱発色層を光定着した後、サーマルヘッ
ドの記録熱エネルギーを印加電圧及びパルス幅で調節
し、更に、マクベス濃度計で測定した画像部の濃度が
0.5となるようにマゼンタの画像を記録した。次に、
発光中心波長が365nmで出力40Wの紫外線ランプ
下に30秒間曝し、マゼンタ感熱発色層を光定着した後
サーマルヘッドの記録熱エネルギーを印加電圧及びパル
ス幅で調節してマクベル濃度計で測定した画像部の濃度
が0.5となるようにシアン画像を記録した。この結
果、イエロー、マゼンタ及びシアンの各発色画像の他
に、イエローとマゼンタの記録が重複した画像部分は赤
色に、マゼンタとシアンの記録が重複した画像部分は青
色に、イエローとシアンの記録が重複した部分は緑色
に、そしてイエロー、マゼンタ及びシアンの記録が重複
した画像部分は黒色に発色した。
【0119】〔実施例19〜20〕実施例18のカプラ
ー(B−1)をカプラー(B−2)、カプラー(B−5
0)にかえた他は、実施例18と同様にしてフルカラー
の多層多色感熱記録材料を得て、実施例19、実施例2
0とした。実施例18と同様に画像記録を行った。
【0120】〔比較例10〕実施例18のカプラー(B
−1)を比較例化合物Cに、ジアゾ化合物(A−3)を
比較例化合物Eにかえた他は、実施例18と同様にして
フルカラーの多層多色感熱記録材料を得て、比較例10
とした。実施例18と同様に画像記録を行った。実施例
18〜20及び比較例10で得られた画像について、実
施例1と同様に色相、生保存性、耐光性試験を行った。
但し、蛍光灯の照射時間を240時間に変更した。結果
を下記表4〜6に示す。
【0121】画像部の色相については、下記表4に示し
た。
【0122】
【表4】
【0123】生保存性試験結果結果は下記表5に示し
た。
【0124】
【表5】
【0125】耐光性試験の結果は下記表6に示した。
【0126】
【表6】
【0127】表4〜6に明らかなように、本発明のピラ
ゾロン化合物はフルカラーの多層多色感熱記録材料に用
いた場合にも優れたマゼンタ系画像が得られ、生保存
性、画像部、非画像部の耐光性に優れていた。
【0128】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、高品位のマゼ
ンタ系画像を得ることができ、且つ、画像部、非画像部
の耐光性に優れ、地肌白色度の高い優れた生保存性を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/52 G03C 1/58 1/54 C07D 231/22 1/58 401/06 231 // C07D 231/22 B41M 5/18 101S 401/06 231 102S 112 (72)発明者 松下 哲規 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 佐野 正次郎 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、ジアゾ化合物と、カプラー
    とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料におい
    て、 該カプラーとして下記一般式(1)で表されるピラゾロ
    ン化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする感熱
    記録材料。 一般式(1) 【化1】 式中、Arは核に複数の置換可能なフェニル基、ナフチ
    ル基、芳香族複素環基を表し、ここで置換基としては、
    ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、アル
    キル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、カルバ
    モイル基、スルファモイル基を含む。R1 、R2 はそれ
    ぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アリール基を表
    し、R1 、R2 は互いに結合してヘテロ環を形成してい
    てもよい。
  2. 【請求項2】 前記ジアゾ化合物が下記一般式(2)で
    表されるジアゾ化合物であると共に、前記カプラーが上
    記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とす
    る請求項1に記載の感熱記録材料。 一般式(2) 【化2】 式中、R3 、R4 、R5 はアルキル基、アラルキル基ま
    たはアリール基を表わす。R4 、R5 は窒素原子ととも
    に環を形成してもよい。X- は酸アニオンを表す。
  3. 【請求項3】 前記ジアゾ化合物がマイクロカプセルに
    内包されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱
    記録材料。
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