JPH10338765A - ポリビニルアルコール系スポンジの製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系スポンジの製造方法

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JPH10338765A
JPH10338765A JP16202197A JP16202197A JPH10338765A JP H10338765 A JPH10338765 A JP H10338765A JP 16202197 A JP16202197 A JP 16202197A JP 16202197 A JP16202197 A JP 16202197A JP H10338765 A JPH10338765 A JP H10338765A
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JP
Japan
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pva
sponge
agent
polyvinyl alcohol
reaction
Prior art date
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Pending
Application number
JP16202197A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakajima
中島  隆
Hiroshi Noguchi
博司 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Chemical Co Ltd
Original Assignee
Unitika Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有利であって、汚染のないポリビニ
ルアルコール系スポンジの製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール系水溶液に多孔化
剤、架橋剤及び反応触媒を添加混合し、架橋反応するに
際し、水溶性の発泡剤を多孔化剤として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系スポンジの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下、PVAと
略記する)系スポンジは、高い吸水性、保水性を有し、
湿潤時に優れた柔軟性を示すところから、化粧用パフ、
吸水マット、浴用スポンジ、食器洗い具、砥石を埋め込
んだ研磨材、菌や微生物等の培養担体として使用されて
いる。また、近年、電子材料製造時の洗浄後の脱水工程
においてPVA系スポンジが使用されているが、この際
に、PVA系スポンジの使用により製品が汚染されるこ
とがあってはならない。
【0003】従来のPVA系スポンジは、PVA水溶液
にアセタール化剤としてホルムアルデヒドなどのアルデ
ヒド類、反応触媒として硫酸、塩酸等の鉱酸、多孔化剤
としてデンプン類を添加、混合し、この原液を所定の金
型中で40〜100℃の温度で5〜20時間反応させ、
反応後、余剰の薬剤とデンプン類を洗浄除去する方法で
製造されている。しかし、この従来の技術によれば、多
孔化剤として使用しているデンプン類を洗浄により除去
することが困難であるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】PVA系スポンジの製
造時における余剰の多孔化剤が水洗により容易に除去可
能であり、PVA系スポンジの製造に由来する汚染のな
いPVA系スポンジの製造方法の提供を目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するものであって、PVA水溶液に多孔化剤、架橋剤
及び反応触媒を添加混合し、架橋反応するに際し、水溶
性の発泡剤を多孔化剤として用いるPVA系スポンジを
製造する方法である。
【0006】
【発明の実施形態】以下、本発明を詳細に説明する。本
発明で使用されるPVAは特に制限はなく、通常PVA
系スポンジに使用されているPVAであればよい。平均
重合度が300〜5000、鹸化度が80モル%以上の
ものが望ましい。
【0007】本発明で使用されるPVAは、下記の単量
体を本発明の効果を損なわない範囲で共重合したもので
もよい。これらの単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、3−ブテン−1−オール、7−オクテン−1−オー
ル等のオレフィン類、(メタ)アクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸等の不飽和酸類、そのアルカリ金属塩類
あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステ
ル類、(メタ)アクリルアミド、炭素数1〜18のN−
アルキルアクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド
スルフォン酸あるいはその塩、N−ビニルピロリドン、
酢酸アリル、アリールアルコール等のアリル化合物、炭
素数1〜18のアルキルビニルエ−テル、ヒドロキシア
ルキルビニルエ−テル等のビニルエーテル類、塩化ビニ
ル等があげられる。
【0008】本発明で使用されるPVAはPVA水溶液
として使用されるが、その水溶液中のPVA濃度は特に
限定されないが、通常3〜30重量%、好ましくは5〜
20重量%である。
【0009】本発明で使用される架橋剤は、PVAの水
酸基と反応しうる官能基を含有する化合物であり、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、グ
ルタルアルデヒド等のアルデヒド類、メラミン・ホルマ
リン系樹脂架橋剤、尿素・ホルマリン系樹脂架橋剤、エ
ポキシ系架橋剤などが挙げられる。特にホルムアルデヒ
ドなどのアルデヒド類がアセタ−ル化剤として好まし
い。架橋剤の添加量は、得られるスポンジの使用目的に
応じてその強度、硬度により決められるが、通常PVA
に対して10〜50重量%とすることが好ましい。
【0010】上記PVAと架橋剤との反応には、反応触
媒が必要であり、反応の種類によって塩基性触媒や鉱酸
が使用される。アセタール化反応においては、通常、硫
酸、塩酸等の鉱酸をアセタール化剤に対して10〜10
0重量%使用される。
【0011】本発明においては、水溶性の発泡剤を多孔
化剤として使用することが必要である。水溶性の発泡剤
としては、架橋反応時に熱分解して窒素ガス等の不活性
ガスを発生するものが好ましく、例えば、2,2′−ア
ゾビス(2−メチルブタンアミドオキシム)ジハイドロ
クロライドテトラハイドレート、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド、2,
2′−アゾビス〔2−(N−フェニルアミジノ)プロパ
ン〕ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{2−
[N−(4−クロロフェニル)アミジノ]プロパン}ジ
ハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{2−[N−
(4−アミノフェニル)アミジノ]プロパン}テトラハ
イドロクロライド、2,2′−アゾビス〔2−(N−ア
リルアミジノ)プロパン〕ジハイドロクロライド、2,
2′−アゾビス{2−[N−(2−ヒドロキシエチル)
アミジノ]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2′
−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン〕ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス〔2
−(4,5,6,7−テトラハイドロ−1H−1,3−
ジアジピン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライ
ド、2,2′−アゾビス〔2−(5−ヒドロキシ−3,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロ
パン〕ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{2
−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−
2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2′
−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチ
ル)プロピオンアミド〕等のアゾオキシム系、アゾアミ
ジン系、アゾアミド系のアゾ化合物を挙げることができ
るが、これらに限られるものではない。架橋反応温度に
おける半減期が0.5〜10時間のものが好ましい。発
泡剤の添加時期は特に制限はなく、PVAと架橋剤との
反応の初期でも、反応が一部進行後でもまだ反応液が均
一で流動性を保っている間は添加することができる。
【0012】本発明で使用されるPVA水溶液には、上
記の多孔化剤(発泡剤)、架橋剤及び反応触媒を添加混
合して反応原液を作製するが、これには、補強の目的で
パルプ、天然、合成及び化学繊維等を、湿潤剤としてグ
リセリン、ポリエチレングリコ−ル等を、又他の添加剤
として顔料、染料、抗菌剤、香料等を本発明の効果を損
なわない範囲で必要に応じて添加することができる。
【0013】本発明においては、反応原液を所定の金型
に流し込み、通常40〜100℃の温度で1〜20時間
反応させる。反応後、反応成形物を取り出し、中和、洗
浄し乾燥してPVA系スポンジを製造する。
【0014】本発明のスポンジは、粒状、シ−ト状、ス
トランド状、パイプ状等の使用目的に応じて所望の形状
に成形することができる。
【0015】得られるスポンジの平均孔径は、PVA水
溶液の濃度、架橋剤量、反応温度、反応時間等により使
用目的に応じて適宜決定される。通常、平均孔径の大き
さは、0.01〜5mmである。スポンジの気孔をより
均一化する場合には、PVAとアルデヒドとの反応によ
るアセタ−ル化度が15〜50モル%の時点で温度調節
等により発泡剤の分解ガスを発生させるようにすること
が望ましい。
【0016】
【実施例】以下、実施例と比較例により本発明を具体的
に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもので
はない。
【0017】実施例1 平均重合度1700、鹸化度98.5モル%のPVAを
水に溶解して、濃度12%のPVA水溶液を作製した。
上記PVA水溶液1000gに多孔化剤として2,2′
−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン〕ジハイドロクロライド(V−044 和光純薬
製)8g、ホルムアルデヒド37%のホルマリン65g
を添加混合した後、35%塩酸溶液を60g添加混合
し、スポンジ原液を作製した。この原液を縦10cm×
横10cm×高さ10cmの金型に流し込み、55℃に
て20時間アセタ−ル化反応を行った。その後、水酸化
ナトリウム水溶液で中和後、水洗して余剰の薬剤、多孔
化剤系を洗い出し、PVAスポンジを得た。乾燥スポン
ジの断面を顕微鏡で観察して求めた平均孔径は、約0.
1mmであった。又、水洗後のスポンジに水を含ませた
後でプレス機を使用して脱水し、その脱水液を蒸発乾固
したところ、残留分は0.01%以下であった。
【0018】実施例2 実施例1において、ホルムアルデヒド37%のホルマリ
ン65gのかわりにホルムアルデヒド37%のホルマリ
ン70g、硫酸7g、メラミン・ホルマリン樹脂架橋剤
スミテックスM−3(住友化学製)30g、樹脂架橋剤
の触媒スミテックスACX(住友化学製)10gを用い
た以外は同様にして反応、水洗し、PVAスポンジを得
た。乾燥スポンジの断面を顕微鏡で観察して求めた平均
孔径は、約0.1mmであった。又、実施例1と同様に
して含水後、脱水し、その脱水液を蒸発乾固させたとこ
ろ、残留分は0.01%以下であった。
【0019】実施例3 実施例1において、多孔化剤として2,2′−アゾビス
(2−メチルブタンアミドオキシム)ジハイドロクロラ
イドテトラハイドレ−ト(OTAzo−30大塚化学
製)10gを用い、65℃にて10時間反応させた以外
は同様にして反応、水洗し、PVAスポンジを得た。乾
燥スポンジの断面を顕微鏡で観察して求めた平均孔径
は、約0.3mmであった。又、実施例1と同様にして
含水後、脱水し、その脱水液を蒸発乾固したところ、残
留分は0.01%以下であった。
【0020】実施例4 実施例1において、アセタ−ル化度が約12モル%にな
った時点で多孔化剤を添加混合した以外は同様にして反
応、水洗し、PVAスポンジを得た。乾燥スポンジの断
面を顕微鏡で観察して求めた平均孔径は、約0.2mm
であった。又、実施例1と同様にして含水後、脱水し、
その脱水液を蒸発乾固したところ、残留分は0.01%
以下であった。
【0021】比較例1 実施例1において、多孔化剤として小麦粉10%の糊化
水溶液を800gを用いた以外は同様にして反応、水洗
し、PVAスポンジを得た。乾燥スポンジの断面を顕微
鏡で観察して求めた平均孔径は、約0.2mmであっ
た。又、実施例1と同様にして含水後、脱水し、その脱
水液を蒸発乾固したところ、残留分は1.5%であっ
た。
【0022】比較例2 実施例1において、多孔化剤を用いない以外は同様にし
て反応、水洗した。スポンジ状のものは得られなかっ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法よれば、工業的に有利に汚
染のないPVA系スポンジを製造することが可能とな
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルポリビニルアルコール系水溶
    液に多孔化剤、架橋剤及び反応触媒を添加混合し、架橋
    反応するに際し、水溶性の発泡剤を多孔化剤として用い
    ることを特徴とするポリビニルアルコール系スポンジの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 水溶性の発泡剤が、アゾ系化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール
    系スポンジの製造方法。
JP16202197A 1997-06-05 1997-06-05 ポリビニルアルコール系スポンジの製造方法 Pending JPH10338765A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018182248A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 富士紡ホールディングス株式会社 研磨パッド及びその製造方法
CN115418066A (zh) * 2022-10-14 2022-12-02 中煤科工集团杭州研究院有限公司 一种用于污水处理的生物载体材料及其制备方法

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