JP2023159046A - スポンジ形成用ポリビニルアセタール系樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規なポリビニルアセタール系樹脂を提供することを目的とする。【解決手段】ポリビニルアセタール系樹脂を、イオン性基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基を含む、スポンジ形成用のものとする。【選択図】なし

Description

本発明は、新規なポリビニルアセタール系樹脂等に関する。
電子部品は、表面の化学的汚染や付着粒子が動作の信頼性等に大きな影響を与えるため、製造工程において洗浄工程が重要視されている。
例えば、半導体ウェハ、シリコンウェハ、ハードディスク等の表面の洗浄には、ポリビニルアセタール系樹脂で形成されたスポンジが使用されている。
特許文献1には、ポリビニルアセタール系多孔質体スポンジより構成され、側部表面に多数の突起が配設された洗浄用スポンジローラが開示されている。
特許第3378015号公報
本発明の目的は、新規なポリビニルアセタール系樹脂を提供することにある。
本発明の他の目的は、新規なスポンジを提供することにある。
ポリビニルアセタール系樹脂は、一般的に、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、単に「PVA系樹脂」ともいう。)のアセタール化によって製造される。
本発明者らは、イオン性基を有するビニル系モノマーと、ビニルエステル系モノマー(例えば、酢酸ビニル等)との共重合体をケン化して得られるPVA系樹脂(以下、単に「変性PVA系樹脂」ともいう。)をアセタール化したポリビニルアセタール系樹脂によって、スポンジを形成することを試みた。
しかし、このような変性PVA系樹脂の重合では、両モノマーの消費速度が異なるため、両モノマーの消費率の変化に伴って徐々に組成の異なる共重合体を生成し、重合の初期と後期においては全く異なった組成のポリマー鎖が生成することから、製造条件の制御が非常に難しい場合があり、得られる変性PVA系樹脂の変性度や重合度には制限があった。
よって、変性PVA系樹脂をアセタール化したポリビニルアセタール系樹脂でスポンジを形成した場合、スポンジに適した変性度や重合度のものが得られないためか、良好な物性を有するスポンジを効率良く得られない場合があった。
このような中、本発明者らは、イオン性基を有するカルボニル化合物由来のアセタール基を有するポリビニルアセタール系樹脂を使用することにより、良好な親水性等を有するスポンジを効率良く形成できること等を見出し、さらに鋭意研究を重ね、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明等に関する。
[1]
イオン性基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基を含む、スポンジ形成用ポリビニルアセタール系樹脂[スポンジ用ポリビニルアセタール系樹脂、スポンジ製造用ポリビニルアセタール系樹脂、スポンジ原料用ポリビニルアルコール系樹脂、イオン性基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基を含む、ポリビニルアセタール系樹脂で構成された(ポリビニルアセタール系樹脂を含む)スポンジ原料(スポンジ材料)]。
[2]
イオン性基がアニオン性官能基を含む、[1]記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[3]
カルボニル化合物(A)が、アルデヒド及び/又はケトンを含む、請求項[1]又は[2]記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[4]
カルボニル化合物(A)が、イオン性基を2個以上有する、請求項[1]~[3]のいずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[5]
アニオン性官能基が、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基、硫酸エステル基及びリン酸基から選択される1種以上である、請求項[2]~[4]いずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[6]
ホルムアルデヒド由来のアセタール基を含む、[1]~[5]のいずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[7]
カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量が、モノマーユニットあたり0.02~10モル%である、[1]~[6]のいずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[8]
カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の割合が、ビニルエステル単位100モルに対して0.2~5モルである、[1]~[7]のいずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
[9]
スルホン酸基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基をモノマーユニットあたり0.02モル%以上(例えば、0.02~10モル%)含むポリビニルアセタール系樹脂。当該アセタール基の割合は、モノマーユニットあたり、好ましくは0.06モル%以上、さらに好ましくは0.1モル%以上であってもよく、6モル%以下、好ましくは4モル%以下、さらに好ましくは2モル%以下であってもよい。
このようなポリビニルアセタール系樹脂は、得られるスポンジの弾性(特に、湿潤状態での弾性)等の観点から、平均重合度が、1000以上、好ましくは1000~3000、より好ましくは1300~2000程度であってもよい。
[10]
[1]~[9]のいずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂で形成(構成)されたスポンジ[ポリビニルアセタール系樹脂を含む(原料又は材料とする)スポンジ]。
[11]
湿潤状態での30%圧縮応力が、2kPa以上20kPa以下である、[10]記載のスポンジ。
[12]
カルボニル化合物(A)がアニオン性官能基を有し、ゼータ電位が、pH7の条件下において―15mV以下である、[10]又は[11]記載のスポンジ。
[13]
カルボニル化合物(A)がカチオン性官能基を有し、pH8以下の条件下において正のゼータ電位を有する、[10]又は[11]記載のスポンジ。
[14]
円筒形状のロール体と、該ロール体の外周面上に形成された複数の突起とを有するローラ形状である、[10]~[13]のいずれか記載のスポンジ。
[15]
半導体ウェハの洗浄用である、[10]~[14]のいずれか記載のスポンジ。
[16]
[10]~[15]のいずれかに記載のスポンジを用いた、電子部品の洗浄方法。
[17]
pH7未満又はpH8以下の条件下でスクラブ洗浄を行う、[16]記載の洗浄方法。
[18]
ポリビニルアルコール系樹脂、イオン性基を有するカルボニル化合物(A)及びカルボニル化合物(A)の範疇に属しないカルボニル化合物を反応させる、スポンジの製造方法。
本発明によれば、新規なポリビニルアセタール系樹脂を提供できる。このようなポリビニルアセタール系樹脂は、スポンジ形成用に好適に使用することができる。
本発明の一態様によれば、新規なスポンジを提供することができる。
このようなスポンジは、優れた親水性を奏しうる。
本発明の一態様によれば、適度な弾性を有する(特に、湿潤状態で適度な弾性を有する)スポンジを提供しうる。
このようなスポンジは、電子部品等の表面の洗浄において適度な力で押し当てることができるため、効率よい洗浄や表面に与えるダメージの低減を実現しうる。
図1は、実施例3及び比較例1のスポンジの、親水性評価結果を示す。 図2は、実施例4及び比較例2のスポンジの、親水性評価結果を示す。
[ポリビニルアセタール系樹脂]
ポリビニルアセタール系樹脂は、アセタール基(又は、アセタール構造、アセタール骨格)を有する。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂は、例えば、PVA系樹脂をカルボニル化合物によってアセタール化することにより得ることができる。
すなわち、本発明のポリビニルアセタール系樹脂において、アセタール基は、カルボニル化合物由来の基(すなわち、ポリビニルアルコール系樹脂における2つOH基と、カルボニル化合物との反応によって形成された基)であってよい。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂は、通常、イオン性基を有するカルボニル化合物由来のアセタール基を含む。このようなポリビニルアセタール系樹脂は、スポンジ形成用に好適に使用することができる。
(カルボニル化合物)
カルボニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、アルデヒド、ケトン等が挙げられる。カルボニル化合物は、1種又は2種以上使用してもよい。
カルボニル化合物は、水溶性等の観点から、モノカルボニル化合物(例えば、モノアルデヒド、モノケトン等)が好ましく、多価カルボニル化合物(例えば、ジアルデヒド等の多価アルデヒド)を使用する場合でも、その量を少なくする等、水溶性等を担保できるレベルで使用する場合が多い。
カルボニル化合物は、通常、イオン性基を有するカルボニル化合物(以下、単に、「カルボニル化合物(A)」ともいう。)を含んでいてよい。
カルボニル化合物(A)は、1種又は2種以上使用してもよい。
イオン性基としては、アニオン性官能基(又は、アニオン性基)、カチオン性官能基(又は、カチオン性基)、これらの塩(これらが塩を形成した基)等が挙げられる。
カルボニル化合物(A)において、イオン性基の数は、1個又は2個以上であってもよく、ポリビニルアセタール系樹脂で形成されるスポンジの弾性(特に、湿潤状態での弾性)等の観点から、好ましくは2個以上であってもよい。
アニオン性官能基としては、例えば、酸基[例えば、カルボキシル基、スルホン酸基(-SOH)、リン酸基等]、チオール基、硫酸エステル基等が挙げられ、特に好ましくは、洗浄性等の観点から、スルホン酸基等であってよい。
カチオン性官能基としては、例えば、アミノ基、アンモニウム(アンモニウムカチオン)、イミノ基、グアニジノ基、ビグアニド基等が挙げられ、特に好ましくは、洗浄性等の観点から、アミノ基等であってよい。
塩としては、アニオン性、カチオン性等によるが、例えば、金属塩[例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩)等]、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物等)等が挙げられる。
イオン性基が多塩基酸等であるとき、塩は単独(同種)の塩又は2種以上組み合わせた塩であってもよい。
カルボニル化合物(A)としては、例えば、イオン性基を有するアルカナール(例えば、グリオキシル酸、ホルミル酢酸、ホルミルプロピオン酸、これらの塩等の酸基又はその塩を有するアルカナール)、イオン性基を有するアレーンカルボアルデヒド[例えば、ホルミル安息香酸(例えば、4-ホルミル安息香酸)、ホルミルベンゼンスルホン酸(例えば、2-ホルミルベンゼンスルホン酸、4-ホルミルベンゼン-1,3-ジスルホン酸)、これらの塩等の酸基又はその塩を有するアレーンカルボアルデヒド]等のアルデヒド(特に、モノアルデヒド)、これらに対応するケトン、アセタール等が挙げられる。
なお、カルボニル化合物に、異性体(例えば、シス-トランス異性体等)が存在する場合、いずれの異性体(例えば、シス体及びトランス体の両方等)も含む。
イオン性基の中でも、酸基(特に、カルボキシル基、スルホン酸基)及びその塩{酸基の塩、例えば、カルボン酸塩[例えば、-COOM(Mはナトリウム等のアルカリ金属(又はその陽イオン))]、スルホン酸塩[例えば、-SOM(Mはナトリウム等のアルカリ金属(又はその陽イオン))]等}が好ましい。
このようなイオン性基を有するカルボニル化合物(A)としては、代表的には、2―ホルミルベンゼンスルホン酸ナトリウム、4―ホルミルベンゼン―1,3-ジスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
カルボニル化合物は、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物を1種又は2種以上含んでいてもよい。
このようなカルボニル化合物としては、例えば、アルカナール[例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、2-メチルブタナール、2-エチルブタナール、2-メチルペンタナール、2-エチルヘキサナール]、シクロアルカンカルボアルデヒド[例えば、シクロペンタンカルボキシアルデヒド(シクロペンタンカルボアルデヒド)、シクロヘキサンカルボアルデヒド(シクロヘキサンカルボアルデヒド)等]等の脂肪族アルデヒドや、アレーンカルボアルデヒド(例えば、ベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド等)等の芳香族アルデヒド等が挙げられ、好ましくは、ホルムアルデヒドを含んでいてもよい。
(ポリビニルアルコール系樹脂(B))
カルボニル化合物と反応(すなわち、アセタール化反応)させるPVA系樹脂(B)は、特に限定されず、少なくともビニルエステル系単量体を重合成分とする重合体のけん化物であってもよい。このようなPVA系樹脂(B)は、ビニルアルコール単位を有していればよく、ビニルエステル系単量体や他の不飽和単量体由来の単位を有していてもよい。
PVA系樹脂(B)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
PVA系樹脂(B)の製造において使用されるビニルエステル系単量体としては、例えば、脂肪酸ビニルエステルが挙げられる。
脂肪酸ビニルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが工業的に好ましい。
PVA系樹脂(B)の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法を使用してよい。
また、PVA系樹脂(B)としては、市販品を使用してもよい。
PVA系樹脂(B)は、1種単独で又は2種以上を使用してもよい。
PVA系樹脂(B)は、完全けん化(例えば、けん化度97モル%以上等)であってもよく、部分けん化(例えば、けん化度97モル%未満)であってもよい。
PVA系樹脂(B)のけん化度は、水溶性やアセタール化の際の反応性等の観点から、好ましくは65モル%以上、より好ましくは70モル%以上(例えば、75モル%以上、80モル%以上、85モル%以上、90モル%以上、95モル%以上、97モル%以上、98モル%以上、98.5モル%以上等)程度であってもよく、100モル%以下(例えば、99.9モル%以下、99モル%以下、95モル%以下程度)であってもよい。
なお、PVA系樹脂(B)のアセタール化反応により得られるポリビニルアセタール系樹脂のけん化度は、PVA系樹脂(B)のけん化度より高くなるため、PVA系樹脂(B)のけん化度は、目標とするポリビニルアセタール系樹脂のけん化度より低いけん化度に調整することが好ましい。
なお、けん化度(平均けん化度)は、例えば、JIS K6726に従って測定できる。
PVA系樹脂(B)の平均重合度は、得られるスポンジの弾性(特に、湿潤状態での弾性)等の観点から、例えば、300以上(例えば、500~4000)、好ましくは700以上(例えば、1000~3000)、より好ましくは800以上(例えば、1300~2000)程度であってもよい。
特に、PVA系樹脂(B)の平均重合度は、強度等の点からは、500以上(例えば、600以上)、好ましくは700以上(例えば、800以上)、さらに好ましくは900以上(例えば、950以上、1000以上、1100以上、1200以上、1300以上、1400以上、1500以上)等であってもよく、強度と取扱性やスポンジ形成性等のバランス等の観点から、5000以下(例えば、4000以下、3500以下、3000以下、2800以下、2500以下、2200以下、2000以下、1800以下)等であってもよい。
また、PVA系樹脂(B)の平均重合度は、優れた吸水速度等の点からは、3000以下(例えば、2800以下、2500以下、2200以下、2000以下、1800以下、1500以下、1200以下、1000以下、800以下)等であってもよい。
なお、PVA系樹脂(B)の平均重合度は、アセタール化反応によって得られるポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度に反映することができるため、目標とするポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度であることが好ましい。
なお、平均重合度は、例えば、JIS K6726に従って測定できる。PVA系樹脂(B)を2種以上組み合わせる場合、平均重合度は、混合物(PVA系樹脂(B)の混合物)の平均重合度であってもよく、各PVA系樹脂(B)の平均重合度の平均値(相加平均値)であってもよい(その他の物性値についても同じ)。
(ポリビニルアセタール系樹脂)
ポリビニルアセタール系樹脂において、アセタールは、環状アセタール、非環状(鎖状)アセタールのいずれであってもよく、好ましくは環状アセタールであってもよい。
代表的なカルボニル化合物(A)由来のアセタール基には、下記式(1)で示される骨格(構造単位)が含まれる。そのため、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基は、下記式(1)で示される骨格を含んでいてもよい。
(式中、Rはイオン性基を有する基を示す。)
上記式(1)において、Rはイオン性基を有する基である。Rは、イオン性基そのものであってもよく、イオン性基を有する連結基(イオン性基と、このイオン性が置換した連結基とで構成された基)であってもよい。
連結基(ベースとなる基)としては、例えば、炭化水素基が挙げられる。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基[例えば、アルキル基[例えば、鎖状アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基等のC1-30アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3-10シクロアルキル基)等の飽和脂肪族炭化水素基]、芳香族炭化水素基[例えば、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のC6-20アリール基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等のC6-20アリール-C1-4アルキル基)等]等が挙げられる。
連結基(炭化水素基)は、イオン性基以外に、置換基(イオン性基でない置換基)を有していてもよい。置換基としては、特に限定されず、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アシル基、エステル基、アルコキシ基、ニトロ基、ベースとなる基とは異なる基(例えば、アリール基等の芳香族基)等が挙げられる。
置換基は、単独で又は2種以上組み合わせて連結基(炭化水素基)に置換されていてもよい。
イオン性基を有する連結基(炭化水素基等)において、イオン性基の数は1以上であればよく、2以上のイオン性基が連結基に置換していてもよい。
具体的なカルボニル化合物(A)由来のアセタール基(式(1)で示される骨格)としては、例えば、前記式(1)においてRがイオン性基(例えば、カルボキシル基及びその塩等)である骨格、下記式(1-1)で示される骨格等が挙げられる。
(式中、R~Rは、水素原子又は置換基を示す。ただし、R~Rの少なくとも1つは、イオン性基である。)
上記式(1-1)において、イオン性基及び置換基としては、前記例示のものが挙げられる。R~Rの少なくとも1つは、イオン性基であるが、好ましくはいずれか2つがイオン性基であってもよい。代表的には、R~Rの2つがイオン性基(例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、又はこれらの塩)、3つが水素原子であってもよい。
カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物由来のアセタール基としては、前記式(1)において、Rが、水素原子又はイオン性基を有しない基(例えば、脂肪族基、芳香族基等)である骨格等が挙げられる。このような基としては、例えば、脂肪族基[例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基等のC1-30アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3-20シクロアルキル基等)等]、芳香族基[例えば、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等のC6-20アリール基)等]等が挙げられる。
ポリビニルアセタール系樹脂は、少なくともアセタール単位を有しているが、ビニルアルコール単位を有していてもよく、加水分解(ケン化)されていない単位[例えば、ビニルエステル単位(又はビニルエステル系単量体由来の単位、例えば、酢酸ビニル単位等)]とを有していてもよい。ポリビニルアセタール系樹脂は、その他、必要に応じて、他の単位(アセタール単位、ビニルアルコール単位、加水分解されていない単位等の上記例示のもの以外の単位)を有していてもよい。
ポリビニルアセタール系樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
ポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度は、スポンジの弾性(特に、湿潤状態での弾性)等の観点から、例えば、300以上(例えば、500~4000)、好ましくは700以上(例えば、1000~3000)、より好ましくは800以上(例えば、1300~2000)程度であってもよい。
特に、ポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度は、強度等の点からは、500以上(例えば、600以上)、好ましくは700以上(例えば、800以上)、さらに好ましくは900以上(例えば、950以上、1000以上、1100以上、1200以上、1300以上、1400以上、1500以上)等であってもよく、強度と取扱性やスポンジ形成性等のバランス等の観点から、5000以下(例えば、4000以下、3500以下、3000以下、2800以下、2500以下、2200以下、2000以下、1800以下)等であってもよい。
また、ポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度は、優れた吸水速度等の点からは、3000以下(例えば、2800以下、2500以下、2200以下、2000以下、1800以下、1500以下、1200以下、1000以下、800以下)等であってもよい。
なお、ポリビニルアセタール系樹脂の平均重合度は、PVA系樹脂(B)の平均重合度を反映してもよい。ポリビニルアセタール系樹脂(又は原料となるPVA系樹脂(B))を2種以上組み合わせる場合、平均重合度は、混合物[ポリビニルアセタール系樹脂(又は原料となるPVA系樹脂(B))の混合物]の平均重合度であってもよく、各ポリビニルアセタール系樹脂(又は原料となるPVA系樹脂(B))の平均重合度の平均値(相加平均値)であってもよい(その他の物性値についても同じ)。
ポリビニルアセタール系樹脂において、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基(例えば、式(1)で示される骨格、式(1-1)で示される骨格)の含有量(割合、含有割合)は、モノマーユニットあたり、0.002モル%以上(例えば、0.01モル%以上)程度の範囲から選択してもよく、例えば、0.02モル%以上、好ましくは0.06モル%以上、さらに好ましくは0.1モル%以上等であってもよく、例えば、20モル%以下[例えば、16モル%以下(例えば、10モル%以下、6モル%以下)、好ましくは4モル%以下、さらに好ましくは2モル%以下)であってもよい。
なお、これらの範囲(上限値と下限値)を適宜組み合わせて範囲を選択してもよい(例えば、0.02~6モル%、0.06~10モル%等、以下、範囲の記載について同じ)。
具体的には、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量が、モノマーユニットあたり、例えば、0.02~10モル%、好ましくは0.06~4モル%、さらに好ましくは0.1~2モル%程度であってもよい。
なお、1モル%の含有量とは、モノマーユニット(例えば、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位等のモノマー単位の合計)100個あたり、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基(例えば、式(1)で示される骨格、式(1-1)で示される骨格)を0.5個有する場合をいう。
上記のような含有量であれば、PVAスポンジが、親水化しやすいことから、乾燥した状態から水を吸って湿潤状態に変化するために要する時間を短縮しやすい。また、PVAスポンジ表面のゼータ電位を調整しつつ、PVAスポンジの圧縮応力を維持しやすい。
従って、例えば半導体基板の洗浄に利用されるPVAスポンジローラーの場合、装置のメンテナンス中にPVAスポンジが乾燥した場合でも、短時間で湿潤状態に復旧しやすいため、装置のダウンタイムを短縮しやすい。
ポリビニルアセタール系樹脂がビニルエステル単位を有する場合、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基(例えば、式(1)で示される骨格、式(1-1)で示される骨格)の割合(モノマーユニット単位での割合)は、ビニルエステル単位100モルに対して、例えば、10モル以下、好ましくは5モル以下、さらに好ましくは3モル以下であってもよく、例えば、0.01モル以上(例えば、0.05モル以上、0.1モル以上)、好ましくは0.2モル以上、さらに好ましくは0.3モル以上であってもよい。
ポリビニルアセタール系樹脂において、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド)由来のアセタール基の含有量は、良好な反発弾性、充分な強度、優れた耐磨耗性能等が得られやすい等の観点から、モノマーユニットあたり、例えば、30~85モル%、好ましくは50~80モル%程度であってもよい。
特に、ポリビニルアセタール系樹脂において、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物がホルムアルデヒドである場合、ホルムアルデヒド由来のアセタール基の含有量(すなわち、ホルマール化度)は、モノマーユニットあたり、30モル%以上85モル%以下が好適である。さらに好ましくは、50モル%以上80モル%以下において、良好な反発弾性、充分な強度、優れた耐磨耗性能等が得られやすい。
ホルマール化度が30モル%以上の場合、分子架橋度が高く強度的に優れ、耐磨耗性も高くなりやすい。また、85モル%以下の場合、十分な反発弾性、十分な気孔率による十分な見掛け比重に伴う流動性能の向上、水酸基による親水性を得られやすい。
なお、当該1モル%の含有量とは、上記と同様に、モノマーユニット(例えば、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位等のモノマー単位の合計)100個あたり、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド)由来のアセタール基を0.5個有する場合をいう。
ポリビニルアセタール系樹脂において、アセタール基の総量[カルボニル化合物(A)由来のアセタール基及びカルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド)由来のアセタール基の総量]における、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の割合は、親水性(吸水量)、吸水速度、強度(さらにはこれらのバランス)等の観点から、例えば、0.0001モル%以上(例えば、0.0005~10モル%)、好ましくは0.001モル%以上(例えば、0.005モル%以上、0.007モル%以上)、さらに好ましくは0.01モル%以上(例えば、0.02モル%以上、0.03モル%以上、0.05モル%以上、0.07モル%以上、0.1モル%以上、0.15モル%以上、0.2モル%以上、0.3モル%以上、0.5モル%以上、1モル%以上)程度であってもよく、10モル%以下(例えば、8モル%以下、7モル%以下、6モル%以下、5モル%以下、4モル%以下、3モル%以下、2モル%以下、1モル%以下、0.8モル%以下、0.5モル%以下、0.3モル%以下、0.2モル%以下、0.1モル%以下、0.05モル%以下)であってもよい。
なお、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基(例えば、式(1)で示される骨格、式(1-1)で示される骨格)の含有量、又は、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド)由来のアセタール基の含有量を測定する方法は、特に限定されないが、例えば、NMR、滴定、UV吸光度等を利用して測定することができる。
具体的な例を挙げると、式(1-1)で示される骨格の含有量は、ポリビニルアセタール系樹脂を適当な溶媒(d6-DMSO等)に溶解させ、これをH-NMRにより測定し、水素に由来するシグナルを解析することで測定してもよい。
その他、ポリビニルアセタール系樹脂を完全ケン化し、ソクスレー抽出後の(例えば、酢酸ナトリウムを取り除いた)サンプルを水に溶解し、水酸化ナトリウム(NaOH)を少量加えたあと、希塩酸で伝導度滴定することで、カルボキシル基の量を塩酸の滴定量から求めることができる。
また、アセタール基がUV(紫外線)吸収を有する場合、ポリビニルアセタール系樹脂を含有する水溶液のUV吸光度を測定することにより、アセタール基の含有量を測定することができる。
ポリビニルアセタール系樹脂は、アセタール化反応をしなかったカルボニル化合物を含んでいてもよい。
ポリビニルアセタール系樹脂は、スポンジ(又は、スポンジの形状)であってよい。
ポリビニルアセタール系樹脂(スポンジ)は、通常、水に不溶であってもよい。
なお、ポリビニルアセタール系樹脂(スポンジ)が、水に不溶である場合、そのアセタール(ホルマール)化度は、通常、所定のアセタール(ホルマール)化度(例えば、30モル%以上)に達している場合が多い。
スポンジの形状は、特に限定されず、例えば、円筒状、角筒状等であってもよい。
スポンジは、側面に、複数の突起を有していてもよい。突起の数、大きさ及び形状は、特に限定されず、公知の洗浄用スポンジと同様のものであってもよい。
スポンジは、例えば、円筒形状のロール体と、該ロール体の外周面上に形成された複数の突起とを有するローラ形状であってもよい。
スポンジは、十分に湿らせた湿潤状態[例えば、飽和状態(それ以上、水分を保持又は含有させることができない状態)]での30%圧縮応力が、洗浄用スポンジとして効率よく使用しやすい等の観点から、例えば、2~25kPa、好ましくは2~20kPaであってもよい。十分に湿らせた湿潤状態は、例えば、スポンジを水に浸漬させた状態で複数回(例えば、5~20回)収縮させ、泡が出なくなる程度に湿らせた状態であってもよい。
30%圧縮応力は、例えば、上記水分を含む状態のスポンジを、両端面間の距離(長手方向の長さ)が30mmとなるように切断し、長手方向に30%(すなわち、9mm)押し潰した時の荷重を計測し、該荷重を端面の面積で割った値であってよい。
スポンジの気孔率は、湿潤時の柔軟性や実用的強度等の観点から、例えば、80~95%程度であってよい。
気孔率は、例えば、乾燥状態のスポンジの真体積を測定し、スポンジの見掛け体積と真体積とから、下記式により算出することができる。
気孔率(%)=(見掛け体積-真体積)/見掛け体積×100
スポンジの平均気孔径は、湿潤時の弾性や洗浄性等の観点から、例えば、50~200μm程度であってよい。
平均気孔径は、スポンジ内部の複数の気孔径の平均値であってよい。
平均気孔径は、例えば、短手方向に切断されたスポンジの切断面を電子顕微鏡により撮影し、所定の測定範囲内に存在する複数個(例えば、20~50個等)の気孔径の平均値を算出することにより、求めることができる。
平均気孔径は、ASTM(Desirnation:D4404-84)に基づいて測定してもよい。
スポンジの保水率(又は、吸水率)は、例えば、600%以上(例えば、700~1100%等)であってもよい。
保水率は、スポンジの乾燥状態での重量(ドライ重量)と、十分に含水した状態での重量(ウエット重量)とを測定し、次式によって算出することができる。
保水率(%)=(ウエット重量-ドライ重量)/ドライ重量×100
スポンジのゼータ電位は、使用するカルボニル化合物(A)の種類やpH等によるが、例えば、カルボニル化合物(A)がアニオン性官能基を有し、pH7の条件下の場合、スポンジのゼータ電位は、例えば、―15mV以下(すなわち、負のゼータ電位であり、絶対値として15以上)、好ましくは―20mV以下であってよい。
ゼータ電位の測定方法は、特に限定されず、公知の方法を使用してよい。
例えば、ゼータ電位測定装置(例えば、Dispersion Technology社製の超音波式のゼータ電位測定装置DT-1202のポロシティーオプション等)を使用し、ゼータ電位測定プローブの表面に湿潤状態のPVAスポンジ表面を触れさせた状態でゼータ電位測定を行うことにより、PVAスポンジ表面のゼータ電位を測定することが出来る。
カルボニル化合物(A)がカチオン性官能基を有し、pH8以下の条件下の場合、スポンジは、正のゼータ電位を有していてもよく、例えば、+5mV以上、+10mV以上等であってよい。
なお、本発明のスポンジを用いて後述のスクラブ洗浄を行う場合、被洗浄面から砥粒の除去を行うが、洗浄液のpHにおいてスポンジのゼータ電位と砥粒のゼータ電位とが同極(共に正、又は、共に負)であれば、スポンジと砥粒間に電気的な反発力が発生する。この反発力は、スポンジのゼータ電位の絶対値が大きいほど大きくなり、反発力が大きいほど洗浄性が優れる。
あるいは、洗浄液のpHにおいてスポンジのゼータ電位と砥粒のゼータ電位とが異極(一方が正で、他方が負)であれば、スポンジと砥粒間に電気的な吸着力が発生する。この吸着力も、スポンジのゼータ電位の絶対値が大きいほど大きくなり、吸着力が大きいほど洗浄性が優れる。
[ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法]
PVA系樹脂(B)をカルボニル化合物によってアセタール化することにより、ポリビニルアセタール系樹脂を製造することができる。すなわち、本発明は、PVA系樹脂(B)、イオン性基を有するカルボニル化合物(A)及びカルボニル化合物(A)の範疇に属しないカルボニル化合物を反応(アセタール化反応)させる、スポンジ(又は、スポンジ形状のポリビニルアセタール系樹脂)の製造方法も包含する。
アセタール化方法は、特に限定されず、公知の方法を使用してよい。
アセタール化において、カルボニル化合物(A)の使用量は、特に限定されず、ポリビニルアセタール系樹脂における所望のイオン性基を有するアセタール基の含有量等に応じて選択できるが、例えば、PVA系樹脂(B)100質量部に対して、0.05~50質量部、好ましくは0.1~20質量部、より好ましくは0.2~10質量部程度であってもよい。
アセタール化において、カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド等)の使用量は、特に限定されないが、PVA系樹脂(B)100質量部に対して、例えば、140~20質量部、好ましくは120~30質量部、より好ましくは100~40質量部程度であってもよい。
アセタール化において、カルボニル化合物(A):カルボニル化合物(A)の範疇に属さないカルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒド等)のモル比は、例えば、0.05:140~50:20、好ましくは0.1:120~20:30、より好ましくは0.2:100~10:40であってよい。
アセタール化反応は、酸性触媒の存在下で行うことが好ましい。酸性触媒としては、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。
酸性触媒の使用量は、特に限定されないが、PVA系樹脂(B)100質量部に対して、例えば、0.1~10質量部程度であってもよい。
スポンジ形状のポリビニルアセタール系樹脂を形成する場合、アセタール化反応は、気孔形成剤の存在下で行うか、もしくは、発泡させた状態(例えば、発泡装置等による気泡の吹き込みや、発泡剤の混合等によって)行うことが好ましい。
気孔形成剤は、PVAの成型には直接関与しないが、後に取り除かれて、空洞を形成することができる。
気孔形成剤は、酸性条件下で水溶性の物質であり、アセタール化反応後に水洗除去できるものであれば、特に限定されない。
気孔形成剤としては、例えば、ポリオール類(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリトリトール)、ポリオキシアルキレン類(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール)、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体などが挙げられ、中でも、デンプンを好適に使用してよい。
デンプンとしては、特に限定されず、例えば、タピオカデンプン、コーンスターチ、ポテトスターチ、デンプン加工物等が挙げられる。
気孔形成剤は、1種又は2種以上使用してもよい。
気孔形成剤の添加量は、特に限定されず、目的とする気孔率や気孔径等により適宜決定し得る。
気孔形成剤の使用量は、特に限定されないが、PVA系樹脂(B)100質量部に対して、例えば、30~150質量部程度であってもよい。
スポンジ(又は、ポリビニルアセタール系樹脂で形成されたスポンジ、スポンジ形状のポリビニルアセタール系樹脂)は、例えば、カルボニル化合物及びPVA系樹脂(B)を含む水溶液(C)をスポンジ成形型に投入してアセタール化反応を行うことにより、製造することができる。
水溶液(C)は、カルボニル化合物及びPVA系樹脂(B)以外の他の成分(例えば、触媒、気孔形成剤等)を含んでいてもよい。
水溶液(C)を投入するスポンジ成形型は、特に限定されず、目的とするスポンジ形状のものであってよく、公知のものを使用してよい。
水溶液(C)をスポンジ成形型に投入した後、通常、加熱を行う。
加熱温度は、例えば、40~80℃であってよい。
加熱時間は、例えば、10~30時間であってよい。
上記加熱工程を経て、スポンジを形成することができる。
加熱後、得られたスポンジを、スポンジ成形型から取り出し、洗浄してもよい。
洗浄方法としては、特に限定されないが、例えば、水、アルコール(例えば、メタノール等)等で洗浄してもよい。洗浄を行うことにより、気孔形成剤を除去することができる。
洗浄後のスポンジは、乾燥してもよい。なお、乾燥を行う前に、中和を行ってもよい。
乾燥方法や中和方法は、特に限定されず、公知の方法を使用してよい。
中和に用いる塩基性物質としては、特に制限されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等を挙げることができる。
アセタール化反応の際の反応液のpHは、3.0以下が反応速度の観点から好ましく、1.0以下が更に好ましい。また、中和後の反応液のpHは、4.7~9.0が好ましく、7.0~8.5が更に好ましい。
上記のようにして、スポンジ形状のポリビニルアセタール系樹脂を得ることができる。
本発明のスポンジは、電子部品[例えば、ウェハ(例えば、半導体ウェハ、シリコンウェハ)、ハードディスク等]の表面の洗浄用に好適に使用することができる。
すなわち、本発明は、本発明のスポンジを用いた電子部品の洗浄方法も包含する。
[洗浄方法]
洗浄方法は、特に限定されず、公知の方法を使用してよく、例えば、スクラブ洗浄であってもよい。
スクラブ洗浄方法は、特に限定されず、公知の方法を使用してよい。
スクラブ洗浄は、例えば、被洗浄面上に洗浄液を供給しながら、スポンジを被洗浄面に接触させて擦り洗いすることによって行うことができる。
洗浄液としては、特に限定されず、例えば、純水、アルカリ性溶液(例えば、アンモニア水)、酸性溶液(例えば、希フッ酸溶液)等が挙げられる。すなわち、洗浄の際のpHは、特に限定されず、例えば、8以下(例えば、7以下、7未満等)であってもよいし、8超であってもよい。
スクラブ洗浄は、好適には、被洗浄面の化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)の後に行ってもよい。CMPでは、通常、研磨剤(例えば、SiO、Al、CeO、Mn等の砥粒)を使用するため、スクラブ洗浄は、通常、研磨剤の粒子を被洗浄面から除去することを目的とする。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例の記載内容に限定されるものではない。
(アセタール化度(アセタール変性量)の測定)
重水素クロロホルム、トリフルオロ酢酸水溶液中でのプロトンNMR測定から次の数式によりアセタール化度Fを算出した。
F=(a/c)×100
c:メチンプロトン(例えば、4.153、4.442ppm)のピーク強度の合計
a:エーテル基に隣接するメチレンプロトン(例えば、4.667、5.150、5.313、5.326ppm)のピーク強度の合計
(30%圧縮応力の測定)
十分に湿らせた湿潤状態のスポンジを、両端面間の距離(長手方向の長さ)が30mmとなるように切断し、端面全体に荷重がかかるように荷重測定器(島津製作所製EZ-SX)にセットし、長手方向に30mm/分で30%(すなわち、長手方向の長さが9mmとなるまで)圧縮したときの荷重を断面積で割った値を、30%圧縮応力として求めた。
(親水性評価)
スポンジをメタノールに浸漬した後、手絞りし、残存するメタノールを自然乾燥させた。
スポンジを23℃、湿度40%の条件下で3日間放置した後、重量(吸水前重量)を測定した。
その後、内径118mmのアルミ製シャーレに、純水200g(深さ18mm)を注ぎ、乾燥状態のスポンジを純水に18mm浸漬させた。浸漬時間ごとにスポンジの重量(吸水後重量)を測定した。
(実施例1)
PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700、けん化度及び平均重合度はJIS K6726に従って測定した値、以下同じ)15.0質量部及び水85.0質量部を混合し、得られた液を95℃まで加温して撹拌し、PVAを溶解させた後、水を加えて全量を100.0質量部とした。
得られた濃度15.0質量%のPVA水溶液56.7質量部に、50質量%のポテトスターチ水分散液15.0質量部を添加し、撹拌した。
その後、50%硫酸12.6質量部、37%ホルムアルデヒド(FA)水溶液10.5質量部及び4-ホルミルベンゼン-1,3-ジスルホン酸Na(4-FBDS)の40質量%水溶液3質量部と、調整用の水36.5質量部を添加し、全量を134.3質量部とした後、手早く混合・撹拌し、スポンジ形成用混合液を得た。
上記混合液100gを、スポンジ成形型(100mLの円筒状容器)に流し込み、60℃で18時間反応させた後、反応生成物を成形型から取り出して水洗し、NaOHにより中和した後さらに水洗し、乾燥してスポンジ(水に不溶なスポンジ)を得た。
(実施例2~3)
ホルムアルデヒド、4―FBDS及び/又は調整用の水の添加量を変更した以外は、実施例1と同様にし、スポンジ(水に不溶なスポンジ)を得た。
(比較例1)
4-FBDSを使用せず、実施例1における4-FBDSの添加量(モル%)分のホルムアルデヒドを追加し、調整用の水の添加量を変更した以外は実施例1と同様にし、スポンジ(水に不溶なスポンジ)を得た。
実施例1~3及び比較例1で得られたスポンジのアセタール変性量と30%圧縮応力を、表1に示す。
なお、表1において、カルボニル化合物(A)由来のアセタール変性量は、モノマーユニット(例えば、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位等のモノマー単位の合計)あたりの、カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量を示す。
表1が示すように、実施例1~3のスポンジは、比較例1の従来のスポンジと同等の圧縮応力を有しており、洗浄用スポンジとして使用できる圧縮応力を有することがわかった。
また、実施例1~3のスポンジは、比較例1の従来のスポンジと比較して吸水速度が速いものであった。
具体例として、実施例3及び比較例1で得られたスポンジの、親水性評価結果(浸漬時間と吸水後重量関係)を、図1に示す。
(実施例4)
PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)15.0質量部及び水85.0質量部を混合し、得られた液を95℃まで加温して撹拌し、PVAを溶解させた後、水を加えて全量を100.0質量部とした。
得られた濃度15.0質量%のPVA水溶液56.7質量部に、50質量%のポテトスターチ水分散液15.0質量部を添加し、撹拌した。
その後、50%硫酸12.6質量部、37%ホルムアルデヒド(FA)水溶液10.8質量部及び4-ホルミルベンゼン-1,3-ジスルホン酸Na(4-FBDS)の40重量%水溶液8質量部と、調整用の水31.1質量部を添加し、全量を134.3質量部とした後、手早く混合・撹拌し、スポンジ形成用混合液を得た。
上記混合液100gを、スポンジ成形型(100mLの円筒状容器)に流し込み、60℃で18時間反応させた後、反応生成物を成形型から取り出して水洗し、NaOHにより中和した後さらに水洗し、乾燥してスポンジを得た。
(実施例5)
PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)15.0質量部及び水85.0質量部を混合し、得られた液を95℃まで加温して撹拌し、PVAを溶解させた後、水を加えて全量を100.0質量部とした。
得られた濃度15.0質量%のPVA水溶液56.7質量部に、50質量%のポテトスターチ水分散液15.0質量部を添加し、撹拌した。
その後、50%硫酸12.6質量部、37%ホルムアルデヒド(FA)水溶液10.8質量部及び2-ホルミルベンゼンスルホン酸Na(2-FBS)の40重量%水溶液12質量部と、調整用の水27.1質量部を添加し、全量を134.2質量部とした後、手早く混合・撹拌し、スポンジ形成用混合液を得た。
上記混合液100gを、スポンジ成形型(100mLの円筒状容器)に流し込み、60℃で18時間反応させた後、反応生成物を成形型から取り出して水洗し、NaOHにより中和した後さらに水洗し、乾燥してスポンジを得た。
実施例4~5で得られたスポンジの30%圧縮応力を、表2に示す。
表2が示すように、実施例4のスポンジと比較して、実施例5のスポンジの方が、圧縮応力が低い傾向にあった。
(比較例2)
4-FBDSを使用せず、調整用の水の添加量を調整して全量を134.2質量部に調整した以外は実施例4と同様にし、スポンジを得た。
実施例4及び比較例2で得られたスポンジの親水性評価結果を、図2に示す。
図2が示すように、実施例4のスポンジは、比較例2のスポンジよりも吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。
(参考例1)
日本酢ビ・ポバール製のスルホン酸変性PVA(カルボニル化合物(A)由来のアセタール基を有しないもの、けん化度:88.0モル%、平均重合度:500)15.0質量部及び水85.0質量部を混合し、得られた液を85℃まで加温して撹拌し、スルホン酸変性PVAを溶解させた後、水を加えて全量を100.0質量部とした。
PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)15.0質量部及び水85.0質量部を混合し、得られた液を95℃まで加温して撹拌し、PVAを溶解させた後、水を加えて全量を100.0質量部とした。
上記で得られた濃度15.0質量%のスルホン酸変性PVA水溶液を34.0質量部と、濃度15.0質量%のPVA水溶液を22.7質量部とを混合し、これに50質量%のポテトスターチ水分散液15.0質量部を添加し、撹拌した。
その後、50%硫酸12.6質量部、37%ホルムアルデヒド(FA)水溶液21.6質量部及び調整用の水27.1質量部を添加し、全量を134.2質量部とした後、手早く混合・撹拌し、スポンジ形成用混合液を得た。
上記混合液100gを、スポンジ成形型(100mLの円筒状容器)に流し込み、60℃で18時間反応させた後、反応生成物を成形型から取り出して水洗し、NaOHにより中和した後さらに水洗し、乾燥してスポンジを得た。
参考例1で得られたスポンジは、30%圧縮応力が3.7kPaであり、実施例1~5のスポンジと比較して、圧縮応力が低かった。
共重合によるスルホン酸変性PVAは、変性度が高い重合体を得ることが困難な事から、PVAスポンジに導入する際、ブレンド比率を高めると、結果として圧縮応力の小さいスポンジとなるためと考えられる。
(実施例6)
実施例1において、37%ホルムアルデヒド(FA)水溶液を21.6質量部、調整用の水を27.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速いものであった。吸水量はやや小さくなり、一方で、30%圧縮応力はやや高いものとなったが、特段遜色はなく、吸水速度(吸水量)と強度を十分にバランスよく両立できるものであった。
(実施例7)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、VC-13、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1300)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も同様に十分に高いものであった。
(実施例8)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JL-25E、けん化度:79.5モル%、平均重合度2500)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も同様に十分に高いものであった。
(実施例9)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)及びPVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-05、けん化度:98.5モル%、平均重合度500)を質量比6/4の割合で含むPVA混合物(平均重合度1220)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も同様に十分に高いものであった。
(実施例10)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)及びPVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-05、けん化度:98.5モル%、平均重合度500)を質量比4/6の割合で含むPVA混合物(平均重合度980)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も同様に十分に高いものであった。
(実施例11)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)及びPVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-05、けん化度:98.5モル%、平均重合度500)を質量比3/7の割合で含むPVA混合物(平均重合度860)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も十分に高いものであった。
(実施例12)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-17、けん化度:98.5モル%、平均重合度:1700)及びPVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-05、けん化度:98.5モル%、平均重合度500)を質量比2/8の割合で含むPVA混合物(平均重合度740)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力はやや小さくなる傾向を示したが、依然として高いものであった。
(実施例13)
実施例1において、PVAを、PVA(日本酢ビ・ポバール製、JF-05、けん化度:98.5モル%、平均重合度500)に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、吸水量および30%圧縮応力において小さくなる傾向を示した。一方、吸水速度はより速くなる傾向を示した。
(実施例14)
実施例5において、4-FBDSに代えて4-ホルミル安息香酸を使用したこと以外は、実施例5と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も十分に高いものであった。
(実施例15)
実施例5において、4-FBDSに代えてグリオキシル酸を使用したこと以外は、実施例5と同様にしてスポンジを得た。
得られたスポンジは、同様に吸水速度が速く、吸水量も多いものであった。30%圧縮応力も十分に高いものであった。
本発明によれば、電子部品等の洗浄に有用なスポンジ形成用ポリビニルアセタール系樹脂を提供できる。

Claims (22)

  1. イオン性基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基を含む、スポンジ形成用ポリビニルアセタール系樹脂。
  2. イオン性基がアニオン性官能基を含む、請求項1記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  3. カルボニル化合物(A)が、アルデヒド及び/又はケトンを含む、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  4. カルボニル化合物(A)が、イオン性基を2個以上有する、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  5. カルボニル化合物(A)が、イオン性基を2個以上有する、アルデヒド及び/又はケトンを含む、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  6. アニオン性官能基が、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基、硫酸エステル基及びリン酸基から選択される1種以上である、請求項2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  7. カルボニル化合物(A)が、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基、硫酸エステル基及びリン酸基から選択される1種以上のアニオン性官能基を2個以上有する、アルデヒド及び/又はケトンを含む、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  8. ホルムアルデヒド由来のアセタール基を含む、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  9. カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量が、モノマーユニットあたり0.02~10モル%である、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  10. カルボニル化合物(A)が、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基、硫酸エステル基及びリン酸基から選択される1種以上のアニオン性官能基を2個以上有する、アルデヒド及び/又はケトンを含み、
    さらに、ホルムアルデヒド由来のアセタール基を含み、
    カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量が、モノマーユニットあたり0.02~10モル%である、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  11. カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の割合が、ビニルエステル単位100モルに対して0.2~5モルである、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  12. カルボニル化合物(A)が、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基、硫酸エステル基及びリン酸基から選択される1種以上のアニオン性官能基を2個以上有する、アルデヒド及び/又はケトンを含み、
    さらに、ホルムアルデヒド由来のアセタール基を含み、
    カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の含有量が、モノマーユニットあたり0.02~10モル%であり、
    カルボニル化合物(A)由来のアセタール基の割合が、ビニルエステル単位100モルに対して0.2~5モルである、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  13. スルホン酸基を有するカルボニル化合物(A)由来のアセタール基をモノマーユニットあたり0.02~10モル%含み、平均重合度が1000以上である、ポリビニルアセタール系樹脂。
  14. 請求項1又は13記載のポリビニルアセタール系樹脂で形成されたスポンジ。
  15. 湿潤状態での30%圧縮応力が、2kPa以上20kPa以下である、請求項14記載のスポンジ。
  16. カルボニル化合物(A)がアニオン性官能基を有し、ゼータ電位が、pH7の条件下において―15mV以下である、請求項14記載のスポンジ。
  17. カルボニル化合物(A)がカチオン性官能基を有し、pH8以下の条件下において正のゼータ電位を有する、請求項14記載のスポンジ。
  18. 円筒形状のロール体と、該ロール体の外周面上に形成された複数の突起とを有するローラ形状である、請求項14記載のスポンジ。
  19. 半導体ウェハの洗浄用である、請求項14記載のスポンジ。
  20. 請求項14記載のスポンジを用いた、電子部品の洗浄方法。
  21. pH7未満又はpH8以下の条件下でスクラブ洗浄を行う、請求項20記載の洗浄方法。
  22. ポリビニルアルコール系樹脂、イオン性基を有するカルボニル化合物(A)及びカルボニル化合物(A)の範疇に属しないカルボニル化合物を反応させる、スポンジの製造方法。
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