JP4573934B2 - アルカリ性物質包装用フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムであって、水溶性、耐薬品性、生分解性に優れ、洗浄剤等のアルカリ性物質のユニット包装用に有用なアルカリ性物質包装用フィルムでアルカリ性物質を包装してなる包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗浄剤や農薬等をはじめとする各種薬品などを単位量づつ水溶性フィルムに密封包装(ユニット包装)して、使用時にその包装形態のまま水中に投入し、内容物を包装フィルムごと水に溶解または分散して使用する方法が多く用いられてきている。このユニット包装の利点は、使用時に危険な薬品に直接触れることなく使用できること、一定量が包装されているために使用時に計量する必要がないこと、包装容器や袋などの後処理が不要または簡単であることなどである。
【0003】
従来このようなユニット包装用の水溶性フィルムとして、無変性の部分けん化ポリビニルアルコール(以下「ポリビニルアルコール」を「PVA」と称することがある)フィルムが用いられていた。これらの水溶性フィルムは、冷水に易溶性でしかも機械的強度が優れており良好な性能を有しているが、例えば、洗浄剤に含まれているアルカリ性物質や、洗浄剤の助剤(活性剤、分散剤、再汚染防止剤)などがPVA系フィルムと徐々に反応し、経時的にフィルムの水溶性や強度が低下し、長期間保存した場合にはフィルムが水に不溶性または難溶性となったり、洗浄剤の漏れが生じて使用できなくなる場合が多く、問題となっていた。また、作業性や工程通過性、環境問題などの点から、フィルムに腰があり、かつ生分解性に優れるなど多くの性能を満たすことが要求されている。しかしこの無変性の部分けん化PVAはフィルムの腰や生分解性が十分でないという問題を有している。これらのフィルム特性のために、危険なアルカリ性物質のユニット包装は大きな利点があるにもかかわらず、広く実用化できていないのが現状である。
【0004】
かかる問題点に対する対策の一つとして、カルボン酸変性PVAやスルホン酸変性PVAからなるフィルムを利用することが試みられている。しかしながら該フィルムは耐熱性が充分でなかったり、変性種によっては水溶性の経時的劣化が生じたりすることがある。またこれらの変性によって生分解性が大きく低下して環境問題につながる可能性がある。
【0005】
さらに、酸変性の他にオキシアルキレン基やカチオン性基などを導入したPVAからなるフィルムを用いることも試みられているが、これらの基を導入すると高分子量のPVAが得られず、フィルムに成形した場合に、フィルム強度が極端に低下したり、湿度依存性が大きくなって湿度の低い冬場では硬く脆くなったり、雨の日には全く腰のないフィルムになる場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のPVA系重合体からなる水溶性フィルムでは同時に満足することが出来なかった、水溶性、工程通過性、生分解性などの特徴を同時に向上させたアルカリ性物質包装用フィルムでアルカリ性物質を包装してなる包装体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題解決に向けて鋭意検討した結果、1,2−グリコール結合量が1.8モル%以上、けん化度が92〜99.9モル%のPVA系樹脂からなるフィルムが、上記目的を達成し、アルカリ性物質包装用フィルムとして非常に有用であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、1,2−グリコール結合量が1.8モル%以上、けん化度が92〜99.9モル%のポリビニルアルコール系樹脂からなるアルカリ性物質包装用フィルムでアルカリ性物質を包装してなる包装体に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるPVA系樹脂は、ビニルエステル重合体のけん化物またはビニルエステルと他のビニルモノマーとの共重合体のけん化物である。ここで、ビニルエステルとしてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等が挙げられるが、これらのなかでも工業的な生産性の点および1,2−グリコール結合の生成の容易さの点から、酢酸ビニルが好ましい。
【0010】
ビニルエステルと共重合可能なビニルモノマーとしては、例えば、α−オレフィンを挙げることができるが、これらのなかでもエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレンなどの炭素数4以下のα−オレフィンが好ましく、得られるフィルムの生分解性が向上する点でエチレンが特に好ましい。PVA系樹脂中のα−オレフィン単位の含有量は、0.1〜10モル%であることが好ましい。その他の共重合可能なビニルモノマーとしては、アクリル酸及びその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸およびその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類;アクリルアミド;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩、N−メチロールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸およびその塩またはそのエステル;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;N−ビニルピロリドン;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類;酢酸イソプロペニル等がある。生分解性の観点から、これらのビニルモノマーの含有量は通常5モル%以下である。
【0011】
前記ビニルエステル系(共)重合体の製造法としては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等、従来公知の重合方法が適用できる。重合触媒としては、重合方法に応じて、アゾ系触媒、過酸化物系触媒、レドックス系触媒等が適宜用いられる。
【0012】
ビニルエステル系(共)重合体のけん化反応には、従来公知のアルカリ触媒、あるいは酸触媒での加アルコール分解、加水分解等が適用できる。これらのなかでもメタノールを溶剤とする水酸化ナトリウム触媒によるけん化反応が簡便で最も好ましい。
【0013】
本発明に用いられるPVA系樹脂のけん化度は92〜99.9モル%であり、好ましくは95〜99モル%である。上記の範囲のけん化度を有するPVA系樹脂を用いることにより、耐薬品性に優れ、強度が高く、腰を有するフィルムが得られる。PVAのけん化度が92モル%未満の場合には、得られたフィルムでアルカリ性物質を包装する場合に、フィルムの水溶性の経時的な低下が生じたり、機械的強度の劣化が生じたり、十分な腰を有するフィルムが得られない。また、逆に99.9モル%を超える場合には、得られるフィルムの水溶性が低下したり、フィルム製造上の問題が生じる。
【0014】
本発明に用いられるPVA系樹脂の重合度は、得られるフィルムの機械的強度、タフネス、耐衝撃性、耐薬品性などの観点から、500以上であるのが好ましく、700以上であるのがより好ましく、900以上であるのがさらに好ましい。工業的な生産性の点からは、PVA系樹脂の重合度は3000以下であるのが好ましい。また、得られるフィルムを袋にして使用した際に要求される耐衝撃性の面からは、PVA系重合体の重合度は1000〜3000であるのが好ましい。
【0015】
本発明に用いられるPVA系樹脂の1,2−グリコール結合量は、1.8モル%以上であり、好ましくは2.2モル%以上であり、さらに好ましくは2.5モル%以上である。1,2−グリコール結合量は、ビニルエステルの種類、重合溶媒の種類、重合温度、ビニレンカーボネートの共重合等の様々な方法で制御することができる。これらのなかでも、重合温度で制御する方法が簡便で好ましい。
例えば、80〜200℃で重合するのが好ましく、90〜180℃で重合するのがより好ましく、100〜180℃で重合するのがさらに好ましい。1,2−グリコール結合量の上限は特に制限はないが、1,2−グリコール結合量を多くするために重合温度を上げたり、ビニレンカーボネート等を共重合したりすると重合度の低下が起こる場合があるので、1,2−グリコール結合量は3.5モル%以下であるのが好ましく、3.2モル%以下であるのがより好ましく、3.0モル%以下であるのがさらに好ましい。
【0016】
本発明に用いられるPVA系樹脂としては、短鎖分岐を0.03モル%以上有しているものが好ましく、0.05モル%以上有しているものがより好ましい。
短鎖分岐は、ビニルエステルの種類、重合溶媒の種類、重合温度等の様々な方法で制御することができる。これらのなかでも、重合温度で制御する方法が簡便で好ましい。短鎖分岐の含有量が多いほどPVA系樹脂の結晶性が低下し、高けん化度でも水溶性が低下せず好ましいフィルムが得られる。なお、本明細書に記載の短鎖分岐とは、ポリビニルアルコールの主鎖から分岐した、1〜5個のビニルアルコール単位からなる短鎖(側鎖)のことである。短鎖分岐の含有量は、全ビニルアルコール単位に対する短鎖を構成するビニルアルコール単位の割合(モル%)のことであり、具体的には、実施例の欄に記載の分析方法に従って測定することが可能である。
【0017】
上記のPVA系樹脂を用いて本発明のフィルムを製造する方法は特に制限はなく、必要とされるフィルム厚や使用目的により適宜選択されるが、通常、PVA溶液からのキャスト製膜法、乾式製膜法(空気中や窒素等不活性気体中への押し出し)、湿式製膜法(PVA系樹脂の貧溶媒中への押し出し)、乾湿式製膜法、ゲル製膜法等によって行われる。PVA溶液を調製する際に使用される溶剤としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、グリセリン、水、ヘキサフルオロイソプロパノール等を挙げることができ、単独または混合して使用される。また、塩化リチウム、塩化カルシウム等の無機塩の水溶液も単独または前記有機溶剤と混合して使用できる。
これらのなかでも、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホキシドと水との混合液、グリセリン、エチレングリコールが好ましい。製膜時に使用するPVA溶液の濃度は製膜方法によって異なるが、通常1〜60重量%であり、製膜時の温度は、通常室温から250℃の範囲である。
【0018】
製膜後、さらに必要に応じて、一軸または二軸延伸や圧延処理を施すことができる。フィルムの延伸または圧延処理は、乾熱または湿熱で実施でき、延伸時の温度は通常室温から270℃の範囲である。また、製膜後に100〜150℃程度の熱処理を加えることによって、フィルムの溶解速度のコントロールが可能となる。また、フィルムのブロッキング防止性や水溶性を改善するために、フィルム表面にマット加工、エンボス加工やブロッキング防止剤の散布を行うことが好ましい。
【0019】
本発明のフィルムの形状および透明性は特に制限はない。フィルムの厚みは、アルカリ性物質の種類、アルカリ性物質の量、包装形態、溶解速度などによって個々に決定されるが、通常20〜100μmであるのが好ましい。
【0020】
本発明のフィルムには、必要に応じて可塑剤を含有させることができる。可塑剤としては、PVA系樹脂の相溶性の点から多価アルコール類が好ましい。中でも柔軟性付与、生分解性の点から、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールが好ましい。またフィルム表面への移行性の小さい可塑剤として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、多価アルコールにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを数モル付加した化合物、多価アルコールと有機酸とのエステル化物などが適宜使用される。これらのなかでも、柔軟性付与の効果が大きいことから、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリンが特に好ましい。上記の可塑剤は、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。可塑剤の含有量はPVA系樹脂100重量部に対して5〜40重量部であるのが好ましく、10〜30重量部であるのがより好ましい。可塑剤の添加量が5重量部未満では、低温低湿下でのフィルムの柔軟性が不足する傾向があり、アルカリ性物質の包装に使用した際に破袋の原因となることがある。水溶性の点からは可塑剤の含有量が多いほど好ましいが、ブリードアウトが起こる場合があるので40重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましい。
【0021】
本発明のフィルムに、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲内において、上記のPVA系樹脂や可塑剤以外のものを含有させることはなんら差し支えない。例えば、PVA系樹脂以外の樹脂;澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等の水溶性高分子;クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機化合物等が挙げられる。また必要に応じて染料や顔料、香料、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定化剤を含有させることもできる。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、1,2−グリコール結合量が1.8モル%より少ないPVA系樹脂を少量含有させても何等差し支えない。
【0022】
本発明のフィルムで包装できるアルカリ性物質とは、水に溶解または分散した際の溶液、分散液、スラリー液のpHが7を超えるものであれば特に制限はないが、好ましくはpHが8以上のもの、より好ましくはpHが8.5以上のもの、さらに好ましくはpHが9以上のものである。アルカリ性物質の具体的な例としては、家庭用衣料用洗剤、工業用衣料用洗剤、家庭用食器用洗剤、工業用食器用洗剤、建物や自動車の洗剤、工業用水洗浄剤、無機物粉体の分散剤、各種界面活性剤などが挙げられる。また個々の薬剤としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ポリ燐酸ナトリウム(二燐酸ナトリウム、三燐酸ナトリウム等)などの無機酸のアルカリ金属塩、またはアルカリ土類金属塩、また酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなどの有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などが挙げられる。また特殊な例としてはアミン化合物、アルカロイドなども含まれる。これらは単独でもまたは数種類混合された混合物でも包装可能である。さらに、これらのアルカリ性物質としては、粉末状、顆粒状、塊状、液状、スラリー状、ゲル状、あるいはこれら数種の複合形態のいずれも包装可能である。通常、アルカリ性物質は数グラムから数キログラム単位で本発明のフィルムにより包装され、箱やアルミの外装袋に入れて保存、輸送され、直接現場で使用される。
【0023】
アルカリ性物質を包装した本発明のフィルムは、水中に投入した場合に速やかに溶解する。水への溶解速度は、40μm厚みのフィルムとした場合に、通常20℃の撹拌水中に浸漬後5分以内で溶解することが好ましく、2分以内で溶解することがより好ましく、1分以内で溶解することがさらに好ましい。
【0024】
本発明のフィルムのヤング率が高いほど、フィルムの腰が向上し、工程通過性が改善される。ヤング率はフィルムの1,2−グリコール結合量、けん化度、可塑剤量、熱処理条件等によって変化するため、各種の条件を適宜調整する必要がある。理由は不明であるが、1,2−グリコール結合量が多いほど同じ組成のフィルムでもヤング率が大きくなる傾向があるため、1,2−グリコール結合量が1.8モル%以上のPVA系樹脂を使用した本発明のフィルムは、工程通過性が良好である。
【0025】
通常、アルカリ性物質をユニット包装する水溶性フィルムは、使用後自然界に放出されるため、生分解性を有していることが望まれているが、本発明のフィルムは優れた生分解性も有しており、環境に優しいフィルムである。本発明のフィルムの生分解率(25℃、28日間)は60%以上であるのが好ましく、80%以上であるのがより好ましい。なお、本明細書でいう分解率とは、ISO14851に記載の生分解性評価方法に準じて評価を行った場合の生分解率であり、具体的には実施例の欄に記載された分析方法で測定した値である。
【0026】
【実施例】
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、実施例中「部」および「%」は、特にことわらない限り「重量部」および「重量%」をそれぞれ意味する。
【0027】
〔PVAの分析方法〕
(1)PVAの分析方法は特に記載のない限りはJIS−K6726に従った。
(2)PVAの1,2−グリコール結合量:
測定しようとするPVA系樹脂をまずけん化度99.9モル%以上にけん化した後、十分にメタノール洗浄を行い、次いで90℃で2日間減圧乾燥した後、DMSO−D6に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸を数滴加えて調製した試料を500MHzのプロトンNMR(JOEL GX-500)を用いて80℃で測定した。ビニルアルコール単位のメチン由来のピークは3.2〜4.0ppm(積分値A)、1,2−グリコール結合の1つのメチン由来のピークは3.25ppm(積分値B)に帰属され、次式から1,2−グリコール結合量を算出できる。
1,2−グリコール結合量(モル%)=(B/A)×100
(3)PVAの短鎖分岐量:
測定しようとするPVA系樹脂をまずけん化度99.9モル%以上にけん化した後、十分にメタノール洗浄を行い、次いで90℃で2日間減圧乾燥した後、DMSO−D6に溶解した試料▲1▼を500MHzの1H NMRで、またD2Oに溶解した試料▲2▼を125.65MHzの13C NMR(JOEL GX-500)を用いて80℃で測定する。試料▲1▼よりビニルアルコール単位のメチン由来のピークは3.2〜4.0ppm(積分値C)、末端アルコールのメチレン由来のピークは3.52ppm(積分値D)に帰属され、試料▲2▼より全末端アルコールのメチレン由来のピークは60.95〜61.65ppm(積分値E)、短鎖分岐末端アルコールのメチレン由来のピークは60.95〜61.18ppm(積分値F)に帰属され、次式から短鎖分岐の含有量を算出できる。
短鎖分岐の含有量(モル%)=〔(D/2)/C〕×(F/E)×100
【0028】
〔水溶性の測定方法〕
500mlのビーカーにイオン交換水を入れ、マグネティックスタラーで毎分280回転撹拌し、20℃に設定した水中に、40mm×40mmの正方形に切ったフィルムをスライドマウントにはさんだものを浸漬し、フィルムが完全に溶解するまでの時間(秒数)を測定し評価した。
【0029】
〔生分解性評価方法〕
ISO14851に記載の生分解性評価方法に準じて生分解率を評価した。すなわち、無機培地液300mlに馴養汚泥(下水処理場より試験開始当日入手した汚泥とPVA水溶液中で1ヶ月間馴養した汚泥を1:1で混合したもの)30mgと試料30mgを加え、クーロメーター(大倉電気OM3001A型)を用い、25℃で28日間培養し、生分解に消費された酸素量を測定することにより生分解率を求めた。
【0030】
実施例1
攪拌機、窒素導入口、開始剤導入口を備えた5リットル加圧反応槽に酢酸ビニル3000gおよび酒石酸0.090gを仕込み、室温下に窒素ガスによるバブリングをしながら反応槽圧力を2.0MPaまで昇圧して10分間放置した後、放圧するという操作を3回繰り返して系中を窒素置換した。開始剤として2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)をメタノールに溶解した濃度0.1g/リットル溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。次いで重合槽内温を150℃に昇温した。このときの反応槽圧力は0.8MPaであった。次いで、上記の開始剤溶液8.0mlを注入して重合を開始した。重合中は重合温度を150℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて13.6ml/hrで2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド) を連続添加して重合を実施した。重合中の反応槽圧力は0.85MPaであった。3時間後に冷却して重合を停止した。このときの固形分濃度は25%であった。次いで30℃減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度33%)を得た。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が25%となるように調整したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液400g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、40℃で11.6g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.025)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約2分でゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル1000gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体のPVAにメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥PVAを得た。得られたPVAのけん化度は98.0モル%であった。
また、重合後、未反応酢酸ビニルモノマーを除去して得られたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をアルカリモル比0.5でけん化した後、粉砕したものを60℃で5時間放置してけん化を進行させた後、メタノールによるソックスレー洗浄を3日間実施し、次いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製PVAを得た。該PVAの重合度を常法のJIS−K6726に準じて測定したところ1200であった。該精製PVAの1,2−グリコール結合量と短鎖分岐量を500MHzプロトンNMR(JEOL GX−500)装置を用いて前述の方法で測定したところ、それぞれ2.54モル%と0.084モル%であった。PVAの物性値を表1にまとめた。
得られたPVA100部に対しグリセリン20部を用いて水溶液を作製し、70℃の熱ロールへ流延し、厚さ40μのフィルムを得た。製膜後100℃、10分間熱処理を行った。このフィルムから10cm×10cmの袋を作り、アルカリ性物質(市販の家庭用洗剤、1%水溶液のpHは8.5)の粉末15gを入れ熱シールして密封した。このアルカリ性物質包装袋をさらにアルミ箔をポリエチレンにラミネートしたフィルムで熱シールして密封し、アルカリ性物質包装袋から水や可塑剤が飛散しないようにした。この袋を長期保存テストの加速試験として40℃の恒温器に入れ放置し、1ヶ月後、3ヶ月後に取り出し、包装したフィルムの水溶性の経時変化を見た。また3ヶ月間放置後のフィルムからサンプリングした試料から生分解性の評価を行った。結果を表2に示した。
得られたフィルムはしっかりした腰があり、作業性に優れていた。40℃、3ヶ月後もほとんど水溶性の低下はなく、生分解性も良好であった。
【0031】
実施例2
重合温度を180℃に変更する以外は実施例1と同様にして重合およびけん化を行った。得られたPVAの物性値は、重合度1000、けん化度98.6モル%、1,2−グリコール量2.92モル%、短鎖分岐量0.124モル%であった。物性値を表1にまとめた。
実施例1と同様な方法でフィルムを作成したが、可塑剤をPVA100部に対してグリセリン10部およびジグリセリン12部に変更した。実施例1と同様のアルカリ性物質を包装して長期保存テストの加速試験を実施した。得られた評価結果を表2に示した。放置試験後の包装袋は臭気の漏れもなく、柔軟で優れたフィルム物性を保持していた。
【0032】
実施例3
撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、開始剤添加口およびディレー溶液添加口を備えた50リットル加圧反応槽に酢酸ビニル29.4kg、メタノール0.6kgを仕込み、60℃に昇温した後、30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が18.0kg/cm2となるようにエチレンを反応槽に導入した。開始剤として2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)をメタノールに溶解した濃度0.1g/リットル溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記の重合槽内温を150℃に調整した後、上記の開始剤溶液45mlを注入して重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を18.0kg/cm2に、重合温度を150℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて185ml/hrで2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)を連続添加して重合を実施した。3時間後に重合率が25%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモノマーを除去し、エチレン変性ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。得られた該エチレン変性ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が30%となるように調整したエチレン変性ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液333g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、9.3g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.02)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約5分で系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル1000gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体のエチレン変性PVAにメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたエチレン変性PVAを乾燥機中70℃で2日間放置して、乾燥エチレン変性PVAを得た。得られたエチレン変性PVAについて前述の分析を行ったところ、PVAの重合度は1150、けん化度は94.6モル%、エチレン変性量は3モル%、1,2−グリコール結合量2.43モル%、短鎖分岐量0.067モル%であった。物性値を表1にまとめた。
次に実施例1と同様な方法でフィルムを作成して、工業用食器用洗剤〔顆粒状、主成分(界面活性剤、メタ珪酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、芒硝)、1%水溶液のpHは12.0〕を包装し、長期保存テストの加速試験を実施した。得られた評価結果を表2に示した。
【0033】
実施例4
重合温度を120℃に変更する以外は実施例1と同様にして重合およびけん化を行った。得られたPVAの物性値は、重合度1620、けん化度96.2モル%、1,2−グリコール量2.23モル%、短鎖分岐量0.051モル%であった。物性値を表1にまとめた。
実施例1と同様な方法でフィルムを作成して、実施例1で使用したアルカリ性物質を包装し、長期保存テストの加速試験を実施した。得られた評価結果を表2に示した。
【0034】
実施例5
攪拌機、窒素導入口、開始剤導入口を備えた5リットル加圧反応槽に酢酸ビニル2400g、メタノール600gおよびビニレンカーボネート49.3gを仕込み、室温下に窒素ガスによるバブリングをしながら反応槽圧力を2.0MPaまで昇圧して10分間放置した後、放圧するという操作を3回繰り返して系中を窒素置換した。開始剤としてα,α’−アゾビスイソブチロニトリルをメタノールに溶解した濃度1.0g/リットル溶液を調製し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。次いで重合槽内温を90℃に昇温した。このときの反応槽圧力は0.4MPaであった。上記の重合槽内温を90℃に調整した後、上記の開始剤溶液3.0mlを注入し重合を開始した。重合中は重合温度を90℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて4.9ml/hrでα,α’−アゾビスイソブチロニトリルを連続添加して重合を実施した。重合中の反応槽圧力は0.4MPaであった。4時間後に冷却して重合を停止した。このときの固形分濃度は38%であった。次いで30℃減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ビニレンカーボネート変性ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度33%)を得た。得られた該ビニレンカーボネート変性ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が25%となるように調整したビニレンカーボネート変性ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液400g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、40℃で46.4g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.10)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約1分でゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル1000gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体のビニレンカーボネート変性PVAにメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られたビニレンカーボネート変性PVAを乾燥機中70℃で2日間放置して、乾燥ビニレンカーボネート変性PVAを得た。得られたビニレンカーボネート変性PVAのけん化度は99.5モル%であった。
また、重合後未反応酢酸ビニルモノマーを除去して得られたビニレンカーボネート変性ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液を、アルカリモル比0.5でけん化した後、粉砕したものを60℃で5時間放置してけん化を進行させた後、メタノールによるソックスレー洗浄を3日間実施し、次いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製ビニレンカーボネート変性PVAを得た。該ビニレンカーボネート変性PVAの重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ1250であった。該精製ビニレンカーボネート変性PVAの1,2−グリコール結合量を500MHzプロトンNMR装置による測定から前述のとおり求めたところ、2.50モル%、変性量は0.6モル%、短鎖分岐量0.043モル%であった。
物性値を表1にまとめて示す。
次に、実施例1と同様な方法でフィルムを作成して、実施例1で使用したアルカリ性物質を包装し、長期保存テストの加速試験を実施した。得られた評価結果を表2に示した。
【0035】
比較例1
重合温度60℃で重合した1,2−グリコール結合量1.60モル%、重合度1200,けん化度88.0モル%、短鎖分岐量0モル%のPVAを用いて実施例1と同様にフィルムを作成して、実施例1で使用したアルカリ性物質を包装し、長期保存テストの加速試験を行った。得られた評価結果を表2に示した。
【0036】
比較例2
重合温度60℃で重合した1,2−グリコール結合量1.60モル%、重合度1000,けん化度95.0モル%、短鎖分岐量0モル%のPVAを用いて実施例1と同様にフィルムを作成して、実施例1で使用したアルカリ性物質を包装し、長期保存テストの加速試験を行った。得られた評価結果を表2に示した。
【0037】
比較例3
重合温度60℃で酢酸ビニルと無水マレイン酸をメタノール溶液中で共重合し、得られた共重合体をけん化し、重合度1750、けん化度98.2モル%、マレイン酸を3.5モル%共重合させたマレイン酸変性PVAを得た。このマレイン酸変性PVAは、1,2−グリコール結合量1.50モル%、短鎖分岐量0モル%であった。実施例1と同様にフィルムを作成して、実施例3で使用したアルカリ性物質を包装し、長期保存テストの加速試験を行った。得られた評価結果を表2に示した。
【0038】
【表1】
Figure 0004573934
【0039】
【表2】
Figure 0004573934
【0040】
【発明の効果】
上記の実施例より明らかなように、本発明のフィルムは優れた水溶性を有し、アルカリ性物質に対する耐薬品性や生分解性にも優れ、さらにフィルムに腰があり、作業性にも優れている。一方、比較例で示すように、1,2−グリコール結合量1.8モル%未満のPVA系樹脂から得られたフィルムでアルカリ性物質を包装すると、アルカリ性物質に対する耐薬品性が劣っているため、経時的に水溶性が低下する。

Claims (4)

  1. 1,2−グリコール結合量が1.8モル%以上、けん化度が92〜99.9モル%のポリビニルアルコール系樹脂からなるアルカリ性物質包装用フィルムでアルカリ性物質を包装してなる包装体
  2. 前記アルカリ性物質包装用フィルムが前記ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して可塑剤を5〜40重量部含有してなるものである請求項1記載の包装体
  3. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が短鎖分岐を0.03モル%以上有している請求項1または2記載の包装体
  4. 前記アルカリ性物質包装用フィルムの生分解率が60%以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の包装体。
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