JP2001247631A - 環状カーボネート基含有ビニルアルコール系重合体 - Google Patents
環状カーボネート基含有ビニルアルコール系重合体Info
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
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Abstract
能を保持しつつ、ポリビニルアルコールの欠点であった
耐水性などの改善されたポリビニルアルコールを提供す
る。 【解決手段】 ビニルアルコール構造単位を主体とする
共重合体において、下記の化1で表される環状カーボネ
ート構造単位を側鎖に0.01〜35モル%含有する。 【化1】
Description
含有ビニルアルコール系重合体に関するものである。
Aと略記する)は造膜性、接着性、ガスバリア性等に優
れた水溶性高分子で、繊維加工用の糊剤、紙、木材の接
着剤、また、上質紙、板紙や段ボールライナー用紙等の
表面強度向上剤や剥離紙のアンダーコート剤として、さ
らにはフィルム、各種無機材料のバインダー、乳化安定
剤など多くの分野で幅広く使用されている。PVAは一
般的には水に溶かして使用されるが、例えば、紙に接着
剤として塗工した場合、乾燥後は水に不溶になることが
要求される場合がある。このようにPVA樹脂が本来持
つ特性とは相反する機能が要求されるに従い、PVAに
官能基を導入して高分子反応を容易にした製品が開発さ
れており、アセトアセチル基含有PVA、芳香族アミノ
基含有PVA、ダイアセトンアクリルアミド基含有PV
A、カルボン酸基含有PVA等はこれに属する。しかし
ながら、分子内に環状カーボネート基を含有するPVA
は得られていないのが現状である。
Aが本来有する優れた性能を保持しつつ、PVAの欠点
であった耐水性などの改善されたPVAを提供すること
にある。
解決するものであって、ビニルアルコール構造単位を主
体とする共重合体において、下記の化2で表される環状
カーボネート構造単位を側鎖に0.01〜35モル%含
有することを特徴とする環状カーボネート基含有PVA
である。
ール構造単位を主体とし、下記の化3で表される環状カ
ーボネート構造単位を0.01〜35モル%含有するP
VAであって、このほかに未ケン化のビニルエステル構
造単位などを包含することができる。
と環状カーボネート基を含有する不飽和単量体とを共重
合して得られた共重合体をケン化することにより得られ
るものである。
0℃における4%水溶液粘度には特に制限はないが、環
状カーボネート基を含む不飽和単量体単位を除いた部分
のケン化度は60モル%以上、好ましくは80モル%以
上であることが望ましく、また20℃における4%水溶
液粘度が1.5mPa・s以上、好ましくは2.0mP
a・s以上、さらに好ましくは4.0mPa・s以上で
あることが望ましい。ケン化度が60モル%未満の場合
には、重合度によっては水に溶けなくなる場合があるの
で、好ましくない。また、20℃における4%水溶液が
粘度が1.5mPa・s未満の場合には、特に大きな問
題は生じないが、例えば紙に塗工した場合に紙の表面強
度向上効果が小さいなどの不都合が生じる場合がある。
ネート基を含む不飽和単量体単位の量は0.01〜35
モル%、好ましくは0.1〜25モル%の範囲である
が、その含有量が0.01モル%未満の場合、導入効果
が発現されず、35モル%を越える場合には水に不溶と
なったりするため好ましくない。PVAの分子内におけ
る環状カーボネート単位の分布は特に制限はなくブロッ
ク的に配置されたり、ランダムに配置されてもかまわな
い。
肪族ビニルエステル類としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニルなどがあげられるが、工業的には酢酸ビニル
が望ましい。
する環状カーボネート基を含有する不飽和単量体として
は、ビニルエチレンカーボネート、ビニレンカーボネー
ト、メタクリル酸プロピレンカーボネート、アクリル酸
プロピレンカーボネート等があげられるが、これに限ら
ない。
環状カーボネート基を含有する不飽和単量体の他に、前
記脂肪族ビニルエステルと共重合可能な不飽和単量体と
の共重合を行っても良い。脂肪族ビニルエステルと共重
合可能な不飽和単量体としては、例えば、マレイン酸モ
ノメチル、イタコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モ
ノアルキルエステル類、アクリルアミド、ジメチルアク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニ
ル−2−ピロリドン等のアミド基含有単量体、ラウリル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のアルキ
ルビニルエーテル、アリルアルコール、ジメチルアリル
アルコール、イソプロペニルアリルアルコール等の水酸
基含有単量体、アリルアセテート、ジメチルアリルアセ
テート、イソプロペニルアリルアセテート等のアセチル
基含有単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニル等のハロゲン化ビニル、トリメトキシビニルシラ
ン、トリブチルビニルシラン、ジフェニルメチルビニル
シラン等のビニルシラン類等が挙げられるが、これに限
らない。
基を含有する不飽和単量体との共重合方法としては、塊
状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公
知の各種の重合方法を用いることができ、中でもメチル
アルコール等の溶剤中でα,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酢酸、ジ−n−プ
ロピルパーオキシジカーボネート等のアゾ系または過酸
化物系の開始剤を用いて重合する方法が一般的である。
また、未反応の単量体の除去方法およびケン化、乾燥、
粉砕方法等も公知の各種の方法が採用される。
(他の置換基を公知の方法で高分子反応させた環状カー
ボネート基含有PVA誘導体を含む)は、一般的には水
に溶かして使用されるが、その際に他の水溶性高分子、
例えば、でんぷん、酸化でんぷん、燐酸化でんぷん等の
でんぷん誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の
セルロース誘導体、キサンタンガム、グアーガム等のガ
ム類、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、カゼイン、ゼラチン、カラギーナン等の他種水溶性
ポリマー、SBRラテックス、EVAエマルジョン等の
合成高分子分散液と混合して使用することもできる。さ
らに、塩酸、酢酸、硫酸、水酸化ナトリウム、炭酸ソー
ダ、酢酸ソーダ等のpH調整剤や消泡剤、浸透剤等の界
面活性剤、架橋剤、可塑剤、帯電防止剤、シランカップ
リング剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防かび剤、防
滑剤等の添加も可能である。溶解後の濃度は用途によっ
て異なるが、0.1〜40重量%であることが望まし
い。
は、その反応性を利用して、高分子反応用基材として、
感熱紙の発色層やオーバーコート層のバインダーとし
て、また他の紙コート用バインダー、フォトレジスト用
感光性樹脂基材、フィルム、ゲル用基材として、接着
剤、塗料、乳化重合用の保護コロイド剤として、有機顔
料や無機顔料の分散剤として、繊維用の糊剤、処理剤、
加工剤として、セラミックス用バインダー等としてなど
と、その用途は幅広い。
説明する。
えた反応器を窒素置換した後、脱酸素した酢酸ビニルモ
ノマー(VAM)2800重量部、メタノール800重
量部を仕込み攪拌下で昇温を開始し内温が60℃となっ
たところで、別途メタノール50重量部に開始剤〔2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〕
0.7重量部を溶解した溶液を添加して重合を開始し
た。重合開始と同時にメタノール200重量部にビニル
エチレンカーボネート200重量部を溶解した変性モノ
マー溶液を重合期間中に連続的に添加した。60℃で5
時間重合した後、冷却して重合を停止した。このときの
重合溶液中の固形分濃度は55.1%であった。得られ
た重合溶液を塔内に多孔板を多段数有する脱モノマー塔
に供給して塔下部よりメタノール蒸気を吹き込んで重合
溶液と接触させ未反応の酢酸ビニルモノマーを除去し
た。このときのポリ酢酸ビニル−メタノール溶液の固形
分濃度は42%であった。得られたポリ酢酸ビニル−メ
タノール溶液500重量部に対して5%水酸化ナトリウ
ム−メタノール溶液を2.2重量部添加した後、よく攪
拌して温度を40℃に保ってケン化反応を行った。ケン
化反応後、塩酸で中和したものを所望の大きさに粉砕し
て乾燥し変性PVAを得た。
ケン化度は95モル%、20℃における4%水溶液粘度
は28.8mPa・sであった。この変性PVAをメタ
ノールで精製したものを赤外スペクトル法を用いて測定
したところ、ビニルエチレンカーボネート単位を4.6
モル%含有することがわかった。
1000重量部を溶解した変性モノマー溶液を5分割に
して重合初期、重合開始後1,2,3,4時間後に添加
した以外は実施例1と同様にして重合、ケン化を行っ
た。得られた変性PVAは表2に示すような性能を有し
ていた。
酸プロピレンカーボネート10重量部にし、酢酸ビニル
モノマーの量を2800重量部から2000重量部に変
えた以外は実施例1と同様にして重合、ケン化を行っ
た。得られた変性PVAは表2に示すような性能を有し
ていた。
ーボネート基を含有することから、耐水性を要求される
分野、各種接着剤用途、乳化重合用保護コロイド剤、フ
ォトレジスト用感光性樹脂基材として特に有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ビニルアルコール構造単位を主体とする
共重合体において、下記の化1で表される環状カーボネ
ート構造単位を側鎖に0.01〜35モル%含有するこ
とを特徴とする環状カーボネート基含有ビニルアルコー
ル系重合体。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000107266A JP2001247631A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 環状カーボネート基含有ビニルアルコール系重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000107266A JP2001247631A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 環状カーボネート基含有ビニルアルコール系重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001247631A true JP2001247631A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18620282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000107266A Pending JP2001247631A (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 環状カーボネート基含有ビニルアルコール系重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001247631A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2518440A (en) * | 1948-08-09 | 1950-08-15 | Du Pont | Hydroxy-containing polymers |
JP2001206960A (ja) * | 2000-01-27 | 2001-07-31 | Kuraray Co Ltd | アルカリ性物質包装用フィルム |
-
2000
- 2000-03-06 JP JP2000107266A patent/JP2001247631A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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