JPH10330681A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH10330681A
JPH10330681A JP9147583A JP14758397A JPH10330681A JP H10330681 A JPH10330681 A JP H10330681A JP 9147583 A JP9147583 A JP 9147583A JP 14758397 A JP14758397 A JP 14758397A JP H10330681 A JPH10330681 A JP H10330681A
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祐二 蒲
Yoshihisa Tomotaki
善久 友滝
Kazuyuki Kamiya
一先 神谷
Yoshinobu Abe
吉伸 阿部
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 合成樹脂製壁紙材等の塗料として、塗工性に
優れ、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの消臭性に
優れた塗膜を与える水性塗料組成物の提供。 【解決手段】 A.塩化ビニル系またはスチレン系重合
体のエマルジョンを固形分換算で 100重量部、B.水溶
性高分子を10〜 200重量部、C.ヒドラジド化合物を20
〜 300重量部配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性塗料組成物に関
し、より詳しくは合成樹脂製床シート材、合成樹脂製天
井シート材、合成樹脂製壁紙材の表面塗料として塗布し
た際、塗工性に優れると共に、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド等の消臭性に優れた塗膜を与える水性塗料
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製の床シート材、天井シ
ート材、壁紙材などの表面仕上げには、有機溶剤を溶媒
とした、いわゆる溶剤型塗料が仕上り塗装外観に優れる
ため広く使用されていた。しかし、近年溶剤型塗料は有
機溶剤を使用するために、大気汚染の問題、作業者の安
全衛生の問題、火災の問題、価格の問題等から有機溶剤
の使用を極力抑え、水を分散媒とする水性塗料への移行
が急速になされている。現在、合成樹脂製シート材や壁
紙材の表面塗装に使用されている水性塗料としては、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル系エマル
ジョン等があり、溶剤型塗料と比較して塗装外観及び塗
膜性能(非粘着性、柔軟性、耐寒性、耐熱性など)にお
いて遜色のないものが得られつつある。一方、近年、新
築家屋におけるホルマリン(ホルムアルデヒド)臭や一
般家屋室内のたばこ臭(アセトアルデヒド)が問題とな
ってきている。この問題を上記水性塗料によって解決す
べく、各種の消臭剤が検討されてきたが、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒドに対して消臭効果が認められる
ものはまだ得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況から、
本発明は水性塗料であって、しかもホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド等に対して優れた消臭効果を有する塗
膜を与える水性塗料組成物を提供するためになされたも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討の結果、塩化ビニル系または
スチレン系重合体エマルジョン、水溶性高分子及びヒド
ラジド化合物からなる組成物により課題解決の可能性が
あることを見出し、さらにエマルジョン、水溶性高分
子、ヒドラジド化合物の種類、量について試験を行い本
発明に至った。すなわち、本発明は A.塩化ビニル系またはスチレン系重合体のエマルジョンを固形分換算で 100重量部 B.水溶性高分子を 10〜 200重量部 及び C.ヒドラジド化合物を 20〜 300重量部 配合した水性塗料組成物を要旨とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳しく説明
する。本発明における(A)成分の塩化ビニル系または
スチレン系重合体のエマルジョンは、単量体として塩化
ビニルまたはスチレンを単独で用いて製造することがで
きるし、両方を用いて製造することもできる。塩化ビニ
ルやスチレンは塗膜に強靭性を付与する。また、(A)
成分は塩化ビニルおよび/またはスチレンと、共重合可
能な他の単量体とを組み合わせ用いて製造することもで
きるが、組み合わせる場合には塩化ビニルおよび/また
はスチレンを全単量体中60重量%以上含む単量体混合物
を用いて製造することが好ましい。
【0006】上記の共重合可能な他の単量体としては、
エチレン性二重結合に隣接したエステル結合をもつ単量
体が好ましく、全単量体中1〜40重量%であることが好
ましい。このような単量体の具体例としては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレー
ト類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)
アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等
のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単量体;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビニル等
のビニルエステル類;マレイン酸ジエチル、マレイン酸
ジブチル、フマル酸ジブチル等の不飽和ジカルボン酸エ
ステル;グリシジル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アリル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
等が挙げられ、これらは単独または2種以上の組み合わ
せで使用することができる。
【0007】上記のエチレン性二重結合に隣接したエス
テル結合を持つ単量体は、塗膜の可撓性を向上させた
り、また基材との接着性を向上させたりするが、ヒドラ
ジド化合物中のヒドラジド基がエステル結合と化学的に
反応する為、全単量体中の40重量%以下が好ましい。使
用量が40重量%を超えると、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド等に対する消臭効果が悪くなる。また、1重
量%未満では基材に対する接着性が悪くなる。
【0008】さらに、本発明の効果を損なわない範囲内
で、前述以外のラジカル重合性単量体と共重合させるこ
とができる。このような単量体としては、例えばマレイ
ン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸等の酸類;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のア
ミド基含有単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルブチ
ルエーテル、ビニルオクチルエーテル等のアルキルビニ
ルエーテル;グリシジルアリルエーテル、アクリロニト
リル、塩化ビニリデン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン等が挙げられる。これらの単量体は、前述のエチ
レン性二重結合に隣接したエステル結合を持つ単量体と
併せて全単量体中の40重量%以下であることが好まし
い。
【0009】本発明で使用する(A)成分のエマルジョ
ンは、上記した各単量体を用いて公知の乳化重合法によ
り製造することができる。すなわち、用いる単量体を混
合し、これに乳化剤、重合開始剤等を加えて水系で乳化
重合を行えばよく、一括して仕込み重合する方法、各成
分を連続供給しながら重合する方法などの各種の方法を
適用できる。
【0010】乳化重合の乳化剤としてはアルキルまたは
アルキルアリル硫酸塩、アルキルまたはアルキルアリル
スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオ
ン性乳化剤;アルキルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アルキルベンジルアンモニウムクロライド等のカチ
オン性乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンカルボン酸エステル等のノニオン性乳化剤
及び分子中にビニル基をもつ重合性乳化剤などが例示さ
れる。乳化剤の使用量はエマルジョンに対して要求され
る性質に応じて変わり得るが、一般に重合安定性を向上
させる目的やエマルジョンの機械的、化学的安定性を良
好にする目的には乳化剤の使用量が多いことが望まし
く、乾燥皮膜の耐水性を向上させるためには逆に使用量
が少ない方が望ましく、通常は単量体の合計量 100重量
部に対して1〜10重量部程度の範囲から目的に応じて使
用量が決められる。
【0011】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素水、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、アゾビスアミジノプロパ
ン塩酸塩等の水溶性タイプ;ベンゾイルパーオキサイ
ド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジブチルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ク
ミルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオ
クトエート、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性タ
イプなどが例示される。さらに必要に応じ、過酸化物系
重合開始剤と、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、
L−アスコルビン酸、糖類、アミン類などの還元剤を併
用したレドックス系も使用することができる。重合開始
剤の使用量は単量体の合計量 100重量部に対して0.01〜
3重量部程度とすればよい。重合反応は通常35〜90℃程
度で行えばよく、反応時間は通常3〜10時間程度とすれ
ばよい。
【0012】なお、乳化重合の開始時あるいは終了後に
塩基性物質を加えてpHを調整することにより、エマルジ
ョンの重合安定性、凍結安定性、機械的安定性、化学的
安定性等を向上させることができる。この場合、得られ
るエマルジョンのpHが5〜11となるように調整すること
が好ましく、塩基性物質としては、アンモニア、エチル
アミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノール
アミン、苛性ソーダ、苛性カリ等を使用することができ
る。
【0013】(A)成分である塩化ビニル系またはスチ
レン系重合体のエマルジョンの塗料組成物への配合量
は、(A)成分の固形分、(B)成分、(C)成分の合
計を 100重量%とするとき、その固形分換算で16〜77重
量%となる。このエマルジョンの配合量が固形分換算で
16重量%未満では本発明の塗料組成物の基材への接着力
が悪くなるし、77重量%を超えると水溶性高分子及び消
臭剤の配合比率が減少することにより、それらの効果が
発現出来なくなる。
【0014】(B)成分の水溶性高分子は塗料組成物を
塗布する際の流動性を改善するために配合されるもの
で、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリエチレン
イミン、カゼイン、ゼラチンなどが例示され、好ましく
はポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロースである。
【0015】これら水溶性高分子の平均分子量は 5,000
〜300,000 の範囲が好ましい。 5,000未満では添加量を
多くする必要があるため、塗膜の耐水性が低下するし、
300,000 を超えると逆に添加量を少なくする必要があ
り、塗工性が低下する。さらに好ましい平均分子量は2
0,000〜200,000 の範囲である。また、塗料のたれ防止
や塗りむら防止にはノニオン系水溶性高分子が好まし
い。(B)成分の水溶性高分子の塗料組成物への配合量
は(A)成分の固形分換算100重量部に対し10〜 200重
量部とする。10重量部未満では塗布時の流動性が悪くな
るし、 200重量部を超えると塗膜の耐水性が著しく損な
われる。好ましくは20〜 150重量部の範囲である。この
水溶性高分子は配合を容易にするため水に溶解してから
配合することが好ましい。
【0016】(C)成分のヒドラジド化合物は分子内に
ヒドラジド基を有し、水に室温下1重量%以上溶解する
ものが好ましい。(C)成分は塗膜に消臭性を付与する
ために配合されるもので、ホルムヒドラジド、アセトヒ
ドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、カルボヒドラジ
ド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グ
ルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼ
ライン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、リン
ゴ酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、クエン酸ジヒ
ドラジドなどが例示され、好ましくはアジピン酸ジヒド
ラジド、グルタル酸ジヒドラジドである。(C)成分の
ヒドラジド化合物の塗料組成物への配合量は(A)成分
の固形分100重量部に対し20〜 300重量部、好ましくは2
5〜 250重量部とする。20重量部未満では塗膜のホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド等に対する消臭効果が劣
るし、 300重量部を超えると製品コストが高くなるわり
には消臭効果が増さない。このヒドラジド化合物は配合
を容易にするため水に溶解又は乳化させてから配合する
ことが好ましい。
【0017】上記(A)〜(C)成分からなる塗料組成
物は、各成分の所定量を一般的な攪拌機を使用し混合す
ることにより容易に得ることができる。塗料組成物の固
形分濃度は10〜20重量%、粘度は50〜3,000cP であるこ
とが好ましく、この濃度、粘度に調整するために混合の
際一定量の水を添加することが可能である。
【0018】また、本発明の塗料組成物に塗膜の表面性
を改良する目的で無機フィラーを配合することが好まし
い。無機フィラーには、無水珪素、含水珪素などの珪素
類;珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムなどの珪酸化
合物;炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化チタン、石
膏、クレー、タルク、アルミホワイト等が挙げられる。
なお、ポリ(メタ)アクリレート系、ポリスチレン系、
ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系などのポリマー微粉体
などでも同様な効果が得られる。無機フィラーの好まし
い平均粒径は5μm以下、さらに好ましくは1〜3μm
である。無機フィラーによって塗膜に艶消効果を付与す
るためには、(A)成分の固形分 100重量部に対し20〜
300重量部を配合する。20重量部未満では塗膜の艶消効
果が充分でなく、 300重量部を超えると艶消剤の保持性
が悪くなるし、塗膜の実用的強度が得られなくなる。こ
の無機フィラーは、通常、水に10〜30重量%分散したフ
ィラー分散液として使用されるが、この分散液は水に所
定量のフィラーを添加し一般に使用される羽根型、ディ
スパー型、ホモミキサー型などの攪拌機を使用して 100
〜500rpmの回転数で 0.5〜3時間攪拌することにより得
られる。
【0019】さらに、本発明の塗料組成物には、本発明
の効果を損なわない限り、必要に応じて消泡剤、濡れ
剤、難燃剤、防カビ剤等を添加配合することができる。
本発明の塗料組成物を塗布する際には、被塗布材表面に
膜厚が15〜35μmになるようにバーコーター、グラビア
ロールなどで塗布し、 100〜 150℃で1〜3分間乾燥
し、さらに 180〜 250℃で30〜 120秒間熱処理を行い、
熱処理後において2〜5μmの塗布厚さになるようにす
るとよい。本発明の塗料組成物は特に塩化ビニル系樹脂
からなる被塗布材に用いることが好ましい。
【0020】
【実施例】つぎに、エマルジョンの合成例及びこれらを
用いた具体的実施例ならびに比較例をあげるが、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。なお例中の部
及び%はそれぞれ重量部と重量%を示す。
【0021】合成例1(エマルジョン−1の合成) 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器内を窒素で充分置換した後、脱イオン水
1,150部、アクリル酸ブチル 270部、アクリル酸30部、
エマールO(ラウリル硫酸ソーダ、花王社製、商品名)
10部、ノイゲンEA-170(ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、第一工業製薬社製、商品名)30部を仕
込み、さらに重合器内を減圧して塩化ビニル 700部を仕
込んだ。重合器内を60℃に昇温した後、過硫酸アンモニ
ウムの1%水溶液 100部を圧入して反応を開始し、内温
を60℃に保持しながら16時間反応させて重合を終了し
た。その後30℃まで冷却し25%アンモニア水を使用して
pHを7〜8に調整した。得られたエマルジョンの固形分
濃度は44.2%であった。
【0022】合成例2(エマルジョン−2の合成) 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器内を窒素で充分置換した後、脱イオン水
1,130部、ネオペレックス No.6(ドデシルベンゼンス
ルホン酸ソーダ、花王社製、商品名)9部、ノイゲンE
A-170(前出)27部を仕込んだ。重合器内を80℃に昇温
した後、過硫酸アンモニウム 4.5部を脱イオン水 100重
量部に溶解した水溶液及びスチレン 600部、アクリル酸
エチル 380部、アクリル酸20部の混合液をそれぞれ3時
間で均一に追加し、さらに80℃で2時間反応させて重合
を終了した。その後30℃まで冷却し25%アンモニア水を
使用してpHを7〜8に調整した。得られたエマルジョン
の固形分濃度は45.4%であった。
【0023】合成例3,4(エマルジョン−3,4の合
成) 合成例1と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合を行いエマルジョンを製造した。得られたエマ
ルジョン3の固形分濃度は45.5%、エマルジョン4の固
形分濃度は45.2%であった。
【0024】合成例5〜7(エマルジョン−5〜7の合
成) 合成例2と同様にして表1に示される単量体の種類、量
で共重合を行いエマルジョンを製造した。得られたエマ
ルジョン5の固形分濃度は45.1%、エマルジョン6の固
形分濃度は44.8%、エマルジョン7の固形分濃度は45.0
%であった。
【0025】
【表1】
【0026】水溶性高分子水溶液の調製 ステンレス製容器に 900部の脱イオン水を入れ、羽根型
攪拌機により攪拌しながら下記の市販水溶性高分子 100
部を添加し、その後30分間攪拌を続け水溶性高分子水溶
液を得た。 A:PVA-217(クラレ社製、商品名、ポリビニルアル
コール、平均重合度=1,700 、ケン化度=88モル%) B:メトローズ60SH−50(信越化学工業社製、商品
名、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、重量平均分
子量=15万)
【0027】ヒドラジド化合物分散液の調製 ステンレス製容器に 800部の脱イオン水を入れ、ホモミ
キサーで300rpmの速度で攪拌しながら下記のヒドラジド
化合物 200部を添加し、その後1時間攪拌を続け、ヒド
ラジド化合物分散液を得た。 a:アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製) b:グルタル酸ジヒドラジド(大塚化学社製)
【0028】フィラー分散液の調製 ステンレス製容器に 800部の脱イオン水を入れ、ホモミ
キサーで300rpmの速度で攪拌しながら下記の市販無機フ
ィラー 200部を添加し、その後1時間攪拌を続け、フィ
ラー分散液を得た。 イ:サイリシア350 (富士シリシア化学社製、商品名、
コロイド状シリカ、平均粒径 1.8μm) ロ:ニップシール 200A(日本シリカ工業社製、商品
名、超微粒子含水珪酸、平均粒径 2.0μm)
【0029】実施例1 ステンレス製容器に合成例1で得たエマルジョン−1を
100部仕込み、羽根型攪拌機で攪拌しながら、水溶性高
分子(PVA-217)水溶液A 400部、ヒドラジド化合物
(アジピン酸ジヒドラジド)分散液a 100部、フィラー
(サイリシア350 )分散液イ 150部、分散・消泡剤(サ
ーフィノール 104A、エア プロダクツアンド ケミカ
ル社製、商品名)3部及び脱イオン水 107部を添加し、
その後30分間攪拌を続け艶消型塗料を得た。別に、市販
水酸化アルミ紙(日本化工製紙社製)に下記配合のペー
ストレジンゾルを膜厚が 200μmになるようドクターナ
イフで塗布し、 160℃で5分間加熱乾燥を行ってビニル
壁紙を得た。
【0030】 ペーストレジン Geon 121 (塩化ビニル樹脂、日本ゼオン社製、商品名) 100部 DOP (可塑剤、新日本理化社製) 150部 Mark FC−21(安定剤、アデカ・アーガス化学社製、商品名) 3部 炭酸カルシウム 50部 酸化チタン 10部 メチルエチルケトン 5部 ユニフォームAZ (発泡剤、大塚化学社製、商品名) 4部
【0031】このビニル壁紙の塩ビ層の上に、先に得た
塗料を膜厚が15μmになるようバーコーターで塗布し、
105℃で2分間乾燥し、さらに 220℃で90秒間熱処理を
行い、塗布むらのない艶消ビニル壁紙を得た。得られた
艶消ビニル壁紙について次に示す消臭テストを行い結果
を表2に示した。
【0032】消臭テスト方法 ・ホルムアルデヒド 得られたビニル壁紙から5×5cmのサイズのものを2枚
切り取り、裏側同士を貼り合わせ、切り口をテープでシ
ールし、有効面が3×3cmとなるようにして作った試験
片を、300ml のコニカルビーカーに吊した後、ホルムア
ルデヒド濃度が30ppm となるように 0.9%ホルムアルデ
ヒド水溶液3μlを加えた。シーロンフィルムを用いて
密閉した後、室温で60分間放置した。北川式ガス検知管
No.171SBにより60分間後のホルムアルデヒドの濃度(pp
m) を読み取った。また、ブランクとして試験片を加え
ずに同様な操作を行った60分後の濃度は 30ppmであっ
た。 ・アセトアルデヒド アセトアルデヒド濃度が 30ppmとなるように、 3.6%ア
セトアルデヒド水溶液を加えた以外はホルムアルデヒド
テスト方法と同様にしてアセトアルデヒドの濃度(ppm)
を読み取った。(検知管はホルムアルデヒドと同じNo.1
71SB)
【0033】塗工性の試験方法 日商グラビア社製の印刷試験機(GRAVO-PROOF CM 型) に
150メッシュのグラビアロールを取り付け、20m/min の
速度で先に得た艶消型塗料をビニル壁紙に塗布した。こ
の塗布面の状態を目視で観察し、下記の基準で塗工性を
判定して結果を表2に示した。 ○:均一に塗布されている △:部分的に塗布むら(未塗布部または塗布量の多い部
分)がある。 ×:ほぼ全面に塗布むらが発生している。
【0034】実施例2〜7、比較例1〜3 実施例1と同様にして表2に示される共重合体エマルジ
ョン、水溶性高分子水溶液、ヒドラジド化合物分散液、
フィラー分散液等の種類、量で塗料を作製、それを同様
のビニル壁紙に同様にして塗布、乾燥、熱処理し艶消ビ
ニル壁紙を得た。消臭テスト、塗工性テストも同様の方
法で行い結果を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は塗工性に優
れ、その塗膜がホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等
の消臭性に優れるため、合成樹脂製床シート材、天井シ
ート材、壁紙材の表面塗料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友滝 善久 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 神谷 一先 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 阿部 吉伸 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.塩化ビニル系またはスチレン系重合体のエマルジョンを固形分換算で 100重量部 B.水溶性高分子を 10〜 200重量部 及び C.ヒドラジド化合物を 20〜 300重量部 配合した水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】塩化ビニル系またはスチレン系重合体のエ
    マルジョンが、塩化ビニルおよび/またはスチレンの他
    にエチレン性二重結合に隣接したエステル結合をもつ単
    量体を全単量体中1〜40重量%含む単量体混合物を用い
    て製造されたエマルジョンである請求項1記載の水性塗
    料組成物。
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