JPH10295108A - 農作業機 - Google Patents

農作業機

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JPH10295108A
JPH10295108A JP12788497A JP12788497A JPH10295108A JP H10295108 A JPH10295108 A JP H10295108A JP 12788497 A JP12788497 A JP 12788497A JP 12788497 A JP12788497 A JP 12788497A JP H10295108 A JPH10295108 A JP H10295108A
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Takuya Okada
岡田  卓也
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回時に車速を自動的に減速する農作業機に
おいて、旋回終了時にそれまでのステアリング操作状況
に合った車速制御を行う。 【解決手段】 旋回中にステアリング操作具の操作方向
が切り替わる回数を累計し、その回数が予め設定されて
いる設定回数未満である場合は、旋回が終了すると車速
を旋回以前の元の速度に戻し、その回数が予め設定され
ている設定回数以上である場合は、旋回が終了しても車
速を旋回以前の元の速度に戻さないように制御する制御
装置42を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋回時に車速を自
動的に減速する農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリング操作量が一定以上になると
車速を自動的に減速し、且つステアリング操作量が一定
以下になると車速を自動的に元に戻すように制御し、低
速度で安全に旋回できるようにした田植機等の農作業機
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】田植機の苗植付け作業
では、圃場の端部で機体を旋回させた後、すぐに機体進
路を植付条に合わせ、苗植付けを再開させなければなら
ない。しかしながら、不慣れなオペレータの場合、旋回
終了時に機体進路が植付条にうまく合わないことがあ
る。このような状況の時に旋回時の低速走行の状態から
通常の作業速度の状態に戻ってしまうと、オペレータが
ますます混乱し、適切に処置ができなくなり、作業に支
障をきたす虞がある。本発明は、上記事態に陥ることを
防止するのを目的とし、旋回終了時にそれまでのステア
リング操作状況に合った車速制御を行うことを課題とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる農作業機は、旋回時に車速を自動的に減速する
ように構成した農作業機において、旋回中にステアリン
グ操作具の操作方向が切り替わる回数を累計し、その回
数が予め設定されている設定回数未満である場合は、旋
回が終了すると車速を旋回以前の元の速度に戻し、その
回数が予め設定されている設定回数以上である場合は、
旋回が終了しても車速を旋回以前の元の速度に戻さない
ように制御する制御装置を設けたことを特徴としてい
る。
【0005】旋回時におけるステアリング操作具の操作
方向が切り替わる回数が設定回数未満である場合は、旋
回が円滑に行われたと判断されるので、旋回終了後すぐ
に車速を旋回以前の元の速度に戻しても問題は生じな
い。逆に、旋回時におけるステアリング操作具の操作方
向が切り替わる回数が設定回数以上である場合は、オペ
レータがステアリング操作に混乱していると判断される
ので、旋回が終了しても車速を旋回以前の元の速度に戻
さず減速状態のままに維持する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の農作業機の一例と
して、図面に表された田植機について説明する。この田
植機1は、乗用走行車体2の後側に昇降リンク装置3を
介して苗植付部4が昇降可能に装着されると共に、乗用
走行車体2の後部に本体部分を搭載した施肥装置5が設
けられ、全体で乗用施肥田植機として構成されている。
【0007】走行車体2は、駆動輪である左右各一対の
前輪及び後輪を備えた四輪駆動車両である。機体の前部
に配したミッションケース10の左右側方に前輪ファイ
ナルケース13,13が設けられ、その前輪ファイナル
ケースから外向きに突出する前輪軸に前輪7,7が取り
付けられている。また、ミッションケース10の背面部
に前端部が固着されたメインフレーム15の後端左右中
央部に後輪ローリング軸17が軸心を前後水平に向けて
固定状態で嵌合させてあり、その後輪ローリング軸17
にローリング自在に支持される後輪フレーム18の左右
端部に後輪ギヤケース19,19が設けられ、その後輪
ギヤケースから外向きに突出する後輪軸に後輪8,8が
取り付けられている。更に、後輪車軸の外側に延長して
設けた補助後輪軸に補助後輪8a,8a,8b,8bが
取り付けられている。
【0008】エンジン20は前記メインフレーム15の
上に搭載されている。エンジン20の左側面に突出する
第一出力軸20aに取り出される回転動力は、第一ベル
ト伝動装置21によって、ミッションケース10の上に
設けた油圧ポンプ22の駆動軸22aへ伝達され、更に
無段変速式の第二ベルト伝動装置23によって、油圧ポ
ンプ駆動軸22aからミッションケース入力軸10aへ
伝達される。また、エンジン20の右側面に突出する第
二出力軸20bに取り出される回転動力が、第三ベルト
伝動装置24によって、エンジン20の上に取り付けた
オルタネータ25に伝達される。
【0009】ミッション入力軸10aよりミッションケ
ース10に入力された回転動力は、該ケース内のトラン
スミッションで変速した後、前輪駆動用動力と後輪駆動
用動力と苗植付部駆動用動力に分けられる。前輪駆動用
動力は、前輪ファイナルケース13,13に伝達され、
前輪7,7を駆動する。後輪駆動用動力は、伸縮自在な
後輪駆動軸26,26を介して後輪ギヤケース19,1
9に伝達され、主後輪8,8及び補助後輪8a,8a,
8b,8bを駆動する。また、苗植付部駆動用動力は、
植付伝動軸27を介して植付クラッチ(図示せず)に伝
達され、それから苗植付部4と施肥装置5に伝達され
る。
【0010】エンジン20の上部はエンジンカバー30
で覆われており、その上に座席31が設置されている。
座席31の前方に位置するフロントカバー32の上側に
は、操向輪である前輪7,7のステアリング操作具とし
てのステアリングハンドル33が設けられている。フロ
ントカバー32の左右両側には、トランスミッションの
ギヤチェンジを行うチェンジレバー34と、無段変速装
置である第二ベルト伝動装置23の変速操作を行う変速
レバー35が設けられている。また、フロントカバー3
2上の操作パネルには自動減速スイッチ36が設けられ
ている。
【0011】無段変速装置である前記第二ベルト伝動装
置23は図3に示す構成となっている。油圧ポンプ駆動
軸22aに嵌着する駆動側割りプーリ120とミッショ
ンケース入力軸10aに主クラッチCを介して嵌着する
従動側割りプーリ121とに伝動ベルト122が掛けら
れている。従動側割りプーリ121の一方の構成部材1
21aはミッションケース入力軸10aに固定、他方の
構成部材121bはミッションケース入力軸10aに対
して軸方向に摺動自在となっていて、その可動構成部材
121bは軸受123を介して相互回転自在な変速操作
カム124によって位置規制されている。変速操作カム
124の外面側には円周方向に傾斜状となった突条12
4a,124aが形成されており、その突条124a,
124aが固定カム125に設けたローラ125a,1
25aに当接している。そして、変速操作カム124の
アーム124bに、変速比調節手段である変速操作ロッ
ド126が連結されている。この変速操作ロッド126
を前後(紙面の上下方向)に移動させると、変速操作カ
ム124が回動してローラ125a,125aへの突条
124a,124aの接点が変わり、変速操作カム12
4とそれに位置規制されている可動構成部材121bが
伝動ベルト122の張力に応じて軸方向へ移動すること
により、従動側割りプーリ121の有効径が変化する。
【0012】また、駆動側割りプーリ120の一方の構
成部材120aは油圧ポンプ駆動軸22aに固定、他方
の構成部材120bは油圧ポンプ駆動軸22aに対して
軸方向に摺動自在となっていて、その可動構成部材12
0bは軸受127を介して相互回転自在な変速操作カム
128によって位置規制されている。変速操作カム12
8の外面側には円周方向に傾斜状となった突条128a
が形成されており、その突条128aにミッションケー
ス10の外面部に設けたローラ129が当接している。
そして、従動側変速操作カム124のもうひとつのアー
ム124cと駆動側変速操作カム128のアーム128
bとが連結部材130で連結されている。これにより、
従動側割りプーリ121の有効径が大きくなるときには
駆動側割りプーリ120の有効径が小さくなり、従動側
割りプーリ121の有効径が小さくなるときには駆動側
割りプーリ120の有効径が大きくなるようになってい
る。
【0013】次に、この第二ベルト伝動装置23の操作
部について説明する(図4〜図6参照)。変速レバー3
5は、該レバーの基部に固着の筒状体141にてレバー
軸142の右(図4では左)端部に回転自在かつ軸方向
に摺動自在に嵌合している。レバー軸142は、機体フ
レームに固定したレバー軸支持筒143に回動自在に支
承されている。変速レバー35を右方向に少しずらし、
筒状体141の外周面から挿入させたセットボルト14
4の先端部をレバー軸142の切欠部142aに係合さ
せると、変速レバー35とレバー軸142が一体回転す
るようになる。
【0014】筒状体141には電動操作アーム146が
一体に設けられている。この電動操作アーム146の回
動量は、レバー軸支持筒143と一体の右プレート14
7に取り付けられた変速レバー位置検出用ポテンショメ
ータPM1に検出される。右プレート147には右向き
に突出する電動操作用ストッパピン148が設けられ、
そのストッパピンの先端部が、電動操作アーム146に
形成されているレバー軸142の軸心を中心とする円弧
状の電動時レバーストローク規制用ピン穴146aに係
合している。なお、セットボルト144が切欠部142
に係合する位置へ変速レバー35をずらした状態では、
ポテンショメータPM1の検出アームが電動操作アーム
146から外れ、電動操作アーム146の回動量が検出
されなくなると共に、ストッパピン148がピン穴14
6aから外れる。
【0015】また、レバー軸142には電動操作アーム
146と右プレート147の間に手動操作用ア一ム15
0が一体に設けられ、その手動操作用ア一ム150から
左(図4では右)向きに突出する手動操作用ストッパピ
ン151の先端部が、右プレート147に形成されてい
るレバー軸142の軸心を中心とする扇形の手動時レバ
ーストローク規制用ピン穴147aに係合している。電
動時レバーストローク規制用ピン穴146aの角度θ1
よりも、手動時レバーストローク規制用ピン穴147a
の角度θ2の方が大きく設定されている。
【0016】電動操作アーム146の手動操作用ア一ム
側の面には第一ブレーキライニング152が貼着されて
おり、第一摩擦力調節ナット153の締め具合を調節す
ることにより、電動操作アーム146と手動操作用ア一
ム150との間に適度な摩擦力を持たせられるようにな
っている。また、右プレート147の手動操作用ア一ム
側の面には第二ブレーキライニング154が貼着されて
おり、第二摩擦力調節ナット155の締め具合を調節す
ることにより、右プレート147と手動操作用ア一ム1
50との間に適度な摩擦力を持たせられるようになって
いる。更に、電動操作用ストッパピン148には第三摩
擦力調節ナット156によって第三ブレーキライニング
157が取り付けられるようになっており、第三摩擦力
調節ナット156の締め具合を調節することにより、電
動操作アーム146と右プレート147との間に適度な
摩擦力を持たせられるようになっている。
【0017】レバー軸142の左端部にはボス160が
回転不可能に取り付けられており、そのボス160に一
体成形されている回動プレート161の先端部に前記変
速操作ロッド126の一端部が連結されている。この回
動プレート161の回動量はレバー軸支持筒143と一
体の左プレート163に取り付けた回動プレート位置検
出用ポテンショメータPM2に検出される。
【0018】また、左プレート163には、電動モータ
165が取り付けられている。このモータ165の出力
軸に取り付けたピニオン166と左プレート163に設
けたギヤ取付軸167に取り付けられているカウンタギ
ヤ168とが噛み合い、更に該カウンタギヤと一体の小
ギヤ169とボス160に一体成形されている扇形ギヤ
170とが噛み合っている。カウンタギヤ168及び小
ギヤ169はギヤ取付軸167に軸方向に摺動可能に取
り付けられており、両ギヤ168,169を左プレート
163側に移動させることにより、ピニオン166とカ
ウンタギヤ168の噛み合い、及び小ギヤ169と扇形
ギヤ170の噛み合いが外れる。
【0019】第二ベルト伝動装置23の操作部は以上の
構成で、次に示す3種の操作方式のうちのいずれかを選
択する。
【0020】(1)電動操作方式1 変速レバー35を左寄りに位置させ、ポテンショメータ
PM1の検出アームを電動操作アーム146に連係させ
ると共に、ストッパピン148が電動操作アーム146
のピン穴146aに係合する状態にする。また、ピニオ
ン166とカウンタギヤ168、及び小ギヤ169と扇
形ギヤ170をそれぞれ噛み合わさせる。そして、ポテ
ンショメータPM1によって検出される変速レバー位置
とポテンショメータPM2によって検出される回動プレ
ート位置が対応するように、後述する制御装置42によ
る制御でモータ165を駆動してレバー軸142を回動
させ、第二ベルト伝動装置23を作動する。
【0021】この時、第二ブレーキライニング154と
第三ブレーキライニング157を利かせ、第一ブレーキ
ライニング152が利かない状態としておくと、変速レ
バー35とレバー軸142が互いにフリーの関係にある
ので、レバー軸142の回動が変速レバー35に影響を
与えず、変速レバー35の操作位置に応じた任意の変速
比に第二ベルト伝動装置23が作動される。
【0022】(2)電動操作方式2 電動操作方式1と同様に、ポテンショメータPM1,P
M2の検出結果に基づいてモータ165を駆動してレバ
ー軸142を回動させる。この時、第一ブレーキライニ
ング152と第二ブレーキライニング154を利かせ、
第三ブレーキライニング157が利かない状態としてお
くと、レバー軸142の回動に伴い手動操作用ア一ム1
50につられて電動操作アーム146も回動するので、
変速レバー35を「高速」側または「低速」側に少しで
も操作すると、操作した側のレバーストローク(角度θ
1)の端まで変速レバー35が自動的に回動する。した
がって、変速レバー35を「高速」側に少し操作しただ
けで第二ベルト伝動装置23が「最高速」の状態に作動
されると共に、変速レバー35を「低速」側に少し操作
しただけで第二ベルト伝動装置23が「最低速」の状態
に作動される。
【0023】(3)手動操作方式 第三ブレーキライニング157を取り外した上で、変速
レバー35を右側にずらし、セットボルト144にて変
速レバー35とレバー軸142を直結する。また、ピニ
オン166とカウンタギヤ168、及び小ギヤ169と
扇形ギヤ170の噛み合いを外す。第二ブレーキライニ
ング154は利かせ、第一ブレーキライニング152は
利かない状態としておく。この状態では、変速レバー3
5の操作力がレバー軸142へ直接伝達され、その変速
レバー35の操作位置に応じた任意の変速比に第二ベル
ト伝動装置23が作動される。電動操作方式1または電
動操作方式2と自動操作方式とではレバーストロークが
異なるが、電動操作方式1または電動操作方式2におけ
る「最高速」及び「最低速」と、自動操作方式における
「最高速」及び「最低速」とが一致するように設定され
ている。
【0024】通常は電動操作方式1または電動操作方式
2によって変速操作を行う。電気系統が故障した場合等
の非常時には、手動操作方式に切り替えることにより、
変速操作が可能となり、植付作業や走行を継続すること
ができる。自動操作方式の時のレバーストローク(角度
θ2)は電動操作方式1または電動操作方式2の時のレ
バーストローク(角度θ1)よりも大きく設定されてい
るため、比較的小さな力でも変速レバー35を操作する
ことができ、操作が容易である。
【0025】この田植機は、上記変速レバー35の操作
に基づいて車速制御される以外に、自動減速スイッチ3
6がONの場合には旋回時や非常時に自動的に減速する
ように制御されている。
【0026】車速制御系は、図7に示すように、前記ポ
テンショメータPM1,PM2、ステアリングハンドル
33の操作量を検出するハンドル切れ角センサ40、前
記自動減速スイッチ36、及び旋回終了動作に連動して
ON・OFF切り替わる旋回終了スイッチ41の情報が
制御装置(マイコン)42に入力され、制御装置42か
ら前記電動モータ165に出力されるように構成されて
いる。なお、旋回終了スイッチ41としては、植付クラ
ッチの入・切に連動するスイッチ、苗植付部の昇降に連
動するスイッチ等を使用することができる。
【0027】図8は旋回時の車速制御のフローチャート
である。ハンドル切れ角が所定値以上になると、所定の
車速まで減速するように電動モータ165に減速出力す
る。減速出力が出されたなら、ハンドル33の操作方向
が切り替わる回数Nをカウントする。そして、旋回終了
スイッチ41からの旋回終了信号が入力された時点でハ
ンドル切り替わり回数Nと予め設定されている設定回数
を比較し、ハンドル切り替わり回数Nが設定回数未満の
場合は、旋回前の元の車速に戻るように電動モータ16
5に増速出力し、ハンドル切り替わり回数Nが設定回数
以上の場合は、増速出力せず減速状態のままに維持す
る。
【0028】旋回が円滑に行われた場合は、例えば図9
に示すように、ハンドル切れ角が滑らかな曲線を描きな
がら変動する。これに対し、オペレータが運転に不慣れ
なためうまく旋回ができなかった場合は、例えば図10
に示すように、ハンドル切れ角の変動が不規則であり、
特に旋回終了間際にハンドルの操作方向が頻繁に変わ
る。これは、旋回終了時点での機体進路を植付条に合わ
せるためにハンドル操作が混乱していることを意味して
いる。したがって、旋回終了信号を受信して直ちに旋回
前の車速まで増速してしまうと、オペレータが適切な対
処ができず、作業に支障をきたす虞がある。そこで、こ
のようにハンドルの操作方向が頻繁に変わる場合は、減
速状態のままにして、オペレータが落ち着いて諸操作を
行えるようにするのである。
【0029】また、図11は植付作業中における非常時
の車速制御のフローチャートである。手動の自動減速ス
イッチ36がONの状態で、ハンドル切れ角が所定値以
上になると、所定の車速まで減速するように電動モータ
165に減速出力する。自動減速スイッチ36がOFF
である場合は、ハンドル切れ角が所定値以上になって
も、減速出力は行わない。
【0030】減速出力が出されたなら、ステアリング操
作が安定か不安定かを判定し、ステアリング操作が不安
定な間は減速状態を維持し、ステアリング操作が安定し
たなら、電動モータ165に増速出力して元の車速に戻
す(図12参照)。ステアリング操作が安定したと判定
する基準としては、例えば、ハンドル切れ角が所定値以
下になって一定時間が経過した場合、或は最終のステア
リング操作方向が切り替わった時から一定時間が経過し
た場合等が考えられる。
【0031】従来の農作業機は、作業時に減速操作を行
うためにはハンドルから片手を離さなければならず、耕
盤が荒れた部分を通過する時等にハンドルが取られた場
合、とっさに減速させることができなかった。しかしな
がら、この制御によれば、上記のような非常時に自動的
に減速されるので、容易に進路修正を行うことができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明にかかる農作業機は、旋回中にス
テアリング操作具の操作方向が切り替わる回数から、旋
回がうまく行われたか否かを判断し、旋回がうまく行わ
れなかった場合は、旋回が終了しても車速を旋回以前の
元の速度に戻さず減速状態のままに維持するので、運転
に不慣れなオペレータでも旋回終了後の諸操作を安全か
つ適確に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図である。
【図2】走行車体の一部を省略した平面図である。
【図3】無段変速装置の平面断面図である。
【図4】無段変速装置の操作部の正面図で、(a)は電
動操作方式の状態、(b)は手動操作方式の状態を表し
ている。
【図5】図4のS1−S1面図である。
【図6】図4のS2−S2面図である。
【図7】車速制御系のブロック図である。
【図8】車速制御のフローチャートその1である。
【図9】旋回が円滑に行われた場合のハンドル切れ角の
タイムチャートである。
【図10】旋回が円滑に行われなかった場合のハンドル
切れ角のタイムチャートである。
【図11】車速制御のフローチャートその2である。
【図12】作業中にハンドルが取られた場合のハンドル
切れ角のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 田植機(農作業機) 2 走行車体 3 昇降リンク装置 4 苗植付部 5 施肥装置 10 ミッションケース 20 エンジン 23 第二ベルト伝動装置(無段変速装置) 35 変速レバー 36 自動減速スイッチ 40 ハンドル切れ角センサ 41 旋回終了スイッチ 42 制御装置 165 電動モータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回時に車速を自動的に減速するように
    構成した農作業機において、旋回中にステアリング操作
    具の操作方向が切り替わる回数を累計し、その回数が予
    め設定されている設定回数未満である場合は、旋回が終
    了すると車速を旋回以前の元の速度に戻し、その回数が
    予め設定されている設定回数以上である場合は、旋回が
    終了しても車速を旋回以前の元の速度に戻さないように
    制御する制御装置を設けたことを特徴とする農作業機。
JP12788497A 1997-04-30 1997-04-30 農作業機 Expired - Fee Related JP3582299B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016019540A (ja) * 2015-09-28 2016-02-04 井関農機株式会社 苗移植機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016019540A (ja) * 2015-09-28 2016-02-04 井関農機株式会社 苗移植機

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