JPH1029500A - 衝突感知装置 - Google Patents

衝突感知装置

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JPH1029500A
JPH1029500A JP9044228A JP4422897A JPH1029500A JP H1029500 A JPH1029500 A JP H1029500A JP 9044228 A JP9044228 A JP 9044228A JP 4422897 A JP4422897 A JP 4422897A JP H1029500 A JPH1029500 A JP H1029500A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量及びコストの大幅な増加を押さえ、且つ
ドア、センタピラーにおよぶ広範囲の側突を1個の加速
度センサで短時間に検出する。 【解決手段】 フロントサイドドア12の前後方向中央
からドア後方のセンタピラーまでの間のロッカ16の上
部には、加速度センサ18が配設されている。加速度セ
ンサ18はロッカ16にブラケット24を介して取付け
られている。ブラケット24を挟んで加速度センサ18
と反対側の部位には、間隙28を開けてフロントサイド
ドア12の下部が対向しており、ドアインナパネル34
の底部34B上には、ドアアウタパネル32との間に間
隙36を開けてトルクボックス38が配設されている。
加速度センサ18はフロントサイドドア12の車室内へ
の変形により、ブラケット24とともにロッカ22に対
して相対的に車室内方向へ変位可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衝突感知装置に係
り、特に車両側方からの衝突を検出する衝突感知装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衝突感知装置には、車両側突時
に、車両側方からの衝突を検出してエアバッグ装置を作
動し、エアバッグ袋体を車両内側部と乗員側部との間に
展開させるものがあり、その一例が特開平6−6449
1号公報に示されている。
【0003】図11に示される如く、この衝突感知装置
では、シート70内に、エアバッグ装置72と、このエ
アバッグ装置72を作動し、エアバッグ装置72内に収
納されたエアバッグ袋体74を膨張させるためのセンサ
76を備えている。なお、このセンサ76は、シート7
0のシートクッション70Aのフレーム78上の端部に
配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この衝
突感知装置では、広範囲の側突を1個のセンサで検出す
るために、ドアに設けられたプラスチックブロック及び
シート70に設けたフレーム部材を介して伝達される側
突時の衝突負荷によって、センサ76が作動するように
構成されている。このため、装置の重量及びコストが大
幅に増加する。
【0005】本発明は、上記事実を考慮し、重量及びコ
ストの大幅な増加を押さえ、且つドア、センタピラーに
およぶ広範囲の側突を1個の加速度センサで短時間に検
出できる衝突感知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両側方からの衝突を検出する衝突感知装置におい
て、センタピラーへの側突により発生する加速度を検出
できると共に、ドアへの側突により発生するドア車室内
側変形に基づく変位荷重が伝達されて発生する加速度を
検出できる車両の骨格部材に加速度センサを設けたこと
を特徴としている。
【0007】従って、センタピラーへ他車両が側突する
と、骨格部材に設けられた加速度センサが骨格部材に発
生した加速度を検知する。また、ドアへ他車両が側突す
ると、ドアの車室内側への変形により骨格部材に変位荷
重が伝達され、この変位荷重により発生する加速度を骨
格部材に設けられた加速度センサが検知する。このた
め、ドア、センタピラーにおよぶ広範囲の側突を1個の
加速度センサで短時間に検出できる。また、従来構造の
ように別部材を追加する必要がないため、重量及びコス
トの大幅な増加を押さることもできる。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
衝突感知装置において、前記加速度センサは、ドアの車
室内への変形に伴い前記骨格部材に対して相対的に変位
可能とされていることを特徴としている。
【0009】従って、他車両の側突によるドアの車室内
への変形に伴い、車両の骨格部材に設けた加速度センサ
が骨格部材に対して相対的に変位する。このため、ドア
の変形による衝撃力が車両の骨格部材を介して加速度セ
ンサで検出される前に、ドアの車室内への変形に伴ない
発生する加速度を加速度センサが検出できる。この結
果、側突を更に迅速に検出できる。
【0010】請求項3記載の本発明は、請求項1または
請求項2記載の衝突感知装置において、前記加速度セン
サは、ドアの前後方向中央からドア後方のピラーまでの
間の骨格部材の部位に設けられていることを特徴として
いる。
【0011】従って、センタピラー及びドアへ他車両
が、斜め方向等の異なる衝突形態で側突した場合にも、
ドアの前後方向中央からドア後方のピラーまでの間の骨
格部材の部位、即ち乗員の側方となる骨格部材の部位に
設けられている加速度センサでこの側突を効果的に検出
できる。このため、広範囲におよぶ側突を、その衝突形
態によらず検出遅れを生じることなく1個の加速度セン
サで検出できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の衝突感知装置の第1実施
形態を図1〜図4に従って説明する。
【0013】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅方向内側方向
を示す。
【0014】図3に示される如く、本実施形態の車両1
0は2ドア車両となっており、フロントサイドドア12
の前後方向中央からドア後方のBピラー(センタピラ
ー)14までの間の所定部位の骨格部材としてのロッカ
16の上部には、加速度センサ18が配設されている。
【0015】図2に示される如く、ロッカ16の車両内
側部を構成するロッカインナ20と、ロッカ16の車両
外側部を構成するロッカアウタ22とで構成されてお
り、車両前後方向に延びる閉断面部23を備えている。
加速度センサ18は、板金で構成されたブラケット24
を介してロッカインナ20に取付けられている。ブラケ
ット24の車両前後方向から見た断面形状は、開口部を
下方へ向けたコ字状とされており、車幅方向外側の立壁
部24Aの下端部には、車幅方向外側へ向けてフランジ
24Bが形成されている。このフランジ24Bはロッカ
インナ20の上壁部20Aに接合されている。ブラケッ
ト24の車幅方向内側の立壁部24Cの下端部24D
は、ロッカインナ20の縦壁部20Bに接合されてい
る。また、ロッカインナ20の縦壁部20Bの下部に
は、フロアパネル27の車幅方向外側端部に上方へ向け
て形成されたフランジ27Aが接合されている。
【0016】図1に示される如く、加速度センサ18
は、ブラケット24の車幅方向内側の立壁部24Cの上
部に図示を省略したビス等の固定部材によって固定され
ている。ブラケット24を挟んで加速度センサ18と反
対側の部位には、所定の間隙28を開けて閉塞状態のフ
ロントサイドドア12の下部が対向している。従って、
ブラケット24は、フロントサイドドア12の車幅方向
内側(車室内)への、所定値以上の変形に伴いロッカ1
6に対して相対的に略車室内方向(図1の矢印A方向)
へ変位可能となっている。
【0017】フロントサイドドア12は、フロントサイ
ドドア12のドア外側部を構成するドアアウタパネル3
2と、フロントサイドドア12のドア内側部を構成する
ドアインナパネル34とを備えており、ドア上部を除く
部位では、ドアアウタパネル32の外周縁部32Aとド
アインナパネル34の外周縁部34Aとがヘミング加工
されている。
【0018】ドアインナパネル34の底部34B上に
は、ドアアウタパネル32との間に所定の間隙36を開
けて補強部材としてのトルクボックス38が配設されて
いる。このトルクボックス38の外周部にはフランジ3
8Aが形成されており、フランジ38Aはドアインナパ
ネル34に接合されている。
【0019】また、ドアインナパネル34の車室内側部
には、ドアトリム40が取付けられており、フロントサ
イドドア12を閉塞した状態で、ドアトリム40の下部
に形成された凹部42内にブラケット24が収納されて
いる。
【0020】次に、本第1実施形態の作用を説明する。
本第1実施形態では、図4に示される如く、他車44の
バンパ44Aが、自車10のフロントサイドドア12の
ドアアウタパネル32に衝突して、図1に示される如
く、フロントサイドドア12のドアアウタパネル32に
側方(図1の矢印F方向)から衝撃が作用すると、先
ず、ドアアウタパネル32が潰れ間隙36が減少する。
【0021】次に、フロントサイドドア12のトルクボ
ックス38が車室内へ移動して隙間28が減少する。更
に、トルクボックス38が車室内へ移動すると、トルク
ボックス38がフロントサイドドア12の車室内側部を
挟んでブラケット24に当接し、ブラケット24をロッ
カ16に対して相対的に略車室内方向(図1の矢印A方
向)へ変位させる。この時、ロッカ16は車両10の骨
格部材であり、フロントサイドドア12及びブラケット
24に比べ変形及び移動し難いため、ブラケット24
は、ロッカ16に対して瞬時に変位する。
【0022】このため、衝撃が、加速度センサ18に瞬
時に伝達され、加速度センサ18によって、フロントサ
イドドア12への側突を短時間に検出できる。なお、加
速度センサ18が側突を検出すると、図示を省略したエ
アバッグ装置制御装置が図示を省略した周知の側突用エ
アバッグ装置を起動させる。
【0023】この様に、本第1実施形態の衝突感知装置
では、衝撃が、フロントサイドドア12のドアアウタパ
ネル32、トルクボックス38、ブラケット24、加速
度センサ18の順に伝達されると共に、ロッカ16が車
両10の骨格部材であり、フロントサイドドア12及び
ブラケット24に比べ変形及び移動し難いため、ブラケ
ット24が、ロッカ16に対して瞬時に相対変位する。
【0024】このため、フロントサイドドア12の変形
による衝撃力が、ロッカ16を介して加速度センサ18
で検出される前に、ブラケット24の相対変形に伴ない
発生する加速度を加速度センサ18が迅速に検出する。
この結果、フロントサイドドア12への側突を短時間に
確実に検出できる。
【0025】また、本第1実施形態の衝突感知装置で
は、他車44のバンパ44Aが、自車10のBピラー
(センタピラー)14に衝突した場合には、Bピラー
(センタピラー)14から、ロッカ16に伝達された衝
撃を加速度センサ18で検出できる。
【0026】この結果、Bピラー(センタピラー)14
に加速度センサを設ける必要がなく、1個の加速度セン
サ18によって、Bピラー(センタピラー)14への側
突も短時間に確実に検出できる。
【0027】また、軽度の側突の場合には、間隙28、
36の潰れによって、衝撃を吸収できるため、加速度セ
ンサ18で検知される加速度レベルが小さくなり、エア
バッグ装置の起動を防止できる。
【0028】また、図3に示される如く、フロントサイ
ドドア12の前後方向中央からドア後方のBピラー(セ
ンタピラー)14までの間の骨格部材としてのロッカ1
6の上部、即ち、シートに着座した乗員の側方となる部
位に加速度センサ18を配設したので、図4に示される
如く、Bピラー(センタピラー)14及びフロントサイ
ドドア12へ他車両が、斜め方向等の異なる衝突形態で
側突した場合にも、加速度センサ18でこの側突を効果
的に検出できる。このため、広範囲におよぶ側突を、そ
の衝突形態によらず検出遅れを生じることなく1個の加
速度センサ18で検出できる。
【0029】また、従来構造のように別部材を追加して
車両側部の広範囲の側突を検出する構成でないため、重
量及びコストの大幅な増加を押さることもできる。
【0030】次に、本発明の衝突感知装置の第2実施形
態を図5及び図6に従って説明する。
【0031】なお、第1実施形態と同一部材については
同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】図5に示される如く、本第2実施形態で
は、ロッカ16の車幅方向内側に、車幅方向に延びる車
両10の骨格部材としてのフロアクロスメンバ46が配
設されている。このフロアクロスメンバ46の車幅方向
外側から見た断面形状は開口部を下方へ向けたハット状
とされており、開口前端部と開口降誕部とに形成された
フンラジ46Aが、フロアパネル27の上面27Bに接
合されている。また、フロアクロスメンバ46の車幅方
向外側端部に形成されたフランジ46Bが、ロッカイン
ナ22に接合されている。
【0033】フロアクロスメンバ46の上壁部46Cの
車幅方向外側端部近傍には、凸部48が配設されてい
る。この凸部48は開口部を下方へ向けたボックス状と
されており、車幅方向外側部を除く開口外周に形成され
たフランジ48Aが、ロッカインナ20の上壁部20A
及びフロアクロスメンバ46の上壁部46Cに接合され
ている。
【0034】凸部48内には加速度センサ18が配設さ
れており、加速度センサ18は、凸部48の車両前側の
縦壁部48Bと車両後側の縦壁部48Cとに、図示を省
略したビス等の固定部材によって取付けられている。
【0035】次に、本第2実施形態の作用を説明する。
本第2実施形態では、図6に示される如く、フロントサ
イドドア12のドアアウタパネル32に側方(図6の矢
印F方向)から衝撃が作用すると、先ず、ドアアウタパ
ネル32が潰れ間隙36が減少する。次に、フロントサ
イドドア12のトルクボックス38が車室内側へ移動し
て隙間28が減少する。更に、トルクボックス38が車
室内側へ移動すると、トルクボックス38がフロントサ
イドドア12の車室内側部を挟んで凸部48に当接し、
衝撃が加速度センサ18に伝達される。
【0036】この時、ロッカ16及びフロアクロスメン
バ46は車両10の骨格部材であり、フロントサイドド
ア12に比べ変形及び移動し難い。このため、衝撃が、
加速度センサ18に瞬時に伝達され、加速度センサ18
によって、フロントサイドドア12への側突を短時間に
検出できる。なお、加速度センサ18が側突を検出する
と、図示を省略したエアバッグ装置制御装置が図示を省
略した周知の側突用エアバッグ装置を起動させる。
【0037】この様に、本第2実施形態の衝突感知装置
では、衝撃が、フロントサイドドア12のドアアウタパ
ネル32、トルクボックス38、凸部48、加速度セン
サ18の順に伝達されると共に、ロッカ16及びフロア
クロスメンバ46が車両10の骨格部材であり、フロン
トサイドドア12に比べ変形及び移動し難いため、フロ
ントサイドドア12の側突を加速度センサ18で短時間
に検出できる。
【0038】また、他車のバンパが、自車10のBピラ
ー(センタピラー)14に衝突した場合にも、Bピラー
(センタピラー)14からの衝撃が、ロッカ16及びフ
ロアクロスメンバ46に伝達され加速度センサ18で検
出できるため、Bピラー(センタピラー)14に加速度
センサを設ける必要がなく、Bピラー(センタピラー)
14への側突も加速度センサ18で短時間に確実に検出
できる。
【0039】また、軽度の側突の場合には、間隙28、
36の潰れによって、衝撃を吸収できるため、加速度セ
ンサ18で検知される加速度レベルが小さくなり、エア
バッグ装置の起動を防止できる。
【0040】なお、凸部48はフロアクロスメンバ46
に一体的に形成しても良い。また、図6に二点鎖線で示
される如く、加速度センサ18はロッカインナ26の内
側面に固定しても良い。
【0041】次に、本発明の衝突感知装置の第3実施形
態を図7及び図8に従って説明する。
【0042】なお、第2実施形態と同一部材については
同一符号を付してその説明を省略する。
【0043】図7に示される如く、本第3実施形態で
は、フロアクロスメンバ46の上壁部46Cの車幅方向
外側端部近傍に、車幅方向に延びる一対のスリット50
が形成されており、フロアクロスメンバ46の上壁部4
6Cには、加速度センサ18がスリット50に沿って車
幅方向へ移動可能に取付けられている。
【0044】加速度センサ18はブロック状とされてお
り、車両前後方向に取付フランジ18A、18Bが突出
している。これらの取付フランジ18A、18Bには、
図示を省略した取付孔が穿設されており、これらの取付
孔と一対のスリット50とが対向している。
【0045】図8に示される如く、加速度センサ18の
取付フランジ18A、18Bに穿設された取付孔と一対
のスリット50を貫通するボルト56、58には、フロ
アクロスメンバ46の内側からナット60、62が螺合
している。ボルト56、58とナット60、62との締
め力及び、ボルト56、58の軸径と、スリット50の
幅との関係は、加速度センサ18に車幅内側方向に沿っ
た成分が所定値以上の外力が加わった場合に、加速度セ
ンサ18が、フロアクロスメンバ46に対して、車幅内
側方向(図8の矢印B方向)へ移動するように設定され
ている。
【0046】また、フロントサイドドア12を閉塞した
状態で、ドアトリム40の下部内には、加速度センサ1
8と対向する部位に、ハニカム構造等とされた補強部6
4が形成されている。
【0047】次に、本第3実施形態の作用を説明する。
本第3実施形態では、フロントサイドドア12のドアア
ウタパネル32に側方(図8の矢印F方向)から衝撃が
作用すると、先ず、ドアアウタパネル32が潰れ間隙2
8が減少する。次に、フロントサイドドア12のトルク
ボックス38及びドアトリム40の補強部64が車室内
側へ移動して隙間28が減少する。更に、トルクボック
ス38及び補強部64が車室内側へ移動すると、補強部
64がフロントサイドドア12の車室内側部を挟んで、
加速度センサ18に当接し、加速度センサ18をフロア
クロスメンバ46に対して相対的に車室内方向(図8の
矢印B方向)へ移動させる。
【0048】この時、フロアクロスメンバ46は車両1
0の骨格部材であり変形及び移動し難いため、スリット
50に対してボルト56、58及びナット60、62と
ともに、加速度センサ18が瞬時に移動する。
【0049】このため、衝撃が、加速度センサ18に瞬
時に伝達され、加速度センサ18によって、フロントサ
イドドア12への側突を短時間に検出できる。なお、加
速度センサ18が側突を検出すると、図示を省略したエ
アバッグ装置制御装置が図示を省略した周知の側突用エ
アバッグ装置を起動させる。
【0050】この様に、本第3実施形態の衝突感知装置
では、衝撃が、フロントサイドドア12のドアアウタパ
ネル32、トルクボックス38、補強部64、加速度セ
ンサ18の順に伝達されると共に、フロアクロスメンバ
46が車両10の骨格部材であり変形及び移動し難いた
め、加速度センサ18が、フロアクロスメンバ46に対
して瞬時に相対変位する。
【0051】このため、フロントサイドドア12の変形
による衝撃力が、ロッカ16及びフロアクロスメンバ4
6を介して加速度センサ18で検出される前に、加速度
センサ18の相対変形に伴ない発生する加速度を加速度
センサ18が迅速に検出する。この結果、フロントサイ
ドドア12への側突を短時間に確実に検出できる。
【0052】また、他車のバンパが、自車10のBピラ
ー(センタピラー)14に衝突した場合には、Bピラー
(センタピラー)14からの衝撃が、ロッカ16及びフ
ロアクロスメンバ46に伝達され加速度センサ18で検
出できる。この結果、Bピラー(センタピラー)14に
加速度センサを設ける必要がなく、1個の加速度センサ
18によって、Bピラー(センタピラー)14への側突
も短時間に確実に検出できる。
【0053】また、軽度の側突の場合には、間隙28、
36の潰れによって、衝撃を吸収できるため、加速度セ
ンサ18で検知される加速度レベルが小さくなり、エア
バッグ装置の起動を防止できる。
【0054】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、本発明は、図9及び図10に示される如
く、4ドア車両63にも適用可能である。この場合に
は、Bピラー(センタピラー)14とCピラー(クオー
タピラー)65の中間部となるロッカ16の上部にも、
加速度センサ18を配設することによって、図10に二
点鎖線で示される如く、側突により、リヤサイドドア6
6が車室内側へ変形した場合にも、加速度センサ18に
よって、リヤサイドドア66への側突を短時間に検出で
きる。また、加速度センサ18はドアの車室内への変形
により衝撃が伝達される車両の骨格部材であれば、ロッ
カ16、フロアクロスメンバ46以外の、Aピラー(フ
ロントピラー)67、Bピラー(センタピラー)14、
Cピラー(クオータピラー)65、ルーフサイドレール
68等に取付けても良い。
【0055】また、図9に示される如く、4ドア車両6
3の場合には、ロッカ16とBピラー(センタピラー)
14の前部下端との連結部にドア開口部内側への膨出部
69を設け、この膨出部69内のフロントサイドドア1
2と対向する部位に加速度センサ18を配設しても良
い。同様に、ロッカ16の後端上部にドア開口部内側へ
の膨出部71を設け、この膨出部71内のリヤサイドド
ア66と対向する部位に加速度センサ18を配設しても
良い。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、車両側方から
の衝突を検出する衝突感知装置において、センタピラー
への側突により発生する加速度を検出できると共に、ド
アへの側突により発生するドア車室内側変形に基づく変
位荷重が伝達されて発生する加速度を検出できる車両の
骨格部材に加速度センサを設けたため、重量及びコスト
の大幅な増加を押さえ、且つドア、センタピラーにおよ
ぶ広範囲の側突を1個の加速度センサで短時間に検出で
きるという優れた効果を有する。
【0057】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
衝突感知装置において、加速度センサは、ドアの車室内
への変形に伴い骨格部材に対して相対的に変位可能とさ
れているため、請求項1記載の効果に加えて、加速度セ
ンサの相対変位によりさらに速く側突を検出できるとい
う優れた効果を有する。
【0058】請求項3記載の本発明は、請求項1または
請求項2記載の衝突感知装置において、加速度センサ
は、ドアの前後方向中央からドア後方のピラーまでの間
の骨格部材の部位に設けられているため、請求項1また
は請求項2記載の効果に加えて、車両側部の広範囲の側
突を、その衝突形態によらず検出遅れを生じることなく
検出できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る衝突感知装置を示
す車両後方から見た断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る衝突感知装置の一
部を示す車両後方斜め外側から見た斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る衝突感知装置が適
用された車両を示す概略側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る衝突感知装置が適
用された車両と他車との衝突を示す概略平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る衝突感知装置の一
部を示す車両後方斜め外側から見た斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る衝突感知装置を示
す車両後方から見た断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る衝突感知装置の一
部を示す車両後方斜め外側から見た斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る衝突感知装置を示
す車両後方から見た断面図である。
【図9】本発明のその他の実施形態に係る衝突感知装置
が適用された車両を示す概略側面図である。
【図10】本発明のその他の実施形態に係る衝突感知装
置が適用された車両の左半分を示す概略平面図である。
【図11】従来の実施形態に係る衝突感知装置が適用さ
れたシートを示す概略側面図である。
【符号の説明】
12 フロントサイドドア 14 Bピラー(センタピラー) 16 ロッカ(骨格部材) 18 加速度センサ 20 ブラケット 22 ロッカインナ 28 間隙 36 間隙 38 トルクボックス(補強部材) 40 ドアトリム 46 フロアクロスメンバ(骨格部材) 48 凸部 50 スリット 64 ドアトリムの補強部 65 Cピラー(クオータピラー) 66 リヤサイドドア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両側方からの衝突を検出する衝突感知
    装置において、センタピラーへの側突により発生する加
    速度を検出できると共に、ドアへの側突により発生する
    ドア車室内側変形に基づく変位荷重が伝達されて発生す
    る加速度を検出できる車両の骨格部材に加速度センサを
    設けたことを特徴とする衝突感知装置。
  2. 【請求項2】 前記加速度センサは、ドアの車室内への
    変形に伴い前記骨格部材に対して相対的に変位可能とさ
    れていることを特徴とする請求項1記載の衝突感知装
    置。
  3. 【請求項3】 前記加速度センサは、ドアの前後方向中
    央からドア後方のピラーまでの間の骨格部材の部位に設
    けられていることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の衝突感知装置。
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