JP2020131935A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャノピー型の上下開閉式ドアを有する車両において、乗降性とボデー側部の剛性とを両立させる。【解決手段】車両上方に突出して車室40の上方を覆うキャノピー部11と、キャノピー部11から車両幅方向外側に張り出してボデー側部31の上面35を覆うサイド部20とが一体に形成され、前端16がボデー30に回転自在に取付けられて後端18を上下に移動することにより車室40を開閉できるドア10が設けられる車両100であって、サイド部20に上方が覆われるボデー側部31の上面35に、乗員が乗降する際に乗員の臀部を支持する腰掛部36を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、キャノピー型の上下開閉式ドアを有する車両のボデー側部の構造に関する。
風防体とサイドドアバーとが一体に形成され、風防体の前部が車体に回動可能に取付けられて、風防体の後端を上下に移動させることにより、車室の乗降口を開閉するように構成されるキャノピー型の上下開閉式のドアが取付けられた車両が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された車両では、乗員はボデー側部のサイドシルを跨いで車室に搭乗する。このため、サイドシルを高い位置に配置すると乗降に支障が生じてしまう。一方、サイドシルの位置を低くすると乗降が容易になるものの、ボデー側部の強度が低下してしまうという問題があった。
特開2005−88711号公報
そこで、本開示は、キャノピー型の上下開閉式ドアを有する車両において、乗降性とボデー側部の剛性とを両立させることを目的とする。
本開示の車両は、ルーフとフロントウィンドウガラスとサイドウィンドウガラスとを含み、車両上方に突出して車室の上方を覆うキャノピー部と、前記キャノピー部から車両幅方向外側に張り出してボデー側部の上面を覆うサイド部とが一体に形成され、前端がボデーに回転自在に取付けられて後端を上下に移動することにより車室を開閉できるキャノピー型の上下開閉式ドアが設けられる車両であって、前記サイド部に上方が覆われる前記ボデー側部の上面に、乗員が乗降する際に乗員の臀部を支持する腰掛部が設けられていること、を特徴とする。
ボデー側部の上面に腰掛部を配置したので、乗員は、腰掛部に座った状態で両足を上げ、体を回転させて両足をボデーの外側から車室内に移動させて車室内のシートに容易に着座することができる。また、乗員が車両に搭乗する際にボデー側部を跨ぐ必要がなくなるので、ボデー側部の骨格部材の位置を高くしてボデー側部の剛性を高くすることができる。この様に、本開示は、キャノピー型の上下開閉式ドアを有する車両において、乗降性とボデー側部の剛性とを両立させることができる。
本開示の車両において、前記サイド部は、前記腰掛部の車両幅方向外側で下方向に延びる側部を有し、前記ボデー側部には、前記サイド部の前記側部の下端の外形形状に沿って前記上面から低くなった段部が設けられており、前記上下開閉式ドアを閉めた際に、前記段部の上端面と前記サイド部の前記側部の下端とは前記ボデー側部の見切り線を構成すること、としてもよい。
この構成により、乗員が車室に乗込む際に、乗員の衣服が車体外板に触れることを抑制し、乗員の衣服が汚れることを抑制できる。
本開示の車両において、前記ボデー側部は、前記車室の車両幅方向外側に沿って車両前後方向に延びる骨格部材を含み、前記腰掛部は、前記骨格部材の上側に配置されていること、としてもよい。
このように、腰掛部が骨格部材の上に配置されていることにより、乗員が全体重を腰掛部に掛けることができ、腰掛部を起点に体を回転させてシートに容易に着座することができる。
本開示は、キャノピー型の上下開閉式ドアを有する車両において、乗降性とボデー側部の剛性とを両立させることができる。
ドアを閉じた状態の実施形態の車両を示す斜視図である。 ドアを開放した状態の実施形態の車両を示す斜視図である。 ドアを開放した状態(実線)とドアを閉めた状態(一点鎖線)の実施形態の車両を示す部分側面図である。 図3に実線で示す車両のドアを開放した状態におけるA−A断面図である。 図3に一点鎖線で示す車両のドアを閉じた状態におけるA−A断面図である。 乗員の車室への搭乗動作を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら実施形態の車両100について説明する。なお、各図に示す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両100の前方向(進行方向)、上方向、右方向をそれぞれ示している。また、各矢印FR、UP、RHの反対方向は、車両後方向、下方向、左方向を示す。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1、2に示すように、車両100には、後端18を上下に移動することにより車室40を開閉できるキャノピー型の上下開閉式ドア10(以下、ドア10という)が設けられている。ドア10は、キャノピー部11と、サイド部20と、前方部15とが一体に形成されている。キャノピー部11は、ルーフ12とフロントウィンドウガラス13とサイドウィンドウガラス14とを含み、車両上方に突出して車室40の上方を覆う部分である。サイド部20は、キャノピー部11から車両幅方向外側に張り出して車両100のボデー30のボデー側部31の上方を覆う部分である。前方部15は、キャノピー部11から車両前方に張り出して車室40の前方部分を覆う部分である。前方部15の前端16にはヒンジ17が取付けられており、ドア10の前端16はヒンジ17によってボデー30に対して回転自在に取付けられている。そして、図2に示すように、ドア10は、後端18を上下に移動させることにより車室40を開閉することができる。
図3、4に示すように、ボデー側部31は、ボデーアウタパネル32と、ボデーインナパネル33と、ボデーサイドメンバ37とで構成されている。ボデーアウタパネル32は、ボデー30の意匠面を構成するL字型断面の板部材である。図4に示すように、ボデーインナパネル33は、クランク型断面の板部材でボデーアウタパネル32の上部とボデーサイドメンバ37の上部37aとを接続する。ボデーサイドメンバ37は、四角いパイプ状の上部37aと下部37bとの間を平板部37cで接続した断面形状で、車室40の車両幅方向外側に沿って車両前後方向に延びる骨格部材である。
ボデーインナパネル33の下部は車両幅方向外側に延びてボデーアウタパネル32の上端32aに接続されている。ボデーインナパネル33の下部は、ボデー側部31の上面35から低くなった段部34を構成する。段部34の上端面とボデーアウタパネル32の上端32aとは同一面となっている。
また、ボデーサイドメンバ37の車両幅方向中央側には、車室40の内面を構成する樹脂製のインナトリム41が取付けられている。インナトリム41のボデーサイドメンバ37に接続する上端面は、ボデー側部31の上面35と同一面となっている。
ボデーサイドメンバ37の上部37aの上側には、ボデーインナパネル33の上部の平板部分が重ね合わされて接続されている。この平板部分の上面35は、ボデー側部31の上面35を構成し、この上に腰掛部36が配置されている。腰掛部36は、図6に示すように、乗員50が乗降する際に乗員50の臀部51を支持するものであり、クッション性のある部材で構成されている。なお、腰掛部36は乗員50が座った際の擦れによる傷つきが目立たないように、皮などの保護部材で覆われたものとしてもよい。
図4に示すように、ドア10のサイド部20は、ドアアウタパネル21とドアインナパネル22とで構成されている。ドアアウタパネル21は、サイド部20の意匠面を構成するL字状断面の板部材であり、キャノピー部11から車両幅方向外側に張り出す張り出し部21aと、腰掛部36の車両幅方向外側で張り出し部21aからボデー側部31に向かって下方向に延びる側部21bと、で構成されている。また、ドアインナパネル22は、ドアアウタパネル21の車両内面側でドアアウタパネル21と同様のL字型断面の板部材であり、張り出し部22aと側部22bとを含んでいる。側部22bの下部には、ウェザーストリップ24を取付けるための段部23が構成されている。ドアアウタパネル21とドアインナパネル22の各張り出し部21a,22aはサイド部20の張り出し部20aを構成し、各側部21b,22bは、サイド部20の側部20bを構成する。また、ドアアウタパネル21の下端21cはドアインナパネル22の下端22cと接続されてサイド部20の側部22bの下端20cを構成する。ドアアウタパネル21とドアインナパネル22の各張り出し部21a,22aの車両中央側は、キャノピー部11に接続しており、サイドウィンドウガラス14が取り付けられている。
図3に一点鎖線で示すようにドア10を閉めると、図5に示すように、サイド部20の張り出し部20aは、ボデー側部31の上面35に被さってボデー側部31の上面35を覆う。また、サイド部20の側部20bは腰掛部36の車両幅方向外側で下方向に延び、ドアインナパネル22の段部23の下面はボデー側部31の段部34の上面との間にウェザーストリップ24を挟みこむ。
また、図3に示すように、ボデー側部31の段部34の上端面とボデーアウタパネル32の上端32aの中央部分は、サイド部20の側部20bの下端20cの外形形状に沿って上面35よりも低くなっており、両端部は、サイド部20の側部20bの下端20cの外形形状に沿って上面35に向かって高くなっている。このため、図3の一点鎖線で示すようにドア10を閉めると、図5に示すように、サイド部20の側部20bの下端20cは、ボデーアウタパネル32の上端32a及び段部34の上端面との間に僅かな隙間をあけて隣接し、ボデー側部31の見切り線38を構成する。
次に図6を参照しながら、以上のように構成された車両100の車室40に乗員50が搭乗する動作について説明する。
図6に示すように、乗員50は、ドア10を開放した状態で、ボデー側部31の上面35の上に設けられた腰掛部36の上に車室に対して後ろ向きに腰掛ける。乗員50が両方の足52を浮かせると、乗員50の体重は腰掛部36に加わり、腰掛部36は乗員50の臀部51を支持する。
乗員50は、腰掛部36に座った状態で足52を上げて、図6中の矢印91,92に示すように体を回転させて、両方の足52をボデー30の外側から車室40の中に移動させる。そして、車室40の中に足52をつけて車室40の中のシートに着座する。
このように、実施形態の車両100では、乗員50が搭乗する際にボデー側部31を跨ぐ必要がなくなり容易に乗降することができる。このため、ボデー側部31の骨格部材であるボデーサイドメンバ37の上部37aの位置を高くしてボデー側部31の剛性を高くすることができる。この様に、本実施形態の車両100は、キャノピー型の上下開閉式ドア10を有する車両100において、乗降性とボデー側部31の剛性とを両立させることができる。
また、ドア10のサイド部20の下端20cがボデー側部31の側面に回りこむようにし、この部分のボデー側部31に段部34を設けることにより、腰掛部36とボデーアウタパネル32の上端32aとの間に車両幅方向及び車両上下方向の間隔を設けている。これにより、乗員50が腰掛部36に座った際に、乗員50のズボン等の衣服がボデーアウタパネル32の外面に触れることを抑制でき、乗降の際に乗員50の衣服が汚れることを抑制できる。
10 ドア(上下開閉式ドア)、11 キャノピー部、12 ルーフ、13 フロントウィンドウガラス、14 サイドウィンドウガラス、15 前方部、16 前端、17 ヒンジ、18 後端、20 サイド部、20a,21a,22a 張り出し部、20b,21b,22b 側部、20c,21c,22c 下端、21 ドアアウタパネル、22 ドアインナパネル、23,34 段部、24 ウェザーストリップ、30 ボデー、31 ボデー側部、32 ボデーアウタパネル、32a 上端、33 ボデーインナパネル、35 上面、36 腰掛部、37 ボデーサイドメンバ、37a 上部、37b 下部、37c 平板部、38 見切り線、40 車室、41 インナトリム、50 乗員、51 臀部、52 足、100 車両。

Claims (3)

  1. ルーフとフロントウィンドウガラスとサイドウィンドウガラスとを含み、車両上方に突出して車室の上方を覆うキャノピー部と、前記キャノピー部から車両幅方向外側に張り出してボデー側部の上面を覆うサイド部とが一体に形成され、前端がボデーに回転自在に取付けられて後端を上下に移動することにより車室を開閉できるキャノピー型の上下開閉式ドアが設けられる車両であって、
    前記サイド部に上方が覆われる前記ボデー側部の上面に、乗員が乗降する際に乗員の臀部を支持する腰掛部が設けられていること、
    を特徴とする車両。
  2. 請求項1に記載の車両であって、
    前記サイド部は、前記腰掛部の車両幅方向外側で下方向に延びる側部を有し、
    前記ボデー側部には、前記サイド部の前記側部の下端の外形形状に沿って前記上面から低くなった段部が設けられており、
    前記上下開閉式ドアを閉めた際に、前記段部の上端面と前記サイド部の前記側部の下端とは前記ボデー側部の見切り線を構成すること、
    を特徴とする車両。
  3. 請求項1または2に記載の車両であって、
    前記ボデー側部は、前記車室の車両幅方向外側に沿って車両前後方向に延びる骨格部材を含み、
    前記腰掛部は、前記骨格部材の上側に配置されていること、
    を特徴とする車両。
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