JP2513869Y2

JP2513869Y2 - 車体側部のエアバッグ取付構造

Info

Publication number: JP2513869Y2
Application number: JP1990084387U
Authority: JP
Inventors: 敏弘石川; 和宏村重
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1990-08-08
Filing date: 1990-08-08
Publication date: 1996-10-09
Anticipated expiration: 2005-08-08
Also published as: JPH0441440U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本願考案は、車体側部のエアバッグ取付構造に関する
ものである。

（従来の技術）最近の車両では、車両側突時の車室内方への衝撃エネ
ルギーを剛性により吸収するサイドインパクトバーと呼
ばれる車体前後方向の補強用フレーム部材が設けられる
ことが多くなっている。

一方、上記同様の乗員保護の観点から、最近ではエア
バッグの装着も検討されており、例えば実開平１−1179
57号公報に示されているように当該エアバッグを上記サ
イドインパクトバーを備えたドアのアームレスト内に設
置し上記衝突時の乗員の保護をエアバッグによって図る
ようにしたものも既に提案されている。

（考案が解決しようとする課題）ところで、上述のように車体側部にサイドインパクト
バー等の補強フレームを有する車両に上述の如きエアバ
ッグを設置した場合、そのセンサー部を何処に設置する
かが特に問題となる。

例えば上記補強フレームは一般に剛性が高いために変
形しにくく、また変形するのにも或る程度の時間がかか
る。従って、補強フレームの内側（補強フレームよりも
車室内方側）に設置したのでは感度が悪くエアバッグの
作動上の信頼性が低下する。

一方、かと言って上記補強フレームの外側にエアバッ
グセンサを設置したのでは、ドアアウタパネル等剛性の
高い車体外板が直接エアバッグセンサを押すために、比
較的軽微な衝突でも作動してしまうという逆の問題が発
生する。

また、このように補強フレームの外側に取付けるよう
にすると、アウタパネルの存在のために必ずしも取付作
業が容易でない問題もある。

（課題を解決するための手段）本願の請求項１〜３記載の各考案は、各々上記の問題
を解決することを共通の目的としてなされたものであっ
て、それぞれ次のような課題解決手段としての構成を備
えている。

［１］請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ取付
構造の構成請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
は、車体外側部を形成する車体外板と、該車体外板の外
側に取り付けられるモールと、上記車体外板の内側に設
けられる補強フレームとを備えて構成された車体側部構
造において、上記車体外板のモール取付部に所定の開口
を形成し、該開口を介して上記補強フレームにエアバッ
グセンサを取付けるとともに該開口部を上記モールによ
って被覆したことを特徴として構成されている。

［２］請求項２記載の考案の車体側部のエアバッグ取付
構造の構成請求項２記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
は上記請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ取付
構造において、上記モールとエアバッグセンサとの間に
エアバッグセンサの作動感度をコントロールする感度コ
ントロール手段を設けたことを特徴として構成されてい
る。

［３］請求項３記載の考案の車体側部のエアバッグ取付
構造の構成請求項３記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
は、上記請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ取
付構造において、上記モールと補強フレームとの間にエ
アバッグセンサの作動感度をコントロールする感度コン
トロール手段を設けたことを特徴として構成されてい
る。

（作用）（１）請求項１記載の考案の作用請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
の構成では、車体外板のモール取付部に所定の開口が形
成されるようになっており、該開口を介して補強フレー
ム外側面にエアバッグセンサを取り付け、その上で当該
開口を上記モールによって被覆していることから、モー
ル取付け前に開口部を通して補強フレームの外側面に容
易にエアバッグセンサを取付けることができ、その後、
モールが取付けられた状態では当該開口部がモールによ
って被覆され隠されるようになる。

（２）請求項２記載の考案の作用請求項２記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
では、上記請求項１記載の考案の車体側部のエアバッグ
取付構造において、上記モールとエアバッグセンサとの
間にエアバッグセンサの作動感度をコントロールする感
度コントロール手段を設け、エアバッグセンサの作動感
度を任意にコントロールすることができるようになって
いる。

従って、上述した請求項１記載の考案の車体側部のエ
アバッグ取付構造の作用に加え、エアバッグセンサ自体
の感度を任意にコントロールすることが可能な新な作用
を得ることができ、結局それによって軽衝突でも容易に
エアバッグが作動してしまうような誤作動を防止するこ
とができるようになる。

（３）請求項３記載の考案の車体側部のエアバッグ取付
構造の作用請求項３記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造
の構成では、上記請求項１記載の考案の車体側部のエア
バッグ取付構造において、上記モールと補強フレームと
の間にエアバッグセンサの作動感度をコントロールする
感度コントロール手段を設けているので、上記請求項２
記載の考案の車体側部のエアバッグ取付構造の作用と略
同様の作用が得られる。

（考案の効果）従って、本願の請求項１〜３記載の各考案の車体側部
のエアバッグ取付構造によると、その何れにあっても補
強フレーム外側面へのエアバッグセンサの組付が容易に
なり、また感度コントロール手段の取付も容易となる。
その結果、動作精度が向上し、信頼性の高いエアバッグ
システムを提供し得るようになる。

また、特に請求項1,2記載の考案の場合には、具体的
にエアバッグセンサの作動感度の調整設定が可能となる
から、より一層信頼性が向上する。

（実施例）第１図〜第３図は、本願考案の第１実施例に係る車体
側部のエアバッグ取付構造を示している。

先ず第１図は、本実施例に於ける自動車の車体の側部
サイドドア部分の車体構造を示しており、符号１は同サ
イドドアのドアボデーであり、該ドアボデー１はドアア
ウタパネル（車体外板）1Aとドアインナパネル（車体内
板）1Bとよりなり、それらの内側に所定の広さの閉断面
空間を形成する状態で相互に接合して構成されている。

そして、その中央部には、図示しないウインドガラス
昇降ガイド機構を介して上下方向に昇降自在に支持され
たウインドガラス２が設けられている。

一方、上記ドアアウタパネル1Aの内側には、第１図、
第２図に示すように当該ドアボデー１の前後方向一杯に
延びるコ字状の閉断面構造のサイドインパクトバー（補
強フレーム）３が例えば両端側でスポット溶接により接
合固定して設けられている。

また、上記ドアボデー１の内側は第１、第２の閉断面
補強パネル4a,4bによって上端側各コーナ部内側が補強
され、また第３の閉断面補強パネル4Cによって後述する
エアバッグ設置部５が補強と同時にカバーリングされて
いる。

すなわち、第１図において符号６は上記ドアボデー１
のドアインナパネル1B外側（車室10側）に係止部6a、フ
ァスナー6b等を利用して貼設結合されたドアトリムであ
り、該ドアトリム６の途中は図示のように階段状に車室
10側に膨出されてアームレスト部７を形成している。

そして、該アームレスト部７内側に形成された断面扇
形の空間部８内に図示の如く摺曲状態に折り畳まれたエ
アバッグ９がエアバッグケース11内に収納された状態で
格納されている。

一方、符号12は上記エアバッグ９内に連通し、着火後
の火薬爆発作用によってエアバッグ９を瞬間的に膨出さ
せるインフレータであり、該インフレータ12内には点火
剤を介してエアバッグセンサ21が上記サイドインパクト
バー３の方向から電気的に接続されるようになってい
る。

他方、符号16は上記アームレストの上部に設けられた
リッドであり、常時は上記エアバッグケース11の上部膨
出開口17を閉じておき、膨出時自動的に開放せしめられ
るようになっている。

さらに、符号21は上記サイドインパクトバー３の外面
部3a中央に取付けられた側突用のエアバッグセンサであ
る。該エアバッグセンサ21は、例えばタッチスイッチ型
のもので構成されており、側突時の第２図矢印（イ）方
向の押圧力ＰによりON作動するようになっている。

また、符号22,22は上記側突用エアバッグセンサ21の
設置位置に対応して形成されたエアバッグセンサ組付用
の開口部22,22を包含する凹部状のドアアウタパネル外
側面は、第３図に示すようにモール取付溝23に形成され
ている。

従って、上記モール取付溝23に未だモール24が取付け
られていない状態では、ちょうど上記エアバッグセンサ
組付用開口部22,22が開口しているので該開口部22,22を
介して容易に上記側突用エアバッグセンサ21,21を上述
のサイドインパクトバー３の外面部3aに取り付けること
ができる。その結果、エアバッグセンサ21の組付作業は
非常に容易となる。

また、モール取付溝23にモール24が取付けられた後
は、当該開口部22,22はモール24によって完全に被覆さ
れてしまうから何等外観上の問題は生じない。

しかも、上記モール24の内側には上記エアバッグセン
サ21のタッチスイッチ部の剛性よりも低剛性のセンサ感
度コントロール部材（例えば弾性体）25が嵌装されてい
る。従って、例えば直接高剛性のドアアウタパネル1Aが
上記エアバッグセンサ21のタッチスイッチ部を押す形態
の場合に比べてダンパー効果が生じ軽衝突時に少しのシ
ョックで過敏にエアバッグセンサ21が作動（ON）してし
まうということは解消される。

以上のような車体側部構造によると、例えばドアボデ
ー１に対して左側方から車両が衝突して側突を浮けた場
合、ドアアウタパネル1Aの変形を先ずサイドインパクト
バー３が受け止めて衝撃を吸収し、乗員の保護を図る。
一方、上記ドアアウタパネル1Aの或る程度の変形と同時
に上記モール24も第２図の矢印（イ）方向に所定量の変
形を伴うから、該変形によってモール24内のセンサ感度
コントロール部材25が上記エアバッグセンサ21を同矢印
（イ）方向に適度に押圧する。

その結果、図示しない電気的な点火手段が点火剤を点
火させ、それによってインフレータ12内の火薬が爆発し
て瞬時にエアバッグ９を膨出させるので側突時の衝撃か
ら乗員を確実に保護することができる。

次に第４図および第５図は、本願考案の第２実施例に
係る車体側部のエアバッグ取付構造を示している。

該第２実施例では、上記モール部24内側のセンサ感度
コントロール部材25を一対の突起構造とし、該突起構造
のセンサ感度コントロール部材25,25を上記エアバッグ
センサ21の前後両端側に第５図に示すように設け、それ
らの弾性変形量（剛性）によって衝撃に対する感度を自
由にコントロールすることができるようにしたものであ
る。

このような構造によっても上記第１実施例の場合と全
く同様の効果を得ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本願考案の第１実施例に係る車体側部のエア
バッグ取付構造を示す車両サイドドア部分の断面図、第
２図は、同ドアの要部の拡大断面図、第３図は、同ドア
の一部分解斜視図、第４図、第５図は、各々本願考案の
第２実施例に係る要部の拡大断面図である。１……ドアボデー 1A……ドアアウタパネル 1B……ドアインナパネル２……ウインドガラス３……サイドインパクトバー５……エアバッグ設置部６……ドアトリム７……アームレスト部９……エアバッグ 10……車室 12……インフレータ 21……エアバッグセンサ 22……エアバッグセンサ組付用開口部 23……モール取付溝 24……モール 25……センサ感度コントロール部材

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体外側部を形成する車体外板と、該車体
外板の外側に取り付けられるモールと、上記車体外板の
内側に設けられる補強フレームとを備えて構成された車
体側部構造において、上記車体外板のモール取付部に所
定の開口を形成し、該開口を介して上記補強フレームに
エアバッグセンサを取付けるとともに該開口部を上記モ
ールによって被覆したことを特徴とする車体側部のエア
バッグ取付構造。
【請求項２】モールとエアバッグセンサとの間にエアバ
ッグセンサの作動感度をコントロールする感度コントロ
ール手段を設けたことを特徴とする請求項１記載の車体
側部のエアバッグ取付構造。
【請求項３】モールと補強フレームとの間にエアバッグ
センサの作動感度をコントロールする感度コントロール
手段を設けたことを特徴とする請求項１記載の車体側部
のエアバッグ取付構造。