JPH1028852A - ポリオレフィン多孔質中空糸膜の親水化方法 - Google Patents
ポリオレフィン多孔質中空糸膜の親水化方法Info
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Abstract
し、恒久的な親水性を有する親水化ポリオレフィン多孔
質中空糸膜を得る。 【解決手段】 ポリオレフィン多孔質中空糸膜を、親水
性重合体を水混和性有機溶剤またはその水との混合溶剤
に溶解してなる親水性重合体溶液に浸漬する工程、脱液
し保温する工程及び乾燥し巻取る工程により、連続的に
親水化する方法において、乾燥巻取り工程における中空
糸膜の供給速度(Va)[m/分]と乾燥中空糸膜の巻
取速度(Vb)[m/分]が下記関係式[1]を満足す
る。 0.001×Va<Vb≦0.995×Va [1]
Description
孔質中空糸膜の親水化方法に関する。
基質の化学的安定性が高いことから、飲食用分野、医療
用分野、工業用分野等における各種液体処理の濾過膜と
して用いられているが、基質自体が疎水性であるため、
水性液体の処理に用いる場合には、予め親水化する必要
がある。
法には、水との相溶性が良好なアルコールや界面活性剤
等の親水化剤により浸漬処理するだけの一次的な親水化
方法もあるが、恒久的な親水化方法として、例えば特開
昭61−125408号公報にてポリオレフィン多孔質
中空糸膜の表面にエチレン−酢酸ビニル共重合体の被膜
を形成させた後ケン化処理する方法、特開昭61−27
1003号公報、特公平3−70539号公報にてポリ
オレフィン多孔質中空糸膜の表面にエチレン−ビニルア
ルコール共重合体を被覆する方法、特開平1−0145
695号公報にてポリオレフィン多孔質中空糸膜の表面
にエチレン−ビニルアルコール系多元共重合体を被覆す
る方法がそれぞれ開示されている。
オレフィン多孔質中空糸膜の表面への被覆には、ポリオ
レフィン多孔質中空糸膜を、親水性重合体を水混和性有
機溶剤またはその水混合溶剤に溶解してなる親水性重合
体溶液に浸漬し、乾燥する方法が採られるが、これらの
方法では親水性重合体によりフィブリルを結束して形成
される多孔質中空糸膜が長楕円形状となり濾過能力を低
下させる、複数の多孔質中空糸膜を同時処理する場合、
隣接の多孔質中空糸膜同士が親水性重合体で接着され膜
としての利用効率を低下させる等の難点がある。
3−145219号公報には多孔質中空糸膜を親水性重
合体溶液に浸漬した後、親水性重合体溶液の溶剤の蒸気
を含む雰囲気中に暴露させてから、乾燥することが開示
されている。しかしながら、この方法においても、親水
化中空糸膜を連続化して作る場合、単にポリオレフィン
多孔質中空糸膜を走行させながら連続的に親水化処理す
るだけでは、十分な透水性能を得ることができないとい
う問題点がある。
ッチ処理では親水性重合体の被覆処理によりポリオレフ
ィン多孔質中空糸膜のミクロフィブリルが結束されて、
スリット状微細孔が孔径の拡大した楕円状微細孔となる
が、その乾燥巻取り工程において、多孔質中空糸膜表面
の親水性重合体の被膜形成の際に、多孔質中空糸膜の収
縮が生じ、多孔質中空糸膜の楕円状微細孔に対し張力が
かかった状態で乾燥されると、多孔質中空糸膜の微細孔
は、スリット状微細孔に変形を受けたままとなり、その
細孔変化により得られる多孔質中空糸膜の透水能力の低
下を引き起こす原因となっている。
親水化処理により、高い透水性能を発現し、恒久的な親
水性を有する親水化ポリオレフィン多孔質中空糸膜を得
ることにある。
ン多孔質中空糸膜を、親水性重合体を水混和性有機溶剤
またはその水との混合溶剤に溶解してなる親水性重合体
溶液に浸漬する工程、脱液し保温する工程及び乾燥し巻
取る工程により、連続的に親水化する方法において、乾
燥巻取り工程における中空糸膜の供給速度(Va)[m
/分]と乾燥中空糸膜の巻取速度(Vb)[m/分]が
下記関係式[1]を満足することを特徴とするポリオレ
フィン多孔質中空糸膜の親水化方法、にある。 0.001×Va<Vb≦0.995×Va [1]
ィン多孔質中空糸膜は、オレフィン系単量体を主成分と
する組成物から得られるポリオレフィン樹脂の単独或い
は2種以上の混合物からなる多孔質中空糸膜である。オ
レフィン系単量体としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテ
ン等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、例えば前記
オレフィン系単量体から選ばれる1種または2種以上か
ら構成されていてもよく、また、ポリオレフィンとして
の特性を損なわない範囲で、オレフィン系単量体以外の
他のフッ素等の置換基を有するまたは有しないビニル単
量体が共重合されていてもよい。
孔質構造が孔径が均一な微細孔を有する均質膜でも、ま
た孔径の相異なる二層が接合された複合構造の複合膜で
あってもよく、膜厚、孔径、空孔率等についても特に制
限はないが、膜厚20〜200μm、孔径0.01〜5
μm、空孔率20〜90%の多孔質中空糸膜が好ましく
用いられる。
孔質化は、特にその方法に制限はなく、ポリオレフィン
樹脂の溶融賦形後延伸して多孔質化する延伸開孔法、抽
出可能な無機物等の充填剤を含有させたポリオレフィン
樹脂の溶融賦形後充填剤を抽出して多孔質化する抽出法
等があるが、本発明においては、ポリオレフィン多孔質
中空糸膜は、延伸開孔法によったポリオレフィン多孔質
中空糸膜が空孔率が大きく、目詰まりによる機能低下が
起き難く、また溶出物のないことから好ましく用いられ
る。
空糸膜は、ミクロフィブリルとスタックドラメラとの結
節部とによって形成されるスリット状微細孔が中空糸膜
膜内に3次元的に相互に連結した多孔質構造を有し、例
えば特公昭56−52123号公報、特公昭57−42
929号公報等に開示された方法により製造することが
できる。
漬工程に用いる親水性重合体としては、エチレンと親水
性単量体を主体とするエチレン系共重合体であることが
好ましく、エチレン系共重合体としては、エチレン単位
20モル%以上と親水性単量体単位10モル%以上の共
重合単位を有するエチレン系共重合体が用いられ、共重
合体は、ランダム、ブロック、グラフト等のいずれのタ
イプの共重合体であってもよい。共重合体のエチレン単
位が20モル%未満では、ポリオレフィン多孔質中空糸
膜に対する親和性が不足しこの共重合体のポリオレフィ
ン多孔質中空糸膜への固着が不十分となり、親水性単量
体単位が10モル%未満では、ポリオレフィン多孔質中
空糸膜に十分な親水性が付与できない。
コール、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリル酸エステル、ビニルピロリドン、アクリルアミド
等が挙げられ、特にビニルアルコールであることが好ま
しく、1種または2種以上組み合わせて用いられる。ま
た、親水性単量体として酢酸ビニルを用い、エチレン−
酢酸ビニル共重合体とした後に、ポリオレフィン多孔質
中空糸膜への付着前或いは付着後、酢酸ビニル単位を加
水分解してビニルアルコール単位に変化させてもよい。
エチレン−親水性単量体系共重合体中には親水性単量体
単位以外に(メタ)アクリル酸エステル単位、ビニルア
ルコール脂肪酸エステル単位、ビニルアルコールのフォ
ルマール化物単位若しくはブチラール化物単位等の他の
単量体単位が含まれていてもよい。
としては、メタノール、エタノール、N−プロパノー
ル、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これら溶剤は単独
でまたは水との混合溶剤として用いられるが、親水性重
合体の溶解性の点から、水との混合溶剤として用いるこ
とが好ましい。また、搾液後の親水化処理ポリオレフィ
ン多孔質中空糸膜の脱液保温雰囲気中での溶剤の蒸気雰
囲気の形成し易さ、蒸気圧の低さ、人体への低毒性の点
から、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコールと水との混合溶剤が好ましく用いられ
る。水混和性有機溶剤と水との混合割合は、親水性重合
体の溶解性、ポリオレフィン多孔質中空糸膜への浸透性
を有する範囲であればよく、例えばエタノールと水との
混合溶剤であれば、エタノール/水が90/10〜30
/70の重量比とすることが好ましい。
溶解してなる親水性重合体溶液における重合体濃度は、
0.1〜10重量%とするのが好ましい。重合体濃度が
0.1重量%未満では、ポリオレフィン多孔質中空糸膜
への均一な親水性重合体の付着が困難となり、10重量
%を超えると、ポリオレフィン多孔質中空糸膜の微細孔
への親水性重合体の均一な付着が困難となる。ポリオレ
フィン多孔質中空糸膜への親水性重合体溶液の浸漬温度
は、高温であるほど溶液粘度が低下しポリオレフィン多
孔質中空糸膜への浸透性が高まるが、操作の安全面から
親水性重合体溶液の沸点以下であることが好ましい。
質中空糸膜の浸漬工程においては、ポリオレフィン多孔
質中空糸膜を親水性重合体溶液に浸漬し、ポリオレフィ
ン多孔質中空糸膜の外表面及び多孔質層の微細孔の表面
を親水性重合体溶液で湿潤させる。浸漬時間は、ポリオ
レフィン多孔質中空糸膜の膜厚、微細孔の孔径、空孔
率、浸漬槽での浸漬深さ等によっても異なるが、数秒〜
数分とする。
糸膜の脱液保温工程においては、浸漬槽からポリオレフ
ィン多孔質中空糸膜を引き上げポリオレフィン多孔質中
空糸膜に付着する過剰の親水性重合体溶液を自重で脱液
させ、或いはガイド、スリット等により搾液して脱液し
た後、ポリオレフィン多孔質中空糸膜を水混和性有機溶
剤の蒸気を3容積%以上含み、温度が室温以上親水性重
合体溶液の沸点未満の雰囲気中に30秒以上滞在させ
る。この脱液保温工程においては、ポリオレフィン多孔
質中空糸膜に付着させた親水性重合体溶液からの溶剤の
蒸発速度を適切に保つことができるため、親水性重合体
溶液の濃縮とポリオレフィン多孔質中空糸膜膜内の多孔
質構造部での親水性重合体溶液のマイグレーションによ
りスリット状微細孔からミクロフィブリルの収束による
楕円状微細孔への孔径拡大化を均一に行うことができ
る。
質中空糸膜に付着する親水性重合体溶液からの溶剤の蒸
発量は、ポリオレフィン多孔質中空糸膜に付着する親水
性重合体溶液の15〜30重量%程度とすることが好ま
しく、蒸発量のコントロールは、雰囲気温度、脱液保温
工程に供給する空気や不活性ガス等の気体の送風量等に
より行う。
で形成された楕円状微細孔を有するポリオレフィン多孔
質中空糸膜をその楕円状微細孔の孔径、形状の変化をで
きるだけ起こすことなく乾燥し親水性重合体をポリオレ
フィン多孔質中空糸膜に固着させる。乾燥には、ポリオ
レフィン多孔質中空糸膜の中空部及び微細孔の押しつぶ
しや変形を起こさない方法であれば、公知の任意の乾燥
方法が用いられるが、熱風乾燥法、真空乾燥法が好まし
く用いられる。乾燥温度は、ポリオレフィン多孔質中空
糸膜を熱変形させない温度で、親水性重合体の被膜を形
成する温度であればよく、例えばポリオレフィン多孔質
中空糸膜がポリエチレン多孔質中空糸膜である場合は、
120℃以下の温度とし、好ましくは40〜70℃とす
る。
乾燥巻取り工程におけるポリオレフィン多孔質中空糸膜
の走行速度、ポリオレフィン多孔質中空糸膜の膜厚等に
より異なるが、1〜10分とする。乾燥巻取り工程にお
ける供給され巻取られるまでのポリオレフィン多孔質中
空糸膜の搬送は、ポリオレフィン多孔質中空糸膜に張力
がかからないフリーローラを用いて行うことが好まし
い。
オレフィン多孔質中空糸膜の供給速度(Va)[m/
分]に対し乾燥せるポリオレフィン多孔質中空糸膜を下
記関係式[1]を満足する巻取速度(Vb)[m/分]
で巻取ることが必要である。 0.001×Va<Vb≦0.995×Va [1] ポリオレフィン多孔質中空糸膜の巻取速度(Vb)が
0.001×Va以下となると、巻取り時にポリオレフ
ィン多孔質中空糸膜の著しい弛みが生じ巻取り工程の工
程安定性が低下し、巻取速度(Vb)が0.995×V
aを超えるとポリオレフィン多孔質中空糸膜に張力がか
かり、形成された楕円状微細孔が変形して孔径の狭小化
が起こり、得られるポリオレフィン多孔質中空糸膜の透
水性能の低下を招く。特に本発明においては、下記関係
式を満足することが好ましい。 0.500×Va≦Vb≦0.990×Va
レフィン多孔質中空糸膜の供給速度と巻取速度が前記関
係式[1]を満足することで、多孔質中空糸膜における
親水性重合体の被膜形成の際に収縮が生じても、多孔質
中空糸膜には殆ど張力がかからず、多孔質中空糸膜が引
き伸ばされた状態にはされないので、スリット状微細孔
を形成するミクロフィブリルは親水性重合体で収束され
てミクロフィブリル束となり、スリット状微細孔が楕円
状微細孔に孔径を拡大された状態で固定されるため、透
水性能の良好なポリオレフィン多孔質中空糸膜を得るこ
とができる。
糸膜を親水化するに要する親水性重合体の付着量は、ポ
リオレフィン多孔質中空糸膜に対し1〜30重量%、好
ましくは3〜15重量%であり、かかる付着量は、浸漬
工程での親水性重合体溶液の重合体濃度、脱液保温工程
での脱液率等によって適宜設定できる。
る。なお、実施例中の評価項目は、下記の方法により測
定した。
0〜90cm2のミニモジュールを作製し、中空糸膜内
外の差圧1kg/cm2でイオン交換水を全量濾過し、
そのときの透過量(ミリリットル/分・cm2・kg/
cm2)を測定した。 〈バブルポイント〉多孔質中空糸膜の有効膜面積50c
m2のミニモジュールを作製し、このモジュールを中空
糸膜部分が完全に浸るように濃度95%以上のエタノー
ル中に浸漬した。中空糸膜の多孔質内部がエタノールで
充分に濡れるように中空糸膜内部からエタノールを10
0ミリリットル以上吸引した後、浸漬状態のままで中空
糸膜の内部に窒素を送り込み、10秒ごとに0.1kg
/cm2刻みに昇圧していき、中空糸膜のほぼ前面から
気泡が発生し、気泡発生箇所の間隔が1mm以内になっ
たときの窒素圧力をバブルポイント(kg/cm2)と
した。
メルトインデックス値0.3の高密度ポリエチレン(三
菱化学(株)製、HB530)67重量%と密度0.9
62g/cm3、MI値0.3の高密度ポリエチレン
(三菱化学(株)製、HB430)33重量%とを溶融
混練したブレンド重合体を用い、同心円状に配置された
二つの円管状の吐出口を有する中空糸紡糸用を用いて、
内側の吐出口から前記のブレンド重合体、外側の吐出口
から前記の密度0.966g/cm3の高密度ポリエチ
レンをそれぞれ吐出比1/4、ブレンド重合体吐出量
0.56g/分・ホール、高密度ポリエチレン吐出量
2.24g/分・ホール、吐出温度170℃、巻取速度
35m/分でドラフト比75となるように紡糸した。さ
らに、吐出された糸に温度20℃、風速0.5m/秒の
冷却風を周囲から当てながら巻取り未延伸中空糸膜を得
た。
時間熱処理した後、30℃に保たれたローラ間で25%
冷延伸し、引き続き119℃に加熱された加熱炉中で総
延伸量が600%になるようにローラ間で熱延伸し、さ
らに123℃に加熱された加熱炉中で熱セットして二層
複合構造のポリエチレン多孔質中空糸膜を得た。
本合糸し、エチレン−ビニルアルコール共重合体(日本
合成化学(株)製、ソアノールDC3203、エチレン
含有量32モル%)をエタノール/水が60/40(重
量比)の混合溶剤に溶解した重合体濃度1重量%の重合
体溶液の70℃の浸漬槽中に100秒間滞在するように
浸漬し、引き上げてガイドにより多孔質中空糸膜に付着
した過剰の重合体溶液を搾液しつつ60℃のエタノール
蒸気濃度40容積%の乾燥保温雰囲気中に導き、100
秒間滞在するように通過させた。次いで、この多孔質中
空糸膜を、内部にフリーローラを有する70℃の熱風乾
燥機に、供給速度(Va)11.0m/分で供給して乾
燥し、巻取速度(Vb)10.0m/分、即ちVb=
0.909×Vaの条件で巻取りローラにより巻取っ
た。なお、乾燥工程での乾燥機に供給される多孔質中空
糸膜の張力は、0g/16フィラメントであった。
膜は、透水量が8.3ミリリットル/分・cm2・kg
/cm2、バブルポイントが1.45kg/cm2であっ
た。また、親水化ポリエチレン多孔質中空糸膜の電子顕
微鏡による観察によれば、多孔質層の特に支持層のミク
ロフィブリルが収束しスリット状の微細孔が楕円状に拡
大していることが確認された。
り工程の条件を70℃の熱風乾燥機での条件を供給速度
10.5m/分、巻取速度10,0m/分、Vb=0.
952×Vaの条件に代えた以外は、実施例1と同様に
してポリエチレン多孔質中空糸膜を親水化処理した。な
お、乾燥工程での乾燥機に供給される多孔質中空糸膜の
張力は、20g/16フィラメントであった。得られた
親水化ポリエチレン多孔質中空糸膜は、透水量が7.7
ミリリットル/分・cm2・kg/cm2、バブルポイン
トが1.31kg/cm2であった。
り工程の条件を乾燥機内のローラに定長定速ローラを有
する70℃の熱風乾燥機での供給速度10.1m/分、
巻取速度10.0m/分、Vb=0.990×Vaの条
件に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリエチレン
多孔質中空糸膜を親水化処理した。なお、乾燥巻取り工
程での巻取り機にかかる多孔質中空糸膜の張力は、80
g/16フィラメントとした。得られた親水化ポリエチ
レン多孔質中空糸膜は、透水量が9.1ミリリットル/
分・cm2・kg/cm2、バブルポイントが1.35k
g/cm2であった。
中空糸膜の連続化した親水化処理において、特に乾燥工
程でのポリオレフィン多孔質中空糸膜をできるだけ張力
のかからない状態として乾燥し巻取ることで、恒久的な
親水化を有しながら、微細孔が拡大されて高い透水性能
を発現する親水化ポリオレフィン多孔質中空糸膜を生産
性よく得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオレフィン多孔質中空糸膜を、親水
性重合体を水混和性有機溶剤またはその水との混合溶剤
に溶解してなる親水性重合体溶液に浸漬する工程、脱液
し保温する工程及び乾燥し巻取る工程により、連続的に
親水化する方法において、乾燥巻取り工程における中空
糸膜の供給速度(Va)[m/分]と乾燥中空糸膜の巻
取速度(Vb)[m/分]が下記関係式[1]を満足す
ることを特徴とするポリオレフィン多孔質中空糸膜の親
水化方法。 0.001×Va<Vb≦0.995×Va [1] - 【請求項2】 親水性重合体として、エチレン−ビニル
アルコール共重合体を用いる請求項1記載のポリオレフ
ィン多孔質中空糸膜の親水化方法。 - 【請求項3】 ポリオレフィン多孔質中空糸膜として、
延伸開孔法により多孔質化されたポリオレフィン多孔質
中空糸膜を用いる請求項1または請求項2記載のポリオ
レフィン多孔質中空糸膜の親水化方法。 - 【請求項4】 脱液保温工程において、脱液後、ポリオ
レフィン多孔質中空糸膜を水混和性有機溶剤の蒸気を3
容積%以上含み、温度が室温以上親水性重合体溶液の沸
点未満の雰囲気中に30秒以上滞在させる請求項1、請
求項2または請求項3記載のポリオレフィン多孔質中空
糸膜の親水化方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20277396A JP3628446B2 (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | ポリオレフィン多孔質中空糸膜の親水化方法 |
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JPH1028852A true JPH1028852A (ja) | 1998-02-03 |
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