JP5672643B2 - 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置 - Google Patents

多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5672643B2
JP5672643B2 JP2013519676A JP2013519676A JP5672643B2 JP 5672643 B2 JP5672643 B2 JP 5672643B2 JP 2013519676 A JP2013519676 A JP 2013519676A JP 2013519676 A JP2013519676 A JP 2013519676A JP 5672643 B2 JP5672643 B2 JP 5672643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
porous hollow
fiber membrane
bundle
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013519676A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013147188A1 (ja
Inventor
田阪 広
広 田阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2013519676A priority Critical patent/JP5672643B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5672643B2 publication Critical patent/JP5672643B2/ja
Publication of JPWO2013147188A1 publication Critical patent/JPWO2013147188A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/08Hollow fibre membranes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/08Hollow fibre membranes
    • B01D69/087Details relating to the spinning process
    • B01D69/0871Fibre guidance after spinning through the manufacturing apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/26Polyalkenes
    • B01D71/261Polyethylene
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/26Polyalkenes
    • B01D71/262Polypropylene
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02JFINISHING OR DRESSING OF FILAMENTS, YARNS, THREADS, CORDS, ROPES OR THE LIKE
    • D02J1/00Modifying the structure or properties resulting from a particular structure; Modifying, retaining, or restoring the physical form or cross-sectional shape, e.g. by use of dies or squeeze rollers
    • D02J1/22Stretching or tensioning, shrinking or relaxing, e.g. by use of overfeed and underfeed apparatus, or preventing stretch

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

本発明は、多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置に関する。
従来から、結晶性ポリオレフィンを溶融紡糸した後、延伸して製造されたポリオレフィン製多孔質中空糸膜は、化学的安定性、強度特性、柔軟性等に優れていることから、廃水の処理、超純水の製造、空気の浄化等の幅広い分野で利用されている。このような多孔質中空糸膜の製造は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを溶融紡糸して中空糸の前駆体を得る紡糸工程と、紡糸工程で得られた中空糸の前駆体を延伸して多孔質化する延伸工程と、多孔質化された多孔質中空糸膜の前駆体の表面に親水化処理を施して多孔質中空糸膜とする親水化工程とを備えている(例えば特許文献1乃至4)。
特開昭61−125408 特開昭62−298407 特開平04−293532 特開平10−028852
一般的に、紡糸工程では、例えば4個のノズルから紡出された4本の多孔質中空糸膜の前駆体の束を、同時に一つのボビンで巻き取るようになっており、延伸工程及び親水化工程では、例えば6個のボビンから繰り出された合計24本の多孔質中空糸膜の前駆体の束を一錘の束として処理を行うようになっている。そして親水化工程は、複数錘の多孔質中空糸膜の前駆体を平行に搬送しながら親水化剤の溶液または分散液の槽に浸して多孔質中空糸膜とする工程と、過剰な蒸発を防ぎながら膜表面に付着した過剰な親水化剤の溶液または分散液を脱落さる保温工程と、親水化剤の溶液または分散液を乾燥させる工程とを備えている。
一般的に、親水化工程における、多孔質中空糸膜又はその束を搬送するローラーは、隣接して搬送される多孔質中空糸膜又はその束同士が接触するのを防止するために、表面に複数の溝が設けられたローラーが用いられている。この溝は、ローラーの周方向に延びており、一本の多孔質中空糸膜又は一錘の多孔質中空糸膜の束を一つの溝内に入れて多孔質中空糸膜の搬送中に多孔質中空糸膜又は多孔質中空糸膜の束がローラーの軸方向に移動するのを防止するようになっている。
しかしながら、このようなローラーで、膜表面に過剰な親水化剤の溶液または分散液が付着した多孔質中空糸膜又はその束を搬送した場合、溝の壁面に親水化剤の溶液または分散液が付着して固化するので、この親水化剤の固化物によって溝内を通過する多孔質中空糸膜を傷つけてしまうという問題があった。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、多孔質中空糸膜の製造段階において、多孔質中空糸膜が傷付くのを確実に防止することができる多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、表面に溶液又は分散液を付着させて多孔質中空糸膜を製造する多孔質中空糸膜の製造装置であって、外表面に溝が形成されておらず、その軸周りに回転することで多孔質中空糸膜又はその束を搬送するシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーと、溝無しローラーと共に多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーと、を備え、複数の溝付きローラーは、シャフトに対して搬送経路の上流側と下流側に対をなして配置されており、対をなす溝付きローラーの各々は、多孔質中空糸膜に付着した溶液又は分散液を乾燥させるための乾燥機内に配置されていることを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、溝付きローラーを用いることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での搬送位置を調整できるようになる。そして溝付きローラーによって、多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での位置を、ツバから所定距離離れた位置にすることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束が搬送中にツバに当たらなくなる。これにより、多孔質中空糸膜の表面に付着していた溶液又は分散液がシャフトを伝ってツバに付着し、ツバの表面で固化したとしても、固化した溶液又は分散液によって多孔質中空糸膜が傷付くのを防止することができる。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、多孔質中空糸膜の製造方法であって、多孔質中空糸膜の表面に溶液又は分散液を付着させる工程と、この付着させる工程の後、多孔質中空糸膜又はその束を搬送する工程とを備え、この搬送する工程では、外表面に溝が形成されておらず、その軸周りに回転することで多孔質中空糸膜又はその束を搬送するシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーを用いて多孔質中空糸膜又はその束を、ツバから所定の距離離れた位置で搬送するようになっており、さらに、乾燥機内に配置されており、前記溝無しローラーと共に前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーを用いて、前記多孔質中空糸膜又はその束が前記ツバに接触しない位置で搬送することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、溝付きローラーを用いることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での搬送位置を調整できるようになる。そして溝付きローラーによって、多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での位置を、ツバから所定距離離れた位置にすることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束が搬送中にツバに当たらなくなる。これにより、多孔質中空糸膜の表面に付着していた溶液又は分散液がシャフトを伝ってツバに付着し、ツバの表面で固化したとしても、固化した溶液又は分散液によって多孔質中空糸膜が傷付くのを防止することができる。
この場合において、溶液又は分散液は、親水化剤の溶液または分散液であることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明は、複数錘の多孔質中空糸膜の前駆体の束を搬送して親水化剤の溶液または分散液の槽に浸して多孔質中空糸膜とする工程と、複数錘の多孔質中空糸膜の束を親水化剤の溶液または分散液の槽から引き上げる工程と保温工程とを備え、この保温工程では、外周面に溝が形成されていないシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーと、この溝無しローラーと共に多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーとを用いて多孔質中空糸膜又はその束を、ツバから所定の距離離れた位置で搬送することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、溝付きローラーを用いることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での搬送位置を調整できるようになる。そして溝付きローラーによって、多孔質中空糸膜又はその束の溝無しローラー上での位置を、ツバから所定距離離れた位置にすることによって、搬送される多孔質中空糸膜又はその束が搬送中にツバに当たらなくなる。これにより、多孔質中空糸膜の表面に付着していた溶液又は分散液がシャフトを伝ってツバに付着し、ツバの表面で固化したとしても、固化した溶液又は分散液によって多孔質中空糸膜が傷付くのを防止することができる。
以上のように本発明によれば、多孔質中空糸膜の製造段階において、多孔質中空糸膜が傷付くのを確実に防止することができる。
本発明の実施形態による多孔質中空糸膜を製造する工程を示すブロック図である。 本発明の実施形態による親水化処理工程を示すブロック図である。 本発明の実施形態による親水化処理工程で使用される親水化処理装置を示す概略図である。 本発明の実施形態によるローラーを示す上面図である。 親水化剤付着率測定方法を説明するための概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、多孔質中空糸膜を製造する工程を示すブロック図である。
図1に示すように、多孔質中空糸膜を製造するためには、溶融樹脂を冷却固化して多孔質中空糸膜の前駆体とする紡糸工程1と、多孔質中空糸膜の前駆体を延伸して微細孔を形成する延伸工程3と、多孔質中空糸膜の前駆体の表面に親水化ポリマーをコーティングして親水化処理を施して多孔質中空糸膜とする親水化処理工程5とを行う。
紡糸工程1では、例えば4個のノズルを有する紡糸ヘッドから吐出された溶融樹脂を冷却固化し、4本の多孔質中空糸膜の前駆体を一束にして一つのボビンで巻き取るようになっている。そして延伸工程3では、束にされた多孔質中空糸膜の前駆体に引張力を作用させ徐々に引き延ばすようになっている。
図2は、親水化処理工程を示すブロック図である。また、図3は、親水化処理工程で使用される親水化処理装置を示す概略図である。
図2に示すように親水化処理工程5は、多孔質中空糸膜の前駆体を親水化剤の溶液または分散液が入った溶液槽に浸して多孔質中空糸膜Mとする含浸工程7と、多孔質中空糸膜を所定の温度と湿度に保たれた環境内で搬送する保温工程9と親水化剤の溶液または分散液を乾燥・固化させる乾燥工程11と、表面に親水化処理が施された多孔質中空糸膜を巻き取る巻き取り工程13とを備えている。
図3に示すように、親水化処理装置17は、多孔質中空糸膜Mの搬送方向上流側から、延伸された多孔質中空糸膜Mの前駆体を巻き取った複数のボビン19が取り付けられている給糸クリール21と、親水化剤の溶液または分散液が貯留されている溶液槽23と、内部雰囲気が所定の温度と湿度に保たれ、本発明によるローラーとしての溝無しローラー27を備えている保温槽25と、親水化剤の溶液または分散液を乾燥・固化させるための乾燥機31と、親水化処理された多孔質中空糸膜Mを巻き取るための巻き取り装置33とを備えている。
保温槽25に設けられている溝無しローラー27の本数は、特に限定されるものではなく、保温槽25内のローラーのうち数本を溝無しローラー27としてもよいし、全てのローラーを溝無しローラー27としてもよい。溝無しローラー27によって多孔質中空糸膜Mの束を搬送している間、多孔質中空糸膜Mの表面に付着した親水化剤の溶液または分散液の余剰分が脱落するが、この親水化剤の溶液または分散液の余剰分の脱落速度は、多孔質中空糸膜Mの本数や細孔径に応じて異なる。従って、保温槽25内に設ける溝無しローラー27の本数は、多孔質中空糸膜Mの本数や細孔径に応じて適宜選択することが好ましい。
含浸工程7では、延伸工程3で延伸された多孔質中空糸膜Mを給糸クリール19のボビン21から繰り出し、繰り出した多孔質中空糸膜Mを親水化剤の溶液または分散液が貯留された溶液槽23を通して搬送するようになっている。ボビン19には、複数本の多孔質中空糸膜Mが巻き取られており、給糸クリール21からの繰り出しに際しては、複数のボビン19からの複数本の多孔質中空糸膜Mを一錘の束として繰り出すようになっている。即ち、例えば1個のボビンに4本の延伸された多孔質中空糸膜Mの前駆体が巻き取られている場合、給糸クリール21からの繰り出しに際しては、6個のボビンから合計24本の多孔質中空糸膜Mの前駆体を一錘の束として繰り出すようになっている。そして親水化処理工程5では、この一錘の束毎に各処理を行うようになっている。
溶液槽23には、親水化剤の溶液または分散液が貯留されている。そして多孔質中空糸膜Mの前駆体を、溶液槽23内を通過させることで多孔質中空糸膜Mの前駆体に親水化剤を付着させる。本発明で用いることのできる親水化剤としては、エチレン−ビニルアルコールブロック共重合体や、エチレン−酢酸ビニルブロック共重合体などの、親水性ブロックポリマーを用いることができる。また、これらの親水化剤の溶液又は分散液の溶媒または分散液としては、水またはメタノール、エタノール、N−プロパノール、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の水と混和性を有する有機溶剤もしくは水とこれら有機溶剤の混合溶媒を用いることができる。
次いで、保温工程9では、表面に親水化剤の溶液または分散液が付着した多孔質中空糸膜Mを、所定の温度と湿度に保たれた保温槽25内で搬送し、多孔質中空糸膜Mの表面に付着した親水化剤の溶液または分散液の過剰な蒸発を防ぎつつ、且つ過剰の親水化剤の溶液または分散液を脱落させるようになっている。
次いで、乾燥工程11では、親水化剤の溶液または分散液が馴染んだ多孔質中空糸膜Mの束を、所定の距離にわたって搬送し、親水化剤を多孔質中空糸膜Mの表面で乾燥・固化させるようになっている。
次いで、巻き取り工程13では、親水化剤が付着した多孔質中空糸膜Mをボビン35に巻き取るようになっている。このとき多孔質中空糸膜Mの束は解体され、給糸クリール21のボビン19に巻き付いていた束の状態でボビン35に巻き取られるようになっている。
図4は、溝無しローラーを示す上面図である。尚、図4では、溝無しローラー27と多孔質中空糸膜Mの束との相対的な位置関係を明確に示すために、多孔質中空糸膜Mが溝無しローラー27を横切るように描かれている。
図4に示すように、溝無しローラー27は、水平方向に延びるシャフト37と、シャフト37の両端に取り付けられた一対のツバ39を備えている。溝無しローラー27には、シャフト37の軸線方向に間隔をおいて複数錘の多孔質中空糸膜Mの束がかけわたされている。シャフト37には、多孔質中空糸膜Mの束をシャフト37に対して位置決めするための溝は形成されていない。また、複数錘の多孔質中空糸膜Mの束のうち、最も溝無しローラー27のツバ39に近接している束は、ツバ39から所定距離Aだけシャフト37の中央方向に距離を置いた位置でシャフト37にかけわたされている。
また、溝無しローラー27の搬送方向上流側と、搬送方向下流側には、一対の溝付きローラー41が設けられている。複数の溝付きローラー41は、各々、周面における軸方向中心近傍に、多孔質中空糸膜Mの束を収容するための溝が形成されており、溝無しローラー27のツバ39と、最も溝無しローラー27のツバ39に近接している多孔質中空糸膜Mの束との間隔、及び隣接する多孔質中空糸膜Mの束同士の間隔を保持する。また、複数の溝付きローラー41は、同軸周りで回転できるように一列に並んで保持されている。
配列された複数の溝付きローラー41のうち、列の外側にある二つの溝付きローラー41は、その軸方向中心が、ツバ39の内側表面から距離Aの位置にくるように保持されている。そして残りの溝付きローラー41は、その軸方向中心同士の距離が、距離Bとなるように保持されている。
上述した距離Aは、以下のように決定される。
多孔質中空糸膜Mに付着した親水化剤の溶液または分散液がシャフト37の表面に堆積すると、親水化剤の溶液または分散液は、徐々にシャフト37の軸方向に広がる。そしてシャフト37の端部に形成されたツバ39は、軸方向に広がってツバ39に到達した親水化剤の溶液または分散液を、シャフト37の径方向に広げる。そしてツバ39と多孔質中空糸膜Mの束との間の距離Aを短くし過ぎると、固化物が付着したツバ39と多孔質中空糸膜Mが接触し、膜を傷つけてしまう。一方で、距離Aを長くし過ぎるとシャフト37が長くなってしまい、溝無しローラー27全体が大型化してしまう。従って、ツバ39と多孔質中空糸膜Mの束との間の距離Aは、親水化処理工程全般にわたって多孔質中空糸膜Mの束が通る糸道のシャフト37の軸方向における振れ幅以上にとってあれば良く、具体的には10〜50mmとすることが好ましい。
また、シャフト37の端部にツバ39を形成することによって、シャフト37に掛け渡された多孔質中空糸膜Mの束がシャフト37から脱落するのを防止することができる。また、シャフト37の端部にツバ39を設けることによって、多孔質中空糸膜Mの束の糸かけ作業をやりやすくすることができる。
また、複数錘の多孔質中空糸膜Mの束のうち隣接する束同士の距離Bは、短くすることが好ましい。多孔質中空糸膜Mに付着した親水化剤の溶液または分散液がシャフト37に付着したときに、親水化剤の溶液または分散液はシャフト37の軸方向に広がるが、距離Bを短くして多孔質中空糸膜M同士の間隔を狭くすると、多孔質中空糸膜Mからシャフト37に付着した親水化剤の溶液または分散液によりシャフト37の表面を常に湿潤状態が保つことができ親水化剤の固化を防ぐ事ができる。従って距離Bは、保温槽25内環境において親水化剤が固化しない距離である必要があり、0に近い距離である事が好ましい。また、距離Bが長くなるとシャフト37の長さも必要となり、保温槽25の小型化のためにも短い事が好ましい。
以上のように本発明の実施形態によれば、多孔質中空糸膜Mの搬送時に、ツバ39と多孔質中空糸膜Mの束との間に距離Aを設けることによって親水化剤の溶液または分散液がツバ39に付着してその固化物が多孔質中空糸膜Mを傷つけるのを防止することができる。さらに、多孔質中空糸膜Mの隣接する束同士の距離Bを出来るだけ短くする事により、不必要にシャフト39の表面で親水化剤が固化する事を防ぎ、且つ保温槽25を小型化することが出来る。また、ツバ39を設ける事により、糸かけ作業時の多孔質中空糸膜Mの束の脱落を防ぐ事ができる。
また、本発明の実施形態によれば、シャフト37の両端にツバ39を形成することによってシャフト37の全長を短くし、保温槽25を小型化することができる。即ち、多孔質中空糸膜Mに付着した親水化剤がシャフト37に付着すると、親水化剤は、付着した箇所からシャフト37の軸方向に広がり、固化するが、親水化剤が多孔質中空糸膜Mの搬送経路上で固化しないためには、搬送経路をシャフト37の軸方向に十分に離す必要がある。しかしながら、シャフト37の両端部にツバ39を設けることにより、親水化剤がシャフト37の軸方向に流れてツバ39に到達したときにツバ39の表面をつたってシャフト39の径方向に広がり、固化する。このように、ツバ39を設けることによって、多孔質中空糸膜Mの搬送経路外に親水化剤を固化させるための空間を確保することができる。これにより、シャフト37の軸方向に親水化剤を固化させるための空間を確保する必要がなくなるので、シャフト37を短くすることができる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態の各構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、上述の親水化処理工程に以下に説明する、親水化剤付着率測定方法を適用してもよい。
親水化剤付着率測定方法は、多孔質中空糸膜の前駆体を溶液槽に導入する前での多孔質中空糸膜の前駆体の重量と、溶液槽を通過した多孔質中空糸膜の重量との差から、多孔質中空糸膜に付着した親水化剤の量を測定するものである。
図5は、この親水化剤付着率測定方法を説明するための概略図である。
親水化剤付着率測定方法では、図5に示すように、溶液槽23の前後にそれぞれ繰り出し用ボビン101及び巻き取り用ボビン103を配置する。そして多孔質中空糸膜の前駆体に含浸処理を施す前の繰り出し用ボビン101及びそこに巻かれた多孔質中空糸膜の前駆体の総重量をw1とし、巻き取り用ボビン103及びそこに巻かれた多孔質中空糸膜の総重量をw2とし、多孔質中空糸膜の前駆体に含浸処理を施した後の繰り出し用ボビン101及びそこに巻かれた多孔質中空糸膜の総重量をw3とし、巻き取り用ボビン103及びそこに巻かれた多孔質中空糸膜の総重量をw4と仮定する。そしてこのとき多孔質中空糸膜の前駆体の総重量は、w1−w3によって算出され、含浸処理が施された多孔質中空糸膜の総重量は、w4−w2によって算出される。そして親水化剤の付着率は、以下の数式1によって決定される。
Figure 0005672643
上記数式1によって算出される親水化剤付着率を、7−13wt%程度とすることによって、適切な量の親水化剤を多孔質中空糸膜の前駆体に付着させることができる。この親水化剤付着率は、親水化剤の親水性、原料密度、細孔表面も含めた表面積に応じて適宜調整可能である。
5 親水化処理工程
7 含浸工程
9 保温工程
17 親水化処理装置
23 溶液槽
27 溝無しローラー
31 乾燥機
37 シャフト
39 ツバ
M 多孔質中空糸膜

Claims (4)

  1. 表面に溶液又は分散液を付着させて多孔質中空糸膜を製造する多孔質中空糸膜の製造装置であって、
    外表面に溝が形成されておらず、その軸周りに回転することで多孔質中空糸膜又はその束を搬送するシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーと、
    前記溝無しローラーと共に前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーと、を備え
    前記複数の溝付きローラーは、前記シャフトに対して前記搬送経路の上流側と下流側に対をなして配置されており、
    前記対をなす溝付きローラーの各々は、前記多孔質中空糸膜に付着した前記溶液又は分散液を乾燥させるための乾燥機内に配置されている、多孔質中空糸膜の製造装置。
  2. 多孔質中空糸膜の製造方法であって、
    多孔質中空糸膜の前駆体の表面に溶液又は分散液を付着させて多孔質中空糸膜とする工程と、
    この付着させる工程の後、前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送する工程とを備え、
    この搬送する工程では、外表面に溝が形成されておらず、その軸周りに回転することで前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送するシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーを用いて前記多孔質中空糸膜又はその束を、前記ツバから所定の距離離れた位置で搬送するようになっており、
    さらに、乾燥機内に配置されており、前記溝無しローラーと共に前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーを用いて、前記多孔質中空糸膜又はその束が前記ツバに接触しない位置で搬送する、多孔質中空糸膜の製造方法。
  3. 前記溶液又は分散液は、親水化剤の溶液または分散液である、請求項に記載の多孔質中空糸膜の製造方法。
  4. 複数錘の多孔質中空糸膜の前駆体の束を搬送して親水化剤の溶液または分散液の槽に浸して多孔質中空糸膜とする工程と、
    複数錘の多孔質中空糸膜の束を親水化剤の溶液または分散液の槽から引き上げる工程と、保温工程とを備え、
    この保温工程では、外周面に溝が形成されていないシャフト、及びこのシャフトの両端部に各々設けられたツバを有する溝無しローラーと、この溝無しローラーと共に前記多孔質中空糸膜又はその束を搬送する搬送経路を形成するように配置された複数の溝付きローラーとを用いて前記多孔質中空糸膜又はその束を前記ツバから所定の距離離れた位置で搬送する、多孔質中空糸膜の製造方法。
JP2013519676A 2012-03-29 2013-03-29 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置 Active JP5672643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013519676A JP5672643B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-29 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077431 2012-03-29
JP2012077431 2012-03-29
JP2013519676A JP5672643B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-29 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置
PCT/JP2013/059596 WO2013147188A1 (ja) 2012-03-29 2013-03-29 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5672643B2 true JP5672643B2 (ja) 2015-02-18
JPWO2013147188A1 JPWO2013147188A1 (ja) 2015-12-14

Family

ID=49260429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013519676A Active JP5672643B2 (ja) 2012-03-29 2013-03-29 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5672643B2 (ja)
CN (1) CN104334263B (ja)
WO (1) WO2013147188A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107537317A (zh) * 2017-10-27 2018-01-05 贵州省材料产业技术研究院 聚丙烯中空纤维纳滤膜的制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62298407A (ja) * 1986-06-18 1987-12-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の部分親水化装置
JPH04293532A (ja) * 1991-03-20 1992-10-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリオレフィン多孔質膜の親水化方法
JPH09302575A (ja) * 1996-05-15 1997-11-25 Murata Mach Ltd 繊維長尺体処理装置
JPH1028852A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリオレフィン多孔質中空糸膜の親水化方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN2672090Y (zh) * 2003-12-19 2005-01-19 上海乐生医疗器械有限公司 合成中空纤维膜连续纺丝装置
CN100411721C (zh) * 2006-04-04 2008-08-20 天津工业大学 中空纤维复合膜涂敷机及中空纤维复合膜的制造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62298407A (ja) * 1986-06-18 1987-12-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の部分親水化装置
JPH04293532A (ja) * 1991-03-20 1992-10-19 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリオレフィン多孔質膜の親水化方法
JPH09302575A (ja) * 1996-05-15 1997-11-25 Murata Mach Ltd 繊維長尺体処理装置
JPH1028852A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリオレフィン多孔質中空糸膜の親水化方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104334263B (zh) 2016-12-07
JPWO2013147188A1 (ja) 2015-12-14
WO2013147188A1 (ja) 2013-10-03
CN104334263A (zh) 2015-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2448658B1 (en) Non-braided, textile-reinforced hollow fiber membrane
JP5565586B2 (ja) 複合多孔質膜の製造方法
US9321014B2 (en) Hollow fiber membrane with compatible reinforcements
JP5207220B2 (ja) 中空状多孔質膜用支持体、中空状多孔質膜およびそれらの製造方法
SK5092000A3 (en) Method and apparatus for manufacturing a composite tape
US8980158B2 (en) Near field electrospinning system for continuous, aligned fiber tows
JP2020504248A (ja) ナノスケールまたはサブミクロンスケールのポリマー繊維ウェブを担体上に連続ニードルレス電界紡糸する装置
JP6516852B2 (ja) 中空糸膜バンドル及びその製造方法
JP5672643B2 (ja) 多孔質中空糸膜の製造方法、及び製造装置
CN106999862A (zh) 中空纤维膜的制造方法以及中空纤维膜纺丝用喷嘴
CN110872732B (zh) 通过偏转而纺织长丝的方法和装置
JP5870526B2 (ja) サイジング剤液含浸炭素繊維束の製造方法
JP5574282B2 (ja) ピンホール検査機
JP2011144019A (ja) 紡糸巻取設備
JP2011056458A (ja) 中空糸膜の製造方法
WO2021251205A1 (ja) スリット入り炭素繊維束の製造方法、炭素繊維パッケージおよび炭素繊維パッケージの製造方法
JP2010142747A (ja) 中空糸膜の紡糸方法および中空糸膜
EP0269213A2 (en) Method and apparatus for forming a package of plural separable fibers, and the package of fibers thus formed
JP2017137596A (ja) 中空糸炭素膜の製造方法
JP5197865B2 (ja) 中空状多孔質膜用支持体、中空状多孔質膜およびそれらの製造方法
JPH04506550A (ja) 単繊維の高速紡糸方法と装置及びそれにより作られた単繊維
JP5120589B2 (ja) ポリウレタン弾性糸巻糸体、その製造方法、及びポリウレタン弾性糸の解舒方法
US20240092608A1 (en) Wound yarn package and manufacturing method thereof
JP5877499B2 (ja) 中空糸巻き取り装置及び中空糸巻き取り方法
CN117120676A (zh) 碳纤维束

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5672643

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250