JPH10281257A - カムフォロワ装置 - Google Patents
カムフォロワ装置Info
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- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/58—Raceways; Race rings
- F16C33/62—Selection of substances
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Gears, Cams (AREA)
Abstract
がり接触動作に伴う摩耗、損傷、焼き付きなどを抑制
し、長寿命化を図ること。 【解決手段】カム1aに当接させられるローラ10が支
軸9に回転自在に支持されてなるカムフォロワ装置7で
あって、ローラ10または支軸9の表面に、潤滑油溜ま
り用の凹凸を形成するとともに、表面保護用の被膜12
を被覆形成するリン酸マンガン塩被膜処理が施されてい
る。これにより、潤滑油の少ない厳しい環境での使用に
おいても、良質な油膜を途切れることなく安定的に形成
できるようになり、金属どうしの直接的な接触を防止で
きるなど、潤滑性が可及的に高められることになる。
Description
動弁機構用のロッカーアームやバルブリフターなどのカ
ムフォロワ装置に関する。
上とメインテナンスフリー化を達成させるには、特にカ
ム軸におけるカムおよびこれに接触するカムフォロワ装
置のローラの潤滑性が問題となる。
軸に対して転がり支持させる構造が採用されている。
ワ装置では、そのローラ外周面とカムとの当接圧力が例
えば150Kgf/mm2と非常に高くなるような厳し
い使用条件となる。また、潤滑油の供給不良などにより
潤滑油が希薄で潤滑条件が厳しくなる。このような関係
より、カムフォロワ装置の耐久性が十分に確保できない
場合が生じる。
理論的にはカムに対して転がり接触となるはずである
が、カム形状からくるローラの回転速度変化や軸受作用
荷重の急激な変動など、純転がり運動は不可能で、滑り
を伴う転がり接触となる。
ーラとカムとの外径面どうしの接触部が金属接触を起こ
しやすくなり、この金属接触を起こした部分が発熱して
容易に摩耗、損傷、焼き付きが起きるなど、短寿命にな
っている。
ーバイガスによりエンジンオイルが劣化しやすくて、煤
などの燃焼生成物が発生するために、ローラの潤滑性能
が著しく低下してしまい、上述したような摩耗、損傷、
焼き付きが早期段階で発生しやすくなる。
において、ローラの滑りを伴う転がり接触動作に伴う摩
耗、損傷、焼き付きなどを抑制し、長寿命化を図ること
を課題としている。
ロワ装置は、カムに当接させられるローラが支軸に回転
自在に支持されてなるもので、前記ローラまたは支軸の
表面に、潤滑油溜まり用の凹凸を形成するとともに、表
面保護用の被膜を被覆形成するリン酸マンガン塩被膜処
理が施されている。
に当接させられるローラが支軸に転がり軸受を介して回
転自在に支持されてなるもので、前記ローラの外周面、
内周面または支軸の外周面に、潤滑油溜まり用の凹凸を
形成するとともに、表面保護用の被膜を被覆形成するリ
ン酸マンガン塩被膜処理が施されている。
得る凹凸について、最小二乗法による粗さ中心線におけ
る断面での面積率が30〜40%、粗さ中心線の位置
(深さ)が最表面から1μm以下、粗さ中心線断面にお
ける凹みの開口の平均直径が55μm以下、粗さ中心線
を基準(=0)とする深さが2μm以上となるように、
また、リン酸マンガン塩被膜処理で得る表面保護用の被
膜について、膜厚が3〜10μmとなるように設定され
る。
境での使用においても、所要部位に良質な油膜を途切れ
ることなく安定的に形成できるようになり、金属どうし
の直接的な接触を防止できるなど、潤滑性が可及的に高
められることになる。
示す実施例に基づいて説明する。図1ないし図5は本発
明の一実施例にかかり、図1は、カムフォロワ装置の縦
断面図、図2は、支軸およびローラの表面を模式的に示
す断面図、図3は、本実施例についての実験後のローラ
表面を示す表面粗さ分布図、図4は、比較例についての
実験後のローラ表面を示す表面粗さ分布図、図5は、実
験後のカムの摩耗状況を示す図表である。
態について、図6および図7を参照して説明する。
を示しており、カム軸1のカム1aによりプッシュロッ
ド2を上下動させることによりその上端と連動するロッ
カアーム4を揺動させて、このロッカアーム4の揺動で
バルブ5を開閉動作させるようになっており、ロッカア
ーム4の下端のバルブリフター6の下部にカムフォロワ
装置7が設けられている。
を示しており、カム軸1のカム1aにより直接的にロッ
カアーム4を揺動させて、このロッカアーム4の揺動で
バルブ5を開閉動作させるようになっており、このロッ
カアーム4の端部にカムフォロワ装置7が設けられてい
る。
すように、ロッカーアーム4やバルブリフター6の遊端
部に一体的に形成される二股のアーム8,8と、アーム
8,8間に架設される支軸9と、支軸9に対して複数の
針状ころ11を介して回動自在に転がり支持されるロー
ラ10とを含む。
入孔に対して挿入されていて、支軸9の両端面を打刻し
て塑性変形させるかしめにより抜け出し不可能なように
固定される。この支軸9は、カム軸1からローラ10を
介して繰り返し受ける荷重により変形しにくくなるよう
に、例えばSUJ−2により形成して、その両端部分を
除いて高周波焼き入れなどの硬化処理を施している。
ブ焼き鋼、SCr420H、SCM420H、SNCM
220H、SNCM420H、SNCM815や、SA
E4320、SAE5120などの浸炭鋼により形成さ
れている。
の内外周面には、リン酸マンガン塩化合物の水溶液を用
いた被膜処理が施されており、これらの表面には、例え
ば図2に示すように、腐食されて凹凸が形成されている
とともに、この表面全体にリン酸マンガン塩からなる表
面保護用の被膜12が被覆形成されている。ここでのリ
ン酸マンガン塩被膜処理としては、処理対象の鋼材表面
を下記〜に記載する状態となるように設定される。
断面での面積率(測定断面領域の凹みと母材の面積比
率)を30〜40%とする。
から1μm以下とする。
円で近似した場合、開口の平均直径を55μm以下とす
る。
0)として2μm以上とする。
る。
ば特開平6−159371号公報参照)により形成され
た表層の被膜が初期なじみ性を向上し、運転時に次第に
剥がれ、結果的に上述の凹みが腐食により表面に形成さ
れている。なお、面積率40%を越えると、ローラ10
が摩耗、剥離しやすくなる。
動実験での摩耗状況を調べているので、説明する。ここ
では、リン酸マンガン塩被膜処理を施していない比較例
と、実施例とについて実験している。
分布図に示すように、いずれも凹凸の谷部分が残存する
ものの、比較例の場合では、筋状に長く残っていて、そ
の数もまばらで少ないのに対して、本実施例の場合で
は、谷部分がドット状に残っていて、その数も全体に多
いことが分かる。したがって、比較例の場合では、面全
体での潤滑油の保有が困難であるから、油膜が途切れて
形成されて金属どうしの直接接触が発生するようになる
など、摩耗、損傷、焼き付きが発生しやすくなるものと
考えられる。一方、本実施例の場合では、面全体での潤
滑油の保有が良好となって、この保有される潤滑油によ
って面全体に油膜が途切れずに形成されて金属どうしの
直接接触が発生せずに済むようになる。
うに、カム1aの摩耗量(深さ)が平均3.7μmとな
るのに対して、実施例では、図5(b)に示すように、
カム1aの摩耗量(深さ)が平均0.5μmとなり、実
施例のほうが比較例に比べて大幅に軽減されることが分
かる。なお、図5では、表面粗さを測定したデータを横
軸で10倍、縦軸で2000倍に拡大して示している。
測定前の実機動作での条件は、カム軸回転数を1200
r/min、ラジアル荷重を11.8KN、油温を13
0℃にしている。
ーラ10の内外周面における凹凸の山部分を覆う被膜1
2が比較的早期段階ではがれてしまうけれども、凹凸の
谷部分が残存するために、この谷部分に潤滑油が保持さ
れることになる。また、凹凸の谷部分の開口や深さが比
較的小さくなっているから、潤滑油中に混入する異物が
凹凸の谷部分に残留せずに速やかに排出されることにな
る。したがって、支軸9の外周面およびローラ10の内
外周面には、凹凸の谷部分に残留する良質な潤滑油によ
って油膜が途切れることなく形成されることになって、
ローラ10とカム1aとの直接的な金属接触や、ローラ
10および支軸9と針状ころ11との直接的な金属接触
を防止できるので、針状ころ11の滑りを伴う転がり接
触動作を長期にわたって円滑にサポートするようにな
る。そのため、支軸9およびローラ10の表面の摩耗、
損傷、焼き付きを長期にわたって抑制できるようにな
る。ところで、ディーゼルエンジンなどでは、潤滑油の
劣化が早い上に、潤滑油に煤などの燃焼生成物が多いな
ど、潤滑条件が厳しいが、本発明を適用すれば潤滑性の
改善に有効となる。
るものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
10の両方にリン酸マンガン塩被膜処理を施すとしてい
るが、少なくともいずれか一方に施したものも本発明に
含まれる。このとき、リン酸マンガン塩被膜処理は、少
なくとも、ローラ10に対してはその外周面に、また、
支軸9に対してはその外周面においてアーム8,8への
固定部位を除く領域に、施すことができる。
10を転がり軸受(針状ころ11)を介して支持させて
いるが、転がり軸受を用いずにすべり支持させるように
したものも本発明に含まれる。
面に腐食による潤滑油溜まり用の凹凸を形成してリン酸
マンガン塩からなる表面保護用の被膜を被覆形成するこ
とにより、潤滑油の少ない厳しい環境での使用において
も、良質な油膜を途切れることなく安定的に形成できる
ようにして潤滑性を可及的に高めるように工夫している
から、特に滑りを伴う転がり接触となる部位における摩
耗、損傷、焼き付きを抑制できるようになるなど、長寿
命化を達成できるようになる。
縦断面図
表面粗さ分布図
面粗さ分布図
明図
Claims (3)
- 【請求項1】 カムに当接させられるローラが支軸に回
転自在に支持されてなるカムフォロワ装置であって、 前記ローラまたは支軸の表面に、潤滑油溜まり用の凹凸
を形成するとともに、表面保護用の被膜を被覆形成する
リン酸マンガン塩被膜処理が施されている、ことを特徴
とするカムフォロワ装置。 - 【請求項2】 カムに当接させられるローラが支軸に転
がり軸受を介して回転自在に支持されてなるカムフォロ
ワ装置であって、 前記ローラの外周面、内周面または支軸の外周面に、潤
滑油溜まり用の凹凸を形成するとともに、表面保護用の
被膜を被覆形成するリン酸マンガン塩被膜処理が施され
ている、ことを特徴とするカムフォロワ装置。 - 【請求項3】 前記リン酸マンガン塩被膜処理で得る凹
凸について、最小二乗法による粗さ中心線における断面
での面積率が30〜40%、粗さ中心線の位置(深さ)
が最表面から1μm以下、粗さ中心線断面における凹み
の開口の平均直径が55μm以下、粗さ中心線を基準
(=0)とする深さが2μm以上となるように、また、
リン酸マンガン塩被膜処理で得る表面保護用の被膜につ
いて、膜厚が3〜10μmとなるように設定される、請
求項1または2に記載のカムフォロワ装置。
Priority Applications (3)
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