JPH10279411A - カビ取り剤組成物 - Google Patents

カビ取り剤組成物

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JPH10279411A
JPH10279411A JP9096555A JP9655597A JPH10279411A JP H10279411 A JPH10279411 A JP H10279411A JP 9096555 A JP9096555 A JP 9096555A JP 9655597 A JP9655597 A JP 9655597A JP H10279411 A JPH10279411 A JP H10279411A
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perfume
fragrance
carbon atoms
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alcohol
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JP9096555A
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Takashi Nishino
隆司 西野
Minoru Kishi
実 岸
Takayoshi Kamishima
敝可 神島
Kiyoshi Mizuno
清志 水野
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間保存しても香料の劣化が少なく、しか
も刺激臭が無く、非常に優れたカビの除去性能を示すカ
ビ取り剤組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ペルオキシ化合物と、(B)金属
錯体と、(C)香料と、(D)アルカリ性物質を含有す
る組成物において、香料として(c−1)モノテルペン
アルコール、セスキテルペンアルコール及び炭素数7〜
10の芳香族アルコールから選ばれる少なくとも1種の
香料、及び(c−2)炭素数8〜17のギ酸エステル又
は酢酸エステル、炭素数10〜15の炭化水素及び炭素
数7〜15の芳香族アルデヒドから選ばれる少なくとも
1種の香料とを含有し、かつフェノール系香料及び炭素
数8〜14の脂肪族アルデヒド系香料の合計含有量が香
料中において3重量%以下である混合香料を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペルオキシ化合物
と金属錯体に対する耐酸化性に優れ、長期保存中に香気
の質が変化せず、使用時に有害なガスの発生がなく、し
かも刺激臭のないカビ取り用として好適な酸素系のカビ
取り剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】住居廻りにおける浴室、浴槽、トイレ、
流し台等、特に水を頻繁に使用する箇所の汚れは、カビ
に起因する有機物や不溶性の無機物によるものが多く、
界面活性剤を主成分とする通常の洗浄剤ではなかなか除
去することが出来ないため、これらの汚れを除去するに
は、従来塩素系又は酸素系漂白剤を主成分とするものを
用い、その漂白効果によりカビの色を目立たなくすると
いう方法が採られてきた。
【0003】しかし、次亜塩素酸ナトリウムのような塩
素系漂白剤を主成分とするものは、カビ色素の漂白力と
カビの除去性能は優れているものの、目や皮膚を痛める
危険性が大きい上、塩素臭が強く使用する際には十分な
換気に留意しなければならず、また酸性の洗浄剤と誤っ
て併用した場合、有害な塩素ガスを発生する等の欠点を
有している。
【0004】一方、過酸化水素に代表される酸素系漂白
剤を主成分とするものは、塩素ガスを発生するという欠
点はないが、単独では十分な漂白効果によるカビ色素の
退色効果が得られず、そのため各種の漂白活性化剤を併
用しなければならなかった(例えば、特開平2−225
600号、特開平2−196896号、特開昭62−4
794号各公報)。
【0005】しかしながら、これら有機過酸系漂白活性
化剤を併用しても、カビ色素に対する漂白効果が若干向
上するのみで、カビ本来の除去という点に関しては依然
不十分であるために、繰り返しカビ汚れが付きやすいと
いう欠点がある。
【0006】また、使用される製品に嗅覚的利点を与え
るための香料として、一般に使用される香料を用いる
と、長期保存により酸化されて、香気の変質が起こって
しまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、ペルオ
キシ化合物と金属錯体に対する耐酸化性に優れ、長期保
存中に香気の質が変化せず、刺激臭が無く、カビ本来の
除去に適した組成物を提供することを、その目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、強力なカ
ビ除去力を示し、長期保存中に香気の質が変化せず、し
かも刺激臭のない組成物を開発するために、鋭意研究を
重ねた結果、ペルオキシ化合物と、金属錯体と、特定の
香料と、アルカリ性物質とを組み合わせることによっ
て、前記目的を達成し得ることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明によれば、(A)ペルオキシ
化合物と、(B)金属錯体と、(C)香料と、(D)ア
ルカリ性物質を含有する組成物において、香料として
(c−1)モノテルペンアルコール、セスキテルペンア
ルコール及び炭素数7〜10の芳香族アルコールから選
ばれる少なくとも1種の香料と、(c−2)炭素数8〜
17のギ酸エステル又は酢酸エステル、炭素数10〜1
5の炭化水素及び炭素数7〜15の芳香族アルデヒドか
ら選ばれる少なくとも1種の香料とを含有し、かつフェ
ノール系香料及び炭素数8〜14の脂肪族アルデヒド系
香料の合計含有量が香料中において3重量%以下である
混合香料を用いることを特徴とするカビ取り剤組成物が
提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明のカビ取り剤組成物は、(A)ペルオキシ
化合物と、(B)金属錯体と、(C)特定の香料と、
(D)アルカリ性物質とを含有することを特徴とする。
【0011】本発明において、(A)成分として用いる
ペルオキシ化合物としては、過酸化水素、過酸化水素遊
離化合物、過酸化水素発生システム、ペルオキシ酸及び
その塩、ペルオキシ酸前駆体システム、並びにこれらの
混合物が挙げられる。
【0012】過酸化水素源としては、アルカリ金属酸化
物、過酸化尿素のような有機過酸化物、無機過酸化物、
例えばアルカリ金属過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩
及び過硫酸塩が挙げられる。これらの化合物を2種以上
混合してもよい。この中でも特に好ましいのは、過酸化
水素、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム及び過硫
酸カリウムである。
【0013】これらの化合物は、単独で又はペルオキシ
酸前駆体と組み合わせて使用してもよい。これらのペル
オキシ酸前駆体としては、過酸化水素及び過酸化水素遊
離化合物と共に用いられ、浴中で有機過酸を生成するも
のが挙げられる。具体的には、アシルフェノールスルホ
ネート、アシルアルキルフェノールスルホネート、アシ
ルフェノールカルボキシレート、アルシ化クエン酸エス
テル、アシルアルキルフェノールカルボキシレート、芳
香族二価カルボン酸と四級化アミンを有するアルコール
とのエステル、等のエステル類;ナトリウム−4ベンゾ
イルオキシベンゼンスルホネート、ナトリウム−1−メ
チル−2ベンゾイルオキシベンゼン−4−スルホネー
ト、ナトリウムノナノイルオキシベンゼンカルボキシレ
ート、ナトリウムデカノイルオキシベンゼンカルボキシ
レート、アセチルトリエチルシトレート、2−(4−メ
トキシカルボニルベンゾイルオキシ)−N,N,N−ト
リメチルエタンアミニウムメトサルフェート等が挙げら
れる。
【0014】また、アシルアミド類としては、N,N,
N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミンが、また
第4級アンモニウム置換ペルオキシ前駆体としては、
N,N,N,−トリメチルアンモニウムトルイルオキシ
ベンゼンスルホネート、2−(N,N,N−トリメチル
アンモニウム)エチル−4−スルホフェニルカーボネー
ト等が挙げられる。
【0015】これらペルオキシ化合物の含有量は特に限
定されないが、カビ取り剤組成物浴中において、1〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0016】本発明において、(B)成分として用いる
金属錯体としては、中心金属のまわりに配位子が結合し
ているものが挙げられる。具体的には、ピリジン、エチ
レンジアミン等の2座配位子、ターピリジン、ポルフィ
リン等の3座以上平面配位子、環状アミン等の3座以上
立体配位子、2核確定配位子等の配位子が金属に結合し
たものが挙げられる。
【0017】ここで中心金属としては、遷移金属が挙げ
られるが、その中でも特にV、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Mo、Tc、Ru、Rh、P
d、W、Re、Ir、Pt、Au、より選ばれるII〜VI
I価の酸化状態の遷移金属が好ましい。
【0018】これら金属錯体の中でも特に好ましいもの
としては、大環式有機分子であるリガンドを有する金属
錯体、例えば下記一般式[A]で示されるものが挙げら
れる。
【化1】 〔式中、MはV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Mo、Ru、Rh、Pd、W、Reより選ば
れるII〜V価の酸化状態の遷移金属、又はその混合物で
あり、n及びmはそれぞれ1〜4の整数であり、Xは配
位種又は架橋種を表し、pは0〜12の整数であり、Y
は対イオンであって、その種類は正、0若しくは負であ
り得る錯体の電荷zに依存し、qはz/(Yの電荷)で
あり、Lは下記一般式[B]:
【化2】 (式中、R1及びR2はO、H、任意に置換されたアルキ
ル基又はアリール基であり、t及びt’はそれぞれ2〜
3の整数であり、各DはそれぞれN、NR、PR、O又
はSであり、ここでRはH、任意に置換されたアルキル
基又はアリール基であり、sは2〜5の整数である、)
を有するリガンドである。〕
【0019】即ち、中心金属としてV、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ru、Rh、P
d、W、Reをベースとし、好ましくは、下記一般式
[A]:
【化1】 〔式中、Mは上記金属においてII、III、IV若しくはV
価の酸化状態の金属又はその混合物を示し、Xは配位種
又は架橋種であって、例えばH2O、OH-、O2-
2-、>S=O、N3-、HOO-、O2 2-、O2 1-、R−
COO-、RO-でRがH又は置換若しくは未置換のアル
キル基若しくはアリール基、NR3、又は芳香族窒素化
合物でRがH又は置換若しくは未置換のアルキル基若し
くはアリール基、アセチルアセトナート基、シュウ酸
基、Cl-、SCN-等、又はその組み合わせを示し、p
は0〜12好ましくは3〜6の整数を示し、Yは錯体の
電荷zに基づく性質の対イオンを示し、zは錯体の電荷
を正の整数、0又は負の整数で示し、zが正の時Yはア
ニオン、例えばCl-、Br-、I-、NO3 -、Cl
4 -、NCS-、PF6 -、RSO4 -、OAc-、CF3
3 -、RSO3 -、RSO4 -等であり、zが負の時Yはカ
チオン、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属又はア
ンモニウムカチオン等を示し、qはz/(Yの電荷)を
示し、Lは下記一般式[B]:
【化2】 (式中、R1及びR2の各々は、O、H、置換若しくは未
置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、Dは各々
は個別にN、NR、PR、O又はSで、RはH、置換若
しくは未置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、
DがNの時このDに結合したヘテロ炭素原子の1つが不
飽和で−N=CR1−フラグメントを形成し、t及び
t’の各々は個別に2又は3の整数であり、sは2、
3、4又は5である、)で示される大環式有機分子から
なるリガンドである、〕で示される金属錯体が挙げられ
る。
【0020】上記に示す金属錯体の一般式[A]におい
て、配位種又は架橋種Xは、好ましくは小さい配位イオ
ン又は架橋分子又はその組み合わせがよく、リガンドL
は好ましくは下記一般式[C]:
【化3】 (式中、R1及びR2の各々は、O、H、置換若しくは未
置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、D及び
D’の各々は個別にN、NR、PR、O又はSで、Rは
H、置換若しくは未置換のアルキル基若しくはアリール
基を示し、t及びt’の各々は個別に2又は3の整数で
あり、sは2〜4の整数である、)で示される大環式有
機分子が挙げられる。
【0021】前記一般式[A]において、好ましくはn
=m=2である。また、好ましいリガンドは、前記一般
式[B]又は[C]において、D又はD’がNH又はN
Rを示し、t及びt’が2又は3で、sが2、R1及び
2がH又はアルキル基を示す錯体であり、より好まし
いリガンドはD又はD’がNCH3で、t=t’=2、
sが2、R1及びR2の各々がH又はアルキル基を示す錯
体である。
【0022】最も簡単な形態のリガンドの例としては、
下記の式(I)〜(IV)で表されるものが挙げられる。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】これらのリガンドを有する金属錯体は、予
め形成されていても、カビ取り剤組成物浴中で形成され
てもよい。また、これらのリガンドを有する金属錯体は
単核でも多核でもよい。リガンドの種類及び金属の酸化
状態で、2核又は多核の金属錯体を形成し得る。該錯体
中で配位種及び/又は架橋種が金属中心間の架橋を形成
している。
【0028】これらリガンドのうちで最も好ましいもの
としては、式(III)の1,4,7−トリメチル−1,
4,7−トリアザシクロノナン(略号Me−TACN)
が挙げられる。
【0029】金属錯体の具体例としては、次の表1で示
されるものが挙げられる。
【0030】
【表1】
【0031】これら金属錯体の含有量は特に限定されな
いが、カビ取り剤組成物浴中において、0.01〜10
00ppm、好ましくは1〜500ppmである。
【0032】本発明において、(C)成分として用いる
香料は、特定の香料が用いられる。即ち、本発明におい
ては、(c−1)モノテルペンアルコール、セスキテル
ペンアルコール及び炭素数7〜10の芳香族アルコール
から選ばれる少なくとも1種の香料と、(c−2)炭素
数8〜17のギ酸エステル又は酢酸エステル、炭素数1
0〜15の炭化水素及び炭素数7〜15の芳香族アルデ
ヒドから選ばれる少なくとも1種の香料とを含有し、か
つフェノール系香料及び炭素数8〜14の脂肪族アルデ
ヒド系香料の合計含有量が香料中において3重量%以
下、好ましくは0.2〜2重量%である混合香料を用い
る必要がある。
【0033】上記以外の香料成分を用いた場合、長期保
存中にペルオキシ化合物と金属錯体により酸化され、香
気が変質してしまう。また、フェノール系香料及び炭素
数8〜14の脂肪族アルデヒド系香料の合計含有量が香
料中において3重量%より多いと、香気の安定性が低下
してしまうので好ましくない。
【0034】香料の具体例としては、モノテルペンアル
コールとして、リナロール、ゲラニオール、ネロール、
シトロネロール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシ
トロネール、テトラヒドロリナロール等の長鎖テルペン
アルコール、及びα−テルピネオール、1−メントー
ル、ボルネオール等の環状テルペンアルコールが挙げら
れる。
【0035】セスキテルペンアルコールとしては、ファ
ルネソール、ネロリドール、サンタロール、セドロー
ル、ベチベロール等が挙げられ、また炭素数7〜10の
芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、β−
フェニルエチルアルコール、シンナミックアルコール、
ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルフェニルカル
ビノール等が挙げられる。
【0036】炭素数8〜17のギ酸エステル又は酢酸エ
ステルとしては、ギ酸ゲラニル、ギ酸ベンジル、ギ酸フ
ェニルエチル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸
リナリル、酢酸ボルニル、酢酸テルピニル、酢酸ベンジ
ル、酢酸セドリル、酢酸−p−t−ブチルシクロヘキシ
ル等が挙げられる。
【0037】炭素数10〜15の炭化水素としては、α
−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピノーレン等の
モノテルペン炭化水素、β−カリオレフレイン等のセス
キテルペン炭化水素が挙げられ、また炭素数7〜15の
芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒド、フェニ
ルアセトアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α−ヘ
キシルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒ
ド、リリーアルデヒド等が挙げられる。
【0038】フェノール系香料としては、チモール、カ
ルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール等が例
示され、また炭素数8〜14の脂肪族アルデヒド系香料
としては、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデ
ヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデシルアルデヒ
ド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、n
−ヘキサデシルアルデヒド等が挙げられる。
【0039】ここで、(c−1)成分と(c−2)成分
の比率は任意であるが、80/20〜20/80が好適
である。また、これら混合香料の含有量は特に限定され
ないが、カビ取り剤組成物全体の0.01〜1重量%、
好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0040】本発明において、(D)成分として用いる
アルカリ性物質は、アルカリ金属やアンモニウムの水酸
化物、炭酸塩、炭酸水素塩等、水に溶解してアルカリ性
を呈するものであればよいが、取り扱いやすくpHの調
整が容易であるという点で炭酸ナトリウム又は炭酸カリ
ウムが好ましい。特に好ましいのは炭酸カリウムであ
る。
【0041】これらアルカリ性物質の含有量は特に限定
されないが、カビ取り剤組成物浴中において、0.1〜
20重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0042】本発明のカビ取り剤組成物には、香料の溶
解性、保存安定性、使用性などを向上させる目的で、所
望により界面活性剤、ビルダー、ラジカル捕捉剤、増粘
剤、アルコール類、色素、酵素などを適宜配合すること
が出来る。
【0043】本発明におけるカビ取り剤組成物の使用形
態は特に限定されないが、ペルオキシ化合物の性状によ
り使用形態が異なる。即ち、ペルオキシ化合物として過
酸化水素等の水溶液を用いる場合は、(a)成分として
過酸化水素水溶液を、(b)成分としてアルカリ剤、金
属錯体、香料等の混合物を用意し、これを使用前に混合
して使用すればよい。
【0044】また、ペルオキシ化合物として過炭酸ナト
リウム等の粉体を用いる場合は、それとアルカリ剤、金
属錯体、香料等とを混合した成分を用意し、これを使用
前に水と混合して使用すればよい。
【0045】
【実施例】次に実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるも
のではない。
【0046】尚、使用した香料を表2に示し、表3〜6
における成分、記号は以下の意味を持ち、TPDC及び
C〜Fは合成品である。 過酸化水素;三菱ガス化学社製 PC;過炭酸ナトリウム;三菱ガス化学社製 TPDC:2−(4−メトキシカルボニルベンゾイルオ
キシ)−N,N,N−トリメチルエタンアミニウム メ
トサルフェート TAED:N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレ
ンジアミン;ヘキスト社製 A:[Ru(OH)(NH34(NO)](NO32
N.E.CHEMCAT社製 B:[Rh(NH35(H2O)]Cl3;N.E.CHEMCAT
社製 C:[Mn2(μ−O)3(Me−TACN)2](P
62 D:[Mn2(μ−O)3(Me/Me−TACN)2
(PF62 E:[Co2(μ−OH)3(Me−TACN)2](C
lO43 F:[Fe2(μ−OH)3(Me−TACN)2](C
lO4) 炭酸カリウム;旭硝子社製 炭酸ナトリウム;旭硝子社製
【0047】また、各例におけるカビの除去効果、及び
香気安定性は、次のようにして測定した。
【0048】(イ)カビの除去効果;黒カビ(Clad
osporium cladosporioides)
を培養し、被着させて調整した素焼きタイルを垂直に立
てた表面(2.5×2.5cm)に、各試料を等量
(0.5mL)滴下して、15分間放置した後、水洗を
行い、30℃で2時間乾燥した。このタイルに、フード
スタンプ(真菌用:サブロー寒天)を1時間密着させ、
30℃による経時(2日)変化を観察し、以下の評価基
準で判定した。
【0049】
【0050】(ロ)香気安定性;試料(粉粒状)50g
をガラスビン(PS−11)に入れてキャップをした
後、50℃で4週間放置保存し、以下の評価基準で香気
安定性を評価した。尚、ペルオキシ化合物として過酸化
水素等の溶液を用いた場合は、残りの粉粒状成分で安定
性試験を行った。
【0051】
【0052】
【表2】
【0053】実施例1〜5及び比較例1、2 濃度5重量%の過酸化水素水溶液に、表3に示す組成
(前記水溶液に対する重量%)のペルオキシ化合物(T
PDC)と金属錯体、アルカリ性物質及び香料(粉粒体
全体に対して0.3重量%)を混合し、カビの除去効
果、及び香気安定性(粉粒体について)の試験を行っ
た。尚、実施例1〜3における香料は、表2に示したA
群/B群/オイゲノールを50/48/2の割合で配合
し、実施例5については、A群/B群/ウンデシルアル
デヒドを50/48/2の割合で配合した。また、比較
例1、2については、A群/B群をそれぞれ100/
0、0/100の割合で配合した。その結果を表3に示
す。
【0054】
【表3】
【0055】実施例6〜10及び比較例3、4 表4に示す組成(トータル水溶液に対する重量%)のペ
ルオキシ化合物と金属錯体とアルカリ性物質及び香料
(粉粒体全体に対して0.2重量%)を水に混合し、カ
ビの除去効果、及び香気安定性(粉粒体について)の試
験を行った。尚、実施例6〜8における香料は、表1に
示したA群/B群をそれぞれの割合で配合し、実施例9
については、A群/B群/オイゲノールを50/48/
2の割合で配合し、実施例10については、A群/B群
/ウンデシルアルデヒドを50/48/2の割合で配合
した。また、比較例3については、A群/B群/オイゲ
ノールを50/45/5の割合で配合し、比較例4につ
いては、A群/B群をそれぞれ100/0の割合で配合
した。その結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】実施例11〜17 表5に示す組成(トータル水溶液に対する重量%)のペ
ルオキシ化合物と金属錯体とアルカリ性物質及び香料
(粉粒体全体に対して0.2重量%)を水に混合し、カ
ビの除去効果、及び香気安定性(粉粒体について)の試
験を行った。尚、実施例11〜17における香料は、表
2に示したA群/B群を40/60の割合で配合した。
その結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】実施例18、19及び比較例5〜7 表6に示す組成(トータル水溶液に対する重量%)のペ
ルオキシ化合物と金属錯体とアルカリ性物質及び香料
(粉粒体全体に対して0.2重量%)を水に混合し、カ
ビの除去効果、及び香気安定性(粉粒体について)の試
験を行った。尚、実施例18、19及び比較例5〜7に
おける香料は、表2に示したA群/B群を40/60の
割合で配合した。その結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】表3〜表6の結果から、本発明の前記
(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含むカビ取り
剤組成物は、香気安定性に優れ、しかも刺激臭がなく、
非常に優れたカビ除去力を示すことが判る。
【0062】
【発明の効果】本発明のカビ取り剤組成物は、(A)ペ
ルオキシ化合物、(B)金属錯体、(C)特定の香料及
び(D)アルカリ性物質を含有するものとしたことか
ら、長期間保存しても香料の劣化が少ないので、いつま
でもフレッシュな香りを有する組成物として使用するこ
とができると共に、高いカビ除去能力を有するため、カ
ビの再繁殖を極力低下させる上に、刺激臭がなく、しか
も使用時に有害なガスが発生する危険性がないので、実
用上極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11B 9/00 C11B 9/00 C C11D 7/54 C11D 7/54 (72)発明者 水野 清志 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ペルオキシ化合物と、(B)金属
    錯体と、(C)香料と、(D)アルカリ性物質を含有す
    る組成物において、香料として(c−1)モノテルペン
    アルコール、セスキテルペンアルコール及び炭素数7〜
    10の芳香族アルコールから選ばれる少なくとも1種の
    香料と、(c−2)炭素数8〜17のギ酸エステル又は
    酢酸エステル、炭素数10〜15の炭化水素及び炭素数
    7〜15の芳香族アルデヒドから選ばれる少なくとも1
    種の香料とを含有し、かつフェノール系香料及び炭素数
    8〜14の脂肪族アルデヒド系香料の合計含有量が香料
    中において3重量%以下である混合香料を用いることを
    特徴とするカビ取り剤組成物。
JP9096555A 1997-03-31 1997-03-31 カビ取り剤組成物 Pending JPH10279411A (ja)

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Cited By (7)

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