JPH10265311A - カビ取り剤組成物 - Google Patents

カビ取り剤組成物

Info

Publication number
JPH10265311A
JPH10265311A JP9087778A JP8777897A JPH10265311A JP H10265311 A JPH10265311 A JP H10265311A JP 9087778 A JP9087778 A JP 9087778A JP 8777897 A JP8777897 A JP 8777897A JP H10265311 A JPH10265311 A JP H10265311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
moisture content
peroxy
metal complex
hydrogen peroxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9087778A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nishino
隆司 西野
Minoru Kishi
実 岸
Masahiro Kususe
正浩 楠瀬
Takamichi Hasegawa
貴通 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP9087778A priority Critical patent/JPH10265311A/ja
Publication of JPH10265311A publication Critical patent/JPH10265311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存時の安定性に優れると共に、使用時に有
害なガスの発生がなく、しかも刺激臭が無く、高いカビ
除去能力を有する、カビ本来の除去に適した組成物を提
供すること。 【解決手段】 (A)水分含量0.1〜3重量%のペル
オキシ化合物と、(B)金属錯体と、(C)水分含量
0.1〜5重量%のアルカリ性物質を含有する組成物と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性に優れ
ると共に、使用時に有害なガスの発生がなく、しかも刺
激臭のない、カビ取り用として好適な酸素系のカビ取り
剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】住居廻りにおける浴室、浴槽、トイレ、
流し台等、特に水を頻繁に使用する箇所の汚れは、カビ
に起因する有機物や不溶性の無機物によるものが多く、
界面活性剤を主成分とする通常の洗浄剤ではなかなか除
去することが出来ないため、これらの汚れを除去するに
は、従来塩素系又は酸素系漂白剤を主成分とするものを
用い、その漂白効果によりカビの色を目立たなくすると
いう方法が採られてきた。
【0003】しかし、次亜塩素酸ナトリウムのような塩
素系漂白剤を主成分とするものは、カビ色素の漂白力と
カビの除去性能は優れているものの、目や皮膚を痛める
危険性が大きい上、塩素臭が強く使用する際には十分な
換気に留意しなければならず、また酸性の洗浄剤と誤っ
て併用した場合、有害な塩素ガスを発生する等の欠点を
有している。
【0004】一方、過酸化水素に代表される酸素系漂白
剤を主成分とするものは、塩素ガスを発生するという欠
点はないが、単独では十分な漂白効果によるカビ色素の
退色効果が得られず、そのため各種の漂白活性化剤を併
用しなければならなかった(例えば、特開平2−225
600号、特開平2−196896号、特開昭62−4
794号各公報)。
【0005】しかしながら、これら有機過酸系漂白活性
化剤を併用しても、カビ色素に対する漂白効果が若干向
上するのみで、カビ本来の除去という点に関しては依然
不十分であるために、繰り返しカビ汚れが付きやすいと
いう欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、保存時
の安定性に優れると共に、刺激臭が無く、カビ本来の除
去に適した組成物を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、保存時の
安定性に優れ、強力なカビ除去力を示し、しかも刺激臭
のない組成物を開発するために、鋭意研究を重ねた結
果、ペルオキシ化合物と、アルカリ性物質のそれぞれの
水分量が深く関わることを突き止め、それぞれの造粒物
あるいは粉体の水分量がある特定の範囲にあれば、ペル
オキシ化合物及び金属錯体の安定性が損なわれることな
く、安定性が向上することを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明によれば、第一に、(A)水
分含量0.1〜3重量%のペルオキシ化合物と、(B)
金属錯体と、(C)水分含量0.1〜5重量%のアルカ
リ性物質を含有することを特徴とするカビ取り剤組成物
が提供される。第二に、前記金属錯体が、大環式有機分
子であるリガンドを有する金属錯体である上記第一に記
載したカビ取り剤組成物が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明のカビ取り剤組成物は、(A)水分含量
0.1〜3重量%のペルオキシ化合物と、(B)金属錯
体、中でも大環式有機分子であるリガンドを有する金属
錯体と、(C)水分含量0.1〜5重量%のアルカリ性
物質を含有することを特徴とする。
【0010】本発明において、(A)成分として用いる
ペルオキシ化合物には、過酸化水素遊離化合物、過酸化
水素発生システム、ペルオキシ酸及びその塩、ペルオキ
シ酸前駆体システム、並びにこれらの混合物がある。
【0011】過酸化水素源としては、アルカリ金属酸化
物、過酸化尿素のような有機過酸化物、無機過酸化物、
例えばアルカリ金属過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩
及び過硫酸塩が挙げられる。これらの化合物を2種以上
混合して使用することもできる。この中でも特に好まし
いのは、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム及び過
硫酸カリウムである。
【0012】尚、使用形態の一つとして、過酸化水素水
溶液に、粉粒状のペルオキシ化合物と金属錯体とアルカ
リ性物質を混合して使用する場合の過酸化水素は、本発
明におけるペルオキシ化合物の水分項目からは除外し、
使用することが出来る。
【0013】これらの化合物は、単独で又はペルオキシ
酸前駆体と組み合わせて使用してもよい。これらのペル
オキシ酸前駆体としては、過酸化水素遊離化合物と共に
用いられ、浴中で有機過酸を生成するものが挙げられ
る。具体的には、アシルフェノールスルホネート、アシ
ルアルキルフェノールスルホネート、アシルフェノール
カルボキシレート、アルシ化クエン酸エステル、アシル
アルキルフェノールカルボキシレート、芳香族二価カル
ボン酸と四級化アミンを有するアルコールとのエステ
ル、等のエステル類;ナトリウム−4ベンゾイルオキシ
ベンゼンスルホネート、ナトリウム−1−メチル−2ベ
ンゾイルオキシベンゼン−4−スルホネート、ナトリウ
ムノナノイルオキシベンゼンカルボキシレート、ナトリ
ウムデカノイルオキシベンゼンカルボキシレート、アセ
チルトリエチルシトレート、2−(4−メトキシカルボ
ニルベンゾイルオキシ)−N,N,N−トリメチルエタ
ンアミニウムメトサルフェート等が挙げられる。
【0014】また、アシルアミド類としては、N,N,
N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミンが、また
第4級アンモニウム置換ペルオキシ酸前駆体としては、
N,N,N,−トリメチルアンモニウムトルイルオキシ
ベンゼルスルホネート、2−(N,N,N−トリメチル
アンモニウム)エチル−4−スルホフェニルカーボネー
ト等が挙げられる。
【0015】ペルオキシ化合物の水分量は、0.1〜3
重量%の範囲にする必要があり、好ましくは0.5〜2
重量%である。水分量が0.1重量%より少ないと、空
気中の水分を取り込み易くなり、安定性が劣化する。逆
に、3重量%より多いと分解が促進されてしまう。
【0016】これらペルオキシ化合物の含有量は特に限
定されないが、カビ取り剤組成物浴中において、1〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0017】本発明において、(B)成分として用いる
金属錯体としては、中心金属のまわりに配位子が結合し
ているものが挙げられる。具体的には、ピリジン、エチ
レンジアミン等の2座配位子、ターピリジン、ポルフィ
リン等の3座以上平面配位子、環状アミン等の3座以上
立体配位子、2核確定配位子等の配位子が金属に結合し
たものが挙げられる。
【0018】ここで中心金属としては、遷移金属が挙げ
られるが、その中でも特にV、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Mo、Tc、Ru、Rh、P
d、W、Re、Ir、Pt、Au、より選ばれるII〜VI
I価の酸化状態の遷移金属が好ましい。
【0019】これら金属錯体の中でも特に好ましいもの
としては、大環式有機分子であるリガンドを有する金属
錯体、例えば下記一般式[A]で示されるものが挙げら
れる。
【化1】 〔式中、MはV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Mo、Ru、Rh、Pd、W、Reより選ば
れるII〜V価の酸化状態の遷移金属、又はその混合物で
あり、n及びmはそれぞれ1〜4の整数であり、Xは配
位種又は架橋種を表し、pは0〜12の整数であり、Y
は対イオンであって、その種類は正、0若しくは負であ
り得る錯体の電荷zに依存し、qはz/(Yの電荷)で
あり、Lは下記一般式[B]:
【化2】 (式中、R1及びR2はO、H、任意に置換されたアルキ
ル基又はアリール基であり、t及びt’はそれぞれ2〜
3の整数であり、各DはそれぞれN、NR、PR、O又
はSであり、ここでRはH、任意に置換されたアルキル
基又はアリール基であり、sは2〜5の整数である、)
を有するリガンドである。〕
【0020】即ち、中心金属としてV、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ru、Rh、P
d、W、Reをベースとし、好ましくは、下記一般式
[A]:
【化1】 〔式中、Mは上記金属においてII、III、IV若しくはV
価の酸化状態の金属又はその混合物を示し、Xは配位種
又は架橋種であって、例えばH2O、OH-、O2-
2-、>S=O、N3-、HOO-、O2 2-、O2 1-、R−
COO-、RO-、NR3(但し、RはH又は置換若しく
は未置換のアルキル基若しくはアリール基)、芳香族窒
素化合物、アセチルアセトナート基、シュウ酸基、Cl
-、SCN-等、又はその組み合わせを示し、pは0〜1
2好ましくは3〜6の整数を示し、Yは錯体の電荷zに
基づく性質の対イオンを示し、zは錯体の電荷を正の整
数、0又は負の整数で示し、zが正の時Yはアニオン、
例えばCl-、Br-、I-、NO3 -、ClO4 -、NC
-、PF6 -、RSO4 -、OAc-、CF3SO3 -、RS
3 -、RSO4 -等であり、zが負の時Yはカチオン、例
えばアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム
カチオン等を示し、qはz/(Yの電荷)を示し、Lは
下記一般式[B]:
【化2】 (式中、R1及びR2の各々は、O、H、置換若しくは未
置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、Dは各々
は個別にN、NR、PR、O又はSで、RはH、置換若
しくは未置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、
DがNの時このDに結合したヘテロ炭素原子の1つが不
飽和で−N=CR1−フラグメントを形成し、t及び
t’の各々は個別に2又は3の整数であり、sは2、
3、4又は5である、)で示される大環式有機分子から
なるリガンドである、〕で示される金属錯体が挙げられ
る。
【0021】上記に示す金属錯体の一般式[A]におい
て、配位種又は架橋種Xは、好ましくは小さい配位イオ
ン又は架橋分子又はその組み合わせがよく、リガンドL
は好ましくは下記一般式[C]:
【化3】 (式中、R1及びR2の各々は、O、H、置換若しくは未
置換のアルキル基若しくはアリール基を示し、D及び
D’の各々は個別にN、NR、PR、O又はSで、Rは
H、置換若しくは未置換のアルキル基若しくはアリール
基を示し、t及びt’の各々は個別に2又は3の整数で
あり、sは2〜4の整数である、)で示される大環式有
機分子が挙げられる。
【0022】前記一般式[A]において、好ましくはn
=m=2である。また、好ましいリガンドは、前記一般
式[B]又は[C]において、D又はD’がNH又はN
Rを示し、t及びt’が2又は3で、sが2、R1及び
2がH又はアルキル基を示す錯体であり、より好まし
いリガンドはD又はD’がNCH3で、t=t’=2、
sが2、R1及びR2の各々がH又はアルキル基を示す錯
体である。
【0023】最も簡単な形態のリガンドの例としては、
下記の式(I)〜(IV)で表されるものが挙げられる。
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】これらのリガンドを有する金属錯体は、予
め形成されていても、カビ取り剤組成物浴中で形成され
てもよい。また、これらのリガンドを有する金属錯体は
単核でも多核でもよい。リガンドの種類及び金属の酸化
状態で、2核又は多核の金属錯体を形成し得る。該錯体
中で配位種及び/又は架橋種が金属中心間の架橋を形成
している。
【0029】これらリガンドのうちで最も好ましいもの
としては、式(III)の1,4,7−トリメチル−1,
4,7−トリアザシクロノナン(略号Me−TACN)
が挙げられる。
【0030】金属錯体の具体例としては、次の表1で示
されるものが挙げられる。
【0031】
【表1】
【0032】これら金属錯体の含有量は特に限定されな
いが、カビ取り剤組成物浴中において、0.01〜10
00ppm、好ましくは1〜500ppmである。
【0033】本発明において、(C)成分として用いる
アルカリ性物質は、アルカリ金属やアンモニウムの水酸
化物、炭酸塩、炭酸水素塩等、水に溶解してアルカリ性
を呈するものであればよいが、取り扱いやすくpHの調
整が容易であるという点で炭酸ナトリウム又は炭酸カリ
ウムが好ましい。特に好ましいのは炭酸カリウムであ
る。
【0034】アルカリ性物質の水分量は、0.1〜5重
量%の範囲にする必要があり、好ましくは0.5〜2重
量%である。水分量が0.1重量%より少ないと、空気
中の水分を取り込み易くなり、安定性が劣化する。逆
に、5重量%より多いと分解が促進されてしまう。
【0035】これらアルカリ性物質の含有量は特に限定
されないが、カビ取り剤組成物浴中において、0.1〜
20重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0036】これら各成分の水分含量は、合成時あるい
は造粒時の温度を調節したり、造粒時に水分を添加する
等の方法により上記の範囲に調節されるが、これらの方
法に限定されるものではない。
【0037】本発明のカビ取り剤組成物には、保存安定
性、使用性などを向上させる目的で、所望により界面活
性剤、ビルダー、ラジカル捕捉剤、増粘剤、アルコール
類、香料、色素、酵素などを適宜配合することが出来
る。
【0038】本発明におけるカビ取り剤組成物の使用形
態は特に限定されない。例えば、ペルオキシ化合物とア
ルカリ剤、金属錯体等とを混合した成分を用意し、これ
を使用前に水と混合して直接塗布したり、泡の形で吹き
付けるなどして使用することができる。
【0039】
【実施例】次に実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるも
のではない。
【0040】また、各例におけるカビの除去効果、水分
量の測定及び保存安定性は、次のようにして測定した。
【0041】(イ)カビの除去効果;黒カビ(Clad
osporium cladosporioides)
を培養し、付着させて調整した素焼きタイル表面(2.
5×2.5cm)に、各試料を等量(0.5mL)滴下
して、15分間放置した後、水洗を行い、30℃で2時
間乾燥した。このタイルに、フードスタンプ(真菌用:
サブロー寒天)を1時間密着させ、30℃による経時
(2日)変化を観察し、以下の評価基準で判定した。
【0042】 (ロ)水分量の測定;各試料をそれぞれ10g採取し、
105℃にて2時間乾燥した後の重量を測定し、減少し
た重量を水分量とした。
【0043】(ハ)保存安定性;保存安定性は、カビ取
り剤組成物を調製し、保存した後にカビの除去効果試験
を行って評価した。試料は、調整後のサンプル30gを
セロハン/ポリプロピレン製複合フィルムの袋(5×1
0cm)に詰め、ヒートシールしたものを、25℃:6
5% RH × 16hr⇔45℃:85% RH × 8h
rのリサイクル恒温槽に入れ2週間保存した。
【0044】参考例1 市販の過炭酸ナトリウム(PC;三菱ガス化学社製)を
ドラム式乾燥機で乾燥(105℃)した。この時乾燥時
間を調節することにより、所定の水分量を有する過炭酸
ナトリウムを得た。
【0045】参考例2 市販のN,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジ
アミン(TAED;ヘキスト社製)をドラム式乾燥機で
乾燥(105℃)した。この時乾燥時間を調節すること
により、所定の水分量を有するTAEDを得た。
【0046】参考例3 テレフタル酸モノメチルクロリドに、2−ジメチルアミ
ノエタノールを反応させてテレフタル酸メチル2−ジメ
チルアミノエチルエステルを作成し、次いでジメチル硫
酸を用いてアミンの四級化反応を行うことにより、2−
(4−メトキシカルボニルベンゾイルオキシ)−N,
N,N−トリメチルエタンアミニウム メトサルフェー
ト(TPDC)を得た。得られたTPDCを遠心ろ過
し、乾燥機で乾燥(80℃)した。この時乾燥時間等を
調節することにより、所定の水分量を有するTPDCを
得た。
【0047】参考例4 市販のジ−μ−オキソテトラデカアンミン三ルテニウム
塩化合物(金属錯体A;N.E.CHEMCAT社製)
をドラム式乾燥機で乾燥(105℃)した。
【0048】参考例5 脱気したエタノール−水混合溶媒(エタノール85vo
l%)に、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリ
アザシクロノナン、酢酸マンガン(III)2水和物、酢酸
ナトリウムを溶解し、撹拌しながら過塩素酸を滴下して
pHを5に調整した。次に、過塩素酸ナトリウムを加
え、溶液を冷蔵庫中で1週間静置することにより、ビス
−アセタト−μ−オキソ−ビス−[(1,4,7−トリ
メチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)マンガン
(III)]過塩素酸塩(金属錯体B)の黒色結晶を得た。
【0049】参考例6 脱気したエタノール−水混合溶媒(エタノール50vo
l%)に、ビス−アセタト−μ−オキソ−ビス−
[(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシ
クロノナン)マンガン(IV)]過塩素酸塩、トリエチル
アミン、ヘキサフルオロリン酸ナトリウムを溶解した。
室温で30分間静置し、生じた黒色沈殿をろ過した後、
溶液を冷蔵庫中で3日間静置することにより、トリス−
μ−オキソ−ビス−[(1,4,7−トリメチル−1,
4,7−トリアザシクロノナン)マンガン(IV)]ヘキ
サフルオロリン酸塩(金属錯体C)の赤色針状結晶を得
た。
【0050】参考例7 市販の炭酸カリウム(旭硝子社製)及び炭酸ナトリウム
(旭硝子社製)をドラム式乾燥機で乾燥(105℃)し
た。この時乾燥時間を調節することにより、所定の水分
量を有する炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムを得た。
【0051】実施例1〜3及び比較例1〜3 濃度5重量%の過酸化水素水溶液に、表2に示す組成
(前記水溶液に対する重量%)のペルオキシ化合物(T
AED)と金属錯体及びアルカリ性物質を混合し、カビ
の除去効果の試験を行った。尚、水分量の測定に関して
は、過酸化水素水溶液以外のそれぞれの粉体成分に関し
て試験を行い、保存安定性に関しては、過酸化水素水溶
液以外の粉体を保存後、前記水溶液に混合して評価し
た。それらの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】実施例4〜10 表3に示す組成(トータル水溶液に対する重量%)のペ
ルオキシ化合物と金属錯体及びアルカリ性物質を水に混
合し、その水溶液を用いてカビの除去効果の試験を行っ
た。水分量の測定に関しては、水に混合する前のそれぞ
れの粉体成分に関して測定を行い、保存安定性に関して
は、ペルオキシ化合物、金属錯体、アルカリ性物質を混
合して保存し、保存後の粉体を水に混合して評価した。
その結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】実施例11〜17 表4に示す組成(トータル水溶液に対する重量%)のペ
ルオキシ化合物と金属錯体及びアルカリ性物質を水に混
合し、カビの除去効果の試験を行った。水分量の測定に
関しては、水に混合する前のそれぞれの粉体成分に関し
て測定を行い、保存安定性に関しては、保存後の粉体を
水に混合して評価した。その結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】表2〜4の結果から、本発明のカビ取り剤
組成物は、高いカビ除去能力を有し、且つ保存安定性に
優れていることが判る。
【0058】
【発明の効果】発明のカビ取り剤組成物は、保存時の安
定性に優れると共に、高いカビ除去能力を有するので、
カビの再繁殖を極力低下させる上に、刺激臭がなく、し
かも使用時に有害なガスが発生する危険性がないので、
カビ取り剤として実用上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01N 59:00) (72)発明者 長谷川 貴通 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水分含量0.1〜3重量%のペル
    オキシ化合物と、(B)金属錯体と、(C)水分含量
    0.1〜5重量%のアルカリ性物質を含有することを特
    徴とするカビ取り剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属錯体が、大環式有機分子である
    リガンドを有する金属錯体である請求項1記載のカビ取
    り剤組成物。
JP9087778A 1997-03-21 1997-03-21 カビ取り剤組成物 Pending JPH10265311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9087778A JPH10265311A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 カビ取り剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9087778A JPH10265311A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 カビ取り剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10265311A true JPH10265311A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13924449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9087778A Pending JPH10265311A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 カビ取り剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10265311A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2206413T3 (es) Ligando y complejo para blanquear cataliticamente un sustrato.
ES2386923T3 (es) Complejos metálicos de bis-(hidroxiquinolina) como catalizadores de blanqueo
JPH0797375A (ja) 漂白化合物及び組成物
US20160066575A1 (en) Use of acylhydrazone in washing and cleaning agents
US5942152A (en) Bleach systems comprising bis- and tris(μ-oxo)dimanganese complex salts
JP2005530012A (ja) 含窒素多座配位子を有する遷移金属錯体の漂白化触媒としての用途及び漂白化剤組成物
JPH10265311A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10279411A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10310796A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10279412A (ja) カビ取り剤組成物
JPH11166196A (ja) カビ取り剤組成物
JPH1171597A (ja) 洗濯機用洗浄剤組成物
JP2000073094A (ja) カビ取り剤組成物
JPH11292724A (ja) カビ取り剤組成物
EP1481048B1 (en) Bleaching composition
JPH1143410A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10298592A (ja) カビ取り剤組成物
JPH1129420A (ja) カビ取り剤組成物
JPH1143411A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10245310A (ja) カビ取り剤組成物
JPH11343208A (ja) カビ取り剤組成物
JPH10324895A (ja) カビ取り剤組成物
JPH11140496A (ja) カビ取り剤組成物
JP3911054B2 (ja) 漂白活性化触媒及び該触媒を含有する漂白剤組成物
JPH10298017A (ja) カビ取り剤組成物