JPH10266870A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents

包囲型エンジンの騒音低減装置

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JPH10266870A
JPH10266870A JP9071531A JP7153197A JPH10266870A JP H10266870 A JPH10266870 A JP H10266870A JP 9071531 A JP9071531 A JP 9071531A JP 7153197 A JP7153197 A JP 7153197A JP H10266870 A JPH10266870 A JP H10266870A
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JP
Japan
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duct
noise
exhaust duct
engine
enclosure
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JP9071531A
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Kozo Nishikawa
幸三 西川
Hiroaki Itou
浩晴 伊藤
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B63/00Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices
    • F02B63/04Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices for electric generators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B63/00Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices
    • F02B63/04Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices for electric generators
    • F02B63/044Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices for electric generators the engine-generator unit being placed on a frame or in an housing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で包囲型エンジンの騒音を低減す
る。 【解決手段】 防音ケース3によって囲まれたエンジン
発電機にアクティブノイズコントロール(ANC)によ
る騒音低減を行う場合において、排風ダクト18を防音
ケース3内に設け、その排風ダクト18のダクト入口3
0の近くに換気ファン12を配設し、排風ダクト支持台
19をエンジン振動が直接的に伝わらないように隔離し
た。このように構成することにより、エンジン振動によ
る参照マイク27とエラーマイク28とのコヒーレンス
の低下を抑制でき、騒音低減性能を高めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防音ケースなどの包
囲体によって囲まれたエンジンの騒音を低減する包囲型
エンジンの騒音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、騒音に対して同振幅、逆位相
の相殺音を放射して、音波の干渉効果により騒音を低減
する能動的騒音制御(アクティブノイズコントロール、
以下、ANCと称する)が実用化され、各方面で盛んに
研究されている。本出願人も、包囲型エンジン発電機の
騒音を低減するために、特開平8−232677号など
を提案している。図6は上記特開平8−232677号
のエンジン発電機の構成を示す縦断面図であり、このエ
ンジン発電機61は、6枚の防音板62によって略立方
体に形成された包囲体63の内部にエンジン64と発電
機65を配置し、包囲体63の側板に吸気口66を開口
してある。包囲体63の上板67には断面矩形状の排風
ダクト68を設置し、排風ダクト68の一方側端部は連
通口69により包囲体63内と連通され、他方側端部は
開放されダクト出口70としてある。排風ダクト68の
一方側端部域には、アンチノイズスピーカ71と参照マ
イク72が設けられ、両者は遮蔽壁73により区画され
ている。また、ダクト出口70に近接して残留騒音を検
出するエラーマイク74が設けてある。
【0003】吸気口66から包囲体63内に入った冷却
風は、ラジエターファン75の送風により包囲体63内
を符号Hのように流れ、連通口69から排風ダクト68
へと流れる。ここで、エンジン騒音、マフラ76の騒音
を参照マイク72によって検出して、所定のANCアリ
ゴリズムにより、エラーマイク74で検出される残留騒
音のエネルギーが最小になるようにアンチノイズスピー
カ71が発する相殺音を逐次的に変えて行くことによ
り、ダクト出口70から放出される騒音を低減する。な
お、上記従来技術によれば遮蔽壁73が設けられている
ことにより、アンチノイズスピーカ71と参照マイク7
2との間のハウリング補正量を少なくすることができ、
騒音の低減性能を高めることができる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、上記のような特有の効果を得ることができるが、さ
らに検討を加えた結果、解決できれば好ましい課題があ
ることが判明した。 (1)図6に示す従来例では、包囲体63の上板67に
排風ダクト68が設けられている構成であるため、包囲
体63の振動により、排風ダクト68も振動し、参照マ
イク72とエラーマイク74のコヒーレンスが得られに
くいことがある。特に、屋外に配置される用途において
は、強風などの影響により排風ダクト68が不規則に振
動することによって、ANCが機能しなくなる恐れがあ
る。また、包囲体63の上板67に排風ダクト68が設
けられた不安定な構造であるため、発電量を変えるため
に、エンジン64の回転数、トルクを変えた場合に、排
風ダクト68の振動も複雑に変化し、一時的にANCの
追従性が低下する恐れがある。
【0005】(2)上記エンジン発電機が使用されると
ころは、騒音が問題となるところ、例えば室内では病院
などの非常用発電機、屋外では住宅密集地域での発電用
途などである。特に屋外で使用される場合には周囲の雑
音などが排風ダクト68に入り込み、ANCの騒音低減
性能が低減することがある。これは、参照マイク72と
エラーマイク74との間に無相関の音があると、ANC
性能が低下する理由による。また、昼、夜にわたって発
電する用途に使用する場合には、外部に排風ダクト68
が露出している構成であるため、周囲温度、湿度の変化
が直接に排風ダクト68に影響し、例えば、0℃以下の
低温時になった場合には、排風ダクト68の剛性が変化
したり、排風ダクト68内部の水分が凍ったりすること
が生じやすい。したがって、不安定な環境要因に対して
も安定した騒音低減性能を発揮するようにANCシステ
ムを考えねばならず、結果的にANCシステムの処理プ
ログラムが複雑化する恐れがある。このように上記従来
の構成であると、外部環境の影響を受けやすく、ANC
騒音低減の安定性、信頼性に不安が生じる場合がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、上記課題を解決できる包囲型
エンジンの騒音低減装置を提供することにある。具体的
な目的の一例を示すと、以下の通りである。 (a)ダクトの振動によって発生する騒音低減能力の低下
を抑制する。 (b)外部の騒音、外部の温度変化等、外部環境の変化に
よって騒音低減能力が低下することを抑制する。 (c)包囲型エンジンにANCを適用する場合に、簡単な
構成でANCの騒音低減性能を十分に発揮できるように
ダクトを構成する。 なお、上記に記載した以外の発明の課題及びその解決手
段は後述する発明の実施の形態において詳しく説明す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明を、例えば、
図1を参照して説明すれば、包囲体3内にエンジン4を
収容し、包囲体3の所定箇所に少なくとも吸気口17と
排気口15を設け、包囲体3内の空気を換気する換気フ
ァン12を設け、吸気口17から外気を取り入れる構成
の包囲型エンジンに適用される騒音低減装置において、
排気口15に連通する排風ダクト18を包囲体3内に収
容し、その排風ダクト18のダクト入口30近くに換気
ファン12を設け、その換気ファン12の運転により、
包囲体3内の空気を排風ダクト18を通して外部へ排出
するように構成し、ダクト入口30に近い騒音を検出す
る参照マイク27と、排風ダクト18のダクト出口23
に近い騒音を検出するエラーマイク28と、排風ダクト
18内に配設された相殺音発生手段(アンチノイズスピ
ーカ29)と、参照信号およびエラー信号に基づいてダ
クト出口23における騒音を打ち消す相殺音を発生させ
るように相殺音発生手段29を駆動するANC制御手段
31とを備え、包囲体3内においてエンジン4の振動が
伝わることを抑制した支持手段(排風ダクト支持台1
9)により排風ダクト18が支持されていることを特徴
とする。
【0008】第2の発明を、例えば、図1を参照して説
明すれば、換気ファン12と排風ダクト18のダクト入
口30とが振動隔離手段21により連結されていること
を特徴とする。第3の発明を、例えば、図2を参照して
説明すれば、包囲体3内にエンジン4を収容し、包囲体
3の所定箇所に少なくとも吸気口17と排気口15を設
け、吸気口17から外気を取り入れ、排気口15から排
出する構成の包囲型エンジンに適用される騒音低減装置
において、吸気口17に連通する吸風ダクト42を包囲
体3内に収容し、吸風ダクト42のダクト出口44に近
い騒音を検出する参照マイク27と、吸風ダクト42の
ダクト入口51に近い騒音を検出するエラーマイク28
と、吸風ダクト42内に配設された相殺音発生手段29
と、参照信号およびエラー信号に基づいてダクト入口5
1における騒音を打ち消す相殺音を発生させるように相
殺音発生手段29を駆動するANC制御手段31とを備
え、包囲体3内においてエンジン4の振動が伝わること
を抑制した支持手段(吸風ダクト支持台43)により吸
風ダクト42が支持されていることを特徴とする。第4
の発明を、例えば、図3,図4を参照して説明すれば、
前記排風ダクト18、吸風ダクトのいずれか少なくとも
一方に風の流れを整流化する整流手段(整流板46)を
設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の作用】第1の発明であれば、 排風ダクト18を包囲体3内に収容したことにより、
強風などの影響により排風ダクト68が振動すること、
温度変化、外部の雑音など外部環境の影響を受けること
を抑制でき、排気口15から漏れる騒音に対して安定し
てANCを行うことができる。 排風ダクト18のダクト入口30近くに換気ファン1
2を設け、その換気ファン12の運転により、包囲体3
内の空気を排風ダクト18を通して外部へ排出するよう
に構成したことにより、換気ファン12の風切音を効果
的に消音できる。 エンジン4の振動が伝わることを抑制した支持手段1
9により排風ダクト18を支持したことにより、エンジ
ン振動の影響を軽減でき、参照マイク27とエラーマイ
ク28間のコヒーレンスを向上させることができ、騒音
低減性能を向上できる。
【0010】第2の発明であれば、換気ファン12と排
風ダクト18のダクト入口30とが振動隔離手段21に
より連結されているので、換気ファン12の振動が排風
ダクト18に伝わることを抑制でき、さらに騒音低減性
能を向上できる。第3の発明であれば、 吸風ダクト42を包囲体3内に収容したことにより、
強風などの影響により吸風ダクト42が振動すること、
温度変化、外部の雑音など外部環境の影響を受けにくく
なり、吸気口17から漏れる騒音に対して安定してAN
Cを行うことができる。 包囲体3内においてエンジン4の振動が伝わることを
抑制した支持手段43により吸風ダクト42を支持した
ことにより、エンジン振動の影響を軽減でき、参照マイ
ク27とエラーマイク28間のコヒーレンスを向上させ
ることができ、騒音低減性能を向上できる。第4の発明
であれば、前記排風ダクト18、吸風ダクト42内に風
の流れを整流化する整流手段46を設けたことにより、
ANCにおいて好ましくない乱流が発生することを抑制
でき、ANCの騒音低減性能を高めることができる。
【0011】
【発明の効果】上記作用において説明したように、第1
の発明または第3の発明によれば、以下(イ)(ロ)の
特有の効果を有する。 (イ)温度変化、外部の雑音など外部環境の影響を受け
にくくなり、排気口あるいは吸気口から漏れる騒音に対
して安定してANCを行うことができる。 (ロ)エンジンの振動に影響を受けにくくなり、参照マ
イクとエラーマイク間のコヒーレンスを向上させること
ができ、騒音低減性能を向上できる。 第2の発明によれば、換気ファンの振動も排風ダクトに
伝わることを抑制でき、さらに騒音低減性能を向上でき
るという特有の効果を有する。第4の発明によれば、ダ
クト内の乱流の発生を抑制でき、ANCの騒音低減性能
を高めることができるという特有の効果を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1(A)(B)はそれぞれこの
発明の第1実施形態を示す図であり、図1(A)は包囲
型エンジン発電機の構成を示す概略縦断面図、図1
(B)はその包囲型エンジン発電機の概略横断面図であ
る。この包囲型エンジン発電機1は、直方体形状のフレ
ーム(図示せず)に6つの防音壁2(防音板)を取り付
けることにより構成された防音ケース3の内部の中央寄
りにディーゼルエンジン4を配設するとともに、図1中
右側寄りに発電機5を配設してある。防音ケース3の内
面、後述する排風ダクト18の内面には、一面に中波
長、高波長域の騒音が外部に漏れることを防止するため
の吸音材25が張り付けられている。このような吸音材
25としてはグラスウール、硬質スポンジなどの軽量か
つ安価な公知の吸音材が単独または組み合せて使用でき
る。
【0013】また、エンジン4と発電機5はともに設置
基台6に取付ボルトにより固定され、その設置基台6は
4点で支持される防振装置7により、防振シート8を介
して基盤防音壁9上に固定してある。設置基台6の左側
端部にはファン取付ブラケット10を立設しており、そ
のファン取付ブラケット10には、ラジエータ11とラ
ジエータ11を冷却する電動式の換気ファン12が取り
付けられている。なお、電動式換気ファン12をエンジ
ン4の動力軸からファンベルトで回転動力を取るような
換気ファン12にしても良い。ラジエータ11には左側
防音壁13側に向けて導風円筒14が突設してある。換
気ファン12はラジエータ11よりも防音ケース3の中
央側(右側)に配設してあり、換気ファン12はラジエ
ータ11を冷却するファンとしても機能する。
【0014】また、図1(A)に示すように防音ケース
3の左側防音壁13の上側位置に排出口15を開口し、
右側防音壁16の下部位置に吸気口17を開口してあ
る。排出口15には円筒状の排風ダクト18が防音ケー
ス3内側から突入してある。排風ダクト18は換気ファ
ン12による冷却風によって過度の振動を起こさないよ
うに、円筒軸に平行な方向に補強リブ(図示せず)が設
けられており、排風ダクト支持台19にフランジ状の固
定部材20によってしっかりと固定されている。なお、
排風ダクト支持台19によって排風ダクト18は基盤防
音壁9と平行な状態で架設されている。
【0015】排風ダクト18のラジエータ11側端部
は、前記導風円筒14を外側から覆うように外嵌されて
おり、その2つの円筒全周の重なり部分に振動隔離手段
21としての蛇腹部材22が介在してある。一方、排風
ダクト18のダクト出口23には、異物侵入防止用の金
網24が設けられ、排出口15とダクト出口23にも振
動隔離手段21としての蛇腹部材22が介在してある。
換気ファン12が回転することにより、ラジエータ11
に冷却風が送られ、ラジエータ11を通過した冷却風が
排風ダクト18の中を流れてダクト出口23から冷却風
が排出される。
【0016】防音ケース3の底壁としての基盤防音壁9
上には、前記したように防振シート8と排風ダクト支持
台19が設けられている。また、防振シート8からの振
動が直接に排風ダクト支持台19に伝わらないように、
排風ダクト支持台19を囲むように隔離手段26(例え
ば防振ゴム、空隙等)が設けてある。なお、基盤防音壁
9の吸音材25を介して防振シート8から排風ダクト支
持台19に伝わる振動はわずかであるから、この隔離手
段26は省略してもよい。排風ダクト18の内面には、
前記したように消音材25が一面に張り付けられ、その
消音材25中に参照マイク27、エラーマイク28、ア
ンチノイズスピーカ29が埋め込まれている。アンチノ
イズスピーカ29を消音材25で覆っても、この実施形
態が低減しようとする周波数は500Hz以下の低波長
の騒音であるから、消音性に問題はない。なお、中波長
の音も消音する場合は、消音材25を中波長の音を吸収
しないものを選択する。参照マイク27は、排風ダクト
18内のダクト入口30近くに設けられ、エラーマイク
28は排風ダクト18内のダクト出口23近くに設けら
れ、両マイク27,28は円筒軸に平行な軸線上に設け
てある。アンチノイズスピーカ29は、排風ダクト18
の円筒内面の所定位置に設けられ、円筒軸方向において
参照マイク27とエラーマイク28との間の位置に設け
ている。排風ダクト支持台19中には、ANC制御手段
31としてのANC制御装置32が設けてある。
【0017】ANC制御装置32の一例を図5に基づい
て説明する。なお、本発明に適用できるANC制御装置
の構成、ANCアルゴリズムは以下に説明する構成に限
られるものでない。図5に示すANC制御装置32は大
別すると、加算器34、補償用デジタルフィルタ35、
補償用デジタルフィルタ36、適応テジタルフィルタ3
7、LMS制御部38とから構成されている。参照マイ
ク27から検出された騒音は、図示しないA/D変換器
によりデジタル信号に変換された後、加算器34に加え
られる。加算器34には補償用デジタルフィルタ35か
らの出力信号も加えられており、加算器34はこれらの
入力信号を加算し、その加算した参照入力信号Xnを補
償用デジタルフィルタ36および適応デジタルフィルタ
37に出力する。なお、適応デジタルフィルタ37の出
力信号Ynがアンチノイズスピーカ29の駆動信号とな
る。
【0018】また、補償用デジタルフィルタ35はアン
チノイズスピーカ29と参照マイク27間の電気音響特
性<B>を補償するフィルタであり、補償用デジタルフ
ィルタ36はアンチノイズスピーカ29とエラーマイク
28間の電気音響特性<C>を補償するフィルタであ
る。LMS制御部38は、アンチノイズスピーカ29か
ら出された相殺音が包囲型エンジンの騒音を低減するよ
うに、上記参照入力信号Xnとエラーマイク28からの
エラー信号enとに基づいてエラー信号enが最小となる
ように適応デジタルフィルタ37のフィルタ係数を更新
する。
【0019】エラー信号enが最小となるように、適応
デジタルフィルタ37のフィルタ係数を最適値にする方
法としては、例えば、B.Widrowらが提案した
「Filtered−xLMSアルゴリズム」が例示で
きる。このアルゴリズムでは、例えば下記(1)式により
適応デジタルフィルタ37のフィルタ係数を再帰的に更
新する。 Wn+1=Wn+2μen・Xn ……(1) 但し、 Wn:適応デジタルフィルタ係数(W[0],W
[1],…,W[L−1]) Xn:参照入力信号(X[n],X[n−1],…,X
[n−L]) en:エラー信号 n:離散時間 μ:収束係数 L:フィルタ次数 である。
【0020】次に、上記図1に示す包囲型エンジン発電
機の作用について簡単に説明する。エンジン4が運転さ
れ、発電機5が発電を開始すると、電動式の換気ファン
12が回転され、エンジン4、発電機5の配設上方空間
である高温空気溜部40の空気が排風ダクト18へ送り
出される。これにより、ラジエータ11の冷却水が冷却
され、加温された冷却風が排風ダクト18内を経て、ダ
クト出口23から防音ケース3外に排出される。また、
換気ファン12の運転により、負圧状態となった防音ケ
ース3内に吸気口17から外気が流れ込み、結果として
符号Hで示す冷却風の流れが発生する。ここで、排風ダ
クト18を伝わって放出される騒音は、エンジンの騒
音、発電機の騒音、換気ファンの風切り音、エンジン等
の振動音など複雑であるが、この実施形態では排風ダク
ト18のダクト入口30の部分でそれらの騒音を一つの
音源とみなして、ANCによって騒音を低減することが
できる。特に、換気ファン12の風切音は防音ケース3
を介しても耳障りであるが、ダクト入口30に近接して
設けられているので、排風ダクト18中で良好に消音す
ることができる。また、円筒形ダクトを使用しているの
で音響特性が簡単化でき、ANC処理上好都合である。
【0021】また、この実施形態の構成であれば、排風
ダクト18が包囲体41の内部に配設されているので屋
外の風、温度など外部環境に影響を受けにくくなってい
る。さらに、排風ダクト18が排風ダクト支持台19に
よって固定され、エンジン4、換気ファン12、発電機
5などの振動とある程度隔離される構成となっているた
めに、エンジン4、換気ファン12等の振動によってA
NCの消音性能が低下することを抑制することができ
る。ラジエータ10、防音ケース3がエンジンの振動に
より上下に振動しても、蛇腹部材22により連結されて
いるので、直接的に排風ダクト18が振動することがな
い。さらに、エンジンから立ち上がる熱気は、主にエン
ジン上方の高温空気溜部40に集中するが、換気ファン
12の回転により直ぐに、排風ダクト18へ排出され、
防音ケース3内が過熱しすぎることを防止できる。ま
た、排風ダクト18内に消音材25を張り付け、その消
音材25内に参照マイク27、エラーマイク28を埋め
ることにより、冷却風が各マイク27,28に衝突して
振動することがなくなり、マイク27,28間のコヒー
レンスを上げることができる。さらに、換気ファン12
の送風面を円筒形ダクトの軸線と直交する方向に設置し
てあるので、換気ファン12のファン特有の乱れた冷却
風が排風ダクト18内を流れても、大きな乱流が発生す
ることが少なく、良好な消音特性を維持できる。
【0022】
【第2実施形態】図2はこの発明の第2実施形態を示す
包囲型エンジン発電機の概略縦断面図であり、図1
(A)相当図である。この第2実施形態が前記第1実施
形態に対して特徴的な点は、第1に、第1実施形態の構
成に加えて、吸気口17に吸風ダクト42を防音ケース
2内側から突入させ、吸風ダクト42内に参照マイク2
7、エラーマイク28、アンチノイズスピーカ29を配
設して、ANC制御手段31としてのANC制御装置3
2により、吸気口17から漏れる騒音を低減するように
構成した点である。
【0023】第2に、第1実施形態の技術思想と同様に
吸風ダクト42を吸風ダクト支持台43によって支持
し、エンジン4、発電機5および防音ケース2からの振
動から隔離した点である。なお、必要に応じて外気を吸
い込む吸気ファンを吸風ダクト42のダクト出口44近
くに設けてもよい。この第2実施形態の構成であれば、
吸気口17から漏れる、エンジン4、発電機5の騒音、
振動音、吸気ファンの風切り音(吸気ファンを設けた場
合)の騒音についてもその騒音レベルを下げることがで
きる。
【0024】
【第3実施形態】図3はこの発明の第3実施形態を示す
包囲型エンジン発電機の概略横断面図で図1(B)相当
図、図4(A)は図3のIV−IV線断面図、図4(B)は
変形例を示す断面図である。この第3実施形態が前記第
1実施形態に対して特徴的な点は、第1に、第1実施形
態における排気口15を前側防音壁45の右側防音壁1
6寄りに設け、断面が矩形状の排風ダクト18を防音ケ
ース3の横幅域においてJ字状に蛇行させて排気口15
に突入させた点である。第2に、排風ダクト18を蛇行
させたことにより、換気ファン12により送り出された
冷却風が排風ダクト18の屈曲部に衝突して、不安定な
乱流が生じることを抑制するために、その屈曲部に図4
に示すような整流板46を配設した点である。なお、整
流板46は吸音材25の材質で構成することが好まし
く、吸音材25で構成することができない場合は、その
整流板46の表面を吸音材25で覆うようにする。
【0025】図4(A)の構成は断面略十字状の整流板
46であり、このような整流板46を設けたことによ
り、図4(A)に示すように排風ダクト18の内部は、
ほぼ同じ面積の小形矩形ダクト47が4つ形成された構
成となり、同じ面積の1つの排風ダクト18内を冷却風
が流れる場合に比べて、排風ダクト18の内側壁48近
傍と外側壁49近傍の風速の差を小さくして乱流の発生
を抑制できる。これにより、排風ダクト18の直線部5
0におけるANC騒音低減作用を向上させることができ
る。なお、この第2実施形態においても、第1実施形態
と同様に排風ダクト18を排風ダクト支持台によって支
持し、エンジン4、発電機5および防音ケース3からの
振動からある程度隔離した点は第1実施形態と変わらな
い。なお、整流板46の区画方法は図4(A)に示す構
成に限られず、図4(B)に示すように上下2段に分け
て整流する構成、図示しないが左右複数室に分けて区画
する方法、ハチ巣状に小形六角形ダクトあるいは小形円
筒形ダクトを積み重ねる方法など各種の構成が考えられ
る。
【0026】この発明は上記実施形態に限定されるもの
ではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において
種々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよ
うな実施形態を説明する。 (1)前記第1実施形態では、排風ダクト、吸風ダクト
を円筒形ダクトで構成したが、角が丸められた略矩形状
のダクトとしてもよい。この場合でも換気ファンによっ
て発生する風がダクトの内面と衝突して乱流を発生しな
いように、換気ファンの回転軸をダクトの中心にもって
くることが好ましい。 (2)前記第1実施形態、第2実施形態では、排風ダク
ト、吸風ダクトは防音底壁と平行に設けたが、傾いた形
状の排風ダクト、吸風ダクトで構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)(B)はそれぞれこの発明の第1実
施形態を示す図であり、図1(A)は包囲型エンジン発
電機の構成を示す概略縦断面図、図1(B)はその包囲
型エンジン発電機の概略横断面図である。
【図2】図2はこの発明の第2実施形態を示す包囲型エ
ンジン発電機の概略縦断面図である。
【図3】図3はこの発明の第3実施形態を示す包囲型エ
ンジン発電機の概略横断面図である。
【図4】図4(A)は図3のIV−IV線断面図、図4
(B)は変形例を示す図であり、ともに整流板により区
画されるダクト形状を示す図である。
【図5】図5はANC制御装置の一例を示す概略ブロッ
ク図である。
【図6】図6は従来の包囲型エンジンの騒音低減装置の
概略縦断面図である。
【符号の説明】
2…防音ケース、12…換気ファン、15…排気口、1
7…吸気口、18…排風ダクト、19…排風ダクト支持
台、21…振動隔離手段、23…ダクト出口、27…参
照マイク、28…エラーマイク、29…アンチノイズス
ピーカ、30…ダクト入口、31…ANC制御手段、4
2…吸風ダクト、43…吸風ダクト支持台、44…ダク
ト出口、46…整流板、51…ダクト入口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G10K 11/16 G10K 11/16 B G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包囲体(3)内にエンジン(4)を収容し、
    包囲体(3)の所定箇所に少なくとも吸気口(17)と排気
    口(15)を設け、包囲体(3)内の空気を換気する換気フ
    ァン(12)を設け、吸気口(17)から外気を取り入れる
    構成の包囲型エンジンに適用される騒音低減装置におい
    て、 排気口(15)に連通する排風ダクト(18)を包囲体(3)
    内に収容し、その排風ダクト(18)のダクト入口(30)
    近くに換気ファン(12)を設け、その換気ファン(12)
    の運転により、包囲体(3)内の空気を排風ダクト(18)
    を通して外部へ排出するように構成し、 ダクト入口(30)に近い騒音を検出する参照マイク(2
    7)と、排風ダクト(18)のダクト出口(23)に近い騒
    音を検出するエラーマイク(28)と、排風ダクト(18)
    内に配設された相殺音発生手段(29)と、参照信号お
    よびエラー信号に基づいてダクト出口(23)における騒
    音を打ち消す相殺音を発生させるように相殺音発生手段
    (29)を駆動するANC制御手段(31)とを備え、包囲
    体(3)内においてエンジン(4)の振動が伝わることを抑
    制した支持手段(19)により排風ダクト(18)が支持
    されていることを特徴とする、包囲型エンジンの騒音低
    減装置。
  2. 【請求項2】 換気ファン(12)と排風ダクト(18)の
    ダクト入口(30)とが振動隔離手段(21)により連結さ
    れている、請求項1に記載の包囲型エンジンの騒音低減
    装置。
  3. 【請求項3】 包囲体(3)内にエンジン(4)を収容し、
    包囲体(3)の所定箇所に少なくとも吸気口(17)と排気
    口(15)を設け、吸気口(17)から外気を取り入れ、排
    気口(15)から排出する構成の包囲型エンジンに適用さ
    れる騒音低減装置において、 吸気口(17)に連通する吸風ダクト(42)を包囲体(3)
    内に収容し、 吸風ダクト(42)のダクト出口(44)に近い騒音を検出
    する参照マイク(27)と、吸風ダクト(42)のダクト入
    口(51)に近い騒音を検出するエラーマイク(28)と、吸
    風ダクト(42)内に配設された相殺音発生手段(29)
    と、参照信号およびエラー信号に基づいてダクト入口
    (51)における騒音を打ち消す相殺音を発生させるよう
    に相殺音発生手段(29)を駆動するANC制御手段(3
    1)とを備え、包囲体(3)内においてエンジン(4)の振
    動が伝わることを抑制した支持手段(43)により吸風
    ダクト(42)が支持されていることを特徴とする、包囲
    型エンジンの騒音低減装置。
  4. 【請求項4】 前記排風ダクト(18)、吸風ダクト(4
    2)のいずれか少なくとも一方に風の流れを整流化する
    整流手段(46)を設けた、請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載の包囲型エンジンの騒音低減装置。
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