JPH08179783A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents

包囲型エンジンの騒音低減装置

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JPH08179783A
JPH08179783A JP6324181A JP32418194A JPH08179783A JP H08179783 A JPH08179783 A JP H08179783A JP 6324181 A JP6324181 A JP 6324181A JP 32418194 A JP32418194 A JP 32418194A JP H08179783 A JPH08179783 A JP H08179783A
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noise
duct
engine
partial
exhaust port
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JP6324181A
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Kozo Nishikawa
幸三 西川
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 包囲型エンジン発電機の放熱性と騒音低減を
両立させる。 【構成】 防音ケース2の上壁に略長方形状のダクト1
3が固定されている。ダクト13は長手方向に区画壁1
4によって分離された2つの部分ダクト15,16を有
し、排気口10上方で区画壁14近くには、排気口10
での騒音を検出する1個の一次騒音マイク17を設け、
部分ダクト15のダクト口15a近くに1個の残留騒音
マイク18を設けている。また、2つの部分ダクト1
5,16の略中央部には、それぞれラウドスピーカ1
9,20を設けている。そして、一次騒音マイク17、
残留騒音マイク18の信号に基づいてラウドスピーカ1
9,20から相殺音を発生させ、大面積の排気口10か
らの騒音を消音する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音低減装置に関し、よ
り詳しくは、防音ケースなどの包囲体によって囲まれた
エンジンの騒音を低減する、包囲型エンジンの騒音低減
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン、排気ダクトの騒音
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
パッシブな方法が提案されている。これに対し、近年、
騒音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波
の干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アク
ティブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が
実用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCに
よれば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜50
0Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有する
ので、エンジン排気音、車室のこもり音などを低減する
ことに使用されている(特公表平2−503219号、
特開平3−204354号公報)。
【0003】一方、近年、環境に優しい製品の開発が要
望され、エンジン発電機などおいて、エンジンの騒音を
低減するためにエンジンを防音ケースに収容する形態の
ものが好まれるようになっている。上記環境問題の高ま
りを考慮すると、上記ANCを包囲型エンジンに適用し
て、騒音を低減することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動
車、船室のキャビンなどの閉空間において、ANCを適
用した構成例、劇場などのダクト音を低減する装置など
が提案されているが、ANCを包囲型エンジンに適用し
て騒音を低減する効果的な装置構成は開示されていな
い。包囲型エンジンにおいては、包囲体の所定箇所に吸
気口と排気口を設け、吸気口から外気を取り入れて排気
口から排気する構成となっており、排気口から漏れる騒
音に対して単純にANCを適用しようとすると、以下に
示すような問題が生じる。
【0005】(1)エンジンの熱気を効率よく放熱する
ためには排気口の断面積はできるだけ大きい方が好まし
い。しかし、包囲型エンジンの排気口から漏れる騒音に
ANCを適用する場合を考えると、排気口の断面積をで
きるだけ小さくする方が同じ性能のANC装置であれ
ば、騒音の低減効果が大きくなる。したがって、放熱性
を犠牲にしてANCの騒音低減を優先させるか、騒音低
減波長を犠牲にして放熱性の向上を図るかの妥協点を探
ることになり、包囲型エンジンの設計が難しくなる問題
がある。
【0006】(2)放熱性を重視して排気口の断面積を
大きくした場合には、適用するANC装置の構成が複雑
になり、製造コストが上昇する問題がある。さらに説明
すれば、断面積の大きな音響系となる排気口にANC装
置を適用すると、図8に示すように装置構成的にはアン
チノイズスピーカが第1アンチノイズスピーカ81,第
2アンチノイズスピーカ82の2個、残留騒音マイクが
第1残留騒音マイク83,第2残留騒音マイク84の2
個必要になり、各組の特性、即ち、一次騒音マイク85
と第1アンチノイズスピーカ81との間の特性、一次騒
音マイク85と第2アンチノイズスピーカ82との間の
特性と、相反特性、即ち、第1アンチノイズスピーカ8
1と第2残留騒音マイク84との間の特性、第2アンチ
ノイズスピーカ82と第1残留騒音マイク83との間の
特性の4種類をデジタルフィルタとして作成してANC
処理において考慮しなければならない。したがって、ハ
ード構成,ソフト構成にもシステムが大きくなる問題が
ある。なお、この問題は排気口に限らず、吸気口を大き
くする時にも同様に生じる問題である。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、包囲型エンジンにおいて、低いコストで放
熱性の高い包囲型エンジンの騒音低減装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置は、包
囲体内にエンジンを収容し、包囲体の所定箇所に吸気口
と排気口を設け、吸気口から外気を取り入れて排気口か
ら排気する包囲型エンジンの騒音を低減する騒音低減装
置であり、吸気口あるいは排気口に連通し、包囲体周囲
の所定位置に設けられるダクト部を設け、そのダクト部
がダクト口に至る通路に区画された複数の部分ダクトか
らなり、それらの部分ダクトはそれぞれの断面積、およ
び断面形状が等しく形成され、しかも所定位置の一次騒
音を検出する1つの一次騒音検出手段を設け、所定部分
ダクトのダクト口近くに1つの残留騒音検出手段を設
け、全ての部分ダクト内に相殺音発生手段を設け、一次
騒音検出手段からの一次騒音信号と残留騒音検出手段か
らの残留騒音に基づいて全ての相殺音発生手段を駆動す
るアクティブノイズ制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0009】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
は、断面形状の縦横比が1対1に近い略正方形となって
いる部分ダクトを使用している。請求項3の包囲型エン
ジンの騒音低減装置は、包囲体の壁面に沿って一列状に
配設されている部分ダクトを使用している。
【0010】
【作用】請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置によ
れば、包囲体内の騒音は一次騒音検出手段により検出さ
れ、残留騒音検出手段による残留騒音信号に基づいてア
クティブノイズ制御手段のANC制御により、相殺音発
生手段からダクト口における騒音を低減するような相殺
音が発生される。このANC消音動作において、ダクト
部は、例えば、排気口からダクト口に至る通路に区画さ
れた複数の部分ダクトからなっているので、1つの部分
ダクト当たりの排気口の断面積を小さくすることができ
る。
【0011】寸法及び内部形状を全く同様にしておけ
ば、個々の部分ダクト内の音響特性は低周波数領域につ
いてはほぼ等価とみなすことができる。したがって、1
つの一次騒音検出手段と1つの残留騒音検出手段による
1組のセットに基づく信号によってアクティブノイズ制
御手段が他の部分ダクトの相殺音発生手段を駆動する本
発明の構成であっても、騒音の低減できる周波数領域を
低い周波数領域に絞れば、従来のように多数の一次騒音
検出手段、残留騒音検出手段を使用する必要がなくな
り、使用する部品を最小限に抑えることができる。
【0012】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
によれば、部分ダクトの断面形状が縦横比が1対1に近
い略正方形となっているので、部分ダクトの音響系がさ
らに単純化され、ANC制御による相殺音発生において
演算量を少なくすることができる。請求項3の包囲型エ
ンジンの騒音低減装置によれば、部分ダクトが包囲体の
壁面に沿って一列状に配設されているので、多数段にわ
たって部分ダクトを積み重ねるよりも包囲型エンジンを
コンパクトにすることができる。
【0013】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)ダクト部を部分ダクトに分割することにより開口
面積を十分に取ることができるので、消音性能を低下さ
せることなく、包囲体内の放熱性を高めることができ
る。 (ロ)ダクト部を等しい寸法の部分ダクトに分割するこ
とにより、低周波領域において個々の部分ダクトの音響
特性を等価とすることができ、同じ能力のプロセッサな
らば低周波領域における騒音の消音の効果を高めること
ができる。
【0014】(ハ)ダクト部内に部分ダクトを形成し、
実質的に1組のANC装置により複数の部分ダクトに相
殺音を放射するようにしたので、大面積の開口であって
も小さい開口に対応したANC装置構成に準ずる低コス
トで実施することができる。 (ニ)必要に応じて吸気口、排気口において、それぞれ
部分ダクトを有するダクト部を設けることにより、吸気
口、排気口から漏れる騒音を消音することができる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加え、部分ダクトの音響系が単純化されて、消音する
音の周波数域も低周波領域に限定でき、かつ単純化によ
りANC制御による相殺音発生において演算量を少なく
することができる。すなわち、単純な演算アルゴリズム
で低周波領域におけるANC制御の消音の効果を高める
ことができるという特有の効果を奏する。請求項3の発
明は、請求項1の発明の効果に加え、部分ダクトが包囲
体の壁面に沿って一列状に配設されているので、包囲型
エンジンを高さあるいは水平方向に小形化できるという
特有の効果を奏する。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は本発明に係る包囲型エンジンの騒音低
減装置の一実施例としての包囲型エンジン発電機の騒音
低減装置の構成を示す縦断面図、図2はダクトの平面
図、図3はダクトの斜視図である。
【0017】この包囲型エンジン発電機1は、図1に示
すように防音ケース2のほぼ中央部にディーゼルエンジ
ン3を配設するとともに、図中右側にエンジン発電機4
を配設してある。ディーゼルエンジン3の上側には、区
画壁5を設け、区画壁5の左側面にラジエータ6を取り
付けることにより、防音ケース2内をエンジンと発電機
が収容されるエンジン発電室7と、排風通路8とに区画
している。
【0018】排風通路8はラジエータ6に臨ませて設け
られた上昇通路8aと、防音ケース2の上壁2aに設け
られた排出口10と連通する排気通路8bとからなり、
排気通路8b内の区画壁5上にマフラ12が配設されて
いる。マフラ12の排気口12aは図1において紙面手
前側の防音ケース2の上部に設けられている。ラジエー
タ6にはラジエータファン11が取り付けられ、ラジエ
ータファン11はファンベルトおよびプーリにより、エ
ンジン3のクランク軸に連動駆動される。
【0019】防音ケース2の上壁2a上には、ラジエー
タ6側に基端部を有し、反対側にダクト出口13aを有
する略長方形状のダクト13が固定されている。ダクト
は長手方向に区画壁14によって分離された2つの部分
ダクト15,16を有しており、それらの部分ダクト1
5,16は排気口10からダクト口13aに至る通路を
それぞれ有している。部分ダクト15,16は、それぞ
れの断面積、および断面形状が等しく形成されており、
断面形状が図1〜図3に示すように縦横比が1:1にな
る正方形となっている。また、排気口10上方で区画壁
14近くには、排気口10での騒音を検出する1個の一
次騒音マイク17を設け、図1において手前側の部分ダ
クト15のダクト口15a近くに1個の残留騒音マイク
18を設けている。なお、2つの部分ダクト15,16
の略中央部には、それぞれラウドスピーカ19,20を
設けている。
【0020】一方、防音ケース2の発電機4側の側面に
は、防音ケース2内を換気する吸気口21が設けてあ
り、発電機4の上方には区画壁5に支持された燃料タン
ク22が設けてある。なお、燃料タンク22の燃料供給
口23は図1において紙面手前側の防音ケース2の上部
に設けられている。エンジン発電室7の略中央部位置に
はエアクリーナ24が配設され、吸気口21から吸入さ
れた外気を吸気管を介して燃焼室に供給する。
【0021】騒音低減装置は、上記一次騒音マイク1
7、2個のラウドスピーカ19,20、残留騒音マイク
18、およびANCコントローラ25とから構成されて
おり、ANCコントローラ25は防音ケース2の下部位
置にエンジンの熱の影響を受けないように防熱部材26
に囲まれて配設されている。
【0022】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機1のエンジン
3が運転され、発電が開始されると、エンジン3のクラ
ンク軸に連動するラジエータファン11が駆動する。ラ
ジエータファン11の駆動によりエンジン発電機1内を
冷却風が流れる。即ち、ラジエータファン11の駆動に
より吸気口21から吸入された外気は、エンジン3およ
び発電機4を冷却した後、排風通路8の上昇通路8a、
排気通路8bを経て排気口10からダクト13内、即
ち、2つの部分ダクト15,16を流れて、それぞれの
部分ダクトのダクト出口15a,16aから外部に放出
される(図1中矢印H参照)。
【0023】エンジン3の運転が始まると、ANCコン
トローラ25は一次騒音マイク17により排気口10付
近の騒音を検出する。排気口10付近は上昇通路8aか
ら冷却風に乗ってくるエンジン騒音、区画壁5を突き抜
けて伝わる騒音、マフラ12の排気音が混在した状態に
なっており、一次騒音マイク17はその騒音を検出する
ことになる。また、ダクト出口15aにおいては残留騒
音マイク18により、ダクト出口15a付近の残留騒音
を検出する。
【0024】この場合、部分ダクト15,16は排気口
10からの騒音特性において等しくなるように配設され
ているとともに、部分ダクトの音響特性が等しくなるよ
うに構成されているので、部分ダクト15と部分ダクト
16の残留騒音は等しくなっている。したがって、部分
ダクト15の残留騒音マイク18により検出された残留
信号に基づいてラウドスピーカ19から発生させる相殺
音をそのまま、部分ダクト16のラウドスピーカ20か
ら発生させることにより、2つの部分ダクト15,16
の消音をおこなうことができる。
【0025】なお、一次騒音マイク17は、2つの部分
ダクト15,16において対称となる騒音検出位置であ
れば、特に限定されない。例えば、排気通路8b内の所
定位置に設けてもよい。
【0026】図4は部分ダクトの構成例を示す概略図で
ある。図4は部分ダクト27を防音ケースの外側壁面に
沿って一列状に配設した構成を示し、(A)は防音ケー
ス2の上壁2aに一列に部分ダクト27を並設した例、
(B)は防音ケース2の側壁2bに一列に部分ダクト2
7を並設した例を示している。この図4に示す実施例で
あると、部分ダクト27を形成しても、高さ方向あるい
は幅方向に包囲型エンジンを小型化できる利点がある。
【0027】図5も部分ダクトの他の構成例を示す図で
あり、(A)は4つの正方形状部分ダクト28を縦2
列、横2列に形成した例、(B)は円形状部分ダクト2
9を4個、ダクト13に収容した例である。これらの実
施例においても、各部分ダクト28,29の断面積が等
しく、かつ断面形状も等しいため各部分ダクト28,2
9の音響特性を等しくすることができ、1つのANC装
置の構成で広い断面積のダクト出口の消音を達成するこ
とができる。なお、上記実施例において排気口10から
放出される騒音が、複数の部分ダクトにおいて等しい騒
音特性となるようにエンジン発電機内の構成要素(エン
ジン3、マフラ12、区画壁等)を配設することが必要
になる。
【0028】
【実施例2】図6はこの発明の第2実施例を示す、包囲
型エンジン発電機の騒音低減装置の構成を示す概略縦断
面図、図7はその平面図である。この包囲型エンジン発
電機31は、直方体形状の6つの防音壁で構成された防
音ケース2の図中右側にディーゼルエンジン3を配設す
るとともに、図中左側にエンジン発電機4を配設してあ
る。また、右側防音壁2bの略中央位置に排出口10を
開口し、左側防音壁2cの下部位置に吸気口21を開口
している。
【0029】右側防音壁2bには排出口10を上側から
覆うように排風口32を備えた導風板33が取り付けら
れ、さらにその導風板33を収容するように排風ダクト
ケース34が右側防音壁2bに取り付けられている。排
風ダクトケース34は、その上壁を防音ケース2の上壁
2aにまで延長し、その延長により形成された水平風路
65の端部にダクト出口35が設けられている。ダクト
出口35には所定の排気面積を有する金網が張設されて
いる。水平風路65はダクトを構成し、図7に示すよう
に区画壁14によって区画された部分ダクト71,72
を有している。
【0030】一方、左側防音壁2cには吸気口21を下
側から覆うように排風口37を備えた導風板38が設け
られ、さらにその導風板38を収容するように吸風ダク
トケース40が左側防音壁2cに取り付けられている。
吸風ダクトケース40の左側下部には、ダクト入口41
が設けられ、そのダクト入口41に所定の排気面積を有
する金網が張設されている。
【0031】ラジエータ6は排出口10に臨ませて配設
されており、ラジエータ6にはファンベルトによりクラ
ンク軸と連動駆動されるラジエータファン11が取り付
けられている。エンジン3の上方には吸気管に連通する
エアクリーナ24と、排気管に連通する一次マフラ42
を設けている。一次マフラ42は排風ダクトケース34
内に設けられた二次マフラ43と連通され、二次マフラ
43のマフラ口43aは排風ダクトケース34の前壁を
貫通して外部に設けられている。
【0032】この実施例に係る包囲型エンジン発電機3
1は、ダクト出口35からの騒音を低減する排気側騒音
低減装置と、ダクト入口41からの騒音を低減するため
の吸気側騒音低減装置とを備えている。排気側騒音低減
装置は、導風板33と対向する排風ダクトケース34の
右側壁に設けられた排気側一次騒音マイク46と、部分
ダクト71,72にそれぞれ設けられた排気側ラウドス
ピーカ73,74と、部分ダクト72のダクト出口72
aの端部位置に設けられた排気側残留騒音マイク48
と、排気側ANCコントローラ(図示せず)とから構成
されている。
【0033】吸気側騒音低減装置は、吸気口21と導風
板38とによって囲まれた吸気導風室50内に設けられ
た吸気側一次騒音マイク51と、吸風ダクトケース40
の左側壁の上側位置に設けられた吸気側ラウドスピーカ
52と、ダクト入口41の端部位置に設けられた吸気側
残留騒音マイク53と、吸気側ANCコントローラ(図
示せず)とから構成されている。
【0034】なお、エンジン3と発電機4は防音ケース
2の底壁2dの所定箇所に配設された防振ゴム55を介
して防音ケース2内に収容されているので、エンジン3
および発電機4の振動が防音ケース2に伝わることが軽
減されている。また、防音ケース2内左上部の吸気口2
1を塞がない位置には燃料タンク22が配設され、所定
の燃料注ぎ口から燃料を供給できるようになっている。
【0035】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機のエンジン3
が運転され、発電が開始されると、エンジンのクランク
軸に連動するラジエータファン11が駆動する。ラジエ
ータファンの駆動によりダクト入口41から吸入された
外気は、吸風ダクトケース40内の吸気側上昇風路6
1、吸気導風室50を経て、防音ケース2内に導かれ、
発電機4およびエンジン3を冷却した後、排風ダクトケ
ース34内の排気導風室45、排気上昇風路62を流
れ、さらに、水平風路65の部分ダクト71,72を経
て、それぞれの部分ダクト出口71a,72aから排風
される。
【0036】エンジン3の運転が始まると、吸気、排気
ANCコントローラはそれぞれ一次騒音マイク51,4
6により、一次騒音を検出し、残留騒音マイク53,4
8の残留信号に基づいて、ダクト入口41、ダクト出口
72aの騒音が最小になるように、ラウドスピーカ5
2,74を駆動して相殺音を発生させる。このANC動
作においてこの実施例では、部分ダクト72に対応する
1組のANC装置で部分ダクト71の消音動作も行うの
で、ハード的、ソフト的構成を簡単にすることができ
る。
【0037】また、この実施例では、ラウドスピーカ7
3,74が部分ダクト出口71a,72a方向に相殺音
を発生するような指向性を備えているので、部分ダクト
出口71a,72aでの騒音を効率良く低減できるとと
もに、ラウドスピーカ73,74の相殺音が一次騒音マ
イク46に入ることを防止でき、ラウドスピーカ73,
74と一次騒音マイク46との間のハウリング補正を不
要とすることができ、ANC制御装置の演算を軽減する
ことができる。
【0038】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよう
な実施例を説明する。 (1)前記第2実施例では、防音ケース2の回りに吸風
ダクトケース40、排風ダクトケース34の両方を採用
する構成を示したが、いずれか一方のみANCによる騒
音低減を行うこともできる。例えば、ANCによる排気
側の騒音対策のみを行う場合は、吸風ダクトケース40
および吸気側の騒音低減装置を省略して、防音ケース2
の吸気口21に直接金網を張設して、その吸気口21か
ら外気を吸入すればよい。
【0039】吸気口から外気を取り入れて排気口から排
気する構成では、エンジンやファンの風切り音は風の流
れに乗るので、排気口の方が吸気口よりも大きい。した
がって、排気口側にのみANCによる騒音低減装置を設
ける構成でも、充分な消音効果を達成することができ
る。
【0040】(2)前記実施例では包囲体の例として、
騒音源としてのエンジン3,発電機4を収容する防音ケ
ース2を例に取ったが、包囲体は必ずしもエンジン3,
発電機4を完全に収容するものに限らず、防音壁などで
エンジン3,発電機4の一部の領域を囲む部材でもよ
い。例えば、エンジン3,発電機4の防音ケース2の回
りを区画壁で所定領域覆い、その外側にANCによる部
分ダクトを形成し、それらの部分ダクトを囲むように消
音ケースを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の騒音低減装置の第1実施例としての包
囲型エンジン発電機の騒音低減装置の構成を示す縦断面
図である。
【図2】第1実施例におけるダクトの平面図である。
【図3】本発明の第1実施例におけるダクト付近の斜視
図である。
【図4】本発明におけるダクトの変形例を示す図であ
る。
【図5】本発明におけるダクトの変形例を示す図であ
る。
【図6】本発明の騒音低減装置の第2実施例としての包
囲型エンジン発電機の騒音低減装置の構成を示す縦断面
図である。
【図7】第2実施例のダクトの平面図である。
【図8】大面積の開口部をANC装置で消音する場合の
問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
2…防音ケース、3…エンジン、10…排気口、13…
ダクト、21…吸気口、15,16,27,28,2
9,71…部分ダクト、17…一次騒音マイク、46…
排気側一次騒音マイク、18…残留騒音マイク、48…
排気側残留騒音マイク、19,20…ラウドスピーカ、
73,74…排気側ラウドスピーカ、25…ANCコン
トローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包囲体(2)内にエンジン(3)を収容
    し、包囲体(2)の所定箇所に吸気口(21)と排気口
    (10)を設け、吸気口(21)から外気を取り入れて
    排気口(10)から排気する包囲型エンジンの騒音を低
    減する騒音低減装置であり、吸気口(21)あるいは排
    気口(10)に連通し、包囲体(2)周囲の所定位置に
    設けられるダクト部(13)を設け、そのダクト部(1
    3)がダクト口に至る通路に区画された複数の部分ダク
    ト(15)(16)(27)(28)(29)(71)
    (72)からなり、それらの部分ダクト(15)(1
    6)(27)(28)(29)(71)(72)はそれ
    ぞれの断面積、および断面形状が等しく形成され、しか
    も所定位置の一次騒音を検出する1つの一次騒音検出手
    段(17)(46)を設け、所定部分ダクト(15)
    (72)のダクト口(15a)(72a)近くに1つの
    残留騒音検出手段(18)(48)を設け、全ての部分
    ダクト(15)(16)(27)(28)(29)(7
    1)(72)内に相殺音発生手段(19)(20)(7
    3)(74)を設け、一次騒音検出手段(17)(4
    6)からの一次騒音信号と残留騒音検出手段(18)
    (48)からの残留騒音に基づいて全ての相殺音発生手
    段(19)(20)(73)(74)を駆動するアクテ
    ィブノイズ制御手段(25)を設けたことを特徴とする
    包囲型エンジンの騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 断面形状の縦横比が1対1に近い略正方
    形となっている部分ダクト(15)(16)(27)
    (28)を使用する請求項1に記載の包囲型エンジンの
    騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 包囲体(2)の壁面に沿って一列状に配
    設されている部分ダクト(15)(16)(27)(7
    1)(72)を使用する請求項1に記載の包囲型エンジ
    ンの騒音低減装置。
JP6324181A 1994-12-27 1994-12-27 包囲型エンジンの騒音低減装置 Pending JPH08179783A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019039954A (ja) * 2017-08-22 2019-03-14 日本車輌製造株式会社 騒音低減装置及び建設機械
CN114123653A (zh) * 2020-08-25 2022-03-01 因特拉西斯创新运输系统有限公司 可强制性对流冷却的线性马达定子装置

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JP2019039954A (ja) * 2017-08-22 2019-03-14 日本車輌製造株式会社 騒音低減装置及び建設機械
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