JPH08335087A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents
包囲型エンジンの騒音低減装置Info
- Publication number
- JPH08335087A JPH08335087A JP7142813A JP14281395A JPH08335087A JP H08335087 A JPH08335087 A JP H08335087A JP 7142813 A JP7142813 A JP 7142813A JP 14281395 A JP14281395 A JP 14281395A JP H08335087 A JPH08335087 A JP H08335087A
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- JP
- Japan
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- noise
- engine
- duct
- ventilation
- muffler
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アクティブノイズコントロール(ANC)が
効果的に機能する包囲型エンジンを提供する。 【構成】 防音壁でエンジン3を包囲し、防音壁の所定
位置に吸気口24とダクト出口13aとを設け、吸気口
24から外気を取り入れて、ダクト出口13aから換気
風を排気する通風部21を設け、通風部21内において
エンジン3よりダクト出口13a側にエンジン3の熱気
を吸い出すラジエータファン11を設け、通風部21の
所定位置にエンジン音およびファン風切り音を含む騒音
を検出する参照騒音マイク22を設け、通風部21のダ
クト出口13a近くに残留騒音マイク19を設け、参照
騒音検出マイク22が配設された通風部21位置より下
流側で、残留騒音マイク19が配設された通風部21位
置より上流側の所定位置にラウドスピーカ16を設け
た。
効果的に機能する包囲型エンジンを提供する。 【構成】 防音壁でエンジン3を包囲し、防音壁の所定
位置に吸気口24とダクト出口13aとを設け、吸気口
24から外気を取り入れて、ダクト出口13aから換気
風を排気する通風部21を設け、通風部21内において
エンジン3よりダクト出口13a側にエンジン3の熱気
を吸い出すラジエータファン11を設け、通風部21の
所定位置にエンジン音およびファン風切り音を含む騒音
を検出する参照騒音マイク22を設け、通風部21のダ
クト出口13a近くに残留騒音マイク19を設け、参照
騒音検出マイク22が配設された通風部21位置より下
流側で、残留騒音マイク19が配設された通風部21位
置より上流側の所定位置にラウドスピーカ16を設け
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は包囲型エンジンの騒音低
減装置に関し、より詳しくは、能動的騒音制御によって
騒音源の騒音を低減する、包囲型エンジンの騒音低減装
置に関する。
減装置に関し、より詳しくは、能動的騒音制御によって
騒音源の騒音を低減する、包囲型エンジンの騒音低減装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン、排気ダクトの騒音
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
受動的な方法が提案されている。これに対し、近年、騒
音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波の
干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アクテ
ィブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が実
用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCによ
れば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜500
Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有するの
で、車室のこもり音、空調ダクト騒音などを低減するこ
とに使用されている(特公表平2−503219号、特
開平3−204354号公報等)。
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
受動的な方法が提案されている。これに対し、近年、騒
音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波の
干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アクテ
ィブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が実
用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCによ
れば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜500
Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有するの
で、車室のこもり音、空調ダクト騒音などを低減するこ
とに使用されている(特公表平2−503219号、特
開平3−204354号公報等)。
【0003】図9は上記ANCの一例として、空調ダク
トの騒音を低減するダクト消音装置の概略ブロック図で
ある。同図において、空調ダクト101は左側から右側
に向かって空気が流れるように構成され、その空気の流
れにしたがって騒音も空調ダクト101を伝搬する。空
調ダクト101には参照騒音マイク102と、排気口1
03近くに残留騒音マイク104が設けられ、両マイク
102,104の間に相殺音を発生するラウドスピーカ
105が設けられている。
トの騒音を低減するダクト消音装置の概略ブロック図で
ある。同図において、空調ダクト101は左側から右側
に向かって空気が流れるように構成され、その空気の流
れにしたがって騒音も空調ダクト101を伝搬する。空
調ダクト101には参照騒音マイク102と、排気口1
03近くに残留騒音マイク104が設けられ、両マイク
102,104の間に相殺音を発生するラウドスピーカ
105が設けられている。
【0004】このダクト消音装置では、参照騒音マイク
102で検出される参照音が相殺音と干渉して、残留音
となり、下流側マイク104から検出された残留騒音信
号により残留騒音が最小となるようにANC制御部10
6のフィルタ係数を逐次更新することにより、ラウドス
ピーカ105から放射される相殺音を変化させ、騒音を
低減する。
102で検出される参照音が相殺音と干渉して、残留音
となり、下流側マイク104から検出された残留騒音信
号により残留騒音が最小となるようにANC制御部10
6のフィルタ係数を逐次更新することにより、ラウドス
ピーカ105から放射される相殺音を変化させ、騒音を
低減する。
【0005】一方、近年、環境に優しい製品の開発が要
望され、エンジン発電機などおいて、騒音を低減するた
めにエンジンを防音ケースに収容する形態のものが好ま
れるようになっている。上記環境問題の高まりを考慮す
ると、上記ANCを包囲型エンジンに適用して騒音を低
減することが考えられる。
望され、エンジン発電機などおいて、騒音を低減するた
めにエンジンを防音ケースに収容する形態のものが好ま
れるようになっている。上記環境問題の高まりを考慮す
ると、上記ANCを包囲型エンジンに適用して騒音を低
減することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動
車、船室のキャビンなどの閉空間において、ANCを適
用した構成例、マフラの排気音を低減する装置などが提
案されているが、ANCを包囲型エンジンに適用して騒
音を低減する効果的な装置構成は開示されていないのが
現状である。また、実際に騒音を低減するANC処理を
行う前に、前記図9で説明すれば、空調ダクト101の
電気音響特性、特に参照騒音マイク102とラウドスピ
ーカ105の電気音響特性、残留騒音マイク104とラ
ウドスピーカ105の電気音響特性をそれぞれ求めてお
くことが必要になる。
車、船室のキャビンなどの閉空間において、ANCを適
用した構成例、マフラの排気音を低減する装置などが提
案されているが、ANCを包囲型エンジンに適用して騒
音を低減する効果的な装置構成は開示されていないのが
現状である。また、実際に騒音を低減するANC処理を
行う前に、前記図9で説明すれば、空調ダクト101の
電気音響特性、特に参照騒音マイク102とラウドスピ
ーカ105の電気音響特性、残留騒音マイク104とラ
ウドスピーカ105の電気音響特性をそれぞれ求めてお
くことが必要になる。
【0007】また、従来の包囲型エンジンにおいては、
エンジンの排気音を低減するように吸音材をマフラのシ
ャーシ周囲に設ける構成が取られているが、低周波域の
音についてはマフラの容積を大きくしなければ低減効果
がないため、コンパクトな包囲型エンジンを求める上で
の障害となっている。さらに、エンジン回転数の変化な
どによってマフラ温度が変化することにより、マフラの
シャーシ周囲から放射される騒音(以下、マフラ透過騒
音と称する)も変動するので、マフラ透過騒音、エンジ
ン騒音を含めてANC処理により消音しようとすると、
ANC処理プロセッサも高速なものが要求され製造コス
トが上昇する問題がある。
エンジンの排気音を低減するように吸音材をマフラのシ
ャーシ周囲に設ける構成が取られているが、低周波域の
音についてはマフラの容積を大きくしなければ低減効果
がないため、コンパクトな包囲型エンジンを求める上で
の障害となっている。さらに、エンジン回転数の変化な
どによってマフラ温度が変化することにより、マフラの
シャーシ周囲から放射される騒音(以下、マフラ透過騒
音と称する)も変動するので、マフラ透過騒音、エンジ
ン騒音を含めてANC処理により消音しようとすると、
ANC処理プロセッサも高速なものが要求され製造コス
トが上昇する問題がある。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、包囲型エンジンにおいて、簡単な構成で騒
音低減システムの追従性の向上、騒音低減の向上を図れ
る包囲型エンジンの騒音低減装置を提供することを目的
としている。また、本発明の第2の目的として、ANC
を包囲型エンジンに適用した場合に、消音効果を向上で
きる包囲型エンジンの騒音低減装置の具体的構成を提供
することがある。
ものであり、包囲型エンジンにおいて、簡単な構成で騒
音低減システムの追従性の向上、騒音低減の向上を図れ
る包囲型エンジンの騒音低減装置を提供することを目的
としている。また、本発明の第2の目的として、ANC
を包囲型エンジンに適用した場合に、消音効果を向上で
きる包囲型エンジンの騒音低減装置の具体的構成を提供
することがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置は防音
壁でエンジンを包囲し、防音壁の所定位置に外気取り入
れ口と最終排出口とを設け、外気取り入れ口から外気を
取り入れて、最終排出口から換気風を排気する通風部を
設け、通風部内においてエンジンより最終排出口側にエ
ンジンの熱気を吸い出す吸い出しファンを設け、通風部
の所定位置にエンジン音およびファン風切り音を含む騒
音を検出する参照騒音検出手段を設け、通風部の最終排
出口近くに残留騒音検出手段を設け、参照騒音検出手段
が配設された通風部位置より下流側で、残留騒音検出手
段が配設された通風部位置より上流側の所定位置に相殺
音発生手段を設け、少なくとも相殺音発生手段と残留騒
音検出手段の間の電気音響特性を含む通風部の電気音響
特性を白色ノイズにより求めるシステム同定手段を設
け、参照騒音検出手段の参照騒音信号と残留騒音検出手
段の残留騒音信号とを検出し、それらの騒音信号に基づ
いて相殺音を発生させるための特性形成用フィルタとし
ての適応デジタルフィルタのフィルタ係数値を所定演算
式に基づいて演算するとともに、そのフィルタ係数値を
残留騒音のエネルギーが最小となるように逐次補正し
て、最終排出口の騒音を打ち消す相殺音を相殺音発生手
段から発生させるANC処理手段を設けたことを特徴と
する。なお、白色ノイズはある周波数域内における全て
の周波数成分が含まれているようなノイズをいい、M系
列ランダムノイズも含んでいる。
めの、請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置は防音
壁でエンジンを包囲し、防音壁の所定位置に外気取り入
れ口と最終排出口とを設け、外気取り入れ口から外気を
取り入れて、最終排出口から換気風を排気する通風部を
設け、通風部内においてエンジンより最終排出口側にエ
ンジンの熱気を吸い出す吸い出しファンを設け、通風部
の所定位置にエンジン音およびファン風切り音を含む騒
音を検出する参照騒音検出手段を設け、通風部の最終排
出口近くに残留騒音検出手段を設け、参照騒音検出手段
が配設された通風部位置より下流側で、残留騒音検出手
段が配設された通風部位置より上流側の所定位置に相殺
音発生手段を設け、少なくとも相殺音発生手段と残留騒
音検出手段の間の電気音響特性を含む通風部の電気音響
特性を白色ノイズにより求めるシステム同定手段を設
け、参照騒音検出手段の参照騒音信号と残留騒音検出手
段の残留騒音信号とを検出し、それらの騒音信号に基づ
いて相殺音を発生させるための特性形成用フィルタとし
ての適応デジタルフィルタのフィルタ係数値を所定演算
式に基づいて演算するとともに、そのフィルタ係数値を
残留騒音のエネルギーが最小となるように逐次補正し
て、最終排出口の騒音を打ち消す相殺音を相殺音発生手
段から発生させるANC処理手段を設けたことを特徴と
する。なお、白色ノイズはある周波数域内における全て
の周波数成分が含まれているようなノイズをいい、M系
列ランダムノイズも含んでいる。
【0010】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
は、吸い出しファンより下流側で、吸い出しファンによ
る吸い出し風が吹き付ける通風部の位置にエンジンのマ
フラを配設し、参照騒音検出手段を少なくともエンジン
音、ファン風切り音、マフラ透過騒音が検出できる通風
部位置に配設したことを特徴とする。請求項3の包囲型
エンジンの騒音低減装置は、エンジンを密閉された包囲
体内に収容し、包囲体の所定箇所に吸気口と排気口を設
け、包囲体内部の熱気を排気口に向けて排気する吸い出
しファンを包囲体内に設け、包囲体の周囲に排気口に連
通するダクト部を形成し、そのダクト部内に少なくとも
相殺音発生手段、残留騒音検出手段を設けたことを特徴
とする。なお、必要に応じて、ダクト部内に参照騒音検
出手段を設け、システム同定手段、ANC処理手段もダ
クト部に付設することもできる。
は、吸い出しファンより下流側で、吸い出しファンによ
る吸い出し風が吹き付ける通風部の位置にエンジンのマ
フラを配設し、参照騒音検出手段を少なくともエンジン
音、ファン風切り音、マフラ透過騒音が検出できる通風
部位置に配設したことを特徴とする。請求項3の包囲型
エンジンの騒音低減装置は、エンジンを密閉された包囲
体内に収容し、包囲体の所定箇所に吸気口と排気口を設
け、包囲体内部の熱気を排気口に向けて排気する吸い出
しファンを包囲体内に設け、包囲体の周囲に排気口に連
通するダクト部を形成し、そのダクト部内に少なくとも
相殺音発生手段、残留騒音検出手段を設けたことを特徴
とする。なお、必要に応じて、ダクト部内に参照騒音検
出手段を設け、システム同定手段、ANC処理手段もダ
クト部に付設することもできる。
【0011】
【作用】請求項1の騒音低減装置であれば、吸い出しフ
ァンを通風部内に設けることにより、排気側の最終排出
口と吸い出しファンが配設された位置との間に相殺音が
放出される領域を形成することができるので、ANC制
御を行なう上で効果的な構成とすることができる。ま
た、通風部の所定位置にエンジン音およびファン風切り
音を含む騒音を検出する参照騒音検出手段を設けること
により、エンジン音、ファン風切り音を消音することが
でき、包囲型エンジンにおける騒音の大きな比率を占め
るファン風切り音を消音でき、全体の騒音レベルを低減
することができる。
ァンを通風部内に設けることにより、排気側の最終排出
口と吸い出しファンが配設された位置との間に相殺音が
放出される領域を形成することができるので、ANC制
御を行なう上で効果的な構成とすることができる。ま
た、通風部の所定位置にエンジン音およびファン風切り
音を含む騒音を検出する参照騒音検出手段を設けること
により、エンジン音、ファン風切り音を消音することが
でき、包囲型エンジンにおける騒音の大きな比率を占め
るファン風切り音を消音でき、全体の騒音レベルを低減
することができる。
【0012】請求項2の騒音低減装置によれば、吸い出
しファンより下流側で、吸い出しファンによる吸い出し
風が吹き付ける通風部の位置にエンジンのマフラを配設
したことにより、マフラの温度変化を抑制して、マフラ
透過騒音の周波数変化域を狭くすることができ、ANC
処理において制御しやくすることができる。また、参照
騒音検出手段を少なくともエンジン音、ファン風切り
音、マフラ透過騒音が検出できる通風部位置に配設した
ことにより、エンジン音、ファン風切り音のみならず、
マフラ透過騒音も消音することができる。
しファンより下流側で、吸い出しファンによる吸い出し
風が吹き付ける通風部の位置にエンジンのマフラを配設
したことにより、マフラの温度変化を抑制して、マフラ
透過騒音の周波数変化域を狭くすることができ、ANC
処理において制御しやくすることができる。また、参照
騒音検出手段を少なくともエンジン音、ファン風切り
音、マフラ透過騒音が検出できる通風部位置に配設した
ことにより、エンジン音、ファン風切り音のみならず、
マフラ透過騒音も消音することができる。
【0013】請求項3の騒音低減装置であれば、包囲体
の内部構成にかかわらず電気音響特性の簡単なダクト部
の形状を適宜選択することができ、ANC制御が行いや
すくなる利点がある。また、従来の包囲型エンジンの排
気口にダクト部を付け加えるだけで、ANCによる騒音
低減効果を備えた包囲型エンジンとすることができる。
また、必要に応じて排気口からダクト部を取り外し、A
NC制御を行わないようにすることも可能である。
の内部構成にかかわらず電気音響特性の簡単なダクト部
の形状を適宜選択することができ、ANC制御が行いや
すくなる利点がある。また、従来の包囲型エンジンの排
気口にダクト部を付け加えるだけで、ANCによる騒音
低減効果を備えた包囲型エンジンとすることができる。
また、必要に応じて排気口からダクト部を取り外し、A
NC制御を行わないようにすることも可能である。
【0014】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)通風部の所定位置にエンジン音およびファン風切
り音を含む騒音を検出する参照騒音検出手段を設けるこ
とにより、エンジン音、ファン風切り音を消音すること
ができ、全体の騒音レベルを低減することができる。 (ロ)通風部内においてエンジンより最終排出口側にエ
ンジンの熱気を吸い出す吸い出しファンを設けることに
より、排気側の最終排出口と吸い出しファンが配設され
た位置との間に相殺音が放出される領域を形成すること
ができ、ANC処理を行なう上で有利である。
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)通風部の所定位置にエンジン音およびファン風切
り音を含む騒音を検出する参照騒音検出手段を設けるこ
とにより、エンジン音、ファン風切り音を消音すること
ができ、全体の騒音レベルを低減することができる。 (ロ)通風部内においてエンジンより最終排出口側にエ
ンジンの熱気を吸い出す吸い出しファンを設けることに
より、排気側の最終排出口と吸い出しファンが配設され
た位置との間に相殺音が放出される領域を形成すること
ができ、ANC処理を行なう上で有利である。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の効果に加え
て、下記特有の効果を奏する。 (ハ)マフラを冷却風により冷却でき、マフラ透過騒音
の周波数変化域を狭くすることができ、ANC処理にお
いて制御しやくすることができる。 (ニ)エンジン音、ファン風切り音のみならず、マフラ
透過騒音も消音することができる。
て、下記特有の効果を奏する。 (ハ)マフラを冷却風により冷却でき、マフラ透過騒音
の周波数変化域を狭くすることができ、ANC処理にお
いて制御しやくすることができる。 (ニ)エンジン音、ファン風切り音のみならず、マフラ
透過騒音も消音することができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の効果に加え
て、下記特有の効果を奏する。 (ホ)包囲体の内部構成にかかわらず電気音響特性の簡
単なダクト部の形状を適宜選択することができ、ANC
制御が行いやすくなる。 (ヘ)従来の包囲型エンジンの排気口にダクト部を付け
加えるだけで、ANCによる騒音低減効果を備えた包囲
型エンジンとすることができ、従来からある包囲型エン
ジンの構成を代用でき、製造コストを低減することがで
きる。 (ト)騒音のレベルが問題となる環境のおいてのみ、ダ
クト部を設けてANCを行ない、包囲体の消音で十分な
場合は、必要に応じて排気口からダクト部を取り外しA
NC制御を行わないようにすることも可能となる。
て、下記特有の効果を奏する。 (ホ)包囲体の内部構成にかかわらず電気音響特性の簡
単なダクト部の形状を適宜選択することができ、ANC
制御が行いやすくなる。 (ヘ)従来の包囲型エンジンの排気口にダクト部を付け
加えるだけで、ANCによる騒音低減効果を備えた包囲
型エンジンとすることができ、従来からある包囲型エン
ジンの構成を代用でき、製造コストを低減することがで
きる。 (ト)騒音のレベルが問題となる環境のおいてのみ、ダ
クト部を設けてANCを行ない、包囲体の消音で十分な
場合は、必要に応じて排気口からダクト部を取り外しA
NC制御を行わないようにすることも可能となる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は本発明に係る包囲型エンジンの騒音低
減装置の一実施例を示す図であり図1(A)は包囲型エ
ンジン発電機の縦断面図、図1(B)は図1(A)のB
−B線横断面図である。
説明する。図1は本発明に係る包囲型エンジンの騒音低
減装置の一実施例を示す図であり図1(A)は包囲型エ
ンジン発電機の縦断面図、図1(B)は図1(A)のB
−B線横断面図である。
【0018】この包囲型エンジン発電機1は、防音ケー
ス2のほぼ中央部にディーゼルエンジン3を配設すると
ともに、図中右側に発電機4を配設してある。ディーゼ
ルエンジン3の上側および側面には区画壁5を設け、区
画壁5の左側面にラジエータ6を取り付けることによ
り、防音ケース2内をエンジン3と発電機4が収容され
るエンジン発電室7と、排風通路8と、側面空間9とに
区画している。
ス2のほぼ中央部にディーゼルエンジン3を配設すると
ともに、図中右側に発電機4を配設してある。ディーゼ
ルエンジン3の上側および側面には区画壁5を設け、区
画壁5の左側面にラジエータ6を取り付けることによ
り、防音ケース2内をエンジン3と発電機4が収容され
るエンジン発電室7と、排風通路8と、側面空間9とに
区画している。
【0019】排風通路8はラジエータ6に臨ませて設け
られた上昇通路8aと、防音ケース2の上壁2aに設け
られた排出口10と連通する排気通路8bとから構成さ
れている。ラジエータ6には吸い出し式のラジエータフ
ァン11が取り付けられ、ラジエータファン11はファ
ンベルトおよびプーリにより、エンジン3のクランク軸
に連動駆動される。ラジエータ6に臨む上昇通路8aに
は水平方向に延びる円筒状マフラ12が設けられ、ラジ
エータファン11の吸い出し風が円筒状マフラ12の側
面を通って排気通路8bに流れるように構成してある。
エンジンの排気ポートは側面空間9を迂回する排気管2
0aによりマフラ12に連通され、マフラ12からの排
気ガスは排気管20bにより防音ケース左壁を貫通して
外部に連通されている。
られた上昇通路8aと、防音ケース2の上壁2aに設け
られた排出口10と連通する排気通路8bとから構成さ
れている。ラジエータ6には吸い出し式のラジエータフ
ァン11が取り付けられ、ラジエータファン11はファ
ンベルトおよびプーリにより、エンジン3のクランク軸
に連動駆動される。ラジエータ6に臨む上昇通路8aに
は水平方向に延びる円筒状マフラ12が設けられ、ラジ
エータファン11の吸い出し風が円筒状マフラ12の側
面を通って排気通路8bに流れるように構成してある。
エンジンの排気ポートは側面空間9を迂回する排気管2
0aによりマフラ12に連通され、マフラ12からの排
気ガスは排気管20bにより防音ケース左壁を貫通して
外部に連通されている。
【0020】防音ケース2の上壁2a上には、ラジエー
タ6側に基端部を有し、反対側にダクト出口13aを有
する略長方形状のダクト13が固定され、排出口10上
方のダクト部分には、ダクト13を水平方向に2つの部
屋に区画する遮蔽壁14が設けられている。この遮蔽壁
14によって排出口10は約半分ぐらい覆われた状態に
なっている。
タ6側に基端部を有し、反対側にダクト出口13aを有
する略長方形状のダクト13が固定され、排出口10上
方のダクト部分には、ダクト13を水平方向に2つの部
屋に区画する遮蔽壁14が設けられている。この遮蔽壁
14によって排出口10は約半分ぐらい覆われた状態に
なっている。
【0021】遮蔽壁14によって区画された上側の部屋
(上部ダクト室15と称する)にはスピーカ面をダクト
出口13aに向けて指向性のあるラウドスピーカ16が
配設されている。また、下側の部屋(下部ダクト室17
と称する)は上昇通路8a、排気通路8bを経た冷却風
がダクト出口13a方向に導く機能を有している。ラウ
ドスピーカ16は着脱自在に交換できるようにユニット
ケース18に囲まれており、上部ダクト室15と隙間な
く嵌合することにより、ラウドスピーカ16のダクト1
3への取り付けが簡単に行えるようになっている。ま
た、ダクト出口13a近くの所定位置には、ダクト出口
13a付近の残留騒音を検出する残留騒音マイク19が
配設されている。
(上部ダクト室15と称する)にはスピーカ面をダクト
出口13aに向けて指向性のあるラウドスピーカ16が
配設されている。また、下側の部屋(下部ダクト室17
と称する)は上昇通路8a、排気通路8bを経た冷却風
がダクト出口13a方向に導く機能を有している。ラウ
ドスピーカ16は着脱自在に交換できるようにユニット
ケース18に囲まれており、上部ダクト室15と隙間な
く嵌合することにより、ラウドスピーカ16のダクト1
3への取り付けが簡単に行えるようになっている。ま
た、ダクト出口13a近くの所定位置には、ダクト出口
13a付近の残留騒音を検出する残留騒音マイク19が
配設されている。
【0022】また、マフラ12より下流側の上昇通路8
a内には参照騒音マイク22が設けられ、エンジン騒
音、ラジエータファン11の風切り音、マフラ透過騒音
が混在した状態の参照騒音を検出し、ANCコントロー
ラ23に入力するようになっている。一方、防音ケース
2の発電機4側の側壁2bには、防音ケース2内を換気
する外気を吸入する吸気口24が設けてあり、発電機4
の上方には区画壁5に支持された燃料タンク25が設け
てある。
a内には参照騒音マイク22が設けられ、エンジン騒
音、ラジエータファン11の風切り音、マフラ透過騒音
が混在した状態の参照騒音を検出し、ANCコントロー
ラ23に入力するようになっている。一方、防音ケース
2の発電機4側の側壁2bには、防音ケース2内を換気
する外気を吸入する吸気口24が設けてあり、発電機4
の上方には区画壁5に支持された燃料タンク25が設け
てある。
【0023】なお、吸気口24から、発電室7の上部、
排風通路8、ダクト13を経てダクト口13aに至る風
路が通風部21を構成する。また、燃料タンク25の燃
料供給口26は図1において紙面手前側の防音ケース2
の上部に設けられている。エンジン発電室7の略中央部
位置にはエアクリーナ27が配設され、吸気口24から
吸入された外気を吸気管により吸気ポートに供給する。
排風通路8、ダクト13を経てダクト口13aに至る風
路が通風部21を構成する。また、燃料タンク25の燃
料供給口26は図1において紙面手前側の防音ケース2
の上部に設けられている。エンジン発電室7の略中央部
位置にはエアクリーナ27が配設され、吸気口24から
吸入された外気を吸気管により吸気ポートに供給する。
【0024】騒音低減装置は、図2に示すように参照騒
音マイク22、指向性のあるラウドスピーカ16、残留
騒音マイク19、およびANCコントローラ23とから
構成されており、ANCコントローラ23は図1(A)
に示すように防音ケース2の下部位置にエンジンの熱の
影響を受けないように防熱部材28に囲まれて配設され
ている。
音マイク22、指向性のあるラウドスピーカ16、残留
騒音マイク19、およびANCコントローラ23とから
構成されており、ANCコントローラ23は図1(A)
に示すように防音ケース2の下部位置にエンジンの熱の
影響を受けないように防熱部材28に囲まれて配設され
ている。
【0025】図2はシステム同定処理時においてANC
コントローラ23内にソフト的に構成されるシステム同
定部31の構成を示すブロック図である。システム同定
部31は、ソフト的な演算によりM系列のランダムノイ
ズを生成するランダムノイズ発振部32と、「修正学習
同定法」に基づいて常に最大の消音量が得られるように
残留騒音信号に従って、適応デジタルフィルタ33のフ
ィルタ係数を刻々更新する修正学習部34とを含んで構
成している。なお、適応デジタルフィルタ33からのア
ンチノイズ信号を増幅するアンプ部、参照騒音マイク2
2、残留騒音マイク19からの信号をアナログデジタル
変換するA/D変換部などは省略して図示している。修
正学習同定法は、下記数1,数2に示す数式で演算され
るアルゴリズムである。
コントローラ23内にソフト的に構成されるシステム同
定部31の構成を示すブロック図である。システム同定
部31は、ソフト的な演算によりM系列のランダムノイ
ズを生成するランダムノイズ発振部32と、「修正学習
同定法」に基づいて常に最大の消音量が得られるように
残留騒音信号に従って、適応デジタルフィルタ33のフ
ィルタ係数を刻々更新する修正学習部34とを含んで構
成している。なお、適応デジタルフィルタ33からのア
ンチノイズ信号を増幅するアンプ部、参照騒音マイク2
2、残留騒音マイク19からの信号をアナログデジタル
変換するA/D変換部などは省略して図示している。修
正学習同定法は、下記数1,数2に示す数式で演算され
るアルゴリズムである。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】但し、 Wn:適応フィルタ係数(W[0],W[1],…,W
[L]) Xn:参照騒音信号(X[n],X[n−1],…,X
[n−L]) en:残留騒音信号 n:離散時間 a,μ:収束係数 L:フィルタ次数 σn2:フィルタ入力の平方和 である。
[L]) Xn:参照騒音信号(X[n],X[n−1],…,X
[n−L]) en:残留騒音信号 n:離散時間 a,μ:収束係数 L:フィルタ次数 σn2:フィルタ入力の平方和 である。
【0029】図3はANC処理時においてANCコント
ローラ23内にソフト的に構成されるANC処理部37
の構成を示すブロック図である。ANC処理部37は、
制御音となる逆位相波形の生成を行う適応デジタルフィ
ルタ38と、LMS制御部39と、参照騒音マイク22
とラウドスピーカ16間の補償フィルタ40と、残留騒
音マイク19とラウドスピーカ16間の補償フィルタ4
1とを含んで構成されている。システム同定によって決
定した電気音響特性Bが補償フィルタ40の固定値とな
り、電気音響特性Cが補償フィルタ41の固定値とな
る。なお、LMS制御部39は適応デジタルフィルタ3
8の演算補正を行う。LMS法は、下記数3に示す数式
で演算されるアルゴリズムである。
ローラ23内にソフト的に構成されるANC処理部37
の構成を示すブロック図である。ANC処理部37は、
制御音となる逆位相波形の生成を行う適応デジタルフィ
ルタ38と、LMS制御部39と、参照騒音マイク22
とラウドスピーカ16間の補償フィルタ40と、残留騒
音マイク19とラウドスピーカ16間の補償フィルタ4
1とを含んで構成されている。システム同定によって決
定した電気音響特性Bが補償フィルタ40の固定値とな
り、電気音響特性Cが補償フィルタ41の固定値とな
る。なお、LMS制御部39は適応デジタルフィルタ3
8の演算補正を行う。LMS法は、下記数3に示す数式
で演算されるアルゴリズムである。
【0030】
【数3】
【0031】上記包囲型エンジンの騒音低減装置の作用
について図1〜図3および以下に示すフローチャートに
基づいて説明する。まず、図4に示す基本的フローチャ
ートについて、ステップSP1において修正学習法に基
づくシステム同定部31によりシステム同定を行い、ス
テップSP2においてLMS法に基づくANC処理部3
7により実際の音を消すANC処理を行う。
について図1〜図3および以下に示すフローチャートに
基づいて説明する。まず、図4に示す基本的フローチャ
ートについて、ステップSP1において修正学習法に基
づくシステム同定部31によりシステム同定を行い、ス
テップSP2においてLMS法に基づくANC処理部3
7により実際の音を消すANC処理を行う。
【0032】図5は図4におけるステップSP1に示す
システム同定処理を説明するためのフローチャートであ
り、まず、ステップSP1aにおいてANCコントロー
ラ23内にソフト的にシステム同定部31を生成(初期
設定)し、ステップSP1bにおいてM系列ランダムノ
イズ発生の為の演算を行うことによりM系列ランダムノ
イズをラウドスピーカ16から発生させ、ステップSP
1cにおいて図2における電気音響特性Cに対応するフ
ィルタ値を修正学習同定法により求め、ステップSP1
dにおいて<C>フィルタが収束したか否かを判別し、
収束していないと判別した場合はステップSP1bのM
系列ランダムノイズを発生させることを続け、収束して
いると判別された場合はステップSP1eへ進む。ステ
ップSP1eでもM系列ランダムノイズをラウドスピー
カ16から発生させ、ステップSP1fにおいて図2に
おける電気音響特性Bに対応するフィルタ値を修正学習
同定法により求め、ステップSP1gにおいて<B>フ
ィルタが収束したか否かを判別し、収束していないと判
別した場合はステップSP1eのM系列ランダムノイズ
を発生させることを続け、収束していると判別された場
合はシステム同定処理を終了して、ANC処理へ移行す
る。なお、ステップSP1cおよびステップSP1dに
おいて修正学習同定法を採用するのは、LMS法に比べ
て修正学習同定法が収束が速く、システム同定処理を短
時間で行えるからである。また、図5に示すフローチャ
ートにおいて<C>フィルタを収束させてから、<B>
フィルタを収束させる方法を採用しているが、処理速度
の速いプロセッサを使用すれば、同じM系列ランダムノ
イズで<C>フィルタ、<B>フィルタをともに収束演
算することも可能である。
システム同定処理を説明するためのフローチャートであ
り、まず、ステップSP1aにおいてANCコントロー
ラ23内にソフト的にシステム同定部31を生成(初期
設定)し、ステップSP1bにおいてM系列ランダムノ
イズ発生の為の演算を行うことによりM系列ランダムノ
イズをラウドスピーカ16から発生させ、ステップSP
1cにおいて図2における電気音響特性Cに対応するフ
ィルタ値を修正学習同定法により求め、ステップSP1
dにおいて<C>フィルタが収束したか否かを判別し、
収束していないと判別した場合はステップSP1bのM
系列ランダムノイズを発生させることを続け、収束して
いると判別された場合はステップSP1eへ進む。ステ
ップSP1eでもM系列ランダムノイズをラウドスピー
カ16から発生させ、ステップSP1fにおいて図2に
おける電気音響特性Bに対応するフィルタ値を修正学習
同定法により求め、ステップSP1gにおいて<B>フ
ィルタが収束したか否かを判別し、収束していないと判
別した場合はステップSP1eのM系列ランダムノイズ
を発生させることを続け、収束していると判別された場
合はシステム同定処理を終了して、ANC処理へ移行す
る。なお、ステップSP1cおよびステップSP1dに
おいて修正学習同定法を採用するのは、LMS法に比べ
て修正学習同定法が収束が速く、システム同定処理を短
時間で行えるからである。また、図5に示すフローチャ
ートにおいて<C>フィルタを収束させてから、<B>
フィルタを収束させる方法を採用しているが、処理速度
の速いプロセッサを使用すれば、同じM系列ランダムノ
イズで<C>フィルタ、<B>フィルタをともに収束演
算することも可能である。
【0033】図6は図4におけるステップSP2に示す
ANC処理の詳細を説明するためのフローチャートであ
り、まず、ステップSP2aにおいてANCコントロー
ラ23内にソフト的にANC処理部37を生成(初期設
定)し、ステップSP2bにおいて参照騒音マイク22
から参照信号Xn、残留騒音マイク19から残留騒音信
号enを入力し、ステップSP2cにおいてシステム同
定処理により得られたフィルタ値Cを固定フィルタ値と
してLMS法によって補償フィルタ<C>の演算を行
い、ステップSP2dにおいてシステム同定処理により
得られたフィルタ値Bを固定フィルタ値としてLMS法
によって補償フィルタ<B>の演算を行い、ステップS
P2eにおいてLMS法に基づいて適応フィルタ係数W
を演算し、ステップSP2fにおいてLMS法に基づい
て適応フィルタのフィルタ係数を最適値に補正し、ステ
ップSP2gにおいてラウドスピーカ16から相殺音を
発生させてステップSP2bに戻る。なお、ステップS
P2eにおいてLMS法を採用するのは、修正学習同定
法に比べてLMS法が演算が簡単であり、適応フィルタ
の次数を拡大でき、騒音低減性能を向上させることがで
きるからである。
ANC処理の詳細を説明するためのフローチャートであ
り、まず、ステップSP2aにおいてANCコントロー
ラ23内にソフト的にANC処理部37を生成(初期設
定)し、ステップSP2bにおいて参照騒音マイク22
から参照信号Xn、残留騒音マイク19から残留騒音信
号enを入力し、ステップSP2cにおいてシステム同
定処理により得られたフィルタ値Cを固定フィルタ値と
してLMS法によって補償フィルタ<C>の演算を行
い、ステップSP2dにおいてシステム同定処理により
得られたフィルタ値Bを固定フィルタ値としてLMS法
によって補償フィルタ<B>の演算を行い、ステップS
P2eにおいてLMS法に基づいて適応フィルタ係数W
を演算し、ステップSP2fにおいてLMS法に基づい
て適応フィルタのフィルタ係数を最適値に補正し、ステ
ップSP2gにおいてラウドスピーカ16から相殺音を
発生させてステップSP2bに戻る。なお、ステップS
P2eにおいてLMS法を採用するのは、修正学習同定
法に比べてLMS法が演算が簡単であり、適応フィルタ
の次数を拡大でき、騒音低減性能を向上させることがで
きるからである。
【0034】さらに、本実施例の騒音低減装置の作用に
ついて具体的に説明する。まず、システム同定処理につ
いて説明する。図7は白色ノイズを示した図であり、横
軸に周波数、縦軸にパワーを取っている。白色ノイズは
ある周波数域内における全ての周波数の出力が含まれて
いるような騒音であり、そのようなものとしてはM系列
ランダムノイズが例示できる。なお、本実施例において
システム同定を行える騒音ならば、演算によって求める
M系列ランダムノイズ以外の騒音を用いてもよい。
ついて具体的に説明する。まず、システム同定処理につ
いて説明する。図7は白色ノイズを示した図であり、横
軸に周波数、縦軸にパワーを取っている。白色ノイズは
ある周波数域内における全ての周波数の出力が含まれて
いるような騒音であり、そのようなものとしてはM系列
ランダムノイズが例示できる。なお、本実施例において
システム同定を行える騒音ならば、演算によって求める
M系列ランダムノイズ以外の騒音を用いてもよい。
【0035】次にANC処理について説明する。エンジ
ンが始動すると、ラジエータファン11も回転して図1
において符号Mで示す冷却風が発生する。また参照騒音
マイク22からエンジン音、マフラ透過騒音、ファンの
風切り音などを含んだ参照騒音信号を得るとともに、残
留騒音マイク19から残留騒音信号を得る。そして、ラ
ウドスピーカ16から相殺音を発生させて、エンジン
音、マフラ透過騒音、ファンの風切り音を含んだ全ての
騒音をダクト13において低減させる。
ンが始動すると、ラジエータファン11も回転して図1
において符号Mで示す冷却風が発生する。また参照騒音
マイク22からエンジン音、マフラ透過騒音、ファンの
風切り音などを含んだ参照騒音信号を得るとともに、残
留騒音マイク19から残留騒音信号を得る。そして、ラ
ウドスピーカ16から相殺音を発生させて、エンジン
音、マフラ透過騒音、ファンの風切り音を含んだ全ての
騒音をダクト13において低減させる。
【0036】ここで、図1に示すように、参照騒音マイ
ク22を冷却風の流れにおいて円筒状マフラ12、ラジ
エータファン6より下流側に位置させているので、エン
ジン騒音のみならず、マフラ透過騒音、ラジエータファ
ン11の風切り音をも検出でき、マフラ透過騒音、ラジ
エータファン11の風切り音もラウドスピーカ16で消
音することができる。さらに、円筒状マフラ12がラジ
エータファン11の下流側で、吸い出し風放出面に対向
する位置に設けられているので、円筒状マフラ12の上
下側面を冷却風が流れ、マフラ12を冷却することがで
きる。このマフラ12の冷却によりマフラ透過騒音の周
波数変化幅が小さくなり、ANC制御において消音しや
すくなる利点がある。
ク22を冷却風の流れにおいて円筒状マフラ12、ラジ
エータファン6より下流側に位置させているので、エン
ジン騒音のみならず、マフラ透過騒音、ラジエータファ
ン11の風切り音をも検出でき、マフラ透過騒音、ラジ
エータファン11の風切り音もラウドスピーカ16で消
音することができる。さらに、円筒状マフラ12がラジ
エータファン11の下流側で、吸い出し風放出面に対向
する位置に設けられているので、円筒状マフラ12の上
下側面を冷却風が流れ、マフラ12を冷却することがで
きる。このマフラ12の冷却によりマフラ透過騒音の周
波数変化幅が小さくなり、ANC制御において消音しや
すくなる利点がある。
【0037】また、マフラ12をエンジン発電室7に設
けず、上昇通路8aに設けたことにより、エンジン発電
室7の温度上昇を抑制することができる。さらに、エン
ジン発電室7内に収容されたエンジン3、発電機4、ラ
ジエータファン11は2重の防音壁によって包囲されて
いることになるので、騒音が外部に漏れるのを低減する
ことができるとともに、防音壁で低減しきれない低周波
領域の騒音が漏れやすい排出口10において、その低周
波領域の騒音をANCにより低減することができる。ま
た、排出口10からの漏れる騒音を消音するダクト13
が防音ケース2の上壁2a上に設けられているので、エ
ンジン発電機の幅方向をコンパクトにできるという利点
がある。
けず、上昇通路8aに設けたことにより、エンジン発電
室7の温度上昇を抑制することができる。さらに、エン
ジン発電室7内に収容されたエンジン3、発電機4、ラ
ジエータファン11は2重の防音壁によって包囲されて
いることになるので、騒音が外部に漏れるのを低減する
ことができるとともに、防音壁で低減しきれない低周波
領域の騒音が漏れやすい排出口10において、その低周
波領域の騒音をANCにより低減することができる。ま
た、排出口10からの漏れる騒音を消音するダクト13
が防音ケース2の上壁2a上に設けられているので、エ
ンジン発電機の幅方向をコンパクトにできるという利点
がある。
【0038】また、図1に示すように遮蔽壁14を設
け、指向性のラウドスピーカ16を採用し、ラウドスピ
ーカ16からの音が参照騒音マイク22に入りにくいよ
うに構成しているので、補償フィルタ40の演算量を極
めて少なくすること、あるいは省略することができ、そ
れによる適応フィルタの段数の拡張が可能となり、消音
における適応速度、およびその消音性能を高めることが
できる。さらに、この実施例の構成であると、防音ケー
ス2とは別にダクト13の形状を電気音響特性の簡単な
形状に適宜選定することができ、ANC制御が行いやす
くなる。また、防音ケース2にエンジン3が収容された
従来の包囲型エンジンの排気口にダクト13を付け加え
るだけで、ANCによる騒音低減効果を備えた包囲型エ
ンジンとすることができるので、従来からある包囲型エ
ンジンの構成を代用でき、製造コストを低減することが
できる。
け、指向性のラウドスピーカ16を採用し、ラウドスピ
ーカ16からの音が参照騒音マイク22に入りにくいよ
うに構成しているので、補償フィルタ40の演算量を極
めて少なくすること、あるいは省略することができ、そ
れによる適応フィルタの段数の拡張が可能となり、消音
における適応速度、およびその消音性能を高めることが
できる。さらに、この実施例の構成であると、防音ケー
ス2とは別にダクト13の形状を電気音響特性の簡単な
形状に適宜選定することができ、ANC制御が行いやす
くなる。また、防音ケース2にエンジン3が収容された
従来の包囲型エンジンの排気口にダクト13を付け加え
るだけで、ANCによる騒音低減効果を備えた包囲型エ
ンジンとすることができるので、従来からある包囲型エ
ンジンの構成を代用でき、製造コストを低減することが
できる。
【0039】なお、必要に応じて図1の構成に加えて、
ダクト13内位置で、排出口10近くに参照騒音マイク
22を設けるとともに、ANCコントローラ23もダク
ト13に付設することにより、ANCユニットをダクト
13に一体化することができる。そして、ダクト13を
防音ケース2に着脱自在に取り付けることができるよう
に構成することにより、ANCによる騒音低減を選択で
きる構成とすることができる。
ダクト13内位置で、排出口10近くに参照騒音マイク
22を設けるとともに、ANCコントローラ23もダク
ト13に付設することにより、ANCユニットをダクト
13に一体化することができる。そして、ダクト13を
防音ケース2に着脱自在に取り付けることができるよう
に構成することにより、ANCによる騒音低減を選択で
きる構成とすることができる。
【0040】
【実施例4】図8はこの発明の第4実施例を示す図であ
り、図8(A)は包囲型エンジン発電機の騒音低減装置
の構成を示す概略縦断面図、図8(B)は左側面図、図
8(C)は排風ダクトケースを取り外した状態の右側面
図である。この第2実施例が前記第1実施例と比べて特
徴的な点は、包囲型エンジンの構造を変えた点にある。
り、図8(A)は包囲型エンジン発電機の騒音低減装置
の構成を示す概略縦断面図、図8(B)は左側面図、図
8(C)は排風ダクトケースを取り外した状態の右側面
図である。この第2実施例が前記第1実施例と比べて特
徴的な点は、包囲型エンジンの構造を変えた点にある。
【0041】この包囲型エンジン発電機51は、直方体
形状の6つの防音壁で構成された防音ケース2の図中右
側にディーゼルエンジン3を配設するとともに、図中左
側にエンジン発電機4を配設してある。また、右側防音
壁2bの略中央位置に排出口10を開口し、左側防音壁
2cの下部位置に吸気口24を開口している。
形状の6つの防音壁で構成された防音ケース2の図中右
側にディーゼルエンジン3を配設するとともに、図中左
側にエンジン発電機4を配設してある。また、右側防音
壁2bの略中央位置に排出口10を開口し、左側防音壁
2cの下部位置に吸気口24を開口している。
【0042】右側防音壁2bには排出口10を上側から
覆うように排風口52を備えた導風板53が取り付けら
れ、さらにその導風板53を収容するように排風ダクト
ケース54が右側防音壁2bに取り付けられている。排
風ダクトケース54の右側上部には、ダクト出口55が
設けられ、そのダクト出口55に所定の排気面積を有す
る金網が張設されている。導風板53内には水平方向に
延びる円筒状マフラ12が設けられており、エンジン3
の吸気ポートとマフラ12とを第1排気管20aにより
連通するとともに、マフラ12を経た排気ガスは第2排
気管20bにより排風ダクトケース34側面から外部へ
放出されるようになっている。なお、吸気口24にも所
定の排気面積を有する金網が張設されている。
覆うように排風口52を備えた導風板53が取り付けら
れ、さらにその導風板53を収容するように排風ダクト
ケース54が右側防音壁2bに取り付けられている。排
風ダクトケース54の右側上部には、ダクト出口55が
設けられ、そのダクト出口55に所定の排気面積を有す
る金網が張設されている。導風板53内には水平方向に
延びる円筒状マフラ12が設けられており、エンジン3
の吸気ポートとマフラ12とを第1排気管20aにより
連通するとともに、マフラ12を経た排気ガスは第2排
気管20bにより排風ダクトケース34側面から外部へ
放出されるようになっている。なお、吸気口24にも所
定の排気面積を有する金網が張設されている。
【0043】ラジエータ6は排出口10に臨ませて配設
されており、ラジエータ6にはファンベルトによりクラ
ンク軸と連動駆動されるラジエータファン11が取り付
けられている。このラジエータファン11は防音ケース
2内の空気を吸い出す形のファンとなっている。また、
エンジン3の上方には吸気管に連通するエアクリーナ2
7を設けている。
されており、ラジエータ6にはファンベルトによりクラ
ンク軸と連動駆動されるラジエータファン11が取り付
けられている。このラジエータファン11は防音ケース
2内の空気を吸い出す形のファンとなっている。また、
エンジン3の上方には吸気管に連通するエアクリーナ2
7を設けている。
【0044】この実施例に係る包囲型エンジン発電機5
1は、ダクト出口55からの騒音を低減する排気側騒音
低減装置を備えている。排気側騒音低減装置は、円筒状
マフラ12より下流側で、導風板53に囲まれた空間で
ある排気導風室56内に設けられた参照騒音マイク22
と、排風ダクトケース54内で防音壁2bの上部位置に
設けられたラウドスピーカ16と、ダクト出口55上側
の端部位置に設けられた残留騒音マイク19と、ANC
コントローラ(図示せず)とから構成されている。
1は、ダクト出口55からの騒音を低減する排気側騒音
低減装置を備えている。排気側騒音低減装置は、円筒状
マフラ12より下流側で、導風板53に囲まれた空間で
ある排気導風室56内に設けられた参照騒音マイク22
と、排風ダクトケース54内で防音壁2bの上部位置に
設けられたラウドスピーカ16と、ダクト出口55上側
の端部位置に設けられた残留騒音マイク19と、ANC
コントローラ(図示せず)とから構成されている。
【0045】なお、エンジン3と発電機4は防音ケース
2の底壁2dの所定箇所に配設された防振ゴム57を介
して防音ケース2内に収容されているので、エンジン3
および発電機4の振動が防音ケース2に伝わることが軽
減されている。また、防音ケース2内左上部の吸気口2
4を塞がない位置には燃料タンク25が配設され、防音
ケース上壁2aに設けられた燃料供給口26から燃料を
供給できるようになっている。
2の底壁2dの所定箇所に配設された防振ゴム57を介
して防音ケース2内に収容されているので、エンジン3
および発電機4の振動が防音ケース2に伝わることが軽
減されている。また、防音ケース2内左上部の吸気口2
4を塞がない位置には燃料タンク25が配設され、防音
ケース上壁2aに設けられた燃料供給口26から燃料を
供給できるようになっている。
【0046】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。前記第1実施例と同じように
してシステム同定処理を行い、補償フィルタ<C>、補
償フィルタ<B>を同定した後、実際のANC処理が行
われる。エンジン発電機51のエンジン3が運転され、
発電が開始されると、エンジンのクランク軸に連動する
ラジエータファン11が駆動して吸気口24から外気が
吸入される。吸入された外気は防音ケース2を流れ、発
電機4およびエンジン3を冷却した後、排風ダクトケー
ス54内の排気導風室56、排気上昇風路58を流れ、
ダクト出口55から排風される(図中矢印M参照)。な
お、この換気風の流れる風路が通風部21を構成する。
の作用について説明する。前記第1実施例と同じように
してシステム同定処理を行い、補償フィルタ<C>、補
償フィルタ<B>を同定した後、実際のANC処理が行
われる。エンジン発電機51のエンジン3が運転され、
発電が開始されると、エンジンのクランク軸に連動する
ラジエータファン11が駆動して吸気口24から外気が
吸入される。吸入された外気は防音ケース2を流れ、発
電機4およびエンジン3を冷却した後、排風ダクトケー
ス54内の排気導風室56、排気上昇風路58を流れ、
ダクト出口55から排風される(図中矢印M参照)。な
お、この換気風の流れる風路が通風部21を構成する。
【0047】エンジン3の運転が始まると、排気ANC
コントローラ23は参照騒音マイクより、エンジン音、
ファン風切り音、マフラ透過騒音が混在された騒音を排
気導風室56において検出し、残留騒音マイク19は残
留騒音を検出して、ANCコントローラが参照騒音信
号、残留騒音信号に基づいてダクト出口55の騒音が最
小になるように、ラウドスピーカ16を駆動して相殺音
を発生させる。
コントローラ23は参照騒音マイクより、エンジン音、
ファン風切り音、マフラ透過騒音が混在された騒音を排
気導風室56において検出し、残留騒音マイク19は残
留騒音を検出して、ANCコントローラが参照騒音信
号、残留騒音信号に基づいてダクト出口55の騒音が最
小になるように、ラウドスピーカ16を駆動して相殺音
を発生させる。
【0048】上記システム同定処理、ANC処理におい
て、導風板53がラウドスピーカ16と参照騒音マイク
22とを電気音響的に隔離しているので、必要に応じて
システム同定時のハウリング補正、ANC処理時の補償
フィルタ<B>の演算を省略することができ、システム
同定の簡素化、騒音低減効果を向上させることができ
る。また、マフラ12がラジエータファン11より下流
側でラジエータファン11と対向して設けられ、防音ケ
ース2内に設けられていない構成となっているので、ラ
ウドスピーカ16の相殺音でマフラ透過騒音も消音でき
るとともに、マフラ12の冷却、マフラ12の熱による
防音ケース2内の温度上昇を抑制することができる。
て、導風板53がラウドスピーカ16と参照騒音マイク
22とを電気音響的に隔離しているので、必要に応じて
システム同定時のハウリング補正、ANC処理時の補償
フィルタ<B>の演算を省略することができ、システム
同定の簡素化、騒音低減効果を向上させることができ
る。また、マフラ12がラジエータファン11より下流
側でラジエータファン11と対向して設けられ、防音ケ
ース2内に設けられていない構成となっているので、ラ
ウドスピーカ16の相殺音でマフラ透過騒音も消音でき
るとともに、マフラ12の冷却、マフラ12の熱による
防音ケース2内の温度上昇を抑制することができる。
【0049】さらに、冷却風に乗って排出口10から漏
れる騒音を消音するダクトは、防音ケース2の側壁に形
成されているので、エンジン発電機の高さをコンパクト
にすることができる。
れる騒音を消音するダクトは、防音ケース2の側壁に形
成されているので、エンジン発電機の高さをコンパクト
にすることができる。
【0050】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよう
な実施例を説明する。 (1)前記第1実施例、第2実施例では、クランク軸と
連動するラジエータファン11により防音ケース2内を
換気するように構成したが、防音ケース2内の空気を吸
い出すファンを電動ファンで構成することも可能であ
る。 (2)本発明はエンジン発電機以外の包囲型エンジン装
置に広く適用ができることは明らかである。
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよう
な実施例を説明する。 (1)前記第1実施例、第2実施例では、クランク軸と
連動するラジエータファン11により防音ケース2内を
換気するように構成したが、防音ケース2内の空気を吸
い出すファンを電動ファンで構成することも可能であ
る。 (2)本発明はエンジン発電機以外の包囲型エンジン装
置に広く適用ができることは明らかである。
【0051】(3)前記第1実施例、第2実施例では、
マフラ透過騒音をANCで低減するように構成したが、
通風部内にマフラ12の排気ガスもダクトに出すように
構成すれば、マフラ透過騒音のみならず、排気管22b
から放出されるマフラ音もANCで低減することが可能
である。 (4)前記実施例ではシステム同定処理を修正学習同定
法、ANC処理をLMS法によって行ったが、システム
同定処理、ANC処理ともに修正学習同定法で行う構
成、あるいはシステム同定処理、ANC処理ともにLM
S法で行う構成を採用することも可能である。
マフラ透過騒音をANCで低減するように構成したが、
通風部内にマフラ12の排気ガスもダクトに出すように
構成すれば、マフラ透過騒音のみならず、排気管22b
から放出されるマフラ音もANCで低減することが可能
である。 (4)前記実施例ではシステム同定処理を修正学習同定
法、ANC処理をLMS法によって行ったが、システム
同定処理、ANC処理ともに修正学習同定法で行う構
成、あるいはシステム同定処理、ANC処理ともにLM
S法で行う構成を採用することも可能である。
【図1】本発明に係る包囲型エンジン発電機の騒音低減
装置の構成を示す図であり、図1(A)は縦断面図、
(B)は図1(A)のB−B線横断面図である。
装置の構成を示す図であり、図1(A)は縦断面図、
(B)は図1(A)のB−B線横断面図である。
【図2】システム同定部の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図3】ANC処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】騒音低減装置の基本処理を示すフローチャート
である。
である。
【図5】システム同定処理を示すフローチャートであ
る。
る。
【図6】ANC処理を示すフローチャートである。
【図7】白色ノイズを説明するための図である。
【図8】本発明の第2実施例を示す図であり、図8
(A)は概略縦断面図、図8(B)は左側面図、図8
(C)は排風ダクトケースを取り外した状態の右側面図
である。
(A)は概略縦断面図、図8(B)は左側面図、図8
(C)は排風ダクトケースを取り外した状態の右側面図
である。
【図9】従来の能動的消音装置の一例を示すブロック図
である。
である。
2…防音ケース、3…エンジン、5…区画壁、11…ラ
ジエータファン、12…円筒状マフラ、13…ダクト、
13a…ダクト出口、16…ラウドスピーカ、19…残
留騒音マイク、21…通風部、22…参照騒音マイク、
24…吸気口、31…システム同定部、37…ANC処
理部、38…適応デジタルフィルタ、42…収束係数設
定部、53…導風板、54…排風ダクトケース、55…
ダクト出口。
ジエータファン、12…円筒状マフラ、13…ダクト、
13a…ダクト出口、16…ラウドスピーカ、19…残
留騒音マイク、21…通風部、22…参照騒音マイク、
24…吸気口、31…システム同定部、37…ANC処
理部、38…適応デジタルフィルタ、42…収束係数設
定部、53…導風板、54…排風ダクトケース、55…
ダクト出口。
Claims (3)
- 【請求項1】 防音壁(2,5)(2,53,54)でエンジン(3)を
包囲し、防音壁(2,5,)(2,53,54)の所定位置に外気取り
入れ口(24)と最終排出口(13a)(55)とを設け、外気取り
入れ口(24)から外気を取り入れて、最終排出口(13a)(5
5)から換気風を排気する通風部(21)を設け、 通風部(21)内においてエンジン(3)より最終排出口(13a)
(55)側にエンジン(3)の熱気を吸い出す吸い出しファン
(11)を設け、 通風部(21)の所定位置にエンジン音およびファン風切り
音を含む騒音を検出する参照騒音検出手段(22)を設け、 通風部(21)の最終排出口(13a)(55)近くに残留騒音検出
手段(19)を設け、 参照騒音検出手段(22)が配設された通風部(21)位置より
下流側で、残留騒音検出手段(19)が配設された通風部(2
1)位置より上流側の所定位置に相殺音発生手段(16)を設
け、 少なくとも相殺音発生手段(16)と残留騒音検出手段(19)
の間の電気音響特性を含む通風部(21)の電気音響特性を
白色ノイズにより求めるシステム同定手段(31)を設け、 参照騒音検出手段(22)の参照騒音信号と残留騒音検出手
段(19)の残留騒音信号とを検出し、それらの騒音信号に
基づいて相殺音を発生させるための特性形成用フィルタ
としての適応デジタルフィルタ(38)のフィルタ係数値を
所定演算式に基づいて演算するとともに、そのフィルタ
係数値を残留騒音のエネルギーが最小となるように逐次
補正して、最終排出口(13a)(55)の騒音を打ち消す相殺
音を、相殺音発生手段(16)から発生させるANC処理手
段(37)を設けたことを特徴とする、包囲型エンジンの騒
音低減装置。 - 【請求項2】 吸い出しファン(11)より下流側で、吸い
出しファン(11)による吸い出し風が吹き付ける通風部(2
1)の位置にエンジン(3)のマフラ(12)を配設し、参照騒
音検出手段(22)を少なくともエンジン音、ファン風切り
音、マフラ(12)のシャーシからの透過騒音が検出できる
通風部(21)位置に配設した、請求項1に記載の包囲型エ
ンジンの騒音低減装置。 - 【請求項3】 エンジン(3)を密閉された包囲体(2)内に
収容し、包囲体(2)の所定箇所に吸気口(24)と排気口(1
0)を設け、包囲体(2)内部の熱気を排気口(10)に向けて
排気する吸い出しファン(11)を包囲体(2)内に設け、包
囲体(2)の周囲に排気口(10)に連通するダクト部(13)(5
4)を形成し、そのダクト部(13)(54)内に少なくとも相殺
音発生手段(12)、残留騒音検出手段(19)を設けた、請求
項1に記載の包囲型エンジンの騒音低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7142813A JPH08335087A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 包囲型エンジンの騒音低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7142813A JPH08335087A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 包囲型エンジンの騒音低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08335087A true JPH08335087A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15324232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7142813A Pending JPH08335087A (ja) | 1995-06-09 | 1995-06-09 | 包囲型エンジンの騒音低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08335087A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100759705B1 (ko) * | 2007-01-29 | 2007-09-17 | 한밭대학교 산학협력단 | 능동소음제어를 이용한 기계류 소음감쇠 시스템 |
CN106246920A (zh) * | 2016-07-25 | 2016-12-21 | 中车大连机车车辆有限公司 | 主发电机密封装置 |
KR102107665B1 (ko) * | 2018-11-19 | 2020-05-07 | 삼성물산 주식회사 | 능동 소음 제어 방음 장치 |
-
1995
- 1995-06-09 JP JP7142813A patent/JPH08335087A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100759705B1 (ko) * | 2007-01-29 | 2007-09-17 | 한밭대학교 산학협력단 | 능동소음제어를 이용한 기계류 소음감쇠 시스템 |
CN106246920A (zh) * | 2016-07-25 | 2016-12-21 | 中车大连机车车辆有限公司 | 主发电机密封装置 |
KR102107665B1 (ko) * | 2018-11-19 | 2020-05-07 | 삼성물산 주식회사 | 능동 소음 제어 방음 장치 |
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