JPH09319376A - 包囲型エンジン作業機 - Google Patents

包囲型エンジン作業機

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Publication number
JPH09319376A
JPH09319376A JP8130073A JP13007396A JPH09319376A JP H09319376 A JPH09319376 A JP H09319376A JP 8130073 A JP8130073 A JP 8130073A JP 13007396 A JP13007396 A JP 13007396A JP H09319376 A JPH09319376 A JP H09319376A
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JP
Japan
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engine
intake
cooling air
duct
case
Prior art date
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Application number
JP8130073A
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English (en)
Inventor
Kei Hasegawa
圭 長谷川
Masaru Hayashida
大 林田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ANC制御を適用して包囲型エンジン作業機
の騒音を低減する。 【解決手段】 防音ケース1を第1ケース部分1Aと第
2ケース部分1Bにより構成し、上記第1ケース部分1
AでANC消音装置を備えた吸気ダクト9と冷却風ダク
ト51とを包囲し、上記第2ケース部分1Bでエンジン
2と発電機3とを包囲する。第1ケース部分1Aの前側
壁下方にエンジン吸気取入口52が開口され、そのエン
ジン吸気取入口52よりすぐ上に冷却風取入口53が開
口されている。エンジン吸気取入口52はエンジン吸気
をエアクリーナ17に供給する吸気ダクト9と連通し、
冷却風取入口53は第2ケース部分1B内へ冷却風を供
給する冷却風ダクト51と連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンと発電機等の
作業機を防音ケース内に収容した包囲型エンジン作業機
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の環境意識の高まりから、エンジン
と、発電機等の作業機とを収容した包囲型エンジン作業
機が採用されるようになっている。このようなエンジン
作業機において、エンジン、作業機の騒音を低減する技
術としては吸音材、制振材を設けるという受動的な方法
が一般的であった。しかし、近年、騒音に対して同振
幅、逆位相の相殺音を放射して、音波の干渉効果により
騒音を低減する能動的騒音制御(アクティブノイズコン
トロール、以下、ANCと称する)による消音対策が実
用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCによ
れば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜500
Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有するの
で、車室のこもり音、空調ダクト騒音などを低減するこ
とに使用されている(特開平3−204354号、特開
平5−88685号公報など)。
【0003】図5は空調ダクト騒音を低減するダクト消
音装置の概略ブロック図である。同図において、空調ダ
クト101は左側から右側に向かって空気が流れるよう
に構成され、その空気の流れにしたがって騒音も空調ダ
クト101を伝搬する。空調ダクト101には参照騒音
を検出する参照マイク102と、排気口103近くのエ
ラー騒音を検出するエラーマイク104とが設けられ、
両マイク102,104の間に相殺音を発生するアンチ
ノイズスピーカ105が設けられている。この消音装置
では、ANC制御部106が参照信号とエラー信号に基
づいて、エラーマイク104でのエラー騒音が最小とな
るようにANC制御部106内の適応デジタルフィルタ
のフィルタ係数を逐次更新することにより、アンチノイ
ズスピーカ106の相殺音を変化させて、ダクト騒音を
低減するようにしている。本出願人は上記ANC制御を
包囲型エンジン作業機に適用する発明を既に提案してお
り、特開平8−69290号などにANC制御を使用し
た包囲型エンジン作業機の一構成例が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような包囲型エン
ジン作業機においては、冷却風を防音ケース内に取り込
む冷却風取入口と、エンジン、作業機を冷却後の冷却風
を防音ケース外へ排出する冷却風放出口と、防音ケース
内に冷却風の流れを作り出す冷却ファンとが必須とな
る。ANC制御を上記包囲型エンジン作業機に適用する
場合には、騒音の漏れやすい、冷却風取入口に吸気ダク
ト、冷却風放出口に排気ダクトを設け、それら吸気ダク
ト、排気ダクトに図5に示す構成のANC消音装置を配
置することが考えられる。図6は図5に示された空調ダ
クトの構成を参考にして、ANC消音制御を採用した包
囲型エンジン発電機の概略構成を示す図であり、防音ケ
ース108内にエンジン109と発電機110を並べて
配設し、防音ケース108の一端壁に冷却風取入口11
1を開口し、冷却風取入口111に対向する他端壁に冷
却風放出口112を設け、冷却風取入口111近くに冷
却ファン113を設けている。冷却風取入口111には
吸気ダクト114が接続され、図5に示したダクト消音
装置と同じように吸気騒音に対してより近い側、即ち冷
却風取入口111に近接した位置に参照マイク102、
吸気ダクト114の中間部にアンチノイズスピーカ10
5、吸気ダクト114のダクト口115近くにエラーマ
イク104が配設されている。
【0005】エンジン109は防音ケース108内に設
けられたエアクリーナ116からエンジン吸気を吸い込
み、エンジン109、排気管117、マフラ118を介
して、防音ケース108側面のエンジン排気管出口11
9からエンジン排気を排出するようになっている。冷却
風は冷却風取入口111近くに配設された冷却ファン1
13により、ダクト口115から吸い込まれ、防音ケー
ス108内部を矢印120のように流れ、冷却風放出口
112から排気される。しかしながら、図6に示すよう
なエンジン作業機を実施しようとすると、下記のような
課題が生じる。
【0006】(イ)ANC制御部においては、適応デジ
タルフィルタの係数計算を実際の音の伝わる時間より速
く行う必要がある。エンジン発電機に採用できる価格の
DSP(デジタルシグナルプロセッサ)の能力を考える
と、現在のところ実際のANCの効果が得られるのは、
500Hz以下の低周波領域の騒音である。同じ能力の
プロセッサを用いた場合、適応デジタルフィルタ係数の
演算時間が長く取れるほど低周波領域の音をより効果的
に低減することができる。適応デジタルフィルタ係数の
演算時間を長く取れるようにするためには、騒音源近く
に取り付ける参照マイク102と、アンチノイズスピー
カ105との距離を長くする必要がある。しかし、図6
における外気導入通路である吸気ダクト114を長くす
ると、吸気抵抗が増えて防音ケース108の冷却性能が
極端に悪化する問題がある。したがって、ANC消音制
御に適した吸気ダクト構成と冷却に適した吸気ダクト構
成との妥協を考える必要があり、問題となっていた。
【0007】(ロ)また、図6に示すような構成である
と、吸気ダクト114から漏れる騒音は低減できるもの
の、冷却風放出口112には排気ダクトおよび排気側の
ANC消音装置が設けられていないので、排気側の騒音
が大きくなる問題がある。この場合、吸気ダクト114
と同様の構成の排気ダクトおよび排気側のANC消音装
置を設けることも考えられるが、2つのANC消音装置
を設けることはコストが高くなり実際には難しい。 (ハ)図6に示す構成であると、吸気ダクト114が防
音ケース108から大きく突出しているので、コンパク
ト化が実現できない問題がある。本発明の目的は、AN
C消音技術を使用して、安価にエンジンの騒音を低減す
ることのできる、包囲型エンジン作業機を提供すること
にある。本発明の他の目的は、ANC消音制御に適した
構成と冷却に適した構成の両方を満足できるコンパクト
な包囲型エンジン作業機を提供することにある。本発明
の他の目的は、所定の冷却性能を満足しながら、吸気
側、排気側から漏れる騒音を小さくできる包囲型エンジ
ン作業機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、上記課題を解決するものとして、例えば、図1〜図
3を参照すれば、以下のように構成される。即ち、エン
ジン2と、そのエンジン2の動力により駆動する作業機
3とを防音ケース1内に収容し、防音ケース1の壁に冷
却用の冷却風取入口53と冷却風放出口5をあけ、冷却
ファン6の起風により冷却風取入口53から吸入した冷
却風で作業機3とエンジン2とを冷却し、この冷却風を
冷却風放出口5から放出するように構成した包囲型エン
ジン作業機において、防音ケース1の壁に冷却風取入口
53とは別にエンジン吸気取入口52を設け、エンジン
吸気取入口52から取り入れた外気をエンジン2のエア
クリーナ17まで導く吸気ダクト9を設けることによ
り、エンジン吸気通路と防音ケース1の冷却風通路を別
に形成する。また、吸気ダクト9のエンジン吸気取入口
52周辺に設けられたエラーマイク61と、吸気ダクト
9のエアクリーナ17側の下流側所定位置に設けられた
参照マイク63と、エラーマイク61と参照マイク63
の間位置に設けられ相殺音を発生させるアンチノイズス
ピーカ62と、参照マイク63からの入力信号とエラー
マイク61からのエラー信号に基づいてエラーマイク6
1位置での残留騒音を最小にするように適応デジタルフ
ィルタのフィルタ係数を更新するANC制御部64から
構成されるANC消音装置を設ける。そしてANC消音
装置によりエンジン吸気取入口52から漏れるエンジン
吸気騒音を低減するように構成する。
【0009】請求項2に記載した発明は、前記防音ケー
ス1を第1ケース部分1Aとその横側に隣接配置した第
2ケース部分1Bとにより構成し、吸気ダクト9を第1
ケース部分1A内に収容し、第2ケース部分1Bでエン
ジン2と発電機3とを収容するように構成し、吸気ダク
ト9を第1ケース部分1A内で迂回させることにより、
吸気ダクト9において参照マイクが63が配設された位
置とアンチノイズスピーカ62が配設された位置までの
距離を長く設定している。請求項3に記載した発明は、
第1ケース部分1Aの所定壁に冷却風取入口53とエン
ジン吸気取入口52とを設け、冷却風取入口53から取
り入れた冷却風が少なくとも分流して第2ケース部分1
B内に導かれるように冷却風ダクト51を第1ケース部
分1A内に形成しているとともに、ANC消音装置を第
1ケース部分1Aに配置している。
【0010】請求項4に記載した発明は、第2ケース部
分1B内において、前記エンジン2とこのエンジン2近
くに配置した冷却ファン6とを冷却風導入口12を有す
る第1風洞11で包囲し、前記作業機3の上側に配置し
たマフラ7を第2風洞13で包囲し、前記マフラ7より
導出した排気管8を排風ダクト14で包囲し、上記第1
風洞11と第2風洞13と排風ダクト14とを順次直列
状に連通するとともに、排風ダクト14の終端部14b
を前記第2ケース部分1Bの一側壁にあけた冷却風放出
口5に臨ませて構成し、排気管8の端部を冷却風放出口
5に臨ませて配設している。請求項5に記載した発明
は、前記エンジン2の近くに第1風洞11の冷却風導入
口12と連通させて集風ガイド用風洞10を設け、この
集風ガイド用風洞10の上部にブロア18を設け、この
ブロア18で集めた冷却風を前記第1風洞11の冷却風
導入口12に向けて案内するように構成している。
【0011】
【発明の作用および効果】請求項1に記載した発明によ
れば、防音ケース1の壁に冷却風取入口53とは別にエ
ンジン吸気取入口52を設け、エンジン吸気取入口52
から取り入れた外気をエンジン2のエアクリーナ17ま
で導く吸気ダクト9を設けることにより、エンジンの吸
気通路と防音ケース1の冷却風通路を別に形成すること
ができる。したがって、従来のように防音ケース1内に
取り入れた空気を防音ケース1の冷却風とエンジン吸入
空気の両方で用いる場合に比べて、ANC制御による消
音動作に対応した最適な吸気ダクト構成を取ることがで
きる。つまり、吸気ダクト9はANC制御に適した構成
を考えればよく、また、冷却風通路は防音ケース1内の
冷却に適した構成を考えればよい。例えば、前述したよ
うに参照マイク63からアンチノイズスピーカ62まで
の距離が長いほどANCの演算上は有利になるが、吸気
ダクト9においてこのような構成を取りやすくなる。ま
た、この発明によれば、エンジン吸気を吸入する吸気ダ
クト9を冷却風通路から分離しているので、冷却風の吸
入抵抗の増加を考慮することなく、エンジン吸気騒音を
効果的に低減することができる。
【0012】請求項2に記載した発明によれば、吸気ダ
クト9を第1ケース部分1A内に収容し、第2ケース部
分1Bでエンジン2と発電機3とを収容するように構成
し、吸気ダクト9を第1ケース部分1A内で迂回させる
ことにより、吸気ダクト9において参照マイクが63が
配設された位置とアンチノイズスピーカ62が配設され
た位置までの距離を長く設定していることにより、AN
C制御が行いやすくなるとともに、図6に示す構成に比
べて省スペースで低周波域のエンジン吸気騒音を低減で
きる。請求項3に記載した発明によれば、第1ケース部
分1Aの所定壁に冷却風取入口53とエンジン吸気取入
口52とを設けることにより、吸気入口をエンジン作業
機の一端側に集中させることができ、エンジン作業機の
設置の自由度を向上させることができる。また、冷却風
取入口53から取り入れた冷却風が少なくとも2つに分
流して第2ケース部分1B内に導かれる冷却風ダクト5
1を第1ケース部分1A内に形成することにより、冷却
風の流れを防音ケース1内の広い範囲に及ぼすことがで
き、冷却性能を高めることができる。さらに、ANC消
音装置を第1ケース部分1Aだけに配置しているので、
ANC消音制御のメンテナンス、マイク等の交換も簡単
であり、ANC消音制御を行なわない場合は、ANC消
音装置を組み込まない第1ケース部分1Aを用意してお
けば、周囲環境など応じてANC制御を行う場合と行わ
ない場合とを簡単に選択できる。
【0013】請求項4に記載した発明によれば、冷却フ
ァン6が回転すると、冷却風導入口12から冷却風が第
1風洞11内に吸引され、第2風洞13、排風ダクト1
4を経て、冷却風放出口5から放出されることになる。
したがって、温度の高いエンジン2、排気管8を冷却風
の風洞で囲んでいることになり、冷却風の流れが円滑に
行われ、強力に冷却できる。また、エンジン2、排気管
8から出る騒音を第1風洞11、第2風洞13、排風ダ
クト14で遮蔽することができ、防音ケース1の存在に
より2重に消音することができる。つまり、吸気側のエ
ンジン騒音はANC消音装置で低減でき、排気側の騒音
は上記2重の遮蔽により低減でき、全体としての騒音レ
ベルを大きく低減できる。
【0014】請求項5に記載した発明では、前記エンジ
ン2の近くに第1風洞11の冷却風導入口12と連通さ
せて集風ガイド用風洞10を設け、この集風ガイド用風
洞10の上部にブロア18を設け、このブロア18で集
めた冷却風を前記第1風洞11の冷却風導入口12に向
けて案内するように構成したことから、分流した冷却風
を効率よく集めて前記エンジン2、マフラ7、排気管8
を順次強力に冷却することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいてさらに詳しく説明する。図1は本発明の一実
施形態に係る包囲型エンジン発電機の分解斜視図、図2
は第1ケース部分1Aの側面壁を外した状態での内部構
造を示す図、図3はその包囲型エンジン発電機の縦断面
図である。この実施形態に係る包囲型エンジン発電機E
は、図1に示すように、第1ケース部分1Aの横側に第
2ケース部分1Bを隣接配置して防音ケース1を構成
し、第1ケース部分1Aで吸気ダクト9、冷却風ダクト
51を包囲し、第2ケース部分1Bでエアクリーナ17
(一部第1ケース部分1Aにまたがる)、エンジン2及
び発電機3と後述する各種風洞10・11・13及び排
風ダクト14を包囲するように構成し、この防音ケース
1の内周面には、図3に示すように、吸音材を接着した
ケース板1cが着脱自在に固着されている。
【0016】図1、図2に示すように、第1ケース部分
1Aの前側壁下方にエンジン吸気取入口52が開口さ
れ、そのエンジン吸気取入口52よりすぐ上に冷却風取
入口53が開口されている。第1ケース部分1Aの内部
に横向きにU字状の吸気ダクト9が形成され、吸気ダク
ト9の一端側開口9aは前記エンジン吸気取入口52に
合致させて臨ませ、他端側開口9bは上記エアクリーナ
17の外気導入管54と密接連通されている。第2ケー
ス部分1Bに接続される側の第1ケース部分1Aの壁5
5には、U字状吸気ダクト9のU字凹部底部域に設けら
れた第1通風開口56と、エアクリーナ17の一部を第
1ケース部分1A内に収容するための第2通風開口57
とを有し、第2通風開口57はエアクリーナ17の周辺
から冷却風を第2ケース部分1Bに導けるように構成し
ている。また、第1ケース部分1Aの冷却風取入口53
から取り入れた外気を第1ケース部分1Aの中央部に導
くように水平区画壁58を設け、水平区画壁58の端部
から上昇した冷却風を第2通風開口57と第1通風開口
56に所定の比率で分流できるように、第1通風開口5
6を囲むように所定高さの縦区画壁59を設けている。
【0017】また、吸気ダクト9にANC消音装置が設
けられている。ANC消音装置は、エンジン吸気取入口
52の周辺に設けられたエラーマイク61と、エラーマ
イク61より外気の流れにおいて下流側(エアクリーナ
17側)の吸気ダクト9内位置に設けられたアンチノイ
ズスピーカ62と、エアクリーナ17の外気導入管54
近くに設けられた参照マイク63と、防熱ケースに収容
されたANCコントローラ64から構成されている。A
NCコントローラ64は、適応テジタルフィルタとLM
S制御部とから構成され、LMS制御部は、アンチノイ
ズスピーカ47から出された相殺音が主にエンジンの吸
気騒音を低減するように、参照マイクの参照騒音に基づ
く入力信号Xnと、エラーマイクからのエラー信号en
に基づいてエラー信号enが最小となるように適応デジ
タルフィルタのフィルタ係数を更新する。
【0018】残留騒音信号enが最小となるように、適
応デジタルフィルタのフィルタ係数を最適値にする方法
としては、各種の方法があるが、例えば、B.Widr
owらが提案した「Filtered−xLMSアルゴ
リズム」がよく知られている。このアルゴリズムでは下
記式により適応デジタルフィルタのフィルタ係数を再
帰的に更新する。 Wn+1 =Wn +2μen・Xn …… 但し、 Wn:適応デジタルフィルタ係数(W[0],W
[1],…,W[L−1]) Xn:入力信号(X[n],X[n−1],…,X[n
−L]) en:エラー信号 n:離散時間 μ:収束係数 L:デジタルフィルタの次数 である。
【0019】上記式に基づいて、エラー信号enが最
小となるように適応デジタルフィルタのフィルタ係数を
更新することにり、エラーマイク61が設けられた吸気
ダクトのエンジン吸気取入口52の騒音が低減されるこ
とになる。また、エンジンの吸気騒音はエアクリーナ1
7を経て、吸気ダクト9の他端側開口9bからエンジン
吸気取入口52に伝わる。吸気ダクト9は立方体の長辺
に沿ってU字状に長く形成されているので、参照マイク
63とアンチノイズスピーカ62の距離を例えば1m以
上に取ることができ、適応デジタルフィルタの更新の処
理時間を十分に取ることができ、同じ能力のプロセッサ
なら騒音低減能力を高めることができるとともに、処理
速度の比較的遅い安価なプロセッサを使用することも可
能になり、低コストの装置を提供することができる。
【0020】また、第2ケース部分1B内には、図1及
び図3に示すように、エンジン2とその後側の発電機3
とを直列状に伝動連結して収容し、このエンジン2の前
側にブロア18で集めた冷却風Aをエンジン2に向けて
圧送する集風ガイド用風洞10を設け、エンジン2とこ
のエンジン2の前部に配置した冷却ファン6とを冷却風
導入口12を有する第1風洞11で包囲し、発電機3の
上側に配置したマフラ7を第2風洞13で包囲し、前記
マフラ7より導出した排気管8を排風ダクト14で包囲
し、集風ガイド用風洞10と第1風洞11と第2風洞1
3と排風ダクト14とを順次直列状に連通するととも
に、上記排風ダクト14の終端部14bを前記第2ケー
ス部分1Bの後側壁にあけた冷却風放出口5に臨ませて
ある。
【0021】つまり、発熱源であるエンジン2とマフラ
7と排気管8を、それぞれ第1風洞11と第2風洞13
と排風ダクト14で2重に包囲して熱的に遮断するとと
もに、これらを順次直列状に連通し、第1風洞11内の
冷却ファン6により冷却風導入口12から吸入した冷却
風で上記発熱源2・7・8を順次強力に冷却し、その冷
却風を冷却風放出口5より放出するように構成されてい
る。これにより、放熱性の向上を図ることができる。ま
た、発電機3は2重に包囲しないので、その分だけ包囲
型エンジン作業機のコンパクト化を図ることができる。
しかも、第1ケース部分1Aの前側壁にあけたエンジン
吸気取入口52、冷却風取入口53と第2ケース部分1
Bの後側壁にあけた冷却風放出口5との離間距離が大き
くなり、冷却風放出口5より放出された冷却温風がエン
ジン吸気取入口52、冷却風取入口53より流入して冷
却性能を低下させるおそれはない。
【0022】また、冷却風の流れについては、冷却風取
入口53を経て冷却風ダクト51を流れる冷却風は、ブ
ロア18の吸引力と、発電機内部に設けられた発電ファ
ンの吸引力により、第1通風開口56に向かう冷却風と
第2通風開口57に向かう冷却風とに分流される。第2
通風開口57に向かう冷却風はエアクリーナ17の周囲
を通り抜けてブロア18に吸い込まれる。第1通風開口
56に向かう冷却風は、第1通風開口56から発電機3
の後部開口3a(図3参照)より流入して図において奥
側に位置する前部開口3bより流出し、その間に当該発
電機3を冷却した後、ブロア18に吸い込まれる。
【0023】上記のように、吸気ダクト9をエンジン吸
気の専用のダクトとし、冷却風ダクト51を別に設ける
ことにより、冷却風ダクト51の吸気抵抗が増加する問
題がなくなるとともに、十分な冷却風を得ることができ
る。なお、前記集風ガイド用風洞10と第1風洞11と
は、図1に示すように、振動遮断手段である発泡ウレタ
ン19を介して接続され、エンジン2の振動が第1風洞
11を介して圧送用風洞10に伝達するのを発泡ウレタ
ン19で遮断するように構成されている。また、第1風
洞11と第2風洞13とは、振動遮断手段であるフレキ
シブルジョイント20を介して接続され、エンジン2の
振動が第1風洞11を介して第2風洞13に伝達するの
をフレキシブルジョイント20で遮断するように構成さ
れている。
【0024】上記フレキシブルジョイント20は、図4
(A)に示すように、2枚のゴム板21a・21bの外
周を2枚の矩形枠板22で挟みつけてベローズ状に接合
し、一方のゴム板21aの内周を第1風洞11の開口端
部に矩形枠板23で挟みつけて接合し、他方のゴム板2
1bの内周を第2風洞13の開口端部に矩形枠板23b
で挟みつけて接合して構成されている。このフレキシブ
ルジョイント20を採用することにより、市販されてい
る蛇腹を採用する場合と比較して接合寸法を極端に短
く、製作コストを大幅に低減することが可能となる。
【0025】ちなみに、2枚のゴム板21a・21bの
うち、マフラ側のゴム板21bを普通のゴム板により、
エンジン側のゴム板21aをシリコンゴム板により構成
することにより、製作コストを低減しつつ、耐熱性を高
めることが可能となる。また2枚のゴム板21a・21
bの板厚を適宜設定することにより、バネ剛性を任意に
選定して防振性能を高めることが可能となる。エンジン
2より導出した排気管8にはマフラ7が接合され、この
マフラ7より導出した排気管8には第2マフラ8bが接
合されている。この第2マフラ8bは排気管8の一部分
をなす。そして前記排風ダクト14内で第2マフラ8b
の外周空間には、図3及び図4(B)に示すように、第
2マフラ8bの挿通孔26と排風通路27を有する消音
材25が充填されている。これにより、冷却風放出口5
から漏れ出るエンジンの爆発音や排気音を低減すること
ができる。
【0026】エンジン2と発電機3とは、図3に示すよ
うに、ベース支持具30を介してθだけ傾斜させて防振
支持されている。これは慣性主軸回りの回転振動(ロー
リング)と他の併進振動とを独立化させ、振動の非連性
化を図ることを意図したものである。なお、この実施形
態では、上記防振ゴム31の下側に制振材(例えば商標
ゲルシート)32を介在させ防振支持している。また、
この排風ダクト14の終端部14bには、図1に示すよ
うに、前記冷却風放出口5と対向する状態で消音室15
が設けられている。この消音室15は、エンジン2と発
電機3とをベース30を介してθだけ傾斜させて防振支
持することにより生じた空間を利用している。これによ
り、冷却風放出口5から漏れ出るエンジンの爆発音や排
気音を一段と低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包囲型エンジン作業機の実施形態
としての包囲型エンジン発電機の分解斜視図である。
【図2】図2は第1ケース部分1Aの側面壁を外した状
態での内部構造を示す図である。
【図3】上記包囲型エンジン発電機の構成を示す縦断面
図である。
【図4】図4(A)はフレキシブルジョイントの縦断面
図、図4(B)は消音材の斜視図である。
【図5】従来のダクト消音装置の概略構成図である。
【図6】簡単に想定される包囲型エンジン発電機の構成
を示した図である。
【符号の説明】
1…防音ケース、1A…第1ケース部分、1B…第2ケ
ース部分、2…エンジン、3…作業機(発電機)、5…
冷却風放出口、6…冷却ファン、7…マフラ、8b…排
気管、9…吸気ダクト、9a…吸気ダクトの一端側開
口、9b…吸気ダクトの他端側開口、10…集風ガイド
用風洞、11…第1風洞、12…冷却風導入口、13…
第2風洞、14…排風ダクト、17…エアクリーナ、1
8…ブロア18、E…包囲型エンジン作業機、52…エ
ンジン吸気取入口、53…冷却風取入口、61…エラー
マイク、62…アンチノイズスピーカ、63…参照マイ
ク、64…ANCコントローラ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(2)と、そのエンジン(2)の動
    力により駆動する作業機(3)とを防音ケース(1)内に収
    容し、防音ケース(1)の壁に冷却用の冷却風取入口(5
    3)と冷却風放出口(5)をあけ、冷却ファン(6)の起風
    により冷却風取入口(53)から吸入した冷却風で作業機
    (3)とエンジン(2)とを冷却し、この冷却風を冷却風放
    出口(5)から放出するように構成した包囲型エンジン作
    業機において、 防音ケース(1)の壁に冷却風取入口(53)とは別にエン
    ジン吸気取入口(52)を設け、エンジン吸気取入口(5
    2)から取り入れた外気をエンジン(2)のエアクリーナ
    (17)まで導く吸気ダクト(9)を設けることにより、エ
    ンジン吸気通路と防音ケース(1)の冷却風通路とを別に
    形成し、吸気ダクト(9)のエンジン吸気取入口(52)周
    辺に設けられたエラーマイク(61)と、吸気ダクト(9)
    のエアクリーナ(17)側の下流側所定位置に設けられた
    参照マイク(63)と、エラーマイク(61)と参照マイク
    (63)の間位置に設けられ相殺音を発生させるアンチノ
    イズスピーカ(62)と、参照マイク(63)からの入力信
    号とエラーマイク(61)からのエラー信号に基づいてエ
    ラーマイク(61)位置での残留騒音を最小にするように
    適応デジタルフィルタのフィルタ係数を更新するANC
    制御部(64)から構成されるANC消音装置を設け、そ
    のANC消音装置によりエンジン吸気取入口(52)から
    漏れるエンジン吸気騒音を低減するように構成したこと
    を特徴とする包囲型エンジン作業機。
  2. 【請求項2】 前記防音ケース(1)を第1ケース部分
    (1A)とその横側に隣接配置した第2ケース部分(1B)
    とにより構成し、吸気ダクト(9)を第1ケース部分(1
    A)内に収容し、第2ケース部分(1B)でエンジン(2)
    と発電機(3)とを収容するように構成し、吸気ダクト
    (9)を第1ケース部分(1A)内で迂回させることによ
    り、吸気ダクト(9)において参照マイク(63)が配設さ
    れた位置とアンチノイズスピーカ(62)が配設された位
    置までの距離を長く設定した請求項1に記載の包囲型エ
    ンジン作業機。
  3. 【請求項3】 第1ケース部分(1A)の所定壁に冷却風
    取入口(53)とエンジン吸気取入口(52)とを設け、冷
    却風取入口(53)から取り入れた冷却風が少なくとも分
    流して第2ケース部分(1B)内に導かれるように冷却風
    ダクト(51)を第1ケース部分(1A)内に形成している
    とともに、ANC消音装置を第1ケース部分(1A)に配
    置した請求項2に記載の包囲型エンジン作業機。
  4. 【請求項4】 第2ケース部分(1B)内において、エン
    ジン(2)とこのエンジン(2)近くに配置した冷却ファン
    (6)とを冷却風導入口(12)を有する第1風洞(11)で
    包囲し、前記作業機(3)の上側に配置したマフラ(7)を
    第2風洞(13)で包囲し、前記マフラ(7)より導出した
    排気管(8)を排風ダクト(14)で包囲し、上記第1風洞
    (11)と第2風洞(13)と排風ダクト(14)とを順次直
    列状に連通するとともに、排風ダクト(14)の終端部
    (14b)を前記第2ケース部分(1B)の一側壁にあけた
    冷却風放出口(5)に臨ませて構成し、排気管(8)の端部
    を冷却風放出口(5)に臨ませて配設した請求項2に記載
    の包囲型エンジン作業機。
  5. 【請求項5】 前記エンジン(2)の近くに第1風洞(1
    1)の冷却風導入口(12)と連通させて集風ガイド用風
    洞(10)を設け、この集風ガイド用風洞(10)の上部に
    ブロア(18)を設け、このブロア(18)で集めた冷却風
    を前記第1風洞(11)の冷却風導入口(12)に向けて案
    内するように構成した請求項4に記載した包囲型エンジ
    ン作業機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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