JPH1039877A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents

包囲型エンジンの騒音低減装置

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JPH1039877A
JPH1039877A JP8194429A JP19442996A JPH1039877A JP H1039877 A JPH1039877 A JP H1039877A JP 8194429 A JP8194429 A JP 8194429A JP 19442996 A JP19442996 A JP 19442996A JP H1039877 A JPH1039877 A JP H1039877A
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noise
duct
exhaust
cooling air
microphone
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JP8194429A
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Kozo Nishikawa
幸三 西川
Hiroaki Itou
浩晴 伊藤
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で包囲型エンジンの騒音を低減す
る。 【解決手段】 防音ケース2によって囲まれたエンジン
発電機にアクティブノイズコントロール(ANC)によ
る騒音低減を行う場合において、排気側ダクト33を設
け、その排気側ダクト33内に冷却風の流れが風路の延
在方向と違う方向に流れることを抑制するための整流板
36を設けることにより、排気側ダクト33内の冷却風
の流れを均一化して、渦流、乱流の発生を防止する。こ
うすることにより、参照騒音マイク37と残留騒音マイ
ク38とのコヒーレンスを向上させることができ、騒音
低減性能を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防音ケースなどの包
囲体によって囲まれたエンジンの騒音を低減する包囲型
エンジンの騒音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン、排気ダクトの騒音
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
パッシブな方法が提案されている。これに対し、近年、
騒音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波
の干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アク
ティブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が
実用化され、各方面で盛んに研究されている(特公表平
2−503219号、特開平3−204354号、特開
平4−350314号公報など)。
【0003】例えば、上記ANCの一例として特開平4
−350314号に開示されたエンジン排気音低減装置
では、エンジン排気管の端部回りにリング状の大径部を
設け、その大径部内にスピーカを配設し、エンジン排気
管から放出される音とは逆位相の相殺音を発生させて騒
音を低減するものである。このANC制御における参照
信号、残留信号の検出方法については記載がないが、エ
ンジン爆発音についてはクランク軸の回転信号を基準に
してある程度正確に予測できることから、比較的簡単に
騒音低減が可能になると思われる。
【0004】一方、近年、環境に優しい製品の開発が要
望され、エンジン発電機などおいて、騒音を低減するた
めにエンジンを防音ケースに収容する形態のものが好ま
れるようになっている。上記環境問題の高まりを考慮す
ると、上記ANCを包囲型エンジンに適用して騒音を低
減することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ン発電機などの包囲型エンジンの騒音は図10に示すよ
うにクランクシャフトや冷却ファンシャフト等の回転数
に起因する基本周波数およびその高調波、ファンの風切
り音、包囲体の振動、マフラシャーシの透過騒音などで
構成され、複雑なスペクトルを有しているので、クラン
ク軸の回転信号のような基準周期信号を基にして、参照
信号を生成して相殺音を発生させることが難しい。この
場合は、参照騒音マイク、残留騒音マイクの間にラウド
スピーカを配設し、参照騒音マイクからの参照騒音信号
および、残留騒音マイクからの残留騒音信号に基づい
て、所定のANCアリゴリズムにより、残留騒音のエネ
ルギーが最小になるようにスピーカが発する相殺音を逐
次的に変えて行く方法を採用することになる。
【0006】このような方法により包囲型エンジンにA
NCを適用して騒音低減を行うためには、以下の(1)
(2)の課題を解決することが必要になる。 (1)一般にエンジンの騒音の発生は理論的にも解明さ
れていない要素も大きく、また理論による予測と実際の
現象とが合致しないことが多いことも知られている。特
に包囲型エンジンの騒音源は上記のようにエンジンの騒
音、ファンの風切り音、マフラの透過騒音など多数存在
するので、ANC技術を適用する場合にはダクトの構成
を最適化しないと、安価なマイクロプロセッサを用い
て、実用上、十分な騒音低減性能を確保することが難し
くなる。 (2)包囲型エンジンは包囲体内部を冷却するために冷
却風を起こすことが必須である。包囲体内部を冷却する
には、冷却風を強力に送風することが好ましいが、冷却
ファンの冷却風を消音用ダクトにそのまま送風すると渦
流、乱流が発生し、その影響で参照騒音マイク、残留騒
音マイクが振動したり、渦流、乱流が発生することによ
る不規則な振動音が発生して、両方マイク間のコヒーレ
ンスの低下を招き、ANCによる騒音低減性能を向上さ
せることができない問題がある。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、簡単な安価な構成で実用上十分な騒音低減
性能を確保できる包囲型エンジンの騒音低減装置を提供
することを目的とする。本発明の他の目的は、比較的強
い冷却風を冷却ファンによって生成する包囲型エンジン
において、気流に影響を受けず高い騒音低減性能を発揮
できる包囲型エンジンの騒音低減装置を提供することが
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の包囲型エンジ
ンの騒音低減装置を、例えば図1,図6を参照して説明
すれば、包囲体2内にエンジン3を収容し、包囲体2の
所定箇所に少なくとも吸気口6と排気口5を設け、包囲
体2内の空気を換気するファン12を設け、吸気口6か
ら外気を取り入れて排気口5から排気する包囲型エンジ
ンの騒音を低減するために少なくとも排気口5に連通す
る排気側ダクト33が包囲体2周囲に形成され、排気口
5に近い騒音を検出する参照騒音マイク37と、排気側
ダクト33のダクト出口21に近い騒音を検出する残留
騒音マイク38と、排気側ダクト33内に配設された相
殺音発生手段41と、参照騒音信号および残留騒音信号
に基づいてダクト出口21における騒音を打ち消す相殺
音を発生させるように相殺音発生手段41を駆動するA
NC制御手段65とを備え、排気側ダクト33は、排気
口5を上側から覆うように設けられた傾斜板22と、排
気側ダクト33内を略垂直方向に区画する仕切板23
と、排気口5のある包囲体2の壁面2bに取り付けら
れ、上壁17に開口18のある排風ダクトケース7と、
上壁17で排風ダクトケース7と区画され開口18で連
通するとともに略水平方向に延びる水平ダクト9とから
構成され、排気口5から出た冷却風が傾斜板2で囲まれ
た排気導風室35、排風ダクトケース7の下部で形成さ
れる排気屈曲部27、仕切板23と排風ダクトケース7
で形成される排気側上昇風路25、水平ダクト9内の水
平風路55を経てダクト出口21から排出されるように
構成され、排気側上昇風路25の下部域に参照騒音マイ
ク37を固定し、水平ダクト9のダクト出口21近くに
残留騒音マイク38を固定し、排風ダクトケース7の上
壁17あるいは水平ダクト9の所定位置に相殺音発生手
段41を設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
は、排気口5から吹き出した冷却風の流れを整流化する
ための整流手段36を排気導風室35、排気屈曲部2
7、排気側上昇風路25の少なくとも一つを含む領域に
設けている。請求項3の包囲型エンジンの騒音低減装置
を、例えば図1,図6を参照して説明すれば、エンジン
3を包囲体2,7,8によって包囲し、包囲体2,7,
8の所定箇所に少なくとも冷却風入口51と冷却風出口
21を設け、包囲体2,7,8内の空気を換気するファ
ン12を設けた包囲型エンジンにおいて、包囲体2,
7,8内の騒音を検出する参照騒音マイク37と、冷却
風入口51あるいは冷却風出口21に近い騒音を検出す
る残留騒音マイク38と、包囲体2,7,8内の所定位
置に配設された相殺音発生手段41と、参照騒音信号お
よび残留騒音信号に基づいて冷却風入口51あるいは冷
却風出口21における騒音を打ち消す相殺音を発生させ
るように相殺音発生手段41を駆動するANC制御手段
65と、包囲体2,7,8内に構成され相殺音が発散さ
れる消音空間と、消音空間へ流れる冷却風を整流するた
めの整流手段36とを設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の作用】請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装
置においては、包囲体2内の騒音は参照騒音マイク37
により検出され、参照騒音マイク37からの参照騒音信
号、および残留騒音マイク38からの残留騒音信号に基
づいてANC制御手段65のANC制御により、相殺音
発生手段41から騒音と逆位相、同振幅の相殺音が発生
され、ダクト出口21の騒音を低減する。このANC消
音動作において、排気側ダクト33内に傾斜板22と仕
切板23を設けることによって、排気側ダクト33は排
気導風室35、排気屈曲部27、排気側上昇風路25を
備えることになり、ファン12によって排気側ダクト3
3内に放出された冷却風は傾斜板22によって排気屈曲
部27に導かれ、一旦は冷却風は下降してから排気屈曲
部27で上方に曲げられた後、排気側上昇風路25を下
から上へ流れ、さらに水平ダクト9において水平方向に
方向を変えた後、ダクト出口21から排出されることに
なる。
【0011】ここで、傾斜板22と仕切板23によっ
て、エンジン騒音、マフラの透過騒音、ファンの風切り
音が混在化して、あたかも1つの音源から出た騒音のよ
うにすることができ、排気側上昇風路25の下部位置に
おいてその混在化した騒音を参照騒音マイク37により
検出することができる。つまり、包囲型エンジンにおい
て、複数の音源が配置箇所を変えて存在する場合にAN
C制御を適用することは制御的に難しいが、本発明によ
れば、包囲型エンジンの騒音、ダクト構成を極めて単純
化することができ、ANC制御における騒音低減性能を
高めることができる。さらに、一度下方に冷却風を向け
ることにより、排気側上昇風路25から水平風路55ま
での長さを消音用ダクトとすることができ、参照騒音マ
イク37から相殺音発生手段41までの距離を大きくす
ることができるので、適応デジタルフィルタの演算時間
を十分に取ることができ、比較的演算速度の小さいプロ
セッサ(DSPなど)を使用することができる利点があ
る。また、この排気側ダクト33の構成にすると、参照
騒音マイク37と残留騒音マイク38との相関性が高ま
るという利点がある。
【0012】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
であれば、整流手段36を排気導風室35、排気屈曲部
27、排気側上昇風路25の少なくとも一つを含む領域
に設けているので、排気口5から吹き出した冷却風が排
気導風室35、排気屈曲部27、排気側上昇風路25に
流れる場合に、屈曲して冷却風が乱れやすい部分におい
て冷却風を整流化することができるので、渦流、乱流の
発生を抑制し、参照騒音マイク37と残留騒音マイク3
8とのコヒーレンスを向上させることができ、結果とし
て騒音の低減の効果を高めることができる。
【0013】請求項3の包囲型エンジンの騒音低減装置
によれば、参照騒音検出マイク37で包囲体2内の騒音
を検出し、残留騒音検出マイク38が冷却風入口51あ
るいは冷却風出口21に近い騒音を検出する。そして、
ANC制御手段65が参照騒音信号および残留騒音信号
に基づいて冷却風入口51あるいは冷却風出口21にお
ける騒音を打ち消す相殺音を発生させるように相殺音発
生手段41を駆動し、消音空間へ相殺音を発生させる。
このように構成することにより、包囲体2,7,8内部
の騒音を吸気側の冷却風入口51あるいは排気側の冷却
風出口21において消音することができる。また、消音
空間へ流れる冷却風を整流するための整流手段36を設
けたことにより、冷却風の流れの乱れを抑制することが
でき、参照騒音マイク37と残留騒音マイク38とのコ
ヒーレンスを向上させることができ、騒音の低減の効果
を高めることができる。
【0014】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)包囲型エンジンの騒音、ダクト構成を極めて単純
化することができ、ANC制御における騒音低減性能を
高めることができるとともに、適応デジタルフィルタの
演算時間を十分に取ることができ、安価汎用のプロセッ
サでも適用できるので、ANC騒音低減装置を安価に構
成できるという利点がある。 (ロ)実機を用いた実験では排気側ダクトを請求項1の
構成にすると、参照騒音マイクと残留騒音マイクとのコ
ヒーレンス(相関性)を高めることができる。請求項2
の発明によれば、屈曲して冷却風が乱れやすい部分にお
いて冷却風を整流化することができるので、渦流、乱流
の発生を抑制し、参照騒音マイクと残留騒音マイクとの
コヒーレンスを向上させることができ、結果として騒音
の低減の効果を高めることができるという特有の効果を
奏する。
【0015】請求項3の発明によれば、消音空間へ流れ
る冷却風を整流するための整流手段とを設けたことによ
り、吸気側で消音する構成あるいは排気側で消音する構
成にかかわらず、参照騒音マイクと残留騒音マイクとの
コヒーレンスを向上させることができ、騒音の低減の効
果を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1実施形態を
示す図であり、図1は包囲型エンジン発電機の構成を示
す概略縦断面図、図2(A)(B)はそれぞれ包囲型エ
ンジン発電機の外観斜視図、図3(A)は水平ダクトを
外した状態の排風ダクトケースの平面図、図3(B)は
排風ダクトケースの一部切欠斜視図である。
【0017】この包囲型エンジン発電機は、図1,図2
に示すように直方体形状のフレームに6つの防音壁を取
り付けることにより構成された防音ケース2の内部に、
図1中右側にディーゼルエンジン3を配設するととも
に、図1中左側にエンジン発電機4を配設してある。防
音ケース2の右側防音壁2bの略中央位置に排出口5を
開口し、左側防音壁2cの下部位置に吸気口6を開口し
ている。また、排出口5を覆うように排風ダクトケース
7が設けられ、吸気口6を覆うように吸風ダクトケース
8が設けられている。防音ケース2の内壁、吸風ダクト
ケース8、排風ダクトケース7、後述する水平ダクト9
の内壁には一面に主に中波長、高波長域の騒音が外部に
漏れることを防止する消音材10が張り付けられてい
る。このような消音材10としてはグラスウール、硬質
スポンジなどの軽量かつ安価な公知の消音材が単独また
は組み合わせて使用される。なお、図3(B)において
は簡便のため消音材10は略して描いている。
【0018】排出口5に臨む防音ケース2内にはラジエ
ータ11が配設されており、ラジエータ11に近接して
ラジエータファン12が設けられファンベルト13によ
りクランク軸と連動駆動されるように構成されている。
ラジエータファン12によって生成された冷却風はラジ
エータ11を冷却した後、排気口5から排風ダクトケー
ス7内に放出されるようになっている。防音ケース2内
のエンジンの上方にはエアクリーナ14とマフラ15が
設けられている。マフラ15はエンジン3の排気管の音
を消音した後、排気ガス放出管16を介して防音ケース
2外に排気ガスを放出する。
【0019】前記したように防音ケース2の右側壁2b
には、上壁17に所定大きさの開口18を有する略長方
形椀状の排風ダクトケース7が取り付けられ、その開口
18を覆うように水平ダクト9が排風ダクトケース上壁
17に水平方向に取り付けられている。水平ダクト9は
扇状の図2に示すように一対の側壁19と1/4円筒面
状の曲面壁20を有するダクトであり、ダクト口21の
方向は、図2(A)に示すように吸風ダクトケース8の
方向を向く場合と、図2(B)に示すように吸風ダクト
ケース8と反対方向を向く場合とを選択できるように構
成している。また、図1に示すように排風ダクトケース
7内には、右側防音壁2bの排出口5を上側から覆うよ
うに傾けて配設した傾斜板22と略鉛直方向に延びる仕
切板23を設けている。傾斜板22、仕切板23は図3
(B)に示すように排風ダクトケース7の両側壁24に
隙間なく固設連結して、排風ダクトケース7内を略J状
の風路に区画するようにしている。仕切板23の上部は
排風ダクトケース7の上壁17と接続され、排風ダクト
ケース7内に排気側上昇風路25を形成している。傾斜
板22を排出口5を覆うように取り付けることにより、
排気口5から出た冷却風は、一旦、斜め下方に導風され
た排風口26(図3(B)参照)から排気屈曲部27に
導かれた後、排気側上昇風路25を下方から上方へ流れ
ることになる。
【0020】図1に示すように右側防音壁2bと排風ダ
クトケース7の下壁28とを連結する部分は略1/4円
筒状の曲面壁29とされ、排風ダクトケース7の下壁2
8と右壁30をつなぐ角部も同様の曲面壁31とされ、
水平ダクト9も曲面壁20を備えている。さらに、傾斜
板22と仕切板23の連結部も曲面状に面取りされてい
る。このように排風ダクトケース7内の風路の接続部を
曲面形状にするのは、冷却風の流れを円滑にすることに
より、渦流、乱流の発生を防止するとともにANC制御
上問題となる不規則な振動を抑制するためである。ま
た、排気側ダクト33である傾斜板22、仕切板23の
表面、排風ダクトケース7の内側面、水平ダクト9の内
側面は全て吸音材10が張り付けられ、排気側ダクト3
3から騒音が漏れることを防止するようにしている。
【0021】さらにこの実施例では、排気口5から吹き
出した冷却風が、傾斜板22で囲まれた排気導風室3
5、排気屈曲部27、排気側上昇風路25の少なくとも
一つを含む領域において、冷却風の流れが風路の延在方
向と違う方向に流れることを抑制するための整流板36
が設けられている。整流板36は図3(B)に示すよう
に表面に消音材(図3(B)においては省略)を張り付
けた略樋状の板材から構成され、排気導風室35、排気
屈曲部27に流れる冷却風を2つに分流して、排気側上
昇風路25の下部域において合流するように構成してい
る。
【0022】また、図1、図3(B)に示すように排気
側上昇風路25に面した仕切板23の下側所定位置には
張り付けられた消音材10中に参照騒音マイク37が埋
め込まれており、消音材10を介して騒音を検出するよ
うになっている。したがって参照騒音マイク37には冷
却風は当たらず冷却風が当たることによる振動、騒音の
発生を防止することができる。また、残留騒音マイク3
8は消音材10によって覆われているとともに、水平ダ
クト9のダクト口21の上側壁部分39にマイク集音面
をダクト内周面に平行かつ内周面と同一面内に向けて配
設されており、冷却風がマイク本体が当たらないように
取り付けられている。なお、必要に応じて残留騒音マイ
ク38も参照騒音マイク37と同様に水平ダクト9の消
音材10中に埋め込んでもよい。
【0023】排風ダクトケース7の上壁17には図1,
図3(B)に示すように水平ダクト9のダクト口21の
位置および大きさを規制する四角形状の遮蔽板40が設
けられ、遮蔽板40に隠れる状態で排風ダクトケース7
の側壁24,24に当接した状態で一対のラウドスピー
カ41が対向して設けられている。各ラウドスピーカ4
1は図3(B)に示すようにスピーカ面41aがダクト
口21中心側に傾斜して設けられ、水平ダクト9内の消
音空間内にスピーカ音を供給できるようにしている。ラ
ウドスピーカ41の配設位置を排風ダクトケース7の上
壁17上にして、ラウドスピーカ41を傾斜して設けた
のは、排気側上昇風路25を上がって来た冷却風がスピ
ーカ端面に衝突して冷却風の乱流を引き起こすことを防
止するためである。また、仕切板23の消音材10から
遮蔽板40の上部に至る面の凹凸がなくなり、滑らかな
曲面となり、その曲面の一部としてスピーカ面41aが
配置されるように構成することが好ましいからである。
なお、ラウドスピーカ41のスピーカ面41aを消音材
10で覆ってもよい。
【0024】ANC騒音低減装置は、参照騒音マイク3
7と、ラウドスピーカ41と、残留騒音マイク38と、
ANCコントローラ(図示せず)とから構成されてい
る。なお、ANCコントローラの詳細構成については後
述する。また、図1に示すようにエンジン3と発電機4
は防音ケース2の底壁2dに敷設された制振部材42に
公知の防振受具43を設け、エンジン3と発電機4の振
動を押さえるとともに、その振動が防音ケース2の各壁
および排風ダクトケース7に伝わることを抑制するよう
にしている。防音ケース2内の左側上部域にはエンジン
発電機4を制御する制御機器44が設けられ制御機器4
4の後側に燃料タンク(図示せず)が配設されている。
【0025】左側防音壁2cに設けられた吸風ダクトケ
ース8は、下部に曲面壁を備えた導風板46を吸気口6
を下側から覆うように取り付け、その導風板46を下側
が開口した略長方形椀状椀状の吸風ダクトケース8で収
容するように覆うことにより、略逆U字状の吸気風路を
形成するようにしている。吸気口6には発電機4内部の
吸い込みファン48が近くに位置するように配設され、
発電機4の吸い込み口49から吸い込んだ冷却風をエン
ジン配設側に設けられた吹き出し口50より排出するこ
とにより発電機4内部を冷却するようにしている。
【0026】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機4のエンジン
3が運転され、発電が開始されると、エンジン3のクラ
ンク軸に連動するラジエータファン12が駆動する。ラ
ジエータファン12の駆動により防音ケース2内が負圧
となり、吸風ダクトケース8のダクト入口51から吸入
された外気は、吸風ダクトケース8内の吸気側上昇風路
52、吸気折曲部53、吸気導風室54を経て、吸気口
6から防音ケース2内に導かれる。防音ケース2を流れ
た冷却風は、発電機4およびエンジン3を冷却した後、
排気口5から排風ダクトケース7内の排気導風室35に
放出され、整流板36で2つの冷却風の流れになった
後、排気屈曲部27を経て、排気側上昇風路25下部で
合流して上方へ流れ、開口18、水平ダクト9の水平風
路55を経てダクト出口21から排風される(図中矢印
H参照)。
【0027】エンジン3の運転が始まると、ANCコン
トローラは参照騒音マイク37により、排気側上昇風路
25下部の参照騒音を吸音材10を介して検出し、その
参照騒音信号とダクト出口21に配設された残留騒音マ
イク38の残留騒音信号に基づいて、ダクト出口21の
騒音が最小になるように、ラウドスピーカ41を駆動し
て相殺音を発生させる。この一連のANC制御におい
て、ANC制御による消音作用を行うダクトを流れる冷
却風は、ダクト内において速度が均一であり渦流、乱流
のない層流状態となるのが最も好ましい。しかしなが
ら、この実施例の排気側ダクト33の構成では、ANC
制御の演算時間を確保するために参照騒音マイク37と
ラウドスピーカ41の距離を長くするのが好ましく、ま
た、排気側ダクト33を長くすることによりダクト出口
21から出る騒音レベルを低減できるため、ダクト内の
風路は排気屈曲部27において大きく蛇行した構成とな
っている。
【0028】このように蛇行したダクト構成で整流板3
6を設けない構成であると、図4(A)に示すように換
気ファンであるラジエータファン12によって強く吹き
出された冷却風の大部分は傾斜板22によって白抜き矢
印56の方向に制御されるので、図4(A)に示すよう
に排気側上昇風路25の右側の曲面壁31に衝突して左
右に分流する流れ57を生じさせる。このような分流5
7の発生は排風ダクトケース7内において渦流を発生さ
せ、参照騒音マイク37が不規則な雑音を集音する原因
になる。また、傾斜板22によって反射された冷却風の
一部は矢印方向の流れ58となって排気屈曲部27域に
おいて不規則な乱流、渦流を発生させる原因となる。
【0029】これに対し、図4(B)に示すように整流
板36を設けた構成では排気導風室35内で冷却風が2
つの白抜き矢印59で示されるように2つの冷却風に分
流され、内側の冷却流れは内側風路60に沿って流れる
とともに、外側の冷却流れは外側風路61に沿って流れ
ることになり、冷却風の流れる方向が排風ダクトケース
7内の風路の形状に対応して流れることになる。また、
傾斜板22で反射した流れも整流板36で規制されるの
で、図4(A)に示すように風路を横切るような大きな
流れ58とはなりにくい。したがって参照騒音マイク3
7で検出される参照騒音信号も渦流にともなう不規則な
騒音の影響を少なくすることができる。
【0030】また、図5に示すような本実施例の排気屈
曲部27の曲がりよりも小さい90゜曲がった形のダク
トで考えても、図5(B)に示す整流板36を設けた構
成であると、整流板36で分割された内側風路60、外
側風路61毎に風速分布71,72が対称形になること
により、ダクト全体としては内側壁周辺と外側壁周辺と
の風速分布がほぼ均一化されるのに対して、図5(A)
に示すように整流板を設けない構成であると、ダクトの
入口寄り位置62で対称形であった風速分布73が、屈
曲部位置63においてはダクト外側壁周辺の風速が大き
くなった風速分布74となり、出口寄り位置64におい
ては内側壁周辺域の風速と出口側の風速との差がさらに
大きくなった風速分布75となってしまうため、渦流な
どが生じやすく、ダクト内の騒音、振動が大きくなり、
結果として参照騒音マイクと残留騒音マイクとのコヒー
レンス(相関性)が低下することになる。このように、
整流板36を設けることにより、冷却風が強いことによ
る悪影響を抑制できる利点がある。
【0031】次に本発明に適用できるANCコントロー
ラの構成の一例について説明する。なお、本発明に適用
できるANCコントローラの回路構成、ANCアルゴリ
ズムは図6に示す構成に限られるものでない。図6は前
記実施形態に使用されるANCコントローラの概略構成
を示すブロック図である。図6においてANCコントロ
ーラ65は大別すると、加算器117、補償用デジタル
フィルタ118、補償用デジタルフィルタ119、適応
テジタルフィルタ120、LMS制御部121とから構
成されている。参照騒音マイク37から検出された騒音
は、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換
された後、加算器117に加えられる。加算器117に
は補償用デジタルフィルタ118からの出力信号も加え
られており、加算器117はこれらの入力信号を加算
し、その加算した参照騒音信号Xnを補償用デジタルフ
ィルタ119および適応デジタルフィルタ120に出力
する。また、適応デジタルフィルタ120の出力信号Y
nがラウドスピーカ41の駆動信号となる。
【0032】なお、補償用デジタルフィルタ118はラ
ウドスピーカ41と参照騒音マイク37間の電気音響特
性<B>を補償するフィルタであり、補償用デジタルフ
ィルタ119はラウドスピーカ41と残留騒音マイク3
8間の電気音響特性<C>を補償するフィルタである。
LMS制御部121は、ラウドスピーカ41から出され
た相殺音が包囲型エンジンの騒音を低減するように、上
記参照入力信号Xnと残留騒音マイクからの残留騒音信
号enとに基づいて残留騒音信号enが最小となるように
適応デジタルフィルタ120のフィルタ係数を更新す
る。残留騒音信号enが最小となるように、適応デジタ
ルフィルタ120のフィルタ係数を最適値にする方法と
しては、例えば、B.Widrowらが提案した「Fi
ltered−xLMSアルゴリズム」が周知である。
【0033】このアルゴリズムでは、例えば下記(1)式
により適応デジタルフィルタ120のフィルタ係数を再
帰的に更新する。 Wn+1=Wn+2μen・Xn ……(1) 但し、 Wn:適応デジタルフィルタ係数(W[0],W
[1],…,W[L−1]) Xn:参照騒音信号(X[n],X[n−1],…,X
[n−L]) en:残留騒音信号 n:離散時間 μ:収束係数 L:フィルタ次数 である。
【0034】
【第2実施形態】図7はこの発明の第2実施形態を説明
するための図であり、排気側ダクトの縦断面図である。
この第2実施形態が前記第1実施形態に対して特徴的な
点は、第1に傾斜板22の傾斜を直線的なものから円筒
面に近いものに変えた点と、第2に傾斜板22の傾斜の
変化に対応させて整流板36の形状を排気導風室35を
上下に2分するような口先部66を有するものに構成し
た点と、第3にラウドスピーカ41のスピーカ面41a
を消音材10で覆った点である。この実施形態において
もラジエータファン12から吹き出す冷却風を排気導風
室35内で2分して、それぞれ内側風路60、外側風路
61を流れることになるので、各風路内における渦流、
乱流の発生を抑制することができる。また、ラウドスピ
ーカ12のスピーカ面41aを消音材10で覆ったこと
により、仕切板23から排風ダクトケース7の上壁17
に至る排気側上昇風路25と水平風路55の接続が円滑
になり、消音空間での気流の流れを少なくすることがで
きる。
【0035】
【第3実施形態】図8(A)〜(D)はそれぞれ、この
発明の第3実施形態を説明するための図である。図8
(A)〜(C)は水平ダクト9内のラウドスピーカ41
の配置を変更した実施形態であり、図8(D)は水平ダ
クト9を防音ケース2の上壁2eに達する位置まで延長
した実施形態である。図8(A)はスピーカ面41aを
ダクト出口21側に向けて配設した構成である。図8
(B)はラウドスピーカ41を水平ダクト9の扇状側壁
19に埋め込み、スピーカ面41aを水平風路55内に
向けた構成である。図8(C)はラウドスピーカ41を
ダクト出口21に対向する水平ダクト9の壁面に埋め込
み、スピーカ面41aをダクト出口21に向けて配設し
た構成である。図8(B)(C)の構成では、ラウドス
ピーカ41のスピーカ面41aは風路の周壁面に略一致
するように設けられているので、排気側上昇風路25を
流れてきた冷却風の流れを乱すことがなくなり、ANC
の騒音低減性能を向上させることができる。
【0036】図8(A)の構成では、スピーカ面41a
と反対側の部分が水平風路55の一部を構成し、その部
分を消音材10で覆っているので、ラウドスピーカ41
自体が水平風路55内に突出することはなく、この場合
も良好な消音性能を発揮できる。図8(D)の構成では
ダクト出口21側から、残留騒音マイク38、ラウドス
ピーカ41、参照騒音マイク37の全てを消音材10中
に埋め込んだ構成となっているので、残留騒音マイク3
8、ラウドスピーカ41、参照騒音マイク37の存在に
より気流の流れが乱れ、マイク37,38間のコヒーレ
ンスが低下したりすることがない。また、排気側上昇風
路25から水平風路55に至る風路を滑らかな曲線状の
ダクトとすることができ、ダクトを延長することによる
騒音低減効果が期待できる。
【0037】
【実施例】ANCアルゴリズムとして上記(1)式に示し
たLMS法を採用し、16bitA/D変換器、14bitD
/A変換器を用い、サンプリング周波数fs=2.5k
Hz,高域遮断周波数はfc=1.0kHzで、マイ
ク、スピーカは市販レベルのものを使用し、図1、図2
(A)に示す構成を採用した実機での実験では、内壁に
内装される吸音材10とANC制御を組み合わせた本実
施形態の構成により、エンジン発電機から1m離れた距
離での正面側、裏面側、吸気側、排気側の4つの騒音検
出位置での平均騒音レベルを75.0dB(A)に低減
できることを確認した。なお、消音材10およびANC
の対策がない状態での平均騒音レベルは85dB(A)
であった。この75.0dB(A)という平均騒音レベ
ルは、建設省が1983年に制度化した、低騒音型建設
機械の騒音値(機械から7m離れた位置の4方向のエネ
ルギー平均)への換算値では63.3dB(A)に相当
し、75馬力未満のエンジン発電機では超低騒音型の分
類に入る静かなものである。
【0038】図9はダクト出口近くで測定した騒音にお
いて、0Hz〜1000Hzの周波域においてANC制
御を行う前の騒音スペクトル67と、ANC制御を行っ
た後の騒音スペクトル68を比較した図であり、縦軸に
騒音レベル(dB)、横軸に周波数(Hz)を取ってい
る。図9から分かるようにエンジン回転数,ファンの羽
根数、ファンの回転数によって決定されるファンの風切
り音などのピーク音69が良く低減できているととも
に、特に0〜500Hzまでの騒音低減を達成でき、腹
に響くような不快な騒音を低減できていることが分か
る。この発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、この発明の要旨を変更しない範囲内において種々の
設計変更を施すことが可能である。以下、そのような実
施形態を説明する。
【0039】(1)前記実施形態では、排気側ダクト3
3にのみANCによって騒音低減を行った実施例を説明
したが、例えば、吸気側ダクトにおいてもANCによる
騒音対策を行うことも可能である。この場合は、吸風ダ
クトケース8内の所定箇所に参照騒音マイク37、ラウ
ドスピーカ41、残留騒音マイク38をそれぞれ設置す
ればよい。但し、吸気口6から外気を取り入れて排気口
5から排気する構成では、エンジンやファンの風切り音
は風の流れに乗るので、排気口5の方が吸気口6よりも
大きい。したがって、排気口5側にのみANCによる騒
音低減装置を設け、吸気口6側には吸気側ダクトのみを
設ける構成でも、充分な消音効果を達成することができ
る。 (2)前記実施形態では、排気側ダクト33の形状を排
風ダクトケース7、水平ダクト9の組み合わせで構成し
たが、排風ダクトケース7と水平ダクト9を一体化した
排気側ダクトを構成してもよい。
【0040】(3)前記実施形態の整流板36は排風ダ
クトケース7内を上下方向(図3(B)においてU方
向,D方向)に2分する略樋状のものを採用したが、幅
方向(図3(B)においてR方向,L方向)に複数分割
するように設けてもよい。包囲型エンジンの内部を換気
する換気ファンの冷却風は幅方向においても風量,風速
は均一でなく、幅方向においても風速分布は異なってい
るので、換気ファンの風速分布および排気側ダクトの構
成に対応して、排気側ダクト内の渦流、乱流の発生を抑
制するような形状の整流板を設ければよい。 (4)なお、ダクト内に渦流、乱流の発生を抑制する整
流板36を設けることは参照騒音マイクと残留騒音マイ
クとのコヒーレンスを向上させる効果があるので、前記
実施形態で説明した排気側ダクト33の形状に限らず、
包囲型エンジンに使用されるANC騒音低減装置用の消
音用ダクトに適用できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は包囲型エンジン発電機の騒音低減装置の
構成を示す概略縦断面図である。
【図2】図2(A)(B)はそれぞれ包囲型エンジン発
電機の外観斜視図である。
【図3】図3(A)は水平ダクトを外した状態の排風ダ
クトケースの平面図、図3(B)は排風ダクトケースの
一部切欠斜視図である。
【図4】図4(A)は整流板のない排気側ダクトの構成
図、図4(B)は整流板のある排気側ダクトの構成図で
ある。
【図5】図5(A)は整流板のないダクトの風速分布の
図、図5(B)は整流板のあるダクトの風速分布の図で
ある。
【図6】本実施形態におけるANCコントローラの一例
を示す構成図である。
【図7】本発明の第2実施形態の構成を説明するための
排気側ダクトの縦断面図である。
【図8】図8(A)〜(D)はそれぞれ本発明の第3実
施形態の構成を説明するための図である。
【図9】図9は騒音対策前の騒音スペクトルと騒音対策
後の騒音スペクトルを比較するための図である。
【図10】図10は包囲型エンジンの騒音スペクトル特
性の一例を示す図である。
【符号の説明】
2…防音ケース、2b…右側防音壁、3…ディーゼルエ
ンジン、5…排出口、6…吸気口、7…排風ダクトケー
ス、8…吸風ダクトケース、9…水平ダクト、12…ラ
ジエータファン、17…上壁、18…開口、21…ダク
ト出口、22…傾斜板、23…仕切板、25…排気側上
昇風路、27…排気屈曲部、33…排気側ダクト、35
…排気導風室、36…整流板、37…参照騒音マイク、
38…残留騒音マイク、41…ラウドスピーカ、51…
ダクト入口、55…水平風路、65…ANCコントロー
ラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 G10K 11/16 B G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包囲体(2)内にエンジン(3)を収容し、
    包囲体(2)の所定箇所に少なくとも吸気口(6)と排気口
    (5)を設け、包囲体(2)内の空気を換気するファン(1
    2)を設け、吸気口(6)から外気を取り入れて排気口
    (5)から排気する包囲型エンジンの騒音を低減するため
    に少なくとも排気口(5)に連通する排気側ダクト(33)
    が包囲体(2)周囲に形成され、排気口(5)に近い騒音を
    検出する参照騒音マイク(37)と、排気側ダクト(33)
    のダクト出口(21)に近い騒音を検出する残留騒音マイ
    ク(38)と、排気側ダクト(33)内に配設された相殺音
    発生手段(41)と、参照騒音信号および残留騒音信号に
    基づいてダクト出口(21)における騒音を打ち消す相殺
    音を発生させるように相殺音発生手段(41)を駆動する
    ANC制御手段(65)とを備え、 排気側ダクト(33)は、排気口(5)を上側から覆うよう
    に設けられた傾斜板(22)と、排気側ダクト(33)内を
    略垂直方向に区画する仕切板(23)と、排気口(5)のあ
    る包囲体(2)の壁面(2b)に取り付けられ、上壁(17)
    に開口(18)のある排風ダクトケース(7)と、上壁(1
    7)で排風ダクトケース(7)と区画され開口(18)で連
    通するとともに略水平方向に延びる水平ダクト(9)とか
    ら構成され、排気口(5)から出た冷却風が傾斜板(2)で
    囲まれた排気導風室(35)、排風ダクトケース(7)の下
    部で形成される排気屈曲部(27)、仕切板(23)と排風
    ダクトケース(7)で形成される排気側上昇風路(25)、
    水平ダクト(9)内の水平風路(55)を経てダクト出口
    (21)から排出されるように構成され、 排気側上昇風路(25)の下部域に参照騒音マイク(37)
    を固定し、水平ダクト(9)のダクト出口(21)近くに残
    留騒音マイク(38)を固定し、排風ダクトケース(7)の
    上壁(17)あるいは水平ダクト(9)の所定位置に相殺音
    発生手段(41)を設けたことを特徴とする包囲型エンジ
    ンの騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 排気口(5)から吹き出した冷却風の流れ
    を整流化するための整流手段(36)を排気導風室(3
    5)、排気屈曲部(27)、排気側上昇風路(25)の少な
    くとも一つを含む領域に設けている請求項1に記載の包
    囲型エンジンの騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 エンジン(3)を包囲体(2,7,8)によ
    って包囲し、包囲体(2,7,8)の所定箇所に少なくと
    も冷却風入口(51)と冷却風出口(21)を設け、包囲体
    (2,7,8)内の空気を換気するファン(12)を設けた
    包囲型エンジンにおいて、 包囲体(2,7,8)内の騒音を検出する参照騒音マイク
    (37)と、冷却風入口(51)あるいは冷却風出口(21)
    に近い騒音を検出する残留騒音マイク(38)と、包囲体
    (2,7,8)内の所定位置に配設された相殺音発生手段
    (41)と、参照騒音信号および残留騒音信号に基づいて
    冷却風入口(51)あるいは冷却風出口(21)における騒
    音を打ち消す相殺音を発生させるように相殺音発生手段
    (41)を駆動するANC制御手段(65)と、包囲体
    (2,7,8)内に構成され相殺音が発散される消音空間
    と、消音空間へ流れる冷却風を整流するための整流手段
    (36)とを設けたことを特徴とする包囲型エンジンの騒
    音低減装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7158644B2 (en) 2000-12-15 2007-01-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Active noise control system
JP2008082205A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Yanmar Co Ltd エンジン発電装置
JP2010209684A (ja) * 2009-03-06 2010-09-24 Yanmar Co Ltd エンジン発電機
US8232660B2 (en) * 2007-11-12 2012-07-31 Honda Motor Co., Ltd. Soundproof enclosed type generator

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