JPH09195791A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents

包囲型エンジンの騒音低減装置

Info

Publication number
JPH09195791A
JPH09195791A JP8003688A JP368896A JPH09195791A JP H09195791 A JPH09195791 A JP H09195791A JP 8003688 A JP8003688 A JP 8003688A JP 368896 A JP368896 A JP 368896A JP H09195791 A JPH09195791 A JP H09195791A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
exhaust
duct
microphone
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8003688A
Other languages
English (en)
Inventor
Kozo Nishikawa
幸三 西川
Hiroaki Itou
浩晴 伊藤
Takashi Sagi
孝志 鷺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP8003688A priority Critical patent/JPH09195791A/ja
Publication of JPH09195791A publication Critical patent/JPH09195791A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非周期的で不規則な包囲型エンジンの騒音を
安価に低減する。 【解決手段】 防音ケースによって囲まれたエンジン発
電機にアクティブノイズコントロール(ANC)による
騒音低減を行う場合において、ANC信号処理のサンプ
リング周波数よりも高い周波数で参照騒音信号、残留騒
音信号のアナログ/デジタル変換を行った後、デジメー
ト処理を行う参照信号オーバサンプリング処理部51,
残留信号オーバサンプリング処理部52と、スピーカ4
7の駆動信号をインターポレション処理を行った後、A
NC信号処理のサンプリング周波数よりも高い周波数で
デジタル/アナログ変換を行う出力側オーバサンプリン
グ処理部53とを付加した。このように構成することに
より、入出力アナログフィルタによる伝搬遅延を削減あ
るいは軽減でき、消音性能を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防音ケースなどの包
囲体によって囲まれたエンジンの騒音を低減する包囲型
エンジンの騒音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン、排気ダクトの騒音
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
受動的な方法が提案されている。これに対し、近年、騒
音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波の
干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アクテ
ィブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が実
用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCによ
れば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜500
Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有するの
で、車室のこもり音、空調ダクト騒音などを低減するこ
とに使用されている(特公表平2−503219号、特
開平3−204354号公報など)。
【0003】図8は上記ANCの一例として、空調ダク
ト騒音を低減するダクト消音装置の概略ブロック図であ
る。同図において、空調ダクト101は左側から右側に
向かって空気が流れるように構成され、その空気の流れ
にしたがって騒音も空調ダクト101を伝搬する。空調
ダクト101には上流側マイク102(参照騒音マイ
ク)と、排気口103近くに下流側マイク104(残留
騒音マイク)が設けられ、両マイク102,104の間
に相殺音を発生するスピーカ105が設けられている。
【0004】このダクト消音装置では、上流側マイク1
02で検出される参照音が相殺音と干渉して、2次音
(残留音)となり、下流側マイク104から検出された
誤差信号により2次音が最小となるようにANC制御部
106のフィルタ係数を逐次更新することにより、スピ
ーカ105から放射される相殺音を変化させ、騒音を低
減する。このようなANC制御においては、参照騒音マ
イク、残留騒音マイクから得られるアナログ騒音信号を
A/D変換し、ANC制御部106により、所定の評価
基準に基づいて(例えば、残留騒音のエネルギーの2乗
値が最も小さくなるようにフィルタ係数を更新していく
LMSアルゴリスムに基づいて)ANC制御部106内
の適応フィルタ演算を行い、スピーカ105を駆動する
デジタル信号を生成した後、D/A変換してスピーカを
駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、包囲型
エンジン発電機のような包囲型エンジンにANCを適用
して、騒音低減を図る場合においては、下記のような課
題が生じる。 (1)包囲型エンジンの騒音は図9に示すようにクランク
シャフトや冷却ファンシャフト等の回転数に起因する基
本周波数およびその高調波、ファンの風切り音、包囲体
の振動などで構成され、複雑なスペクトルを有してい
る。したがって周期的な騒音を低減する場合と違って騒
音低減レベルを高くするには、参照騒音マイク、残留騒
音マイク、スピーカの入出力アナログフィルタの電気的
な処理遅延を最小減に抑える必要がある。周期的な騒音
と異なり不規則な騒音であると、十分な相殺音を発生さ
せるために高次のフィルタ段数が必要となり、入出力ア
ナログフィルタの電気的処理遅延により、適応フィルタ
のフィルタ係数演算の速度が実際の騒音の変化に追従で
きなくなり、結果的に十分な騒音低減ができないことに
なってしまうのである。
【0006】具体的に図8の装置で説明すれば、参照騒
音マイク、残留騒音マイクからのアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するA/D変換器と、生成されたスピーカ
のデジタル駆動信号をアナログ信号に変換するD/A変
換器が必要になるが、A/D変換器の入力信号を帯域制
限するためのアンチエリアシングフィルタ、D/A変換
器からの出力信号を補間するためのスムージングフィル
タはアナログフィルタで構成され、高精度なA/D変
換、D/A変換を行う場合、高次(例えば、8次)のア
クティブフィルタが必要になり、そのような高次のアク
ティブフィルタは遅延時間が大きく、ANCのフィルタ
演算時間上無視できないことになる。また、低減すべき
騒音が低周波数領域になるほど、アナログフィルタに使
用しなければならないコンデンサ、抵抗の値が大きくな
り要求される性能を満足するアナログフィルタの実現が
難しくなる。さらにそのようなアナログフィルタはフィ
ルタ特性が温度により影響を受けやすいので、包囲型エ
ンジンのように始動時と運転時における包囲体内部が温
度差が激しい装置に適用する場合は、ANC制御が不安
定になりやすい問題がある。
【0007】(2)包囲型エンジンは包囲体内部を冷却す
るために冷却風を起こすことが必須であり、エンジンの
振動とは別に冷却風による影響も考慮しなければならな
い。つまり、冷却風の流れが良好であり、かつANCシ
ステムを適用する場合に十分な消音効果を奏することが
できるエンジン配置構成、ダクト構成とすることが必要
である。 (3)包囲型エンジンで特に気になる低周波域のこもり音
(約100Hz〜約500Hz)を高いS/Nで検出で
きるように工夫することが必要である。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、上記のように騒音低減が難しい包囲型エン
ジンにおいても、十分な騒音低減の向上を図れる包囲型
エンジンの騒音低減装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の包囲型エンジ
ンの騒音低減装置は、包囲体内にエンジンを収容し、包
囲体の所定箇所に少なくとも吸気口と排気口を設け、吸
気口から外気を取り入れて排気口から排気する包囲型エ
ンジンの騒音を低減するために、少なくとも排気口に連
通する排気側ダクトが包囲体周囲に形成され、排気口に
近い騒音を検出する参照騒音検出マイクと、排気側ダク
トのダクト口に近い騒音を検出する残留騒音検出マイク
と、排気側ダクト内に配設された相殺音発生手段と、参
照騒音信号および残留騒音信号に基づいてダクト口にお
ける騒音を打ち消す相殺音を発生させるように相殺音発
生手段を駆動するANC制御手段とを備え、排気側ダク
トは、排気口を上側から覆うように下側に排風口のある
袋状の導風板と、排気口のある包囲体の壁面に導風板を
収容するように設けられた上壁に開口のある長方体椀状
の排風ダクトケースと、上壁で排風ダクトケースと区画
され開口と連通するとともに水平方向に延びる水平ダク
トとから構成され、排気口から出た冷却風が導風板で囲
まれた排気導風室、導風板と排風ダクトケースで形成さ
れる排気側上昇風路、水平ダクト内の水平風路を経てダ
クト口から排出されるように構成され、ANC制御手段
の信号処理のサンプリング周波数よりも高い周波数で参
照騒音信号、残留騒音信号のアナログ/デジタル変換を
行った後、デジメート処理を行う入力側オーバサンプリ
ング処理手段と、ANC制御手段から出力される相殺音
発生手段の駆動信号をインタポレーション処理を行った
後、ANC制御手段の信号処理のサンプリング周波数よ
りも高い周波数でデジタル/アナログ変換を行う出力側
オーバサンプリング手段とを有していることを特徴とす
る。
【0010】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
は、排気側ダクト内の排気側上昇風路の延在方向と平行
に棒状支持部材を固設し、棒状支持部材の排気口側に参
照騒音マイクを取り付け、棒状支持部材のダクト口側に
残留騒音マイクを取り付け、排気側上昇風路の所定位置
に相殺音発生手段を配設している。請求項3の包囲型エ
ンジンの騒音低減装置は、排気側上昇風路に臨む導風板
の下端域に参照騒音マイクを固定し、水平ダクトのダク
ト口近くに残留騒音マイクを固定し、排風ダクトケース
の上壁所定位置に相殺音発生手段を設けたことを特徴と
する。
【0011】
【作用】請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置にお
いては、包囲体内の騒音は参照騒音検出マイクにより検
出され、相殺音発生手段からの相殺音との干渉により低
減された残留騒音が残留騒音マイクにより検出される。
そして、参照騒音マイクからの参照騒音信号、残留騒音
検出マイクからの残留騒音信号がそれぞれ対応する入力
側オーバサンプリング処理手段により、ANC制御手段
の信号処理のサンプリング周波数よりも高い周波数(例
えば、従来のサンプリング周波数fsの2倍(2f
s)、4倍(4fs)…、n倍(nfs))でオーバサ
ンプリングが行われる。
【0012】高速にオーバサンプリングされた騒音信号
データは、入力側オーバサンプリング処理手段のデジメ
ート処理部により間引かれ(例えば、1/2、1/4、
…、1/n)、ANC制御手段の適応フィルタの入力デ
ータとされる。所定のANCアルゴリズムによりその適
応フィルタの係数が演算され、残留騒音マイクの音圧が
最も小さくなるように、相殺音発生手段のデジタル駆動
信号が生成される。そして、ANC制御手段から出力さ
れる相殺音発生手段のデジタル駆動信号を出力側オーバ
サンプリング手段のインターポレーション処理部により
不足データを付加して、ANC制御手段の信号処理のサ
ンプリング周波数よりも高い周波数でデジタル/アナロ
グ変換を行って、相殺音発生手段から相殺音を発生させ
る。
【0013】このANC制御処理において、入力側、出
力側のオーバサンプリング手段を有しているので、A/
D変換部、D/A変換部の構成を簡単化(低次フィルタ
化、例えば一次フィルタ化)でき、入出力アナログフィ
ルタ(アンチエリアシングフィルタ、スムージングフィ
ルタ)による伝搬遅延を削減あるいは軽減でき、アナロ
グ部での遅延の問題を解決することができる。また、構
成素子数が削減できてコスト低減と信頼性を向上させる
ことができる。さらに、排気ダクトを上記構成とするこ
とにより、排気口を出た冷却風は導風板を迂回して排風
口のある下側から放出され、排気側上昇風路を経て水平
風路のダクト口から放出されることになる。ここで冷却
風は導風板を迂回するので、排風ダクトケース内におい
て下側から上側へ上昇する排気側上昇風路を形成するこ
とになるので、熱せられた冷却風が滞ることなく良好に
外部へ放出できることになる。また、排風ダクトケース
の上下長さ分だけ消音域ダクトを取れることになるの
で、低周波域の音を相殺できる空間を確保することがで
きる。
【0014】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
であれば、棒状支持部材に排気側ダクト内のダクト内風
路の延在方向と平行に棒状支持部材を固設し、棒状支持
部材の排気口側に参照騒音検出マイクを固定し、棒状支
持部材のダクト口側に残留騒音検出マイクを固定するこ
とにより、排気側ダクトに伝わる振動の特性が参照騒音
検出マイク、残留騒音検出マイクにおいて同じになるの
で、参照騒音検出マイク、残留騒音検出マイクとの間の
音の相関性を高めることができる。また、ダクト内風路
の位置によって冷却風の強さ、方向が異なることがある
が、ダクト内風路の延在方向と平行に棒状支持部材を固
設することにより、ダクト内風路を流れる冷却風の方向
と平行に棒状支持部材が配設されることになるので、冷
却風の影響が参照騒音検出マイク、残留騒音検出マイク
においてほぼ同じになり、参照騒音検出マイク、残留騒
音検出マイクとの間の音の相関性を高めることができ
る。
【0015】請求項3の包囲型エンジンの騒音低減装置
であれば、詳細な理由は不明であるが、排気側ダクト構
成、相殺音発生手段、参照騒音検出マイク、および残留
騒音検出マイクの配置を請求項3に記載の通りにするこ
とにより、参照騒音検出マイクと残留騒音検出マイクと
のコヒーレンスを向上させることができるとともに、A
NCによる騒音低減レベルを向上できる。
【0016】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば以下の特有の効果を奏する。 (イ)排気ダクトにおいて、温度が高いことにより軽く
なった冷却風は排気側上昇風路内を自然に上昇してダク
ト口から外部へ放出できるとともに、排風ダクトケース
の上下長さ分の消音域ダクトとすることができ、低周波
域の音を相殺できる空間を確保することができる。 (ロ)入力側、出力側のオーバサンプリング手段を有し
ているので、入出力アナログフィルタ(アンチエリアシ
ングフィルタ、スムージングフィルタ)による伝搬遅延
を削減あるいは軽減でき、アナログ部での遅延の問題を
解決でき、包囲型エンジンの騒音のように周期的でない
不規則な騒音に対しても、良好な低減性能を達成するこ
とができる。
【0017】(ハ)アンチエリアシングフィルタ、スム
ージングフィルタなどのアナログ部での温度変化による
伝達関数の変動を小さくでき、温度変化の激しいところ
で包囲型エンジンを使用する場合でも、良好な騒音低減
性能を達成することができる。 (ニ)アナログ部の回路が簡単化できるので、構成素子
数が削減でき、結果としてコスト低減になり信頼性能が
向上する。請求項2の発明によれば、参照騒音検出マイ
ク、残留騒音検出マイクとの間の音の相関性を高めるこ
とができ、騒音低減システムの騒音低減の向上を図れる
という特有の効果を奏する。請求項3の発明によれば、
全体の騒音のレベルが低減できるとともに、参照騒音検
出マイクと残留騒音検出マイクとのコヒーレンスを向上
させることができ、騒音低減量を増やすことができると
いう特有の効果を奏する。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明に適用できるANCコ
ントローラの構成の一例について説明する。図1はこの
包囲型エンジンの騒音低減装置のANCシステムの概略
ブロック図である。このANCシステムは大別すれば、
後述する排気側ダクトの排気側上昇風路の上流側に設け
られる参照騒音マイク46と、排気側上昇風路の下流側
に設けられる残留騒音マイク48と、排気側上昇風路の
所定位置に設けられる排気側スピーカ47と、参照騒音
マイク46からのアナログ参照信号をデジタル信号とす
るとともにデジメート処理を行う参照信号オーバサンプ
リング処理部51と、残留騒音マイク48からのアナロ
グ残留信号をデジタル信号とするとともにデジメート処
理を行う残留信号オーバサンプリング処理部52と、参
照信号オーバサンプリング処理部51からのデジタル参
照信号と残留信号オーバサンプリング処理部52からの
デジタル残留信号に基づいて、所定のANCアルゴリズ
ムにより残留騒音マイク48位置での残留騒音を最小に
するようなデジタル信号のスピーカ駆動信号を出力する
ANCコントローラ25と、出力されたスピーカ駆動信
号をアナログ信号とするとともにインターポレーション
処理を行う出力側オーバサンプリング処理部53とを有
している。
【0019】参照信号オーバサンプリング処理部51
は、アンチエリアシングフィルタ57(以下、AAFと
称する)、通常のサンプリング周波数のM倍のサンプリ
ング周波数でA/D変換を行うA/D変換部58と、サ
ンプリング周期がTでカットオフ周波数がπ/MT[r
ad]であるデジタルローパスフィルタ(LPF59)
と、周期Tでアナログ参照信号をサンプリングした信号
系列の系列をMサンプル毎に1個ずつ周期的に取り出す
間引き部60を含んでいる。LPF59と間引き部60
とで参照信号デジメート部61を構成する。残留信号オ
ーバサンプリング処理部52も、参照信号オーバサンプ
リング処理部と同様に、AAF62と、通常のサンプリ
ング周波数のM倍のサンプリング周波数でA/D変換を
行うA/D変換部63と、サンプリング周期がTでカッ
トオフ周波数がπ/MT[rad]であるデジタルLP
F64と、周期Tでアナログ参照信号をサンプリングし
た信号系列の系列をMサンプル毎に1個ずつ周期的に取
り出す間引き部65を含んでいる。LPF64と間引き
部65とで残留信号デジメート部66を構成する。
【0020】出力側オーバサンプリング処理部53はス
ピーカ駆動信号のサンプリング周波数をM倍(一般形で
はL,但しLは自然数)に増加させる0補間部95と、
サンプリング周期がTでカットオフ周波数がπ/T[r
ad]であり、利得がMであるデジタルLPF96と、
M倍のサンプリング周波数でD/A変換を行うD/A変
換部97と、SMF98とを含んで構成されている。な
お、0補間部95とLPF96とでインターポレータ部
99を構成する。ANCコントローラ25は、図1に示
すように大別すると、加算器117、補償用デジタルフ
ィルタ118、補償用デジタルフィルタ119、適応テ
ジタルフィルタ120、LMS制御部121とから構成
されている。なお、参照信号オーバサンプリング処理部
51の参照信号デジメート部61、残留信号オーバサン
プリング処理部の残留信号デジメート部66、出力側オ
ーバサンプリング処理部53のインタポレータ部99、
およびANCコントローラ25は同一のデジタルシグナ
ルプロセッサ(DSP)上においてソフトウエアで構成
する形態が採用される。
【0021】図1にANCコントローラ25内において
は、参照信号オーバサンプリング処理部51からの参照
信号は加算器117に加えられる。加算器117には補
償用デジタルフィルタ118からの出力信号も加えられ
ており、加算器117はこれらの入力信号を加算し、そ
の加算した参照騒音信号Xnを補償用デジタルフィルタ
119および適応デジタルフィルタ120に出力する。
また、適応デジタルフィルタ120の出力信号Ynが排
気側スピーカ47のデジタル駆動信号となる。一方、残
留信号オーバサンプリング処理部52からの残留信号
は、LMS制御部121に入力される。
【0022】なお、補償用デジタルフィルタ118は排
気側スピーカ47と参照騒音マイク46間の電気音響特
性<B>を補償するフィルタであり、補償用デジタルフ
ィルタ119は排気側スピーカ47と残留騒音マイク4
8間の電気音響特性<C>を補償するフィルタである。
LMS制御部121は、排気側スピーカ47から出され
た相殺音が包囲型エンジンの騒音を低減するように、上
記参照入力信号Xnと参照信号オーバサンプリング処理
部からの残留騒音信号enとに基づいて残留騒音信号e
nが最小となるように適応デジタルフィルタ120のフ
ィルタ係数を更新する。残留騒音信号enが最小となる
ように、適応デジタルフィルタ120のフィルタ係数を
最適値にする方法としては、例えば、B.Widrow
らが提案した「Filtered−xLMSアルゴリズ
ム」が周知である。
【0023】このアルゴリズムでは下記式により適応
デジタルフィルタ120のフィルタ係数を再帰的に更新
する。 Wn+1 =Wn +2μen・X …… 但し、 Wn:適応デジタルフィルタ係数(W[0],W
[1],…,W[L−1]) Xn:参照騒音信号(X[n],X[n−1],…,X
[n−L]) en:残留騒音信号 n:離散時間 μ:収束係数 L:フィルタ次数 である。
【0024】上記構成のANCシステムにおける作用
を、図2を参照しつつ、オーバサンプリング処理を主に
して説明する。図2(a)(b)は入力側オーバサンプ
リング処理を説明するための図、図2(c)(d)
(e)は出力側オーバサンプリング処理を説明するため
の図である。まず、参照騒音マイク46からアナログの
参照騒音信号が得られ、参照信号オーバサンプリング処
理部51に入力され、AAF57により帯域制限され
る。このAAF57は後述するオーバサンプリング処理
により、簡単な一次フィルタとすることができ電気的な
処理遅延を最小限に抑えることができる。AAF57に
より帯域制限されたアナログ参照信号は、A/D変換部
58により通常のサンプリング周波数の例えば2倍のサ
ンプリング周波数によりA/D変換される。図2(a)
は通常の周期Tの1/2の周期T’=T/2でアナログ
参照信号x(t)をサンプリングした状態を時間領域で
示す図であり、これを間引き部60により図2(b)に
示すように周期Tに相当するように間引く。ここで、予
め上記特性のLPF59を通すのは間引き部60によ
り、サンプリング周波数を1/2に降下させることによ
るエリアシングの発生を防止するためである。
【0025】この参照信号オーバサンプリング処理部5
1を経た離散参照信号Xnと、同様にして得られた残留
信号オーバサンプリング処理部52を経た離散残留信号
enとに基づいてANCコントローラ25が上記ANC
アルゴリズムによりスピーカ駆動信号Ynを生成する。
図2(c)に示すスピーカ駆動信号Y(nT’)は、出
力側オーバサンプリング処理部53の0補間部95で図
2(d)(e)に示すようにサンプリング周波数を2倍
とされ、LPF96を通した後、D/A変換部97によ
り複号化される。そしてSMF98により補間処理して
スピーカ47駆動用のアナログ信号y(t)とする。こ
のようにANC制御においてオーバサンプリングの手法
を用いることで、A/D変換部、D/A変換部における
ゼロ次ホールド特性による振幅劣化(アパーチャ効
果)、入出力アナログフィルタによる群遅延歪の発生を
抑制することができ、電気的処理遅延の発生によってA
NC制御の処理が実際の騒音の変化についていけないと
いう問題、および温度変化に伴うフィルタ特性の変化な
どの問題を解決することができる。
【0026】さらに、オーバサンプリングの効果により
A/D変換の分解能が等価的に1bit向上させること
ができる。図3は上記ANCシステムが適用される包囲
型エンジンの具体的構成を示す図であり、図3(A)は
包囲型エンジン発電機の騒音低減装置の構成を示す概略
縦断面図、図3(B)は吸風ダクトケースを取り外した
状態の左側面図、図3(C)は排風ダクトケースを取り
外した状態の右側面図、図3(D)は図3(A)のD−
D線方向横断面図である。
【0027】また、図4(A)は排風ダクトケース内に
おける参照騒音マイクと残留騒音マイクの配置の仕方を
説明するための斜視図、図4(B)はその要部拡大図で
ある。この包囲型エンジン発電機は、図3に示すように
直方体形状の6つの防音壁で構成された防音ケース2の
図中右側にディーゼルエンジン3を配設するとともに、
図中左側にエンジン発電機4を配設してある。また、右
側防音壁2bの略中央位置に排出口10を開口し、左側
防音壁2cの下部位置に吸気口21を開口している。ま
た、防音ケース2の内壁、後述する排風ダクトケース7
1、水平ダクト75の内壁には一面に1kHz以上の高
周波音が外部に漏れることを防止する消音材が張り付け
られている。このような消音材としてはグラスウールな
どの軽量かつ安価な公知の消音材が使用される。
【0028】ラジエータ6は防音ケース2内で排出口1
0に臨ませて配設されており、ラジエータ6にはファン
ベルトによりクランク軸と連動駆動される吸い出し型の
ラジエータファン20が取り付けられている。エンジン
3の上方には吸気管に連通するエアクリーナ24と、排
気管に連通するマフラ42を設け、排気ガス放出管77
を介して外部排気管78に連通されている。また、右側
防音壁2bの排出口10を上側から覆うように排風口7
2を備えた袋状の導風板73を取り付けている。導風板
73は上壁が所定半径の曲面部73aとしたものを採用
している。導風板73の上側には2個の排気側スピーカ
47,47を並んで設けている。防音ケース右壁2bに
は上壁71aに所定大きさの開口74を有する略長方形
椀状の排風ダクトケース71が取り付けられ、その開口
74を覆うように水平ダクト75が排風ダクトケース上
壁71aに水平方向に取り付けられている。排風ダクト
ケースの下壁71cと右壁71bをつなぐ角部、水平ダ
クト75の上壁75aと右壁75bをつなぐ角部はそれ
ぞれ滑らかな所定半径の曲面部71d,75cとなって
いる。水平ダクト75のダクト出口35には異物混入防
止用の金網76が張設されている。
【0029】排風ダクトケース71を防音ケース右壁2
bに取り付けることにより、導風板73内の排気導風室
79の排風口72から放出された騒音は導風板73と排
風ダクトケース右壁71bとで構成される排気側上昇風
路81、開口74、水平ダクト75内の水平風路82を
経て、金網76が張設されたダクト出口35から外部に
放出されることになる。水平ダクト75は排気側上昇風
路81の延存方向Sに対して垂直でない曲面部75dを
有している。また、排気側上昇風路81内には、排風ダ
クトケース下壁71cから上壁71aに至る横断面L字
形の棒状のマイク支持部材83が鉛直方向に固定されて
いる。マイク支持部材83は図4(A)に示すように下
側から参照騒音マイク46、残留騒音マイク48の順に
取り付けられ、各マイク46,48はマイク支持部材8
3に衝撃吸収材84を介してしっかりと固定されてい
る。衝撃吸収材84としては各種防振スポンジが例示で
きる。参照騒音マイク46の配設位置は導風板73の右
壁最下端位置より少し上側の位置になっており、この位
置ではスピーカ47から発生された相殺音は導風板73
の曲面部73aにより遮蔽され直接に入らないようにな
っている。
【0030】マイク支持部材83の下端は排風タクトケ
ース下壁71cに植設され、マイク支持部材83の上端
は支持板85を介して排風ダクトケース上壁71aに固
定されている。マイク支持部材83の配設位置は図3
(D)において示すように、排気側上昇風路81におい
て左右対称形となる中央位置に設けられている。ANC
騒音低減装置は、上記参照騒音マイク46と、排気側ス
ピーカ47と、開口74の下側位置に設けられた残留騒
音マイク48と、ANCコントローラ(図示せず)とか
ら構成されている。なお、ANCコントローラの詳細構
成については図1において説明した通りである。
【0031】また、エンジン3と発電機4は防音ケース
2の底壁2dの所定箇所に配設された防振ゴム55を介
して防音ケース2内に収容されているので、エンジン3
および発電機4の振動が防音ケース2に伝わることが軽
減されている。さらに、防音ケース2内左上部の吸気口
21を塞がない位置には燃料タンク22が配設され、防
音ケース上壁2aに設けられた燃料注ぎ口56から燃料
を供給できるようになっている。
【0032】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機のエンジン3
が運転され、発電が開始されると、エンジンのクランク
軸に連動するラジエータファン20が駆動する。ラジエ
ータファン20の駆動によりダクト入口41から吸入さ
れた外気は、吸風ダクトケース67内の吸気側上昇風路
61、吸気導風室50を経て、防音ケース2内に導か
れ、発電機4およびエンジン3を冷却した後、排風ダク
トケース71内の排気導風室79、排気側上昇風路81
を流れ、開口74、水平ダクト75の水平風路82を経
てダクト出口35から排風される(図中矢印H参照)。
【0033】エンジン3の運転が始まると、ANCコン
トローラは参照騒音マイク46により、排気側上昇風路
81下部の参照騒音を検出し、その参照騒音信号と残留
騒音マイク48の残留騒音信号に基づいて、ダクト出口
35の騒音が最小になるように、スピーカ47を駆動し
て相殺音を発生させる。このANC動作においてこの実
施形態では、変形しにくいL字形鋼を使用して、2つの
マイク46,48を支持しているので個々のマイク4
6,48が独立して振動することがなくなり、参照騒音
マイク46と残留騒音マイク48間の音の相関係数を向
上させることができる。さらに、衝撃吸収材84を介し
てマイク支持部材83に固定しているので、エンジンの
振動、排気風によって生じるマイク支持部材83の振動
が参照騒音マイク46、残留騒音マイク48に直接的に
伝わることを抑制でき、2つのマイク間の音の相関性を
向上させることができる。
【0034】また、マイク支持部材83は排気風が流れ
る排気側上昇風路81の方向Sに沿って配設されるとと
もに、排気側上昇風路81において左右対称形となる位
置に設けられているので、排気風に乗って流れる騒音特
性を全領域において偏りなく検出することができ、結果
として騒音低減性能を向上させることができる。また、
水平ダクト75を設けることにより、排風ダクトケース
71の開口74からそのまま、残留騒音が外部に放出さ
れる形態よりも騒音のレベルを低減することができる。
これは、水平ダクト75が、排気側上昇風路81の延在
方向Sと約90゜の角度をもって接続し、水平ダクト7
5の角部が所定半径の曲面部75cとなっていることに
より、排気側上昇風路81において定常波が発生するの
を防止できることによる。また、曲面部75cとするこ
とによりスピーカ47により低減された騒音が水平ダク
ト75の上壁75aに衝突して再び排気側上昇風路81
に戻ってくる成分を少なくできる利点もある。
【0035】この水平ダクト75の構成は必ずしも所定
半径の曲面部75cだけに限定されるものではなく、排
気側上昇風路81の延在方向Sに対して傾斜した角度を
有する壁面を備えたダクトであれば、定常波の発生を抑
制できる。なお、その壁面の傾斜角度は定常波の発生抑
制効果と、傾斜した壁面に衝突して排気側上昇風路81
に帰ってくる騒音成分量との兼ね合いによって適宜設定
すればよい。最も単純な構成としては、排気側上昇風路
81の延在方向Sに対する傾斜角度θが45゜である面
を持つ構成が例示できる。傾斜角度θは45゜に限定さ
れるものではなく、傾斜角度θを30゜〜50゜の範囲
に広がる水平ダクト75を設けてもよい。なお、この明
細書において水平ダクト75とは上壁71aとダクトの
軸線方向が一致するダクトに限定されるものではなく、
若干上下に傾いたダクトであっても略水平方向に延びる
構成であり、ダクト口35における騒音を低減できるも
のであれば含まれる。また、水平ダクト75の延在方向
はダクト口35は防音ケース右壁2b側に延びるものに
限られず、マイク支持部材83を挟んで防音ケース右壁
2b側と反対側に延びるものであってもよい。
【0036】図5(A)は参照騒音マイク46、残留騒
音マイク48の詳細構成を示す縦断面図、図5(B)は
図5(A)のB−B線横断面図である。この包囲型エン
ジンの低減装置に使用されるマイク94は、プラスチッ
ク製、あるいは金属製の長方体形状の外部ケース87
と、外部ケース87の内側に内装された防振ゴムのよう
な制振材108と、制振材108の内側に収容された硬
質スポンジ等の衝撃吸収材88と、周囲を700Hz以
上の高周波の騒音を吸収する吸音材107で覆ったマイ
クユニット89とから構成されている。
【0037】外部ケース87は長方体椀状の収容ケース
90と収容ケースの蓋とから構成され、収容ケースの後
壁にはマイクユニット89のマイクコード92が挿通す
る切欠部93が設けられている。収容ケース90の前壁
90aおよび側壁90bは所定肉厚(1mm程度)とさ
れ、これらの壁90a,90bには音波導入口を一切設
けてはいない。マイクユニット89は、収容ケース90
の前壁90aおよびマイクユニット89を収容する位置
より前方の外部ケース側壁90bを透過した音を検出す
るようになっている。
【0038】衝撃吸収材88の厚さは蓋装着時に、側面
から圧接する弾性力を受けるように設定され、その弾性
力によりマイクユニット89を所定位置に保持するよう
にしている。この包囲型エンジン発電機のANCによる
騒音の低減は前述したように吸音材で低減できない50
0Hz以下の低周波域の音(腹に響くようなこもり音)
を対象としている。したがって、従来の一般のマイクロ
ホンのように500Hz以下の低周波の音から数kHz
以上の高周波の音までを検出する必要がない。
【0039】この実施形態のマイクによれば、プラスチ
ック面、あるいは金属面を透過することにより、1kH
z以上の音はプラッチックに吸収され、1kHz以下の
音だけをマイクユニットにより検出することができる。
また、従来の音波導入口がある防振型マイクロホンであ
ると排風ダクトケース71内を流れる強い冷却ファン風
の乱気流によって騒音検出上の悪影響、例えば、音波導
入口があることによる振動発生や共鳴音の発生、汚染物
質の付着等の問題が発生するが、本実施形態のマイク9
4であれば、その問題を解決することができ、信号のS
/Nを向上させることができる。このようにマイク94
の乱気流対策、マイクの振動対策を行い、マイク支持部
材の配設位置を上記第4実施形態で説明した適切な配置
位置とすることにより、参照騒音マイク46と残留騒音
マイク48との音の相関性を高めることができる。
【0040】図6(A)は本実施形態の乱気流対策を施
したマイク94を使用し、マイク支持部材83を排気側
上昇風路81の延在方向と平行かつ左右対称形に配設し
た場合における2つのマイク46,48の相関係数を縦
軸に、横軸に周波数を取って示した図、図6(B)は通
常の音波導入口のあるマイクを使用し、マイク支持部材
83を排気側上昇風路81の延在方向と斜め方向に傾け
て配設した場合における2つのマイク46,48の相関
係数と周波数の関係を示した図である。本実施形態に対
応する図6(A)では低減の対象となる500Hz以下
の騒音に対して相関係数が約1.0に近い良好な値とな
っているのに対し、図6(B)に示す従来の構成ではA
NC制御を行っても実際には音をほとんど低減できない
約0.5程度の悪い値となっている。なお、実機を用い
た実験では、内壁に内装される吸音材とANC制御を組
み合わせた本実施形態の構成により、排気口10側の騒
音を対策がない場合の騒音レベルである85dBから対
策後は75dBまでに低減できることを確認した。
【0041】
【実施形態2】図7はこの発明の第2実施形態を示す図
であり、図7(A)は包囲型エンジン発電機の騒音低減
装置の構成を示す概略縦断面図、図7(B)は図4
(A)相当図である。この第2実施形態が第1実施形態
と異なる点は、以下の通りである。まず、第1は排風ダ
クトケース71内にマイク支持部材83を設けず、参照
騒音マイク46を導風板73の下端部に設けるととも
に、残留騒音マイク48を水平ダクト75のダクト出口
35の外部上端部に設けた点である。残留騒音マイク4
8を外部上端部に設ける場合に図7(B)に示すように
マイク面が水平ダクト75の延在方向に対して平行とな
るとともに、水平ダクト75の延長線から突出しないよ
うに設定している。この構成により、ダクト出口35か
ら排出される冷却風を直撃しないようにすることがで
き、残留騒音マイク48の振動を防止して良好な騒音検
出ができる。
【0042】第2に排気側スピーカ47の配設位置を排
風ダクトケース71の上壁71a上に設定し、スピーカ
47のスピーカ面を曲面部75cの方向に向けた点であ
る。図7に示すように残留騒音マイク48をダクト出口
35より外側に配設した構成では、この導風板73の上
位置にスピーカ47を配設した構成(図5参照)より
も、上壁71a上にスピーカ47設けた方が、ANCの
騒音低減性能が高まることを確認している。また、参照
騒音マイク46と残留騒音マイク48が配設されている
排風ダクトケース71、水平ダクト75の奥行方向の長
さLは一致しており、共に左右対称形となる位置に配設
されている。この構成は両マイク46,48の音のコヒ
ーレンスを高めるためには必要である。この第6実施形
態によれば、上記図3に示す第1実施形態のようにマイ
ク支持部材83を設けずとも、実験では同様に、排気口
10側の騒音レベルを85dBから75dBまでに低減
できることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包囲型エンジンの騒音低減装置の
ANCシステムを示す概略ブロック図である。
【図2】図2(a)〜(e)はそれぞれ本実施形態にお
けるオーバサンプリング処理を説明するための図であ
る。
【図3】本発明に係る包囲型エンジンの騒音低減装置の
一実施形態としての包囲型エンジン発電機の騒音低減装
置の構成を示す図であり、図3(A)は包囲型エンジン
発電機の騒音低減装置の構成を示す概略縦断面図、図3
(B)は吸風ダクトケースを取り外した状態の左側面
図、図3(C)は排風ダクトケースを取り外した状態の
右側面図、図3(D)は図3(A)のD−D線方向横断
面図である。
【図4】図4(A)は排風ダクトケース内における参照
騒音マイクと残留騒音マイクの配置の仕方を説明するた
めの斜視図、図4(B)はその要部拡大図である。
【図5】図5(A)は参照騒音マイク、残留騒音マイク
の詳細構成を示す縦断面図、図5(B)は図5(A)の
B−B線横断面図である。
【図6】図6(A)は第1実施形態における相関係数と
周波数の関係を示した図、図6(B)は比較例の相関係
数と周波数の関係を示した図である。
【図7】図7はこの発明の第2実施形態を示す図であ
り、図7(A)は包囲型エンジン発電機の騒音低減装置
の構成を示す概略縦断面図、図7(B)は排風ダクトケ
ースと水平ダクトの構成を説明するための要部拡大図で
ある。
【図8】従来のダクト騒音消音装置の構成を示す図であ
る。
【図9】包囲型エンジンの騒音スペクトル特性の一例を
示す図である。
【符号の説明】 2…防音ケース、3…エンジン、10…排気口、21…
吸気口、25…ANCコントローラ、35…ダクト出
口、46…排気側参照騒音マイク、47…排気側スピー
カ、48…排気側残留騒音マイク、51…参照信号オー
バサンプリング処理部、52…残留信号オーバサンプリ
ング処理部、53…出力側オーバサンプリング処理部、
71…排風ダクトケース、71a…上壁、73…導風
板、74…開口、75…水平ダクト、79…排気導風
室、81…排気側上昇風路、82…水平風路、83…マ
イク支持部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包囲体(2)内にエンジン(3)を収容
    し、包囲体(2)の所定箇所に少なくとも吸気口(2
    1)と排気口(10)を設け、吸気口(21)から外気
    を取り入れて排気口(10)から排気する包囲型エンジ
    ンの騒音を低減するために、少なくとも排気口(10)
    に連通する排気側ダクト(71,75)が包囲体(2)
    周囲に形成され、排気口(10)に近い騒音を検出する
    参照騒音検出マイク(46)と、排気側ダクト(71,
    75)のダクト口(35)に近い騒音を検出する残留騒
    音検出マイク(48)と、排気側ダクト(71,75)
    内に配設された相殺音発生手段(47)と、参照騒音信
    号および残留騒音信号に基づいてダクト口(35)にお
    ける騒音を打ち消す相殺音を発生させるように相殺音発
    生手段(47)を駆動するANC制御手段(25)とを
    備え、 排気側ダクト(71,75)は、排気口(10)を上側
    から覆うように下側に排風口(72)のある袋状の導風
    板(73)と、排気口(10)のある包囲体(2)の壁
    面(2b)に導風板(73)を収容するように設けられ
    た上壁(71a)に開口(74)のある長方体椀状の排
    風ダクトケース(71)と、上壁(71a)で排風ダク
    トケース(71)と区画され開口(74)と連通すると
    ともに水平方向に延びる水平ダクト(75)とから構成
    され、排気口(10)から出た冷却風が導風板(73)
    で囲まれた排気導風室(79)、導風板(73)と排風
    ダクトケース(71)で形成される排気側上昇風路(8
    1)、水平ダクト(75)内の水平風路(82)を経て
    ダクト口(35)から排出されるように構成され、 ANC制御手段(25)の信号処理のサンプリング周波
    数よりも高い周波数で参照騒音信号、残留騒音信号のア
    ナログ/デジタル変換を行った後、デジメート処理を行
    う入力側オーバサンプリング処理手段(51)(52)
    と、ANC制御手段(25)から出力される相殺音発生
    手段(47)の駆動信号をインターポレーション処理を
    行った後、ANC制御手段(25)の信号処理のサンプ
    リング周波数よりも高い周波数でデジタル/アナログ変
    換を行う出力側オーバサンプリング手段(53)とを有
    していることを特徴とする包囲型エンジンの騒音低減装
    置。
  2. 【請求項2】 排気側ダクト(71,75)内の排気側
    上昇風路(81)の延在方向と平行に棒状支持部材(8
    3)を固設し、棒状支持部材(83)の排気口(10)
    側に参照騒音マイク(46)を取り付け、棒状支持部材
    (83)のダクト口(35)側に残留騒音マイク(4
    8)を取り付け、排気側上昇風路(81)の所定位置に
    相殺音発生手段(47)を配設した請求項1に記載の包
    囲型エンジンの騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 排気側上昇風路(81)に臨む導風板
    (73)の下端域に参照騒音マイク(46)を固定し、
    水平ダクト(75)のダクト口(35)近くに残留騒音
    マイク(48)を固定し、排風ダクトケース(71)の
    上壁(71a)所定位置に相殺音発生手段(47)を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の包囲型エンジン
    の騒音低減装置。
JP8003688A 1996-01-12 1996-01-12 包囲型エンジンの騒音低減装置 Pending JPH09195791A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003688A JPH09195791A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 包囲型エンジンの騒音低減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003688A JPH09195791A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 包囲型エンジンの騒音低減装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09195791A true JPH09195791A (ja) 1997-07-29

Family

ID=11564349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8003688A Pending JPH09195791A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 包囲型エンジンの騒音低減装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09195791A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008118498A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Sony Corp デジタルフィルタ回路、デジタルフィルタプログラムおよびノイズキャンセリングシステム
JP2010176120A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Harman Becker Automotive Systems Gmbh 適合ノイズ制御システム
WO2016021114A1 (ja) * 2014-08-05 2016-02-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置、プログラム、レンジフード装置
KR20220076990A (ko) * 2020-12-01 2022-06-08 최재환 소음방지수단이 구비된 컨테이너형 플랜트

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008118498A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Sony Corp デジタルフィルタ回路、デジタルフィルタプログラムおよびノイズキャンセリングシステム
US8452022B2 (en) 2006-11-07 2013-05-28 Sony Corporation Digital filter circuit, digital filter program and noise canceling system
KR101393756B1 (ko) * 2006-11-07 2014-05-12 소니 주식회사 디지털 필터 회로, 디지털 필터 프로그램 및 노이즈 캔슬링시스템
EP1921601A3 (en) * 2006-11-07 2016-07-27 Sony Corporation Digital filter circuit, digital filter program and noise canceling system
JP2010176120A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Harman Becker Automotive Systems Gmbh 適合ノイズ制御システム
US8644521B2 (en) 2009-01-30 2014-02-04 Harman Becker Automotive Systems Gmbh Adaptive noise control system with secondary path estimation
WO2016021114A1 (ja) * 2014-08-05 2016-02-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置、プログラム、レンジフード装置
JP2016038416A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 信号処理装置、プログラム、レンジフード装置
US10229666B2 (en) 2014-08-05 2019-03-12 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Signal processing device, program, and range hood device
KR20220076990A (ko) * 2020-12-01 2022-06-08 최재환 소음방지수단이 구비된 컨테이너형 플랜트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5693918A (en) Active exhaust silencer
JPH0756582A (ja) 基準モデルに整合する能動音響制御装置
JPH0413073A (ja) 低騒音冷蔵庫
JPH1039878A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH09195791A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH10143169A (ja) 消音装置
JP3250001B2 (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
EP0817165B1 (en) Noise control device
JPH08232677A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH10266870A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH09177533A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JP3323386B2 (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH09195790A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JP3446242B2 (ja) アクティブ消音装置
JPH1039877A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH1011069A (ja) 騒音低減装置
JP2620050B2 (ja) 能動騒音制御システムのスピーカ装置
JPH05232973A (ja) 騒音消去用ダクト構造およびこれを用いた能動騒音消去装置
JPH0869290A (ja) 騒音制御装置
JP2001075576A (ja) 3次元能動消音装置
JP3047721B2 (ja) ダクト消音制御装置
JPH08179782A (ja) 能動的消音装置
JPH08177455A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH10240267A (ja) 消音装置
JP3567388B2 (ja) アクティブ消音装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees