JPH08177455A - 包囲型エンジンの騒音低減装置 - Google Patents

包囲型エンジンの騒音低減装置

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JPH08177455A
JPH08177455A JP6324179A JP32417994A JPH08177455A JP H08177455 A JPH08177455 A JP H08177455A JP 6324179 A JP6324179 A JP 6324179A JP 32417994 A JP32417994 A JP 32417994A JP H08177455 A JPH08177455 A JP H08177455A
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noise
duct
primary
engine
exhaust
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JP6324179A
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Kozo Nishikawa
幸三 西川
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Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で包囲型エンジンの騒音を低減す
る。 【構成】 防音ケース2によって囲まれたエンジン発電
機にアクティブノイズコントロール(ANC)による騒
音低減を行う場合において、防音ケース2の所定箇所に
形成された排気口10に連通するようにダクト13を設
け、ダクト13中に、ラウドスピーカ16による騒音相
殺音が一次騒音マイク18に直接入らないように空間的
に両者を区画する遮蔽壁14を設けた。遮蔽壁14によ
り、システム同定時におけるラウドスピーカ16と一次
騒音マイク18間の電気、音響特性の補正を行うことを
省略できるとともに、ANC動作時における演算中にお
いて、ラウドスピーカ16と一次騒音マイク18との間
のハウリング補正を行う必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音低減装置に関し、よ
り詳しくは、防音ケースなどの包囲体によって囲まれた
エンジンの騒音を低減する、包囲型エンジンの騒音低減
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン、排気ダクトの騒音
を低減する技術として吸音材、制振動材を設けるという
パッシブな方法が提案されている。これに対し、近年、
騒音に対して同振幅、逆位相の相殺音を放射して、音波
の干渉効果により騒音を低減する能動的騒音制御(アク
ティブノイズコントロール、以下、ANCと称する)が
実用化され、各方面で盛んに研究されている。ANCに
よれば、吸音材では低減しにくい100Hz付近〜50
0Hz付近の低周波の騒音においても低減効果を有する
ので、車室のこもり音、空調ダクト騒音などを低減する
ことに使用されている。
【0003】図5は上記ANCの一例として、空調ダク
ト騒音を低減するダクト消音装置の概略ブロック図であ
る。同図において、空調ダクト101は左側から右側に
向かって空気が流れるように構成され、その空気の流れ
にしたがって騒音も空調ダクト101を伝搬する。空調
ダクト101には上流側マイク102(一次騒音マイ
ク)と、排気口103近くに下流側マイク104(残留
騒音マイク)が設けられ、両マイク102,104の間
に相殺音を発生するラウドスピーカ105が設けられて
いる。
【0004】このダクト消音装置では、上流側マイク1
02で検出される一次音が相殺音と干渉して、2次音
(残留音)となり、下流側マイク104から検出された
誤差信号により2次音が最小となるようにANC制御部
106のフィルタ係数を逐次更新することにより、ラウ
ドスピーカ105から放射される相殺音を変化させ、騒
音を低減する。この消音装置の場合、ラウドスピーカ1
05から放射される相殺音が上流側マイク102に入る
構成となっているので、ラウドスピーカ105と上流側
マイク102間の電気、音響特性をシステム同定の段階
において、予め求めておく必要がある。そして、ANC
を実行する段階で演算の中で、ラウドスピーカ105と
上流側マイク102間のハウリング補正を行わなければ
ならない。
【0005】一方、近年、環境に優しい製品の開発が要
望され、エンジン発電機などおいて、騒音を低減するた
めにエンジンを防音ケースに収容する形態のものが好ま
れるようになっている。上記環境問題の高まりを考慮す
ると、上記ANCを包囲型エンジンに適用して騒音を低
減することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動
車、船室のキャビンなどの閉空間において、ANCを適
用した構成例、マフラの排気音を低減する装置などが提
案されているが、ANCを包囲型エンジンに適用して騒
音を低減する効果的な装置構成は開示されていないのが
現状である。したがって、包囲型エンジンにおいても一
般的なANC装置の構成を適用することが考えられる。
【0007】この場合、上記したように、ラウドスピー
カから放射される相殺音が一次騒音マイクに入る場合、
ラウドスピーカと一次騒音マイク間の電気、音響特性を
システム同定の段階において、予め求めておく必要があ
る。また、ANCを実行する演算の中で、少なくともラ
ウドスピーカと一次騒音マイク間のハウリング補正を行
わなければならず、処理プロセッサの負担が大きくなる
問題が生じる。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、包囲型エンジンにおいて、簡単な構成で騒
音低減システムの追従性の向上、騒音低減の向上を図れ
る包囲型エンジンの騒音低減装置を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置は、包
囲体内にエンジンを収容し、包囲体の所定箇所に少なく
とも吸気口と排気口を設け、吸気口から外気を取り入れ
て排気口から排気する包囲型エンジンの騒音を低減する
騒音低減装置であり、吸気口あるいは排気口に連通する
ダクト部が包囲体周囲に少なくとも1つ形成され、所定
位置の騒音を検出する一次騒音検出手段と、ダクト部の
ダクト口の近くに設けられた残留騒音検出手段と、ダク
ト部内に配設された相殺音発生手段と、少なくとも残留
騒音信号に基づいてダクト口における騒音を打ち消す相
殺音を発生させるように相殺音発生手段を駆動する制御
手段と、相殺音発生手段と一次騒音検出手段とを空間的
に区画する遮蔽壁とを備えている。
【0010】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
は、遮蔽壁がダクト部内で吸気口あるいは排気口を覆う
ように配設されており、遮蔽壁と吸気口あるいは排気口
によって区画された空間内に一次騒音検出手段を配設し
ている。請求項3の包囲型エンジンの騒音低減装置は、
指向性を備えた相殺音発生手段を使用することを特徴と
している。
【0011】
【作用】請求項1の包囲型エンジンの騒音低減装置にお
いては、包囲体内の騒音は一次騒音検出手段により検出
され、残留騒音検出手段による残留騒音信号に基づいて
制御手段のANC制御により、相殺音発生手段からダク
ト口における騒音を低減するような相殺音が発生され
る。このANC消音動作において、相殺音発生手段と一
次騒音検出手段とを空間的に区画する障壁を設けたこと
により、殺音発生手段が発する相殺音のうち一次騒音検
出手段に入る成分を大幅に低減することができる。
【0012】したがって、システム同定時における相殺
音発生手段と一次騒音検出手段間の電気、音響特性の補
正を行うことを省略できるとともに、ANC動作時にお
ける演算の中で、相殺音発生手段と一次騒音検出手段と
の間のハウリング補正を行う必要がなくなるので、制御
手段における処理プロセッサの演算量を減らすことがで
きる。これにより、ハウリング補正に伴う多段のデジタ
ルフィルタを削除できる分だけ、プログラム処理時間に
余裕が生じ、サンプリングの高速化、適応フィルタの段
数を拡張することができる。
【0013】請求項2の包囲型エンジンの騒音低減装置
であれば、遮蔽壁がダクト部内で吸気口あるいは排気口
を覆うように配設されており、遮蔽壁と吸気口あるいは
排気口によって区画された空間内に一次騒音検出手段を
配設しているので、騒音がダクト部へ直接放射されるこ
とがなくなり、迂回する分だけ騒音を低減できるととも
に、遮蔽壁を迂回してダクト口に伝わるときに、騒音の
伝わる方向を規制でき、ANC制御を行う上で好ましい
状態にすることができる。
【0014】請求項3の包囲型エンジンの騒音低減装置
であれば、指向性を備えた相殺音発生手段を使用するこ
とにより、相殺音発生手段から発せられる相殺音を集中
してダクト口側に放射することができるので、雑音とな
る音の回折成分、音の透過成分を少なくすることがで
き、一次騒音検出手段に入る相殺音をさらに減らすこと
ができる。
【0015】
【発明の効果】上記作用において説明したように、請求
項1の発明によれば、以下の特有の効果を奏する。 (イ)相殺音発生手段と一次騒音検出手段とを空間的に
区画する障壁を設けたことにより、相殺音発生手段が発
する相殺音において一次騒音検出手段に入る成分を大幅
に低減することができるので、システム同定時における
相殺音発生手段と一次騒音検出手段間の電気、音響特性
の補正を行うことを省略できるとともに、ANC動作時
における演算の中で、相殺音発生手段と一次騒音検出手
段との間のハウリング補正を行う必要がなくなり、簡単
な構成で騒音低減システムの追従性の向上、騒音低減の
効率向上を図れる。
【0016】(ロ)吸気口、排気口などの包囲体の開口
にダクト部を設け、そのダクト部においてANCによる
騒音低減を行うことで、ANCに必要な領域を確保でき
るとともに、ダクト部の形状、構造を適宜設定すること
(音響特性上簡単な形状、例えば、縦横長さ比が1:1
のダクトなど)により、ANCによる騒音低減の作用
上、好ましい音響特性空間を作り出すことができ、騒音
の低減を簡単かつ効率的に行うことができる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加え、騒音がダクト部へ直接放射されることがなくな
り、迂回する分だけ騒音を低減できるとともに、遮蔽壁
を迂回してダクト出口に伝わるときに、騒音の伝わる方
向を規制でき、ANC制御を行う上で好ましい状態にす
ることができるという特有の効果を奏する。
【0018】請求項3の発明は、請求項1の発明の効果
に加え、相殺音発生手段に指向性のあるものを採用する
ことにより、遮蔽壁を超えて一次騒音検出手段に入る相
殺音をさらに減らすことができるという特有の効果を奏
する。
【0019】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は本発明に係る包囲型エンジンの騒音低
減装置の一実施例としての包囲型エンジン発電機の騒音
低減装置の構成を示す図であり、(A)は縦断面図、
(B)はダクトの平面図である。
【0020】この包囲型エンジン発電機1は、防音ケー
ス2のほぼ中央部にディーゼルエンジン3を配設すると
ともに、図中右側にエンジン発電機4を配設してある。
ディーゼルエンジン3の上側には、区画壁5を設け、区
画壁5の左側面にラジエータ6を取り付けることによ
り、防音ケース2内をエンジンと発電機が収容されるエ
ンジン発電室7と、排風通路8とに区画している。
【0021】排風通路8はラジエータ6に臨ませて設け
られた上昇通路8aと、防音ケース2の上壁2aに設け
られた排出口10と連通する排気通路8bとからなり、
排気通路8b内の区画壁5上にマフラ12が配設されて
いる。マフラ12の排気口12aは図1において紙面手
前側の防音ケース2の上部に設けられている。ラジエー
タ6にはラジエータファン20が取り付けられ、ラジエ
ータファン20はファンベルトおよびプーリにより、エ
ンジン3のクランク軸に連動駆動される。
【0022】防音ケース2の上壁2a上には、ラジエー
タ6側に基端部を有し、反対側にダクト出口13aを有
する略長方形状のダクト13が固定され、排出口10上
方のダクト部分には、ダクト13を水平方向に2つの部
屋に区画する遮蔽壁14が設けられている。この遮蔽壁
14によって排出口10は覆われた状態になっている。
【0023】遮蔽壁14によって区画された上側の部屋
(上部ダクト室15と称する)にはスピーカ面をダクト
出口13aに向けて指向性のあるラウドスピーカ16が
配設されている。また、下側の部屋(下部ダクト室17
と称する)の所定位置には一次騒音マイク18が配設さ
れている。ラウドスピーカ16は着脱自在に交換できる
するユニットケース21に囲まれており、上部ダクト室
15と隙間なく嵌合することにより、ラウドスピーカ1
6のダクト13への取り付けが簡単に行えるようになっ
ている。また、ダクト出口13a近くの所定位置には、
ダクト出口13a付近の残留騒音を検出する残留騒音マ
イク19が配設されている。
【0024】一方、防音ケース2の発電機4側の側面に
は、防音ケース2内を換気する吸気口21が設けてあ
り、発電機4の上方には区画壁5に支持された燃料タン
ク22が設けてある。なお、燃料タンク22の燃料供給
口23は図1において紙面手前側の防音ケース2の上部
に設けられている。エンジン発電室7の略中央部位置に
はエアクリーナ24が配設され、吸気口21から吸入さ
れた外気を吸気管を介して燃焼室に供給する。
【0025】騒音低減装置は、上記一次騒音マイク1
8、指向性のあるラウドスピーカ16、残留騒音マイク
19、およびANCコントローラ25とから構成されて
おり、ANCコントローラ25は防音ケース2の下部位
置にエンジンの熱の影響を受けないように防熱部材26
に囲まれて配設されている。
【0026】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機1のエンジン
3が運転され、発電が開始されると、エンジン3のクラ
ンク軸に連動するラジエータファン20が駆動する。ラ
ジエータファン20の駆動によりエンジン発電機1内を
冷却風が流れる。即ち、ラジエータファン20の駆動に
より吸気口21から吸入された外気は、エンジン3およ
び発電機4を冷却した後、排風通路8の上昇通路8a、
排気通路8bを経て排気口10からダクト13内を流れ
て、ダクト出口13aから外部に放出される(図中矢印
H参照)。
【0027】エンジン3の運転が始まると、ANCコン
トローラ25は一次騒音マイク18により下部ダクト室
17の騒音を検出する。下部ダクト室17は上昇通路8
aから冷却風に乗ってくるエンジン騒音、区画壁5を突
き抜けて伝わる騒音、マフラ12の排気音が混在した状
態になっており、一次騒音マイク18はその騒音を検出
することになる。また、ダクト出口13aにおいては残
留騒音マイク19により、ダクト出口13a付近の残留
騒音を検出し、ANCコントローラ25がラウドスピー
カ16からダクト出口13a付近の騒音を最小にする相
殺音を発生させる。
【0028】このANC動作においてこの実施例では、
遮蔽壁14によりラウドスピーカ16と一次騒音マイク
18とを空間的に区画しているので、ラウドスピーカ1
6が発する相殺音が一次騒音マイク18に入る量を大幅
に低減することができる。この効果は、ラウドスピーカ
16に指向性のあるものを採用することにより、一層高
められる。したがって、システム同定時におけるラウド
スピーカ16と一次騒音マイク18の電気、音響特性の
補正を省略できるとともに、ANC動作時における演算
の中で、ラウドスピーカ16と一次騒音マイク18との
間のハウリング補正を行う必要がなくなるので、ANC
コントローラ25における演算量を減らすことができ
る。
【0029】また、下部ダクト室17にはマフラ12の
排気騒音が放出されるので、ラウドスピーカ16から発
生される相殺音はマフラ12の排気騒音にも対応したも
のとなり、エンジン発電機全体としての消音性を高める
ことができる。
【0030】
【実施例2】図2はこの発明の第2実施例を示すダクト
の構成を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はダ
クト出口方向から見た図である。この第2実施例が前記
第1実施例と異なる点は、遮蔽壁を水平方向に平行に設
けるのではなく、ラウドスピーカ16を包み込む袋状遮
蔽壁14となっている点のみである。この実施例におい
ても前記第1実施例と同様の作用、効果を得ることがで
きる。
【0031】
【実施例3】図3はこの発明の第3実施例を示す図であ
り、(A)は包囲型エンジン発電機の騒音低減装置の構
成を示す概略縦断面図、(B)は吸風ダクトケースを取
り外した状態の左側面図、(C)は排風ダクトケースを
取り外した状態の右側面図である。この包囲型エンジン
発電機31は、直方体形状の6つの防音壁で構成された
防音ケース2の図中右側にディーゼルエンジン3を配設
するとともに、図中左側にエンジン発電機4を配設して
ある。また、右側防音壁2bの略中央位置に排出口10
を開口し、左側防音壁2cの下部位置に吸気口21を開
口している。
【0032】右側防音壁2bには排出口10を上側から
覆うように排風口32を備えた導風板33が取り付けら
れ、さらにその導風板33を収容するように排風ダクト
ケース34が右側防音壁2bに取り付けられている。排
風ダクトケース34の右側上部には、ダクト出口35が
設けられ、そのダクト出口35に所定の排気面積を有す
る金網が張設されている。
【0033】一方、左側防音壁2cには吸気口21を下
側から覆うように排風口37を備えた導風板38が設け
られ、さらにその導風板38を収容するように吸風ダク
トケース40が左側防音壁2cに取り付けられている。
吸風ダクトケース40の下部位置には、ダクト入口41
が設けられ、そのダクト入口41に所定の排気面積を有
する金網が張設されている。
【0034】ラジエータ6は排出口10に臨ませて配設
されており、ラジエータ6にはファンベルトによりクラ
ンク軸と連動駆動されるラジエータファン20が取り付
けられている。エンジン3の上方には吸気管に連通する
エアクリーナ24と、排気管に連通する一次マフラ42
を設けている。一次マフラ42は排風ダクトケース34
内に設けられた二次マフラ43と連通され、二次マフラ
43のマフラ口43aは排風ダクトケース34の前壁を
貫通して外部に設けられている。
【0035】この実施例に係る包囲型エンジン発電機3
1は、ダクト出口35からの騒音を低減する排気側騒音
低減装置と、ダクト入口41からの騒音を低減するため
の吸気側騒音低減装置とを備えている。排気側騒音低減
装置は、排気口10と導風板33とによって囲まれた排
気導風室45内に設けられた排気側一次騒音マイク46
と、排風ダクトケース34の右側壁のダクト出口35下
側に設けられた排気側ラウドスピーカ47と、ダクト出
口35上側の端部位置に設けられた排気側残留騒音マイ
ク48と、排気側ANCコントローラ(図示せず)とか
ら構成されている。
【0036】吸気側騒音低減装置は、吸気口21と導風
板38とによって囲まれた吸気導風室50内に設けられ
た吸気側一次騒音マイク51と、吸風ダクトケース40
の左側壁の上側位置に設けられた吸気側ラウドスピーカ
52と、ダクト入口41の端部位置に設けられた吸気側
残留騒音マイク53と、吸気側ANCコントローラ(図
示せず)とから構成されている。なお、ラウドスピーカ
47,52から発生された相殺音は導風板33,38に
よって遮蔽されるので直接に一次騒音マイク46,51
には入力されないようになっている。
【0037】なお、エンジン3と発電機4は防音ケース
2の底壁2dの所定箇所に配設された防振ゴム55を介
して防音ケース2内に収容されているので、エンジン3
および発電機4の振動が防音ケース2に伝わることが軽
減されている。また、防音ケース2内左上部の吸気口2
1を塞がない位置には燃料タンク22が配設され、防音
ケース上壁2aに設けられた燃料注ぎ口56から燃料を
供給できるようになっている。
【0038】上記構成のエンジン発電機の騒音低減装置
の作用について説明する。エンジン発電機のエンジン3
が運転され、発電が開始されると、エンジンのクランク
軸に連動するラジエータファン20が駆動する。ラジエ
ータファン20の駆動によりダクト入口41から吸入さ
れた外気は、吸風ダクトケース40内の吸気側上昇風路
61、吸気導風室50を経て、防音ケース2内に導か
れ、発電機4およびエンジン3を冷却した後、排風ダク
トケース34内の排気導風室45、排気上昇風路62を
流れ、ダクト出口35から排風される(図中矢印H参
照)。
【0039】エンジン3の運転が始まると、吸気、排気
ANCコントローラはそれぞれ一次騒音マイク51,4
6により、吸気導風室50、排気導風室45の騒音を検
出し、残留騒音マイク53,48の残留信号に基づい
て、ダクト入口41、ダクト出口35の騒音が最小にな
るように、ラウドスピーカ52,47を駆動して相殺音
を発生させる。このANC動作においてこの実施例で
は、遮蔽壁として機能する導風板38,33によりそれ
ぞれラウドスピーカ52と一次騒音マイク51、ラウド
スピーカ47と一次騒音マイク46とを空間的に区画し
ているので、ラウドスピーカ52,47が発する相殺音
が一次騒音マイク51,46に入る量を大幅に低減する
ことができる。
【0040】また、防音ケース2に開口された吸気口2
1、排気口10にそれぞれ吸気ダクト、排気ダクトを設
け、導風室50,45、上昇風路61,62を形成する
ことにより、ANC上、消音効果が高いように、一次騒
音を検出する空間、ラウドスピーカから相殺音が放射さ
れる空間を作るようにしている。また、ラウドスピーカ
47,52が残留騒音マイク48,53側に相殺音を発
生するような指向性を備えることにより、ダクト出口3
5、ダクト入口41での騒音を効率良く低減できるとと
もに、ラウドスピーカ47,52の相殺音が一次騒音マ
イク46,51に入ることを防止できる。
【0041】図4はこの第3実施例の変形例を示す概略
縦断面図である。このエンジン発電機が図3に示すエン
ジン発電機と異なる点は、排風ダクトケース34の上壁
を防音ケース2の上壁2aにまで延長し、その延長によ
り形成された水平風路65中に残留騒音マイク48、ラ
ウドスピーカ47を配設した点のみである。この実施例
によれば排風ダクトケース34を延長しているので、エ
ンジン3,発電機4による騒音、ラジエータファン20
による騒音、マフラ42による騒音は、排気導風室4
5,上昇風路62および水平風路65を経て、最終的に
ダクト出口35から放出されることになるので、騒音エ
ネルギーが各風路内で減衰するとともに、水平風路65
内の単純な音響特性によって騒音周波数成分が選別さ
れ、騒音低減の効果が高まる利点がある。
【0042】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。以下、そのよう
な実施例を説明する。 (1)前記第3実施例では、防音ケース2の回りに吸風
ダクトケース40、排風ダクトケース34の両方を採用
する構成を示したが、いずれか一方のみANCによる騒
音低減を行うこともできる。例えば、ANCによる排気
側の騒音対策のみを行う場合は、吸風ダクトケース40
および吸気側の騒音低減装置を省略して、防音ケース2
の吸気口21に直接金網を張設して、その吸気口21か
ら外気を吸入すればよい。
【0043】吸気口から外気を取り入れて排気口から排
気する構成では、エンジンやファンの風切り音は風の流
れに乗るので、排気口の方が吸気口よりも大きい。した
がって、排気口側にのみANCによる騒音低減装置を設
ける構成でも、充分な消音効果を達成することができ
る。
【0044】(2)前記第3実施例では包囲体の例とし
て、騒音源としてのエンジン3,発電機4を収容する防
音ケース2を例に取ったが、包囲体は必ずしもエンジン
3,発電機4を完全に収容するものに限らず、防音壁な
どでエンジン3,発電機4の一部の領域を囲む部材でも
よい。例えば、エンジン3,発電機4の防音ケース2の
回りを区画壁で所定領域覆い、その外側にANCによる
消音ダクト部を形成し、それらの消音ダクトを囲むよう
に消音ケースを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包囲型エンジンの騒音低減装置の
一実施例としての包囲型エンジン発電機の騒音低減装置
の構成を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はダ
クトの平面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すダクトの構成を示す
図であり、(A)は縦断面図、(B)はダクト出口方向
から見た図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す図であり、(A)は
包囲型エンジン発電機の騒音低減装置の構成を示す概略
縦断面図、(B)は吸風ダクトケースを取り外した状態
の左側面図、(C)は排風ダクトケースを取り外した状
態の右側面図である。
【図4】第3実施例の変形例を示す概略縦断面図であ
る。
【図5】従来の騒音制御装置の一例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
2…防音ケース、3…エンジン、10…排気口、13…
ダクト、13a…ダクト出口、14…遮蔽壁、16…ラ
ウドスピーカ、17…下部ダクト室、18…一次騒音マ
イク、19…残留騒音マイク、21…吸気口、25…A
NCコントローラ、33…導風板、34…排風ダクトケ
ース、35…ダクト出口、38…導風板、40…吸風ダ
クトケース、41…ダクト入口、45…排気導風室、4
6…排気側一次騒音マイク、47…排気側ラウドスピー
カ、48…排気側残留騒音マイク、50…吸気導風室、
51…吸気側一次騒音マイク、52…吸気側ラウドスピ
ーカ、53…吸気側残留騒音マイク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包囲体(2)内にエンジン(3)を収容
    し、包囲体(2)の所定箇所に少なくとも吸気口(2
    1)と排気口(10)を設け、吸気口(21)から外気
    を取り入れて排気口(10)から排気する包囲型エンジ
    ンの騒音を低減する騒音低減装置であり、吸気口(2
    1)あるいは排気口(10)に連通するダクト部(1
    3)(34)(40)が包囲体(2)周囲に少なくとも
    1つ形成され、所定位置の騒音を検出する一次騒音検出
    手段(18)(46)(51)と、ダクト部(13)
    (34)(40)のダクト口(13a)(35)(4
    1)の近くに設けられた残留騒音検出手段(19)(4
    8)(53)と、ダクト部(13)(34)(40)内
    に配設された相殺音発生手段(16)(47)(52)
    と、少なくとも残留騒音信号に基づいてダクト口(13
    a)(35)(41)における騒音を打ち消す相殺音を
    発生させるように相殺音発生手段(16)(47)(5
    2)を駆動する制御手段(25)と、相殺音発生手段
    (16)(47)(52)と一次騒音検出手段(18)
    (46)(51)とを空間的に区画する遮蔽壁(14)
    (33)(38)とを備えていることを特徴とする包囲
    型エンジンの騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 遮蔽壁(14)(33)(38)がダク
    ト部(13)(34)(40)内で吸気口(21)ある
    いは排気口(10)を覆うように配設されており、遮蔽
    壁(14)(33)(38)と、吸気口(21)あるい
    は排気口(10)とによって区画された空間(17)
    (45)(50)内に一次騒音検出手段(18)(4
    6)(51)を配設した請求項1に記載の包囲型エンジ
    ンの騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 指向性を備えた相殺音発生手段(16)
    (47)(52)を使用する請求項1に記載の包囲型エ
    ンジンの騒音低減装置。
JP6324179A 1994-12-27 1994-12-27 包囲型エンジンの騒音低減装置 Pending JPH08177455A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009014800A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Canon Inc 騒音制御装置
CN114076027A (zh) * 2022-01-18 2022-02-22 深圳市聚能优电科技有限公司 集装箱式电站

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