JPH0630861A - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JPH0630861A
JPH0630861A JP16920992A JP16920992A JPH0630861A JP H0630861 A JPH0630861 A JP H0630861A JP 16920992 A JP16920992 A JP 16920992A JP 16920992 A JP16920992 A JP 16920992A JP H0630861 A JPH0630861 A JP H0630861A
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Hidenori Hirano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、掃除機本体を大形にすること
なく、また、吸込み性能を損なうことなく運転音及び振
動を低減できる電気掃除機を得ることにある。 【構成】電動送風機6を内蔵する掃除機本体1に、前記
電動送風機6のファンカバー20と風出口10bとの間
に位置して、前記電動送風機6のステータ収納壁部10
aをその外側から囲むとともに、少なくとも前記ステー
タ収納壁部10aに接する部分がゴム38で形成された
電動機支持壁33を設けて、電動送風機6の振動の振幅
を小さくし、かつ、前記電動機支持壁33で前記電動送
風機6のファン9側と前記風出口10b側とを仕切っ
て、前記電動送風機6の外側を排気側に伝播する音を電
動機支持壁33で遮ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は運転時の振動および音を
低減できるようにした電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】掃除機本体に内蔵される電動送風機は、
電動機の回転軸にファンを取付け、このファンをファン
カバーで覆った構成を備えている。さらに、前記回転軸
はその両端部を軸受で支持されており、一方の軸受はス
テータおよび回転子が収納された電動機ケースの底壁中
央部に形成された軸受嵌合突部内に配置され、他方の軸
受は電動機ケースのファン側開口部に配置されている。
【0003】そして、電動送風機の軸受嵌合突部を、そ
の外側に嵌合された排気側防振ゴムを介して掃除機本体
に成形された支持リブ間に挟むとともに、電動送風機の
ファンカバーの周部の外側に嵌合した吸気側防振ゴム
を、掃除機本体に成形された隔壁にスラスト方向から当
接させることによって、電動送風機は掃除機本体内に支
持されている。両防振ゴムは、支持リブと隔壁との間の
空間の気密性を保持するとともに、電動送風機の運転時
の振動が掃除機本体に伝わることを抑制するために使用
されている。
【0004】この電動送風機のファンの回転で引起こさ
れる送風作用により吸引される空気は集塵フィルターで
濾過され、濾過された空気はファンを経由した後に電動
機ケース内を通って、このケースの底壁側に設けられた
風出口から流出して排気される。
【0005】そして、このような送風作用をなす電動送
風機は音の発生源であるため、電気掃除機の運転音を低
減させる対策として、フェルト、連続気泡を有する発泡
ウレタン、或いは高密度の紙等で筒状に形成された消音
体を排気風路中に配設し、この消音体に電動送風機より
送出された風を通過させて運転音を低減することが一般
的に行われている。また、この他に、電動送風機から掃
除機本体の排気口に至る排気風路をマフラー構造とし
て、運転音を低減させるものも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ファンの回
転のアンバランスをなくすことは不可能であるので、掃
除機本体に前記支持構造で内蔵された電動送風機は、そ
の軸受嵌合突部を中心としてファン側が大きく振れ易
く、それに基づく振動と音とを発生している。
【0007】しかし、この振動を抑制する手段は従来採
用されていないため、前記振動に起因する音が掃除機本
体の周囲に放出されている。この振動音は、例えば図7
(横軸は対数目盛)に示す周波数分析図(電源周波数が
60Hzで、羽根数が9枚のファンを毎分 30000回転さ
せる電動送風機を備えた従来の電気掃除機の運転音の周
波数分析図)においては、振幅が比較的大きい 500Hz
の周波数の音であり、また、この振動音に基づきその倍
の周波数(1KHz)の音も比較的大きい振幅で発生し
ている。
【0008】また、前記のような消音体にのみ頼って消
音をする従来の電気掃除機において、より一層の静粛運
転を実現するには、フェルト等の消音体を排気風路中に
数多く設ける必要がある。しかし、フェルト等の消音体
は風路抵抗となるものであり、電動送風機から送られる
風の勢いを衰えさせるので、このような消音体が数多く
配置されると、それに応じて増加する風路抵抗により電
気掃除機の吸込み性能が低下するという問題がある。
【0009】さらに、前記図7(横軸は対数目盛)の周
波数分析図に音響パワーレベルで示されるように約 4.5
KHzと約9KHzとの周波数の音の振幅が特に大き
い。そのうち約9KHzの音は、人間の耳に聞え易い音
の周波数域(1〜6KHz)から外れているので、さほ
ど問題にはならないが、約 4.5KHzの音(その運転音
レベルは58.8dB)は、特にうるさく聞えるものであ
る。
【0010】この周波数の音は、(電動送風機の回転数
/電源周波数)×ファンの羽根数の式で与えられる。し
かも、約 4.5KHzの音の一部は排気に乗らずにファン
の周囲の部材を透過して電動送風機の外側において排気
と合流する。しかし、前記フェルト等の消音体で十分な
消音効果を得るためには、消音体の厚さを大きくとる必
要がある。しかしながら、そのようにすると風路が狭く
なるので、その厚さには限界がある。そのため、前記式
で与えられる周波数のような高い周波数の音についての
消音効果は小さい。
【0011】以上のような事情により従来の電気掃除機
は、その振動および運転音が大きいという問題がある。
また、排気風路をマフラー構造とする従来のものは、排
気風路を長く形成する必要があるため、必然的に掃除機
本体が大形になるという問題がある。
【0012】本発明の目的は、掃除機本体を大形にする
ことなく、また、吸込み性能を損なうことなく運転音お
よび振動を低減できる電気掃除機を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、電動機の回転
軸が二つの軸受で回転自在に支持され、この回転軸にフ
ァンが取付けられるとともに、このファンを覆うファン
カバーを有し、このファンカバーが前記電動機の風出口
を有した電動機ケースのステータ収納壁部より大径に形
成された電動送風機と、この電動送風機が内蔵され、前
記電動機ケースの底壁中央部に形成されて前記軸受の一
方が内蔵された軸受嵌合突部を、この突部との間に排気
側防振ゴムを挟んで支持する支持リブを有するととも
に、前記ファンカバーの周部との間に吸気側防振ゴムを
挟んで前記電動送風機をスラスト方向に支持する隔壁を
有した掃除機本体とを備え、前記掃除機本体の吸塵口か
ら吸い込んだ空気を前記掃除機本体に内蔵された集塵フ
ィルタで濾過する電気掃除機に適用され、前記目的を達
成するために、前記掃除機本体の前記ファンカバーと前
記風出口との間に位置する部分に、前記ステータ収納壁
部をその外側から囲むとともに、少なくとも前記ステー
タ収納壁部に接する部分がゴムで形成された電動機支持
壁を設け、この支持壁で前記電動送風機の前記ファン側
と前記風出口側とを仕切ったものである。
【0014】また、運転音をより低減するために、前記
電動機支持壁が、消音材と、この消音材の前記ファン側
に重なる第1壁部と、前記消音材の前記風出口側に重な
る第2壁部とを具備し、前記第1,第2の壁部のいずれ
か一方に多数の小孔を設けるとよい。
【0015】
【作用】請求項1の構成において、風出口の上流側で電
動送風機のステータ収納壁部をその外側から囲んだ電動
機支持壁は、ステータ収納壁部をラジアル方向から支持
して電動送風機のファン側の振れを抑制し、振動の振幅
を小さくする。この電動機支持壁のゴムは電動送風機の
振動が電動機支持壁を介して掃除機本体に伝わることを
防止する。さらに、電動機支持壁は、電動送風機のファ
ン側と風出口側とを仕切っているから、電動機の内部を
通ることなく、電動機ケースの外部において排気側に伝
播する音を遮って減衰させる。しかも、以上のようにし
て運転音を低減するから、運転音を低減するためにマフ
ラー構造の長い排気風路を必要とすることがないととも
に、電動機支持壁は風出口の上流に設けられているの
で、この支持壁が排気される風の流れを妨げることがな
い。
【0016】請求項2の構成において、電動機支持壁は
その消音材と2枚の壁部との3層構造により効果的な遮
音を行う。そして、一方の壁部に設けられた多数の小孔
は、その孔の長さに応じた周波数の音を共鳴させ、共鳴
する周波数の音のエネルギーを減衰させる。
【0017】
【実施例】以下、図1〜図4を参照して本発明の一実施
例を説明する。図1は電気掃除機の後部の構成を示す断
面図であって、同図中1は上下に分割されたケース部材
を連結して横長に形成された掃除機本体で、2はこの本
体1に取付けられた後部移動車輪、3は掃除機本体1の
上面側に設けられて枢軸4を中心に起倒可能に回動され
る持運び用ハンドルを示している。掃除機本体1の図示
しない前部には吸塵ホース等が着脱可能に接続される吸
塵口が設けられているとともに、掃除機本体1の後面に
は排気口5が開口されている。
【0018】掃除機本体1の後部には電動送風機6が横
置きにして内蔵されている。図1に示されるように電動
送風機6は、電動機7と、その水平な回転軸8の前端部
に取付けられた遠心形のファン9とを備えている。
【0019】電動機7は、前端が開口されるとともに後
端が底壁として閉じられた有底円筒状の電動機ケース1
0内に、略四角枠状のステータ11を収納して、これと
電動機ケース10のステータ収納壁部10a内面との間
に複数の風通路12を形成している。電動機ケース10
にはその前端開口を径方向に横断するケース端面板13
が架設され、この端面板13と電動機ケース10の底壁
とに夫々固定された軸受14,15により、ステータ1
1の内側に配置された整流子16付の回転子17が有す
る回転軸8を回転自在に支持している。さらに、電動機
ケース10の底壁側には風出口10bが形成されている
とともに、一対のブラシ装置18が取付けられている。
以上の構成を備えて電動機7が形成されている。なお、
この電動機7は掃除条件に応じて図示しない制御装置に
より回転数を制御されるものであるが、その最高出力で
はファン9を毎分 30000回回転させる能力を有してい
る。
【0020】回転軸8の前端部は前側の軸受14を貫通
しており、この貫通端部にファン9が固定されている。
ファン9の羽根数は例えば9枚である。このファン9と
ケース端面板13との間には、この端面板13および電
動機ケース10に固定された整流板19が配置されてい
る。さらに、電動機ケース10には中央部に吸気口20
aを有するファンカバー20が装着され、このカバー2
0はファン9および整流板19を覆い隠している。ファ
ン9、整流板19、およびファンカバー20は前記ステ
ータ収納壁部10aよりも大径である。
【0021】この電動送風機6が動作されると、回転子
17とともにファン9が回転されるから吸気口20aよ
りファン9に空気が吸込まれ、この空気はファン9の周
部より吐出された後、ファンカバー20および整流板1
9に順次案内されて、電動機ケース10の開口縁とケー
ス端面板13の側縁との間の開口から風通路12を通
り、そして、風出口10aから電動機ケース10の周囲
に吹き出される、送風作用が営まれるようになってい
る。
【0022】前記電動送風機6のファンカバー20の周
部には環状をなす吸気側防振ゴム21が被着されてい
る。電動機ケース10の底壁中央に形成されて前記軸受
15が嵌入された軸受嵌合突部10cの外側には、排気
側防振ゴム22が被着されている。そして、掃除機本体
1に一体に形成されて上下に相連続する支持リブ23,
24間には、軸受嵌合突部10cが防振ゴム22を介し
て挟まれている。また、掃除機本体1に一体に形成され
た支持リブ25および支持壁26には、ファンカバー2
0が防振ゴム21を介して支持されているとともに、こ
の防振ゴム21の前面は掃除機本体1に一体に形成され
て上下に相連続する隔壁27,28に密接されている。
このようにして電動送風機6は、ラジアル方向及びスラ
スト方向に夫々支持されて、掃除機本体1内に横置き状
態に内蔵されている。
【0023】なお、以上のようにして設置された電動送
風機6の前方の空間部は集塵室29であり、ここには袋
状などの集塵フィルター(図示しない)が収納されて、
電動送風機6の前記送風作用に伴い掃除機本体1の前記
図示しない吸塵口から吸込まれた空気を濾過するように
なっている。また、図1において符号30はフィルター
支えである。
【0024】掃除機本体1には電動送風機6のファンカ
バー20と風出口10bとの間に位置して、換言すれ
ば、電動機ケース10のステータ収納壁部10aと対向
する位置に、一対のリブからなり上下方向に相連続する
取付け部31,32が夫々一体に設けられ、これらには
ステータ収納壁部10aをその外側から囲んで支える電
動機支持壁33が夫々取付けられている。
【0025】図2〜図4に示されるように電動機支持壁
33は、半円状の凹部36aを有して互いに平行に配設
された第1,第2の壁部34,35を備える支持壁本体
36と、この本体36に内蔵された消音材37と、支持
壁本体36の開口を塞いで設けられた防振用のゴム38
とから形成されている。
【0026】支持壁本体36は合成樹脂製であり、これ
は取付け部31,32の内側に密に嵌合して掃除機本体
1に設けられている。第1壁部34は消音材37の前記
ファン9側に重なっており、この壁34には多数の小孔
39が設けられている。第2壁部35は盲板であって消
音材37の前記風出口10b側に重なっている。消音材
37は通気性材料もしくは非通気性材料のいずれでも良
いが、非通気性でかつ4〜5Hzの高周波の音を減衰す
るのに適する高密度で高質量の材料を用いることが望ま
しい。ゴム38は支持壁本体36の開口に嵌着して設け
られている。
【0027】図4に示されるように一対の電動機支持壁
33のゴム38は、互いに合わさって設けられることに
より、その中央部同志がリング形につながり、この部分
が前記ステータ収納壁部10aの外面に密接されてい
る。したがって、前記構成の電動機支持壁33は電動送
風機6のファン9側と風出口10b側とを仕切って設け
られているものである。
【0028】図1に示されるように掃除機本体1内には
電動機ケース10の排気側をその外側から囲んで消音筒
40が設けられ、その前端は前記第2壁部35に当接さ
れているとともに、後端は相連続した支持リブ23,2
4の前面に当接されている。この消音筒40は連続気泡
を有した発砲ウレタンからなるが、それに代えてフェル
ト或いは高密度の紙で形成される消音筒を用いてもよ
い。
【0029】図1に示されるように支持リブ24におけ
る消音筒40の外側に位置する部分には通孔41が設け
られており、それにより電動送風機6の風出口10bか
ら前記排気口5に至る排気風路42が形成されている。
排気風路42の途中には、この風路42を横切って後部
消音板43が配置されている。この消音板43も連続気
泡を有した発砲ウレタンからなるが、それに代えてフェ
ルト或いは高密度の紙で形成される後部消音板を用いて
もよい。前記排気口5は掃除機本体1の後端部に取付け
た排気口体44の後端開口で形成され、この排気口体4
4の入口部に前記消音板43が支持されている。排気口
体44は排気風ガイド44aを有している。
【0030】以上の構成の電気掃除機が運転されると、
既述の送風作用により、風が電動送風機6の内部を通っ
て風出口10bから流出された後、排気通路42を経由
して排気口5から掃除機本体1外に排気される。この排
気に乗っている音は、排気風路42内の消音筒40で消
音作用を受ける。
【0031】前記運転により電動送風機6はその軸受嵌
合突部10cを中心に振れ動こうとするが、電動機支持
壁33が電動機ケース10のステータ収納壁部10aを
ラジアル方向から支持しているので、電動送風機6のフ
ァンカバー20側が大きく振れ動くことが防止される。
そのため、電動送風機6の振動の振幅を小さくでき、そ
れに伴う振動音の強さを小さくできる。
【0032】ところで、ファン7の回転を原因として発
生される音(特に、電動機7の回転が30000rpmで、ファ
ン9の羽根数が9枚であることにより、4500Hzの周波数
で発生する音、およびファン9での風切り音)のうち、
ファンケーシング20および電動機ケース10のファン
ケーシング側部分を透過する音は、電動機ケース10の
外部に伝播する。
【0033】しかし、この排気に乗らない透過音は、電
動送風機6のファン9側と風出口10b側とを仕切って
いる電動機支持壁33により遮られるので、この透過音
が電動送風機6の排気側に伝播されて排気流に乗ること
を防止できる。さらに、電動機支持壁33はその第1壁
部34,消音材37,および第2壁部35での夫々の遮
音により、前記透過音を減衰させることができる。
【0034】しかも、電動機支持壁33の第1壁部34
には消音材37で一端が閉じられている多数の小孔39
を設けてあるので、前記透過音のうち高周波の音を減衰
できる。すなわち、各小孔39において前記透過音のう
ち小孔39の長さに応じた周波数の音が共鳴されるの
で、この共鳴に費やされるエネルギー損失により前記共
鳴周波数の音を減衰できる。それにより、運転音全体の
レベルを下げることができる。
【0035】以上のようにして振動の振幅およびそれに
伴う振動音を小さくできることと相俟って、排気に乗ら
ない前記透過音の伝播を遮って減衰でき、加えて小孔3
9での共鳴作用により前記透過音を更に減衰できるか
ら、この電気掃除機の運転音を低減することができる。
【0036】そして、この運転音の低減を既述のように
電動機ケース10の風出口10bの上流に電動機支持壁
33を設けて実現しているため、運転音低減のためにマ
フラー構造の長い排気風路を必要とすることがないとと
もに、電動機支持壁33が排気される風の流れを妨げる
ことがない。そのため、掃除機本体1を大形にすること
なく、更には電気掃除機の吸い込み性能を低下させるこ
となく、運転音を低減することができる。
【0037】図5は本発明の第2実施例を示している。
この実施例は、共鳴作用により音を減衰させる多数の小
孔39を電動機支持壁33の第2壁部35に設けるとと
もに、第1壁部34を盲板とした点が、前記第1実施例
とは異なっている。なお、この点以外の構成は図5に示
されない部分を含めて前記第1実施例と同じ構成である
ので、前記第1実施例と同一構成については同じ符号を
付して、その説明を省略する。
【0038】この第2実施例においても仕切り壁として
の電動機支持壁33を設けたことによって、前記第1実
施例と同様な理由により本発明の所期の目的を達成でき
るが、小孔39を排気側の第2壁部35に設けたことに
より、排気に乗っている音のうち、小孔39の長さに応
じた周波数の音を共鳴作用により減衰できるので、前記
第1実施例よりも運転音を小さくできる。
【0039】図6は本発明の第3実施例を示している。
この実施例は、電動機支持壁33を、掃除機本体1の上
下ケース部材と一体に形成される厚肉の支持壁本体51
と、この本体51の半円形の凹部を有した先端部に取付
けられた防振用のゴム38とから形成するとともに、支
持壁本体51にそのファン側の一側面に開口する底を有
した小穴42を多数設けている。なお、小穴42は支持
壁本体51の風出口側の他側面に開口するものでも良
く、或いは支持壁本体51にファン側の一側面に開口す
る小穴と、この小穴とは非連通で風出口側の他側面に開
口する他の小穴とを夫々多数設けても良い。以上の点以
外の構成は図6に示されない部分を含めて前記第1実施
例と同じ構成であるので、前記第1実施例と同一構成に
ついては同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0040】この第3実施例においても仕切り壁として
の電動機支持壁33を設けたことによって、前記第1実
施例と同様な理由により本発明の所期の目的を達成でき
る。しかも、小穴42を長く形成できるので、例えば小
穴42の長さを 19.25mmと設定する場合には、ファン
9の回転を原因とする 4.5Hzの周波数の音を狙って、
その振幅を小さくすることが可能であるので、より一層
運転音を小さくできる。なお、小穴42の共鳴周波数を
fm、音速をC、整数値の定数(1,2,3……)をN
としたとき、小穴42の長さLは、L=(2N−1)・
C/(4fm)の式で求めることができ、前記式に前記
第1実施例で述べた各条件(回転数 30000回転、電源周
波数60Hz、ファン9の羽根数9枚)で計算すると、既
述の通り4.5Hzの周波数の音を共鳴させる小穴42の
長さは 19.25mmとなる。
【0041】なお、本発明は前記各実施例には制約され
ない。例えば、電動機支持壁33が掃除機本体1とは別
体の場合、支持壁33全体をゴムで形成しても良い。ま
た、前記第1実施例または第2実施例の構成において、
電動機支持壁33は消音材を省略して実施しても良く、
更に各実施例において小孔39または小孔42を省略し
て実施しても良い。
【0042】
【発明の効果】以上詳記したように請求項1記載の電気
掃除機によれば、電動機ケースの風出口の上流側に電動
機支持壁を設けて電動送風機のファン側の振れを抑制し
たから、掃除機本体の振動の振幅を小さくでき、そし
て、この振動低減に伴い振動音を小さくできることと相
俟って、電動機ケースの外側を通って排気側に伝播する
音を遮ることができるので、運転音を小さくでき、しか
も、運転音を低減するためにマフラー構造の長い排気風
路や数多くのフェルト等消音体を必要とすることがない
から、既述の運転音の低減を掃除機本体を大形化を伴っ
たり、或いは吸込み性能を損なうことなく実現できる。
【0043】また、請求項2記載の電気掃除機によれ
ば、消音材と2枚の壁部とで3層に形成された電動機支
持壁により、効果的に遮音を行い、かつ、多数の小孔で
の共鳴作用により高周波の音のエネルギーを減衰させる
ので、運転音をより低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電気掃除機の後部の
構成を示す断面図。
【図2】同第1実施例に係る電動機支持壁回りの構成を
拡大して示す断面図。
【図3】同第1実施例に係る電動機支持壁の支持壁本体
とゴムとを示す斜視図。
【図4】同第1実施例に係る一対の電動機支持壁が合わ
さった状態を示す正面図。
【図5】本発明の第2実施例に係る電気掃除機の電動機
支持壁回りの構成を示す断面図。
【図6】本発明の第3実施例に係る電気掃除機の電動機
支持壁回りの構成を示す断面図。
【図7】電気掃除機の運転音の周波数分析図。
【符号の説明】
1…掃除機本体、5…排気口、6…電動送風機、7…電
動機、8…回転軸、9…ファン、10…電動機ケース、
10a…ステータ収納壁部、10b…風出口、10c…
軸受嵌合突部、14,15…軸受、20…ファンカバ
ー、21…吸気側防振ゴム、22…排気側防振ゴム、2
3,24…支持リブ、27,28…隔壁、33…電動機
支持壁、34…第1壁部、35…第2壁部、37…消音
材、38…ゴム、39…小孔。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】しかし、この振動を抑制する手段は従来採
用されていないため、前記振動に起因する音が掃除機本
体の周囲に放出されている。この振動音は、例えば図7
(横軸は対数目盛)に示す周波数分析図(羽根数が9枚
のファンを毎分 30000回転させる電動送風機を備えた従
来の電気掃除機の運転音の周波数分析図)においては、
振幅が比較的大きい 500Hzの周波数の音であり、ま
た、この振動音に基づきその倍の周波数(1KHz)の
音も比較的大きい振幅で発生している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】この周波数の音は、(電動送風機の回転数
rpm /60)×ファンの羽根数の式で与えられる。しか
も、約 4.5KHzの音の一部は排気に乗らずにファンの
周囲の部材を透過して電動送風機の外側において排気と
合流する。しかし、前記フェルト等の消音体で十分な消
音効果を得るためには、消音体の厚さを大きくとる必要
がある。しかしながら、そのようにすると風路が狭くな
るので、その厚さには限界がある。そのため、前記式で
与えられる周波数のような高い周波数の音についての消
音効果は小さい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】この第3実施例においても仕切り壁として
の電動機支持壁33を設けたことによって、前記第1実
施例と同様な理由により本発明の所期の目的を達成でき
る。しかも、小穴42を長く形成できるので、例えば小
穴42の長さを 19.25mmと設定する場合には、ファン
9の回転を原因とする 4.5Hzの周波数の音を狙って、
その振幅を小さくすることが可能であるので、より一層
運転音を小さくできる。なお、小穴42の共鳴周波数を
fm、音速をC、整数値の定数(1,2,3……)をN
としたとき、小穴42の長さLは、L=(2N−1)・
C/(4fm)の式で求めることができ、前記式に前記
第1実施例で述べた各条件(回転数 30000rpm 、ファン
9の羽根数9枚)で計算すると、既述の通り 4.5Hzの
周波数の音を共鳴させる小穴42の長さは 19.25mmと
なる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の回転軸が二つの軸受で回転自在
    に支持され、この回転軸にファンが取付けられるととも
    に、このファンを覆うファンカバーを有し、このファン
    カバーが前記電動機の風出口を有した電動機ケースのス
    テータ収納壁部より大径に形成された電動送風機と、 この電動送風機が内蔵され、前記電動機ケースの底壁中
    央部に形成されて前記軸受の一方が内蔵された軸受嵌合
    突部を、この突部との間に排気側防振ゴムを挟んで支持
    する支持リブを有するとともに、前記ファンカバーの周
    部との間に吸気側防振ゴムを挟んで前記電動送風機をス
    ラスト方向に支持する隔壁を有した掃除機本体とを備
    え、 前記掃除機本体の吸塵口から吸い込んだ空気を前記掃除
    機本体に内蔵された集塵フィルタで濾過する電気掃除機
    において、 前記掃除機本体の前記ファンカバーと前記風出口との間
    に位置する部分に、前記ステータ収納壁部をその外側か
    ら囲むとともに、少なくとも前記ステータ収納壁部に接
    する部分がゴムで形成された電動機支持壁を設け、この
    支持壁で前記電動送風機の前記ファン側と前記風出口側
    とを仕切ったことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】 前記電動機支持壁が、消音材と、この消
    音材の前記ファン側に重なる第1壁部と、前記消音材の
    前記風出口側に重なる第2壁部とを具備し、前記第1,
    第2の壁部のいずれか一方に多数の小孔を設けたことを
    特徴とする前記請求項1記載の電気掃除機。
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