JP2679356B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は騒音の低減を図った家庭用の電気掃除機に関
するものである。
従来の技術 第3図により従来の電気掃除機について説明する。1
は空気を吸引する電動送風機である。電動送風機1は、
複数ブレードを有したインペラ(図示せず)と、このイ
ンペラの外周に設置されているエアーガイド(図示せ
ず)と、これらを内包するファンケース4とからなるフ
ァン部2と、前記インペラを駆動する電動機部5から構
成されている。ファンケース4は中央に突出した吸気孔
6を有しており、この部分にリング乗の防振ゴム兼シー
ル7が取り付けられている。また電動機部5の後部に
は、矩形状の防振ゴム8が装着されている。こうして電
動送風機1は、防振ゴム兼シール7と防振ゴム8によっ
て電動機室9に防振支持されている。一方、紙袋状の集
塵フィルタ13を内包している集塵室10と前記電動機室9
は、中央に連通孔14を有した仕切り板12で仕切られてい
る。前記防振ゴム兼シール7の前端部は仕切り板12の連
通孔14の周囲に当接することにより、電動送風機1の吸
気側と排気側とをシールしている。又、コードリール15
を内包したコードリール室16が電動機室9と並行して設
置されており、排気がコードリール側へ流入しないよう
に、電動機室とコードリール室16との間には隔壁17が設
置されている。18は電動機室9に設置された排気出口で
あり、掃除機の排気は最終的にこの排気出口18を通って
外部に排出される。
発明が解決しようとする課題 前記した従来の構成の掃除機が有する課題の一つに、
騒音が大きいという問題がある。即ち、電動送風機1か
ら発生する各種の騒音が、電動機室9の排気出口18より
排気とともに透過して騒音となるものである。これらの
騒音は、排気通路19に沿って張り付けられた吸音材によ
って消音するように工夫されてはいるが、1000Hz以下の
比較的低い周波数の騒音は余り低減されず排気から透過
するのが現状である。
本発明はこのような従来の構成が有していた課題を解
決しようとするものであり、1000Hz以下の電動送風機の
騒音を効果的に消音し、静かな掃除機を実現するととも
に、コードリール室を経由してコード出口から微細な塵
埃が排出されるの防止ぐことを目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、電動送風機を内
包する電動機室と、コードリールを内包するコードリー
ル室と、集塵用のフィルタを内包する集塵室からなる掃
除機本体を有し、コードリール室と電動機室の空気通路
の間の隔壁に連通口を設け、コードリール室を共鳴型の
消音器として作用させる構成とするとともに、前記連通
口に薄膜のフィルタを貼付けたものである。
作用 本発明は以下のように作用する。即ち、電動機室と本
体コードリール室の間の隔壁に設けた連通口によって、
コードリール室が共鳴型の消音器として作用することに
なる。このため比較的低周波の騒音を低減することがで
き、特に電動送風機から発生する1000Hz以下の騒音が低
減される。また、この連通口に薄膜のフィルムを貼付け
ることによって、消音効果を減ずることなく、コードリ
ール室を経由して微細な塵挨が排出されることがなくな
るものである。
実施例 以下本発明の実施例を、第1図・第2図に基づいて説
明する。従来例と同一部分には同番号を付しその説明を
省略する。20はコードリール室16と電動機室9の間の隔
壁であり、複数の連通口21を有している。第2図A・B
はこの部分を拡大した詳細図である。22は電動送風機1
の排気孔であり、この排気孔22と排気出口18との間には
隔壁20に沿って空気通路23が構成されている。即ち、前
記連通口21はコードリール室16と空気通路23の間の隔壁
20に複数設けられており、吸音孔としての作用を有する
ものである。26はコードリール室16に設けたコード出口
である。なお27は排気出口18の後に設置されている排気
中の微細な塵挨を取り除くためのフィルタである。
以下本実施例の動作を説明する。電動送風機1から発
生する騒音は、排気と共に空気通路23を通って排気出口
18より本体外部へ排出される。この経路の途中で、電動
機室9とコードリール室16との間に設けた隔壁20の連通
口21がこの騒音を吸音する。即ちコードリール室16は、
連通口21によって共鳴器を構成するもので、この共鳴周
波数付近の騒音が吸音される。この共鳴周波数を比較的
低く(1000Hz以下)設定すれば、従来の吸音材では消音
効果の少なかった比較的周波数の低い騒音が消音でき
る。コードリール室16は容積が大きいため、連通口21の
面積を大きくしても共鳴周波数は低く設定でき、吸音量
的にも充分な効果がある。
次に本実施例の特徴部分を説明する。第2図におい
て、24は隔壁20の連通口21に連通口21を覆うように貼付
けた薄膜のフィルムで、本実施例では50μ程度のものを
使用している。
以下本実施例の動作を説明する。連通口21を覆って設
けた薄膜のフィルム24は、電動送風機1から排出された
排気中に含まれている微少な塵挨がコードリール室16に
流入することを防止する。同時にこの厚さが50μ程度で
あり、極めて薄いため、電動送風機1が発生した騒音は
この薄膜のフィルム24を透過することができ、前記した
第一の手段の実施例と同様連通口21は吸音孔としての作
用を有するものである。
以上のように本実施例では、前記した第一の手段の実
施例による作用に加え、電動送風機1から排出された排
気中に含まれている微少な塵挨がコードリール室16に流
入することを防止することができ、コード出口26からこ
の微小な塵挨が流出することがは無い作用を有するもの
である。なく、コード出口26から微小な塵挨が流出する
ことは無い。
なお本実施例において、コードリール室16内にも吸音
材を設置すれば消音効果を更によくすることも可能であ
る。
発明の効果 上述したように、本発明によれば、電動送風機を内包
する電動機室と、コードリールを内包するコードリール
室と、集塵用のフィルタを内包する集塵室からなる掃除
機本体を有し、コードリール室と電動機室の空気通路の
間の隔壁に連通口を有したことにより、本体コードリー
ル室が共鳴型の消音器として働き比較的低周波数の騒音
を低減することができる電気掃除機とすることができる
ものである。また、連通口に薄膜のフィルムを貼付けた
ことにより、前記第一の手段による効果に加え、コード
リール室を経由してコード出口から微少な塵挨が排出さ
れることはない電気掃除機とすることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す電気掃除機の断面図、
第2図Aは同コードリール室付近の拡大断面図、第2図
Bは同コードリール室付近を拡大して示す平断面図、第
3図は従来の電気掃除機を示す断面図である。 9……電動機室、10……集塵室、16……コードリール
室、20……隔壁、21……連通口、24……薄膜のフィル
ム、25……多孔質の吸音材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動送風機を内包する電動機室と、コード
    リールを内包するコードリール室と、集塵用のフィルタ
    を内包する集塵室からなる掃除機本体を有し、コードリ
    ール室と電動機室の空気通路の間の隔壁に連通口を設
    け、コードリール室を共鳴型の消音器として作用させる
    構成とするとともに、前記連通口に薄膜のフィルタを貼
    付けた電気掃除機。
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