JPH10264606A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH10264606A
JPH10264606A JP9077209A JP7720997A JPH10264606A JP H10264606 A JPH10264606 A JP H10264606A JP 9077209 A JP9077209 A JP 9077209A JP 7720997 A JP7720997 A JP 7720997A JP H10264606 A JPH10264606 A JP H10264606A
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acrylonitrile
polymer
tread
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Akira Matsuda
明 松田
Yasuhiro Naito
泰裕 内藤
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレッドゴムにシリカの如き充填剤が配合さ
れウエット性能および低燃費性能が改善された空気入り
タイヤにおいて、優れた帯電防止効果が得られるように
する。 【解決手段】 トレッドゴムのゴム成分として、ブタジ
エンとアクリロニトリル、あるいはブタジエンとスチレ
ンとアクリロニトリルを重合して得られる共重合体であ
って、該共重合体中にアクリロニトリルが5重量%以上
45重量%以下で導入されたジエン系ゴムが用いられて
いる空気入りタイヤである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿潤路面における
制動性、操縦安定性能等(以下、「ウエット性能」と称
する)および低燃費性能を改善すべくシリカの如き充填
剤が配合されたトレッドゴムにおいて電気抵抗を下げ、
帯電を防止を図った空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ウエット性能および低燃費性能に優れた
トレッド、特にはシリカ含有トレッドを備えたタイヤは
電気抵抗値が高く、導電性が低いため、車体やタイヤで
発生した静電気がトレッドを通して地表に逸散しにく
く、そのため、ラジオノイズの問題や、電気ショック、
スパーク等による問題があった。
【0003】かかる問題を解決する方法として、これま
で主に下記の方法が知られている。その一つは、通常タ
イヤで用いられるカーボンブラックとは異なった、導電
性に優れたカーボンブラックを配合したトレッドゴムを
用いるというものである。
【0004】また、他の方法は、タイヤ製造時のトレッ
ド押出し時にトレッド表面に導電性物質、例えば、水を
ベースとしたゴム組成物に導電性のカーボンブラックを
配合したセメント等をコーティングする方法である(例
えば、特開平8−120120号公報参照)。この方法
によると、タイヤ加硫後の製品タイヤが乗用車に装着さ
れ踏面部が摩耗しても、踏面部のパターンとして刻まれ
ている多くの溝の側壁に導電性のコーティング物質が残
存し、これによりタイヤ全体に帯電した静電気を路面に
逸散させることができるとするものである。さらに、他
の方法として、薄い導電性ゴムシートをトレッドショル
ダーからサイド内側へ挟み込むものも知られている(例
えば、米国特許第5518055号明細書等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの方法も各々以下に述べる如き製造上及び品質上の
問題があり、必ずしも十分に満足の得られるものではな
かった。例えば、タイヤトレッドゴムに、ゴム成分10
0重量部に対して導電性カーボンブラックを数十量部加
えた場合、該トレッドの体積抵抗率は低下するものの、
そのタイヤ本来の目的であるウエット性能や低燃費性が
著しく悪化し、またそのカーボンブラック自身、ポリマ
ーとの補強性が著しく低いため、結果としてタイヤトレ
ッドの耐摩耗性が低下するという問題もある。
【0006】また、トレッドのゴム表面に導電性のカー
ボンブラックを配合した水ベースセメントをコーティン
グする方法は、そのセメント自身の放置安定性に問題が
あり、相分離を生ずるおそれがあり、また塗布時の発泡
性を防止するために、種々の安定化剤が必要となり、そ
れらが加硫後フィルム上となったゴム組成物の耐久性を
低下させ、また加硫時のモールド汚染の原因となる。さ
らに、トレッドのゴム組成物は疎水性であり、上述の水
ベースセメント塗布の際、乾燥までに時間がかかり、ま
た塗りむらが生じ、結果として塗布被膜の耐久性が悪化
する。さらにまた、加硫時、キャップ層のゴムと水ベー
スセメントの被覆ゴムとの界面接着力が低下し、走行中
に界面剥離が生じ、走行末期には通電経路が断たれ、帯
電防止効果が得られなくなってしまうという問題もあ
る。一方、薄い導電性ゴムシートをトレッドショルダー
からサイド内側へ挟み込む手法は、走行初期にはその効
果は維持されるが、充填剤として汎用カーボンブラック
が使われた場合には走行末期に導電層の摩耗促進により
通電経路が遮断され、帯電防止効果が消失してしまうと
いう問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、トレッドゴムにシ
リカの如き充填剤が配合されウエット性能および低燃費
性能が改善された空気入りタイヤにおいて、優れた帯電
防止効果が得られるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ブタジエンゴム(B
R)およびスチレンブタジエンゴム(SBR)に比しポ
リマーとしての体積抵抗率が低い、極性モノマーである
アクリロニトリルを特定の割合で共重合させたアクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)またはアクリ
ロニトリル−スチレン−ブタジエン三元共重合体(NS
BR)をトレッドゴムのゴム成分として用いることによ
り、シリカの如き充填剤配合によるウエット性能および
低燃費性能の改善効果を損なうことなく良好な帯電防止
効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち、本発明の空気入りタイヤは、トレッ
ドゴムのゴム成分として、ブタジエンとアクリロニトリ
ル、あるいはブタジエンとスチレンとアクリロニトリル
を重合して得られる共重合体であって、該共重合体中に
アクリロニトリルが5重量%以上45重量%以下で導入
されたジエン系ゴムが用いられていることを特徴とする
ものである。
【0010】本発明においては、前記トレッドゴムにお
いてゴム成分100重量部に対しカーボンブラック含量
が50重量部以下であり、かつ白色充填剤含有量が10
重量部以上であることが好ましく、またゴム成分100
重量部に対し、前記ジエン系ゴムが20重量部以上用い
られていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤのトレッ
ドゴムには、ゴム成分として、5重量%以上、好ましく
は20重量%以上のアクリロニトリルを有するアクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体(以下「NBR」と略記
する)またはアクリロニトリル−スチレン−ブタジエン
三元共重合体(以下「NSBR」と略記する)を使用す
ることを要する。ポリマー中のアクリロニトリルの割合
が5重量%未満では、ポリマーとして体積抵抗率低下効
果が十分とはいえなくなる。かかるNBRまたはNSB
Rは、好ましくはトレッドのゴム成分100重量部に対
し20重量部以上含まれるようにする。なお、NBRま
たはNSBR以外のゴム成分としては、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)または天
然ゴム(NR)等のジエン系ゴムを用いることができ、
特に制限されるべきものではない。
【0012】本発明においては、このような体積抵抗率
の低いポリマーを白色充填剤配合トレッドゴムに使用す
ることによりウエット性能および低燃費性能の改善効果
を損なうことなく良好な帯電防止効果を得ることができ
る。また、かかるポリマー中のアクリロニトリル単位の
ニトリル基とシラン表面のシラノール基との相互作用に
より補強性が向上し、なおかつシリカの分散性も改良さ
れると考えられる。但し、ポリマー中のアクリロニトリ
ルの割合が45重量%を超えると、ポリマーのガラス転
移点(Tg)が高くなり過ぎ、もはやゴム状とはいえな
くなって、耐摩耗性、破壊強度および転がり抵抗性に劣
ることになる。好ましくは、10〜35重量%である。
【0013】また、本発明においては、ゴム成分100
重量部に対してシリカ、炭酸カルシウム等の白色充填剤
が10重量部以上含まれていることが好ましい。シリカ
等の配合量が10重量部未満ではウエット性能等の改善
効果が観られないからである。但し、100重量部を超
えるとムーニー粘度が高くなり過ぎ、混練できなくなっ
て、加工性に劣るため、好ましくない。好ましくは、4
0〜100重量部である。
【0014】本発明のタイヤのトレッドゴムには、補強
剤としてカーボンブラックを配合することができるが、
その配合量がゴム成分100重量部に対し50重量部以
下のときに顕著に本発明の効果が得られる。カーボンブ
ラックの配合量が50重量部を超える場合は十分な導電
性を得易く、NBRやNSBRを用いて帯電防止を図る
必要性が低くなる。さらに、上記成分の外、通常ゴム組
成物に用いられる老化防止剤、ワックス、加硫促進剤等
の配合剤、またシリカ含有ゴム組成物に用いられるシラ
ンカップリング剤、分散剤等を適宜配合することができ
る。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により具体
的に説明する。下記の表1および表2に示す配合処方に
従い、空気入りタイヤのトレッドゴム用ゴム組成物を各
種調製し、また得られたゴム組成物をサイズ195/6
5R14の空気入りタイヤのトレッドに配置した。
【0016】
【表1】 トレッドゴム NBR*1 変量(重量部) NSBR*1 変量 SBR−1500*2 変量 SiO *3 60 カーボンブラック(N234)*4 20 シランカップリング剤*5 6 ZnO 3 ステアリン酸 2 アロマオイル 10 加硫促進剤(CBS)*6 1.5 加硫促進剤(DPG)*7硫黄 1.5 *1 アクリロニトリル(AN)含量を変動させて通常の乳化重合法により試作 *2 アメリポール・シンポール製SBR(スチレン含量(St)23.5重量 %) *3 ニプシルVN3 *4 NSA:126m/g DBP:125ml/100g *5 DEGUSSA社製 Si69 *6 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド *7 ジフェニルグアニジン
【0017】上述のようにして調製したトレッド用ゴム
組成物および空気入りタイヤについて下記の試験を行っ
た。 (イ)ウエットスキッド摩擦抵抗 ASTM E−303−83法に準拠して、ポータブル
ウエットスキッドテスターにて23℃で測定し、比較例
1のデータを100とした指数で示した。数値が大きい
程結果が良好である。
【0018】(ロ)電気抵抗 試作したタイヤのタイヤの抵抗値は、リム組みした試験
タイヤを鉄板上に置いて、リムと鉄板間に電気を流し、
そのときの抵抗値を読み取った。得られた結果を下記の
表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の空気
入りタイヤにおいては、アクリロニトリルを特定の割合
で共重合させた特定ポリマーシリカの如き白色充填剤配
合トレッドゴムに配合したことにより、シリカ等の配合
に特徴的なウエット性能や低燃費性能の改善効果を損な
うことなく、タイヤの電気抵抗を下げ、帯電防止を図る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 9/02 C08L 9/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドゴムのゴム成分として、ブタジ
    エンとアクリロニトリル、あるいはブタジエンとスチレ
    ンとアクリロニトリルを重合して得られる共重合体であ
    って、該共重合体中にアクリロニトリルが5重量%以上
    45重量%以下で導入されたジエン系ゴムが用いられて
    いることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記トレッドゴムにおいてゴム成分10
    0重量部に対しカーボンブラック含量が50重量部以下
    であり、かつ白色充填剤含有量が10重量部以上である
    請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 ゴム成分100重量部に対し、前記ジエ
    ン系ゴムが20重量部以上用いられている請求項1また
    は2記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238739A (ja) * 2002-02-14 2003-08-27 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
KR100437687B1 (ko) * 2001-03-27 2004-06-26 금호타이어 주식회사 Nsbr을 첨가하여 분산성이 향상된 실리카로 보강된타이어용 sbr 고무조성물
JP2009051899A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤトレッド用ゴム組成物、トレッドおよびタイヤ

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