JP2804298B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2804298B2 JP1177881A JP17788189A JP2804298B2 JP 2804298 B2 JP2804298 B2 JP 2804298B2 JP 1177881 A JP1177881 A JP 1177881A JP 17788189 A JP17788189 A JP 17788189A JP 2804298 B2 JP2804298 B2 JP 2804298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はグリップ性と耐摩耗性とに優れた空気入りタ
イヤに関するものである。
(従来の技術) エンジンの高出力化、シャシーの高性能化等、自動車
技術の発展に伴って、路面をグリップするグリップ性能
限界の高い空気入りタイヤが要求されるようになってき
た。また、消費者の要求として、少しでも摩耗寿命の長
いタイヤが求められていることは明白である。
特開昭58−1734号公報には、この様なタイヤ性能を有
するゴム組成物として、ヒステリシスの大きいゴムが記
載されている。このヒステリシスの大きいゴムを得るた
めに、一般に、アロマティクオイル等の軟化剤や、カー
ボンブラック等の補強剤をポリマー対比増量していく手
法が用いられている。一方、特開昭60−124507号公報に
は、高速耐久性の改良を図るためにブロックの周囲を弾
性率の高いゴムで囲った構造が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の技術は必ずしも満足のいくもの
ではなかった。
すなわち、ヒステリシスの大きいゴムを得るために補
強剤をポリマー対比増量していき適量以上に配合する
と、破壊強度が低下し、グリップ限界付近の急激なコー
ナーリング等大きなサイドフォースによる摩耗が悪化す
ると共に、ムーニー粘度が上昇しかつムーニーコーチタ
イムも短くなり、タイヤ製造上の押し出し工程が実質上
不可能になる。また、それを避けるために補強剤と共に
軟化剤を配合していくと、やはり破壊強力が低下すると
ともに耐ブローアウト性、耐摩耗性も低下して連続的な
急コーナーリングや高速走行を続けることができず、タ
イヤ寿命も短くなってしまう。
また、上記特開昭60−124507号公報記載のブロック構
造では、本質的な改善を得るためにはブロックの大きさ
ごとに周囲部の面積を変えるなど、製造が繁雑な上、グ
リップ限界の維持および耐摩耗性の向上を図ることがで
きなかった。
そこで、本発明の目的は、グリップ性、耐摩耗性に優
れた高性能空気入りタイヤを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、トレッド部を備える本発
明の空気入りタイヤにおいては、前記トレッド部を構成
するゴム組成物が、海ゴム部と海ゴム部内に散在する多
数の島ゴム部とから形成され、該ゴム組成物全体の25℃
における損失正接(tan δ)が0.4以上であり、島ゴム
部が、25℃における損失正接(tan δ)が0.3以上でか
つ100℃における200%伸長時の引っ張り弾性率が50kg/c
m2以上の加硫ゴムを粒子径1000μm以下に粉砕した粉末
加硫ゴムよりなり、該粉末加硫ゴムの配合量が海ゴム部
のゴム成分100重量部に対して5〜60重量部であること
を特徴とするものである。
尚、本発明においては、ゴム組成物全体および島ゴム
部のいずれにおいても上記損失正接(tan δ)値に上限
はないが、実用上この値が1.0以下であるのが好まし
い。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明においては上記粉末加硫ゴムの粒子径が
1000μm以下であることを要し、好ましくは30〜400μ
mである。粒子径1000μm以下としたのは、1000μmを
超えるとゴムの耐摩耗性及び破壊強力が著しく低下し、
十分な性能が得られないからである。また、加硫ゴムと
したのは島ゴム部のゴム組成物を未加硫のまま海ゴム部
のゴム組成物に混練りした場合には数ミクロンのオーダ
ーで微細にゴムに分散するか又はゴムと相溶するため、
グリップ性と耐摩耗性の双方の向上を図ることができな
いからである。
また、本発明においてはゴム組成物全体の25℃におけ
る損失正接(tan δ)が0.4以上であることを要する
が、この理由は、グリップ性を決めているのがゴム組成
物全体であるため、この値が0.4未満であるとグリップ
性の向上が得られないからである。
一方、島ゴム部の25℃における損失正接(tan δ)は
0.3以上で、好ましくは海ゴム部との損失正接(tan
δ)の差が0.2以下である。これは、この値が0.3未満で
あるとグリップ性の低下をもたらしてしまうためであ
る。また、島ゴム部は100℃における200%伸長時の引っ
張り弾性率が50kg/cm2以上であることが必要である。本
発明者らが鋭意検討した結果、急激な発進、加速、ブレ
ーキ、コーナーリングなどの非常に大きな入力による摩
耗は、高温における大変形時の引っ張り弾性率によって
評価できることが分かった。したがって、島ゴム部に10
0℃における200%伸長時の引っ張り弾性率の高いゴムを
用いることによって耐摩耗性の優れたゴム組成物が得ら
れ、100℃における200%伸長時の引っ張り弾性率が50kg
/cm2未満であると、この耐摩耗性の改良がみられない。
一方、海ゴム部にこのような高弾性率のゴム組成物を用
いようとしても、高ムーニー粘度、短いムーニースコー
チタイムのため、タイヤ製造上の押し出し行程が困難に
なると共に、操縦安定性の面からも好ましくない。
また、島ゴム部の粉末加硫ゴムの配合量は、海ゴム部
のゴム成分100重量部に対し5〜60重量部、好ましくは1
0〜40重量部である。ここに5重量部以上としたのは、
5重量部未満では本発明の効果が少ないからである。ま
た、60重量部を越えると耐摩耗性は改善されるもののグ
リップ性の低下が起こってしまう。本発明において、海
ゴムを構成するポリマー成分は、ガラス転移点(Tg)が
−60〜10℃のもの(たとえばスチレン含有量23%以上の
SBR)が好ましい。また、島ゴム部には、一般のスチレ
ンブタジエンゴム(SBR),ブタジエンゴム(BR),イ
ソプレンゴム(IR),天然ゴム(NR)いずれのポリマー
成分の使用も可能である。
なお、本発明において損失正接(tan δ)は、岩本製
作所(株)製スペクトロメーター試験機を用いて、幅5m
m厚さ2mmの短冊状試料で振動数50Hz、初期歪3%、動歪
1%、温度25℃にて測定した。また、100℃における200
%伸長時の引っ張り弾性率は、JIS3号試験片を用い、JI
S K 6301で規定された方法にしたがい測定した。
(実施例) 以下、本発明を実施例および比較例により更に詳しく
説明する。
タイヤサイズ205/60R15の、種々のゴム質のタイヤを
試作した。第1図は本発明による空気入りタイヤの一実
施例を示す図である。
図中1は空気入りタイヤ自体、2はケース、3はトレ
ッド、4はビード部、5はカーカス部、6はベルト部、
7はサイドウォールゴム、8は海ゴム部、9は島ゴム部
を夫々示す。
これらのタイヤの性能評価は次の方法により行った。
グリップ性 MTS社製フラットベルトを使用し、速度50km/時、荷重
550kgの条件でスリップアングルを徐々に上げていった
ときのCFmaxを比較検討した。
耐摩耗性 実車に試作タイヤを装着し、急激な発進、加速、ブレ
ーキ、コーナーリングを含めながら5000km走行後の残溝
量にて比較した。
本発明に用いたゴムの配合内容は下記の第1表(重量
部)に示す通りである。
これらのゴムを下記の第2表に示すような組み合わせ
にてタイヤ試作を行い、上記性能評価を行った。評価は
配合Aの単味ゴム組成物のトレッドを持つタイヤのグリ
ップ性、耐摩耗性をそれぞれ100としたときの指数で表
示した。数値が大きい程結果が良好である。
尚、島ゴム部に用いたゴム組成物は、通常の加硫条件
にて加硫され、次いで粒子径300μmまで通常の方法に
より粉砕して粉末加硫ゴムとした。また、島ゴム部の配
合部数はいずれも20重量部である。
実施例1,2 実施例1はゴムA(tan δは0.61)を海ゴム部に、ゴ
ムCを島ゴム部にしたものであり、実施例2はゴムAを
海ゴム部に、ゴムDを島ゴム部にしたものである。
比較例1〜4 比較例1は海ゴム部にゴムAを用いたのみの単味トレ
ッドで、このタイヤの性能を指数100とした。
比較例2は、海ゴム部にゴムA、島ゴム部には100℃
における200%伸長時の引っ張り弾性率(Mod200)が劣
るゴムEを配合したものである。比較例3は、海ゴム部
にゴムAを、島ゴム部には25℃における損失正接(tan
δ)が劣るゴムFを配合したものである。比較例4は島
ゴム部にゴムCを配合し、海ゴム部に25℃における損失
正接(tanδ)が劣るゴムBを用い、ゴム組成物全体の2
5℃における損失正接(tan δ)が0.4に満たないもので
ある。
続いて、島ゴム部の粒子径と配合部数の影響について
第3表に示す。
比較例5 比較例5は、海ゴム部にゴムAを、島ゴム部には粒子
径1500μmのゴムCの加硫粉末を配合したものである。
比較例6 比較例6は、海ゴム部にゴムAを、島ゴム部にはゴム
Cを65重量部配合したものである。
上記第2,3表より、実施例1,2における本発明のタイヤ
は、各比較例のタイヤに比較してグリップ性、耐摩耗性
が同時に向上することが確認された。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の空気入りタイヤに
おいては、グリップ性の限界と耐摩耗性を同時に改良す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の空気入りタイヤの断面図
である。 1……空気入りタイヤ、2……ケース 3……トレッド、4……ビード部 5……カーカス部、6……ベルト部 7……サイドウォールゴム 8……海ゴム部、9……島ゴム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 1/00 B60C 11/00 C08L 1/00 - 101/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部を備える空気入りタイヤにおい
    て、 前記トレッド部を構成するゴム組成物が、海ゴム部と海
    ゴム部内に散在する多数の島ゴム部とから形成され、該
    ゴム組成物全体の25℃における損失正接(tan δ)が0.
    4以上であり、島ゴム部が、25℃における損失正接(tan
    δ)が0.3以上でかつ100℃における200%伸長時の引っ
    張り弾性率が50kg/cm2以上の加硫ゴムを粒子径1000μm
    以下に粉砕した粉末加硫ゴムよりなり、該粉末加硫ゴム
    の配合量が海ゴム部のゴム成分100重量部に対して5〜6
    0重量部であることを特徴とする空気入りタイヤ。
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