JPH1026078A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

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JPH1026078A
JPH1026078A JP8196971A JP19697196A JPH1026078A JP H1026078 A JPH1026078 A JP H1026078A JP 8196971 A JP8196971 A JP 8196971A JP 19697196 A JP19697196 A JP 19697196A JP H1026078 A JPH1026078 A JP H1026078A
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Yunikura KK
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    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/109Lubrication

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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転開始後の短時間内に斜板式圧縮機の斜板の
一部を受け入れるピストンの窪みに潤滑油を多量に導入
すること。 【解決手段】本発明の斜板式圧縮機(10)は、ハウジング
(12)と、ハウジング内に収容されハウジングと共同して
ハウジングの上部に冷媒のための通路(32)を規定するシ
リンダブロック(14)と、シリンダブロックに回転可能に
支承されたシャフト(15)と、シャフトに固定され共に回
転可能である斜板(16)と、シリンダブロックの各シリン
ダ内に配置されピストン(18)とを備える。ハウジングの
内壁面に少なくとも一条の溝(26)が形成され、または、
シリンダブロックの周壁面に少なくとも1条の溝(86)が
設けられる。溝(26,86) はハウジングの底部に溜められ
た潤滑油の液面下からシリンダブロック(14)に設けられ
た孔(58)に連なる。孔(58)はピストンに設けられた周溝
(82)と連通し、周溝はピストンに設けられ斜板の一部を
受け入れる窪み(76)に連なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用の空調シ
ステムに用いられる斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調システムに組み込まれ、車
載エンジンの回転動力を受けて圧縮仕事を行なう圧縮機
の一つに斜板式圧縮機がある。斜板式圧縮機では、エン
ジンの回転動力を受けて回転されるシャフトの回転運動
が、前記シャフトの周りに該シャフトと平行に配置され
た複数のピストンの往復運動に変換される。
【0003】この運動変換のため、前記シャフトにこれ
と斜めに交差する円形の斜板が取り付けられ、また、各
ピストンには前記斜板の一部を受け入れる窪みが設けら
れている。前記斜板と各ピストンとは、各ピストンの前
記窪みに配置されたベアリング部材を介して接してお
り、また、前記斜板の回転抵抗を軽減するためのスラス
トベアリングが前記シャフトの周りに配置されている。
【0004】前記斜板は前記シャフトと共に回転し、回
転の間、前記斜板の周方向に関する各部位の前記シャフ
トの軸線方向に関する位置が変化する。このため、前記
斜板に接する各ピストンは軸線方向に強制的に変位さ
れ、往復運動をする。その結果、前記自動車用空調シス
テムにおいて、前記斜板圧縮機のハウジングの外部から
その内部に供給された冷媒が圧縮され、圧縮された冷媒
は前記ハウジングの外部に吐出される。
【0005】ところで、斜板式圧縮機にあっては、その
運転が開始されると、前記ハウジングの底部に溜った潤
滑油の一部が前記斜板を伝って、また、前記潤滑油の蒸
発成分が前記冷媒と共に、それぞれ各ピストンの前記窪
みに入り込み、前記斜板と前記ベアリング部材との間お
よび前記スラストベアリングの潤滑の用に供される。し
かし、実際には、始動後の短時間のうちに前記斜板と前
記ベアリング部材との間または前記スラストベアリング
のレースところとの間に焼付きが生じ、前記斜板式圧縮
機の運転が停止することがあった。これは、前記斜板と
前記ベアリング部材との間および前記スラストベアリン
グへの潤滑油の供給が十分でないことによる。
【0006】このことから、従来、潤滑油の他の供給ル
ートを追加することが提案された。この供給ルートは、
前記シャフトに設けられその一端に開放するねじ穴およ
び該ねじ穴に連通し前記スラストベアリングに向けて開
放する複数の孔からなる(特開平6−101641
号)。
【0007】これによれば、斜板圧縮機の始動後、前記
ハウジング底部の潤滑油の蒸発成分が前記ハウジング内
を流動する冷媒とともに前記シャフトの一端に開放する
ねじ穴に流れ込み、該ねじ穴から前記孔を経て前記スラ
ストベアリングおよび前記斜板と前記ベアリング部との
間に導かれ、また、前記ねじ穴に付着して液状になった
潤滑油が前記シャフトの回転に伴って前記ねじ穴を各孔
に送られ、前記シャフトの遠心力により前記孔から前記
スラストベアリングに供給され、さらに、遠心力により
前記斜板の板面上を伝って前記斜板と前記ベアリングと
の間に供給される。しかし、これによっても焼付きが生
じることがあり、これらの部位への潤滑油の補給は十分
でなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、運転
開始後の短時間内に斜板式圧縮機の斜板の一部を受け入
れるピストンの窪みに潤滑油を多量に導入することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】斜板式圧縮機は、ハウジ
ングと、前記ハウジング内に収容されたシリンダブロッ
クとを有する。前記シリンダブロックは、前記ハウジン
グと共同して該ハウジングの上部に冷媒のための通路を
規定し、また、その軸線の周りに互いに間隔をおいて設
けられ前記軸線の方向へ伸びる複数のシリンダを有す
る。前記シリンダブロックには各シリンダに連なる孔が
設けられており、各孔は前記シリンダブロックの周囲に
開放している。シャフトが前記シリンダブロックをその
軸線に沿って貫通しかつ該シリンダブロックに回転可能
に支承されている。前記シャフトには斜板が固定され、
該斜板は該シャフトと共に回転可能である。前記シリン
ダブロックの各シリンダ内に各シリンダの軸線方向へ往
復運動可能であるピストンが配置されている。各ピスト
ンは前記斜板の一部を受け入れる窪みを有し、また、前
記窪みに連なりかつ前記シリンダブロックの各孔に面す
る周溝を有する。
【0010】本発明にあっては、前記ハウジングが該ハ
ウジングの内壁面または前記シリンダブロックの周壁面
に形成された少なくとも一条の溝を有する。前記ハウジ
ングの溝は前記ハウジングの底部に溜められた潤滑油の
液面下から上方へ伸びかつ前記シリンダブロックの少な
くとも1つの孔に連なる。また、前記シリンダブロック
の溝は前記ハウジングの底部に溜められた潤滑油の液面
下から上方へ伸びかつ前記シリンダブロックの複数の孔
の1つに連なる。前記溝は前記ハウジングの内壁面およ
び前記シリンダブロックの周壁面の双方に設けることが
できる。前記ハウジングの内壁面の溝と前記シリンダブ
ロックの周壁面の溝とは互いに対抗しないで伸びるもの
とすることができる。
【0011】前記溝は例えば三角形の横断面形状を有す
るものとすることができる。また、並列の1対の溝を設
け、各溝の幅寸法および深さ寸法をそれぞれ約 2mmおよ
び約1mmとし、また、両溝の相互間隔を約 2mmに設定す
ることができる。
【0012】
【発明の作用および効果】本発明によれば、斜板式圧縮
機の始動により前記複数のピストンがそれぞれ往復運動
を開始し、これにより、前記ハウジングの外部からその
内部に冷媒が吸引され、前記ハウジング上部の通路を経
て各シリンダ内に流入し、圧縮され、前記ハウジングの
外部に吐出される。
【0013】前記冷媒が前記通路を流動するとき、前記
ハウジングの上部空間の圧力がその底部空間における圧
力より低下する。このため、前記ハウジング底部に溜ま
る潤滑油が前記ハウジングの内壁面に形成された溝また
は前記シリンダブロックの周壁面に形成された溝を伝っ
て上昇する。前記溝を上方へ移動した潤滑油は、前記シ
リンダブロックの孔に滴下または流入する。前記孔に流
入した潤滑油は該孔に相対する前記ピストンの周溝を経
て該ピストンの窪みに流入する。これにより、斜板式圧
縮機の始動後の短時間内に前記ハウジング底部の潤滑油
が前記ピストンの窪みに連続的にまた多量に導入され
る。その結果、前記斜板と前記シリンダブロック部また
は前記ピストンとの接触部に配置されるベアリング類が
十分な潤滑油の補給を受け、前記接触部における焼付き
が防止される。
【0014】前記溝の数量、幅寸法、深さ寸法、断面形
状等を変えることにより、前記ピストンの窪みへの潤滑
油の導入量を変更することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1および図2を参照すると、斜
板式圧縮機が全体に符号10で示されている。
【0016】斜板式圧縮機10は、ハウジング12と、
ハウジング12内に収容されたシリンダブロック14
と、シリンダブロック14に回転可能に支承されたシャ
フト15と、シャフト15に固定された斜板16と、シ
リンダブロック14に設けられた複数(図示の例では5
つ)のシリンダ17内にそれぞれ配置された複数のピス
トン18とを備える。
【0017】ハウジング12は全体に円筒状の本体19
と、本体19の一端から突出して伸びる減径管部20
と、本体19の開放端部(他端部)に固定されこれを覆
うキャップ21とからなる。
【0018】ハウジング12の本体19は、その内部
に、2つの窪み22,24を有する。両窪み22,24
は本体19の頂部および底部にそれぞれ設けられ、本体
19の軸線方向に関する両端部間のほぼ中間に位置す
る。頂部の窪み22は、本体19に設けられたポート
(図示せず)を介して前記ハウジング内に導入される冷
媒を受け入れる空間をなす。また、底部の窪み24は油
受(オイルパン)をなす。これらの窪み22,24は、
本体19内に密閉空間を画する後記バルブプレート3
4,36間にあって、前記密閉空間内に前記潤滑油が封
入されている。前記潤滑油の液面は、斜板式圧縮機10
の運転停止時において、通常、シャフト15の直下の高
さ位置にある。
【0019】図2および図3に示すように、ハウジング
12は、その円筒状の内壁面25に設けられた複数条の
溝26を有する。溝26については、後に詳述する。
【0020】ハウジング12の本体19内に収容された
シリンダブロック14は、本体19の周方向に伸びる内
壁面25に接し、円筒面の一部を規定する両側部28と
頂部30(図2)とを有する。各側部28と頂部30と
は、本体19と共同して該本体の上部にハウジング12
の軸線方向へ伸びる前記冷媒のための通路32を規定す
る。
【0021】シリンダブロック14に設けられた複数の
シリンダ17は、シリンダブロック14の軸線の周りに
互いに間隔をおいて配置されている。各シリンダ17
は、前記軸線の方向へ伸びかつシリンダブロック14の
両端面で開放している。シリンダブロック14の両端面
は、それぞれ、一対のバルブプレート34,36を介し
て本体19の一端部およびキャップ21に接している。
【0022】一方のバルブプレート34には、各シリン
ダ17と、ハウジングの本体19に設けられた2つの同
心的な環状空間38,40とにそれぞれ連通する2つの
孔42,44が設けられている。また、他方のバルブプ
レート36には、各シリンダ27と、キャップ21に設
けられた2つの環状空間46,48とにそれぞれ連通す
る2つの孔50,52が設けられている。実際には、各
孔42,44,50,52に逆止弁(図示せず)が配置
され、前記冷媒は、前記逆止弁を経て前記シリンダと前
記環状空間との間を移動する。
【0023】各シリンダ17における各ピストン18の
軸線方向への往復運動により、自動車用空調システムの
一部をなす蒸発器から送り出された冷媒がハウジング1
2の頂部の窪みまたは空間22へ導入され、空間22か
ら各通路32を経て内側の環状空間38,46に至り、
さらに、各環状空間38,46から各バルブプレート3
4,36の各孔42,50を経て各シリンダ17内に吸
引される。
【0024】各ピストン18の前記往復運動により圧縮
された冷媒は、バルブプレート34,36の各孔44,
52を経て外側の環状空間40,48に押し出される。
両環状空間40,48は、シリンダブロック14をその
軸線方向に貫通する孔に通された管54を介して互いに
連通しており、両環状空間40,48内の圧縮冷媒は、
一方の空間48に連なるポート56を経て斜板式圧縮機
10の外部に吐出される。吐出された圧縮冷媒は、前記
空調システムの一部をなす凝縮器(図示せず)に送られ
る。
【0025】また、シリンダブロック14は、各シリン
ダ17に連なる該シリンダの軸線方向へ伸びる細長い孔
58を有する。各孔58は各シリンダ17の軸線方向に
おけるほぼ中央部に位置し、シリンダブロック14の周
囲に開放、すなわち、シリンダブロック14の周面で開
放している。
【0026】シャフト15は、ハウジングの減径管部2
0を経てシリンダブロック14をその軸線に沿って貫通
している。より詳細には、シャフト15は、シリンダブ
ロック14に設けられ該シリンダブロックの中央部を貫
通する孔内に互いに間隔をおいて配置された一対のベア
リングジャーナル59(図1にのみ示す。)を貫通して
いる。シャフト15は、一対のラジアルベアリング60
を介して、シリンダブロック14に回転可能に支承され
ている。各ラジアルベアリング60は、各ベアリングジ
ャーナル59に支持されている。
【0027】シャフト15は、車載エンジン(図示せ
ず)の回転動力を受けて回転される。前記エンジンの回
転動力は、クラッチ62を介して、シャフト15に伝達
される。クラッチ62は、ハウジング12の減径管部2
0の周りにラジアルベアリング64を介して回転可能に
支承されたロータ66と、シャフト15の先端に固定さ
れロータ66とわずかな間隔をおいて相対する摩擦板6
8とを含む。
【0028】クラッチ62のロータ66はベルト(図示
せず)を介して前記エンジンの回転動力を受け、回転す
る。ロータ66はその回転軸線の周囲に環状に伸びる電
磁石69を内蔵し、電磁石69に通電すると、これが発
する磁力により摩擦板68が弾性変形し、ロータ66に
接する。その結果、摩擦板68およびこれと固定関係に
あるシャフト15とが回転運動をする。
【0029】シャフト15の回転運動は、斜板16を介
して、各ピストン18の往復運動に変換される。
【0030】斜板16は、シャフト15に通されかつこ
れに固定されたボス部70と、ボス部70から伸びる円
板部72とからなる。ボス部70は両ベアリングジャー
ナル59間に配置され、また、ボス部70と各ベアリン
グジャーナル59との間にスラストベアリング74が配
置されている。
【0031】斜板の円板部72はシャフト15に対して
傾斜している。すなわち、円板部72はシャフト15に
対して90度以外の交差角度をなしている。このため、
斜板16がシャフト15と共に回転するとき、円板部7
2の周方向に関する任意の部位の位置が、シャフト15
の軸線方向に関して変化する。
【0032】シリンダブロックの各シリンダ17内に配
置された各ピストン18は、斜板16の円板部72を受
け入れる窪み76を有する。各窪み76内には、円板部
72の各面に接する円板状のシュー78と、シュー78
と窪み76を規定する壁面とに回転可能に保持されたボ
ール80とが配置されている。円板部72は、これらの
シュー78およびボール80を介して、各ピストン18
に接している。
【0033】このことから、斜板16が回転するとき、
その円板部72に接する各ピストン18は該円板部によ
り各ピストンの軸線方向に強制的に変位され、これによ
り往復運動をする。
【0034】各ピストン18は、また、その周方向に伸
びる周溝82を有する。各ピストンの周溝82は、各ピ
ストンの窪み76と連通している。また、各周溝82は
シリンダブロック14の各孔58に面しており、このた
め、各ピストン15が各シリンダ17内を往復運動をす
るとき、各ピストンの周溝82は各孔58と常に連通関
係におかれる。
【0035】ところで、図示の例では、下方に位置する
2つのピストン(第1のピストン)18およびこれを受
け入れるシリンダ(第1のシリンダ)17が前記潤滑油
の液面の下方にある。このため、これらの2つの第1の
ピストン18の窪み76の一部が前記潤滑油で満たされ
ており、したがって、これらの窪み76内の各シュー7
8およびボール80への潤滑油の補給は必要でない。但
し、前記潤滑油の液面の下方に位置することとなるピス
トン18の数量は、ピストン18の総数、直径等により
異なる。
【0036】他方、上方位置にある残りの3つのピスト
ン18の窪み76内のシュー78およびボール80につ
いては、斜板16の一部すなわち円板部72の先端部分
が前記潤滑油の一部に浸っているため、斜板式圧縮機1
0の始動により斜板16が回転されるときに潤滑され
る。さらに、斜板式圧縮機10の始動後に発生する前記
潤滑油の蒸発成分がハウジング12内を流動する前記冷
媒とともに各ピストン18の窪み76に入り込み、スラ
ストベアリング74と、シュー78および円板部72の
接触部とが潤滑される。しかし、十分ではない。
【0037】ハウジング12の溝26は、スラストベア
リング74と、前記上方位置の3つのピストンすなわち
最上方のピストン(第2のピストン)18およびその下
方の高さ位置にある2つのピストン(第3のピストン)
18におけるシュー78および円板部72の接触部に潤
滑油を補給するためにある。
【0038】図示の例では、互いに並列な2条の溝26
がハウジング12の本体19の各側部にある。各2条の
溝26は、前記潤滑油の液面より下方の位置から円筒状
の内壁面25をその周方向に上方へ伸び、上方の窪み2
2に開放している。各2条の溝26は、前記上方の3つ
のシリンダ17のうち最上方のシリンダ(第2のシリン
ダ)17以外の2つのシリンダ(第3のシリンダ)17
に連なる2つの孔58のそれぞれを横切る。このため、
各2条の溝26は前記2つの孔58のそれぞれに連なっ
ている。また、最上方の第2のシリンダ17について
は、各2条の溝26は上方の窪み22を介して前記最上
方の第2のシリンダ17に関する孔58に連なってい
る。
【0039】これらの溝26は、油受24に溜まった前
記潤滑油のための通路を規定し、前記潤滑油は、斜板式
圧縮機10の始動に伴ってハウジング12の上部空間に
発生する負圧の作用により、溝26を伝って上方へ流動
する。
【0040】より詳細に説明すると、前記負圧は、斜板
式圧縮機10の始動によって前記冷媒がハウジング12
上方の通路32を流動することにより生じる。前記負圧
の発生に伴ってハウジング12の内壁面の各溝26内を
前記潤滑油が上昇すると、その一部が第2および第3の
シリンダ17に関する各孔58内に滴下し、孔58に連
通する第2および第3の各ピストン18の周溝82を伝
って各ピストンの窪み76に至る。窪み76に到達した
潤滑油は、各スラストベアリング74を直接にまたはベ
アリングジャーナル59若しくは斜板のボス部70を伝
って間接的に濡らし、さらに、遠心力のために斜板16
の円板部72をその放射方向に伝い、シュー78および
ボール80を濡らす。
【0041】このようにして、スラストベアリング74
の内部、シュー78とボール80との間、および、シュ
ー78と円板部72との間に潤滑油が補給される。しか
も、各溝26を介しての潤滑油の供給は絶え間なく続く
ことから、斜板圧縮機10の始動直後から、これらの部
分および内部が十分に潤滑される。その結果、斜板圧縮
機の始動後の短時間内における潤滑油不足を補い、潤滑
油の補給不足に伴うこれらの部分の焼付きおよび斜板圧
縮機10の運転停止を防止することができる。
【0042】ところで、前記溝を介しての潤滑油の補給
は、シリンダブロック14に設けられた少なくとも1つ
の孔58を通して行なうことができることから、各溝2
6の上端がハウジングの上方の窪み22に達している図
示の例に代えて、少なくとも一つの溝26の上端が、い
ずれか一方の第3のシリンダ17についての孔58に達
しこれに連なるように設定してもよい。
【0043】また、図2に想像線で示すように、前記ハ
ウジングに溝26を設けることに代えて、シリンダブロ
ック14の周壁面88に、溝26と同様に、少なくとも
1つの溝86を設けることができる。図示の例では各2
条の溝86が、前記シリンダブロックの各側部28に設
けられ、前記潤滑油の液面より下方の位置から上方へ向
けて伸び、各第3のシリンダ17に関する孔58に至
り、これと連なっている。これによれば、ハウジング1
2の上部に前記負圧が発生するとき、ハウジング底部の
潤滑油が各溝86を伝って移動し、各孔58および第3
のピストンの周溝82を経て、該ピストンの窪み76に
流入する。
【0044】ハウジング12の溝26に加えて、シリン
ダブロック14の溝86を設けることもできる。この場
合、溝26および溝86同士が互いに対向関係にあって
も、また、非対向関係にあってもよい。溝26および溝
86は、これらの横断面形状、幅寸法、深さ寸法、溝相
互の間隔等が互いに同じであってもまた異なるものであ
ってもよい。
【0045】図示の各溝26,86は三角形の横断面形
状を有する。溝26,86の幅寸法a(図4)は約 2mm
でありかつその深さ寸法bは約 1mmである。また、並列
な両溝26,86の相互間隔cは約 2mmである。このよ
うな寸法に設定するとき、溝26,86に沿っての前記
潤滑油の吸い上げ効率が最も良い。
【0046】図示の例に代えて、1条の溝26をハウジ
ング12の各側部の内壁面25に設け、あるいは、少な
くとも1条の溝26を両側部の内壁面25のいずれか一
方に設けることができる。図示の例に代えて、1条の溝
86をシリンダブロック14の各側部28の周壁面88
に設け、あるいは、少なくとも1条の溝86を両側部の
周壁面88のいずれか一方に設けることができる。前記
溝の横断面形状は、前記三角形に代えて、例えば矩形、
半円形等とすることができる。前記溝の横断面形状、前
記溝の幅寸法、深さ寸法、溝相互の間隔等は、前記溝を
伝う潤滑油の吸い上げ効率を考慮して定めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜板式圧縮機の縦断面図である。
【図2】図1の線2−2に沿って得た横断面図である。
【図3】ハウジング本体の縦断面図である。
【図4】溝の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 斜板式圧縮機 12 ハウジング 14 シリンダブロック 15 シャフト 16 斜板 18 ピストン 24 油受(オイルパン) 26,86 溝 58 シリンダブロックの孔 76,82 ピストンの窪みおよび周溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、 前記ハウジング内に収容され該ハウジングと共同して該
    ハウジングの上部に冷媒のための通路を規定するシリン
    ダブロックであって該シリンダブロックの軸線の周りに
    互いに間隔をおいて設けられ前記軸線の方向へ伸びる複
    数のシリンダおよび前記シリンダブロックの周囲に開放
    しかつ各シリンダに連なる孔を有するシリンダブロック
    と、 前記シリンダブロックをその軸線に沿って貫通しかつ該
    シリンダブロックに回転可能に支承されたシャフトと、 前記シャフトに固定され該シャフトと共に回転可能であ
    る斜板と、 前記シリンダブロックの各シリンダ内に配置され各シリ
    ンダの軸線方向へ往復運動可能であるピストンであって
    前記斜板の一部を受け入れる窪みを有し、また、前記窪
    みに連なりかつ前記シリンダブロックの各孔に面する周
    溝を有するピストンとを含み、 前記ハウジングが該ハウジングの内壁面に形成された少
    なくとも1条の溝を有し、前記溝は前記ハウジングの底
    部に溜められた潤滑油の液面下から上方へ伸び前記シリ
    ンダブロックの少なくとも1つの孔に連なる、斜板式圧
    縮機。
  2. 【請求項2】 さらに、前記シリンダブロックが該シリ
    ンダブロックの周壁面に形成された少なくとも1条の溝
    を有し、前記溝は前記ハウジングの底部に溜められた潤
    滑油の液面下から上方へ伸び、前記シリンダブロックの
    複数の孔の一つに連なる、請求項1に記載の斜板式圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 ハウジングと、 前記ハウジング内に収容され該ハウジングと共同して該
    ハウジングの上部に冷媒のための通路を規定するシリン
    ダブロックであって該シリンダブロックの軸線の周りに
    互いに間隔をおいて設けられ前記軸線の方向へ伸びる複
    数のシリンダおよび前記シリンダブロックの周囲に開放
    しかつ各シリンダに連なる孔を有するシリンダブロック
    と、 前記シリンダブロックをその軸線に沿って貫通しかつ該
    シリンダブロックに回転可能に支承されたシャフトと、 前記シャフトに固定され該シャフトと共に回転可能であ
    る斜板と、 前記シリンダブロックの各シリンダ内に配置され各シリ
    ンダの軸線方向へ往復運動可能であるピストンであって
    前記斜板の一部を受け入れる窪みを有し、また、前記窪
    みに連なりかつ前記シリンダブロックの各孔に面する周
    溝を有するピストンとを含み、 前記シリンダブロックが該シリンダブロックの周壁面に
    形成された少なくとも1条の溝を有し、前記溝は前記ハ
    ウジングの底部に溜められた潤滑油の液面下から上方へ
    伸び、前記シリンダブロックの複数の孔の一つに連な
    る、斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記溝は三角形の横断面形状を有する、
    請求項1、2または3に記載の斜板圧縮機。
  5. 【請求項5】 並列の1対の溝を有し、両溝がそれぞれ
    約 2mmの幅寸法と、約 1mmの深さ寸法とを有し、両溝の
    相互間隔が約 2mmである、請求項5に記載の斜板圧縮
    機。
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