JPH10259834A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

ディスクブレーキ装置

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JPH10259834A
JPH10259834A JP9068495A JP6849597A JPH10259834A JP H10259834 A JPH10259834 A JP H10259834A JP 9068495 A JP9068495 A JP 9068495A JP 6849597 A JP6849597 A JP 6849597A JP H10259834 A JPH10259834 A JP H10259834A
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JP
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caliper
rotor
support
pair
brake device
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JP9068495A
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Namio Watanabe
南男 渡辺
Kenji Mashibu
賢二 真渋
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリパの重心位置がシリンダ部側に偏って
いるためにキャリパが重心側に傾くことを防止でき、摩
擦パッドの引きずりや偏摩耗を低減させることのできる
ディスクブレーキ装置を提供すること。 【解決手段】 ピンスライド型のフローティング・キャ
リパ式ディスクブレーキ装置40において、キャリパ1
1をロータ1の軸方向に移動自在に支持しているサポー
ト17にキャリパ11の爪部9側を連結する線ばね42
を装備し、該線ばね42によって、キャリパ11の重心
位置がシリンダ部8側に偏っているためにキャリパ11
に作用する回転モーメントを打ち消す方向の回転モーメ
ントを爪部9側に作用させる構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フローティング・
キャリパ式のディスクブレーキ装置に関するもので、詳
しくは、所謂ピンスライド型のディスクブレーキ装置に
おいて摩擦パッドの引きずりや偏摩耗を低減するための
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フローティング・キャリパ式の車両用デ
ィスクブレーキ装置で、ピンスライド型と呼ばれている
ものは、通常、図9及び図10に示すように、車輪と一
体回転する円盤状のロータ1と、このロータ1を挟んで
対向配置される一対の摩擦パッド3、4と、前記ロータ
1の上を跨ぐブリッジ部6の一端側に前述の一対の摩擦
パッド3、4の一方(この例では、摩擦パッド3)をロ
ータ1に押圧するピストン7を収容したシリンダ部8が
設けられると共に前記ブリッジ部6の他端側には他方の
摩擦パッド4の背面を押圧する爪部9が設けられたキャ
リパ11と、車体側に固定されると共にロータ1の軸方
向に沿って穿設された一対の支持孔13、13を有し、
これらの支持孔13、13に摺動自在に嵌合するガイド
ピン15、15を介して前記キャリパ11をロータ1の
軸方向に移動可能に支持するサポート17とを備えた構
成をなしている。
【0003】前記ガイドピン15は、基端部にねじ部1
5aが装備された構成をなしている。また、前記キャリ
パ11のシリンダ部8の上部両側には一対の取付腕18
が突出装備され、各取付腕18には、ロータ軸方向に貫
通したねじ部18aが装備されている。各ガイドピン1
5は、前記ねじ部15aが前記取付腕18のねじ部18
aに螺着することで、キャリパ11に一体化される。そ
して、各ガイドピン15の軸部が、前記支持孔13に装
着される筒状のブッシュに摺動自在に嵌合することで、
キャリパ11は、サポート17に対して、ロータ1の軸
方向に移動可能に連結されている。
【0004】前記ピストン7は、ブレーキ操作に応じて
シリンダ部8に供給される油圧で作動し、前記摩擦パッ
ド3を押圧する。このピストン7には、ピストンシール
22や、ダストブーツ23が付属する。一対の摩擦パッ
ド3、4は、ロータ1の表面に押し付けられて所定の摩
擦力を発生するライニング25と、該ライニング25の
裏面側に固着装備されて取付金具等として機能する裏板
26とから構成されている。そして、裏板26は、その
両側部に耳部26aが突出形成されており、サポート1
7のパッドガイド部28に吊持される。
【0005】前記サポート17は、車体に固定する取付
孔29を有した連結部30と、該連結部30の両側に立
設された一対の支持腕31とから構成される。各支持腕
31の内面には、前述したパッドガイド部28が突出形
成されている。以上のサポート17は、前記耳部26a
を板金製のパッドリテーナ33を介して前記パッドガイ
ド部28で吊持することで、一対の摩擦パッド3、4を
ロータ1の軸方向に移動自在に支持する。
【0006】以上の構成の車両用ディスクブレーキ装置
は、前記キャリパ11の他端側に装備した爪部9によっ
て、アウター側の摩擦パッド4の背面を規制し(必要に
応じて、鳴き防止用にシム35が介装される)、インナ
ー側の摩擦パッド3をピストン7で押圧することで、一
対の摩擦パッド3、4によりロータ1を挾持させて、制
動力を得る。
【0007】即ち、ブレーキ操作に応じてシリンダ部8
に供給される油圧によってピストン7がインナー側の摩
擦パッド3をロータ1に押し付けると、その反力を受け
てキャリパ11が図10の矢印(イ)方向に動いて、爪
部9によってアウター側の摩擦パッド4をロータ1側に
引き寄せて、一対の摩擦パッド3、4によりロータ1を
挾持した状態とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したキ
ャリパ11は、ブリッジ部6の片側にのみシリンダ部8
が装備されていて、このシリンダ部8の重量のために、
重心位置がシリンダ部8側に偏っている。そのため、サ
ポート17に支持されたキャリパ11には、図10に示
すように、シリンダ部8側が下がるような回転モーメン
トM1 が作用し、この回転モーメントM1 がキャリパ1
1の姿勢を傾けるという不都合を引き起こす。
【0009】キャリパ11の姿勢が、シリンダ部8側が
下がった状態に傾くと、それによって、ロータ1を挟ん
で配置されている一対の摩擦パッド3、4の摩擦面も同
様に傾き、非制動時における摩擦パッド3、4の引きず
りや、制動時における摩擦パッド3、4の偏当たりを招
き、結果的には、摩擦パッド3、4の偏摩耗という問題
が生じる。前述した回転モーメントM1 による影響は、
摩擦パッド3、4の摩耗の進行に伴ってキャリパ11の
矢印(イ)方向の移動量が大きくなるほど増大するた
め、深刻である。
【0010】一方、前述したピンスライド型のディスク
ブレーキ装置で、図11に示すように、キャリパ11に
螺着させたガイドピン15の中心位置が、サポート17
の支持孔13の中心位置に一致するように、ガイドピン
15と支持孔13との位置関係が設定されていると、制
動開始時に、図12に示すように、摩擦パッド3、4を
介して伝達される制動トルクによってキャリパ11がロ
ータ1の周方向(矢印(ロ)方向)に微小変位する際
に、ガイドピン15の軸部先端と支持孔13の開口縁と
が激しく当たる。そして、互いの衝突箇所(図で矢印
(ハ)で示す箇所)に傷や変形が生じて、そのために、
キャリパ11がロータ軸方向の摺動動作の円滑性が損な
われ、例えば、制動動作の終了時にキャリパ11を速や
かに復帰させることができず、摩擦パッドの引きずりが
発生するという問題が生じた。
【0011】そこで、最近では、図13に示すように、
サポート17に対するキャリパ11の組み付け初期状態
で各支持孔13、13の内周面に対して各ガイドピン1
5、15の外周面が線接触した状態が得られるように、
ガイドピン15の中心位置をサポート17の支持孔13
の中心位置に対してオフセットさせた取り付け構造が提
案されている。
【0012】このような取り付け構造にすると、支持孔
13とガイドピン15との間に形成される間隙C1 が、
図11に示したように支持孔13とガイドピン15とを
同心状にした時の間隙C2 と比較して大きくなる。従っ
て、図14に示すように、制動開始時に摩擦パッド3、
4を介して伝達される制動トルクによってキャリパ11
がロータ1の周方向(矢印(ロ)方向)に微小変位して
も、ガイドピン15の軸部先端と支持孔13の開口縁と
が当たることを減少することができる。従って、ガイド
ピン15の変形等でキャリパ11のロータ軸方向の摺動
動作に支障が生じることを防止することができる。そし
て、結果的には、制動動作終了時におけるキャリパ11
の復帰を速やかにして、摩擦パッド3、4の引きずりを
低減させることができる。
【0013】しかし、このように支持孔13に対してガ
イドピン15をオフセットさせた取り付け構造とする
と、キャリパ11がロータ1の半径方向に対しても動き
易くなり(ガタつき量が大きくなり)、前述した回転モ
ーメントM1 の影響による摩擦パッド3、4の偏摩耗等
が拡大される虞があった。
【0014】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、キャリパの重心位置がシリンダ部側に偏
っているためにキャリパが重心側に傾くことを防止で
き、摩擦パッドの引きずりや偏摩耗を低減させることの
できるディスクブレーキ装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、車輪と一体回転するロータと、このロータに対向
配置される一対の摩擦パッドと、前記ロータを跨ぐブリ
ッジ部の一端側に前記一対の摩擦パッドの一方をロータ
に押圧するピストンを収容したシリンダ部が設けられる
と共に前記ブリッジ部の他端側には他方の摩擦パッドの
背面を押圧する爪部が設けられたキャリパと、車体側に
固定されると共にロータの軸方向に沿って穿設された一
対の支持孔を有し、これらの支持孔に摺動自在に嵌合す
るガイドピンを介して前記キャリパをロータの軸方向に
移動可能に支持するサポートとを備えたフローティング
・キャリパ式のディスクブレーキ装置において、前記キ
ャリパの爪部側を前記サポートに連結して、キャリパの
重心位置がシリンダ側に偏っているためにキャリパに作
用する回転モーメントを打ち消す方向の回転モーメント
を前記爪部側に作用させる線ばねが装備されたことを特
徴とする構成により達成することができる。
【0016】また、上記構成のディスクブレーキ装置に
おいて、前記サポートの一対の支持孔に嵌合する一対の
ガイドピンは、組み付け初期状態で各支持孔の内周面に
対して各ガイドピンの外周面が線接触した状態が得られ
るように、軸中心が支持孔の中心に対してオフセットさ
れていることを特徴とすることもできる。
【0017】そして、以上の構成によれば、一対のガイ
ドピンでサポートに摺動可能に支持されたキャリパに
は、前記線ばねにより、キャリパの重心位置がシリンダ
部側に偏っているためにキャリパに作用する回転モーメ
ントを打ち消す方向の回転モーメントが働く。従ってキ
ャリパは、回転モーメントが釣り合った状態に保たれ、
キャリパの重心位置がシリンダ部側に偏っているために
キャリパが重心側に傾くことを防止できる。
【0018】また、サポートの一対の支持孔に嵌合する
一対のガイドピンは、組み付け初期状態で各支持孔の内
周面に対して各ガイドピンの外周面が線接触した状態が
得られるように、軸中心が支持孔の中心に対してオフセ
ットした構成とすれば、制動開始初期にキャリパがロー
タの周方向に動かされた時にガイドピンが支持孔の縁に
当たって傷つくことを防止でき、これにより、キャリパ
の円滑な摺動性能を長期に亘って正常に保ち、制動動作
終了時等にキャリパの復帰が遅れることに起因した摩擦
パッドの引きずり等を低減することも可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図示実施形態により、本発
明を説明する。図1乃至図8は本発明に係るディスクブ
レーキ装置の一実施形態を示したもので、図1は一実施
形態のディスクブレーキ装置縦断面図、図2は図1のA
矢視図、図3は図1のB矢視図、図4は図1のC矢視
図、図5は図2におけるD−D線に沿う断面図、図6は
図2におけるE−E線に沿う断面図、図7は一実施形態
のディスクブレーキ装置において摩擦パッドが摩耗した
時のキャリパの変位を示す縦断面図、図8は一実施形態
のディスクブレーキ装置においてキャリパの変位を許容
する線ばねの弾性変形を示す線ばねの詳細図である。
【0020】この一実施形態のディスクブレーキ装置4
0は、ピンスライド型と呼ばれているフローティング・
キャリパ式の車両用ディスクブレーキ装置で、車輪と一
体回転するロータ1と、このロータ1に対向配置される
一対の摩擦パッド3、4と、ロータ1を跨ぐブリッジ部
6の一端側に前記一対の摩擦パッド3、4の一方の摩擦
パッド3をロータ1に押圧するピストン7を収容したシ
リンダ部8が設けられると共にブリッジ部6の他端側に
他方の摩擦パッド4の背面を押圧する爪部9が設けられ
たキャリパ11と、車体側に固定されると共にロータ1
の軸方向に沿って穿設された一対の支持孔13、13を
有し、これらの支持孔13、13に摺動自在に嵌合する
ガイドピン15、15を介してキャリパ11をロータ1
の軸方向に移動可能に支持するサポート17と、キャリ
パ11の爪部9側をサポート17に連結してキャリパ1
1に回転モーメントM2 を作用させる線ばね42とを備
えたものである。
【0021】以上のディスクブレーキ装置40におい
て、線ばね42以外の構成は、先に図9及び図10に示
した従来のものと、同様である。なお、図2及び図4に
示す矢印(ニ)は、ロータ1の回転方向を示している。
ただし、このディスクブレーキ装置40の場合、図5及
び図6に示すように、サポート17の一対の支持孔1
3、13に嵌合する一対のガイドピン15、15は、組
み付け初期状態で各支持孔13の内周面に対して各ガイ
ドピン15の外周面が線接触した状態が得られるよう
に、軸中心が支持孔13の中心に対してオフセットされ
ている。オフセットする方向は、一対のガイドピン1
5、15が互いに離間する外側方向である。
【0022】線ばね42は、ばね性に優れた線材の屈曲
成形によって一体形成したもので、爪部9の外側に位置
しているサポート17のアウターブリッジ部43に係合
する第1のフック部44と、キャリパ11のブリッジ部
6の覗き窓部6aに係合する第2のフック部45と、こ
れらの第1及び第2のフック部44、45の中間に位置
して両フック部44、45間を伸長可能に連結する円弧
状ばね部46とを備えている。この線ばね42は、以上
の構成によりキャリパ11の爪部9側をサポート17の
アウターブリッジ部43に連結し、図1に示すように、
キャリパ11の重心位置がシリンダ部8側に偏っている
ためにキャリパ11に作用する回転モーメントM1 を打
ち消す方向の回転モーメントM2 を爪部9側に作用させ
る。
【0023】以上のディスクブレーキ装置40では、図
1に示すように、キャリパ11には、線ばね42によ
り、キャリパ11の重心位置がシリンダ部8側に偏って
いるためにキャリパ11に作用する回転モーメントM1
を打ち消す方向の回転モーメントM2 が働く。そして、
キャリパ11は、図7に示すように、摩擦パッド3、4
の摩耗の進行に応じて、ロータの軸方向(図では、矢印
(ホ)方向)への摺動量が増大するが、キャリパ11の
摺動動作時には、線ばね42は、図8に2点鎖線で示す
ように円弧状ばね部46の部分が弾性変形により伸長す
ることで、第1のフック部44と第2のフック部45と
の間隔が大きくなって、キャリパ11の摺動を許容す
る。
【0024】従ってキャリパ11は、摩擦パッド3、4
の摩耗状態に拘らず、常に回転モーメントが釣り合った
状態に保たれ、キャリパ11の重心位置がシリンダ部8
側に偏っているためにキャリパ11が重心側に傾くこと
を防止でき、キャリパ11の傾斜を原因とした摩擦パッ
ド3、4の引きずりや偏摩耗を低減させることができ
る。
【0025】また、このディスクブレーキ装置40で
は、図5及び図6に示すように、一対のガイドピン1
5、15を、組み付け初期状態で各支持孔13、13の
内周面に対して各ガイドピン15、15の外周面が線接
触した状態が得られるように、オフセットした構成とし
ている。
【0026】このようにオフセットした構成では、制動
開始初期にキャリパ11が制動トルクによってロータ1
の周方向に動かされた時にガイドピン15、15が各支
持孔13、13の開口縁に当たって傷つくことを防止で
き、これにより、キャリパ11の円滑な摺動性能を長期
に亘って正常に保つことが可能になるが、その反面、キ
ャリパ11の上下方向の回転モーメントに対する姿勢維
持力が弱くなり、キャリパ11に作用する回転モーメン
トM1 によってキャリパ11が傾斜したりすると、キャ
リパ11の円滑な摺動性能を得るという効力が半減して
しまう。
【0027】しかし、このディスクブレーキ装置40で
は、線ばね42によってキャリパ11がシリンダ部8側
に傾斜することが防止されるため、支持孔13に対して
ガイドピン15をオフセットしたことの効力が十分に活
かされ、例えば、制動動作終了時等にキャリパ11の復
帰が遅れることに起因した摩擦パッド3、4の引きずり
等を大幅に低減することが可能になる。
【0028】なお、本発明のディスクブレーキ装置で使
用する線ばね42の具体的な形態は、前述した一実施形
態のものに限定するものではない。キャリパ11の摺動
動作を許容でき、かつ、キャリパ11の重心の偏りによ
って作用するモーメントM1を打ち消すモーメントM2
を作用させることができるならば、適宜形状に設計変更
することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明のディスクブレーキ装置によれ
ば、一対のガイドピンでサポートに摺動可能に支持され
たキャリパには、線ばねにより、キャリパの重心位置が
シリンダ部側に偏っているためにキャリパに作用する回
転モーメントを打ち消す方向の回転モーメントが働く。
従ってキャリパは、回転モーメントが釣り合った状態に
保たれ、キャリパの重心位置がシリンダ部側に偏ってい
るためにキャリパが重心側に傾くことを防止でき、キャ
リパの傾斜を原因とした摩擦パッドの引きずりや偏摩耗
を低減させることができる。また、サポートの一対の支
持孔に嵌合する一対のガイドピンは、組み付け初期状態
で各支持孔の内周面に対して各ガイドピンの外周面が線
接触した状態が得られるように、軸中心が支持孔の中心
に対してオフセットした構成とすれば、制動開始初期に
キャリパがロータの周方向に動かされた時に各ガイドピ
ンの軸部先端と支持孔の開口縁とが当たって傷つくこと
を防止でき、これにより、キャリパの円滑な摺動性能を
長期に亘って正常に保ち、制動動作終了時等にキャリパ
の復帰が遅れることに起因した摩擦パッドの引きずり等
を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクブレーキ装置の一実施形
態の縦断面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】図1のC矢視図である。
【図5】図2におけるD−D線に沿う断面図である。
【図6】図2におけるE−E線に沿う断面図である。
【図7】本発明の一実施形態のディスクブレーキ装置に
おいて、摩擦パッドが摩耗した時のキャリパの変位を示
す縦断面図である。
【図8】本発明の一実施形態のディスクブレーキ装置に
おいてキャリパの変位を許容する線ばねの弾性変形を示
す線ばねの詳細図である。
【図9】ピンスライド型の車両用ディスクブレーキ装置
の基本的な構成を示す分解斜視図である。
【図10】図9に示したディスクブレーキ装置の縦断面
図である。
【図11】ピンスライド型のディスクブレーキ装置にお
いて、支持孔とガイドピンとを同心にセットした状態を
示す断面図である。
【図12】図11に示したガイドピンのセット状態で、
制動トルクが作用した時の、ガイドピンの挙動を示す断
面図である。
【図13】ピンスライド型のディスクブレーキ装置にお
いて、支持孔とガイドピンとを互いに線接触するように
オフセットした状態を示す断面図である。
【図14】図13に示したガイドピンのセット状態で、
制動トルクが作用した時の、ガイドピンの挙動を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 ロータ 3、4 摩擦パッド 6 ブリッジ部 6a 覗き窓部 8 シリンダ部 9 爪部 11 キャリパ 13 支持孔 15 ガイドピン 17 サポート 40 ディスクブレーキ装置 42 線ばね 43 アウターブリッジ部 44 第1のフック部 45 第2のフック部 46 円弧状ばね部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と一体回転するロータと、このロー
    タに対向配置される一対の摩擦パッドと、前記ロータを
    跨ぐブリッジ部の一端側に前記一対の摩擦パッドの一方
    をロータに押圧するピストンを収容したシリンダ部が設
    けられると共に前記ブリッジ部の他端側には他方の摩擦
    パッドの背面を押圧する爪部が設けられたキャリパと、
    車体側に固定されると共にロータの軸方向に沿って穿設
    された一対の支持孔を有し、これらの支持孔に摺動自在
    に嵌合するガイドピンを介して前記キャリパをロータの
    軸方向に移動可能に支持するサポートとを備えたフロー
    ティング・キャリパ式のディスクブレーキ装置におい
    て、 前記キャリパの爪部側を前記サポートに連結して、キャ
    リパの重心位置がシリンダ側に偏っているためにキャリ
    パに作用する回転モーメントを打ち消す方向の回転モー
    メントを前記爪部側に作用させる線ばねが装備されたこ
    とを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記サポートの一対の支持孔に嵌合する
    一対のガイドピンは、組み付け初期状態で各支持孔の内
    周面に対して各ガイドピンの外周面が線接触した状態が
    得られるように、軸中心が支持孔の中心に対してオフセ
    ットされていることを特徴とした請求項1に記載のディ
    スクブレーキ装置。
JP9068495A 1997-03-21 1997-03-21 ディスクブレーキ装置 Pending JPH10259834A (ja)

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