JP2709327B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2709327B2
JP2709327B2 JP7072390A JP7239095A JP2709327B2 JP 2709327 B2 JP2709327 B2 JP 2709327B2 JP 7072390 A JP7072390 A JP 7072390A JP 7239095 A JP7239095 A JP 7239095A JP 2709327 B2 JP2709327 B2 JP 2709327B2
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rotor
caliper
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outer pad
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伸治 青柳
幸雄 岩田
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクブレーキに係
り、特にアウタパッドトルクの制動トルクをキャリパを
介して車体側で支持するようにし、インナパッドトルク
をサポートで支持するようにした構造のディスクブレー
キの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディスクブレーキとして、アウタ
パッドトルクの制動トルクをキャリパを介して車体側で
支持するようにし、インナパッドトルクをサポートで支
持するようにした構造のディスクブレーキが知られてい
る(例えば、実開昭62−130233号公報)。これ
は、図4に示すように、ロータ1を跨ぐキャリパ2を車
体に取付けられたサポート(マウンティング)3に対し
て一対のガイドピン4、5を介してロータ軸方向に沿っ
て移動可能としておき、キャリパ2のインナ側に装備し
た液圧シリンダによりインナパッド6をロータ1に押し
付けるとともに、その反力によるキャリパ2の移動でア
ウタ側の爪7によりアウタパッド8をロータ1に押し付
けるようにしている。この場合、アウタパッド8はキャ
リパ爪に対して凹凸嵌合9によって結合されており、ア
ウタパッド8の制動トルクはキャリパ爪7に伝達される
ように構成されている。
【0003】このような構成のディスクブレーキでは、
インナパッドトルクがサポート3により支持され、アウ
タパッドトルクは、キャリパ7爪を介してロータ回入側
ガイドピン4に伝達されることにより車輌ボディで支持
されるようになっている。このため、従来から、ガイド
ピンはロータ回入側を大径のメインピン4とするととも
に、ロータ回出側を小径のサブピン5として製作誤差を
吸収させるようにしつつ、アウタパッドトルクを大径の
メインピン4により支持させる構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のディスクブレーキでは、インナパッドトルクを支持
するサポートに対して、アウタパッドトルクを伝達する
キャリパをロータ軸方向に移動可能とするため、車体側
の位置にてキャリパ側部から延長した腕を対面させるよ
うにしている。そして、サポートとキャリパアームの両
者にガイドピンを挿通する構成となっている。したがっ
て、ガイドピンはロータのインナ側に配置され、このガ
イドピンにより支持されるキャリパはロータのアウタ側
に延長された状態で爪によりアウタパッドを保持してい
る。
【0005】このため、アウタパッドに制動トルクが発
生した場合、図4(1)に示すように、アウタパッドが
メインピンを基点として反時計方向に回転しようとする
回転モーメントMが発生し、キャリパ全体の変形により
インナおよびアウタパッドの両者がロータに平行に圧接
されず、パッドの偏摩耗が発生する問題があった。
【0006】また、制動トルクの発生時にメインピンが
トルクの支持をなすが、このとき、小径のサブピンには
ゴムブッシュが装着されているものの、制動トルク発生
の際には遊嵌状態に等しく、したがって上述のような回
転モーメントの発生に起因してキャリパやサポートの振
動が生じ、ノイズの原因となっていたものである。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に着目してな
されたもので、第1にキャリパの平面回転モーメントの
発生を抑制することによってパッドの偏摩耗を低減する
ことのできる構造としたディスクブレーキを提供するこ
とを目的としている。第2には、制動時にメインピンで
トルク支持をなすと同時に、サブピンにも制動トルクの
一部を作用させて支持するようにすることで、キャリパ
やサポートの振動を抑制することができ、ノイズを低減
することができるディスクブレーキを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るディスクブレーキは、車輌に取付けら
れたサポートのガイド孔と、キャリパに取付けられたガ
イドピンによりキャリパをロータ軸方向に沿って移動可
能に装着し、液圧手段を装備したキャリパによりインナ
パッドおよびアウタパッドでロータの挟着動作を可能と
し、前記インナパッドによる制動トルクをサポートによ
って支持するとともに、前記アウタパッドと前記キャリ
パとを凹凸嵌合させてアウタパッドによる制動トルクを
キャリパを介して前記ガイドピンに伝達する構造とした
ディスクブレーキにおいて、前記ガイドピンにおけるロ
ータ回入側のメインピン長さをロータを跨いで延長し、
アウタパッドとロータとの対面部以上の長さに設定した
ものである。
【0009】第2には、車輌に取付けられたサポートの
ガイド孔と、キャリパに取付けられたガイドピンを介し
てキャリパをロータ軸方向に沿って移動可能に装着し、
液圧手段を装備したキャリパによりインナパッドおよび
アウタパッドでロータの挟着動作を可能とし、前記イン
ナパッドによる制動トルクをサポートによって支持する
とともに、前記アウタパッドと前記キャリパとを凹凸嵌
合させた嵌合部によってアウタパッドによる制動トルク
をキャリパを介して前記ガイドピンに伝達する構造とし
たディスクブレーキにおいて、前記ガイドピン位置を
記嵌合部よりロータ径方向外方に配置した構成とした。
この場合において、前記ガイドピンにおけるロータ回入
側のメインピン長さをロータを跨いで延長し、アウタパ
ッドとロータとの対面部以上の長さに設定すればよい。
【0010】
【作用】上記第1の構成によれば、アウタパッドに制動
トルクが発生した場合、アウタパッドからの制動トルク
はキャリパを介してメインピンに伝達され、このメイン
ピンを収容しサポート側に設けられたスリーブからサポ
ートに伝達される。メインピンはその長さがロータを跨
ぎ、アウタパッドとロータの接合面まで達しているの
で、ロータ軸方向に沿った制動トルクの作用点と支持点
とが同一となり、いわゆるオフセットがない。このた
め、キャリパを捩るような平面回転モーメントを発生す
ることがなくなり、パッドがロータに片当たりして偏摩
耗を生じることを防止することができる。
【0011】また、第2の構成によれば、ガイドピン位
置を前記アウタパッドのキャリパ取付部よりロータ径方
向外方に配置しているため、アウタパッドの制動トルク
によりメインピンを中心としてキャリパのサブピン側を
ロータ面に沿って外方に持上げるようなモーメントが発
生する。これにより、制動トルクによってキャリパの
ブピンをガイド孔への押し付け力が発生することにな
り、サブピンの遊動状態がなくなる。この結果、キャリ
パとサポート間での振動が抑制され、ノイズの低減効果
が得られるのである。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係るディスクブレーキの具
体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1〜図
2は実施例に係るディスクブレーキの正面図および平面
図である。これらの図に示すように、実施例のディスク
ブレーキは、ロータ10を跨ぐキャリパ12を車体に取
付けられたサポート14に対して左右一対の平行なガイ
ドピン16、18を介してロータ軸方向に沿って移動可
能としている。キャリパ12のインナ側には液圧シリン
ダ20が装備され、これによりインナパッド22をロー
タ10に押し付け可能としている。また、インナパッド
22からの押し付け反力によるキャリパ12の移動で、
アウタ側のキャリパ爪24にてアウタパッド26をロー
タ10に押し付けるようにしている。
【0013】前記サポート14はロータ1のインナ面に
対面配置されており、これは前記ガイドピン16、18
の取付け位置よりロータ中心寄りの位置で、取付けボル
ト28にて車輌ボディ側へ固定させるものとなってい
る。そして、ロータ10の周縁より外方に前記ガイドピ
ン16、18の取付け位置が設定されている。また、サ
ポート14にはインナパッド22が装着されるようにな
っており、パッド22をロータ軸方向移動可能とし、か
つ制動に伴う回転トルクを支持可能としている。これは
インナパッド22の両側縁に突起25を形成するととも
に、サポート14の対応部にはロータ軸方向に沿った凹
溝27を形成し、この凹凸嵌合部を制動アンカ部として
いるものである。キャリパ12の液圧シリンダ20を作
動させることで、インナパッド22が凹凸嵌合部でガイ
ドされつつ移動してロータ10に押し付けられ、パッド
22がロータ10に追随して回転しようとする際、凹凸
嵌合部がアンカ機能をなして制動トルクを受けるものと
なっている。
【0014】一方、インナパッド22による押し付け反
力によって、キャリパ12はガイドピン16、18によ
りガイドされてロータ軸方向沿ってインナ側に移動し、
アウタパッド26をキャリパ爪24によってロータ10
に押し付ける。このアウタパッド26の制動トルクはキ
ャリパ12に伝達するように構成され、このため、アウ
タパッド26の背面には係合突起30を形成し、キャリ
パ爪24にはこの係合突起30が挿入される係合穴31
が設けられている。キャリパ爪24は二股に形成されて
おり、各爪24にて係合する構造となっている。したが
って、アウタパッド26がロータ10に押し付けられて
制動トルクが発生した場合、これは係合突起30を介し
てキャリパ12に伝達され、これはロータ回入側のガイ
ドピン16を介してサポートにて支持される。
【0015】ここで、この実施例では、上述のように、
キャリパ12はガイドピン16、18によって移動ガイ
ドされているが、これは図1に示しているように、ロー
タ回入側の大径のメインガイドピン16と、ロータ回出
側の小径に形成されたサブガイドピン18とから構成さ
れている。これらガイドピン16、18はキャリパ12
に取付けられている。キャリパ12のインナ側には左右
(ロータ面に沿った方向)に延設されるキャリパアーム
32を有し、これにガイドピン16、18が直立するよ
うにして締付固定するものとしている。特に、この実施
例では、左右両ガイドピン16、18の頭部をキャリパ
アーム32に固定してサポート14に貫通させ、ロータ
10を跨いでアウタ側に延在させ、これが少なくともロ
ータ10とアウタパッド26の接触面部に達する長さ以
上に設定されている。
【0016】一方、これらガイドピン16、18を貫通
させているサポート14側には、スライドスリーブ3
4、36を取付けている。メインガイドピン16を収容
しているスライドスリーブ34は肉厚に形成されてお
り、メインガイドピン16と所定の公差内で嵌合し、摺
動ガイドをなしている。そして、前記アウタパッド26
からの制動トルクは、キャリパ12を介してメインガイ
ドピン16に伝達されるが、スライドスリーブ34の摺
動内面を介してサポートで支持されるものとなってい
る。スライドスリーブ34による制動トルク支持面はメ
インガイドピン16の延長部分と対面するロータ回出側
の半部となり、特に、ロータ10のアウタ面部分での制
動トルクを支持させるようにしている。また、小径のサ
ブガイドピン18を収容しているスライドスリーブ36
は防塵カバーとしての機能を持たせたもので、メインガ
イドピン16側とは肉厚が異なり、かなり薄肉に形成さ
れている。このサブスライドスリーブ36のサポート1
4に固定されるが、この固定部にはゴムブッシュ38を
装着し、キャリパ変形吸収機能を与えている。なお、図
において、スライドスリーブ34、36の開口部分から
露出するガイドピン16、18の首部にはゴムブーツ4
0を取付けて防塵している。
【0017】また、上記ガイドピン16、18は、図2
に示したように、ロータ10の外縁より外方位置に配置
されているが、一対のガイドピン16、18の中心を連
結した配列線が、前述した二股キャリパ爪24でのアウ
タパッド26との係合突起30と係合穴31とからなる
凹凸嵌合部の一対を連結した配列線よち外方に位置する
ように設定されている。すなわち、キャリパ爪24のパ
ッド係合部の一対はロータ10の弦に沿って配列されて
おり、ガイドピン16、18の連結線はこれと平行に配
列されるようにして、両者の間に距離Lのオフセットを
与えている。したがって、アウタパッド26のキャリパ
への取付部とメインガイドピン16による制動トルク支
持中心との間にオフセットLが与えられるため、制動時
に働くアウタ側制動力Fにより、メインガイドピン16
を中心として、キャリパのロータ回出側をロータ外方に
持上げるような回転モーメントmが作用する。これによ
り、ロータ回出側のキャリパアーム32を介してサブガ
イドピン18に回転モーメントmが作用し、ゴムブッシ
ュ38に制動押し付け力fが働くようにしている。
【0018】このように構成された実施例では、制動操
作を行うと、インナパッド22がロータ10に押し付け
ると同時に、キャリパ12が押し付け反力によってアウ
タパッド26をロータ10に押し付ける。インナパッド
22の制動トルクはサポート14にて支持され、アウタ
パッド26の制動トルクはキャリパ爪24を介してメイ
ンガイドピン16に伝達され、車輌ボディによって支持
される。このとき、この実施例では、特にメインガイド
ピン16をロータ10のアウタ面に達する長さ以上にし
つつ、ガイドピン16、18の位置をアウタパッド26
の制動中心より外側に配置しているため、メインガイド
ピン16を中心にキャリパ12にトルクが伝達され、両
ピン16、18を押し付け、振動を抑制させる。これに
よりノイズの発生を抑制するとともに、パッド22、2
6の偏摩耗対策に有利な構造となる。なお、ロータ径方
向において、アウタパッドの図芯は、アウタパッド26
のキャリパ12への取付部とほぼ一致している。
【0019】図3には他の実施例を示している。これは
サブガイドピン18をメインガイドピン16と同等の構
造とした例である。すなわち、サブガイドピン18を大
径に形成し、合わせてサブスライドスリーブ36も肉厚
に形成している。この場合には、必要に応じてサブ側に
ゴムブッシュを取付けた構成とすることができる。その
他の構成は図1、2の実施例と同様である。なお、上記
実施例ではサブガイドピン18もメインガイドピン16
と同一の長さに設定したが、サブガイドピン18の長さ
を従来と同様に構成するようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディスクブレーキのトルク受け部となるガイドピン構造
をロータを跨ぐ通しピンとしつつ、ガイドピンの位置を
アウタ制動力中心より外側に配置し、特にメインピン長
さもアウタパッドの摺動面に達する長さにする事で、制
動面の挙動を安定化させることができる。また、この構
造により、メインピンを中心にキャリパをロータ外方に
向かうモーメントが発生し、両ガイドピンをそれぞれの
ガイド孔に押し付け振動を抑制させることができ、ノイ
ズや偏摩耗対策に有利なディスクブレーキとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るディスクブレーキの平面図であ
る。
【図2】同ブレーキの正面図である。
【図3】第2実施例に係るディスクブレーキの平面図で
ある。
【図4】従来のディスクブレーキの平面図および正面図
である。
【符号の説明】
10 ロータ 12 キャリパ 14 サポート 16 メインガイドピン 18 サブガイドピン 20 液圧シリンダ 22 インナパッド 24 キャリパ爪 25 パッド突起 26 アウタパッド 27 凹溝 28 取付けボルト 30 係合突起 31 係合穴 32 キャリパアーム 34 メインスライドスリーブ 36 サブスライドスリーブ 38 ゴムブッシュ 40 ゴムブーツ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌に取付けられたサポートのガイド孔
    と、キャリパに取付けられたガイドピンによりキャリパ
    をロータ軸方向に沿って移動可能に装着し、液圧手段を
    装備したキャリパによりインナパッドおよびアウタパッ
    ドでロータの挟着動作を可能とし、前記インナパッドに
    よる制動トルクをサポートによって支持するとともに、
    前記アウタパッドと前記キャリパとを凹凸嵌合させて
    ウタパッドによる制動トルクをキャリパを介して前記ガ
    イドピンに伝達する構造としたディスクブレーキにおい
    て、 前記ガイドピンにおけるロータ回入側のメインピン長さ
    をロータを跨いで延長し、アウタパッドとロータとの対
    面部以上の長さに設定したことを特徴とするディスクブ
    レーキ。
  2. 【請求項2】 車輌に取付けられたサポートのガイド孔
    と、キャリパに取付けられたガイドピンを介してキャリ
    パをロータ軸方向に沿って移動可能に装着し、液圧手段
    を装備したキャリパによりインナパッドおよびアウタパ
    ッドでロータの挟着動作を可能とし、前記インナパッド
    による制動トルクをサポートによって支持するととも
    に、前記アウタパッドと前記キャリパとを凹凸嵌合させ
    た嵌合部によってアウタパッドによる制動トルクをキャ
    リパを介して前記ガイドピンに伝達する構造としたディ
    スクブレーキにおいて、 前記ガイドピン位置を前記嵌合部よりロータ径方向外方
    に配置したことを特徴とするディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記ガイドピンにおけるロータ回入側の
    メインピン長さをロータを跨いで延長し、アウタパッド
    とロータとの対面部以上の長さに設定したことを特徴と
    する請求項2に記載のディスクブレーキ。
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CA1221040A (en) * 1982-12-16 1987-04-28 Bert A. Gumkowski Spring for a disc brake

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