JP2003014009A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2003014009A
JP2003014009A JP2001199775A JP2001199775A JP2003014009A JP 2003014009 A JP2003014009 A JP 2003014009A JP 2001199775 A JP2001199775 A JP 2001199775A JP 2001199775 A JP2001199775 A JP 2001199775A JP 2003014009 A JP2003014009 A JP 2003014009A
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pad
disk rotation
carrier
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Shinichi Nakayama
信一 中山
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアの重量増を抑えることができ、キャ
リパの形状が複雑になることを防止することができるデ
ィスクブレーキの提供。 【解決手段】 パッド13には、ディスク半径方向内側
のディスク回転方向における両側位置にそれぞれ傾斜面
25a,26aが形成されており、キャリア12には、
パッド13の傾斜面25a,26aに摺接するようにそ
れぞれ傾斜面38a,39aが形成され、各傾斜面38
a,39aはディスク半径方向外側に向かうにしたがっ
てディスク回転方向の距離が広がるように形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に用いて好
適なディスクブレーキに関する。 【0002】 【従来の技術】車両用のディスクブレーキとして、ディ
スクの両側に配置される一対のパッドと、これらパッド
をディスク軸線方向に摺動可能となるよう支持するキャ
リアと、両パッドを両外側からディスク方向に押圧する
キャリパとを有するものがあり、その一例として、特許
第2649933号公報に開示されたものがある。この
公報に開示されたディスクブレーキは、図6に示すよう
に、そのパッド100の、ディスク回転方向(図6に示
すX方向)における入口側および出口側のディスク半径
方向内側位置に、ディスク半径方向内側に突出する凸部
101,102がそれぞれ設けられるとともに、ディス
ク回転方向入口側および出口側のディスク半径方向外側
位置に、ディスク回転方向に突出する凸部103,10
4がそれぞれ設けられた形状をなしている。また、その
キャリア105が、ディスク回転方向入口側および出口
側のディスク半径方向内側位置に、ディスク半径方向内
側に凹む凹部106,107がそれぞれ設けられるとと
もに、ディスク回転方向入口側および出口側のディスク
半径方向外側位置に、ディスク回転方向に凹む凹部10
8,109がそれぞれ設けられた形状をなしている。そ
して、各凸部101〜104が凹部106〜109の対
応するものにそれぞれ嵌合するようになっている。 【0003】このような構造のディスクブレーキでは、
制動時にディスクからパッド100に導入される制動ト
ルクを、キャリア105が、まず、ディスク回転方向入
口側の凹部106のトルク受面106aで受けることに
なる。このとき、パッド100には、ディスク回転方向
入口側をディスク半径方向外方に浮かせ、ディスク回転
方向出口側をディスク半径方向内方に沈み込ませる方向
(図6に示す矢印M方向)にモーメントが生じるため、
次に、キャリア105は、ディスク半径方向外方かつデ
ィスク回転方向入口側の凹部108のトルク受面108
aでパッド100から制動トルクを受け、次に、キャリ
ア105は、変形することでパッド100に当接するデ
ィスク回転方向出口側の凹部109のトルク受面109
aで制動トルクを受けるようになっている。 【0004】そして、上記のように、ディスク回転方向
入口側で初期の制動トルクを受けるようにすることで、
パッド100の自励振動を抑えてブレーキ鳴きの発生を
抑制し、その上で、制動時に生じるモーメントを三点で
抑えることでパッド100の姿勢を安定させて、ブレー
キ鳴きの発生をさらに抑制するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のディ
スクブレーキは、パッド100のディスク半径方向外側
の凸部103からの制動トルクをキャリア105のディ
スク半径方向外側の凹部108で受ける必要があるた
め、必ずキャリア105にパッド100のディスク半径
方向外側を覆うように凹部108を形成しなければなら
ず、その分、キャリア105の重量が増大してしまうと
いう問題が生じた。このように、キャリアの重量が増大
することでひいてはディスクブレーキの重量が増大して
しまうとともに、キャリアとの干渉を回避するためにキ
ャリパを複雑な形状にしなければならなくなってしま
う。 【0006】したがって、本発明は、キャリアの重量増
を防止することができ、キャリパの形状が複雑になるこ
とを防止することができるディスクブレーキの提供を目
的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のディスクブレーキは、ディスクの両側に配
置される一対のパッドと、これらパッドをディスク軸線
方向に摺動可能となるよう支持するキャリアと、両パッ
ドを両外側からディスク方向に押圧するキャリパと、を
有するものであって、前記一対のパッドのうち少なくと
もいずれか一のパッドには、ディスク半径方向内側のデ
ィスク回転方向における両側位置にそれぞれ傾斜面が形
成されており、前記キャリアには、前記パッドの傾斜面
に摺接するようにそれぞれ傾斜面が形成され、該各傾斜
面はディスク半径方向外側に向かうにしたがってディス
ク回転方向の距離が広がるように形成されていることを
特徴としている。 【0008】これにより、制動時にキャリアのディスク
回転方向入口側の傾斜面が制動トルクを受けることにな
る。すると、パッドのディスク回転方向入口側には、こ
の傾斜面の傾斜によってディスク半径方向内方側に分力
が発生することになる。よって、ディスク回転方向入口
側で初期の制動トルクを受けるようにすることで、パッ
ドの自励振動を抑え、ブレーキ鳴きの発生を抑制するよ
うになっており、その上で、制動時にディスクとの接触
によってパッドに生じる、ディスク回転方向入口側をデ
ィスク半径方向外方に浮かせる方向のモーメントに対
し、これを打ち消す方向のモーメントがパッドに生じる
ことになるため、パッドの姿勢が安定することになり、
ブレーキ鳴きの発生をさらに抑制することができる。 【0009】このように、パッドのディスク半径方向内
側のディスク回転方向における両側位置にそれぞれ傾斜
面を形成し、キャリアにもパッドの傾斜面に摺接するよ
うにそれぞれ傾斜面を形成し、該各傾斜面をディスク半
径方向外側に向かうにしたがってディスク回転方向の距
離が広がるように形成しているため、キャリアでパッド
のディスク半径方向外側を抑える必要がなくなる。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態のディスクブ
レーキを図1〜図5を参照して以下に説明する。なお、
以下においては、車両を制動可能な正規位置に配置され
た状態をもって説明する。 【0011】本実施形態のディスクブレーキ10は、図
1および図2に示すように、ディスク11に対しその軸
線方向、半径方向および回転方向のいずれにおいても位
置固定となるよう車両の非回転部にディスク11を跨ぐ
状態で取り付けられるキャリア12と、このキャリア1
2にディスク11を両側から挾むよう配設されこのキャ
リア12によってディスク軸線方向に摺動可能となるよ
うに支持される一対のパッド13,14と、キャリア1
2の二カ所の摺動案内部16,16にディスク軸線方向
に摺動自在となるよう支持されてパッド13,14を両
外側からディスク方向に押圧するキャリパ17とで主に
構成されている。 【0012】ここで、ディスクブレーキ10は、図2に
おける右側を車体側に配置するとともに、左側を車体に
対し反対側に配置した状態で車両の非回転部に取り付け
られることになり、以下では、車体側をインナ側、車体
に対し反対側をアウタ側と称す。 【0013】図2に示すように、インナ側のパッド13
およびアウタ側のパッド14は、共に、ディスク11に
接触して摩擦力を発生させるライニング19と、このラ
イニング19を固着状態で保持する裏金20とを有して
おり、ライニング19,19同士を対向させた状態でデ
ィスク11に対し両側に配置される。 【0014】両パッド13,14は、それぞれの裏金2
0が、ディスク軸線方向に直交するとともにキャリパ1
7からの押圧力を受ける裏面21と、該裏面21に対し
反対側に平行に配置されライニング19が固着されるラ
イニング固着面22とを有しており、ともに、ディスク
回転方向(図1、図3および図4における左右方向)に
鏡面対称の形状をなしている。 【0015】インナ側のパッド13およびアウタ側のパ
ッド14には、インナ側のパッド13を図3に、アウタ
側のパッド14を図4に示すように、それぞれの裏金2
0のディスク半径方向(ディスク11の中心からパッド
13,14のディスク回転方向における中央を通る方向
すなわち図3および図4における下から上方向をディス
ク半径方向と称す)の内側(図3および図4における下
側)のディスク回転方向における両側位置に、ライニン
グ19と干渉しない範囲で、ディスク半径方向内側の端
面部24よりもディスク半径方向外側(図3および図4
における上側)に凹む凹部25,26が形成されてい
る。 【0016】ここで、両パッド13,14において、車
両前進時のディスク回転方向(図に示す矢印Xの方向)
における入口側の凹部25は、ディスク回転方向入口側
に所定の角度で傾斜しつつ凹む形状をなしており、車両
前進時のディスク回転方向における出口側の凹部26
は、ディスク回転方向出口側に凹部25と同じ角度で逆
向きに傾斜しつつ凹む形状をなしている。 【0017】すなわち、車両前進時のディスク回転方向
入口側の凹部25は、そのディスク回転方向入口側の面
部25aがディスク半径方向外方ほどディスク回転方向
入口側に位置するように傾斜しており、そのディスク回
転方向出口側の面部25bもディスク半径方向外方ほど
ディスク回転方向入口側に位置するように傾斜してい
る。また、車両前進時のディスク回転方向出口側の凹部
26は、そのディスク回転方向出口側の面部26aがデ
ィスク半径方向外方ほどディスク回転方向出口側に位置
するように傾斜しており、そのディスク回転方向入口側
の面部26bもディスク半径方向外方ほどディスク回転
方向出口側に位置するように傾斜している。その結果、
パッド13,14の面部25a,26aはディスク半径
方向外側に向かうにしたがってディスク回転方向の距離
が広がるように形成されている。ここで、凹部25の底
面部25cおよび凹部26の底面部26cは端面部24
と平行をなしている。 【0018】なお、パッド13,14に形成される両凹
部25,26は、互いに同じ角度で反対方向に傾斜する
形状をなしているため、車両後進時においてディスク回
転方向入口側となる凹部26も、ディスク回転方向入口
側に傾斜する形状をなし、車両後進時においてディスク
回転方向出口側となる凹部25も、ディスク回転方向出
口側に傾斜する形状をなすことになる。 【0019】キャリア12は、ディスク回転方向におけ
る両端位置にディスク11を越えるように配置されると
ともにキャリパ17を支持する一対の摺動案内部16,
16と、これら摺動案内部16,16から、ディスク軸
線方向におけるディスク11のインナ側においてそれぞ
れディスク半径方向内方に一旦延出する内方延出部2
9,29と、これら内方延出部29,29同士を延出先
端側において連結させるメインビーム(パッド支持部)
30と、摺動案内部16,16から、ディスク軸線方向
におけるディスク11のアウタ側においてそれぞれディ
スク半径方向内方に延出する内方延出部31,31と、
これら内方延出部31,31同士を連結させるアウター
ビーム(パッド支持部)32とを有しており、ディスク
回転方向に鏡面対称の形状をなしている。 【0020】ここで、摺動案内部16,16には、それ
ぞれ、キャリパ17に取り付けられた図示せぬガイドピ
ンを摺動自在に嵌合させるガイド穴34,34がディス
ク軸線方向に沿って形成されており、また、メインビー
ム30には、キャリア12を車両の非回転部に固定する
ための一対の取付穴35,35がディスク軸線方向に沿
って形成されている。 【0021】そして、メインビーム30およびアウタビ
ーム32には、メインビーム30を図3に、アウタビー
ム32を図4に示すように、それぞれ、ディスク半径方
向の外側の端縁部の、ディスク回転方向(図1、図3お
よび図4における左右方向)における両側位置に、ディ
スク半径方向外側の面部37からディスク半径方向外側
(図における上側)に突出する凸部38,39が形成さ
れている。 【0022】ここで、メインビーム30およびアウタビ
ーム32において、車両前進時のディスク回転方向にお
ける入口側の凸部38は、ディスク回転方向入口側に上
記凹部25と同じ所定の角度で傾斜する形状をなしてお
り、車両前進時のディスク回転方向における出口側の凸
部39は、ディスク回転方向出口側に上記凹部26と同
じ角度で傾斜する形状をなしている。 【0023】すなわち、車両前進時のディスク回転方向
入口側の凸部38は、そのディスク回転方向入口側の傾
斜面部38aがディスク半径方向外方ほどディスク回転
方向入口側に位置するように傾斜しており、そのディス
ク回転方向出口側の面部38bもディスク半径方向外方
ほどディスク回転方向入口側に位置するように傾斜して
いる。また、車両前進時のディスク回転方向出口側の凸
部39は、そのディスク回転方向出口側の傾斜面部39
aがディスク半径方向外方ほどディスク回転方向出口側
に位置するように傾斜しており、そのディスク回転方向
入口側の面部39bもディスク半径方向外方ほどディス
ク回転方向出口側に位置するように傾斜している。その
結果、キャリア12の各傾斜面38a,39aはディス
ク半径方向外側に向かうにしたがってディスク回転方向
の距離が広がるように形成されている。ここで、凸部3
8の先端面部38cおよび凸部39の先端面部39cは
面部37と平行をなしている。 【0024】なお、メインビーム30に形成される両凸
部38,39は、互いに同じ角度で反対方向に傾斜する
形状をなしており、アウタビーム32に形成される両凸
部38,39も、互いに同じ角度で反対方向に傾斜する
形状をなしているため、車両後進時においてディスク回
転方向入口側となる凸部39も、ディスク回転方向入口
側に傾斜する形状をなし、車両後進時においてディスク
回転方向出口側となる凸部38も、ディスク回転方向出
口側に傾斜する形状をなすことになる。 【0025】そして、メインビーム30には、インナ側
のパッド13が、凸部38に凹部25を、凸部39に凹
部26を、それぞれディスク軸線方向に沿って嵌合させ
ることで配置されており、アウタビーム32には、アウ
タ側のパッド14が、凸部38に凹部25を、凸部39
に凹部26を、それぞれディスク軸線方向に沿って嵌合
させることで配置されている。 【0026】上記のようにメインビーム30に取り付け
られたパッド13およびアウタビーム32に取り付けら
れたパッド14は、ともに、凹部25の面部25aが凸
部38の傾斜面部38aに対向し、凹部25の面部25
bが凸部38の面部38bに対向して、さらに底面部2
5cが先端面部38cに対向することになり、また、凹
部26の面部26aが凸部39の傾斜面部39aに対向
し、凹部26の面部26bが凸部39の面部39bに対
向して、さらに底面部26cが先端面部39cに対向す
ることになる。 【0027】ここで、メインビーム30およびアウタビ
ーム32には、ともに、車両前進時におけるディスク回
転方向入口側の凸部25と凹部38との隙間に屈曲形状
のパッドガイド41が配置されており、このパッドガイ
ド41には、その車両前進時におけるディスク回転方向
入口側に、パッド13,14の対応する一方をディスク
回転方向出口側に付勢する付勢部41aが形成されてい
る。また、メインビーム30およびアウタビーム32に
は、ともに、車両前進時におけるディスク回転方向出口
側の凸部26と凹部39との隙間にパッドガイド42が
配置されており、このパッドガイド42には、その車両
前進時におけるディスク回転方向出口側に、パッド1
3,14の対応する一方をディスク回転方向入口側に付
勢する付勢部42aが形成されている。 【0028】なお、これらパッドガイド41,42を介
在させた状態において、パッド13,14のそれぞれの
端面部24と、ビーム30,32の対応する面部37と
の間には、隙間が形成されることになる。 【0029】そして、メインビーム30およびパッド1
3の、凹部25,26および凸部38,39の隙間の関
係と、アウタビーム32およびパッド14の、凹部2
5,26および凸部38,39の隙間の関係は、とも
に、制動時に、先にディスク回転方向入口側の凸部25
が凹部38から制動トルクを受け、次にディスク回転方
向出口側の凸部26が凹部39から制動トルクを受ける
ように設定されている。 【0030】すなわち、メインビーム30およびパッド
13と、アウタビーム32およびパッド14は、とも
に、車両前進中の制動時には、ディスク回転方向入口側
の凸部38のディスク回転方向入口側の傾斜面部38a
が、ディスク回転方向入口側の凹部25のディスク回転
方向入口側の面部25aから制動トルクを受けた後、こ
の凸部38の変形で、ディスク回転方向出口側の凸部3
9のディスク回転方向入口側の面部39bが、ディスク
回転方向出口側の凹部26のディスク回転方向入口側の
面部26bから制動トルクを受けるようになっている。 【0031】図1および図2に示すように、キャリパ1
7は、ディスク11の一面側に対向配置されたシリンダ
部44と、このシリンダ部44の一側からディスク11
の外周部を跨いで延出するディスクパス部45と、この
ディスクパス部45のシリンダ部44に対し反対側から
ディスク11の他面側に対向するよう延出する爪部46
とを有しており、シリンダ部44をメインビーム30側
に、爪部46をアウタビーム42側に配置した状態でキ
ャリア12の摺動案内部16,16に形成されたガイド
穴34,34に図示せぬガイドピンを嵌合させることで
キャリア12に支持される。 【0032】そして、シリンダ部44には、ディスク1
1側に開口するよう断面円形状をなすボア47が設けら
れており、このボア47には、ピストン48が摺動自在
に嵌合されている。このピストン48は、パッド13の
裏金20に対向配置されてこれを押圧可能とされ、爪部
46は、パッド14の裏金20に対向配置され、これを
押圧可能とされている。 【0033】以上のような構成のディスクブレーキ10
においては、例えば車両前進時にブレーキ作動がなさ
れ、ピストン48が突出してキャリパ17がピストン4
8および爪部46でパッド13,14をディスク11の
方向に移動させると、パッド13,14は、それぞれの
ライニング19でディスク11に接触して制動力を発生
させる。 【0034】このとき、メインビーム30は、先に、デ
ィスク回転方向入口側の凸部38のディスク回転方向入
口側に傾斜する傾斜面部(トルク受面)38aが、パッ
ドガイド41を介してパッド13の凹部25の面部25
aから制動トルクを受け、同様に、アウタビーム32
も、先に、ディスク回転方向入口側の凸部38のディス
ク回転方向入口側に傾斜する傾斜面部(トルク受面)3
8aが、パッドガイド41を介してパッド14の凹部2
5の面部25aから制動トルクを受けることになる。 【0035】このようにして、パッド13が制動トルク
によりメインビーム30を押圧すると、傾斜面部38a
に対し垂直な反力がパッド13に生じ、その分力がディ
スク半径方向内方側に発生することになり、同様に、パ
ッド14が制動トルクによりアウタビーム32を押圧す
ると、傾斜面部38aに垂直な反力がパッド14に生
じ、その分力がディスク半径方向内方側に発生すること
になる。 【0036】その後、メインビーム30は、ディスク回
転方向入口側の凸部38が変形することによって、ディ
スク回転方向出口側の凸部39の面部(トルク受面)3
9bが、パッドガイド42を介してパッド13の凹部2
6の面部26bから制動トルクを受け、同様に、アウタ
ビーム32も、ディスク回転方向入口側の凸部38が変
形することによって、ディスク回転方向出口側の凸部3
9の面部(トルク受面)39bが、パッドガイド42を
介してパッド14の凹部26の面部26bから制動トル
クを受けることになる。 【0037】このようにして、パッド13が制動トルク
によりメインビーム30を押圧すると、面部39bに垂
直な反力がパッド13に生じ、その分力がディスク半径
方向外方側に発生することになり、同様に、パッド14
が制動トルクによりアウタビーム32を押圧すると、面
部39bに垂直な反力がパッド14に生じ、その分力が
ディスク半径方向外方側に発生することになる。 【0038】以上の結果、パッド13,14には、ディ
スク回転方向入口側をディスク半径方向内方側に、ディ
スク回転方向出口側をディスク半径方向外方側に移動さ
せるように回転する方向(図3および図4に示す矢印M
1の方向)のモーメントが生じることになる。 【0039】よって、ディスク回転方向入口側で初期の
制動トルクを受けるようにすることで、パッド13,1
4の自励振動を抑え、ブレーキ鳴きの発生を抑制するよ
うになっており、その上で、制動時にディスク11との
接触によってパッド13,14に生じる、ディスク回転
方向入口側をディスク半径方向外方に浮かせ、ディスク
回転方向出口側をディスク半径方向内方に沈み込ませる
方向(図3および図4に示す矢印M2の方向)のモーメ
ントに対し、これを打ち消す方向のモーメントがパッド
13,14に生じることになるため、パッド13,14
の姿勢が安定することになり、ブレーキ鳴きの発生をさ
らに抑制することができる。 【0040】そして、上記ディスクブレーキ10は、パ
ッド13,14のディスク半径方向内側のディスク回転
方向における両側位置にディスク半径方向外側に凹む凹
部25,26をそれぞれ形成し、キャリア12にディス
ク半径方向外側に突出して各凹部25,26に嵌合する
凸部38,39をディスク回転方向における両側位置に
それぞれ形成して、しかも、ディスク回転方向入口側の
凸部38および凹部25を、ディスク回転方向入口側に
傾斜する形状とし、ディスク回転方向出口側の凸部39
および凹部26を、ディスク回転方向出口側に傾斜する
形状としているため、キャリア12でパッド13,14
のディスク半径方向外側を抑える必要がなくなる。 【0041】したがって、キャリア12の重量増を抑え
ることができ、キャリパ17の形状が複雑になることを
防止することができる。 【0042】しかも、一対のパッド13,14には、そ
れぞれに両凹部25,26が形成されており、キャリア
12にも、一方のパッド13を支持するメインビーム3
0および他方のパッド14を支持するアウタビーム32
の両方に両凸部38,39が形成されているため、両パ
ッド13,14とも、キャリア12でディスク半径方向
外側を抑える必要がなくなる。 【0043】したがって、キャリア12のメインビーム
30およびアウタビーム32の重量増を確実に抑えるこ
とができ、キャリア12を逃げるためにキャリパ17の
形状が複雑になることを確実に防止することができる。 【0044】なお、以上においては、パッド13,14
に凹部25,26を設け、キャリア12に凸部38,3
9を設ける場合を例にとり説明したが、図5に示すよう
に、パッド13,14に凸部50,51を設けるととも
に、キャリア12に凹部52,53を設け、これらの間
にパッドスプリング54を設けてもよい。この場合も、
パッド13,14の凸部50,51の各傾斜面50a,
51aおよびキャリア12の凹部52,53の各傾斜面
52a,53aはディスク半径方向外側に向かうにした
がってディスク回転方向の距離が広がるように形成され
る。また、以上においては、アウタ側およびインナ側の
両方に傾斜面を形成する場合を例にとり説明したが、ア
ウタ側およびインナ側のうち少なくともいずれか一方に
傾斜面を形成するようにすればよい。 【0045】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディスク
ブレーキによれば、制動時にキャリアのディスク回転方
向入口側の傾斜面が制動トルクを受けることになる。す
ると、パッドのディスク回転方向入口側には、この傾斜
面の傾斜によってディスク半径方向内方側に分力が発生
することになる。よって、ディスク回転方向入口側で初
期の制動トルクを受けるようにすることで、パッドの自
励振動を抑え、ブレーキ鳴きの発生を抑制するようにな
っており、その上で、制動時にディスクとの接触によっ
てパッドに生じる、ディスク回転方向入口側をディスク
半径方向外方に浮かせる方向のモーメントに対し、これ
を打ち消す方向のモーメントがパッドに生じることにな
るため、パッドの姿勢が安定することになり、ブレーキ
鳴きの発生をさらに抑制することができる。 【0046】このように、パッドのディスク半径方向内
側のディスク回転方向における両側位置にそれぞれ傾斜
面を形成し、キャリアにもパッドの傾斜面に摺接するよ
うにそれぞれ傾斜面を形成し、該各傾斜面をディスク半
径方向外側に向かうにしたがってディスク回転方向の距
離が広がるように形成しているため、キャリアでパッド
のディスク半径方向外側を抑える必要がなくなる。 【0047】したがって、キャリアの重量増を抑えるこ
とができ、キャリパの形状が複雑になることを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施形態のディスクブレーキを示
す正面図である。 【図2】 本発明の一実施形態のディスクブレーキを示
す側断面図である。 【図3】 本発明の一実施形態のディスクブレーキのキ
ャリアのインナビーム側およびインナ側のパッドをディ
スク側から見た図である。 【図4】 本発明の一実施形態のディスクブレーキのキ
ャリアのアウタビーム側およびアウタ側のパッドをディ
スク側から見た図である。 【図5】 本発明の一実施形態のディスクブレーキのキ
ャリアとパッドとの関係の別の例を示す図である。 【図6】 従来のディスクブレーキのキャリアおよびパ
ッドを示す正面図である。 【符号の説明】 10 ディスクブレーキ 11 ディスク 12 キャリア 13,14 パッド 17 キャリパ 25,26 凹部 25a,26a 面部(傾斜面) 31 メインビーム(パッド支持部) 32 アウタビーム(パッド支持部) 38,39 凸部 38a,39a 傾斜面部(傾斜面)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ディスクの両側に配置される一対のパッ
    ドと、 これらパッドをディスク軸線方向に摺動可能となるよう
    支持するキャリアと、 両パッドを両外側からディスク方向に押圧するキャリパ
    と、を有するディスクブレーキにおいて、 前記一対のパッドのうち少なくともいずれか一のパッド
    には、ディスク半径方向内側のディスク回転方向におけ
    る両側位置にそれぞれ傾斜面が形成されており、 前記キャリアには、前記パッドの傾斜面に摺接するよう
    にそれぞれ傾斜面が形成され、該各傾斜面はディスク半
    径方向外側に向かうにしたがってディスク回転方向の距
    離が広がるように形成されていることを特徴とするディ
    スクブレーキ。
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