JPS6024991Y2 - パッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型ディスクブレ−キ - Google Patents
パッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型ディスクブレ−キInfo
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- JPS6024991Y2 JPS6024991Y2 JP9901279U JP9901279U JPS6024991Y2 JP S6024991 Y2 JPS6024991 Y2 JP S6024991Y2 JP 9901279 U JP9901279 U JP 9901279U JP 9901279 U JP9901279 U JP 9901279U JP S6024991 Y2 JPS6024991 Y2 JP S6024991Y2
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- Japan
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- pad
- disc rotor
- spring
- caliper
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Description
【考案の詳細な説明】
技術分野
この考案はパッドを非作動位置に復帰させるためのりト
ラクションスプリングを備えたキャリパ浮動型ディスク
ブレーキに関する。
ラクションスプリングを備えたキャリパ浮動型ディスク
ブレーキに関する。
従来技術
ディスクブレーキは回転するディスクロータの両面に対
向して夫々配置された摩擦摺接部材と、この摩擦摺接部
材を保持する裏板とから成る一対のパッドを備える。
向して夫々配置された摩擦摺接部材と、この摩擦摺接部
材を保持する裏板とから成る一対のパッドを備える。
この一対のパッドはキャリパあるいは位置固定に設けら
れたトルク部材等によってディスクロータ軸心と平行な
方向に摺動可能に支持され、その外側に配設された液圧
シリンダ等の押圧機構によりディスクロータ両面に押圧
されてディスクロータの回転を抑制するものである。
れたトルク部材等によってディスクロータ軸心と平行な
方向に摺動可能に支持され、その外側に配設された液圧
シリンダ等の押圧機構によりディスクロータ両面に押圧
されてディスクロータの回転を抑制するものである。
このようにしてディスクロータ面に押圧されたパッドが
ブレーキ解除後においても尚ディスクロ−タ面に当接し
続ければ、ディスクロータが常時一定の負荷トルクを受
けて回転することとなって動力損失を招き、さらにパッ
ドの摩耗が促進がされ、ブレーキが加熱する等の問題が
生ずる。
ブレーキ解除後においても尚ディスクロ−タ面に当接し
続ければ、ディスクロータが常時一定の負荷トルクを受
けて回転することとなって動力損失を招き、さらにパッ
ドの摩耗が促進がされ、ブレーキが加熱する等の問題が
生ずる。
そこで、この所謂引きずりの発生を防止するために、M
ばね、Uばね等と称されるリトラクションスプリングの
弾性力によってパッドを非作動位置に戻すことが案出さ
れた。
ばね、Uばね等と称されるリトラクションスプリングの
弾性力によってパッドを非作動位置に戻すことが案出さ
れた。
特公昭50−28584号公報に記載されているものは
その一例である。
その一例である。
ところが、これらのりトラクションスプリングは、パッ
ドの裏板上端、すなわちディスクロータの軸心から遠い
側の端にそのリトラクト力が作用するようになっており
、この作用点は裏板とキャリパあるいはトルク部材等と
の間に生ずる摺動抵抗力の合力の作用点と一致せず、そ
のためパッドに回転力が作用する不具合があった。
ドの裏板上端、すなわちディスクロータの軸心から遠い
側の端にそのリトラクト力が作用するようになっており
、この作用点は裏板とキャリパあるいはトルク部材等と
の間に生ずる摺動抵抗力の合力の作用点と一致せず、そ
のためパッドに回転力が作用する不具合があった。
パッドに回転力が作用すれば、パッドが傾斜させられる
ことになって、パッドの摩擦摺接部材に偏摩耗が生じ、
また、パッドとそれを案内する部材の案内部との間にこ
じりが生じて、パッドの軽快な摺動が損なわれ、引きず
り防止の目的を確実に達成することが困難となるのであ
る。
ことになって、パッドの摩擦摺接部材に偏摩耗が生じ、
また、パッドとそれを案内する部材の案内部との間にこ
じりが生じて、パッドの軽快な摺動が損なわれ、引きず
り防止の目的を確実に達成することが困難となるのであ
る。
一方、実開昭52−13299吋公報には、リトラクシ
ョンスプリングのパッドに対する作用部をピストン等の
パッド押圧装置の作用部に対応する位置まで延長するこ
とが記載されている。
ョンスプリングのパッドに対する作用部をピストン等の
パッド押圧装置の作用部に対応する位置まで延長するこ
とが記載されている。
しかし、これはあくまでもブレーキ解除時にパッドの裏
板面をピストン等のパッド押圧装置の端面に添わせるこ
とによってブレーキ解除状態におけるパッドの傾きを解
消し、ディスクブレーキの鳴きやパッドの不必要な摩耗
を防止するためであって、リトラクションスプリングの
パッドに対するリトラクト力の作用点をパッドのりトラ
クト時における摺動抵抗の合力の作用点と一致させるこ
とによってパッドの非作動位置への復帰を軽快にするこ
とについては考慮が払われていない。
板面をピストン等のパッド押圧装置の端面に添わせるこ
とによってブレーキ解除状態におけるパッドの傾きを解
消し、ディスクブレーキの鳴きやパッドの不必要な摩耗
を防止するためであって、リトラクションスプリングの
パッドに対するリトラクト力の作用点をパッドのりトラ
クト時における摺動抵抗の合力の作用点と一致させるこ
とによってパッドの非作動位置への復帰を軽快にするこ
とについては考慮が払われていない。
また、リトラクションスプリングはディスクロータの軸
心に平行に配設されたロッドに取り付けられるようにな
っているため、シリンダがディスクロータの両側に互い
に対向して設けられる所謂ピストン対向型ディスクブレ
ーキには好適なものであるが、一般にそのようなロッド
を有しないキャリパ浮動型のディスクブレーキには不向
きなものである。
心に平行に配設されたロッドに取り付けられるようにな
っているため、シリンダがディスクロータの両側に互い
に対向して設けられる所謂ピストン対向型ディスクブレ
ーキには好適なものであるが、一般にそのようなロッド
を有しないキャリパ浮動型のディスクブレーキには不向
きなものである。
考案の目的
本考案は以上のような事情を背景として、ブレーキ解除
時にパッドを円滑に非作動位置に復帰させ得て、ブレー
キの引きずり、パッドの偏摩耗等を良好に防止すること
のできるリトラクションスプリング付キャリパ浮動型デ
ィスクブレーキを提供することを目的として為されたも
のである。
時にパッドを円滑に非作動位置に復帰させ得て、ブレー
キの引きずり、パッドの偏摩耗等を良好に防止すること
のできるリトラクションスプリング付キャリパ浮動型デ
ィスクブレーキを提供することを目的として為されたも
のである。
考案の構成
そして、本考案の要旨とするところは、はぼ水平な軸心
のまわりに回転するディスクロータの両面に夫々対向し
て配置された摩擦摺接部材とその摩擦摺接部材を保持す
るとともに支持部材によってディスクロータの軸心と平
行な方向に摺動可能に支持された裏板とから成る一対の
パッドと、それら一対のパッドとディスクロータの外周
部とを跨ぐ状態で配設され、支持部材によりそのディス
クロータの軸心と平行な方向に移動可能に保持されてブ
レーキ作動時にそれら一対のパッドをディスクロータに
押圧するキャリパと、それら一対のパッド間に配設され
てブレーキ解除時にパッドを非作動位置に復帰させるリ
トラクションスプリングと有するキャリパ浮動型ディス
クブレーキにおいて、前記摩擦摺接部材のディスクロー
タの周方向における中央部にそのディスクロータの外周
側の端から軸心側へ延びて少なくとも前記裏板と前記支
持部材との摺動抵抗の合力の作用点近傍に至る切欠を設
け、且つリトラクションスプリングを、キャリパのディ
スクロータの外周面に対向する部分に摩擦摺接部材の摩
耗量を調べるべく設けたのぞき穴に少なくともディスク
ロータの周方向には位置決めされた状態で嵌入する基端
部と、その基端部から互いに対称に延び出して前記一対
のパッドの切欠に嵌入し、摺動抵抗の合力の作用点近傍
において裏板に形成された係合凹部と実質的に相対移動
不能に係合する一対のスプリング部とを有するものとし
、そのリトラクションスプリングのりトラクト力を摺動
抵抗の合力の作用点近傍に作用させるとともに、そのリ
トラクションスプリングの姿勢を前記一対のスプリング
部と裏板との係合および前記基端部ののぞき穴への嵌入
によって維持するようにしたことにある。
のまわりに回転するディスクロータの両面に夫々対向し
て配置された摩擦摺接部材とその摩擦摺接部材を保持す
るとともに支持部材によってディスクロータの軸心と平
行な方向に摺動可能に支持された裏板とから成る一対の
パッドと、それら一対のパッドとディスクロータの外周
部とを跨ぐ状態で配設され、支持部材によりそのディス
クロータの軸心と平行な方向に移動可能に保持されてブ
レーキ作動時にそれら一対のパッドをディスクロータに
押圧するキャリパと、それら一対のパッド間に配設され
てブレーキ解除時にパッドを非作動位置に復帰させるリ
トラクションスプリングと有するキャリパ浮動型ディス
クブレーキにおいて、前記摩擦摺接部材のディスクロー
タの周方向における中央部にそのディスクロータの外周
側の端から軸心側へ延びて少なくとも前記裏板と前記支
持部材との摺動抵抗の合力の作用点近傍に至る切欠を設
け、且つリトラクションスプリングを、キャリパのディ
スクロータの外周面に対向する部分に摩擦摺接部材の摩
耗量を調べるべく設けたのぞき穴に少なくともディスク
ロータの周方向には位置決めされた状態で嵌入する基端
部と、その基端部から互いに対称に延び出して前記一対
のパッドの切欠に嵌入し、摺動抵抗の合力の作用点近傍
において裏板に形成された係合凹部と実質的に相対移動
不能に係合する一対のスプリング部とを有するものとし
、そのリトラクションスプリングのりトラクト力を摺動
抵抗の合力の作用点近傍に作用させるとともに、そのリ
トラクションスプリングの姿勢を前記一対のスプリング
部と裏板との係合および前記基端部ののぞき穴への嵌入
によって維持するようにしたことにある。
なお、ここにおいて支持部材とはパッドを摺動可能に支
持する部材の総称であって、パッドがトルク部材等の固
定部材とその固定部材にパッドを押し付けてラドリング
を防止するアンチラトルスプリングとによって支持され
ている場合には、これら固定部材とスプリングとによっ
て支持部材が構成されることとなり、パッドが固定部材
のみで支持される場合には、その固定部材自体が支持部
材として機能することとなる。
持する部材の総称であって、パッドがトルク部材等の固
定部材とその固定部材にパッドを押し付けてラドリング
を防止するアンチラトルスプリングとによって支持され
ている場合には、これら固定部材とスプリングとによっ
て支持部材が構成されることとなり、パッドが固定部材
のみで支持される場合には、その固定部材自体が支持部
材として機能することとなる。
考案の効果
以上のように構成されたディスクブレーキにおいては、
リトラクションスプリングのパッドに対するリトラクト
力の作用点がパッドと支持部材との摺動抵抗の合力の作
用点とほぼ一致させられているために、ブレーキ解除時
にパッドが非作動位置へ復帰する際、パッドに回転モー
メントが作用して傾くことが良好に防止され、パッドは
円滑に非作動位置へ復帰することとなって、ブレーキの
引きずりやパッドの偏摩耗等の発生が良好に回避され得
ることとなる。
リトラクションスプリングのパッドに対するリトラクト
力の作用点がパッドと支持部材との摺動抵抗の合力の作
用点とほぼ一致させられているために、ブレーキ解除時
にパッドが非作動位置へ復帰する際、パッドに回転モー
メントが作用して傾くことが良好に防止され、パッドは
円滑に非作動位置へ復帰することとなって、ブレーキの
引きずりやパッドの偏摩耗等の発生が良好に回避され得
ることとなる。
しかも、リトラクションスプリングはスプリング部の先
端において裏板と実質的に相対移動不能に係合するとと
もに、基端部においてキャリパののぞき穴にディスクロ
ータの周方向に位置決めされた状態で嵌入させられてい
るため、リトラクションスプリングはディスクロータの
半径方向において互いに十分隔たった二部分において位
置決めされることとなり、リトラクションスプリングは
良好に正規の姿勢を維持することとなる。
端において裏板と実質的に相対移動不能に係合するとと
もに、基端部においてキャリパののぞき穴にディスクロ
ータの周方向に位置決めされた状態で嵌入させられてい
るため、リトラクションスプリングはディスクロータの
半径方向において互いに十分隔たった二部分において位
置決めされることとなり、リトラクションスプリングは
良好に正規の姿勢を維持することとなる。
さらに、リトラクションスプリングのスプリング部が嵌
入させられる摩擦摺接部材の切欠は、摩擦摺接部材のデ
ィスクロータとの摺接面に発生するガスや摩耗粉、およ
び外部から侵入する水等の排除の目的で従来から一般的
に設けられているものであり、また、キャリパののぞき
穴も摩擦摺接部材の摩耗量を調べるために従来から一般
的に設けられているものであるため、リトラクションス
プリングを上記のように配設するためにパッドやキャリ
パ等ディスクブレーキの構成部材に殆ど変更を加える必
要がないのである。
入させられる摩擦摺接部材の切欠は、摩擦摺接部材のデ
ィスクロータとの摺接面に発生するガスや摩耗粉、およ
び外部から侵入する水等の排除の目的で従来から一般的
に設けられているものであり、また、キャリパののぞき
穴も摩擦摺接部材の摩耗量を調べるために従来から一般
的に設けられているものであるため、リトラクションス
プリングを上記のように配設するためにパッドやキャリ
パ等ディスクブレーキの構成部材に殆ど変更を加える必
要がないのである。
また、リトラクションスプリングの基端部がキャリパの
のぞき穴に嵌入させられることにより、リトラクション
スプリングの弾性変形能力が増大する利点も得られる。
のぞき穴に嵌入させられることにより、リトラクション
スプリングの弾性変形能力が増大する利点も得られる。
すなわち、摩擦摺接部材は使用に伴って摩耗するもので
あるため、一対のブレーキパッドの間隔は相当変化する
ものであって、リトラクションスプリングはかなり大き
な弾性変形能力を有することが必要なのであるが、リト
ラクションスプリングの基端部がキャリパののぞき穴に
嵌入させられることによって、それのスプリング部を長
くすることが可能となり、それだけの弾性変形能力が増
大する利点が得られるのである。
あるため、一対のブレーキパッドの間隔は相当変化する
ものであって、リトラクションスプリングはかなり大き
な弾性変形能力を有することが必要なのであるが、リト
ラクションスプリングの基端部がキャリパののぞき穴に
嵌入させられることによって、それのスプリング部を長
くすることが可能となり、それだけの弾性変形能力が増
大する利点が得られるのである。
実施例
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。
第1図乃至第3図中、1はナックル等回転部材に取り付
けられた固定部材で、断面形状が逆U字状を為し、はぼ
水平な軸心のまわりに回転するディスクロータ2を跨い
だ状態に配設されている。
けられた固定部材で、断面形状が逆U字状を為し、はぼ
水平な軸心のまわりに回転するディスクロータ2を跨い
だ状態に配設されている。
この固定部材1はキャリパ3を保持するとともにディス
クロータ2の両面に対向する位置に配置された一対のパ
ッド20を収容するための切欠を備えている。
クロータ2の両面に対向する位置に配置された一対のパ
ッド20を収容するための切欠を備えている。
また、キャリパ3はパッド20の外側に夫々配設された
シリンダ部4とリアクション部5とを備えてほぼ鞍形を
威し、シリンダ部4にはピストン6が滑合されている。
シリンダ部4とリアクション部5とを備えてほぼ鞍形を
威し、シリンダ部4にはピストン6が滑合されている。
キャリパ3は、一対のパッド20とディスクロータ2の
外周部とを跨ぐ状態で配置されてい、るが、その両側面
にディスクロータ2の軸心に平行な突条7を有しており
、この突条7は両側に各1個ずつセットされたアンチラ
ドルスプリング8によって案内部材9を介して固定部材
1に押圧されている。
外周部とを跨ぐ状態で配置されてい、るが、その両側面
にディスクロータ2の軸心に平行な突条7を有しており
、この突条7は両側に各1個ずつセットされたアンチラ
ドルスプリング8によって案内部材9を介して固定部材
1に押圧されている。
このキャリパ3のディスクロータ外周面に対向する部分
には四角形状ののぞき穴11が設けられており、パッド
20の摩耗量が調べられるようになっている。
には四角形状ののぞき穴11が設けられており、パッド
20の摩耗量が調べられるようになっている。
案内部材9はキャリパ3の、ディスクロータ2の軸心と
平行の摺動案内としての働きをするもので、この案内部
材9にはキャリパ3の移動につれて案内部材9が移動し
ないように保持ピン10が挿入されている。
平行の摺動案内としての働きをするもので、この案内部
材9にはキャリパ3の移動につれて案内部材9が移動し
ないように保持ピン10が挿入されている。
固定部材1の切欠に収容されたパッド20は、第4図に
示すようにブレーキ作動時にディスクロータ2に摺接し
て回転を抑制する摩擦摺接部材21と、この摩擦摺接部
材21を固定的に保持する裏板22とから威り、この裏
面22の両側面22aには突起24が設けられている。
示すようにブレーキ作動時にディスクロータ2に摺接し
て回転を抑制する摩擦摺接部材21と、この摩擦摺接部
材21を固定的に保持する裏板22とから威り、この裏
面22の両側面22aには突起24が設けられている。
パッド20は、この突起24が固定部材1に設けられた
凹部la(第2図参照)に嵌合されるとともに、裏板2
2の下面においてスプリング23によって支持されつつ
上方に押圧されて、そのガタッキが防止されるようにな
っている。
凹部la(第2図参照)に嵌合されるとともに、裏板2
2の下面においてスプリング23によって支持されつつ
上方に押圧されて、そのガタッキが防止されるようにな
っている。
本実施例において固定部材1とスプリング23とによっ
てパッド20の支持部材が構成されているのであり、し
たがって、パッド20がディスクロータ2に接近あるい
は離間させられるときには、パッド両側の突起24の上
面と固定部材1との間、およびパッド下面とスプリング
23との間に、パッド20の中心線に対してほぼ対称な
摺動抵抗が作用することとなる。
てパッド20の支持部材が構成されているのであり、し
たがって、パッド20がディスクロータ2に接近あるい
は離間させられるときには、パッド両側の突起24の上
面と固定部材1との間、およびパッド下面とスプリング
23との間に、パッド20の中心線に対してほぼ対称な
摺動抵抗が作用することとなる。
摩擦摺接部材21には、ディスクロータ2の周方向の中
央部においてディスクロータの外周側の端から軸心側の
端に至る切欠25が、また、裏板22には貫通孔26(
第3図参照)が夫々設けられて、パッド20を非作動位
置へ復帰させるためのりトラクションスプリング30の
一部が挿入されるようになっている。
央部においてディスクロータの外周側の端から軸心側の
端に至る切欠25が、また、裏板22には貫通孔26(
第3図参照)が夫々設けられて、パッド20を非作動位
置へ復帰させるためのりトラクションスプリング30の
一部が挿入されるようになっている。
貫通孔26は裏板22のディスクロータ周方向における
中心線上であって、パッド20が摺動する際に裏板22
と固定部材1およびスプリング23との間に発生する前
記摺動抵抗の合力の作用点より僅か下方(ディスクロー
タ2の軸心に近い側)に(貫通孔26の上縁が上記合力
の作用点と一致する位置に)設けられている。
中心線上であって、パッド20が摺動する際に裏板22
と固定部材1およびスプリング23との間に発生する前
記摺動抵抗の合力の作用点より僅か下方(ディスクロー
タ2の軸心に近い側)に(貫通孔26の上縁が上記合力
の作用点と一致する位置に)設けられている。
リトラクションスプリング30は、第5図に示すように
四角形状の頂板部31と、この頂板部31からディスク
ロータ2の軸心と平行方向に広がりつつ下方に延びるス
プリング部32と、頂板部31からディスクロータ2の
軸心と直角な方向に延びてのぞき穴11に係合させられ
る係合部33とを一体的に具備している。
四角形状の頂板部31と、この頂板部31からディスク
ロータ2の軸心と平行方向に広がりつつ下方に延びるス
プリング部32と、頂板部31からディスクロータ2の
軸心と直角な方向に延びてのぞき穴11に係合させられ
る係合部33とを一体的に具備している。
すなわち、本実施例においては、頂板部31と係合部3
3とによってリトラクションスプリング30の基端部が
構成されているのである。
3とによってリトラクションスプリング30の基端部が
構成されているのである。
スプリング部32は、その幅が切欠25の幅より若干狭
くされており、頂板部31から延びるアーム部32aと
、摩擦摺接部材21に設けられた切欠25に嵌入させら
れ、裏板22に対して僅かに傾斜させられ嵌入部32b
と、嵌入部32bに連続して形成され、裏板22に設け
られた係合凹部としての貫通孔に実質的に移動不能に挿
入されてリトラクションスプリング30を裏板22に保
持させるための保合部3,2Cとから構成されている。
くされており、頂板部31から延びるアーム部32aと
、摩擦摺接部材21に設けられた切欠25に嵌入させら
れ、裏板22に対して僅かに傾斜させられ嵌入部32b
と、嵌入部32bに連続して形成され、裏板22に設け
られた係合凹部としての貫通孔に実質的に移動不能に挿
入されてリトラクションスプリング30を裏板22に保
持させるための保合部3,2Cとから構成されている。
したがって、スプリング部32は、その先端部が裏板2
2と固定部材1およびスプリング23との間に生ずる摺
動抵抗の合力の作用点の位置において裏板22と係合す
るようになっており、その位置においてパッド20を非
作動位置に復帰させるためのりトラクト力を作用させ得
るようになっている。
2と固定部材1およびスプリング23との間に生ずる摺
動抵抗の合力の作用点の位置において裏板22と係合す
るようになっており、その位置においてパッド20を非
作動位置に復帰させるためのりトラクト力を作用させ得
るようになっている。
また、係合部33はのぞき穴11にディスクロータ2の
周方向には移動不能に嵌入させられるとともに、その先
端部が折り曲げられてキャリパ3ののぞき穴11の周縁
部に係合させられ、リトラクションスプリング30が裏
板22から抜は出るのを防止するとともに、その姿勢を
保持するようになっている。
周方向には移動不能に嵌入させられるとともに、その先
端部が折り曲げられてキャリパ3ののぞき穴11の周縁
部に係合させられ、リトラクションスプリング30が裏
板22から抜は出るのを防止するとともに、その姿勢を
保持するようになっている。
そして、本実施例においては、このようなりトラクショ
ンスプリング30が、熱膨張の異なる2枚の金属板が張
り合わされたバイメタルによって製作され、温度上昇に
伴ってスプリング部32の間隔が広がるように変形する
ようにされている。
ンスプリング30が、熱膨張の異なる2枚の金属板が張
り合わされたバイメタルによって製作され、温度上昇に
伴ってスプリング部32の間隔が広がるように変形する
ようにされている。
このような構成から成るディスクブレーキにおいては、
ブレーキ作動時に制動液圧がシリンダ部4内に供給され
るとピストン6が押し出されてパッド20を裏板22の
背面側からディスクロータ2の一面に押圧する。
ブレーキ作動時に制動液圧がシリンダ部4内に供給され
るとピストン6が押し出されてパッド20を裏板22の
背面側からディスクロータ2の一面に押圧する。
このときキャリパ3にピストン6の反力が加わり、キャ
リパ3はピストン6と反対方向(第1図中矢印方向)に
移動し、リアクション部5が他方のパッド20を前記と
同様、裏板22の背面側からディスクロータ2の他の面
に押圧してディスクロータ2の回転の抑制を行つ。
リパ3はピストン6と反対方向(第1図中矢印方向)に
移動し、リアクション部5が他方のパッド20を前記と
同様、裏板22の背面側からディスクロータ2の他の面
に押圧してディスクロータ2の回転の抑制を行つ。
そして、ブレーキ解除のため、シリンダ4内の液圧が低
下させられてピストン6押し出しの強制力が除かれると
、リトラクションスプリング30のスプリング部32の
拡開力により、一対のパッド20がディスクロータ2の
両面から離されて非作動位置に復帰させられる。
下させられてピストン6押し出しの強制力が除かれると
、リトラクションスプリング30のスプリング部32の
拡開力により、一対のパッド20がディスクロータ2の
両面から離されて非作動位置に復帰させられる。
この際、パッド20復帰のためのりトラクト力は、摩擦
摺接部材21に設けられた切欠25に嵌入させられたス
プリング32が裏板22と係合する点、すなわち裏板2
2と固定部材1およびスプリング23との間に生ずる摺
動抵抗の合力の作用点において作用するために、パッド
20はスムーズに非作動位置に復帰させられる。
摺接部材21に設けられた切欠25に嵌入させられたス
プリング32が裏板22と係合する点、すなわち裏板2
2と固定部材1およびスプリング23との間に生ずる摺
動抵抗の合力の作用点において作用するために、パッド
20はスムーズに非作動位置に復帰させられる。
したがって、従来のようにパッドのディスクロータ外周
側の端にリトラクト力が働く場合に生ずるパッドの偏摩
耗、あるいはパッド案内部におけるこじりによるパッド
の摺動不良等の問題を引き起こすことがなくなるのであ
る。
側の端にリトラクト力が働く場合に生ずるパッドの偏摩
耗、あるいはパッド案内部におけるこじりによるパッド
の摺動不良等の問題を引き起こすことがなくなるのであ
る。
また、このリトラクションスプリング30は、バイメタ
ル製であるために万一リトラクト力が不足で引きずりが
生じた場合には、パッド20の温度上昇につれてスプリ
ング部32の間隔も増大し、パッド20を非作動位置へ
復帰させるべくより強力に作用することとなるのである
。
ル製であるために万一リトラクト力が不足で引きずりが
生じた場合には、パッド20の温度上昇につれてスプリ
ング部32の間隔も増大し、パッド20を非作動位置へ
復帰させるべくより強力に作用することとなるのである
。
なお、上記実施例のパッド20の切欠は、必ずしも下側
にまで達するものである必要はなく、裏板22の摺動抵
抗の合力の作用点近傍に達するものであれば本考案の目
的は遠戚され得る。
にまで達するものである必要はなく、裏板22の摺動抵
抗の合力の作用点近傍に達するものであれば本考案の目
的は遠戚され得る。
さらに、リトラクションスプリング30をバイメタル製
とすることは必ずしも必須の要件ではなく、また、その
スプリング部を係合させてリトラクト力を作用させるべ
き点は正確に裏板の前記摺動抵抗の合力の作用点である
ことが望ましいが、その近傍においてこれを行っても一
応本考案の効果を奏し得るものである。
とすることは必ずしも必須の要件ではなく、また、その
スプリング部を係合させてリトラクト力を作用させるべ
き点は正確に裏板の前記摺動抵抗の合力の作用点である
ことが望ましいが、その近傍においてこれを行っても一
応本考案の効果を奏し得るものである。
第1図は本考案に係るディスクブレーキの一実施例を示
す平面図、第2図は同正面図、第3図は第1図における
■−■断面図、第4図は第1図乃至第3図に示したディ
スクブレーキに使用されるパッドの斜視図、第5図は同
リトラクションスプリングの斜視図である。 1:固定部材、1a:凹部、2:ディスクロータ、3:
キャリパ、4ニジリンダ部、5:リアクション部、6:
ピストン、11:のぞき穴、20:パッド、21:摩擦
摺接部材、22:裏板、22a:側面、23ニスプリン
グ、24:突起、25:切欠、26:貫通孔(係合凹部
)、30:リトラクションスプリング、31:頂板部、
32ニスプリング部、32a:アーム部、32b:嵌入
部、32c、33:係合部。
す平面図、第2図は同正面図、第3図は第1図における
■−■断面図、第4図は第1図乃至第3図に示したディ
スクブレーキに使用されるパッドの斜視図、第5図は同
リトラクションスプリングの斜視図である。 1:固定部材、1a:凹部、2:ディスクロータ、3:
キャリパ、4ニジリンダ部、5:リアクション部、6:
ピストン、11:のぞき穴、20:パッド、21:摩擦
摺接部材、22:裏板、22a:側面、23ニスプリン
グ、24:突起、25:切欠、26:貫通孔(係合凹部
)、30:リトラクションスプリング、31:頂板部、
32ニスプリング部、32a:アーム部、32b:嵌入
部、32c、33:係合部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 はぼ水平な軸心のまわりに回転するディスクロータの両
面に夫々対向して配置された摩擦摺接部材と該摩擦摺接
部材を保持するとともに支持部材によって前記ディスク
ロータの軸心と平行な方向に摺動可能に支持された裏板
とから成る一対のパッドと、該一対のパッドと前記ディ
スクロータの外周部とを跨ぐ状態で配設され、前記支持
部材により該ディスクロータの軸心と平行な方向に移動
可能に保持されてブレーキ作動時に該一対のパッドを該
ディスクロータに押圧するキャリパと、該一対のパッド
間の配設されてブレーキ解除時に該パッドを非作動位置
に復帰させるリトラクションスプリングとを有するキャ
リパ浮動型ディスクブレーキにおいて、 前記摩擦摺接部材の前記ディスクロータの周方向におけ
る中央部に該ディスクロータの外周側の端から軸心側へ
延びて少なくとも前記裏板と前記支持部材との摺動抵抗
の合力の作用点近傍に至る切欠を設け、且つ前記リトラ
クションスプリングを、前記キャリパの前記ディスクロ
ータの外周面に対向する部分に前記摩擦摺接部材の摩耗
量を調べるべく設けたのぞき穴に少なくとも前記ディス
クロータの周方向には位置決めされた状態で嵌入する基
端部と、該基端部から互いに対称に延び出して前記一対
のパッドの前記切欠に嵌入し、前記摺動抵抗に合力の作
用点近傍において前記裏板に形成された係合凹部と実質
的に相対移動不能に係合する一対のスプリング部とを有
するものとし、該リトラクションスプリングのりトラク
ト力を前記摺動抵抗の合力の作用点近傍に作用させると
ともに、該リトラクションスプリングの姿勢を前記一対
のスプリング部と裏板との係合および前記基端部ののぞ
き穴への嵌入によって維持するようにしたことを特徴と
するパッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型
ディスクブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9901279U JPS6024991Y2 (ja) | 1979-07-17 | 1979-07-17 | パッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型ディスクブレ−キ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9901279U JPS6024991Y2 (ja) | 1979-07-17 | 1979-07-17 | パッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型ディスクブレ−キ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5615832U JPS5615832U (ja) | 1981-02-10 |
JPS6024991Y2 true JPS6024991Y2 (ja) | 1985-07-26 |
Family
ID=29331763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9901279U Expired JPS6024991Y2 (ja) | 1979-07-17 | 1979-07-17 | パッドリトラクションスプリング付キャリパ浮動型ディスクブレ−キ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6024991Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3816588B2 (ja) * | 1996-07-09 | 2006-08-30 | 株式会社日立製作所 | ディスクブレーキ |
IT1395169B1 (it) * | 2009-08-13 | 2012-09-05 | Freni Brembo Spa | Molla per pinza freno di freno a disco e pinza freno dotata di tale molla |
DE102012209341B4 (de) * | 2012-06-02 | 2024-09-19 | Gustav Magenwirth Gmbh & Co. Kg | Bremszange |
IT201800020572A1 (it) | 2018-12-20 | 2020-06-20 | Freni Brembo Spa | Assieme di pastiglia e molla per una pinza freno |
-
1979
- 1979-07-17 JP JP9901279U patent/JPS6024991Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5615832U (ja) | 1981-02-10 |
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