JPH10256692A - 膜状抵抗部分の形成方法、並びに膜状抵抗体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

膜状抵抗部分の形成方法、並びに膜状抵抗体の製造方法及び製造装置

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JPH10256692A
JPH10256692A JP5745097A JP5745097A JPH10256692A JP H10256692 A JPH10256692 A JP H10256692A JP 5745097 A JP5745097 A JP 5745097A JP 5745097 A JP5745097 A JP 5745097A JP H10256692 A JPH10256692 A JP H10256692A
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JP
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film
shaped
shaped resistor
electrode
resistor
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JP5745097A
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English (en)
Inventor
Keita Morita
敬太 森田
Kazuyoshi Yamaguchi
和義 山口
Masaru Yamauchi
大 山内
Yoshifumi Nakao
佳史 中尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路特性について高い調整精度が得られる、
膜状抵抗部分の形成方法、膜状抵抗体の製造方法、及び
製造装置を提供する。 【解決手段】 電極部間領域104をトリミングしたと
きにおける膜状抵抗体の抵抗値の平均変化率に比べて小
さい平均変化率を有する微小変化領域105,105’
に対してトリミングを施すように制御する制御装置21
4を備え、目標の抵抗値に到達直前にて上記微小変化領
域をトリミングする。該微小変化領域のトリミングによ
り抵抗値の微小変化を得ることができ、高い精度にて目
標抵抗値に到達することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜状抵抗体におけ
る膜状抵抗部分をトリミングして当該膜状抵抗体の抵抗
値を調整する膜状抵抗体における、上記膜状抵抗部分の
形成方法、並びに上記膜状抵抗体の製造方法及び製造装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子部品の電気特性を所望の
特性に調整するために、レーザビームで上記電子部品の
被トリミング部をトリミングしたり、回路基板の回路特
性を所望の特性に調整するために、上記回路基板に実装
した電子部品の被トリミング部を上記回路基板の回路特
性を計測しながらレーザビームでトリミングするトリミ
ング方法が行われている。レーザビームを使用してトリ
ミングを行うことで抵抗値を変化させる素子としては、
図6に示すような構造の厚膜抵抗のものがよく知られて
いる。セラミックス絶縁基板上に膜状抵抗体を形成する
場合、図6に示すように、絶縁基板5上には、帯状の一
対の電極部21、21'が対向して印刷されるととも
に、これらの電極部21,21’にそれぞれ接続して電
極部21,21’の長さ方向に直交する方向に互いに逆
方向に延在する配線部22,22’が印刷される。さら
に、絶縁基板5上には、電極部21、21’の一部を覆
うようにして電極部21,21’にて挟まれた電極部間
領域に酸化ルテニウム等を主体とする抵抗ペーストを厚
膜印刷法により印刷し、膜状抵抗体1を形成する。レー
ザビームによる従来のトリミング方法を図6を参照して
説明する。従来では、図6に示すように、トリミングす
るトリミングラインを設定しておき、まず、電極部2
1、21’上の4点I,II,III,IVを頂点とする領域を
認識手段(不図示)にて認識し、レーザビームの照射開
始点3aと、上記照射開始点3aからのトリミング方向
とを設定する。この場合、上記照射開始点3aはトリミ
ングを開始する点であり、上記トリミング方向は厚膜抵
抗体1を電流が流れる方向を横切るように設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように厚膜抵抗
体1において電流が流れる方向を横切る方向に沿って、
電極部21,21’間における膜状抵抗部分11をトリ
ミングする場合、当該厚膜抵抗体の抵抗値の変化は、膜
状抵抗部分11への切り込み量が増えるに従い大きくな
る。回路基板上に形成される抵抗体の中には、高精度な
抵抗値の調整を要求されるものがあるが、上述のような
従来のトリミング方法では抵抗値をより精度よく調整す
ることは困難であった。この問題点の原因を調べた結
果、厚膜抵抗体1の電極部21,21’に挟まれた被ト
リミング部分である上記膜状抵抗部分11をトリミング
した場合、切り込み長さが長くなるほど電極部21,2
1’間における電流通路の断面積が小さくなり、かつ切
り込み位置が膜状抵抗部分11の中央部11aに近づく
ことから、図7に示すように、当該厚膜抵抗体の抵抗値
の変化が大きくなっていく。したがって、上記中央部1
1a付近では抵抗値の微調整は困難となり、よって調整
精度が悪くなるという問題点があることが判明した。こ
のように、従来では、トリミングによる切り込み長さに
対する、トリミング前後での抵抗値の変化率によって、
回路特性の調整精度の限界が決定されてしまい、それ以
上の調整精度は望めないという問題点が有る。即ち、従
来のトリミング方法においては、トリミングの進行方向
に沿った厚膜抵抗部分11の幅寸法に対して上記切り込
み長が短いときには回路特性の変化率は小さい。よって
このような変化率の小さい範囲にて所望の回路特性が得
られる場合には、従来においても良好な調整精度を得る
ことができる。しかしながら、上記切り込み長が長くな
るにつれて回路特性の変化率は大きくなり、このような
変化率の大きな範囲にて所望の回路特性を得ようとする
場合、高い調整精度を得ることは困難である。本発明
は、このような問題点を解決するためになされたもの
で、回路特性について高い調整精度が得られるようにト
リミング可能な膜状抵抗部分の形成方法、並びに該膜状
抵抗部分を形成し、回路特性について高い調整精度が得
られる膜状抵抗体の製造方法、及び製造装置を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様である
膜状抵抗部分の形成方法は、対向する一対の電極部と、
該電極部に接続されるそれぞれの配線部と、上記対向す
る一対の電極部、及び少なくとも一方の上記配線部に接
触する膜状抵抗部分と、を上記基板上に形成することを
特徴とする。
【0005】本発明の第2態様である膜状抵抗体の製造
方法は、基板上に形成された膜状抵抗部分にトリミング
を施して所望の抵抗値を得る膜状抵抗体の製造方法であ
って、一対の電極部と、該電極部に接続されるそれぞれ
の配線部と、一対の上記電極部及び少なくとも一方の上
記配線部に接触する上記膜状抵抗部分とを上記基板上に
形成し、上記膜状抵抗部分における一対の上記電極部に
て挟まれた電極部間領域をトリミングしたときにおける
当該膜状抵抗体の抵抗値の平均変化率に比べて小さい平
均変化率を有する上記膜状抵抗部分における微小変化領
域に対して上記トリミングを施す、ことを特徴とする。
【0006】本発明の第3態様である膜状抵抗体の製造
装置は、一対の電極部に接続されるそれぞれの配線部、
並びに上記電極部及び少なくとも一方の上記配線部に接
触する膜状抵抗部分が基板上に形成された膜状抵抗体の
上記膜状抵抗部分に対してトリミング装置にてトリミン
グを施し所望の抵抗値を得る膜状抵抗体の製造装置にお
いて、上記膜状抵抗部分における一対の上記電極部にて
挟まれる電極部間領域にて、上記電極部間の電流の流れ
る方向に対して直交方向に沿ってトリミングを施した
後、上記電極部間領域をトリミングしたときにおける当
該膜状抵抗体の抵抗値の平均変化率に比べて小さい平均
変化率を有する上記膜状抵抗部分における微小変化領域
に対して上記トリミングを施す動作制御を上記トリミン
グ装置に対して行う制御装置と、を備えたことを特徴と
する。
【0007】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明の一実施形態の
膜状抵抗部分の形成方法、並びに上記膜状抵抗部分を形
成した膜状抵抗体の製造方法及び製造装置について、図
を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ
構成部分については同じ符号を付している。又、上記製
造方法は上記製造装置にて実行されるものである。本実
施形態の膜状抵抗体の製造方法にて製造された膜状抵抗
体は図1に示すような構成をなす。即ち、電気的絶縁物
質のセラミックス製の基板102上には、従来と同様に
一対の電極部21,21’、及び各電極部21,21’
に電気的に接続される配線部22,22’が形成され、
さらに本実施形態では電極部21,21’及び配線部2
2,22’を覆って、酸化ルテニウム等を主体とする抵
抗ペーストが厚膜印刷法にて膜状抵抗部分103として
形成される。このように膜状抵抗部分103は、電極部
21,21’のみならず配線部22,22’をも覆って
いる点が従来とは異なる。尚、本実施形態では、両方の
配線部22,22’を覆って膜状抵抗部分103を形成
したが、これに限定されるものではなく、膜状抵抗部分
103は少なくとも一方の配線部22又は配線部22’
を覆えばよい。又、この場合には、膜状抵抗部分103
にて覆われない方の配線部22又は22’に接続される
電極部21又は21’の一部領域又は全領域を膜状抵抗
部分103は覆うように形成される。膜状抵抗部分10
3をこのように形成することで、膜状抵抗部分103
は、一対の電極部21,21’にて挟まれた領域である
電極部間領域104と、電極部間領域104以外の領域
に相当する微小変化領域105,105’とを有する。
尚、膜状抵抗体101の一実施例において、図1に示す
V〜Xにおける各寸法は、Vが約2.7mm、VIが約1m
m、VIIが約0.3mm、VIIIが約0.55mm、IXが
約1.9mm、Xが約0.8mmである。又、膜状抵抗
部分103の厚さは約10μmである。又、電極部2
1,21’の形状は図示する形状に限定されるものでは
ない。又、本実施形態では製造が容易であることから、
上述のように基板102上にまず電極部21,21’及
び配線部22,22’を形成しその上に膜状抵抗部分1
03を形成したが、膜状抵抗部分103上に電極部2
1,21’及び配線部22,22’を形成することもで
きる。又、上述の膜状抵抗体101は回路基板上に形成
される場合や、単独のチップとして製造される場合があ
る。又、膜状抵抗部分103は、上述の厚膜印刷法によ
り形成される厚膜に限定されるものではなく、例えば真
空蒸着等を使用することで薄膜にて形成されてもよい。
【0008】このように形成される膜状抵抗体101に
は、所望の抵抗値を得るために膜状抵抗部分103にレ
ーザービームにてトリミングが行われる。本実施形態で
は、従来と同様に、上記電極部間領域104にて、電極
部21,21’間で電流が流れる方向XIに直交する方向
に沿って第1切込み106が開始点3aから終点4aま
で形成され、さらに、微小変化領域105又は微小変化
領域105’の少なくともいずれか一方において、少な
くとも一つの第2切込み107が上記方向XIに沿って形
成される。尚、一実施例において、第2切込み107の
幅寸法XIIは、約50μmである。又、トリミングを施
す手法は上述のレーザービームを使用する方法に限定さ
れるものではなく、公知の手法、例えばドリルを使用す
ることができる。
【0009】電極部間領域104における第1切込み1
06では、従来の場合と同様に、電極部21,21’間
に形成され、かつ電極部21,21’間の電流の流れに
直交する方向に延在することから、切り込み長さに対す
る、切り込み動作前後における当該膜状抵抗体101の
抵抗値の変化率が大きい。よって電極部間領域104で
は、トリミングによる上記抵抗値の変化率の平均値(以
下、「平均変化率」という)が大きくなる。これに対し
て、微小変化領域105,105’に施される第2切込
み107は、電極部21,21’にて挟まれる電極部間
領域104以外の領域に形成されるので、電極部21,
21’間を流れる電流に大きく作用しない。よって、切
り込み長さに対する、切り込み動作前後における上記抵
抗値の変化率が小さい。よって微小変化領域105,1
05’における上記抵抗値の平均変化率は、上記電極部
間領域104における平均変化率に比べて小さくなる。
このように本実施形態では、電極部21,21’のみな
らず配線部22,22’をも覆って膜状抵抗部分103
を形成したことで、微小変化領域105,105’を設
けることができ、さらに該微小変化領域105,10
5’に第2切込み107を形成することから、当該膜状
抵抗体101における抵抗値を従来に比べより微調整す
ることができる。
【0010】第2切込み107による上記抵抗値を調整
する方法としては、第2切込み107の長さを調整する
方法の他、第2切込み107の形成数や、形成場所や、
トリミングの深さによる方法がある。第2切込み107
の形成場所及び形成数としては、図1にて第2切込み1
07が形成されている領域108にさらに1以上の第2
切込み107を形成してもよいし、微小変化領域10
5,105’における他の領域109,109,109
に形成してもよい。又、第2切込み107は、微小変化
領域105,105’を越えて膜状抵抗部分103へ延
在してもよく、膜状抵抗部分103における延在長さが
長くなるほどその延在長さ当たりの上記抵抗値の変化率
が大きくなることが経験上わかっている。但し、上記抵
抗値が大幅に変化してしまうことから、第1切込み10
6と第2切込み107とが交差することは避けねばなら
ない。又、出願人の経験上、例えば電極部21と第2切
込み107との間の距離XIIIを離して第2切込み107
を形成するほど、上記抵抗値の変化率は小さくなること
がわかっている。又、上記トリミングの深さによる方法
では、レーザービームの強度を調整することで、上記第
1切込み106及び第2切込み107について、図5に
示す切り込み110のように膜状抵抗部分103の厚さ
方向に沿ってすべての抵抗ペーストを取り除いたり、切
り込み111のように部分的に取り除いたりすること
で、上記変化率を調整することができる。勿論、上記切
り込み110の方が、上記変化率は大きくなる。勿論こ
れらの方法を組合わすことで、より細かに抵抗値を調整
することができる。
【0011】尚、本実施形態では、第1切込み106と
第2切込み107の両方を形成したが、第2切込み10
7のみを形成してもよい。又、第1切込み106も複数
本形成してもよい。
【0012】このような膜状抵抗体101は、図4に示
すように、認識装置211、トリミング装置212、抵
抗測定装置213、制御装置214を備えた、膜状抵抗
体の製造装置201にて製造される。尚、該製造装置2
01には、電極部21,21’、配線部22,22’、
及び膜状抵抗部分103を基板102に形成する形成装
置をさらに備えてもよい。認識装置211は、従来の製
造装置の場合と同様に、トリミングが施される膜状抵抗
部分103を認識する装置である。トリミング装置21
2は、少なくとも上述の第2切込み107を膜状抵抗部
分103に形成する装置であり本実施形態では上述のよ
うにレーザービームにて上記第2切込み107等を形成
する。抵抗測定装置213は、上記トリミング装置21
2によって膜状抵抗体101に対して少なくとも第2切
込み107を形成するとき、当該膜状抵抗体101の抵
抗値を測定する装置であり、本実施形態では、トリミン
グ動作と抵抗値の測定動作とを時間的にずらせて行う。
尚、状況に応じては、上記トリミング動作を行いながら
上記抵抗値の測定も平行して行うこともできる。制御装
置214は、膜状抵抗体101に対してトリミングを施
すことで当該膜状抵抗体101に予め設定されている所
望の抵抗値となるように、上記抵抗測定装置213が送
出する上記抵抗値の情報に基づき、上記トリミング装置
212に対して、少なくとも第2切込み107に対して
その延在長さの制御や、レーザービームの強度制御等を
行わしめる。
【0013】このように構成される膜状抵抗体の製造装
置201の動作である、膜状抵抗体の製造方法につい
て、図2及び図3を参照して以下に説明する。尚、本実
施形態では、電極部21,21’及び配線部22,2
2’を覆って膜状抵抗部分103が基板102に形成さ
れた予め製造済の膜状抵抗体101が供給されるものと
する。そして、膜状抵抗体101における電極部間領域
104に一本の第1切込み106を形成した後、微小変
化領域105に一本の第2切込み107を形成すること
で、当該膜状抵抗体101における所望の抵抗値を得る
ものである。又、膜状抵抗体101における抵抗値が上
記所望の抵抗値の95%に到達するまで第1切込み10
6の形成を行い、到達時点で第1切込み106の形成を
中止し第2切込み107の形成を開始する。
【0014】図2のステップ(図内では「S」にて示
す)1では、まず、これから製造を始める膜状抵抗体1
01における回路特性値の測定を行う。本実施形態にお
いて上記回路特性値とは膜状抵抗体101の抵抗値であ
り、上記測定は上記抵抗測定装置213にて行われる。
上述のように当該膜状抵抗体101において設定される
べき所望の抵抗値が予め制御装置214に入力されてお
り、ステップ2では、制御装置214は、ステップ1に
て測定され抵抗測定装置213から供給された抵抗値と
上記所望の抵抗値との差を計算する。ステップ3では、
トリミング装置212によって開始点3aから電極部間
領域104内の終点4aに向かって第1切込み106が
方向XIに対して直交方向に一定の延在長さにて形成され
る。ステップ4では、ステップ3によって第1切込み1
06が形成された膜状抵抗体101における抵抗値を抵
抗測定装置213にて測定する。ステップ5では、ステ
ップ4にて測定された抵抗値が切替え値に到達したか否
かを制御装置214にて判断する。ここで上記切替え値
とは、上述の所望の抵抗値の95%が相当し、この値は
制御装置214に対して任意に設定可能である。尚、実
際には製造効率等の観点から、上記切替え値は、所望の
特性値の約9割前後の値に設定するのが好ましい。ステ
ップ5の判断により、膜状抵抗体101の抵抗値が未だ
上記切替え値に到達していない場合には、再度ステップ
2からステップ5を繰り返す。一方、ステップ5にて、
膜状抵抗体101の抵抗値が上記切替え値に到達したと
判断されたときには、ステップ6へ移行する。
【0015】ステップ6では、開始点5aから微小変化
領域105内の終点6aに向けて、電極部21の端面2
1aから寸法XIIIにて離れた位置にて、方向XIに沿っ
て、トリミング装置212によって第2切込み107を
形成していく。尚、本実施形態では、上記寸法XIIIは、
0.5mmである。ステップ7では、ステップ6によっ
てさらに第2切込み107が形成された膜状抵抗体10
1における抵抗値を抵抗測定装置213にて測定する。
ステップ8では、ステップ7にて測定された抵抗値が当
該膜状抵抗体101の上記所望抵抗値に到達したか否か
を制御装置214にて判断する。ステップ8の判断によ
り、膜状抵抗体101の抵抗値が未だ上記所望抵抗値に
到達していない場合には、再度ステップ6からステップ
8を繰り返す。一方、ステップ8にて、膜状抵抗体10
1の抵抗値が上記所望抵抗値に到達したと判断されたと
きには当該製造動作を終了する。
【0016】このように本実施形態によれば、微小変化
領域105,105’に第2切込み107を形成するよ
うにしたことで、従来に比べて膜状抵抗体101の抵抗
値を所望の抵抗値に容易に設定することができる。又、
上述のように第1切込み106と第2切込み107とを
組み合わせることで、容易かつ迅速に上記所望の抵抗値
に膜状抵抗体101を設定することができる。即ち、図
3に示すように、膜状抵抗体101の抵抗値が上記所望
抵抗値の例えば95%に到達するまでは、膜状抵抗体1
01の抵抗値を大きく変化させることができる第1切込
み106を電極部間領域104に形成し、その後、上記
所望抵抗値に到達するまでは、上記電極部間領域104
をトリミングしたときにおける当該膜状抵抗体の抵抗値
の平均変化率に比べて小さい平均変化率を有する微小変
化領域105,105’に第2切込み107を形成する
ようにしたことから、容易かつ迅速に上記所望の抵抗値
に膜状抵抗体101を設定することができる。
【0017】尚、上記抵抗値の微調整の方法としては、
本実施形態の方法に限定されず、上述したように第2切
込み107の形成場所等の種々の方法がある。一つの具
体例としては、レーザービームの強度を弱めて図5に示
す切り込み111のように第2切込み107を形成した
場合であって、電極部21の端面21aからの上記寸法
XIIIを0.5mmとし、開始点5aから終点6aまでの
第2切込み107の長さを0.4mmとしたとき、該第
2切込み107の形成前後における膜状抵抗体101の
抵抗値の変化率として0.0040%を得ることができ
た。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1態様の
膜状抵抗部分の形成方法によれば、少なくとも一方の配
線部に接触して膜状抵抗部分を形成したことから、上記
配線部に接触する膜状抵抗部分にトリミングを行うこと
が可能となる。上記配線部に接触する膜状抵抗部分にト
リミングを施した場合、当該膜状抵抗部分を備えた膜状
抵抗体の抵抗値の平均変化率は、膜状抵抗部分における
電極部間の領域にトリミングを施したときの上記抵抗値
の平均変化率よりも小さい。よって本発明の第1態様の
膜状抵抗部分の形成方法によって膜状抵抗部分を使用し
て膜状抵抗体を作製したとき、所望の抵抗値を高い精度
にて達成することができる。
【0019】本発明の第2態様の膜状抵抗体の製造方
法、及び第3態様の製造装置によれば、制御装置を備
え、該制御装置による制御により微小変化領域に対して
トリミングを行うようにしたことから、該トリミングに
て得られる抵抗値の平均変化率を、電極部間領域をトリ
ミングした場合に比べて小さくすることができる。よっ
て、所望の抵抗値を高い精度にて達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である、膜状抵抗体の製
造方法及び製造装置にて製造された膜状抵抗体の平面図
である。
【図2】 本発明の一実施形態である、膜状抵抗体の製
造方法における工程を示すフローチャートである。
【図3】 図2の製造方法にて膜状抵抗体を製造したと
きの、膜状抵抗体における抵抗値の変化を示すグラフで
ある。
【図4】 本発明の一実施形態である、膜状抵抗体の製
造装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の一実施形態である、膜状抵抗体の製
造方法及び製造装置にて実行されるレーザービームによ
るトリミングの深さの態様を示す図である。
【図6】 従来の膜状抵抗体の平面図である。
【図7】 従来の膜状抵抗体における抵抗値の変化を示
すグラフである。
【符号の説明】
21,21’…電極部、22,22’…配線部、101
…膜状抵抗体、103…膜状抵抗部分、104…電極部
間領域、105,105’…微小変化領域、106…第
1切込み 107…第2切込み、201…製造装置、212…トリ
ミング装置、214…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 佳史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の電極部(21,21’)
    と、該電極部に接続されるそれぞれの配線部(22,2
    2’)と、上記対向する一対の電極部、及び少なくとも
    一方の上記配線部に接触する膜状抵抗部分と、を上記基
    板上に形成することを特徴とする膜状抵抗部分の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 基板上に形成された膜状抵抗部分(10
    3)にトリミングを施して所望の抵抗値を得る膜状抵抗
    体の製造方法であって、 一対の電極部(21,21’)と、該電極部に接続され
    るそれぞれの配線部(22,22’)と、一対の上記電
    極部及び少なくとも一方の上記配線部に接触する上記膜
    状抵抗部分とを上記基板上に形成し、 上記膜状抵抗部分における一対の上記電極部にて挟まれ
    た電極部間領域(104)をトリミングしたときにおけ
    る当該膜状抵抗体の抵抗値の平均変化率に比べて小さい
    平均変化率を有する上記膜状抵抗部分における微小変化
    領域(105,105’)に対して上記トリミングを施
    す、ことを特徴とする膜状抵抗体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記微小変化領域は、上記膜状抵抗部分
    における上記電極部間領域以外の領域に対応する、請求
    項2記載の膜状抵抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記膜状抵抗部分の形成後における上記
    膜状抵抗部分への上記トリミングは、上記電極部間領域
    にて、上記電極部間の電流の流れる方向に対して直交方
    向に沿って施された後、上記微小変化領域に施される、
    請求項2又は3記載の膜状抵抗体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記電極部間領域に施す上記トリミング
    は、当該膜状抵抗体における上記所望の抵抗値のほぼ9
    割を達成するまで施される、請求項4記載の膜状抵抗体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記トリミングによる上記抵抗値の調整
    は、上記膜状抵抗部分の厚さ方向における切り込み深さ
    量にて行う、請求項2ないし5のいずれかに記載の膜状
    抵抗体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記膜状抵抗部分は厚膜印刷法にて形成
    される、請求項2ないし6のいずれかに記載の膜状抵抗
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】 一対の電極部(21,21’)に接続さ
    れるそれぞれの配線部(22,22’)、並びに上記電
    極部及び少なくとも一方の上記配線部に接触する膜状抵
    抗部分が基板上に形成された膜状抵抗体の上記膜状抵抗
    部分に対してトリミング装置(212)にてトリミング
    を施し所望の抵抗値を得る膜状抵抗体の製造装置におい
    て、 上記膜状抵抗部分における一対の上記電極部にて挟まれ
    る電極部間領域(104)にて、上記電極部間の電流の
    流れる方向に対して直交方向に沿ってトリミングを施し
    た後、上記電極部間領域をトリミングしたときにおける
    当該膜状抵抗体の抵抗値の平均変化率に比べて小さい平
    均変化率を有する上記膜状抵抗部分における微小変化領
    域(105,105’)に対して上記トリミングを施す
    動作制御を上記トリミング装置に対して行う制御装置
    (214)と、を備えたことを特徴とする膜状抵抗体の
    製造装置。
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