JPH10255549A - 誘電体セラミック材料およびその製造方法並びに積層セラミックコンデンサ - Google Patents

誘電体セラミック材料およびその製造方法並びに積層セラミックコンデンサ

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JPH10255549A
JPH10255549A JP9067462A JP6746297A JPH10255549A JP H10255549 A JPH10255549 A JP H10255549A JP 9067462 A JP9067462 A JP 9067462A JP 6746297 A JP6746297 A JP 6746297A JP H10255549 A JPH10255549 A JP H10255549A
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dielectric
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Osamu Otani
修 大谷
Kiyoshi Ito
伊藤  潔
Koji Takahashi
幸治 高橋
Takashi Kamiya
貴志 神谷
Wataru Takahara
弥 高原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】副成分の分散性を良くし、組成を均一化するこ
とにより、偏析相の発生を抑える。もって、誘電体層間
厚みが10μm以下であっても、ショート不良がなく、
経年による特性劣化が少なく、小型で高静電容量、低コ
スト、高信頼性の積層セラミックコンデンサを作るため
の誘電体セラミック材料およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3
あるいはBaZrO3のうちの1種類または2種類以上
を主成分とし、主成分に対して0.2wt%以上、1
0.0wt%以下の副成分を含有する。副成分の平均粒
子径が0.001μm以上、0.15μm以下の超微粒
子とする。副成分を、温度が2000℃以上、2000
0℃以下のプラズマ炎で加熱溶融処理することにより、
超微粒子化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部電極を有する積層
セラミックコンデンサの薄膜誘電体グリーンシートを形
成するための誘電体セラミック材料とその製造方法並び
に誘電体セラミック材料を用いた積層セラミックコンデ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層セラミックコンデンサを作製
する方法として、BaTiO3等を主成分とする誘電体
セラミック材料をシート状に形成し、その表面に内部電
極となる導体ペーストを塗布し、積層圧着し、焼成し、
積層セラミックコンデンサを作る方法が一般的に知られ
ている。近年、情報機器、通信機器の急激な小型化、高
密度化に伴い、積層セラミックコンデンサも、広範囲の
電子回路に使用するために、超小型で高静電容量のコン
デンサが要求されるようになって来ている。
【0003】しかし、従来の積層セラミックコンデンサ
は、誘電体セラミック材料の性状の関係から、内部電極
間の誘電体層間厚みが10μm〜20μm必要であり、
小型で高静電容量にすることが非常に困難であった。ま
た、無理に誘電体の層間厚みを10μm以下にした場
合、内部電極間で導通不良が発生して、非常に歩留りが
悪く、更に、ショート不良等が生じ易い等、信頼性が悪
く、小型で高静電容量、高信頼性で低コストの製品化の
妨げになっていた。
【0004】積層セラミックコンデンサ用誘電体セラミ
ック材料は、通常、BaTiO3等を主成分に、耐還元
性付与、温度特性の調整、信頼性等の諸特性を向上させ
ることを目的として、数種類の元素を副成分として添加
している。
【0005】特開平5−124857号においては、絶
縁破壊電圧の向上を目的として、前記副成分を予め混合
粉砕し、平均粒径が0.2μm〜1.0μmに粉砕し、
主成分と混合分散させるという製造方法が提案されてい
る。
【0006】また、無機材料および金属材料の微粒子を
プラズマ炎により作る方法として、特開平6−9116
2号が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記主成分と副成分の
混合により誘電体セラミック材料を構成する場合、焼成
後にもこの副成分の主成分相に完全に分散されず、数μ
m程度の偏析相(特定の成分元素が他の主要部から異な
る集合体を形成して主要部と不均一になった相)や異相
(結晶構造が相違する相であり、偏析相をさす場合もあ
る)として存在している。参考資料1の下から2段目の
電子顕微鏡によるSEM図(二次電子像)とCOMP図
(特性X線像)は、同じ部分について対応して示すもの
で、横に条状に現れているものはコンデンサの内部電極
であり、また、SEM図の黒点は偏析層を示し、白点は
空洞を示す。参考資料2は、電子顕微鏡像において、内
部電極と基地からの特性X線を元素毎に色分けしてコン
ピュータ画面に表示したものであり、上段の左から1番
目、2番目、3番目、4番目にそれぞれの元素を濃さご
とに色分けして示すように、Ba、Siが微量となり、
一方、Ti、Znが部分的に濃くなり、偏析相が現れて
いる。
【0008】前記特開平5−124857号に記載のよ
うに、副成分の平均粒径を0.2μm〜1.0μmとし
た場合には、内部電極間の厚みを10μm以下にはでき
ない。無理に10μm程度の積層セラミックコンデンサ
を製品化しても、ショート不良による急激な歩留りの低
下や、高温加速寿命試験での急激な特性の劣化という問
題がある。
【0009】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点に鑑み、副成分の分散性を良くし、組成を均一化する
ことにより、偏析相の発生を抑え、誘電体層間厚みが1
0μm以下であっても、ショート不良がなく、経年によ
る特性劣化が少なく、小型で高静電容量、低コスト、高
信頼性の積層セラミックコンデンサを作るための誘電体
セラミック材料およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、BaTiO3、CaTiO3、S
rTiO3あるいはBaZrO3のうちの1種類または2
種類以上を主成分とし、主成分に対して0.2wt%以
上、10.0wt%以下の副成分を含有した誘電体セラ
ミック材料であって、副成分の平均粒子径が0.000
1μm以上、0.15μm以下の微粒子であることを特
徴とする(請求項1)。副成分の粒子の径は、0.00
1μm未満であると、有機溶剤を用いた湿式混合後の乾
燥の際に凝集が起こり易くなり、また、超微粒子自体の
製造が困難となり、高価となる。また、副成分の平均粒
径が0.15μmを超えると、ショート不良が増加しや
すくなる。この副成分の平均粒径は、より好ましくは
0.01μm〜0.09μmである。
【0011】また、本発明においては、副成分が、B
a、Ca、Sr、Mg、Si、Cr、Y、V、Mn、
W、Zrの元素を含む、各々の化合物(化合物は酸化
物、炭化物または水酸化物からなる)から選ばれる少な
くとも3種以上の元素を含むものでなり(請求項2)、
これらは、静電容量の温度特性としてJIS規格に規定
するF特性あるいは温度特性が良好となるB特性を得る
等温度特性の調整のため、もしくは耐還元性付与や信頼
性向上等のために加えられる。ここで、副成分が非晶質
であることが、各元素を全体として均一に分布させ、安
定した特性を得る上で好ましい(請求項3)。
【0012】また、本発明は、コンデンサの小型化、薄
型化を実現するものであり、この目的を達成するために
は、電極間の誘電体層の厚みが1μm以上、6μm以下
の誘電体層のコンデンサを構成するものであることがよ
り好ましい(請求項4)。誘電体層の厚みが1μm未満
であると、ショート不良等が増大する。
【0013】さらに、本発明においては、特性の劣化や
ショート不良を防止するため、最終製品である積層セラ
ミックコンデンサの偏析相あるいは異相の最大サイズ
を、電極間の厚みの1.5分の1以下とすることが好ま
しい(請求項6)。
【0014】本発明は、前記誘電体セラミック材料の副
成分を製造する方法において、副成分を温度が2000
℃以上、20000℃以下のプラズマ炎で加熱溶融処理
により、超微粒子化する方法である。
【0015】
【作用】本発明において、主成分としてのBaTi
3、BaZrO3は、高誘電率系材料であり、CaTi
3、SrTiO3は温度補償低誘電率の材料の主成分で
ある。本発明においては、副成分が0.001μm〜
0.15μmの超微粒子であるため、その副成分を主成
分に混合分散させることにより、副成分を主成分に均一
に分散させ、組成が均一で異相や偏析相の発生が殆どな
くなるか、異相や偏析相が小さくなり、内部電極間の誘
電体層の厚みが1μm〜6μmのように薄い場合であっ
ても、ショート不良の急激な増加も無く、高温加速寿命
試験においても特性の劣化の無い積層セラミックコンデ
ンサを作るための誘電体セラミック材料が得られる。
【0016】副成分の性状は、特開平5−124857
号に記載のように、粉砕によって、個々の粒子がそれぞ
れ単独の成分からなるのではなく、3種以上の成分が個
々の粒子に混在した非晶質とすることにより、所望の特
性が得やすくなり、特性が安定する。
【0017】本発明による誘電体セラミック材料の製造
方法においては、副成分が3種以上の元素が均一に分散
した主として非晶質の超微粒子が得られ、冷却速度によ
り、超微粒子でなる任意の粒径が容易に得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
[実施例1]図1は本発明の誘電体セラミック材料の製
造工程を示す工程図である。まず副成分の顆粒は、Ba
CO3、CaCO3、SiO2、Y23、MgCO3、Cr
23、V25、ZrO2をそれぞれ秤量して調合し(工
程(a))、ボールミルで有機溶剤を分散媒として用い
て湿式混合粉砕し(工程(b))、脱水・乾燥し(工程
(c))、平均粒径が0.5μm〜2.0μmの顆粒を
得る。
【0019】次に、図2に示すような概略構造のプラズ
マ処理装置(図中、1はプラズマトーチ、2は顆粒の導
入口、3はガス導入口、4は冷却炉、5は捕集炉であ
る。)を用い、装置の上方の導入口2から顆粒を導入す
ると共に、ガス導入口3からアルゴンガスおよび窒素ガ
スをプラスマトーチ1内に導入し、10000℃に高周
波加熱されて発生したプラズマ炎の中を通してガス化し
た前記副成分のガス流を、冷却炉4において急激に冷却
して、一次粒子の平均粒径が0.001μm以上、0.
20μm以下の超微粒子を副成分を得た(工程
(d))。平均粒径が0.001〜0.20μmの超微
粒子は、ガス化した副成分の冷却速度を変えて得た。冷
却速度の速い順から、それぞれ0.001、0.01、
0.03、0.05、0.10、0.15、0.20μ
mの平均粒径の副成分顆粒を得た。
【0020】さらに、副成分をボールミルにて有機溶剤
を分散媒として用いて湿式混合した(工程(e))後、
凍結乾燥法により凝集の少ない積層セラミック用副成分
材料を作った(工程(f))。
【0021】次に、平均粒径が0.7μmのBaTiO
3の主成分原料に対し、前記副成分を3wt%添加し、
ボールミルにて有機溶剤を分散媒として用いて湿式混合
し、セラミック材料でなるスラリーを作った(工程
(g))。このスラリーは、有機系バインダ、可塑剤を
添加してさらに十分に混合したものである。
【0022】前記スラリーを使用して、ドクターブレー
ド法によりシート成形を行って、誘電体セラミックのグ
リーンシートを得た(工程(h))。
【0023】得られたグリーンシートの一面に導電ペー
ストを複数個の内部電極パターンに印刷し(工程
(i))、乾燥後、複数のグリーンシートを積層して圧
着(工程(j))後、切断し(工程(k))、積層セラ
ミックコンデンサの積層体を作った。
【0024】この積層体を空気中において320℃で5
時間加熱して脱バインダ処理(工程(l))を行った
後、H2/N2の体積比が3/100の還元ガス流中にお
いて約1200℃で2時間焼成することにより、焼結体
を作った(工程(m))。
【0025】次に、前記焼成により欠乏した酸素を補う
ために、空気雰囲気において、800℃で4時間焼成し
て再酸化し(工程(n))、焼結体の両端部にCuペー
ストを塗布して焼き付けることにより、外部電極を形成
して(工程(o))、積層セラミックコンデンサとし
た。
【0026】積層セラミックコンデンサの内部電極はそ
の厚みを1.5μmとし、内部電極間の誘電体層の厚み
を5μmとし、誘電体層の重ね枚数を210層とした。
製品の外形寸法は3.2mm×1.6mm×1.2mm
である。
【0027】[従来例]従来例として、前記工程(a)
〜(c)において示したように、副成分として、前記実
施例と同様に、BaCO3、CaCO3、SiO2、Y2
3、MgCO3、Cr23、V25、ZrO2をそれぞれ
秤量して調合し、ボールミルで有機溶剤を分散媒として
用い、混合粉砕し、脱水・乾燥し、平均粒径がそれぞれ
0.2μm、0.5μm、1.0μmの顆粒を得、この
顆粒を直接前記BaTiO3からなる主成分に混合し、
他の工程は前記実施例と同様にして比較例としての積層
セラミックコンデンサを作製した。
【0028】[高温加速寿命試験]前記実施例と従来例
について、高温加速寿命試験を、雰囲気温度200℃、
直流電圧25Vを連続印加して行った。その結果を表1
に示す。また、図4は横軸に時間、縦軸にショート不良
の発生率を示す。表1および図4から明らかなように、
本発明による場合、誘電体層の厚みが5μmの場合であ
っても、従来技術による場合に比較して、大幅なショー
ト不良の減少や特性の劣化が無いことが確認され、歩留
りの向上が達成された。副成分の平均粒径が0.001
μmの場合であっても、ショート不良の改善が見られる
が、0.001μm未満になると、高価になり、しかも
湿式混合、乾燥の際に凝集しやすくなる。また、副成分
の平均粒径が0.15μmを超えるとショート不良の増
加が見られ、平均粒径は0.15μm以下であることが
好ましい。
【0029】
【表1】
【0030】参考資料3は、主成分と混合前の副成分の
粒子の状態を示す写真であり、従来法によるものは、前
記従来例の製法で作られた粒子、プラスマ法による粒子
は前記実施例1により得られた粒子であり、副成分の一
次粒子の平均粒径が0.03μmの場合である。
【0031】また、参考資料4は、前記実施例1におい
て、一次粒子の平均粒径0.03μm(BET値30m
2/g)の副成分を用い、内部電極間の誘電体層の厚み
を7μm、4μm、2μmに変化させた場合の電子顕微
鏡によるCOMP写真である。
【0032】また、参考資料5において、右端に示すプ
ラズマ法について示すものは、前記実施例1において、
平均粒径0.03μmの副成分を主成分に混合した後の
元素の濃度分布を示したものである。また、焙焼法につ
いて示すものは、前記焙焼による方法で得られた副成分
を、主成分に混合した後のCaとSi元素の濃度分布を
示したものである。従来法は、前記従来例で示した副成
分を主成分に混合して得たものである。参考資料5から
明らかなように、プラズマ法による場合には、副成分の
各粒子が各元素の混入された非晶質であることにより、
粒子集合全体として各元素が均一に存在した状態をする
ことができる。また、焙焼法による場合は、副成分の各
粒子が、各元素の化合物として存在することにより、プ
ラズマ法と同様に、粒子集合全体として各元素が均一に
分布する状態を得ることができる。いずれも従来法によ
る場合に比較し、きめの細かな均一の成分分布が得ら
れ、ショート不良の減少、特性の安定化が達成できる。
【0033】[実施例2]前記実施例と異なり、組成
が、 (BawCax)(TiyZrz)O3 +(MnCO3+Y23+V25+WO3+SiO2)で
表示され、(BawCax)(TiyZrz)O3を主成分
とし、副成分として、BaO、CaO、MnCO3、Y2
3、V25、WO3、SiO2をそれぞれ秤量して調合
した後、前記と同様のプラズマ処理等の工程により、平
均粒径が0.5μmの副成分を得、主成分としての前記
(BawCax)(TiyZrz)O3に混合し、前記同様
にショート不良試験、高温加速寿命試験を行った結果、
表2の結果を得た。
【0034】
【表2】 表2から明らかなように、本例の場合においても、ショ
ート不良の減少、特性劣化の低減効果を得た。
【0035】
【発明の効果】請求項1によれば、BaTiO3、Ca
TiO3、SrTiO3、あるいはBaZrO3のうちの
1種類または2種類以上を主成分とし、副成分として、
主成分に対して0.2wt%以上、10.0wt%以下
含有した誘電体セラミック材料であって、副成分の平均
粒径を0.001μm以上、0.15μm以下の超微粒
子化したので、副成分の分散性を良くし、組成を均一化
することにより、偏析相の発生を抑え、誘電体層間厚み
が10μm以下であっても、ショート不良がなく、経年
変化による特性劣化が少なく、小型で高静電容量、低コ
スト、高信頼性の積層セラミックコンデンサを作ること
ができる。
【0036】請求項2によれば、副成分が、Ba、C
a、Sr、Mg、Si、Cr、Y、V、Mn、W、Zr
の元素を含む、各々の化合物から選ばれる少なくとも3
種以上の元素を含むものでなり、これらのものから化合
物を選択することにより、所望の容量や温度特性のコン
デンサを得ることができる。
【0037】請求項3によれば、前記副成分が非晶質で
あるため、全体としての元素分布をより均一化し、特性
の安定化、ショート不良の防止、特性劣化の防止をより
良好に達成することができる。
【0038】請求項4によれば、前記誘電体セラミック
材料が、電極間の厚みが2μm以上、5μm以下のコン
デンサ用誘電体層を構成するものであり、従来に無い小
型で大容量のコンデンサを得ることができる。
【0039】請求項5によれば、電極間に介在する誘電
体セラミック材料の偏析相あるいは異相の最大サイズ
が、電極間の厚みの1.5分の1以下であるため、ショ
ート不良、特性劣化をより良好に防止することができ
る。
【0040】請求項6によれば、副成分を温度が200
0℃以上、20000℃以下のプラズマ炎で加熱溶融処
理により、超微粒子化するため、従来にない平均粒径の
超微粒子が容易に得られ、前記ショート不良や特性劣化
のないコンデンサを容易に得ることが可能となる。ま
た、冷却速度を変えることにより、任意の平均粒径を容
易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による誘電体セラミック材料の製造方法
の一実施例の製造工程図である。
【図2】本発明において用いるプラズマ法を実施する装
置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施例と従来例における高温加速寿命
試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1:プラズマトーチ、2:顆粒の導入口、3:ガス導入
口、4:冷却炉、5:捕集炉
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、BaTiO、CaTiO
SrTiOあるいはBaZrOのうちの1種類また
は2種類以上を主成分とし、主成分に対して0.2wt
%以上、10.0wt%以下の副成分を含有した誘電体
セラミック材料であって、副成分の平均粒子径が0.0
01μm以上、0.15μm以下の微粒子であることを
特徴とする(請求項1)。副成分の粒子の径は、0.0
01μm未満であると、有機溶剤を用いた湿式混合後の
乾燥の際に凝集が起こり易くなり、また、超微粒子自体
の製造が困難となり、高価となる。また、副成分の平均
粒径が0.15μmを超えると、ショート不良が増加し
やすくなる。この副成分の平均粒径は、より好ましくは
0.01μm〜0.09μmである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 35/48 D (72)発明者 神谷 貴志 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ −ディ−ケイ株式会社内 (72)発明者 高原 弥 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ −ディ−ケイ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3
    あるいはBaZrO3のうちの1種類または2種類以上
    を主成分とし、 主成分に対して0.2wt%以上、10.0wt%以下
    の副成分を含有した誘電体セラミック材料であって、 副成分の一次粒子の平均粒子径が0.001μm以上、
    0.15μm以下の超微粒子であることを特徴とする誘
    電体セラミック材料。
  2. 【請求項2】請求項1において、 副成分が、Ba、Ca、Sr、Mg、Si、Cr、Y、
    V、Mn、W、Zrの元素を含む、各々の化合物から選
    ばれる少なくとも3種以上の元素を含むものでなること
    を特徴とする誘電体セラミック材料。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記副成分が非晶質であることを特徴とする誘電体セラ
    ミック材料。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかにおいて、 前記誘電体セラミック材料が、電極間の厚みが1μm以
    上、6μm以下のコンデンサ用誘電体層を構成すること
    を特徴とする誘電体セラミック材料。
  5. 【請求項5】1から4までのいずれかの誘電体セラミッ
    ク材料が電極間に介在してコンデンサを構成し、かつ偏
    析相あるいは異相の最大サイズが、電極間の厚みの1.
    5分の1以下であることを特徴とする積層セラミックコ
    ンデンサ。
  6. 【請求項6】1から4までのいずれかの誘電体セラミッ
    ク材料の副成分を製造する方法において、 副成分を、温度が2000℃以上、20000℃以下の
    プラズマ炎で加熱溶融処理することにより、超微粒子化
    することを特徴とする誘電体セラミック材料の製造方
    法。
JP9067462A 1997-03-05 1997-03-05 誘電体セラミック材料およびその製造方法並びに積層セラミックコンデンサ Pending JPH10255549A (ja)

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