JPH10219117A - アスファルト改質材、および改質アスファルト組成物 - Google Patents

アスファルト改質材、および改質アスファルト組成物

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JPH10219117A
JPH10219117A JP3567297A JP3567297A JPH10219117A JP H10219117 A JPH10219117 A JP H10219117A JP 3567297 A JP3567297 A JP 3567297A JP 3567297 A JP3567297 A JP 3567297A JP H10219117 A JPH10219117 A JP H10219117A
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weight
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foaming agent
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Minoru Horie
稔 堀江
Ginpei Suzuki
銀平 鈴木
Takeji Jogo
雄児 城後
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ERASUTO MITSUKUSU KK
JSR Corp
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ERASUTO MITSUKUSU KK
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスファルトに対する溶解・分散性および性
能が優れ、造粒可能な新規なアスファルト改質材、およ
びこれを用い、大きなタフネス、テナシティおよび伸度
を有し、60℃粘度が高く感温性が低い、改質アスファ
ルト組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ゴム状重合体〔ただし、下記
(B)成分および(C)成分を除く〕20〜80重量
%、および(B)シンジオタクチック1,2−ポリブタ
ジエン80〜20重量%〔ただし、(A)+(B)=1
00重量%〕の合計量100重量部に対し、(C)芳香
族ビニル化合物−共役ジエン系ブロック共重合体2〜6
0重量部、および(D)発泡剤0.5〜20重量部を含
有してなるアスファルト改質材、ならびに、アスファル
ト100重量部に対し、上記アスファルト改質材を0.
1〜30重量部含有してなる改質アスファルト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のアスファル
ト改質材に比べてアスファルトに対する溶解・分散性お
よび性能が優れ、造粒可能な新規なアスファルト改質
材、およびこれを含有する改質アスファルト組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、アスファルト改質材は、一般に、
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下「SB
S」ともいう)が使用されている。しかしながら、前者
ではアスファルトの性能項目である60℃粘度(軟化点
など)が低いため、耐流動特性などの優れた性能が発揮
されない。また、ユーザーの使い勝手が悪い、すなわ
ち、水の飛び跳ねによる危険性、あるいは、水を蒸発さ
せるための多大な消費エネルギーが必要である。一方、
後者のSBSでは、アスファルト改質材として高性能な
ものは、アスファルトに対する溶解・分散性が悪いた
め、粉末化しているものが多く、この場合は、製造コス
トが高価なものになってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、アスファルトに対す
る溶解・分散性および性能が優れ、造粒可能な新規なア
スファルト改質材、およびこれを用いた改質アスファル
ト組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ゴム状
重合体〔ただし、下記(B)成分および(C)成分を除
く〕20〜80重量%、および(B)シンジオタクチッ
ク1,2−ポリブタジエン80〜20重量%〔ただし、
(A)+(B)=100重量%〕の合計量100重量部
に対し、(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン系ブロ
ック共重合体2〜60重量部、および(D)発泡剤0.
5〜20重量部を含有することを特徴とするアスファル
ト改質材を提供するものである。また、本発明は、アス
ファルト100重量部に対し、上記アスファルト改質材
を0.1〜30重量部含有することを特徴とする改質ア
スファルト組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のアスファルト改質材は、
(A)ゴム状重合体、(B)シンジオタクチック1,2
−ポリブタジエン、(C)芳香族ビニル化合物−共役ジ
エン系ブロック共重合体、および(D)発泡剤を主成分
とし、これらの各成分を混練り・混合することにより、
造粒性、アスファルト改質材としての性能、溶解・分散
性に優れたアスファルト改質用重合体組成物である。こ
こで、 本発明に用いられる(A)ゴム状重合体として
は、下記(B)〜(C)成分以外の、ゴム弾性体を与え
るものであれば特に制限はなく、例えば、天然ゴム、ポ
リイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、ブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、カ
ルボキシNBR、カルボキシSBR、不飽和カルボン酸
類のアルカリ金属塩を含むSBR、エピクロルヒドリン
ゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、水
添NBR、水添SBRなどの各種水添ゴム、塩素化ポリ
エチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ハロゲン化
ブチルゴム、各種変性ゴムなどを挙げることができる
が、好ましくはSBRである。これらは、1種単独で使
用することも、あるいは2種以上を混合して用いること
もできる。
【0006】次に、本発明に用いられる(B)シンジオ
タクチック1,2−ポリブタジエンは、特に限定される
ものではないが、1,2−結合量が多く、融点・脆化点
が高いものが好ましい。1,2−結合量が少ないもの
は、アスファルトへの溶解・分散性は良いものの、性能
(60℃粘度・軟化点・テナシティ)が低下する傾向に
ある。(B)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエ
ンの1,2−結合量は、好ましくは70%以上、さらに
好ましくは85%以上であり、また、結晶化度は、好ま
しくは5〜50%、さらに好ましくは10〜40%であ
る。さらに、(B)成分の分子量は、広い範囲にわたっ
て選択が可能であるが、タフネス、テナシティの面か
ら、トルエン溶液で30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.7以上が好ましく、1.0〜3.0がさらに好まし
い。なお、(B)シンジオタクチック1,2−ポリブタ
ジエンの重量平均分子量は、好ましくは104 〜106
である。
【0007】(A)、(B)成分の使用割合は、(A)
成分20〜80重量%、好ましくは25〜75重量%、
(B)成分80〜20重量%、好ましくは75〜25重
量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕であ
る。(B)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン
の配合量が、20重量%未満では、加工性(造粒性)が
悪くなり、一方、80重量%を超えて使用すると、ゴム
弾性が無くなり、アスファルト改質材としての性能が悪
くなる。
【0008】次に、本発明に用いられる(C)成分は、
芳香族ビニル化合物−共役ジエン系ブロック共重合体で
ある。ここで、(C)成分に用いられる芳香族ビニル化
合物としては、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジメチル−
p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−ア
ミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、
特にスチレンが好ましい。また、(C)成分に用いられ
る共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−
ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オ
クタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロ
ロプレンなどが挙げられるが、好ましくは1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンであり、特
に好ましくは1,3−ブタジエンである。
【0009】(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン系
ブロック共重合体の具体例としては、ポリスチレン−ポ
リブタジエンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリブ
タジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレ
ン−ポリ(スチレン−ブタジエン)−ポリスチレンブロ
ック共重合体、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリス
チレンブロック共重合体などが挙げられ、好ましくは、
ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック
共重合体、ポリスチレン−ポリ(スチレン−ブタジエ
ン)−ポリスチレンブロック共重合体である。上記の
(C)成分は、直鎖タイプでも、側鎖タイプであっても
よい。なお、(C)成分のブロック共重合体の重量平均
分子量は、好ましくは1万〜50万、さらに好ましくは
2万〜40万である。
【0010】(C)芳香族ビニル化合物−共役ジエン系
ブロック共重合体の配合量は、上記(A)〜(B)成分
の合計量100重量部に対し、2〜60重量部、好まし
くは10〜60重量部である。2重量部未満では、アス
ファルト改質材としての性能が出ず、一方、60重量部
を超えて使用すると、分散が均一にならず、かえって性
能が低下する。
【0011】次に、本発明に用いられる(D)発泡剤
は、加熱によって発泡する化合物であれば特に制限はな
く、有機系、無機系を問わない。この(D)発泡剤とし
ては、例えば、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド
(OBSH)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジ
ニトロペンタメチレンテトラミン(DPT)、トルエン
スルホニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボン
アミド(HDCA)などが挙げられる。発泡剤の種類と
しては、好ましくはOBSH系の発泡剤がよく、本発明
の目的とする効果に優れる。
【0012】なお、(D)発泡剤は、その分解温度が1
40〜180℃、ガス発生量が170ml/g以下の発
泡剤が好ましい。分解温度が140℃未満の発泡剤で
は、初期発泡が生じ、アスファルトに改質材を溶解・分
散させる際に、改質材が表面に浮きやすく、溶解・分散
性が悪くなる傾向がある。また、アスファルトに改質材
を溶解・分散させる温度は、アスファルトおよびポリマ
ーの熱劣化を防ぐために、一般的には180℃以下が好
ましい。従って、分解温度が180℃を超える発泡剤で
は、発泡し難く、溶解・分散性が悪くなる傾向がある
が、尿素系・有機酸系の発泡助剤を併用して、分解温度
を下げることで、この問題を解決することができる。ま
た、ガス発生量が170ml/gを超える発泡剤では、
ガス発生量が多く、これもまた、改質材が表面に浮きや
すく、溶解・分散性が悪くなる傾向がある。
【0013】(D)発泡剤の配合量は、(A)〜(B)
成分の合計量100重量部に対し、0.5〜20重量
部、好ましくは1〜15重量部である。0.5重量部未
満では、溶解・分散性が充分に進まず、一方、20重量
部を超えると、アスファルト改質材としての性能が低下
し、またコストアップとなる。
【0014】本発明のアスファルト改質材の調製は、バ
ンバリーミキサー、一軸または二軸押し出し機、ニーダ
ー、インターミキサー、ブラベンダー、ミキシングロー
ルなどの混練り装置を、単独または組み合わせて、5〜
30分間、混練りすることにより実施される。上記各成
分を混練り装置に添加する方法は、特に制限はないが、
例えば、次のようにして行われる。すなわち、最初に
(A)ゴム状重合体と(C)芳香族ビニル化合物−共役
ジエン系ブロック共重合体を混練り装置に投入して、充
分、素練りを実施し、次に、(B)シンジオタクチック
1,2−ポリブタジエンと、(D)発泡剤を投入、混練
りして、(D)発泡剤をゴム〔(A)〜(C)成分〕中
に分散させる。5〜30分間、発泡剤の分解温度未満
混練りして、本発明のアスファルト改質材(アスファル
ト改質用重合体組成物)を得る。混練りは、連続的に行
っても、断続的に行ってもよい。混練り時の発熱が大き
く、温度が上昇しすぎて発泡の心配がある場合、また、
温度上昇によって流動性が大きくなり剪断力がかかりに
くい場合などでは、2回に分けて、混練りを行うことが
好ましい。本発明のアスファルト改質材は、通常、混練
り後、オープンロールなどを通してシート状とし、ペレ
タイザーを用いてペレット化される。
【0015】なお、本発明の(A)〜(C)成分は、通
常、ベール、他の重合体とのブレンドからなるペレッ
ト、または粉体などの形状で使用することができる。ま
た、(D)発泡剤は、単独で、または、発泡剤マスター
バッチとして使用される。特に、発泡剤マスターバッチ
として使用すると、発泡剤の分散性が有利となる。ここ
で、発泡剤マスターバッチを得るには、(A)〜(C)
成分の少なくとも1種に、発泡剤をあらかじめ混合する
ことが好ましい。
【0016】本発明のアスファルト改質材は、アスファ
ルトに添加し、改質アスファルト組成物とすることによ
り、優れた性能が得られ、その優れた特性を利用して、
道路舗装、防水シート、工業用品素材などの用途に使用
することができる。ここで、アスファルトとしては、ス
トレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブ
ローンアスファルトなどが挙げられる。このうち、スト
レートアスファルトは、アスファルト基原油を常圧蒸留
および水蒸気または真空蒸留にかけたのち、残留物とし
て得られるものである。ストレートアスファルトは、上
記ゴム成分を溶解させ易いため、加工、取り扱いが容易
である。なお、ストレートアスファルトは、針入度40
〜150が好ましい。針入度が40未満では、低温での
可撓性が損なわれる傾向にあり、一方150を超える
と、耐摩耗性、耐流動性が低下する傾向にある。また、
ブローンまたはセミブローンアスファルトは、アスファ
ルト基原油を常圧蒸留および水蒸気または真空蒸留にか
けたのち、残留物として得られるものに、熱い状態で空
気を吹き込み、酸化重合して得られるものである。な
お、ブローンまたはセミブローンアスファルトの針入度
は、20〜60が好ましい。針入度が20未満では、貯
蔵安定性および低温での可撓性が損なわれる傾向にあ
り、一方、60を超えると、耐摩耗性、耐流動性が低下
する傾向がある。
【0017】本発明の改質アスファルト組成物におけ
る、上記アスファルト改質材の配合量は、アスファルト
100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜20重量部である。0.1重量部未満では、目
的とする改質効果が得られず、一方、30重量部を超え
ると、改質アスファルト組成物としたときの取り扱いが
困難となる。
【0018】本発明の改質アスファルト組成物は、通
常、140〜190℃、好ましくは150〜170℃に
溶融された攪拌下の上記アスファルトに、本発明のアス
ファルト改質材を投入し混合することにより製造され
る。アスファルトの性能を向上させるために、上記温度
の溶融アスファルトに、固形状の従来のアスファルト改
質材を投入し、混合・分散させると、固形状であるた
め、分散され難い。本発明によれば、改質材中に発泡剤
を含有させ、混合時に発泡剤が発泡し、それにより、改
質材の分散を容易にすることができる。上記改質材中に
(D)発泡剤を用いることで、アスファルトへの分散性
が向上し、その結果、改質材の性能が充分に発揮され
る。
【0019】なお、本発明の改質アスファルト組成物に
は、上記(A)〜(C)成分以外の、他の熱可塑性エラ
ストマーや熱可塑性樹脂、例えばスチレン−ブタジエン
ゴムラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体、アタクチックポリプ
ロピレン、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン
以外の1,2−ポリブタジエンなどの他の重合体を併用
することが可能である。この場合、あらかじめ本発明の
(A)〜(C)成分と上記他の重合体(熱可塑性エラス
トマーおよび/または熱可塑性樹脂))とを、任意の割
合で混練りしたのち、ペレット化して使用することもで
きる。さらに、本発明の改質アスファルト組成物には、
必要に応じてシリカ、タルク、炭酸カルシウムなどの充
填剤、顔料、老化防止剤、架橋剤、難燃剤などの添加剤
を配合することができる。また、道路舗装用として使用
する場合には、骨材を添加することも可能である。
【0020】なお、上記骨材としては、通常の熱アスフ
ァルト舗装に用いられる骨材となんら変わるところはな
く、日本道路舗装協会発行のアスファルト舗装要綱に準
じたものが挙げられる。すなわち、この骨材としては、
砕石、玉砕、砂利、鉄鋼スラグ、砂、スクリーングス、
再生骨材などが挙げられ、一般的には、2.5mmふる
いに止まる骨材を粗骨材といい、2.5mmふるいを通
過し、0.074mmふるいに止まる骨材を細骨材とし
て扱う。骨材としては、砕石/粗砂/細砂の併用が好ま
しい。これらの骨材は、1種単独で使用することも、あ
るいは2種以上を混合して用いることもできる。なお、
骨材には、必要に応じて、石粉、クレー、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、タルク、フライアッシュなど
の充填材を併用することができ、用途、コスト、性能に
応じて、2種以上の充填材を併用することができる。
【0021】上記骨材に、本発明の改質アスファルト組
成物を配合し、アスファルト舗装組成物を調製する場
合、該改質アスファルト組成物の配合量は、骨材100
重量部に対し、通常、2〜20重量部、好ましくは3〜
15重量部である。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断
らない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価
は、次のようにして求めたものである。
【0023】ポリマーの特性 結合スチレン量 赤外分光分析装置(パーキンエルマー1600型)を用
い、690cm-1の吸収強度より求めた。 ビニル結合量 赤外分光分析装置(パーキンエルマー1600型)を用
い、モレロ法〔chem. e Ind.,41、75
8(1959)〕に従い、967cm-1、911c
-1、737cm-1の吸収強度より求めた。 重量平均分子量(Mw) GPC装置〔東ソー(株)製、HLC−8020型を使
用し、カラムはデュポン社製のZORBAX 1000
Sを3本使用〕で測定し、標準ポリスチレンで換算した
重量平均分子量である。
【0024】アスファルト改質材の加工性 オープンロールへの巻きつき性により、シーティング性
および造粒性を評価した。 ○;巻きつき性に優れる。 ×;巻きつき性が劣る。改質アスファルト組成物の物性 溶解・分散性 得られた改質アスファルト組成物について、混合後の外
観を目視で観察し、各アスファルト改質材のアスファル
トに対する溶解・分散性を下記の4段階で評価した。 ◎;30分以内に均一に溶解・分散する。 ○;30分を超え、1時間以内に溶解・分散する。 △;1時間を超え、1.5時間以内に溶解・分散する。 ×;2時間を超える時間混合しても、溶解・分散せず、
ブツ(アスファルト改質材および組成物中の不溶解・不
分散ブツ)が認められる。 上記溶解・分散性以外の物性は、「舗装試験法便覧」
(昭和63年11月、社団法人日本道路協会刊行)記載
の方法に準拠して評価した。
【0025】実施例1〜4、比較例1〜5アスファルト改質材の調製 表1〜2に示す配合処方を用い、BR型、250ccプ
ラストミルを用いて、130〜150℃で、30分、混
練りしたのち、オープンロールを通してシート状にし、
ペレタイザーを用いて5mm角のペレット状にし、アス
ファルト改質材を得た。得られたアスファルト改質材の
加工性(シーティング性および造粒性)を表1〜2に示
す。
【0026】改質アスファルト組成物の調製 表1〜2に示す配合処方を用い、170℃、回転数7,
000〜10,000rpmの条件下で、上記アスファ
ルト改質材とストレートアスファルトを混合して、各種
改質アスファルト組成物を調製した。ここで、使用した
ストレートアスファルトは、針入度60〜80(平均7
0)の市販品〔コスモ石油(株)製〕である。得られた
各種改質アスファルト組成物について評価した結果を表
1〜2に示す。
【0027】本発明のアスファルト改質材(実施例1〜
4)は、アスファルトに対する溶解・分散性がよく、ま
た、改質アスファルト組成物の軟化点、タフネス、テナ
シティ、伸度および60℃粘度に優れている。これに対
し、比較例1は、発泡剤を含まないため、アスファルト
に対する溶解・分散性が劣り、改質アスファルト組成物
の軟化点、タフネス、テナシティおよび伸度が劣り、6
0℃粘度が低い。比較例2は、発泡剤の使用量が本発明
の範囲を超えて多いため、改質アスファルト組成物の軟
化点、タフネス、テナシティおよび伸度が劣り、60℃
粘度が低い。比較例3は、SBSの使用量が本発明の範
囲より少なく、改質アスファルト組成物の軟化点、タフ
ネス、テナシティが劣り、60℃粘度が低い。比較例4
は、SBSの使用量が本発明の範囲を超えるため、アス
ファルトに対する溶解・分散性が悪く、改質アスファル
ト組成物の軟化点、タフネス、テナシティおよび伸度が
劣り、60℃粘度が低い。比較例5は、シンジオタクチ
ック1,2−ポリブタジエンの代わりに、石油樹脂を使
用した本発明の範囲外の例であり、アスファルト改質材
の加工性が悪く、改質アスファルト組成物の軟化点、タ
フネス、テナシティが劣り、60℃粘度が低い。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】*1)SBR;スチレン−ブタジエン共重
合体、ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)=50、結
合スチレン量=25%の市販品を用いた。 *2)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン;融
点90℃の市販品を用いた。 *3)石油樹脂;軟化点100℃の市販品を用いた。 *4)SBS−1;直鎖タイプのスチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体であり、重量平均分子量=
20万、結合スチレン量=30%の市販品を用いた。 *5)SBS−2;側鎖タイプのスチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体であり、重量平均分子量=
40万、結合スチレン量=30%の市販品を用いた。 *6)発泡剤;オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ン系の市販品を用いた。 *7)ストレートアスファルト;針入度=60〜80の
市販品〔コスモ石油(株)製〕を用いた。
【0031】
【発明の効果】本発明のアスファルト改質材は、製造時
における加工性(シーティング性、造粒性)が良好であ
り、アスファルトに対する溶解・分散性に優れ、また、
改質アスファルト組成物としたとき、大きなタフネス、
テナシティ、および伸度を有し、60℃粘度が高くて感
温性が低い。従って、本発明のアスファルト改質材は、
近年、特に強く要求されているアスファルト舗装材の
「わだち掘れ」と「クラック」の発生を有効に防止し得
る特性を有するとともに、今後さらに施工例の増加が予
想される排水性舗装用のアスファルト改質材として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城後 雄児 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ゴム状重合体〔ただし、下記
    (B)成分および(C)成分を除く〕20〜80重量
    %、および(B)シンジオタクチック1,2−ポリブタ
    ジエン80〜20重量%〔ただし、(A)+(B)=1
    00重量%〕の合計量100重量部に対し、(C)芳香
    族ビニル化合物−共役ジエン系ブロック共重合体2〜6
    0重量部、および(D)発泡剤0.5〜20重量部を含
    有することを特徴とするアスファルト改質材。
  2. 【請求項2】 アスファルト100重量部に対し、請求
    項1記載のアスファルト改質材を0.1〜30重量部含
    有することを特徴とする改質アスファルト組成物。
JP3567297A 1997-02-05 1997-02-05 アスファルト改質材、および改質アスファルト組成物 Withdrawn JPH10219117A (ja)

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