JP2001049081A - アスファルト改質材、および改質アスファルト組成物 - Google Patents

アスファルト改質材、および改質アスファルト組成物

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JP2001049081A
JP2001049081A JP11225949A JP22594999A JP2001049081A JP 2001049081 A JP2001049081 A JP 2001049081A JP 11225949 A JP11225949 A JP 11225949A JP 22594999 A JP22594999 A JP 22594999A JP 2001049081 A JP2001049081 A JP 2001049081A
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asphalt
weight
block copolymer
foaming agent
parts
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JP11225949A
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English (en)
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Yoshiyuki Harano
芳行 原野
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスファルトに対する溶解および分散性に優
れた、造粒可能な新規なアスファルト改質材、およびこ
れを用いた改質アスファルト組成物を提供すること。 【解決手段】 A)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体、および(B)発泡剤含有することを特徴とするアス
ファルト改質材、あるいは、(A)エポキシ化ジエン系
ブロック共重合体、(B)発泡剤、(C)ゴム状重合体
〔ただし、(A)成分および(D)成分を除く〕、およ
び(D)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンを
含有することを特徴とするアスファルト改質材、およ
び、アスファルト100重量部に対し、アスファルト改
質材を0.1〜30重量部含有することを特徴とする改
質アスファルト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルトに添
加して、アスファルト舗装材の「わだち掘れ」と「クラ
ック」の発生を有効に防止し得るアスファルト改質材、
およびこれを含有する改質アスファルト組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アスファルト改質材は、一般に、
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下「SB
S」ともいう)が使用されている。しかしながら、前者
ではアスファルトの性能項目である60℃粘度(軟化点
など)が低いため、耐流動特性などの優れた性能が発揮
されない。また、ユーザーの使い勝手が悪い、すなわ
ち、水の飛び跳ねによる危険性、あるいは、水を蒸発さ
せるための多大な消費エネルギーが必要である。一方、
後者のSBSでは、アスファルト改質材として高性能な
ものは、アスファルトに対する溶解・分散性が悪いた
め、粉末化しているものが多く、この場合は、製造コス
トが高価なものになってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、アスファルトに対す
る溶解および分散性に優れた、造粒可能な新規なアスフ
ァルト改質材、およびこれを用いた改質アスファルト組
成物を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エポキ
シ化ジエン系ブロック共重合体100重量部、および
(B)発泡剤0.5〜20重量部を含有することを特徴
とするアスファルト改質材を提供するものである。ま
た、本発明は、(A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
合体10〜100重量部、(B)発泡剤0.5〜20重
量部、(C)ゴム状重合体〔ただし、下記(A)成分お
よび(D)成分を除く〕20〜80重量%、および
(D)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン80
〜20重量%〔ただし、(C)+(D)=100重量
%〕の合計量100重量部を含有することを特徴とする
アスファルト改質材を提供するものである。さらに、本
発明は、アスファルト100重量部に対し、上記アスフ
ァルト改質材を0.1〜30重量部含有することを特徴
とする改質アスファルト組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のアスファルト改質材は、
(A)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体、および
(B)発泡剤、あるいは、(A)エポキシ化ジエン系
ブロック共重合体、(B)発泡剤、(C)ゴム状重合
体、および(D)シンジオタクチック1,2−ポリブタ
ジエンを主成分とし、これらの各成分を混練り・混合し
た、造粒性、アスファルト改質材としての性能、溶解・
分散性に優れたアスファルト改質用重合体組成物であ
る。
【0006】ここで、本発明に用いられる(A)エポキ
シ化ジエン系ブロック共重合体とは、ビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体
をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重量
比(ブロック共重合体の重量比)は5/95〜70/3
0であり、特に10/90〜60/40の重量比が好ま
しい。また、本発明に供するブロック共重合体の数平均
分子量は5,000〜1,000,000、好ましくは
10,000〜800,000の範囲であり、分子量分
布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と
の比(Mw/Mn)]は10以下である。またブロック
共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるい
はこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
例えば、X−Y−X、Y−X−Y−X、(X−Y−)4
Si、X−Y−X−Y−X等の構造を有するビニル芳香
族化合物(X)ブロック−共役ジエン化合物(Y)ブロ
ック共重合体である。さらにジエン系ブロック共重合体
の共役ジエン化合物の不飽和結合は、部分的に水素添加
したものでもよい。
【0007】ジエン系ブロック共重合体を構成するビニ
ル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−
ジフェニルスチレン等のうちから1種または2種以上が
選択でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエ
ン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、フェニル−1,3−ブタジエン等のうちから1
種、または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソ
プレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
【0008】本発明に供するブロック共重合体の製造方
法としては上記した構造を有するものであればどのよう
な製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−
23798号、特公昭47−3252号、特公昭48−
2423号、特願昭49−105970号、特願昭50
−27094号、特公昭46−32415号、特開昭5
9−166518号、特公昭49−36957号、特公
昭43−17979号、特公昭46−32415号、特
公昭56−28925号などの各公報に記載された方法
により、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合
成することができる。さらに特公昭42−8704号公
報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭59
−133203号公報に記載された方法により、不活性
溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して、本発明
に供する部分的に水添したブロック共重合体を合成する
ことができる。
【0009】上記したジエン系ブロック共重合体をエポ
キシ化することにより本発明で使用されるエポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体が得られる。
【0010】本発明におけるエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中で
ハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と
反応させることにより得ることができる。過酸類として
は過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を例示することができ
る。ハイドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸
と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸
を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニル
をターシャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して
触媒効果を得ることができる。
【0011】エポキシ化剤の量には厳密な制限はなく、
それぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポ
キシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブ
ロック共重合体等の可変要因によって決まる。
【0012】得られたエポキシ化ジエン系共重合体の単
離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合
体を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方
法、直接脱溶媒法などで行うことができる。得られたエ
ポキシ化(水添)ジエン系ブロック共重合体のエポキシ
当量は、好ましくは320〜8000の範囲である。
【0013】次に、本発明に用いられる(B)発泡剤で
あるが、加熱によって発泡する化合物であれば特に制限
はなく、有機系発泡剤、無機系発泡剤を問わない。この
(B)発泡剤としては、例えば、オキシベンゼンスルホ
ニルヒドラジド(OBSH)、アゾジカルボンアミド
(ADCA)、ジニトロペンタメチレンテトラミン(D
PT)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ヒ
ドラゾジカルボンアミド(HDCA)などが挙げられ
る。中でもOBSH系の発泡剤が本発明の目的とする効
果に優れるところから好ましい。
【0014】なお、(B)発泡剤は、その分解温度が1
40〜180℃、ガス発生量が170ml/g以下の発
泡剤が好ましい。分解温度が140℃未満の発泡剤で
は、初期発泡が生じ、アスファルトに改質材を溶解・分
散させる際に、改質材が表面に浮きやすく、溶解・分散
性が悪くなる傾向がある。また、アスファルトに改質材
を溶解・分散させる温度は、アスファルトおよびポリマ
ーの熱劣化を防ぐために、一般的には180℃以下が好
ましい。従って、分解温度が180℃を超える発泡剤で
は、発泡し難く、溶解・分散性が悪くなる傾向がある
が、尿素系・有機酸系の発泡助剤を併用して、分解温度
を下げることで、この問題を解決することができる。ま
た、ガス発生量が170ml/gを超える発泡剤では、
ガス発生量が多く、これもまた、改質材が表面に浮きや
すく、溶解・分散性が悪くなる傾向がある。
【0015】(B)発泡剤の配合量は、(A)エポキ
シ化ジエン系ブロック共重合体、および(B)発泡剤を
主成分とする場合、(A)成分100重量部に対し、
0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部であ
る。0.5重量部未満では、溶解・分散性が充分に進ま
ず、一方、20重量部を超えると、アスファルト改質材
としての性能が低下し、またコストアップとなる。一
方、(A)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体、
(B)発泡剤、(C)ゴム状重合体、および(D)シン
ジオタクチック1,2−ポリブタジエンを主成分とする
場合、(C)成分と(D)成分の合計100重量部に対
し、0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部で
ある。
【0016】次に、本発明に用いられる(C)ゴム状重
合体であるが、(A)及び(D)成分以外の、ゴム弾性
を持つものであれば特に制限はなく、例えば、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴム、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム、エチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴ
ム、カルボキシNBR、カルボキシSBR、不飽和カル
ボン酸類のアルカリ金属塩を含むSBR、エピクロルヒ
ドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、水添NBR、水添SBRなどの各種水添ゴム、塩素
化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ハロ
ゲン化ブチルゴム、各種変性ゴムなどを挙げることがで
きるが、好ましくはSBRである。これらは、1種単独
で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いる
こともできる。
【0017】最後に、本発明に用いられる(D)シンジ
オタクチック1,2−ポリブタジエンであるが、特に限
定されるものではないが、1,2−結合量が多く、融点
・脆化点が高いものが好ましい。1,2−結合量が少な
いものは、アスファルトへの溶解・分散性は良いもの
の、性能(60℃粘度・軟化点・テナシティ)が低下す
る傾向にある。(D)シンジオタクチック1,2−ポリ
ブタジエンの1,2−結合量は、好ましくは70%以
上、さらに好ましくは85%以上であり、また、結晶化
度は、好ましくは5〜50%、さらに好ましくは10〜
40%である。さらに、(D)成分の分子量は、広い範
囲にわたって選択が可能であるが、タフネス、テナシテ
ィの面から、トルエン溶液で30℃で測定した極限粘度
〔η〕が0.7以上が好ましく、1.0〜3.0がさら
に好ましい。なお、(D)シンジオタクチック1,2−
ポリブタジエンの重量平均分子量は、好ましくは10,
000〜1,000,000である。
【0018】(C)及び(D)成分もアスファルト改質
材として使用する上記の場合における、(C)及び
(D)成分の使用割合は、(C)成分20〜80重量
%、好ましくは25〜75重量%、(D)成分80〜2
0重量%、好ましくは75〜25重量%〔ただし、
(C)+(D)=100重量%〕である。(D)シンジ
オタクチック1,2−ポリブタジエンの配合量が、20
重量%未満では、加工性(造粒性)が悪くなり、一方、
80重量%を超えて使用すると、ゴム弾性が無くなり、
アスファルト改質材としての性能が悪くなる。
【0019】本発明のアスファルト改質材の調製は、バ
ンバリーミキサー、一軸または二軸押し出し機、ニーダ
ー、インターミキサー、ブラベンダー、ミキシングロー
ルなどの混練り装置を、単独または組み合わせて、5〜
30分間、混練りすることにより実施される。上記各成
分を混練り装置に添加する方法は、特に制限はないが、
例えば、次のようにして行われる。すなわち、(C)及
び、(D)成分も使用する場合には、最初に(A)エポ
キシ化ジエン系ブロック共重合体と(C)ゴム状重合体
を混練り装置に投入して、充分、素練りを実施し、次
に、(D)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン
と、(B)発泡剤を投入、混練りして、(B)発泡剤を
ゴム〔(A)、(C)、(D)成分〕中に分散させる。
5〜30分間、発泡剤の分解温度未満で混練りして、本
発明のアスファルト改質材(アスファルト改質用重合体
組成物)を得る。混練りは、連続的に行っても、断続的
に行ってもよい。混練り時の発熱が大きく、温度が上昇
しすぎて発泡の心配がある場合、また、温度上昇によっ
て流動性が大きくなり剪断力がかかりにくい場合などで
は、2回に分けて、混練りを行うことが好ましい。本発
明のアスファルト改質材は、通常、混練り後、オープン
ロールなどを通してシート状とし、ペレタイザーを用い
てペレット化される。
【0020】なお、本発明の(A)、(C)、(D)成
分は、通常、ベール、他の重合体とのブレンドからなる
ペレット、または粉体などの形状で使用することができ
る。また、(B)発泡剤は、単独で、または、発泡剤マ
スターバッチとして使用される。特に、発泡剤マスター
バッチとして使用すると、発泡剤の分散性が有利とな
る。ここで、発泡剤マスターバッチを得るには、
(A)、(C)、(D)成分の少なくとも1種に、発泡
剤をあらかじめ混合することが好ましい。
【0021】本発明のアスファルト改質材は、アスファ
ルトに添加し、改質アスファルト組成物とすることによ
り、優れた性能(60℃粘度・軟化点・テナシティ)が
得られ、その優れた特性を利用して、道路舗装、防水シ
ート、工業用品素材などの用途に使用することができ
る。ここで、アスファルトの種類としては、ストレート
アスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンア
スファルトなどを挙げることができる。このうち、スト
レートアスファルトは、アスファルト基原油を常圧蒸留
および水蒸気または真空蒸留にかけたのち、残留物とし
て得られるものである。ストレートアスファルトは、上
記ゴム成分を溶解させ易いため、加工、取り扱いが容易
である。なお、ストレートアスファルトは、針入度40
〜150が好ましい。針入度が40未満では、低温での
可撓性が損なわれる傾向にあり、一方150を超える
と、耐摩耗性、耐流動性が低下する傾向にある。また、
ブローンまたはセミブローンアスファルトは、アスファ
ルト基原油を常圧蒸留および水蒸気または真空蒸留にか
けたのち、残留物として得られるものに、熱い状態で空
気を吹き込み、酸化重合して得られるものである。な
お、ブローンまたはセミブローンアスファルトの針入度
は、20〜60が好ましい。針入度が20未満では、貯
蔵安定性および低温での可撓性が損なわれる傾向にあ
り、一方、60を超えると、耐摩耗性、耐流動性が低下
する傾向がある。
【0022】本発明の改質アスファルト組成物におけ
る、上記アスファルト改質材の配合量は、アスファルト
100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは
0.5〜20重量部である。0.1重量部未満では、目
的とする改質効果が得られず、一方、30重量部を超え
ると改質アスファルト組成物としたときの取り扱いが困
難となる。
【0023】本発明の改質アスファルト組成物は、通
常、140〜190℃、好ましくは150〜170℃に
溶融された攪拌下の上記アスファルトに、本発明のアス
ファルト改質材を投入し混合することにより製造され
る。アスファルトの性能を向上させるために、上記温度
の溶融アスファルトに、固形状の従来のアスファルト改
質材を投入し、混合・分散させると、固形状であるた
め、分散され難い。本発明によれば、改質材中に発泡剤
を含有させ、混合時に発泡剤が発泡し、それにより、改
質材の分散を容易にすることができる。上記改質材中に
(B)発泡剤を用いることで、アスファルトへの分散性
が向上し、その結果、改質材の性能が充分に発揮され
る。
【0024】なお、本発明の改質アスファルト組成物に
は、上記(A)、(C)、(D)成分以外の、他の熱可
塑性エラストマーや熱可塑性樹脂、例えばスチレン−ブ
タジエンゴムラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アタクチッ
クポリプロピレン、シンジオタクチック1,2−ポリブ
タジエン以外の1,2−ポリブタジエンなどの他の重合
体を併用することが可能である。この場合、あらかじめ
本発明の(A)、(C)、(D)成分と上記他の重合体
(熱可塑性エラストマーおよび/または熱可塑性樹
脂))とを、任意の割合で混練りしたのち、ペレット化
して使用することもできる。さらに、本発明の改質アス
ファルト組成物には、必要に応じてシリカ、タルク、炭
酸カルシウムなどの充填剤、顔料、老化防止剤、架橋
剤、難燃剤などの添加剤を配合することができる。ま
た、道路舗装用として使用する場合には、骨材を添加す
ることも可能である。
【0025】なお、上記骨材としては、通常の熱アスフ
ァルト舗装に用いられる骨材、例えば日本道路舗装協会
発行のアスファルト舗装要綱に挙げられたものが使用で
きる。すなわち、この骨材としては、砕石、玉砕、砂
利、鉄鋼スラグ、砂、スクリーングス、再生骨材などが
挙げられ、一般的には、2.5mmふるいに止まる骨材
を粗骨材といい、2.5mmふるいを通過し、0.07
4mmふるいに止まる骨材を細骨材として扱う。骨材と
しては、砕石/粗砂/細砂の併用が好ましい。これらの
骨材は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。なお、骨材には、必要
に応じて、石粉、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、タルク、フライアッシュなどの充填材を併用
することができ、用途、コスト、性能に応じて、2種以
上の充填材を併用することができる。
【0026】上記骨材に、本発明の改質アスファルト組
成物を配合し、アスファルト舗装組成物を調製する場
合、該改質アスファルト組成物の配合量は、骨材100
重量部に対し、通常、2〜20重量部、好ましくは3〜
15重量部である。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断
らない限り重量基準である。
【0028】(評価項目及び評価方法)実施例及び比較
例における物性の評価項目及び評価方法を、以下に述べ
る。 1,アスファルト改質材の物性 (a)加工性 オープンロールへの巻き付き性により、シーティング性
および造粒性を下記のように評価した。 ○;巻き付き性に優れる。 ×;巻き付き性が劣る。 2,改質アスファルト組成物の物性 (a)溶解・分散性 得られた改質アスファルト組成物について、混合後の外
観を目視で観察し、各アスファルト改質材のアスファル
トに対する溶解・分散性を下記の3段階で評価した。 ○;1時間以内に溶解・分散する。 △;1時間を超え、1.5時間以内に溶解・分散する。 ×;2時間を超える時間混合しても、溶解・分散せず、
ブツ(アスファルト改質材および組成物中の不溶解・不
分散ブツ)が認められる。 (b)溶解・分散性以外の物性 上記溶解・分散性以外の物性は、「舗装試験法便覧」
(昭和63年11月、社団法人日本道路協会刊行)記載
の方法に準拠して評価した。
【0029】(エポキシ化ジエン系ブロック共重合体の
調整) 調整例1 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体[スチレン/ブタジエン重量比=
40/60]300g、酢酸エチル1500gを仕込み
溶解した。ついで過酢酸の30wt%酢酸エチル溶液1
65gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ
化反応をおこなった。反応液を常温にもどして反応器よ
り取り出し、多量のメタノ−ルを加えて重合体を析出さ
せ、濾別後水洗し、乾燥させてエポキシ変性重合体を得
た。得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を共
重合体1とする(共重合体のエポキシ当量490)。
【0030】調整例2 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体[スチレン/ブタジエン重量比=
20/80]300g、シクロヘキサン3000gを仕
込み溶解し、温度60℃、水添触媒としてジ−P−トリ
ルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シク
ロヘキサン溶液(濃度1ミリモル/リットル)40ミリ
リットルと、n−ブチルリチウム溶液(濃度5ミリモル
/リットル)8ミリリットルとを0℃、2.0kg/c
m2の水素圧下で混合したものを添加、水素分圧2.5
kg/cm2にて60分間反応させた。得られた部分水
添重合体溶液は、減圧乾燥により溶剤を除去した(ブタ
ジエン部全体の水添率80%)。この部分水添重合体3
00g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解した。
ついで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液200gを連
続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応をお
こなった。反応液を常温にもどして反応器より取り出
し、多量のメタノールを加えて重合体を析出させ、濾別
後水洗し、乾燥させてエポキシ変性重合体を得た。得ら
れたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を共重合体2
とする(共重合体のエポキシ当量460)。
【0031】調整例3 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体[スチレン/イソプレン重量比=
30/70]300g、シクロヘキサン2500gを仕
込み溶解し、水添触媒としてニッケル触媒を加え、水素
分圧15kg/cm2、温度150℃、にて3時間反応
させた。得られた部分水添重合体溶液は、減圧乾燥によ
り溶剤を除去した(イソプレン部全体の水添率85
%)。この部分水添重合体300g、シクロヘキサン1
500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30重量%
酢酸エチル溶液150gを連続滴下させ、攪拌下40℃
で3時間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温に
もどして反応器より取り出し、多量のメタノールを加え
て重合体を析出させ、濾別後水洗し、乾燥させてエポキ
シ変性重合体を得た。得られたエポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体を共重合体3とする(共重合体のエポキシ
当量750)。
【0032】(実施例、比較例で使用した使用した材
料) ・ゴム状重合体;SBR(スチレン−ブタジエン共重合
体)、ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)=50、結
合スチレン量=25%の市販品 ・シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン;融点9
0℃の市販品 ・発泡剤;オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン系
の市販品 ・アスファルト;針入度=60〜80(平均70)のス
トレートアスファルト市販品〔コスモ石油(株)製〕。
【0033】(実施例1〜3)上記の調整例で得られた
エポキシ化ジエン系ブロック共重合体、及び上記の各種
材料を、表1に示す配合で、BR型、250ccプラス
トミルを用いて、130〜150℃で、30分、混練り
したのち、オープンロールを通してシート状にし、ペレ
タイザーを用いて5mm角のペレット状にし、アスファ
ルト改質材を得た。得られたアスファルト改質材の加工
性(シーティング性および造粒性)を表1に示す。
【0034】続いて、上記アスファルト改質材とストレ
ートアスファルトを表1示す割合で、170℃、回転数
7,000〜10,000rpmの条件で混合し、改質
アスファルト組成物を製造した。得られた改質アスファ
ルト組成物の物性の評価結果を表1に示す。
【0035】(比較例1〜3)上記の調整例で得られた
エポキシ化ジエン系ブロック共重合体、及び上記の各種
材料を、表2に示す配合で、BR型、250ccプラス
トミルを用いて、130〜150℃で、30分、混練り
したのち、オープンロールを通してシート状にし、ペレ
タイザーを用いて5mm角のペレット状にし、アスファ
ルト改質材を得た。得られたアスファルト改質材の加工
性(シーティング性および造粒性)を表2に示す。
【0036】続いて、上記アスファルト改質材とストレ
ートアスファルトを表2示す割合で、170℃、回転数
7,000〜10,000rpmの条件で混合し、改質
アスファルト組成物を製造した。得られた改質アスファ
ルト組成物の物性の評価結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】本発明のアスファルト改質材(実施例1〜
3)は、アスファルトに対する溶解・分散性がよく、ま
た、改質アスファルト組成物の軟化点、タフネス、テナ
シティ、伸度および60℃粘度に優れている。これに対
し、比較例1は、発泡剤を含まないため、アスファルト
に対する溶解・分散性が劣り、改質アスファルト組成物
の軟化点、タフネス、テナシティおよび伸度が劣り、6
0℃粘度が低い。比較例2は、発泡剤の使用量が本発明
の範囲を超えて多いため、改質アスファルト組成物の軟
化点、タフネス、テナシティおよび伸度が劣り、60℃
粘度が低い。比較例3は、エポキシ化ジエン系ブロック
共重合体の使用量が本発明の範囲より少なく、改質アス
ファルト組成物の軟化点、タフネス、テナシティが劣
り、60℃粘度が低い。
【0040】
【発明の効果】本発明のアスファルト改質材は、製造時
における加工性(シーティング性、造粒性)が良好であ
り、アスファルトに対する溶解・分散性に優れ、また、
改質アスファルト組成物としたとき、大きなタフネス、
テナシティ、および伸度を有し、60℃粘度が高くて感
温性が低い。従って、本発明のアスファルト改質材は、
近年、特に強く要求されているアスファルト舗装材の
「わだち掘れ」と「クラック」の発生を有効に防止し得
る特性を有するとともに、今後さらに施工例の増加が予
想される排水性舗装用のアスファルト改質材として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA05 AA08A AA10 AA47 AA98 BA19 CA32 CC04Y DA59 4J002 AC01X AC04Y AC06X AC07X AC08X AC09X AC11X BB15X BB18X BB24X BB27X BC05X BD12X BG00X BG10X BL00Y BP01W CD18W CD20W CH04X CP03X EQ016 ER016 ES006 EV266 FD326 GL00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
    合体100重量部、および(B)発泡剤0.5〜20重
    量部を含有することを特徴とするアスファルト改質材。
  2. 【請求項2】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
    合体10〜100重量部、(B)発泡剤0.5〜20重
    量部、(C)ゴム状重合体〔ただし、(A)成分および
    (D)成分を除く〕20〜80重量%、および(D)シ
    ンジオタクチック1,2−ポリブタジエン80〜20重
    量%〔ただし、(C)+(D)=100重量%〕の合計
    量100重量部を含有することを特徴とするアスファル
    ト改質材。
  3. 【請求項3】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
    合体が、同一分子内にビニル芳香族を主体とする重合体
    ブロックと、部分的にエポキシを含む共役ジエン化合物
    を主体とする重合体ブロックまたは部分的にエポキシを
    含む水素化共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
    クからなることを特徴とする請求項1から2に記載のア
    スファルト改質材。
  4. 【請求項4】 (A)エポキシ化ジエン系ブロック共重
    合体のエポキシ当量が、320〜8000であることを
    特徴とする請求項1から3に記載のアスファルト改質
    材。
  5. 【請求項5】 アスファルト100重量部に対し、請求
    項1から4に記載のアスファルト改質材を0.1〜30
    重量部含有することを特徴とする改質アスファルト組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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